有価証券報告書-第86期(2022/04/01-2023/03/31)
(3)【監査の状況】
①監査役監査の状況
1.組織・人員
当社の監査役会は、常勤監査役2名、社外監査役2名、合計4名で構成されています。
監査役には適切な経験・能力及び必要な財務・会計・法務に関する知識を有する者が選任され、特に財務・会計に関して相当程度の知見を有する者を1名以上置くことを基準としています。
また、監査役の職務遂行を補佐するために、必要な知識・能力を有するスタッフを監査役室に配置しています。なお当該監査役室スタッフの人事は、監査役の同意を得るものとしています。
当事業年度における監査役会の構成
(注1)玉置秀司氏は監査役会議長です。
(注2)吉川浄氏は2023年6月22日開催の定時株主総会の終結の時をもって任期満了により退任し、同総会での選任を経て、新たに細井俊夫氏が監査役に就任しました。細井氏は、長年にわたる当社の社会システム事業での経験により、新規事業創造・イノベーション・DX・ITに関する相当程度の知見を有しています。
(注3)報告書提出日時点の監査役の略歴は「第4 提出会社の状況 4 コーポレート・ガバナンスの状況等 (2) 役員の状況① 役員一覧」の項目に記載しています。
2.監査役会の運営状況
監査役会は、後述の「3.監査役の活動状況」に記載の内容を踏まえ、法令・定款および監査役会規程の定めるところにより、監査に関する重要な事項について決議、審議、報告および協議を行っています。当事業年度において、監査役会は次のとおり運営しました。
((*)執行会議:社長が議長を務め、執行役員が出席する経営会議)
監査役会では、準拠性監査(*)、リスクベース・内部統制監査(*)を深化させるとともに、経営課題(*)の領域も監査の対象範囲としています。活動においては、監査役4名が自由闊達な議論を行うことを重視しました(当事業年度における監査役会およびその後のフリーディスカッションは、合計32.2時間、平均2.47時間)。
詳細は、後述の「6.監査役会の実効性評価」に記載しています。
(*)当社監査役会では準拠性監査を監査1.0、リスクベース・内部統制監査を監査2.0、経営課題監査を監査3.0と呼んでいます。
3.監査役の活動状況
当事業年度において、監査役は下記のように監査方針および重点監査事項を定め、活動しました。
当事業年度における主な活動内容は下記の通りです。
特に当事業年度では、取締役や各BC(ビジネスカンパニー)長および主要な本社部門長との間で、ダイアログ(対話形式)により、あらかじめ議題を定めずフリーに議論することを重視し、双方向の意見交換を通じて経営課題の把握に努めました。
(■:役割による出席 〇:オブザーバーとして出席 △:任意の出席)
また当事業年度には、監査役4名が議論を重ね、新たに『オムロン監査役行動原則』として、監査役に求められる役割、行動等を定義しました。
4.内部監査部門との連携状況
当社では、グローバル監査室が、オムロングループの内部統制の整備・運用状況を「業務の有効性および効率性」「財務報告の信頼性」「事業活動に関わる法令などの遵守」「資産の保全」の観点から検証するとともに、リスクマネジメントの妥当性・有効性を評価し、改善に向けた助言・提言をしています。監査役会は毎月の監査役会にグローバル監査室長を招聘し、全社の業務監査・内部統制監査の状況確認と意見交換を行っています。
当事業年度は、監査役会の重点監査項目である「グローバルグループガバナンス」に沿って、自律的な内部統制の進化や内部監査の高度化について議論を深めました。また、海外本社拠点(中国、アジアパシフィック、アメリカ)の内部監査人から、各地域の内部統制状況の報告を受けるとともに、国内関係会社26社の監査役に就任しているグローバル監査室のスタッフと、グループ監査役連絡会(年2回)を開催しました。各関係会社の監査役から経営状況や課題等について報告を受けるとともに、関係会社監査役監査業務のさらなる進化や効率化について意見交換を行いました。
次年度以降は、内部監査のあり方に関する提言を含め、監査役会として内部監査部門との連携を強化し、内部監査部門の進化を引き続き支援していきます。
5.会計監査人との連携状況
