有価証券報告書-第78期(2025/04/01-2026/03/31)
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用関連会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度における事業環境は、米国政府による相互関税の影響、それに伴う世界経済や為替への影響、さらに日中関係の悪化など不透明な要素があり、予断を許さない状況で、当社では医療向け事業が引き続き拡大するなど、総じて堅調に推移しました。
このような状況のもと、当連結会計年度における売上高は前連結会計年度比4.0%増の296億79百万円、営業利益は同19.2%増の13億22百万円、経常利益は同687.0%増の13億43百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は10億27百万円(前期は6億28百万円の損失)となりました。
セグメントの経営成績は次のとおりであります。
(日本)
OA機器向けが減少したものの、自動車向けが順調に推移したほか、医療・精密機器・情報機器向けも好調だったことから、売上高は前連結会計年度比1.2%増の92億3百万円、セグメント利益は同14.7%増の2億55百万円となりました。
(米州)
医療向けが引き続き拡大したこと、メキシコ工場の改善も進んでいることから、売上高は前連結会計年度比11.2%増の60億14百万円、セグメント利益は同43.4%増の2億76百万円となりました。
(欧州)
医療向け新規事業の量産開始時期が遅れたものの、航空機向けが回復したことから、売上高は前連結会計年度比4.2%増の35億43百万円、セグメント利益はチェコ工場での医療事業に関わる先行投資など固定費等が膨らんだことから同46.6%減の80百万円となりました。
(アジア)
引き続き自動車・精密機器向けが好調だったことから、売上高は前連結会計年度比2.7%増の109億18百万円、セグメント利益は同28.7%増の7億円となりました。
当連結会計年度末における総資産は、前連結会計年度末に比べ42億14百万円増加し、327億20百万円となりました。
主な要因は以下のとおりです。
(資産)
資産の部においては、流動資産合計額が13億90百万円増加し、160億44百万円となりました。主な理由は、現金及び預金が10億17百万円、受取手形及び売掛金が59百万円、棚卸資産が3億88百万円増加したことによるものであります。また、固定資産合計額は28億24百万円増加し、166億76百万円となりました。主な理由は、有形固定資産が27億12百万円増加したことによるものであります。
(負債)
負債の部においては、負債合計額は225億48百万円となり、前連結会計年度末に比べ21億35百万円増加しました。主な理由は、借入金が20億15百万円増加したことによるものであります。
(純資産)
純資産の部においては、純資産合計額が101億72百万円となり、前連結会計年度末に比べて20億79百万円増加しました。主な理由は、為替換算調整勘定が10億91百万円、親会社株主に帰属する当期純利益が10億27百万円発生したことにより、株主資本合計が9億44百万円増加したことによるものであります。
この結果、自己資本比率は31.1%(前連結会計年度末は28.4%)となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の期末残高は、前連結会計年度末に比べ10億46百万円増加し、51億58百万円となりました。各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
営業活動によるキャッシュ・フローは、営業活動により資金が22億2百万円増加(前連結会計年度は5億9百万円の資金増加)しました。主な資金増加の要因は、税金等調整前当期純利益11億81百万円、減価償却費による資金留保15億56百万円及び売上債権の増減額2億23百万円によるものです。主な資金減少の要因は、為替差損益3億24百万円、仕入債務の増減額3億13百万円及び法人税等の支払額3億45百万円によるものです。
投資活動によるキャッシュ・フローは、投資活動により資金が28億66百万円減少(前連結会計年度は13億2百万円の資金減少)しました。主な要因は、有形固定資産の取得による支出29億62百万円によるものであります。
財務活動によるキャッシュ・フローは、財務活動により資金が12億85百万円増加(前連結会計年度は9億12百万円の資金増加)しました。主な要因は、借入金の増加16億61百万円によるものです。
③ 生産、受注及び販売の状況
a. 生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1. セグメント間取引については、相殺消去しております。
2. 上記の金額は、販売価格によっております。
b. 受注実績
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) セグメント間取引については、相殺消去しております。
c. 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) セグメント間取引については、相殺消去しております。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたりまして、必要と思われる見積りは、合理的な基準に基づいて実施しております。詳細につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等」に記載のとおりであります。
なお、見積り及び判断・評価については、過去実績や状況に応じて合理的と考えられる要因等に基づき行っておりますが、見積り特有の不確実性があるため、実際の結果は異なる場合があります。
(退職給付債務)
従業員退職給付費用及び債務は、数理計算上で設定される前提条件に基づき算出されております。これらの前提条件には、割引率、発生した給付額、利息費用、年金資産の長期期待運用収益率、死亡率等の要素が含まれております。実際の結果がこれらの前提条件と異なる場合、又は前提条件が変更された場合は、その影響が累積され、将来の会計期間にわたって償却されるため、将来の退職給付費用及び債務に影響を及ぼす可能性があります。
(固定資産の減損会計)
