有価証券報告書-第84期(令和2年4月1日-令和3年3月31日)
連結財務諸表注記事項
Ⅰ 重要な会計方針の概要
A 事業内容および連結財務諸表の作成基準
1 事業内容
当社は先進的なコンピュータ、コミュニケーションおよびコントロール技術により、自動化機器、部品、システムなどを国際的に製造・販売しています。当社の活動は世界30ヶ国以上に及んでおり、米国、オランダ、中国、シンガポール、韓国の5ヶ所にエリア統轄会社を設置しています。
当社の商品は、タイプおよび市場等により区分され、以下のとおりのオペレーティング・セグメントにて取り扱っています。
インダストリアルオートメーションビジネスでは、プログラマブルコントローラー、モーションコントロール機器、センサー機器、産業用カメラ・コードリーダー機器、検査装置、セーフティ用機器、産業用ロボットなど、「オートメーションでモノづくりを革新し、世界中の人々を豊かにする」をビジョンに、当社が歴史的に育んできたオートメーションを事業の中心におき、モノづくりを革新することで、世界の製造業の生産性向上に貢献してきました。独自のコンセプト“i-Automation!”を掲げ、業界髄一の幅広い制御機器を軸に技術とソリューションでお客様のモノづくり現場にイノベーションを起こし、世界中の人々を豊かにする世界を目指します。
エレクトロニック&メカニカルコンポーネンツビジネスでは、リレー、スイッチ、コネクター、アミューズメント機器用部品・ユニット、汎用センサー、顔認識ソフトウェア、画像センシングコンポ、MEMSセンサーなど「我々のデバイスとモジュールで、顧客の価値を創造し、地球上の人と社会に貢献する」をミッションとしています。スマートフォンや家電製品、自動車、産業機器など、幅広い業界の顧客に対して、電気を切る、入れる、つなぐためのコア部品となる、リレー、スイッチ、コネクターや、さまざまな製品の目や耳になるセンサーなどのデバイスを、全世界で提供するオムロンの基盤事業です。
ソーシアルシステムズ・ソリューション&サービス・ビジネスでは、エネルギーソリューション、駅務システム、交通管理・道路管理システム、カード決済ソリューション、安心・安全ソリューション、IoT(電源保護・データ保護)ソリューション、関連メンテナンス事業など、「世界中の人々が安全・安心・快適に生活し続ける豊かな社会を創造する」をミッションとしています。太陽光発電用パワーコンディショナー、蓄電池、自動改札機や券売機などの駅務システム、交通管制システム、決済システム、UPSなどのデータ・電源保護といった、多岐にわたる端末・システム、さらにソフトウェア開発、保守メンテナンスによるトータルソリューションを提供し、社会インフラを支えています。
ヘルスケアビジネスでは、電子血圧計、ネブライザー、低周波治療器、心電計、酸素発生器、電子体温計、体重体組成計、歩数計・活動量計、電動歯ブラシ、マッサージャ、血糖計、動脈硬化検査装置、内臓脂肪計など、「地球上の一人ひとりの健康ですこやかな生活への貢献」をミッションに、誰でも簡単・正確に測定できる使いやすさと、医療現場からも信頼される精度にこだわり、商品やサービスを開発しています。血圧計や体温計、喘息治療薬を吸入するための機器であるネブライザーなど、各国の医療機器認証を取得したデバイスや国ごとに異なる社会インフラや医療システムに対応したサービスを、世界110ヵ国以上で展開しています。
2 連結財務諸表の作成基準
当連結財務諸表は、欧州において発行した預託証券にかかる要求に基づき、米国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して作成しています。
当社は、欧州にて1970年2月7日、香港にて1973年10月13日、時価発行による公募増資を実施しました。この時の預託契約に基づき、1967年3月31日に終了した連結会計年度より米国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して連結財務諸表を作成していたことを事由として、1978年3月30日に「連結財務諸表規則取扱要領第86に基づく承認申請書」を大蔵大臣へ提出し、同年3月31日付の蔵証第496号により、米国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して連結財務諸表を作成することにつき承認を受けています。そのため、連結財務諸表については1978年3月31日に終了した連結会計年度より継続して、米国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して連結財務諸表を開示しています。