監査役会は、四半期レビューの他、財務報告に係る内部統制システムの監査状況等、会計監査人との定期的な会合を設定し情報共有を図っています。KAM(監査上の主要な検討事項(Key Audit Matters))の検討については、会計監査人からの報告内容を都度レビューし、多角的な視点で議論を重ねました。
また、会計監査人、内部監査部門、監査役との三様監査会議についても、ディスカッションすることに重きを置いて連携を図りました。情報共有体制を強化し、有効かつ効率性の高い監査活動につなげています。
当事業年度に係る財務諸表監査等における主な報告・検討事項は次の通りです。
6.監査役会の実効性評価
監査役会は、ステークホルダーの負託に応え、持続的な企業価値の向上を実現するための監査活動はどうあるべきかの議論を重ねながら、監査を実施しています。取締役会とは自由闊達に議論を行いながらコーポレート・ガバナンス機能の向上に寄与してまいりました。
また監査活動においては、準拠性監査、リスクベース・内部統制監査を深化させるとともに、経営課題の領域も積極的に監査の対象範囲とし、その活動について、より多角的・客観的な視点から実効性評価を行いました。
評価の方法は、従前より実施してきた監査役による「無記名式の質問票」を用いた自己評価のみならず、「監査役会による企業価値への貢献度」も自己評価の対象としました。その際、他社監査役会等とのデータ比較や取締役へのアンケートも参考にしております。
当事業年度における監査役会実効性評価の結果と課題は次の通りです。
監査役会は監査活動から得られた客観性のあるデータの収集・分析を重視し、それらをベースに監査役間でオープンかつ深度ある議論を行い、確認した経営課題については、取締役会において積極的にフィードバックを行いました。
取締役からは、監査役会の活動とさらなる進化への期待が寄せられていますが、とりわけ中長期の経営課題については、監査役会・取締役会間の議論をさらに重ね、絞り込み・深掘りを行うことが課題と認識しています。
また、現場の状況を幅広く確認するとともに、内部監査のあり方に関する提言を含め、監査役会と内部監査部門の連携を強化します。これにより、現場に内在する経営課題を明らかにし、取締役会との議論にも反映させていきます。
評価結果を踏まえ、今後の監査役会の取り組みを進化させ、当社の企業価値向上にさらに貢献していきます。
②内部監査の状況
当社の内部監査機能は、当社社長指示のもと、本社グローバル監査室(提出日現在26名)が担っており、海外の北米、欧州、中華圏、アジア・パシフィックの地域統轄会社に設置した内部監査室を統括し、リスクマネジメントの観点から、会計・業務・遵法などに関する内部監査を、部門単位で定期的に実施しており、その結果を社長及び監査役会に月次で報告するとともに、年度総括を取締役会へ報告しています。
内部監査、監査役監査および会計監査の相互連携については、月1回の監査役会に本社グローバル監査室長が出席し、監査結果の報告に加え、内部監査の強化に向けた意見交換を行うほか、会計監査人とも定期的会合を持ち、相互の活動に関する情報交換を行っています。法務、経理、財務部門等の内部統制部門とも定期的、適宜にリスク評価などの情報共有、連携を行っています。
また、企業倫理・リスクマネジメント委員会による「グループ重要リスク」に対する対策やモニタリング活動などを一覧化し、全社の残存リスクを見える化し、その中から重要リスクを選定し、本社のガバナンス状況を中心に、テーマ監査を行っています。
コンピュータ支援監査技法を用い、グローバル全社の会計データの異常値を抽出し、各社に問い合わせ自己チェックしてもらう活動など内部統制の強化に向けた取り組みを進めています。
グローバル監査室のメンバを国内子会社監査役として任命し、各社の決算監査や取締役会もしくは各種の会議体への参画により、ガバナンスや内部統制に関し、アドバイスや提言を行っています。
事業部門からマネジメント候補者がグローバル監査室に出向し、監査活動を通して経営視点やリスク感度を身に着け、出向終了後原籍部門で更なる活躍を期する育成出向プログラムも継続的に実施しています。
③会計監査の状況
1.監査法人の名称
有限責任監査法人トーマツ
