有価証券報告書-第97期(令和2年4月1日-令和3年3月31日)

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2021/06/28 11:20
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(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国の経済は、新型コロナウイルスの世界的な感染拡大の影響により、外出自粛及び休業要請等が要因で、社会・経済活動が急速に停滞した影響から企業収益や雇用情勢が悪化し、極めて厳しい状況となりました。また、日本政府による緊急事態宣言解除後においては、段階的に経済活動が再開され持ち直しが期待されたものの、再拡大が個人消費や企業活動を停滞させ、景気の回復は鈍化傾向であり、収束の見通しが見えないなかで、先行き不透明感は払拭できない状況で推移いたしました。
世界経済は感染症が再拡大している状況にあるなか、各国政府が大規模な財政支出や金融支援で景気の下支え対策を講じており北米は回復の動きが見られ、中国では同感染症が収束に向かい景気は緩やかに回復傾向にあります。しかし、世界的には感染は収束しておらず厳しい状況が継続しております。これに加えて米中貿易摩擦の長期化及び地政学的リスク等もあり、先行き不透明な状況から、企業の投資マインドは縮小し、依然として製造業の設備投資は低調な環境で推移しております。
当社グループにおきましては、前連結会計年度に引き続き「時流に乗って躍進」をスローガンにスタートいたしました。
新型コロナウイルス感染症の影響により、生産活動が制限されるなか、感染防止対策を徹底した生産体制を確保してまいりました。
また、受注につきましては、厳しい市場環境ではありますが、電気自動車関連市場及び電子部材関連市場を中心として積極的な受注活動の継続に努めた結果、堅調に推移いたしました。
その結果、売上高は25,800百万円(前期比18.6%減)となり、利益面では経常利益は2,661百万円(前期比29.5%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は1,785百万円(前期比24.1%減)となりました。
受注残高につきましては、42,412百万円(前期末比64.2%増)となりました。
セグメントの経営成績は、次のとおりであります。
(塗工機関連機器)
当セグメントは、二次電池向け電極塗工装置を中心に推移いたしました。
その結果、売上高は15,485百万円(前期比0.4%増)、うち国内は708百万円(前期比59.5%減)、輸出は14,777百万円(前期比8.1%増)となりました。また、セグメント利益は1,503百万円(前期比11.6%増)となりました。
受注残高につきましては、26,172百万円(前期末比71.3%増)、うち国内は3,409百万円(前期末比113.3%増)、輸出は22,763百万円(前期末比66.4%増)となりました。
(化工機関連機器)
当セグメントは、成膜装置を中心に推移いたしました。
その結果、売上高は8,938百万円(前期比37.7%減)、うち国内は4,192百万円(前期比28.7%減)、輸出は4,746百万円(前期比44.0%減)となりました。また、セグメント利益は1,611百万円(前期比42.0%減)となりました。
受注残高につきましては、15,734百万円(前期末比57.7%増)、うち国内は5,211百万円(前期末比9.2%減)、輸出は10,522百万円(前期末比148.2%増)となりました。
(その他)
当セグメントは、染色整理機械装置、各種機器の部品の製造及び修理・改造等を行っており、売上高は1,377百万円(前期比28.0%減)となり、セグメント利益は327百万円(前期比33.7%減)となりました。
受注残高につきましては、505百万円(前期末比12.6%減)となりました。
当連結会計年度末の総資産は前連結会計年度末に比べ490百万円増加し、42,699百万円となりました。以下において主な科目別に説明いたします。
(資産)
流動資産は前連結会計年度末に比べ426百万円増加し、32,186百万円となりました。その主な要因は、現金及び預金が422百万円、資金運用により有価証券が300百万円、たな卸資産が165百万円、前渡金が272百万円それぞれ増加したこと、及び売上債権が620百万円減少したことによります。
また、固定資産は前連結会計年度末に比べ63百万円増加し、10,512百万円となりました。その主な要因は、無形固定資産合計が186百万円、投資その他の資産が114百万円それぞれ増加したこと、及び有形固定資産合計が237百万円減少したことによります。
(負債)
流動負債は前連結会計年度末に比べ1,160百万円減少し、10,637百万円となりました。その主な要因は、未払金が254百万円増加したこと、及び仕入債務が112百万円、未払法人税等が814百万円、設備関係電子記録債務が323百万円それぞれ減少したことによります。
また、固定負債は前連結会計年度末に比べ77百万円減少し、1,007百万円となりました。その主な要因は、役員退職慰労引当金が10百万円増加したこと、及び退職給付に係る負債が85百万円減少したことによります。
(純資産)
純資産は前連結会計年度末に比べ1,728百万円増加し、31,054百万円となりました。その主な要因は、親会社株主に帰属する当期純利益を1,785百万円計上したこと、配当金を647百万円支払ったこと、その他有価証券評価差額金が521百万円増加したことによります。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ1,942百万円増加し、13,548百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によって得られたキャッシュ・フローは1,971百万円(前連結会計年度は3,090百万円の支出)となりました。主な増加要因は、税金等調整前当期純利益が2,586百万円になったこと、減価償却費を563百万円計上したこと、売上債権が620百万円減少したことによります。
また、主な減少要因は前渡金が272百万円増加したこと、法人税等の支払額が1,593百万円あったことによります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によって得られたキャッシュ・フローは668百万円(前連結会計年度は155百万円の収入)となりました。主な増加要因は、定期預金の払戻による収入が322百万円あったこと、有価証券の売却による収入が5,200百万円あったことによります。
また、主な減少要因は有価証券の取得による支出が3,599百万円あったこと、有形固定資産の取得による支出が529百万円あったこと、投資有価証券の取得による支出が704百万円あったことによります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によって使用されたキャッシュ・フローは723百万円(前連結会計年度は598百万円の支出)となりました。主な増加要因は、長期借入れによる収入が450百万円あったことによります。
また、主な減少要因は長期借入金の返済による支出が523百万円あったこと、配当金の支払額が646百万円あったことによります。
③生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称金額(千円)前年同期比(%)
塗工機関連機器12,950,044△1.2
化工機関連機器6,915,604△37.0
その他949,802△26.7
合計20,815,452△18.0