なお、当社は米国証券取引委員会への登録は行っていません。
B 我国の連結財務諸表原則及び連結財務諸表規則に準拠して作成する場合との主要な相違の内容
1 投資
提出会社の財務諸表では、有価証券の評価について「金融商品に関する会計基準」を適用しています。当連結財務諸表では、財務会計基準審議会(FASB)会計基準書第321号「投資-持分証券」を適用しています。継続事業からの法人税等、持分法投資損益控除前当期純損益影響額は、第83期889百万円(損失)、第84期7,006百万円(利益)です。
2 退職給付引当金
提出会社の財務諸表では、「退職給付に係る会計基準」を適用しています。当連結財務諸表では、FASB会計基準書第715号「報酬-退職給付」の規定に従って計上しています。継続事業からの法人税等、持分法投資損益控除前当期純損益影響額は、第83期5,701百万円(利益)、第84期913百万円(損失)です。
3 有給休暇の処理
当連結財務諸表では、FASB会計基準書第710号-10-25「報酬-有給休暇」に基づいて従業員の未使用有給休暇に対応する人件費負担相当額を未払計上しています。継続事業からの法人税等、持分法投資損益控除前当期純損益影響額は、第83期218百万円(損失)、第84期347百万円(利益)です。
4 のれんおよびその他の無形資産
当連結財務諸表では、FASB会計基準書第350号「無形資産-のれん及びその他」により、のれんおよび耐用年数の特定できない無形資産については償却に替え少なくとも年1回の減損判定を実施しています。我国の連結財務諸表原則および連結財務諸表規則に準拠してのれんの償却期間を5年とした場合と比較して、継続事業からの法人税等、持分法投資損益控除前当期純損益影響額は、第83期7,276百万円(利益)、第84期4,768百万円(利益)です。
5 長期性資産
提出会社の財務諸表では、土地は「土地の再評価に関する法律」(平成10年3月31日公布法律第34号)および「土地の再評価に関する法律の一部を改正する法律」(平成13年6月29日公布法律第94号)を適用しています。また、固定資産の減損については、「固定資産の減損に係る会計基準」(「固定資産の減損に係る会計基準の設定に関する意見書」(企業会計審議会 平成14年8月9日))および「固定資産の減損に係る会計基準の適用指針」(企業会計基準委員会 平成15年10月31日企業会計基準適用指針第6号)を適用しています。当連結財務諸表ではFASB会計基準書第360号「有形固定資産」に基づいて、長期性資産および特定の識別できる無形資産について帳簿価額を回収できない恐れのある事象または状況の変化が起きた場合には、減損についての検討を行い、減損が生じていると考えられる場合には、帳簿価額が公正価値を上回る額を減損額として認識しています。継続事業からの法人税等、持分法投資損益控除前当期純損益影響額は、第83期991百万円(利益)、第84期1百万円(損失)です。
6 株式報酬
提出会社の財務諸表では、「従業員等に信託を通じて自社の株式を交付する取引に関する実務上の取扱い」(実務対応報告第30号 平成25年12月25日、平成27年3月26日改正)を適用しています。
当連結財務諸表では、FASB会計基準書第718号「報酬-株式報酬」を適用しています。継続事業からの法人税等、持分法投資損益控除前当期純損益影響額は、第83期51百万円(損失)、第84期35百万円(損失)です。
7 1株当たり株主資本
我国の連結財務諸表規則において開示が要求されている1株当たり株主資本は、米国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準では要求されていませんが、第83期末現在2,626円62銭、第84期末現在3,009円15銭です。
8 未認識税務ベネフィット
当連結財務諸表では、FASB会計基準書第740号「法人税」に基づき、税務調査を受けることを前提に50%超の可能性をもって認められない税務ベネフィットの影響を認識しています。また、未認識の税務ベネフィットに関連する利息および課徴金については、連結損益計算書の法人税等に含めています。
9 非継続事業
FASB会計基準書第205号-20「財務諸表の表示-非継続事業」に基づき、連結損益計算書上、非継続事業として区分表示しています。なお、非継続事業に関する開示を(注記Ⅱ-S)にて行っています。
C 連結の方針および範囲
