有価証券報告書-第100期(2023/04/01-2024/03/31)

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2024/06/27 17:12
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(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の影響はおさまり、経済活動が正常化へと進みました。
物価上昇の影響を受け、個人消費に勢いはないものの、円安も後押ししたインバウンド需要は強く、全体では緩やかに景気が回復基調となっております。
世界経済は、米国では個人消費の回復や良好な雇用情勢を背景に堅調に推移しましたが、ロシアによるウクライナ侵攻の長期化やインフレ抑制に向けた利上げに加えて、後半は中東情勢も不安定な状況となり、米国経済にも減速の動きが見え始めております。
また、中国においては引き続き景気減速感が払拭されず、不透明な状態が続いております。
当社グループにおきましては、昨年に引き続き「今から100年継続できる会社にしよう」をスローガンとし、5月には『長期ビジョン2030』を公表し、企業価値向上に向け新年度をスタートしました。
その結果、売上高は46,946百万円(前期比10.7%増)となり、利益面では営業利益は3,236百万円(前期比4.6%増)、経常利益は3,394百万円(前期比5.4%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は2,438百万円(前期比8.7%増)となりました。なお、当連結会計年度において政策保有株式を売却しており、投資有価証券売却損益を特別損益に計上しております。
エネルギー関連分野を中心に生産は順調に推移し、売上高は堅調となりました。
経済情勢の変化による客先の工場立地変更及び工場建築計画変更による納期変更の影響や、前期以前に受注をいただいた中長納期の案件においては、受注時と製作時の環境が大きく変動しており、資材の長納期化、価格の高止まり及び外注費用等の高騰などは、依然業績に大きな影響を及ぼしました。しかし、受注額の追加交渉や部品・装置の共通化・標準化によるコストダウン、装置の性能アップによる付加価値向上などに取り組み、利益は持ち直しました。
受注につきましては、エネルギー関連分野及びディスプレイ関連分野を中心に推移いたしました。ただし、エネルギー関連分野においては、顧客の中長期にわたる設備投資計画を背景に、一時的の大きな受注の反動もあり、落ち着きを見せております。
当連結会計年度における受注高は29,848百万円(前期比44.2%減)、受注残高は62,808百万円(前期末比21.4%減)となりました。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
(塗工機関連機器)
当セグメントは、二次電池向け電極塗工装置を中心に推移いたしました。
その結果、売上高は37,374百万円(前期比19.9%増)、うち国内は1,217百万円(前期比47.7%減)、輸出は36,157百万円(前期比25.3%増)となりました。また、セグメント利益は3,168百万円(前期比59.6%増)となりました。
受注残高につきましては55,760百万円(前期比19.1%減)、うち国内は4,924百万円(前期比221.1%増)、輸出は50,835百万円(前期比24.6%減)となりました。
(化工機関連機器)
当セグメントは、成膜装置を中心に推移いたしました。
その結果、売上高は7,850百万円(前期比19.7%減)、うち国内は4,072百万円(前期比21.1%増)、輸出は3,778百万円(前期比41.1%減)となりました。また、セグメント利益は1,257百万円(前期比39.2%減)となりました。
受注残高につきましては6,049百万円(前期比38.0%減)、うち国内は3,543百万円(前期比29.8%減)、輸出は2,506百万円(前期比46.7%減)となりました。
(その他)
当セグメントは、染色整理機械装置、各種機器の部品の製造及び修理・改造等を行っており、売上高は1,720百万円(前期比17.0%増)となり、セグメント利益は269百万円(前期比227.7%増)となりました。
受注残高につきましては998百万円(前期比19.6%減)となりました。
当連結会計年度末の総資産は前連結会計年度末に比べ2,407百万円増加し、62,929百万円となりました。以下において主な科目別に説明いたします。
(資産)
流動資産は前連結会計年度末に比べ1,480百万円増加し、49,639百万円となりました。その主な要因は、現金及び預金が2,534百万円、売上債権及び契約資産が3,307百万円それぞれ増加したこと、及び有価証券が2,299百万円、前渡金が1,714百万円それぞれ減少したことによります。
また、固定資産は前連結会計年度末に比べ926百万円増加し、13,290百万円となりました。その主な要因は、投資その他の資産が935百万円増加したことによります。
(負債)
流動負債は前連結会計年度末に比べ463百万円減少し、22,965百万円となりました。その主な要因は、支払手形及び買掛金が1,238百万円、電子記録債務が649百万円、未払法人税等が615百万円、前受金が1,341百万円それぞれ増加したこと、及び短期借入金が4,100百万円減少したことによります。
また、固定負債は前連結会計年度末に比べ304百万円増加し、1,401百万円となりました。その主な要因は、繰延税金負債が323百万円増加したことによります。
(純資産)
純資産は前連結会計年度末に比べ2,565百万円増加し、38,562百万円となりました。その主な要因は、親会社株主に帰属する当期純利益を2,438百万円計上したことによります。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ579百万円増加し、13,741百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によって得られたキャッシュ・フローは5,530百万円(前連結会計年度は10,249百万円の支出)となりました。主な増加要因は、税金等調整前当期純利益が3,521百万円になったこと、前受金が1,379百万円、仕入債務が1,936百万円それぞれ増加したこと、並びに前渡金が1,704百万円減少したことによります。
また、主な減少要因は売上債権及び契約資産が3,379百万円増加したことによります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によって得られたキャッシュ・フローは85百万円(前連結会計年度は90百万円の収入)となりました。主な増加要因は、有価証券の売却による収入が300百万円あったこと、投資有価証券の売却及び償還による収入が471百万円あったことによります。
また、主な減少要因は有形固定資産の取得による支出が592百万円あったこと、無形固定資産の取得による支出が59百万円あったことによります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によって使用されたキャッシュ・フローは5,004百万円(前連結会計年度は9,518百万円の収入)となりました。主な減少要因は、短期借入金の純減少額が4,100百万円あったこと、及び配当金の支払額が843百万円あったことによります。
③生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称金額(千円)前年同期比(%)
塗工機関連機器31,915,042+16.7
化工機関連機器6,232,089△13.4
その他1,287,199+7.7
合計39,434,331+10.3

