有価証券報告書-第42期(2022/09/01-2023/08/31)

【提出】
2023/11/29 10:00
【資料】
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【項目】
158項目
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社および連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態および経営成績の状況
1)財政状態
当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末に比べ3,305百万円減少して51,388百万円となりました。流動資産は前連結会計年度末に比べ4,698百万円減少して25,419百万円、固定資産は前連結会計年度末に比べ1,392百万円増加して25,969百万円となりました。
流動資産減少の主因は、製品が861百万円増加した一方で、現金及び預金が2,901百万円、受取手形、売掛金及び契約資産が2,220百万円減少したことによるものであります。
固定資産増加の主因は、機械装置及び運搬具等の有形固定資産が470百万円減少した一方で、投資その他の資産が1,915百万円増加したことによるものであります。
当連結会計年度末の負債の合計は、前連結会計年度末に比べ1,594百万円減少して11,844百万円となりました。流動負債は前連結会計年度末に比べ707百万円減少して11,396百万円、固定負債は前連結会計年度末に比べ886百万円減少して447百万円となりました。
流動負債減少の主因は、未払法人税等が908百万円減少したことによるものであります。
固定負債減少の主因は、その他が722百万円減少したことによるものであります。
当連結会計年度末の純資産は、前連結会計年度末に比べ1,711百万円減少して39,544百万円となりました。この主因は、株主資本が1,256百万円減少したことによるものであります。自己資本比率は、総資産の減少に伴い前連結会計年度末の74.5%から77.0%となりました。また、1株当たり純資産額は、前連結会計年度末の1,481円41銭から1,452円90銭となりました。
2)経営成績
当社グループは、飛躍的な発展を目指し、中期経営計画(2022年8月期-2024年8月期)の長期事業展望に「2031年8月期の売上高1,000億円」を掲げました。中計の中間年度に当たる当期は、達成に向けた数値目標や戦略を示した「長期ロードマップ・GIKEN GOALS 2031」を公表し、全社で具体的な取り組みを進めました。
当期における事業環境は、国内の公共、民間建設投資とも堅調に推移し、顧客の設備投資が堅実に推移しました。しかしながら、鋼材等の建設資材が高騰する中、公共事業予算に占める材料費の割合が高くなったことで施工量の減少傾向が顕在化し、本設構造物の構築に用いる粗利率の高い製品や部品の販売につきましては、その影響を少なからず受けました。また、機械等の製造についても円安等の影響を受け、部品の原材料価格等は高止まりの状況が継続しています。このような厳しい経営環境の中、部品等の仕入れコストの上昇を吸収するため、前期に続いて今期も5月受注分から製品価格への転嫁を行い、10%値上げしました。
国内における圧入工法の提案活動では、災害復旧・復興事業や防災・減災対策、国土強靭化関係を中心にインプラント工法※1の普及拡大に取り組みました。その結果、豪雨災害で被災した国道や導流堤の復旧、防潮堤の新設工事、河川護岸の耐震補強、港湾護岸の改良、道路の拡幅工事、橋梁の洗掘対策に採用される等、採用数は順調に推移しました。
※1 一本一本が高い剛性と品質を有した杭材(許容構造部材)を地中深く圧入し、地震や津波、洪水などの外力に粘り強く耐える「インプラント構造物」を構築する工法。
海外売上比率7割(2031年8月期に5割)を目指す海外展開では、圧入市場の継続的発展に向け、まず市場形成が軌道に乗りつつあるヨーロッパ、アジア地域を軸に安定成長する市場構造の確立を目指し、その他の地域においては戦略の再構築を進める方針とし、新たな発展を実現する施策の構築に向けて市場調査等を進めています。
ヨーロッパ地域においては、オランダ・アムステルダム市の「世界遺産の運河護岸改修にかかる新技術開発プロジェクト」で、グループ会社のGiken Europe B.V.(本社:オランダ)が出資する合弁会社「G-Kracht B.V.」による実証施工の圧入工程が3月に、後工程を含む全工程が7月に完了しました。工事は発注者の同市から高い評価を受けており、次の商業化フェーズ※2に向けて協議を進めております。またドイツ市場においては、洪水対策や鉄道案件を中心に工法採用が拡大しており、それを受けて機械レンタルが増加するなど着実に市場を広げています。