当連結財務諸表は、当社および子会社の勘定を含んでいます。当社および子会社間のすべての重要な取引ならびに債権債務は相殺消去されています。
関連会社(20%~50%所有会社)に対する投資は、持分法を適用し計上しています。
当連結財務諸表には、全ての子会社(第83期末129社、第84期末126社)が含まれています。
なお、第81期より当社および子会社は役員報酬BIP信託および株式付与ESOP信託を活用した株式報酬制度を導入しています。信託を通じて当社株式を株式市場から購入し、役位および業績目標達成度等に応じて取締役および執行役員に当社株式および当社株式の換価処分金相当額の金銭を交付および給付します。
当社および子会社は信託の制度設計を通じて信託に対して最も重要な影響を与える活動を指示する権限を有しています。また、必要に応じて信託に追加で金銭を信託し、本信託により当社株式を追加取得する可能性があることから潜在的に義務を有しています。従って、当社および子会社は当事業体の主たる受益者であると判断し、当事業体を変動持分事業体として連結範囲に含めていますが、連結子会社数に含めてはいません。
第83期末および第84期末の連結貸借対照表において、当事業体が保有する現金及び現金同等物をそれぞれ168百万円、221百万円、自己株式を4,164百万円、4,161百万円計上しています。
我国の連結財務諸表規則によった場合と比較して重要な差はありません。なお、主要な連結子会社の会社名、主要な事業内容、議決権に対する所有割合等は、「第1 企業の概況」の「4 関係会社の状況」に記載しています。
D 持分法の適用
全ての関連会社に対する投資額は、持分法によって計上しています。
我国の連結財務諸表規則によった場合と比較して重要な差はありません。なお、主要な持分法適用関連会社の会社名、主要な事業内容、議決権に対する所有割合等は、「第1 企業の概況」の「4 関係会社の状況」に記載しています。
当社は2021年3月29日に当社の保有する日立オムロンターミナルソリューションズ株式会社の全株式を株式会社日立製作所に譲渡する株式譲渡契約を締結し、2021年3月31日に当該株式譲渡が完了しました。これらについて、第84期の連結損益計算書上、持分法投資損益に6,787百万円の損失が計上されています。
E 子会社の事業年度
事業年度の末日が連結決算日と異なる子会社は第84期27社(第83期27社)であり、これらのうち26社(第83期26社)については、連結決算日の財務諸表を用い、それ以外の子会社については子会社の決算日の財務諸表を用いて連結財務諸表を作成しています。第83期および第84期においてこの決算日の相違により生じた重要な取引の差異はありません。
F 会計処理基準
1 会計上の見積り
米国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠した連結財務諸表作成に当たり、期末日現在の資産・負債の金額、偶発的な資産・負債の開示および報告対象期間の収益・費用の金額に影響を与える様々な見積りや仮定を用いており、実際の結果は、これらの見積りと異なる場合があります。
長期性資産の減損、のれんおよび非償却性の無形資産の減損、関連会社に対する投資、および繰延税金資産の回収可能性等については、新型コロナウイルス感染症の影響を考慮して見積りおよび判断を行っています。当社グループを取り巻く事業環境は緩やかに回復に向かうものの、新型コロナウイルス感染症は第84期末時点においても収束の見込は完全には立っておらず、見積りにあたっては、その影響は当期末から翌連結会計年度にかけて継続するものと仮定しています。これらの当連結会計年度末残高は、連結財務諸表および関連注記をご参照ください。
2 現金及び現金同等物
現金同等物は取得日から3ヶ月以内に満期日の到来する流動性の高い投資から成っており、定期預金、コマーシャル・ペーパー、現先短期貸付金および追加型公社債投資信託の受益証券等を含んでいます。
3 貸倒引当金
貸倒引当金は主として当社および子会社の過去の貸倒損失実績および債権残高に対する潜在的損失の評価に基づいて、妥当と判断される額を計上しています。
4 投資
当社および子会社の保有する市場性のある持分証券は、未実現損益を反映させた公正価値で評価し、未実現損益は「投資有価証券評価益」または「投資有価証券評価損」に表示しています。当社および子会社の保有する容易に算定可能な公正価値がない市場性のない持分証券は、減損による評価下げ後の帳簿価額に同一発行体の同一または類似する投資に関する秩序ある取引における観察可能な価格の変動を加減算する方法、その他の合理的な方法により評価し、未実現損益は「投資有価証券評価益」または「投資有価証券評価損」に表示しています。売却原価の算定は、移動平均法によっています。