当社は、会社法に基づく会計監査および金融商品取引法に基づく会計監査を有限責任監査法人トーマツに依頼していますが、同監査法人および当社監査に従事する同監査法人の業務執行社員と当社の間には、特別の利害関係はありません。また、同監査法人は業務執行社員について、当社の会計監査に一定期間を超えて関与することのないよう措置をとっています。当社は、同監査法人との間で会社法監査と金融商品取引法監査について監査契約書を締結し、それに基づき報酬を支払っています。
2.継続監査期間
55年間
3.業務を執行した公認会計士の氏名
指定有限責任社員 業務執行社員 : 佐藤 嘉雄、川添 健史、池畑 憲二郎
4.監査業務に係る補助者の構成
公認会計士 35名、公認会計士試験合格者 13名、その他 25名
5.監査法人の選定方針と理由
現会計監査人を選定した理由は、当社の会計監査人に求められる専門性、独立性および内部管理体制、さらに当社のグローバルな活動を一元的に監査できる体制を有していると判断したためです。
監査役会は、会計監査人の職務の執行に支障がある場合等その必要性に応じて、株主総会に提出する会計監査人の解任または不再任に関する議案の内容を決定します。また、監査役会は会計監査人について会社法第340条第1項各号のいずれかに該当すると判断した場合には、監査役全員の同意によって、会計監査人を解任します。
6.監査役及び監査役会による監査法人の評価
監査役会は、会計監査人の監査の独立性と適正性を監視しながら、監査計画とその結果報告を受領のうえ、情報交換・意見交換を行う等の連携を密にしています。監査役会は年に一回、会計監査人の評価項目を定め、内部監査部門、経理部門の評価を参考に総合的に評価しています。
④監査報酬の内容等
1.監査公認会計士等に対する報酬
提出会社における非監査業務の内容は、主として財務報告に関する助言業務です。なお、会計監査人の独立性を担保するため、当社独自の規定により非監査報酬額に一定の制限を設けています。
2.監査公認会計士等と同一のネットワーク(デロイトトウシュトーマツおよびそのメンバーファーム)に対する報酬(1.を除く)
提出会社における非監査業務の内容は、主として社内研修業務です。また連結子会社における非監査業務の内容は、主として税務関連業務です。なお、会計監査人の独立性を担保するため、当社独自の規定により非監査報酬額に一定の制限を設けています。
3.その他の重要な監査証明業務に基づく報酬の内容
該当事項はありません。
4.監査報酬の決定方針
当社の監査公認会計士等に対する監査報酬は、年間の監査計画に組み込まれている監査陣容、往査内容、監査日数などの監査内容をもとに監査公認会計士等と折衝し、会社法第399条の定め等に基づき監査役会の同意を得た上で決定しています。
5.監査役会が会計監査人の報酬等に同意した理由
監査役会は、会計監査人および社内関係部門から説明を受けた当期の会計監査計画や、前期の監査実績、会計監査人の監査の遂行状況、報酬見積りの算出根拠を確認し、審議した結果、適切であると判断し、会計監査人の報酬等の額について同意を行っています。
①監査役監査の状況
1.組織・人員
当社の監査役会は、常勤監査役2名、社外監査役2名、合計4名で構成されています。
監査役には適切な経験・能力及び必要な財務・会計・法務に関する知識を有する者が選任され、特に財務・会計に関して相当程度の知見を有する者を1名以上置くことを基準としています。
また、監査役の職務遂行を補佐するために、必要な知識・能力を有するスタッフを監査役室に配置しています。なお当該監査役室スタッフの人事は、監査役の同意を得るものとしています。
当事業年度における監査役会の構成
| 氏名 | 役職 | 就任 | 専門的な知見 |
| 玉置 秀司 | 常勤監査役 | 2021年 | 法務、コンプライアンス、内部統制、リスクマネジメント |
| 吉川 浄 | 常勤監査役 | 2019年 | グローバルでの品質管理・生産体制の構築 |
| 内山 英世 | 社外監査役 | 2016年 | 財務・会計、グローバル・コンサルティングファームの経営 |
| 國廣 正 | 社外監査役 | 2017年 | コーポレート・ガバナンス、内部統制、企業のリスク管理等 |
(注1)玉置秀司氏は監査役会議長です。
