有価証券報告書-第43期(2023/09/01-2024/08/31)
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社および連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態および経営成績の状況
1)財政状態
当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末に比べ3,258百万円減少して48,129百万円となりました。流動資産は前連結会計年度末に比べ1,147百万円減少して24,271百万円、固定資産は前連結会計年度末に比べ2,110百万円減少して23,858百万円となりました。
流動資産減少の主因は、製品が736百万円、現金及び預金が262百万円増加した一方で、受取手形、売掛金及び契約資産が2,301百万円減少したことによるものであります。
固定資産減少の主因は、機械装置及び運搬具等の有形固定資産が722百万円、投資その他の資産が1,330百万円減少したことによるものであります。
当連結会計年度末の負債の合計は、前連結会計年度末に比べ4,160百万円減少して7,683百万円となりました。流動負債は前連結会計年度末に比べ4,083百万円減少して7,312百万円、固定負債は前連結会計年度末に比べ77百万円減少して370百万円となりました。
流動負債減少の主因は、電子記録債務が2,107百万円、支払手形及び買掛金が834百万円減少したことによるものであります。
固定負債減少の主因は、長期借入金が108百万円減少したことによるものであります。
当連結会計年度末の純資産は、前連結会計年度末に比べ901百万円増加して40,446百万円となりました。この主因は、株主資本が464百万円増加したことによるものであります。自己資本比率は、総資産の減少に伴い前連結会計年度末の77.0%から84.0%となりました。また、1株当たり純資産額は、前連結会計年度末の1,452円90銭から1,511円02銭となりました。
2)経営成績
当社グループは、当期を最終年度とする中期経営計画(2022年8月期-2024年8月期)において、将来の成長を見据えた基盤の確立に向けて、具体的な取り組みを進めてきました。当初の数値計画におきましては、急激な材料価格の高騰等を受けた影響から見直しを行いましたが、国内外への新しい工法の提供とともに、大きな社会課題であるカーボンニュートラルや労働人口の減少に対応する機械の電動化・自動化を推進するなど、成長の基盤づくりを着実に進めました。
当期における国内の事業環境は、建設投資が官民ともに堅調に推移したことから、企業の設備投資が堅実に推移しました。しかしながら、原材料や建設資材価格の高止まりに加え、労務費の上昇が利益の圧迫要因として働き、建設業界においては厳しい経営環境が続きました。当社事業においては、コスト上昇やそれを受けた公共事業の施工規模の縮小が、ユーザーの設備投資意欲に少なからず影響を及ぼしました。
国内における工法技術提案活動では、災害復旧・復興事業や防災・減災対策、国土強靭化関係を中心にインプラント工法※1の普及拡大に取り組みました。その結果、洪水・津波・高潮対策のための河川改修、豪雨災害で被災した道路の復旧、老朽化した堤防の修繕、防衛施設強靭化に関する駐屯地の整備、洋上風力発電の基地港の岸壁工事に採用される等、採用案件数は順調に推移しました。
令和6年能登半島地震の復旧事業では、石川県金沢市に開設した臨時事務所(能登復興支援室)の活動の結果、グループ会社の株式会社技研施工が、崩落により片側交互通行を余儀なくされていた「のと里山海道」の「能登大橋」で緊急復旧に向けた橋台補強工事を受注し、「ジャイロパイラー」「GRBシステム」を用いて早期の対面交通の確保に貢献しました。当社はこれからも、2032年度末までを計画期間とする「石川県創造的復興プラン」に基づく復興に貢献していきます。
また、首都高速道路リニューアルプロジェクトのメインとなる日本橋区間地下化事業では、まず河道拡幅の仮護岸の構築等にジャイロプレス工法が採用され、6月から工事がスタートしました。既存橋梁や建築物が近接する現場において、省スペースかつ無振動・無騒音で鋼管杭を施工できる当社の技術力が評価されたものです。本事業では2035年度の完成に向け、既存橋梁の桁下部での杭工事も予定されています。当社は、今後もさまざまな工法技術提案を進め、採用に向けて活動を進めていきます。
市場拡大を目指す海外展開では、圧入市場の継続的発展に向け、市場形成が軌道に乗りつつあるヨーロッパ、アジア地域を軸に事業モデルの構築を目指し、具体的な活動を進めました。その他の地域においては圧入市場の創造段階から見直しを図るため、市場調査や詳細分析を行い、これに基づくビジネスモデル・工法普及のあり方等を検討し、事業拡大に向けた取り組みを進めました。
ヨーロッパ地域では、市場形成が進捗するオランダ、ドイツ、イギリスに加え、イタリアをターゲットに工法普及活動に注力し、その結果、イタリアの専門工事会社に対する製品販売に結び付けました。同社は当社グループの開発力や工法技術提案力、ユーザーサポート体制を高く評価し、昨年のRED HILL 1967の訪問を経て圧入技術の普及可能性について確信を深め、購入を決めました。同社は6月より運用をスタートした欧州版GTOSS※2の会員企業でもあり、技研グループとして今後技術支援を強化していきます。
アジア地域では、アジア版GTOSSの会員企業であるシンガポールの有力ユーザーに対し、昨年8月に続き、6月に2台目のジャイロパイラーを納入しました。東京都内での現場視察等を通じて工法の優位性について理解を深め、導入が実現したものです。当社グループは同社と連携し、シンガポールを起点として、東南アジアのインフラ整備並びに都市再開発に伴う需要の増加に対するジャイロプレス工法の市場形成を進めていきます。