5 たな卸資産
たな卸資産は国内では主として先入先出法による低価法、海外では主として移動平均法による低価法で計上しています。
6 有形固定資産
有形固定資産は取得原価で計上しています。減価償却費はその資産の見積耐用年数をもとに、主として定額法で算出しています。建物及び構築物の見積耐用年数は概ね3年から50年、機械その他の見積耐用年数は概ね2年から15年です。減価償却費の金額は、第83期19,497百万円、第84期16,660百万円です。
7 のれんおよびその他の無形資産
FASB会計基準書第350号「無形資産-のれん及びその他」を適用しています。当基準書は、のれんおよび認識された無形資産のうち耐用年数の特定できないものの会計処理について、償却は行わず、年1回およびその帳簿価額が公正価値を上回るような事象の発生または状況の変化が生じた場合に減損判定を行うことを要求しています。のれんの減損判定は報告単位で行われます。報告単位とは、オペレーティング・セグメントあるいはその一段階下のレベルを指し、減損判定においては報告単位の公正価値とのれんを含む帳簿価額を比較して行われます。公正価値は経営者により承認された事業計画を基礎とした将来キャッシュ・フローの見積額を、加重平均資本コストをもとに算定した割引率で現在価値に割り引いて算定しています。事業計画は、マクロ経済状況、市場成長率、利益率、設備計画等の仮定を用いて策定し、事業計画予測期間以後のキャッシュ・フローは、報告単位が属する市場の長期平均成長率の範囲内で見積もった成長率をもとに算定しています。公正価値の算出に用いた主要な仮定の前提が当連結会計年度末の状況から大きく乖離し、のれんの帳簿価額がその公正価値を超過する場合には、のれんの金額に重要な影響を与える可能性があります。報告単位の公正価値がその帳簿価額を上回る場合、その報告単位ののれんについて減損損失は認識されません。報告単位の帳簿価額がその公正価値を上回る場合には、のれんの公正価値とのれんの帳簿価額を比較し、のれんの帳簿価額がのれんの公正価値を超過する場合にその超過分を減損損失として認識します。また、認識された無形資産のうち耐用年数の特定できるものについては、それぞれの見積耐用年数で償却しています。
8 長期性資産
長期性資産、すなわち有形固定資産、使用権資産および償却対象無形資産について、当該資産の帳簿価額を回収できない恐れのある事象または状況の変化が起きた場合には、減損についての検討を行っています。長期性資産の減損判定は、資産グループで行われます。資産グループとはその他のグループの資産と負債のキャッシュ・フローから相当程度自立的である、識別可能なキャッシュ・フローを有する最小単位です。保有して使用する資産の回収可能性は、当該資産の帳簿価額を当該資産から生み出されると期待される現在価値への割引前のキャッシュ・フロー純額と比較することにより判断しています。減損が生じていると考えられる場合には、帳簿価額が公正価値を上回る額を減損額として認識することになります。公正価値の見積もりにおいて、事業計画に基づく見積もり将来キャッシュ・フローの現在価値、または比較可能な市場価格により算定しています。見積もり将来キャッシュ・フローの現在価値は、資産グループの主たる対象資産の耐用年数を基に算定を行います。売却以外の方法により処分する資産については、処分するまで保有かつ使用するとみなされます。売却により処分する資産については、帳簿価額または売却費用控除後の公正価値のいずれか低い価額で評価しています。
9 借手としてのリース
当社および子会社は、建物、倉庫、従業員社宅および車両等に係るオペレーティング・リースおよびファイナンス・リースを有しており、リース契約の開始時に使用権資産、リース負債を両建てで認識しています。 当社および子会社は、契約開始時に契約にリースが含まれるか決定しています。当社および子会社は、識別された資産が存在し、当該資産の使用を支配する権利を有している場合に、当該契約にリースが含まれると決定しています。一部のリース契約では、リース期間の延長又は解約オプションが含まれており、当社および子会社は、これらのオプション行使が合理的に確実である場合、オプションの対象期間を考慮し、リース期間を決定しています。当社および子会社のリース契約には、重要な残価保証または重要な財務制限条項はありません。