当社グループは、固定資産の減損会計を適用しております。減損会計は資産のグルーピング、割引前キャッシュ・フローの総額、回収可能価額を当社グループに固有の事情を反映した合理的で説明可能な仮定及び予測に基づいて算出しておりますが、その仮定及び予測に変動が生じた場合、減損損失の計上が必要となる可能性があります。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社は、2015年の船橋電子株式会社の編入を皮切りに、埼玉工場の開設及び拡張、メキシコ工場の開設及び拡張、米国のElectronic Stamping Corporationの事業譲受、インドネシアのPT Yamakou lndonesia(現インドネシア工場)の買収、インド工場の開設、チェコ工場の開設などグローバルビジネス拡大に向けた積極投資を進めてまいりました。
これらの新設工場が加わったことで、精密金属加工メーカーとしては突出したグローバルネットワークを持つに至り、Tierl(自動車一次部品メーカー)のメガサプライヤー化・グローバル化に追随できる稀有なTier2(自動車二次部品メーカー)としての地位を確立しました。反面、新工場への先行投資負担が嵩み、近年の業績低迷の主要な要因となっていましたが、2026年3月期はインドネシア工場とインド工場が初の黒字化を達成するなど収益構造の改善が進みました。
2027年3月期は米国関税政策や中東情勢悪化に伴う原油価格高騰が世界経済に影響を及ぼすこと、また地政学リスクも高まっておりますが、医療向けや航空機向けビジネスが勢いづいていることなどから、売上高300億円、営業利益15億円は十分達成可能であると見ています。
③ 資本の財源及び資金の流動性に係る情報
(資金需要の主な内容)
当社グループの資本の財源及び資金の流動性について、当社グループの運転資金は、主に製品製造に使用する原材料や部品の調達に費やされており、製造費や販売費及び一般管理費に計上される財・サービスに対しても同様に費消されております。また、設備投資資金は生産設備取得等生産体制の構築、情報システムの整備等に支出されております。
(資金調達)
当社グループの事業活動の維持拡大に必要な資金の基本方針は、利益の計上、減価償却費等により生み出される内部資金により賄うこととしております。但し、安定的に確保するため外部資金(主に金融機関からの借入)を有効に活用しております。
なお、キャッシュ・フローの状況の詳細は「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」に記載のとおりであります。
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用関連会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度における事業環境は、米国政府による相互関税の影響、それに伴う世界経済や為替への影響、さらに日中関係の悪化など不透明な要素があり、予断を許さない状況で、当社では医療向け事業が引き続き拡大するなど、総じて堅調に推移しました。
このような状況のもと、当連結会計年度における売上高は前連結会計年度比4.0%増の296億79百万円、営業利益は同19.2%増の13億22百万円、経常利益は同687.0%増の13億43百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は10億27百万円(前期は6億28百万円の損失)となりました。
セグメントの経営成績は次のとおりであります。
(日本)
OA機器向けが減少したものの、自動車向けが順調に推移したほか、医療・精密機器・情報機器向けも好調だったことから、売上高は前連結会計年度比1.2%増の92億3百万円、セグメント利益は同14.7%増の2億55百万円となりました。
(米州)
医療向けが引き続き拡大したこと、メキシコ工場の改善も進んでいることから、売上高は前連結会計年度比11.2%増の60億14百万円、セグメント利益は同43.4%増の2億76百万円となりました。
(欧州)
医療向け新規事業の量産開始時期が遅れたものの、航空機向けが回復したことから、売上高は前連結会計年度比4.2%増の35億43百万円、セグメント利益はチェコ工場での医療事業に関わる先行投資など固定費等が膨らんだことから同46.6%減の80百万円となりました。
(アジア)
引き続き自動車・精密機器向けが好調だったことから、売上高は前連結会計年度比2.7%増の109億18百万円、セグメント利益は同28.7%増の7億円となりました。
当連結会計年度末における総資産は、前連結会計年度末に比べ42億14百万円増加し、327億20百万円となりました。
主な要因は以下のとおりです。
(資産)
資産の部においては、流動資産合計額が13億90百万円増加し、160億44百万円となりました。主な理由は、現金及び預金が10億17百万円、受取手形及び売掛金が59百万円、棚卸資産が3億88百万円増加したことによるものであります。また、固定資産合計額は28億24百万円増加し、166億76百万円となりました。主な理由は、有形固定資産が27億12百万円増加したことによるものであります。
(負債)
負債の部においては、負債合計額は225億48百万円となり、前連結会計年度末に比べ21億35百万円増加しました。主な理由は、借入金が20億15百万円増加したことによるものであります。
(純資産)
純資産の部においては、純資産合計額が101億72百万円となり、前連結会計年度末に比べて20億79百万円増加しました。主な理由は、為替換算調整勘定が10億91百万円、親会社株主に帰属する当期純利益が10億27百万円発生したことにより、株主資本合計が9億44百万円増加したことによるものであります。
この結果、自己資本比率は31.1%(前連結会計年度末は28.4%)となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の期末残高は、前連結会計年度末に比べ10億46百万円増加し、51億58百万円となりました。各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