(注2)吉川浄氏は2023年6月22日開催の定時株主総会の終結の時をもって任期満了により退任し、同総会での選任を経て、新たに細井俊夫氏が監査役に就任しました。細井氏は、長年にわたる当社の社会システム事業での経験により、新規事業創造・イノベーション・DX・ITに関する相当程度の知見を有しています。
(注3)報告書提出日時点の監査役の略歴は「第4 提出会社の状況 4 コーポレート・ガバナンスの状況等 (2) 役員の状況① 役員一覧」の項目に記載しています。
2.監査役会の運営状況
監査役会は、後述の「3.監査役の活動状況」に記載の内容を踏まえ、法令・定款および監査役会規程の定めるところにより、監査に関する重要な事項について決議、審議、報告および協議を行っています。当事業年度において、監査役会は次のとおり運営しました。
| 頻度 | 取締役会開催に先立ち、月次に開催される他、必要に応じて随時開催 | |||
| 開催回数 | 13回 | |||
| 出席率 | 役職名 | 氏名 | 当事業年度の出席率 | |
| 監査役会 | 取締役会 | |||
| 常勤監査役 | 玉置 秀司 | 100%(13回/13回) | 100%(14回/14回) | |
| 常勤監査役 | 吉川 浄 | 100%(13回/13回) | 93% (13回/14回) | |
| 社外監査役 | 内山 英世 | 100%(13回/13回) | 100%(14回/14回) | |
| 社外監査役 | 國廣 正 | 100%(13回/13回) | 100%(14回/14回) | |
| 主な付議事項 | 決議:15件(監査実施報告、監査方針と計画、監査役会の監査報告書、会計監査人に対する 評価及び選任、会計監査人の監査報酬の同意等) 審議:7件(監査役会実効性評価、監査役監査中間報告、事業報告への開示等) 協議:1件(監査役報酬配分) 報告:33件(監査役執務執行状況(月次)、執行会議(*)重要事項報告、内部監査室長報告 (月次)、有価証券報告書等) | |||
((*)執行会議:社長が議長を務め、執行役員が出席する経営会議)
監査役会では、準拠性監査(*)、リスクベース・内部統制監査(*)を深化させるとともに、経営課題(*)の領域も監査の対象範囲としています。活動においては、監査役4名が自由闊達な議論を行うことを重視しました(当事業年度における監査役会およびその後のフリーディスカッションは、合計32.2時間、平均2.47時間)。
詳細は、後述の「6.監査役会の実効性評価」に記載しています。
(*)当社監査役会では準拠性監査を監査1.0、リスクベース・内部統制監査を監査2.0、経営課題監査を監査3.0と呼んでいます。
3.監査役の活動状況
当事業年度において、監査役は下記のように監査方針および重点監査事項を定め、活動しました。
| 監査基本方針 | 「三現主義」(現場・現物・現実)をベースとし、判断の根拠を広く社会に求めるとともに、被監査部門の課題を共有し、問題解決に寄与するよう努める。 社外監査役の強固な独立性と常勤監査役の高度な情報収集力を活かし、現場に潜む経営課題を素早く見つけ、解決に導く。 |
| 重点監査事項 | ① 長期ビジョンおよび中期経営計画の進捗 ② 地政学リスクの高まりに対する対応 ③ コーポレートITシステムの構築に向けた進捗 ④ グローバルグループガバナンス ⑤ 企業風土変革(事業スピードを高める自律的組織運営と多様な人財の能力発揮) ⑥ 株式会社JMDCとの提携の進捗 |
当事業年度における主な活動内容は下記の通りです。
特に当事業年度では、取締役や各BC(ビジネスカンパニー)長および主要な本社部門長との間で、ダイアログ(対話形式)により、あらかじめ議題を定めずフリーに議論することを重視し、双方向の意見交換を通じて経営課題の把握に努めました。
(■:役割による出席 〇:オブザーバーとして出席 △:任意の出席)
| 主な活動内容 | 開催頻度 | 常勤 監査役 | 社外 監査役 | |
| ① | 取締役会への出席 | 14回 | ■ | ■ |
| ② | 取締役との意見交換会 | 10回 | ■ | ■ |
| ③ | コーポレート・ガバナンス委員会への出席 | 2回 | ■ | |
| ④ | 執行会議、事業戦略会議や予算会議等、全社の重要な会議への出席 | 25回 | 〇 | △ |