当社および子会社のリースの大部分は、リースの計算利子率が明示されておらず、当社および子会社は、リース料総額の現在価値を算定する際に、リース開始時に入手可能な情報を基にした追加借入利子率を使用しています。当社および子会社のリース契約の一部には、リース要素および非リース要素を含むものがあり、それぞれを区分して会計処理しています。当社および子会社はリース要素と非リース要素の見積独立価格の比率に基づいて、契約の対価を按分しています。当社および子会社は、リース期間が12ヶ月以内の短期リースについて、使用権資産、リース負債を認識しないことを選択しています。オペレーティング・リースに係る費用は、そのリース期間にわたり定額法で計上されています。なお、当社および子会社は、第83期および第84期において、重要なファイナンス・リース契約は行っていません。
10 退職給付引当金
退職給付引当金は、FASB会計基準書第715号「報酬-退職給付」に準拠し、従業員の退職給付に備えるため、当期末における予測給付債務および年金資産の公正価値に基づき計上および開示しています。また、退職給付引当金には当社および子会社の取締役および監査役に対する退職給付に備える引当額を含んでいます。
11 収益の認識
顧客との契約から生じる収益は、次の5ステップアプローチに基づき、製品またはサービスの支配が顧客に移転した時点で、または移転するにつれて認識します。
ステップ1: 顧客との契約を識別する。
ステップ2: 契約における履行義務を識別する。
ステップ3: 取引価格を算定する。
ステップ4: 取引価格を契約における別個の履行義務へ配分する。
ステップ5: 履行義務の充足時に(または充足するにつれて)収益を認識する。
売上高は、顧客との契約により約束された対価で測定され、値引きや販売数量等に応じたリベート等を控除しています。変動対価は、過去、現在および将来の予測を含む利用可能なすべての情報を用いて合理的に見積もっています。
また、契約開始時に、製品またはサービスを顧客に移転する時点から、顧客が当該製品またはサービスの対価を支払う時点の間の期間が1年以内と見込まれる場合は、FASB会計基準書第606号「顧客との契約から生じる収益」に基づく実務的な簡便法を適用し、対価に係る金融要素の調整をしていません。
12 広告宣伝費
広告宣伝費は発生時に費用認識しており、「販売費及び一般管理費」に含めて表示しています。広告宣伝費の金額は、第83期9,701百万円、第84期8,084百万円です。
13 発送費および取扱手数料
発送費および取扱手数料は、「販売費及び一般管理費」に含めて表示しています。発送費および取扱手数料の金額は、第83期9,208百万円、第84期10,566百万円です。
14 法人税等
継続事業に係る法人税等を「法人税等」に表示し、非継続事業に係る法人税等は「非継続事業からの当期純利益」に含めて表示しています。
繰延税金は税務上と会計上との間の資産および負債の一時的差異、ならびに繰越欠損金および繰越税額控除に関連する将来の見積税効果を反映しています。繰延税金の帳簿価額は、入手可能な証拠にもとづいて50%超の可能性で回収可能性がないと考えられる場合、評価性引当金の計上により減額することが要求されており、繰延税金資産の回収可能性に関連するあらゆる肯定的および否定的証拠を適切に検討することにより、繰延税金資産にかかる評価性引当金計上の要否を定期的に評価しています。この評価に関する経営者の判断においては、それぞれの税務管轄ごとの当期および累積損失の性質、頻度および重要性、将来の収益予測、税務上の簿価を超える資産評価額、繰越欠損金の法定繰越可能期間、過去における繰越欠損金の法定繰越可能期間内の使用実績、繰越欠損金および繰越税額控除の将来における使用可能性を考慮します。当社および連結子会社においては、過去の課税所得水準および繰延税金資産が控除可能な期間における将来課税所得の予測に基づき、現在計上している繰延税金資産が回収される可能性は高いものと考えていますが、当社および連結会社を取りまく市場の動向や為替変動など、課税所得の予測に影響を与える要因が変化し、課税所得の予測の不確実性が増大した場合には繰延税金資産の回収可能性の見積もりに影響を与える場合があります。税率の変更に伴う繰延税金資産および負債への影響は、その税率変更に関する法律の制定日の属する連結会計年度において損益認識しています。
FASB会計基準書第740号「法人税等の不確実性に関する会計処理」を適用しています。税務ポジションに関連する税務ベネフィットは、決算日において入手可能な情報に基づき、50%超の可能性で実現が期待される金額を計上しています。