営業活動によるキャッシュ・フローは、営業活動により資金が22億2百万円増加(前連結会計年度は5億9百万円の資金増加)しました。主な資金増加の要因は、税金等調整前当期純利益11億81百万円、減価償却費による資金留保15億56百万円及び売上債権の増減額2億23百万円によるものです。主な資金減少の要因は、為替差損益3億24百万円、仕入債務の増減額3億13百万円及び法人税等の支払額3億45百万円によるものです。
投資活動によるキャッシュ・フローは、投資活動により資金が28億66百万円減少(前連結会計年度は13億2百万円の資金減少)しました。主な要因は、有形固定資産の取得による支出29億62百万円によるものであります。
財務活動によるキャッシュ・フローは、財務活動により資金が12億85百万円増加(前連結会計年度は9億12百万円の資金増加)しました。主な要因は、借入金の増加16億61百万円によるものです。
③ 生産、受注及び販売の状況
a. 生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 生産高(千円) | 前年同期比(%) |
| 日本 | 9,210,695 | 2.0 |
| 米州 | 6,350,278 | 19.6 |
| 欧州 | 3,780,820 | 8.9 |
| アジア | 10,731,884 | △0.9 |
| 合計 | 30,073,679 | 5.0 |
(注) 1. セグメント間取引については、相殺消去しております。
2. 上記の金額は、販売価格によっております。
b. 受注実績
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 受注高(千円) | 前年同期比(%) | 受注残高(千円) | 前年同期比(%) |
| 日本 | 9,333,044 | 1.9 | 1,048,820 | 14.1 |
| 米州 | 6,024,545 | 10.5 | 344,524 | 3.1 |
| 欧州 | 3,693,305 | △6.7 | 750,680 | 24.9 |
| アジア | 10,890,633 | 3.4 | 330,276 | △7.9 |
| 合計 | 29,941,529 | 2.9 | 2,474,303 | 11.8 |
(注) セグメント間取引については、相殺消去しております。
c. 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 販売高(千円) | 前年同期比(%) |
| 日本 | 9,203,569 | 1.2 |
| 米州 | 6,014,056 | 11.2 |
| 欧州 | 3,543,466 | 4.2 |
| アジア | 10,918,904 | 2.7 |
| 合計 | 29,679,996 | 4.0 |
(注) セグメント間取引については、相殺消去しております。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたりまして、必要と思われる見積りは、合理的な基準に基づいて実施しております。詳細につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等」に記載のとおりであります。
なお、見積り及び判断・評価については、過去実績や状況に応じて合理的と考えられる要因等に基づき行っておりますが、見積り特有の不確実性があるため、実際の結果は異なる場合があります。
(退職給付債務)
従業員退職給付費用及び債務は、数理計算上で設定される前提条件に基づき算出されております。これらの前提条件には、割引率、発生した給付額、利息費用、年金資産の長期期待運用収益率、死亡率等の要素が含まれております。実際の結果がこれらの前提条件と異なる場合、又は前提条件が変更された場合は、その影響が累積され、将来の会計期間にわたって償却されるため、将来の退職給付費用及び債務に影響を及ぼす可能性があります。
(固定資産の減損会計)
当社グループは、固定資産の減損会計を適用しております。減損会計は資産のグルーピング、割引前キャッシュ・フローの総額、回収可能価額を当社グループに固有の事情を反映した合理的で説明可能な仮定及び予測に基づいて算出しておりますが、その仮定及び予測に変動が生じた場合、減損損失の計上が必要となる可能性があります。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社は、2015年の船橋電子株式会社の編入を皮切りに、埼玉工場の開設及び拡張、メキシコ工場の開設及び拡張、米国のElectronic Stamping Corporationの事業譲受、インドネシアのPT Yamakou lndonesia(現インドネシア工場)の買収、インド工場の開設、チェコ工場の開設などグローバルビジネス拡大に向けた積極投資を進めてまいりました。
これらの新設工場が加わったことで、精密金属加工メーカーとしては突出したグローバルネットワークを持つに至り、Tierl(自動車一次部品メーカー)のメガサプライヤー化・グローバル化に追随できる稀有なTier2(自動車二次部品メーカー)としての地位を確立しました。反面、新工場への先行投資負担が嵩み、近年の業績低迷の主要な要因となっていましたが、2026年3月期はインドネシア工場とインド工場が初の黒字化を達成するなど収益構造の改善が進みました。
2027年3月期は米国関税政策や中東情勢悪化に伴う原油価格高騰が世界経済に影響を及ぼすこと、また地政学リスクも高まっておりますが、医療向けや航空機向けビジネスが勢いづいていることなどから、売上高300億円、営業利益15億円は十分達成可能であると見ています。
③ 資本の財源及び資金の流動性に係る情報
(資金需要の主な内容)
当社グループの資本の財源及び資金の流動性について、当社グループの運転資金は、主に製品製造に使用する原材料や部品の調達に費やされており、製造費や販売費及び一般管理費に計上される財・サービスに対しても同様に費消されております。また、設備投資資金は生産設備取得等生産体制の構築、情報システムの整備等に支出されております。
(資金調達)
当社グループの事業活動の維持拡大に必要な資金の基本方針は、利益の計上、減価償却費等により生み出される内部資金により賄うこととしております。但し、安定的に確保するため外部資金(主に金融機関からの借入)を有効に活用しております。
なお、キャッシュ・フローの状況の詳細は「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」に記載のとおりであります。