| ⑤ | 各BC(ビジネスカンパニー)長および主要部門長とのダイアログ | 24回 | ■ | ■ |
| ⑥ | 国内事業所への訪問 | 5社 | ■ | △ |
| ⑦ | 内部監査部門との情報共有およびディスカッション | 19回 | ■ | ■ |
| ⑧ | 会計監査人との情報共有およびディスカッション | 14回 | ■ | △ |
| ⑨ | 国内関係会社監査役との連絡会 | 2回 | ■ |
また当事業年度には、監査役4名が議論を重ね、新たに『オムロン監査役行動原則』として、監査役に求められる役割、行動等を定義しました。
| 《オムロン監査役行動原則》 監査役は、高い倫理観と謙虚さを持って、常に信頼される存在となるよう自己研鑽に努める。 1.準拠性・不備指摘(監査1.0)にとどまらず、リスクベース・内部統制での意見(監査2.0)、経営課題への助言(監査3.0)を積極的に行うことで、企業価値向上に貢献する。 2.傾聴・対話・共感を重視し、 (1) 好奇心をもって質問し、自由闊達に議論する。 (2) 時には厳しく、時には忍耐も持って積極的に意見を述べる。 (3) データ等をもとに、客観・公平・公正な議論・意見に努める。 3.多様な目線・ステークホルダーの視点で、「石を投げて波風を立てる」気概を持って、社内の常識に敢えて疑問を投げかける。 (1) 物事の表層でなく、真の原因や課題の洞察 (2) 現状肯定しない、健全な懐疑心にもとづく探求心 (3) 物事には両面(光と陰)があるとの前提 4.未来志向で透明性が高く、公正で、迅速・果断な意思決定が可能となる経営の行動変革を促す。 |
4.内部監査部門との連携状況
当社では、グローバル監査室が、オムロングループの内部統制の整備・運用状況を「業務の有効性および効率性」「財務報告の信頼性」「事業活動に関わる法令などの遵守」「資産の保全」の観点から検証するとともに、リスクマネジメントの妥当性・有効性を評価し、改善に向けた助言・提言をしています。監査役会は毎月の監査役会にグローバル監査室長を招聘し、全社の業務監査・内部統制監査の状況確認と意見交換を行っています。
当事業年度は、監査役会の重点監査項目である「グローバルグループガバナンス」に沿って、自律的な内部統制の進化や内部監査の高度化について議論を深めました。また、海外本社拠点(中国、アジアパシフィック、アメリカ)の内部監査人から、各地域の内部統制状況の報告を受けるとともに、国内関係会社26社の監査役に就任しているグローバル監査室のスタッフと、グループ監査役連絡会(年2回)を開催しました。各関係会社の監査役から経営状況や課題等について報告を受けるとともに、関係会社監査役監査業務のさらなる進化や効率化について意見交換を行いました。
次年度以降は、内部監査のあり方に関する提言を含め、監査役会として内部監査部門との連携を強化し、内部監査部門の進化を引き続き支援していきます。
5.会計監査人との連携状況
監査役会は、四半期レビューの他、財務報告に係る内部統制システムの監査状況等、会計監査人との定期的な会合を設定し情報共有を図っています。KAM(監査上の主要な検討事項(Key Audit Matters))の検討については、会計監査人からの報告内容を都度レビューし、多角的な視点で議論を重ねました。
また、会計監査人、内部監査部門、監査役との三様監査会議についても、ディスカッションすることに重きを置いて連携を図りました。情報共有体制を強化し、有効かつ効率性の高い監査活動につなげています。
当事業年度に係る財務諸表監査等における主な報告・検討事項は次の通りです。
| 主な報告・検討事項 | 月 | 同席者 | ||||||||||||
| 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 理財部門長 | 内部監査部門長 | |
| 監査基本方針と監査スケジュール | ■ | ■ | ■ | 〇 | 〇 | |||||||||
| 四半期レビュー・トピックス | ■ | ■ | ■ | 〇 | 〇 | |||||||||
| 監査重点領域およびKAMの検討 | ■ | ■ | ■ | ■ | ■ | ■ | ■ | 〇 | 〇 | |||||