日本の税法において認められる連結納税制度を適用しています。当社および一部の国内子会社は、「所得税法等の一部を改正する法律」(令和2年法律第8号)において創設されたグループ通算制度への移行およびグループ通算制度への移行に合わせて単体納税制度の見直しが行われます。なお、当該見直しによる繰延税金資産および繰延税金負債への影響は軽微です。
15 消費税等
消費税等については、税抜方式による会計処理を行っています。
16 製品保証
製品保証費の見積りによる負債は、収益認識がなされた時点で「その他の流動負債」として計上しています。この負債は、過去の実績、頻度、製品保証の平均費用に基づいています。
17 デリバティブ
FASB会計基準書第815号「デリバティブ及びヘッジ」を適用しています。当基準書は、デリバティブ商品およびヘッジに関する会計処理および開示の基準を規定しており、すべてのデリバティブ商品を公正価値で連結貸借対照表上、資産または負債として認識することを要求しています。
為替予約取引および商品スワップ取引について、デリバティブ契約締結時点において、当社および子会社では予定取引に対するヘッジあるいは認識された資産または負債に関する受取または支払のキャッシュ・フローに対するヘッジ(キャッシュ・フロー・ヘッジ)に指定します。当社および子会社では、リスクマネジメントの目的およびさまざまなヘッジ取引に対する戦略と同様に、ヘッジ手段とヘッジ対象の関係も正式に文書化しています。この手順は、キャッシュ・フロー・ヘッジとして指定されたすべてのデリバティブ商品を連結貸借対照表上の特定の資産および負債または特定の確定契約あるいは予定取引に関連付けることを含んでいます。当社および子会社の方針によると、すべての為替予約取引および商品スワップ取引は、ヘッジ対象のキャッシュ・フローの変動を相殺することに対し、高度に有効でなくてはなりません。
ヘッジが高度に有効であり、かつ、キャッシュ・フロー・ヘッジとして指定および認定されたデリバティブ商品の公正価値の変動は、指定されたヘッジ対象のキャッシュ・フローの変動が損益に影響を与えるまで、「その他の包括利益(△損失)累計額」に計上されます。これらの金額は、ヘッジ対象が収益または費用として認識された期において、ヘッジ対象と同様の損益区分に振り替えられます。
18 現金配当額
現金配当額は、翌事業年度の当初において開催される定時株主総会まで未承認であっても、それぞれの事業年度の利益処分として提示される額に従って連結財務諸表に計上しています。その結果、未払配当金は連結貸借対照表上、その他の流動負債に含めて表示しています。
19 株式報酬
株式に基づく報酬の会計処理について、FASB会計基準書第718号「報酬-株式報酬」を適用しています。当基準書に従い、株式に基づく報酬費用は付与日の公正価値法に基づいて測定しています。その費用は、権利確定期間にわたって認識しています。
20 海外子会社の財務諸表項目の本邦通貨への換算
海外子会社の財務諸表は、FASB会計基準書第830号「外貨に関する事項」に基づいて資産・負債項目は決算日の為替相場、損益項目は期中平均為替相場によって換算しています。なお、換算によって生じた換算差額は、為替換算調整額として「その他の包括利益(△損失)累計額」に計上しています。
21 包括利益
FASB会計基準書第220号「包括利益」を適用しています。包括利益は当社株主に帰属する当期純損益および、為替換算調整額の変動、退職年金債務調整額の変動ならびに、デリバティブ純損益の変動からなり、連結包括利益計算書に記載しています。
22 関連会社に対する投資
関連会社の取得日の資産、負債および偶発負債の正味の公正価値に対する持分を取得対価が超える額は持分法によるのれんとして計上し投資の帳簿価額に含めています。第84期連結貸借対照表に計上されている関連会社に対する投資及び貸付金13,159百万円のうち、当該持分法によるのれんは9,164百万円であり、この全額がVG2020期間に実施した、ヘルスケア事業の成長戦略投資にかかる、米国を中心に心疾患の診断と治療の支援サービスおよび商品を提供するAliveCor, Inc.に対するものです。当社は、関連会社に対する投資について、投資先の超過収益力に基づく公正価値評価を行い、その価値の下落が一時的とは認められない場合には、持分の簿価が当該関連会社の公正価値の当社持分を超過した分について持分法損失を認識しています。