市場形成の戦略を再構築中の北米地域では、まず既存市場の基盤強化と顧客ロイヤリティの向上を目的に6月より北米版GTOSSをスタートさせました。その中で会員企業である有力ユーザーに対し、鋼管矢板対応クリアパイラー「CLP200A」を納入しました。北米地域での低空頭対応機の納入は初めてです。また市場調査を行ったほか、圧入市場の創造に向けた新しい取り組みを計画しています。
このような状況のもと、当連結会計年度における売上高は29,481百万円(前期比0.7%増)、営業利益は3,324百万円(同11.4%増)、経常利益は3,582百万円(同17.1%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は2,437百万円(同187.9%増)となりました。なお前連結会計年度においては、連結子会社との合弁関係解消に伴う関係会社整理損として1,367百万円を特別損失に計上しております。
セグメントの経営成績は、次のとおりであります。
a. 建設機械事業
国内では硬質地盤に対応した「フライホイール式パイルオーガ」を標準搭載した「サイレントパイラーF112」の販売が好調に進捗しました。また海外においては北米向けの製品販売等が売上高の伸長に寄与しました。一方、材料単価の高騰の影響で施工量が減少する中、粗利率の高い大型特殊機の販売が少なかったことや販管費の増加を受け、売上高は20,940百万円(前期比0.9%増)、セグメント利益は4,624百万円(同0.9%減)となりました。
b. 圧入工事事業
工法採用が堅実に推移する中、東日本大震災復興事業の水門工事の基礎(岩手県)、高速道路の拡幅工事(愛知県)、発電所の防水壁構築(岐阜県)等において工事が順調に進捗しました。国内における開発型案件※3の受注が堅調に推移した結果、圧入工事事業の売上高は8,540百万円(前期比0.2%増)、セグメント利益は1,161百万円(同32.7%増)となりました。
※1 一本一本が高い剛性と品質を有した杭材(許容構造部材)を地中深く圧入し、地震や津波、洪水などの外力に粘り強く耐える「インプラント構造物」を構築する工法。
※2 会員ユーザーに対し、製品に加えて技術サービスなどのノウハウを提供して現場の生産性向上を図る総合支援システム。
※3 一般開放する前の当社が開発した製品・工法を使った工事案件を開発型案件と呼んでいます。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ922百万円増加し、6,070百万円となりました。各キャッシュ・フローの状況につきましては次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は、前期と比べ1,099百万円増加して3,139百万円となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益2,771百万円等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果得られた資金は、55百万円(前期は156百万円の支出)となりました。これは主に、定期預金の払戻による収入5,870百万円、定期預金の預入による支出5,210百万円等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は、前期と比べ526百万円増加して2,501百万円となりました。これは主に、配当金の支払額1,078百万円等によるものであります。
③生産、受注および販売の実績
1)生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)1.金額は、販売価格で表示しております。
2.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2)受注実績
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.建設機械事業の製品については受注生産を採用しておりますが、一部製品については見込み生産へ変更しております。
3)販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績および当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、提出日現在において当社グループが判断したものであります。
①重要な会計方針および見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたり、採用している重要な会計基準は「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載のとおりであります。
②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容
1)経営成績等
a. 財政状態
当該事項につきましては、「第2 事業の状況 4.経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態および経営成績の状況 1)財政状態」に記載のとおりであります。
b. 経営成績
当該事項につきましては、「第2 事業の状況 4.経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態および経営成績の状況 2)経営成績」に記載のとおりであります。
c. キャッシュ・フロー
当該事項につきましては、「第2 事業の状況 4.経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりでありますが、指標のトレンドを示しますと以下のとおりであります。
(注)自己資本比率:自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/営業キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:営業キャッシュ・フロー/利払い
1.各指標は、いずれも連結ベースの財務数値により計算しております。