(注)1.金額は生産原価で、上記には外注生産によるものを含んでおります。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
b.受注実績
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称受注高(千円)前年同期比(%)受注残高(千円)前期末比(%)
塗工機関連機器26,378,420+74.326,172,532+71.3
化工機関連機器14,694,606+206.115,734,510+57.7
その他1,304,208△6.6505,014△12.6
合計42,377,235+98.742,412,057+64.2

(注)1.金額は販売価額によっております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
c.販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称金額(千円)前年同期比(%)
塗工機関連機器15,485,160+0.4
化工機関連機器8,938,514△37.7
その他1,377,194△28.0
合計25,800,869△18.6

(注)1.金額は販売価額によっております。
2.当連結会計年度において主要な販売先に該当する社数が2社ありますが、販売先と秘密保持契約を締結しているため主要な販売先及び当該販売実績の総販売実績に対する割合については、その社名、金額及び割合の公表は控えさせていただきます。
3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①財務状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループは、最先端技術分野への高精密・高精度な製造装置メーカーとしてリーディングカンパニーを目指し、「顧客満足度の向上」・「環境エネルギー市場への拡販」・「コスト競争力の強化」を最優先に各業界へ技術革新に対応した最新機器を提供すべく製品開発を行い、グローバルな活動を推進してまいります。
営業及び開発・設計・製造さらに据付からアフターサービスに至るまで、グループ一体となり更なる企業価値向上を目指し、「より高い精度の製品を供給し続けること」を念頭におき活動してまいります。
中期的には、電気自動車や自動車の電装化、モバイル機器の高機能化などの市場の拡大に向け、「電池・電子材料」に重点をおき成長戦略を推し進めるとともに、その先を見据えた基幹技術向上を目指します。高付加価値機器を生み出し、企業の経営成績並びに企業価値の更なる向上を図るべく、新工場の効率的な稼働、人材の育成、構造の改革に取り組んでまいります。
当連結会計年度の財務状態及び経営成績におきましては、厳しい市場環境下ではありましたが、電極塗工装置や成膜装置を中心とした需要に支えられその結果、売上高は前期比18.6%減少し25,800百万円となりました。
売上総利益は前期比21.0%減少し4,985百万円となりました。また、売上総利益率は19.3%となりました。
営業利益は前期比30.5%減少し2,560百万円となり、経常利益は前期比29.5%減少し2,661百万円となりました。
また、親会社株主に帰属する当期純利益は前期比24.1%減少し1,785百万円となりました。
セグメントごとの経営成績の状況につきましては、塗工機関連機器部門では、自動車用二次電池向け電極塗工装置を中心に推移し、化工機関連機器部門では、成膜装置を中心に推移いたしました。
今後につきましては、塗工機関連機器部門・化工機関連機器部門共に、米中貿易摩擦や新型コロナウイルスの世界的な感染拡大による影響により、国内外の景気の下振れリスクが懸念されます。また、足元では新型コロナウイルスの変異種等により感染が再拡大しており、今後の拡大と長期化によっては更なる深刻な状況も懸念され、景気の先行きは見通せず、極めて厳しい状況が続くものと思われます。今後も動向に注視し、「電池・電子材料」の市場に拡販していく所存であります。
当社グループは、中期経営計画の詳細を公表しておりませんが、2018年度から2020年度までの中期経営計画を策定し、「お客様の立場で行動しよう」をスローガンに、経営指標である経常利益率10%以上の実現を目指してまいりました。