アジア地域では、圧入市場拡大に伴い、シンガポール、タイ、台湾などで機械販売が順調に進みました。新規市場であるインドにおいては、前期獲得したユーザーに1月、新たにGRBシステム一式を納入しました。現地ではグループ会社の株式会社技研施工による技術指導のもと、圧入市場の拡大に不可欠な実績作りに向けて工事が着々と進められました。
ビジネス構築を目指すブラジルにおいては、独立行政法人国際協力機構(JICA)の支援事業を活用し、三井物産株式会社と共同で市場調査から事業計画策定まで行う取り組みをスタートさせ、圧入技術に関するニーズについて現地調査を始めました。
一方、オセアニア地域においては、連結子会社であったJ Steel Group Pty Limited(本社:オーストラリア、以下「J Steel」といいます)との合弁関係を、経営方針の違いから6月に解消しました。合弁関係の解消後も同社はオセアニア市場のユーザーとして事業を継続しています。
※2 商業化フェーズでは、8年間で計3.3km区間の工事受注が保証されています。
地下開発製品の展開では、技研施工が一の橋公園(東京都港区)で機械式駐輪場「エコサイクル」2基(地下型・計400台収容)の施工を完了しました。本駐輪場は7月に「一の橋公園自転車駐車場」として同区がオープンしています。これにより、エコサイクルの納入実績は全国25箇所、61基となりました。また、3月に開業した東急新横浜線・新綱島駅前(横浜市港北区)においても、エコサイクル2基(地下型・計504台収容)の施工を進めています。
圧入技術を世界に発信する取り組みでは、高知県香南市赤岡町に整備していた圧入技術の情報発信基地「RED HILL 1967」が5月にオープンしました。オープン以来、発注者やゼネコン、コンサルタントをはじめ、一般のお客様を含めて3,000人以上にご来場いただいており、グローバルに工法革命を推進する拠点として大きな成果が上がってくると期待しています。
このような状況のもと、当連結会計年度における売上高は29,272百万円(前期比3.6%減)、営業利益は2,983百万円(同35.3%減)、経常利益は3,060百万円(同36.7%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は846百万円(同73.8%減)となりました。なお、連結子会社との合弁関係の解消に伴い、関係会社整理損として1,367百万円を特別損失に計上しております。
セグメントの経営成績は、次のとおりであります。
a. 建設機械事業
山間部や障害物がある場所等での硬質地盤に対する鋼矢板の圧入を可能とするため、オーガ装置の掘削能力、施工効率を向上させた「フライホイール式パイルオーガ」を標準搭載した新型機「サイレントパイラーF112」や、一般汎用機の販売が順調だったほか、同アタッチメントの販売が堅調に推移しました。一方、粗利率の高いジャイロパイラーなど大型特殊機の販売が少なかったことや販管費増を受け、売上高は20,752百万円(前期比0.5%減)、セグメント利益は4,668百万円(同23.1%減)となりました。
b. 圧入工事事業
工法採用が堅実に推移する中、南海トラフ巨大地震対策としての海岸堤防改修(高知県)、地震・高潮対策での護岸改修(東京都)、平成30年7月豪雨(西日本豪雨)で被災した肱川流域の護岸補強(愛媛県)、漁港護岸の補強(北海道)、高速道路延伸のための擁壁築造(京都府)、米軍倉庫地区の桟橋の支持杭(神奈川県)等において工事が順調に進捗しました。しかしながら、前期を中心に施工した海外大型案件の完了や粗利率の高い工事案件が減少したことにより、圧入工事事業の売上高は8,519百万円(前期比10.6%減)、セグメント利益は875百万円(同7.7%減)となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ451百万円減少し、5,147百万円となりました。各キャッシュ・フローの状況につきましては次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は、前期と比べ3,883百万円減少して2,039百万円となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益1,577百万円等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は、前期と比べ4,060百万円減少して156百万円となりました。これは主に、定期預金の払戻による収入11,070百万円、定期預金の預入による支出8,620百万円等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は、前期と比べ35百万円増加して1,975百万円となりました。これは主に、配当金の支払額1,512百万円等によるものであります。
③生産、受注および販売の実績
1)生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称金額(百万円)前年同期比(%)
建設機械事業21,939108.5
圧入工事事業8,51989.4
合計30,459102.4

