有価証券報告書-第38期(平成30年9月1日-令和1年8月31日)

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2019/11/28 12:24
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(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社および連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
なお、「『税効果会計に係る会計基準』の一部改正」(企業会計基準第28号 2018年2月16日)等を当連結会計年度の期首から適用しており、財政状態については遡及処理後の前連結会計年度末の数値で比較を行っております。
①財政状態および経営成績の状況
1)財政状態
当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末に比べ2,086百万円増加して51,463百万円となりました。流動資産は前連結会計年度末に比べ3,036百万円増加して26,909百万円、固定資産は前連結会計年度末に比べ949百万円減少して24,553百万円となりました。
流動資産増加の主因は、受取手形及び売掛金が1,309百万円、電子記録債権が1,421百万円、仕掛品が703百万円増加した一方で、現金及び預金が344百万円、製品が130百万円減少したことによるものであります。
固定資産減少の主因は、建設仮勘定等の有形固定資産が328百万円、繰延税金資産等の投資その他の資産が644百万円減少したことによるものであります。
当連結会計年度末の負債の合計は、前連結会計年度末に比べ1,340百万円減少して13,134百万円となりました。流動負債は前連結会計年度末に比べ1,211百万円減少して11,674百万円、固定負債は前連結会計年度末に比べ129百万円減少して1,459百万円となりました。
流動負債減少の主因は、未払法人税等が205百万円増加した一方で、前受金が1,458百万円減少したことによるものであります。
固定負債減少の主因は、製品機能維持引当金が117百万円減少したことによるものであります。
当連結会計年度末の純資産は、前連結会計年度末に比べ3,427百万円増加して38,329百万円となりました。この主因は、利益剰余金が2,845百万円、資本金が401百万円、資本剰余金が401百万円増加したことによるものであります。自己資本比率は、総資産の増加に伴い前連結会計年度末の69.5%から73.1%となりました。また、1株当たり純資産額は、前連結会計年度末の1.282円98銭から1,381円90銭となりました。
2)経営成績
当連結会計年度における当社グループを取り巻く国内の環境は自然災害からの復旧・復興事業に加え、将来に備えた防災・減災事業や、老朽化した社会インフラの再生・強化などの必要不可欠な需要拡大を背景に、公共事業が堅調に推移しました。
特に近年では、気象変動に起因する台風や集中豪雨による洪水、高潮などの大きな被害が繰り返し発生し、国の基盤となる国民の生活や経済を脅かす事態となっています。また、南海トラフ地震や首都直下型地震なども切迫した状況の中で、北海道などで内陸型地震が発生し大きな被害をもたらしました。こうした災害はまさに国難であり、国民の生命財産や文化を守っていくため、将来に禍根を残さない確実な対策を進めていくことが喫緊の課題となっています。一方で、持続的な経済発展の基盤となる港湾や道路など、経済を支える基本的な施設の老朽化や改良など社会資本の再整備も大きな課題です。こうした状況を受け、国は今年度の予算の重点化の第一として「被災地の復旧・復興」、第二に「国民の安全安心」を掲げ集中的に防災対策を進めることとしています。なかでも、国土強靭化対策として、3か年緊急対策予算も通常予算とは別枠・上乗せで7兆円が予定されるなど、防災対策の進展に期待が寄せられています。
こうした中、当期には、大規模地震対策や台風や豪雨災害に備える事前対策工事、河川、道路などの災害復旧工事などの防災関連工事、さらには持続的な経済効果を発揮する高速道路の新設、拡幅工事、クルーズ船に対応した岸壁整備、新幹線工事に関する地すべり対策工事など、インプラント工法の採用が広がるとともに、防災対策だけではなくその適用範囲も拡大しています。
また、地下開発事業では当期に東京都墨田区に2基の機械式地下駐輪場「エコサイクル」、東京都五反田の民間企業ビルに2基の機械式地下駐車場「エコパーク」を設置しました。そのほか、川崎駅前でも現在2基のエコサイクルの工事を進めています。これらを含めますと、エコサイクルは全国で23か所(57基)、エコパークは3か所(5基)の累計実績となります。今後も引き続き「地上に文化を地下に機能を」をモットーに効率的で豊かな住みやすい街づくりに大きく貢献できるエコサイクル、エコパークの普及拡大を図っていきます。
海外事業においては、これまでアメリカ、カナダ、オランダでコンサルタントなど関連企業との協働契約の締結を進め、構造物の設計から施工、材料調達、さらには維持管理まで含めたパッケージ提案などを進めています。こうした活動により、当期にはニューヨーク マンハッタンの住宅街での圧入工法が採用され完工し、今後の発展のための大きなきっかけとなりました。また、当社グループのJ Steel Group Pty Limited(Jスチール社)においても圧入工法の提案活動を進め、オーストラリアでのパッケージ提案による工事実績も出来始めました。ODA事業ではセネガル共和国ダカール港での岸壁改修工事がインプラント工法で進みつつあり、エジプト・アラブ共和国の首都カイロでも病院改築工事で圧入工法による鋼矢板施工が進んでいます。今後も関連企業との関係を強化するとともに、ODA事業を担当する官庁やコンサルタントなどへの現場見学会を都内で開催するなど、積極的に丁寧な提案活動を続け、海外事業の発展を加速させていきます。
当社グループでは、「中期経営計画(2019年8月期-2021年8月期)」にもとづき、2021年8月期の数値計画を売上高400億円、うち海外売上高116億円、営業利益87億円と目標を定めています。これら計画の達成に向けグループ一丸となって取り組んでいくとともに、当社グループは今後も引き続きインプラント工法の普及拡大をグローバルに展開し、世界の建設工事を大きく変え、安心・安全・快適な国づくりに貢献してまいります。
このような状況のもと、当連結会計年度における売上高は、32,442百万円(前期比11.3%増)となりました。また利益面においても、営業利益6,689百万円(同11.9%増)、経常利益6,761百万円(同11.4%増)、親会社株主に帰属する当期純利益4,571百万円(同10.1%増)となりました。
セグメントの経営成績は、次のとおりであります。
a. 建設機械事業
災害復旧工事の本格化や防災・減災対策関連需要の継続、インプラント工法の適用範囲の拡大に伴い、「サイレントパイラーF101」や「サイレントパイラーF111」など普及機に加えて、ジャイロプレス工法に対応した「サイレントパイラーF401」などの販売が好調に推移しました。
このような状況のもと、建設機械事業の売上高は23,638百万円(前期比12.5%増)、セグメント利益は7,855百万円(同17.6%増)となりました。
b. 圧入工事事業
前期に引き続き、災害復旧工事や防災・減災関連工事において、当社工法の採用が堅調に推移し、東日本大震災で被害を受けた岩手県や宮城県、南海トラフ巨大地震による被害が想定される高知県や和歌山県などにおいて引き続き堤防工事などを実施しました。また、九州新幹線の地すべり抑止工事や新名神高速の延伸・改良工事も施工中です。
このような状況のもと、圧入工事事業の売上高は8,803百万円(前期比8.3%増)となりました。一方、利益面においては、前期と比較して、海外事業基盤の整備に伴う人員増強等により販売費及び一般管理費が増加し、セグメント利益は755百万円(同18.4%減)となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ409百万円減少し、4,920百万円となりました。各キャッシュ・フローの状況につきましては次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は、前期と比べ1,141百万円減少して3,090百万円となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益6,774百万円、減価償却費1,708百万円等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は、前期と比べ562百万円増加して2,554百万円となりました。これは主に、定期預金の預入による支出2,830百万円等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は、前期と比べ929百万円減少して901百万円となりました。これは主に、配当金の支払額1,728百万円等によるものであります。
③生産、受注および販売の実績
1)生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称金額(百万円)前年同期比(%)
建設機械事業25,123121.0
圧入工事事業8,803108.3
合計33,927117.4

