四半期報告書-第105期第3四半期(平成27年6月1日-平成27年8月31日)

【提出】
2015/10/09 9:18
【資料】
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【項目】
25項目

財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析

文中の将来に関する事項は、当四半期報告書提出日現在において当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものである。
(1)業績の状況
当第3四半期累計期間におけるわが国経済は、円安や株高など政府の経済政策等の効果により緩やかな回復傾向が続いたものの、中国やアセアン諸国などの新興国経済の減速が顕著となり、急速に不透明感が増した。
こうした中、当社グループは、利益の確保を重視しながら、受注と売上の拡大に注力した。繊維機械事業では、中国市場が景気減速の影響を受ける中、インド市場など中国以外の市場の拡大を図った。工作機械関連事業では、新型NC円テーブルの商品化を進め、国内自動車メーカーが計画する新たな生産ライン向けに受注した。
この結果、売上高は26,869百万円(前年同期比3.0%増加)、営業損失356百万円(前年同期 営業損失1,008百万円)、経常損失390百万円(前年同期 経常損失1,059百万円)、四半期純損失366百万円(前年同期 四半期純損失1,163百万円)となった。
〈繊維機械事業〉
中心市場の中国市場では、景気減速の影響を受け受注は伸び悩んだものの、売上面では概ね堅調に推移した。インド市場は、経済成長を背景に順調に受注を積み上げた。国内市場は、先行きの不透明感はあるものの、各種補助金制度等を活用した設備更新が続いた。一方、インドネシア市場は通貨下落や株式市場の低迷など経済の停滞感が強く、大きな伸びには至らなかった。
こうした市場環境の変化に対し、新型エアジェットルームを市場に紹介し、高い評価を得た。また、インド・パキスタンでは現地でサイジングマシンの技術交流会(セミナー)を開催するなど、当社製品のアピールを行った。
コンポジット機械では、航空機分野を中心に炭素繊維複合素材の利用が進む欧州市場で、販売促進活動を進めた。また、炭素繊維製織用のレピア織機を台湾に販売した。さらに7月には、当社の炭素繊維機械の開発に対し、わが国の先端素材研究分野で権威がある先端材料技術協会(SAMPE Japan)から「製品・技術賞」を受賞した。
この結果、売上高は20,977百万円(前年同期比1.6%増加)、営業損失96百万円(前年同期 営業損失470百万円)となった。
〈工作機械関連事業〉
国内市場は、工作機械業界や各種政府補助金制度を利用した設備投資などに牽引されて総じて堅調に推移した。アジア市場も好転の兆しを見せていたが、第3四半期に入り、中国経済の減速の影響がアジア市場全般に広がり、計画の延期などが見られるようになった。欧州市場では、市況は底堅く推移しているものの、大きな盛り上がりには至らなかった。
こうした中、当事業部門では、新型NC円テーブルなど新製品の商品化を進めた。国内自動車メーカーでは、新しい生産システムの設備に当社新型NC円テーブルが採用され、受注した。第4四半期からの納入・売上を予定している。また、新型NC円テーブルの販売促進キャンペーンを開始したほか、展示即売会への参加など、積極的な販売促進活動を展開した。さらに欧州市場に対しても売込みを強化した。
一方、中国市場では新型携帯電話向けのNC円テーブルが好調であったが、第3四半期に入り急激に減速した。
また、7月には航空機部品の機械加工事業に参入した。今後、実績を重ねながら加工部品の拡大を図り、収益の拡大に貢献する事業に育成していく。
この結果、売上高は5,892百万円(前年同期比8.4%増加)、営業利益は491百万円(同比77.5%増加)となった。
(2)財政状態の分析
当第3四半期連結会計期間末の総資産は、前連結会計年度末に比べ1,365百万円増加し37,923百万円となった。主な増減は、生産・売上の増加によるたな卸資産の増加等によるものである。負債は、前連結会計年度末に比べ2,010百万円増加し23,880百万円となった。主な増減は、短期借入金の導入による増加等によるものである。純資産は、四半期純損失366百万円を計上したこと等から前連結会計年度末に比べ644百万円減少し14,042百万円となり、自己資本比率は34.55%となった。
(3)研究開発活動
当第3四半期連結累計期間における当社グループの主な研究開発活動の金額は1,147百万円である。なお、当第3四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動に重要な変更はない。