なお、関連会社に対する投資の公正価値は、経営者により承認された事業計画を基礎とした将来キャッシュ・フローの見積額を、加重平均資本コストをもとに算定した割引率で現在価値に割り引いて算定しています。事業計画は、マクロ経済状況、市場成長率、利益率、設備計画等の仮定を用いて策定し、事業計画予測期間以後のキャッシュ・フローは、被投資会社の属する市場の長期平均成長率の範囲内で見積もった成長率をもとに算定しています。当連結会計年度の連結貸借対照表に計上した金額の算出に用いた主要な仮定の前提が当連結会計年度末の状況から大きく乖離し、関連会社に対する投資の帳簿価額がその公正価値を超過する場合には、関連会社に対する投資の金額に重要な影響を与える可能性があります。
G 新会計基準
未適用の新会計基準
2017年1月に、FASBは、FASB会計基準更新第2017-04「のれん減損テストの簡便化」を公表しました。FASB会計基準更新第2017-04は、現行の米国基準において、のれん減損テストの際に求められる2段階テストのステップ2を廃止し、報告単位の帳簿価額がその公正価値を上回る場合に、当該報告単位に割り当てられたのれん総額を上限として、その上回る額を減損額として認識することを要求しています。当社においては、2021年4月1日より開始する事業年度より適用となります。この規定の適用による当社および子会社への影響は軽微です。
H 会計上の見積りの変更
減価償却方法の変更
第84期より、有形固定資産の減価償却方法についてこれまで定率法を採用していた当社および国内連結子会社につきまして、定額法に変更しています。
当社グループは、これまで、2011年にスタートした長期ビジョン「Value Generation 2020」および中期経営計画(VG2.0)の成長戦略に基づき、注力ドメインであるIAB(制御機器事業)、HCB(ヘルスケア事業)およびSSB(社会システム事業)を中心に生産・開発拠点への投資を実施しており、前連結会計年度には、当社野洲事業所および桂川事業所の増築やオムロン ヘルスケア株式会社 松阪工場の建替えを行いました。また、EMC(電子部品事業)では、グローバル生産体制の構築のために生産拠点統廃合や生産ラインの集約などを進めました。さらには、AEC(車載事業)の売却などによる事業ポートフォリオの見直しも進めてきました。これらの結果、今後、当社および国内連結子会社における設備の安定的な稼働と、設備投資や修繕維持費の平準化が見込まれます。
以上の状況を契機として、定額法による減価償却方法が、安定的な設備の稼働が見込まれる有形固定資産の使用実態をより適切に反映する方法であると判断し、変更を実施しました。なお、この減価償却方法の変更については、FASB会計基準書第250号「会計上の変更及び誤謬の修正」に基づき会計上の見積りの変更として取扱い、変更による影響は将来にわたり認識されます。
この変更により、従来と比較して第84期の減価償却費は2,120百万円減少し、当社株主に帰属する当期純利益および基本的1株当たり当社株主に帰属する当期純利益は、それぞれ1,580百万円および7円83銭増加しました。
Ⅱ 主な科目の内訳および内容の説明
A 収益
1 売上高の内訳
第83期および第84期の売上高の内訳については以下のとおりです。
(注)1 日本以外の区分に属する主な国または地域など
(1) 米州………………米国・カナダ・ブラジル
(2) 欧州………………オランダ・英国・ドイツ・フランス・イタリア・スペイン
(3) 中華圏……………中国・香港・台湾
(4) 東南アジア他……シンガポール・韓国・インド・豪州
(5) 直接輸出…………直送輸出取引
2 環境事業のSSBへの移管およびバックライト事業の収束により、第84期より、「その他」の事業セグメントを「SSB」の事業セグメントおよび「消去調整他」に含め、IAB、EMC、SSB、HCBの4セグメントで開示しています。これに伴い、第83期を新管理区分に組み替えて表示しています。
SSB以外のビジネスについては、概ね同一国内における販売は、契約上別段の定めのない限り、顧客に製品が到着した時点、輸出販売は、インコタームズ等に定められた貿易条件に基づきリスク負担が顧客に移転する時点で履行義務が充足されると判断し、当該履行義務の充足時点で収益を認識しています。