2.株式時価総額は、期末株価終値×期末発行済株式数(自己株式控除後)により算出しております。
3.営業キャッシュ・フローは、連結キャッシュ・フロー計算書の営業活動によるキャッシュ・フローを使用しております。有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っている全ての負債を対象としております。また、利払いについては、連結キャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を使用しております。
2)資本の財源および資金の流動性
当社グループにおける主な資金需要は、圧入の原理に基づいた新工法および圧入機製品の開発投資に必要な研究開発投資(材料費・労務費等)、ならびに圧入機製品の製造に係る費用(材料費・外注費・労務費等)であります。
これらの資金需要に対する資金調達については、中長期的な事業戦略、当社グループの事業に対するリスクを勘案し、最適な方法での実施を検討いたします。
3)経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、「中期経営計画2027(2025年8月期-2027年8月期)」を策定し、売上高、営業利益およびROEについてそれぞれ数値目標を定め、その達成に向けて取り組んでおります。なお、「中期経営計画2027(2025年8月期-2027年8月期)」に関しては、「第2 事業の状況 1.経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりであります。
4)重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。重要な会計方針及び見積りについては、「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」および「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。
当連結会計年度における当社グループ(当社および連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態および経営成績の状況
1)財政状態
当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末に比べ3,258百万円減少して48,129百万円となりました。流動資産は前連結会計年度末に比べ1,147百万円減少して24,271百万円、固定資産は前連結会計年度末に比べ2,110百万円減少して23,858百万円となりました。
流動資産減少の主因は、製品が736百万円、現金及び預金が262百万円増加した一方で、受取手形、売掛金及び契約資産が2,301百万円減少したことによるものであります。
固定資産減少の主因は、機械装置及び運搬具等の有形固定資産が722百万円、投資その他の資産が1,330百万円減少したことによるものであります。
当連結会計年度末の負債の合計は、前連結会計年度末に比べ4,160百万円減少して7,683百万円となりました。流動負債は前連結会計年度末に比べ4,083百万円減少して7,312百万円、固定負債は前連結会計年度末に比べ77百万円減少して370百万円となりました。
流動負債減少の主因は、電子記録債務が2,107百万円、支払手形及び買掛金が834百万円減少したことによるものであります。
固定負債減少の主因は、長期借入金が108百万円減少したことによるものであります。
当連結会計年度末の純資産は、前連結会計年度末に比べ901百万円増加して40,446百万円となりました。この主因は、株主資本が464百万円増加したことによるものであります。自己資本比率は、総資産の減少に伴い前連結会計年度末の77.0%から84.0%となりました。また、1株当たり純資産額は、前連結会計年度末の1,452円90銭から1,511円02銭となりました。
2)経営成績
当社グループは、当期を最終年度とする中期経営計画(2022年8月期-2024年8月期)において、将来の成長を見据えた基盤の確立に向けて、具体的な取り組みを進めてきました。当初の数値計画におきましては、急激な材料価格の高騰等を受けた影響から見直しを行いましたが、国内外への新しい工法の提供とともに、大きな社会課題であるカーボンニュートラルや労働人口の減少に対応する機械の電動化・自動化を推進するなど、成長の基盤づくりを着実に進めました。
当期における国内の事業環境は、建設投資が官民ともに堅調に推移したことから、企業の設備投資が堅実に推移しました。しかしながら、原材料や建設資材価格の高止まりに加え、労務費の上昇が利益の圧迫要因として働き、建設業界においては厳しい経営環境が続きました。当社事業においては、コスト上昇やそれを受けた公共事業の施工規模の縮小が、ユーザーの設備投資意欲に少なからず影響を及ぼしました。
国内における工法技術提案活動では、災害復旧・復興事業や防災・減災対策、国土強靭化関係を中心にインプラント工法※1の普及拡大に取り組みました。その結果、洪水・津波・高潮対策のための河川改修、豪雨災害で被災した道路の復旧、老朽化した堤防の修繕、防衛施設強靭化に関する駐屯地の整備、洋上風力発電の基地港の岸壁工事に採用される等、採用案件数は順調に推移しました。
令和6年能登半島地震の復旧事業では、石川県金沢市に開設した臨時事務所(能登復興支援室)の活動の結果、グループ会社の株式会社技研施工が、崩落により片側交互通行を余儀なくされていた「のと里山海道」の「能登大橋」で緊急復旧に向けた橋台補強工事を受注し、「ジャイロパイラー」「GRBシステム」を用いて早期の対面交通の確保に貢献しました。当社はこれからも、2032年度末までを計画期間とする「石川県創造的復興プラン」に基づく復興に貢献していきます。