(注)1.金額は、販売価格で表示しております。
2.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2)受注実績
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称受注高(百万円)前年同期比(%)受注残高(百万円)前年同期比(%)
建設機械事業13,34889.84,67390.8
圧入工事事業8,085111.82,73886.3

(注)セグメント間の取引については相殺消去しております。
3)販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称金額(百万円)前年同期比(%)
建設機械事業20,75299.5
圧入工事事業8,51989.4
合計29,27296.4

(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績および当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
相手先前連結会計年度当連結会計年度
金額(百万円)割合(%)金額(百万円)割合(%)
伊藤忠TC建機株式会社--3,14610.7

3.前連結会計年度の伊藤忠TC建機株式会社については、当該割合が100分の10未満のため記載を省略しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、提出日現在において当社グループが判断したものであります。
①重要な会計方針および見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたり、採用している重要な会計基準は「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載のとおりであります。
②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容
1)経営成績等
a. 財政状態
当該事項につきましては、「第2 事業の状況 4.経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態および経営成績の状況 1)財政状態」に記載のとおりであります。
b. 経営成績
当該事項につきましては、「第2 事業の状況 4.経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態および経営成績の状況 2)経営成績」に記載のとおりであります。
c. キャッシュ・フロー
当該事項につきましては、「第2 事業の状況 4.経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりでありますが、指標のトレンドを示しますと以下のとおりであります。
2021年8月期2022年8月期2023年8月期
自己資本比率(%)75.774.577.0
時価ベースの自己資本比率(%)251.3163.7107.5
キャッシュ・フロー対有利子負債比率(%)18.524.340.8
インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍)720.8407.239.0

(注)自己資本比率:自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/営業キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:営業キャッシュ・フロー/利払い
1.各指標は、いずれも連結ベースの財務数値により計算しております。
2.株式時価総額は、期末株価終値×期末発行済株式数(自己株式控除後)により算出しております。
3.営業キャッシュ・フローは、連結キャッシュ・フロー計算書の営業活動によるキャッシュ・フローを使用しております。有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っている全ての負債を対象としております。また、利払いについては、連結キャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を使用しております。
2)資本の財源および資金の流動性
当社グループにおける主な資金需要は、圧入の原理に基づいた新工法および圧入機製品の開発投資に必要な研究開発投資(材料費・労務費等)、ならびに圧入機製品の製造に係る費用(材料費・外注費・労務費等)であります。
これらの資金需要に対する資金調達については、中長期的な事業戦略、当社グループの事業に対するリスクを勘案し、最適な方法での実施を検討いたします。
3)経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは「中期経営計画(2022年8月期-2024年8月期)」において、当該期間を10年後1,000億円を目標として飛躍的な発展を目指すための基盤づくりの期間と位置付けたうえで、売上高と営業利益についてそれぞれ数値目標を定め、その達成に向けて取り組んでおり、同計画において掲げている課題を達成していくことが、経営上の目標達成状況を判断するための指標と考えております。なお、「中期経営計画(2022年8月期-2024年8月期)」に関しては、「第2 事業の状況 1.経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりであります。
4)重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。重要な会計方針及び見積りについては、「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」および「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。

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