(注)金額は生産原価で、上記には外注生産によるものを含んでおります。
b.受注実績
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称受注高(千円)前年同期比(%)受注残高(千円)前期末比(%)
塗工機関連機器24,222,568△47.955,760,095△19.1
化工機関連機器4,149,156△12.86,049,567△38.0
その他1,476,723△33.9998,518△19.6
合計29,848,448△44.262,808,182△21.4

(注)金額は販売価額によっております。
c.販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称金額(千円)前年同期比(%)
塗工機関連機器37,374,786+19.9
化工機関連機器7,850,575△19.7
その他1,720,912+17.0
合計46,946,274+10.7

(注)1.金額は販売価額によっております。
2.当連結会計年度において主要な販売先に該当する社数が2社ありますが、販売先と秘密保持契約を締結しているため主要な販売先及び当該販売実績の総販売実績に対する割合については、その社名、金額及び割合の公表は控えさせていただきます。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループは、最先端技術分野への高精密・高精度な製造装置メーカーとしてリーディングカンパニーを目指し、「顧客満足度の向上」・「環境エネルギー市場への拡販」・「コスト競争力の強化」を最優先に各業界へ技術革新に対応した最新機器を提供すべく製品開発を行い、グローバルな活動を推進してまいります。
営業及び開発・設計・製造さらに据付からアフターサービスに至るまで、グループ一体となりさらなる企業価値向上を目指し、「より高い精度の製品を供給し続けること」を念頭におき活動してまいります。
中長期的には、自動車のEV化及び電装化、モバイル機器の高機能化などの市場の拡大が予想されるため、エネルギー及び電子材料における市場シェアの獲得をターゲットに、塗工機のグローバル・リーディングカンパニーを目指してまいります。また、2024年5月に中期経営計画(2024年度~2027年度)を公表し、2027年度に連結売上高510億円、営業利益41億円、ROE7.5%を新たな目標とし、持続的な企業価値向上に向けた『事業基盤の確立』を目指し、重点取組テーマとなる収益源の多様化、供給能力の拡大、組織力の向上に取り組んでまいります。
当連結会計年度の財政状態及び経営成績につきましては、経済情勢の変化による客先の工場立地変更及び設備投資計画の変更等により、前期以前に受注をいただいた中長納期の案件においては、受注時から大きく環境が変動しており、資材の長納期化、価格の高止まり及び外注費用等の高騰などは、依然業績に大きな影響を及ぼしましたが、受注額の追加交渉や部品・装置の共通化・標準化によるコストダウン、装置の性能アップによる付加価値向上などに取り組んだ結果、売上高は46,946百万円となりました。
売上総利益は7,511百万円となりました。また、売上総利益率は16.0%となりました。
営業利益は3,236百万円となり、経常利益は3,394百万円となりました。
また、親会社株主に帰属する当期純利益は2,438百万円となりました。
セグメントごとの経営成績の状況につきましては、塗工機関連機器部門では、二次電池向け電極塗工装置を中心に推移し、化工機関連機器部門では、成膜装置を中心に推移いたしました。
今後につきましては、コロナ禍からの正常化による活況な経済活動が期待されますが、世界的な物価の高止まりや金融資本市場の変動や地政学的リスクもあり、景気の下振れが懸念される状況であります。
このような状況の中、当社グループといたしましては、エネルギー分野を中心とした活発な受注環境に支えられ、高水準な受注残高となっております。2024年5月10日に発表いたしました2024年度から2027年度までの中期経営計画における重点テーマであるリードタイムの短縮や生産能力の拡充を徹底し、利益改善に努めてまいります。