| J-SOX監査・内部統制状況 | ■ | ■ | ■ | ■ | ■ | ■ | 〇 | 〇 | ||||||
| 会計監査人の職務の遂行に関する事項 | ■ | ■ | ■ | ■ | 〇 | 〇 | ||||||||
| 会計監査人監査報告書 | ■ | ■ | ||||||||||||
| 三様監査会議 | ■ | ■ | 〇 | |||||||||||
| グループ会社における課題・発見事項 | ■ | 〇 | ||||||||||||
| 監査人の独立性(IESBA改訂事項含む) | ■ | ■ | ■ | ■ | ■ | ■ | 〇 | |||||||
| 会計監査人報酬の見積り | ■ | ■ | ■ | 〇 | 〇 | |||||||||
6.監査役会の実効性評価
監査役会は、ステークホルダーの負託に応え、持続的な企業価値の向上を実現するための監査活動はどうあるべきかの議論を重ねながら、監査を実施しています。取締役会とは自由闊達に議論を行いながらコーポレート・ガバナンス機能の向上に寄与してまいりました。
また監査活動においては、準拠性監査、リスクベース・内部統制監査を深化させるとともに、経営課題の領域も積極的に監査の対象範囲とし、その活動について、より多角的・客観的な視点から実効性評価を行いました。
評価の方法は、従前より実施してきた監査役による「無記名式の質問票」を用いた自己評価のみならず、「監査役会による企業価値への貢献度」も自己評価の対象としました。その際、他社監査役会等とのデータ比較や取締役へのアンケートも参考にしております。
当事業年度における監査役会実効性評価の結果と課題は次の通りです。
監査役会は監査活動から得られた客観性のあるデータの収集・分析を重視し、それらをベースに監査役間でオープンかつ深度ある議論を行い、確認した経営課題については、取締役会において積極的にフィードバックを行いました。
取締役からは、監査役会の活動とさらなる進化への期待が寄せられていますが、とりわけ中長期の経営課題については、監査役会・取締役会間の議論をさらに重ね、絞り込み・深掘りを行うことが課題と認識しています。
また、現場の状況を幅広く確認するとともに、内部監査のあり方に関する提言を含め、監査役会と内部監査部門の連携を強化します。これにより、現場に内在する経営課題を明らかにし、取締役会との議論にも反映させていきます。
評価結果を踏まえ、今後の監査役会の取り組みを進化させ、当社の企業価値向上にさらに貢献していきます。
②内部監査の状況
当社の内部監査機能は、当社社長指示のもと、本社グローバル監査室(提出日現在26名)が担っており、海外の北米、欧州、中華圏、アジア・パシフィックの地域統轄会社に設置した内部監査室を統括し、リスクマネジメントの観点から、会計・業務・遵法などに関する内部監査を、部門単位で定期的に実施しており、その結果を社長及び監査役会に月次で報告するとともに、年度総括を取締役会へ報告しています。
内部監査、監査役監査および会計監査の相互連携については、月1回の監査役会に本社グローバル監査室長が出席し、監査結果の報告に加え、内部監査の強化に向けた意見交換を行うほか、会計監査人とも定期的会合を持ち、相互の活動に関する情報交換を行っています。法務、経理、財務部門等の内部統制部門とも定期的、適宜にリスク評価などの情報共有、連携を行っています。
また、企業倫理・リスクマネジメント委員会による「グループ重要リスク」に対する対策やモニタリング活動などを一覧化し、全社の残存リスクを見える化し、その中から重要リスクを選定し、本社のガバナンス状況を中心に、テーマ監査を行っています。
コンピュータ支援監査技法を用い、グローバル全社の会計データの異常値を抽出し、各社に問い合わせ自己チェックしてもらう活動など内部統制の強化に向けた取り組みを進めています。
グローバル監査室のメンバを国内子会社監査役として任命し、各社の決算監査や取締役会もしくは各種の会議体への参画により、ガバナンスや内部統制に関し、アドバイスや提言を行っています。
事業部門からマネジメント候補者がグローバル監査室に出向し、監査活動を通して経営視点やリスク感度を身に着け、出向終了後原籍部門で更なる活躍を期する育成出向プログラムも継続的に実施しています。