また、単年度の計画を公表し着実に達成していく方針であり、2020年5月に公表した業績予想と比較した当連結会計年度の実績は、売上高25,800百万円(予想比2,800百万円増)、営業利益2,560百万円(予想比610百万円増)、経常利益2,661百万円(予想比661百万円増)、経常利益率10.3%(予想8.7%)となりました。
当連結会計年度におきましては、コロナ禍により生産性の低下が予想されましたが、内作率の増加や部品・装置の共通化による先行発注、リモート化による出張業務の削減等、様々な対応策を講じた結果、生産性の維持につなげることができました。これにより、当初発表予想を上回る見込みとなり、目標とする経営指標である経常利益率10%以上を達成しております。
連結経営目標数値
2021年3月期予想2021年3月期実績計画比増減
売上高(百万円)23,00025,800+2,800
営業利益(百万円)1,9502,560+610
経常利益(百万円)2,0002,661+661

当社グループが製造販売する塗工機関連機器、化工機関連機器、その他の産業用機械業界は世界経済の動向に左右されるため、デフレ経済による消費マインドの低下やテロ等の特殊要因による社会的混乱、またグローバル経済下で国際商品市場の高騰により素材価格が急騰、災害及び感染病の流行等により操業停止をせざるを得ない様な事態により、製品の供給が遅れる場合は当社グループの経営成績に重要な影響を与える可能性があります。
こうした中、当社グループは財務基盤の強化を図るとともに、将来見込まれる成長分野への設備投資を進めてまいります。中期的には、新中期経営計画(2022年3月期から2024年3月期)の初年度にあたり、基本方針及び目標達成に向け推進し、経営指標である経常利益率10%以上の実現を目指してまいります。
②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
キャッシュ・フローの状況の分析
当社グループの当連結会計年度のキャッシュ・フローは、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
当社グループの資本の財源及び資金の流動性
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、製品部材の仕入、法人税等の支払、設備投資、研究及び技術開発費用、借入金の返済、配当金の支払等であり、投資資金については、営業活動で獲得した資金と、金融機関からの借入により資金の調達を行っております。その調達については、事業計画に基づく資金需要、金利動向等の調達環境、調達規模、既存の借入の弁済時期等を総合的に考慮し適宜判断し、実施しております。
また、株主還元については、財務の健全性等を考慮し、配当施策に基づき実施しております。
一方、余剰資金の運用等により、金融収支の適正化を図るとともに、手許流動性の向上に努めており、売上債権、たな卸資産の適正化や固定資産の稼働率向上を通じて資産効率の改善にも取り組んでおります。
なお、当連結会計年度末において、当社グループの経営成績に重要な影響を及ぼす設備の新設、除却等の計画はありません。
③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成に当たりまして、報告数値に影響を与える見積りは、その時点で最も合理的と考えられる基準にて実施しておりますが、見積り等の不確実性があるため実際の結果は異なる場合があります。
なお、当社グループの連結財務諸表で採用する重要な見積りは、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しております。
また、現時点で新型コロナウイルス感染症の終息時期など想定することは困難であり不確実性が高いものの、同感染症による当社業績における通期への影響は限定的であると仮定して、期末時点で入手可能な情報を基に会計上の見積りを行っております。

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