また、首都高速道路リニューアルプロジェクトのメインとなる日本橋区間地下化事業では、まず河道拡幅の仮護岸の構築等にジャイロプレス工法が採用され、6月から工事がスタートしました。既存橋梁や建築物が近接する現場において、省スペースかつ無振動・無騒音で鋼管杭を施工できる当社の技術力が評価されたものです。本事業では2035年度の完成に向け、既存橋梁の桁下部での杭工事も予定されています。当社は、今後もさまざまな工法技術提案を進め、採用に向けて活動を進めていきます。
市場拡大を目指す海外展開では、圧入市場の継続的発展に向け、市場形成が軌道に乗りつつあるヨーロッパ、アジア地域を軸に事業モデルの構築を目指し、具体的な活動を進めました。その他の地域においては圧入市場の創造段階から見直しを図るため、市場調査や詳細分析を行い、これに基づくビジネスモデル・工法普及のあり方等を検討し、事業拡大に向けた取り組みを進めました。
ヨーロッパ地域では、市場形成が進捗するオランダ、ドイツ、イギリスに加え、イタリアをターゲットに工法普及活動に注力し、その結果、イタリアの専門工事会社に対する製品販売に結び付けました。同社は当社グループの開発力や工法技術提案力、ユーザーサポート体制を高く評価し、昨年のRED HILL 1967の訪問を経て圧入技術の普及可能性について確信を深め、購入を決めました。同社は6月より運用をスタートした欧州版GTOSS※2の会員企業でもあり、技研グループとして今後技術支援を強化していきます。
アジア地域では、アジア版GTOSSの会員企業であるシンガポールの有力ユーザーに対し、昨年8月に続き、6月に2台目のジャイロパイラーを納入しました。東京都内での現場視察等を通じて工法の優位性について理解を深め、導入が実現したものです。当社グループは同社と連携し、シンガポールを起点として、東南アジアのインフラ整備並びに都市再開発に伴う需要の増加に対するジャイロプレス工法の市場形成を進めていきます。
市場形成の戦略を再構築中の北米地域では、まず既存市場の基盤強化と顧客ロイヤリティの向上を目的に6月より北米版GTOSSをスタートさせました。その中で会員企業である有力ユーザーに対し、鋼管矢板対応クリアパイラー「CLP200A」を納入しました。北米地域での低空頭対応機の納入は初めてです。また市場調査を行ったほか、圧入市場の創造に向けた新しい取り組みを計画しています。
このような状況のもと、当連結会計年度における売上高は29,481百万円(前期比0.7%増)、営業利益は3,324百万円(同11.4%増)、経常利益は3,582百万円(同17.1%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は2,437百万円(同187.9%増)となりました。なお前連結会計年度においては、連結子会社との合弁関係解消に伴う関係会社整理損として1,367百万円を特別損失に計上しております。
セグメントの経営成績は、次のとおりであります。
a. 建設機械事業
国内では硬質地盤に対応した「フライホイール式パイルオーガ」を標準搭載した「サイレントパイラーF112」の販売が好調に進捗しました。また海外においては北米向けの製品販売等が売上高の伸長に寄与しました。一方、材料単価の高騰の影響で施工量が減少する中、粗利率の高い大型特殊機の販売が少なかったことや販管費の増加を受け、売上高は20,940百万円(前期比0.9%増)、セグメント利益は4,624百万円(同0.9%減)となりました。
b. 圧入工事事業
工法採用が堅実に推移する中、東日本大震災復興事業の水門工事の基礎(岩手県)、高速道路の拡幅工事(愛知県)、発電所の防水壁構築(岐阜県)等において工事が順調に進捗しました。国内における開発型案件※3の受注が堅調に推移した結果、圧入工事事業の売上高は8,540百万円(前期比0.2%増)、セグメント利益は1,161百万円(同32.7%増)となりました。
※1 一本一本が高い剛性と品質を有した杭材(許容構造部材)を地中深く圧入し、地震や津波、洪水などの外力に粘り強く耐える「インプラント構造物」を構築する工法。
※2 会員ユーザーに対し、製品に加えて技術サービスなどのノウハウを提供して現場の生産性向上を図る総合支援システム。
※3 一般開放する前の当社が開発した製品・工法を使った工事案件を開発型案件と呼んでいます。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ922百万円増加し、6,070百万円となりました。各キャッシュ・フローの状況につきましては次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は、前期と比べ1,099百万円増加して3,139百万円となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益2,771百万円等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果得られた資金は、55百万円(前期は156百万円の支出)となりました。これは主に、定期預金の払戻による収入5,870百万円、定期預金の預入による支出5,210百万円等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は、前期と比べ526百万円増加して2,501百万円となりました。これは主に、配当金の支払額1,078百万円等によるものであります。
③生産、受注および販売の実績
1)生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 金額(百万円) | 前年同期比(%) |
| 建設機械事業 | 22,378 | 102.0 |
| 圧入工事事業 | 8,540 | 100.2 |
| 合計 | 30,919 | 101.5 |
(注)1.金額は、販売価格で表示しております。
2.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2)受注実績
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 受注高(百万円) | 前年同期比(%) | 受注残高(百万円) | 前年同期比(%) |