③会計監査の状況
1.監査法人の名称
有限責任監査法人トーマツ
当社は、会社法に基づく会計監査および金融商品取引法に基づく会計監査を有限責任監査法人トーマツに依頼していますが、同監査法人および当社監査に従事する同監査法人の業務執行社員と当社の間には、特別の利害関係はありません。また、同監査法人は業務執行社員について、当社の会計監査に一定期間を超えて関与することのないよう措置をとっています。当社は、同監査法人との間で会社法監査と金融商品取引法監査について監査契約書を締結し、それに基づき報酬を支払っています。
2.継続監査期間
55年間
3.業務を執行した公認会計士の氏名
指定有限責任社員 業務執行社員 : 佐藤 嘉雄、川添 健史、池畑 憲二郎
4.監査業務に係る補助者の構成
公認会計士 35名、公認会計士試験合格者 13名、その他 25名
5.監査法人の選定方針と理由
現会計監査人を選定した理由は、当社の会計監査人に求められる専門性、独立性および内部管理体制、さらに当社のグローバルな活動を一元的に監査できる体制を有していると判断したためです。
監査役会は、会計監査人の職務の執行に支障がある場合等その必要性に応じて、株主総会に提出する会計監査人の解任または不再任に関する議案の内容を決定します。また、監査役会は会計監査人について会社法第340条第1項各号のいずれかに該当すると判断した場合には、監査役全員の同意によって、会計監査人を解任します。
6.監査役及び監査役会による監査法人の評価
監査役会は、会計監査人の監査の独立性と適正性を監視しながら、監査計画とその結果報告を受領のうえ、情報交換・意見交換を行う等の連携を密にしています。監査役会は年に一回、会計監査人の評価項目を定め、内部監査部門、経理部門の評価を参考に総合的に評価しています。
④監査報酬の内容等
1.監査公認会計士等に対する報酬
| 区分 | 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | ||
| 監査証明業務に基づく報酬(百万円) | 非監査業務に基づく報酬(百万円) | 監査証明業務に基づく報酬(百万円) | 非監査業務に基づく報酬(百万円) | |
| 提出会社 | 210 | 15 | 254 | 57 |
| 連結子会社 | 56 | - | 57 | - |
| 計 | 266 | 15 | 311 | 57 |
提出会社における非監査業務の内容は、主として財務報告に関する助言業務です。なお、会計監査人の独立性を担保するため、当社独自の規定により非監査報酬額に一定の制限を設けています。
2.監査公認会計士等と同一のネットワーク(デロイトトウシュトーマツおよびそのメンバーファーム)に対する報酬(1.を除く)
| 区分 | 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | ||
| 監査証明業務に基づく報酬(百万円) | 非監査業務に基づく報酬(百万円) | 監査証明業務に基づく報酬(百万円) | 非監査業務に基づく報酬(百万円) | |
| 提出会社 | - | 6 | - | - |
| 連結子会社 | 392 | 2 | 448 | 12 |
| 計 | 392 | 8 | 448 | 12 |
提出会社における非監査業務の内容は、主として社内研修業務です。また連結子会社における非監査業務の内容は、主として税務関連業務です。なお、会計監査人の独立性を担保するため、当社独自の規定により非監査報酬額に一定の制限を設けています。
3.その他の重要な監査証明業務に基づく報酬の内容
該当事項はありません。
4.監査報酬の決定方針
当社の監査公認会計士等に対する監査報酬は、年間の監査計画に組み込まれている監査陣容、往査内容、監査日数などの監査内容をもとに監査公認会計士等と折衝し、会社法第399条の定め等に基づき監査役会の同意を得た上で決定しています。
5.監査役会が会計監査人の報酬等に同意した理由
監査役会は、会計監査人および社内関係部門から説明を受けた当期の会計監査計画や、前期の監査実績、会計監査人の監査の遂行状況、報酬見積りの算出根拠を確認し、審議した結果、適切であると判断し、会計監査人の報酬等の額について同意を行っています。