当社グループは、2021年度から2023年度までの中期経営計画の詳細を公表しておりませんが、当連結会計年度におきましては中期経営計画における経営指標である経常利益率10%以上の確保が厳しい環境の中、経常利益率目標を7.3%とし、直近の事業年度の単年度の計画を公表し、この達成を目指してまいりました。
2023年度業績予想と比較した当連結会計年度の実績は、売上高46,946百万円(予想比5,946百万円増)、営業利益3,236百万円(予想比316百万円増)、経常利益3,394百万円(予想比394百万円増)、経常利益率7.2%(予想7.3%)となりました。
顧客の設備投資計画の変更や資材の長納期化が懸念されましたが、エネルギー関連分野を中心に生産は比較的順調に推移したことや、受注額の再交渉等に取り組んだ結果、2023年5月に予想した経常利益率7.3%をわずかに下回るものの、売上高、営業利益、経常利益は目標を達成しております。
連結経営目標数値 (単位:百万円)
2024年3月期予想2024年3月期実績計画比増減
売上高41,00046,946+5,946
営業利益2,9203,236+316
経常利益3,0003,394+394

当社グループが製造販売する塗工機関連機器、化工機関連機器、その他の産業用機械業界は世界経済の動向に左右されるため、消費マインドの低下やテロ等の特殊要因による社会的混乱、グローバル経済下で国際商品市場の高騰による素材価格の急騰、災害及び感染症の流行等の影響で、操業を停止せざるを得ないような事態により製品の供給が遅れる場合は、当社グループの経営成績に重要な影響を与える可能性があります。
当社グループは財務基盤の強化を図るとともに、将来見込まれる成長分野への設備投資を進めてまいります。
②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
キャッシュ・フローの状況の分析
当社グループの当連結会計年度のキャッシュ・フローは、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
当社グループの資本の財源及び資金の流動性
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、製品部材の仕入、法人税等の支払、設備投資、研究及び技術開発費用、借入金の返済、配当金の支払等であり、投資資金については、営業活動で獲得した資金と、金融機関からの借入により資金の調達を行っております。その調達については、事業計画に基づく資金需要、金利動向等の調達環境、調達規模、既存の借入の弁済時期等を総合的に考慮し、実施しております。
また、株主還元については、企業の収益状況により決定するものと考えており、安定的な配当の維持を基本としております。
なお、2024年度~2027年度の配当金につきましては、中期経営計画(2024年度~2027年度)の株式還元方針に基づき、安定的かつ継続的な株主配当の充実を目的としてDOE3.5%または配当性向60%のいずれか高い金額を目安に実施いたします。
一方、余剰資金の運用等により、金融収支の適正化を図るとともに、手許流動性の向上に努めており、売上債権、棚卸資産の適正化や固定資産の稼働率向上を通じて資産効率の改善にも取り組んでおります。
なお、当連結会計年度末において、当社グループの経営成績に重要な影響を及ぼす設備の新設、除却等の計画はありません。
③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成に当たって、報告数値に影響を与える見積りは、その時点で最も合理的と考えられる基準にて実施しておりますが、見積り等の不確実性があるため実際の結果は異なる場合があります。
なお、当社グループの連結財務諸表で採用する重要な見積りは、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しております。

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