| 建設機械事業 | 9,560 | 71.6 | 758 | 16.2 |
| 圧入工事事業 | 8,368 | 103.5 | 2,566 | 93.7 |
(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.建設機械事業の製品については受注生産を採用しておりますが、一部製品については見込み生産へ変更しております。
3)販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 金額(百万円) | 前年同期比(%) |
| 建設機械事業 | 20,940 | 100.9 |
| 圧入工事事業 | 8,540 | 100.2 |
| 合計 | 29,481 | 100.7 |
(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績および当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
| 相手先 | 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | ||
| 金額(百万円) | 割合(%) | 金額(百万円) | 割合(%) | |
| 伊藤忠TC建機株式会社 | 3,146 | 10.7 | 3,404 | 11.5 |
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、提出日現在において当社グループが判断したものであります。
①重要な会計方針および見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたり、採用している重要な会計基準は「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載のとおりであります。
②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容
1)経営成績等
a. 財政状態
当該事項につきましては、「第2 事業の状況 4.経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態および経営成績の状況 1)財政状態」に記載のとおりであります。
b. 経営成績
当該事項につきましては、「第2 事業の状況 4.経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態および経営成績の状況 2)経営成績」に記載のとおりであります。
c. キャッシュ・フロー
当該事項につきましては、「第2 事業の状況 4.経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりでありますが、指標のトレンドを示しますと以下のとおりであります。
| 2022年8月期 | 2023年8月期 | 2024年8月期 | |
| 自己資本比率(%) | 74.5 | 77.0 | 84.0 |
| 時価ベースの自己資本比率(%) | 163.7 | 107.5 | 99.2 |
| キャッシュ・フロー対有利子負債比率(%) | 24.3 | 40.8 | 11.6 |
| インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍) | 407.2 | 39.0 | 539.9 |
(注)自己資本比率:自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/営業キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:営業キャッシュ・フロー/利払い
1.各指標は、いずれも連結ベースの財務数値により計算しております。
2.株式時価総額は、期末株価終値×期末発行済株式数(自己株式控除後)により算出しております。
3.営業キャッシュ・フローは、連結キャッシュ・フロー計算書の営業活動によるキャッシュ・フローを使用しております。有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っている全ての負債を対象としております。また、利払いについては、連結キャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を使用しております。
2)資本の財源および資金の流動性
当社グループにおける主な資金需要は、圧入の原理に基づいた新工法および圧入機製品の開発投資に必要な研究開発投資(材料費・労務費等)、ならびに圧入機製品の製造に係る費用(材料費・外注費・労務費等)であります。
これらの資金需要に対する資金調達については、中長期的な事業戦略、当社グループの事業に対するリスクを勘案し、最適な方法での実施を検討いたします。
3)経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、「中期経営計画2027(2025年8月期-2027年8月期)」を策定し、売上高、営業利益およびROEについてそれぞれ数値目標を定め、その達成に向けて取り組んでおります。なお、「中期経営計画2027(2025年8月期-2027年8月期)」に関しては、「第2 事業の状況 1.経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりであります。
4)重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。重要な会計方針及び見積りについては、「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」および「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。