(注)1.金額は、実際販売価格で表示しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
3.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2)受注実績
当連結会計年度における圧入工事事業の受注実績を示すと、次のとおりであります。
なお、建設機械事業の製品については見込み生産を行っております。
セグメントの名称受注高(百万円)前年同期比(%)受注残高(百万円)前年同期比(%)
圧入工事事業10,150133.73,326155.9

(注)上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
3)販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称金額(百万円)前年同期比(%)
建設機械事業23,638112.5
圧入工事事業8,803108.3
合計32,442111.3

(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績および当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
相手先前連結会計年度当連結会計年度
金額(百万円)割合(%)金額(百万円)割合(%)
㈱ヨネイ4,14314.24,04112.5

3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、提出日現在において当社グループが判断したものであります。
①重要な会計方針および見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたり、採用している重要な会計基準は「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載のとおりであります。
②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容
1)経営成績等
a. 財政状態
当該事項につきましては、「第2 事業の状況 3.経営者による財政状況、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態および経営成績の状況 1)財政状態」に記載のとおりであります。
b. 経営成績
当該事項につきましては、「第2 事業の状況 3.経営者による財政状況、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態および経営成績の状況 2)経営成績」に記載のとおりであります。
c. キャッシュ・フロー
当該事項につきましては、「第2 事業の状況 3.経営者による財政状況、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりでありますが、指標のトレンドを示しますと以下のとおりであります。
2017年8月期2018年8月期2019年8月期
自己資本比率(%)67.169.573.1
時価ベースの自己資本比率(%)168.1136.1175.7
キャッシュ・フロー対有利子負債比率(%)22.315.724.2
インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍)565.1509.9539.8

(注)自己資本比率:自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/営業キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:営業キャッシュ・フロー/利払い
1.各指標は、いずれも連結ベースの財務数値により計算しております。
2.株式時価総額は、期末株価終値×期末発行済株式数(自己株式控除後)により算出しております。
3.営業キャッシュ・フローは、連結キャッシュ・フロー計算書の営業活動によるキャッシュ・フローを使用しております。有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っている全ての負債を対象としております。また、利払いについては、連結キャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を使用しております。
2)資本の財源および資金の流動性
当社グループにおける主な資金需要は、圧入の原理に基づいた新工法および圧入機製品の開発投資に必要な研究開発投資(材料費・労務費等)、ならびに圧入機製品の製造に係る費用(材料費・外注費・労務費等)であります。
これらの資金需要に対する資金調達については、中長期的な事業戦略、当社グループの事業に対するリスクを勘案し、最適な方法での実施を検討いたします。
3)経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは「中期経営計画(2019年8月期-2021年8月期)」において、当該期間を長期ビジョン実現のためのプラットフォームを構築する期間と位置付けたうえで、売上高と営業利益についてそれぞれ数値目標を定め、その達成に向けて取り組んでおり、同計画において掲げている課題を達成していくことが、経営上の目標達成状況を判断するための指標と考えております。なお、「中期経営計画(2019年8月期-2021年8月期)」に関しては、「第2 事業の状況 1.経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりであります。

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