なお、一部の取引については、当社製品の販売促進を目的として、関連する製品の販売数量等に基づき顧客にリベートを支払うことがあります。これらリベートは対価から控除するため、対価の額に変動性があります。顧客に支払うリベートの額は合理的に見積り可能なことから、重大な戻し入れが生じることはなく、変動対価の見積りが制限されることはないと判断しています。取引の対価は、履行義務充足後、概ね3ヶ月以内に受領しており、当社グループの販売する製品には、顧客が返品権を有するものは含まれていません。
SSBのビジネスは、概ね顧客の検収を得ることができた時点で、当該履行義務が充足したと考える販売があります。取引の対価は、履行義務充足後、概ね3ヶ月以内に受領しています。
なお、一部の取引については、長期にわたり保守サービスを提供することにより、履行義務の充足に応じて一定期間にわたり収益を認識している販売があります。取引の対価は、履行義務充足後、概ね3ヶ月以内に受領しており、契約によっては、顧客から契約期間全部または一部の前受金を受領することがあります。その場合は、契約負債としてその他の流動負債もしくはその他の固定負債に計上しています。
2 契約残高
第83期における期首および期末における契約残高は、以下のとおりです。
第83期において、期首の契約負債から認識した収益は、1,793百万円です。
第84期における期首および期末における契約残高は、以下のとおりです。
第84期において、期首の契約負債から認識した収益は、2,215百万円です。
3 未履行の履行義務に配分した取引価格
第84期末における未履行あるいは一部未履行の履行義務は、主として1年から15年で収益認識することを予定しています。また、予想される当初の契約期間が1年未満である契約については、未充足の履行義務に関する注記を省略しています。
B たな卸資産
たな卸資産の内訳は、次のとおりです。
C 投資
第83期および第84期における、連結貸借対照表の投資有価証券に含めている持分証券に係る実現損益および未実現損益は以下のとおりです。
第83期において当社および子会社は減損を計上しておらず、同一発行体の同一または類似する投資に関する秩序ある取引における観察可能な価格の変動として、第83期に損失を126百万円計上しています。なお、この金額は上記の表に含まれています。また、第83期末におけるこれらの投資の帳簿価額は2,788百万円です。
第84期において当社および子会社は減損を計上しておらず、同一発行体の同一または類似する投資に関する秩序ある取引における観察可能な価格の変動として、第84期に利益を144百万円計上しています。なお、この金額は上記の表に含まれています。また、第84期末におけるこれらの投資の帳簿価額は2,932百万円です。
D 受取手形及び売掛金
当社および子会社は、関連会社と通常の営業過程でさまざまな取引を行っています。第83期末において関連会社との取引に係る債権残高は1,565百万円です。第84期末現在においては、重要な債権残高はありません。
E のれんおよびその他の無形資産
のれんを除く無形資産は以下のとおりです。
第84期の償却費合計は6,096百万円(第83期6,207百万円)です。次期以降5年間における見積り償却費は、第85期5,534百万円、第86期4,745百万円、第87期3,483百万円、第88期2,555百万円、第89期1,791百万円です。
第83期末および第84期末現在における非償却無形資産の金額には重要性がありません。
第83期におけるオペレーティング・セグメント別のれんの帳簿価額の変動は次のとおりです。
第84期におけるオペレーティング・セグメント別のれんの帳簿価額の変動は次のとおりです。
FASB会計基準書第350号「無形資産-のれん及びその他」に基づき、第83期および第84期における減損損失はありません。なお、報告単位の公正価値は将来キャッシュ・フローの割引現在価値を使用して見積っています。
また、環境事業のSSBへの移管およびバックライト事業の収束により、第84期より、「その他」の事業セグメントを「SSB」の事業セグメントおよび「消去調整他」に含めています。これに伴い、第83期におけるオペレーティング・セグメント別のれんの帳簿価額の変動は新管理区分に基づき記載しています。
F 長期性資産の減損
第83期に、エレクトロニック&メカニカルコンポーネンツビジネスにおける一部の事業用資産の収益性低下により339百万円、消去調整他における一部の設備の遊休化により113百万円、消去調整他におけるバックライト事業の収益性低下により46百万円の長期性資産にかかる減損損失を計上しました。
第84期に、消去調整他において一部の半導体関連製品製造設備等の収益性低下により、1,976百万円の長期性資産にかかる減損損失を計上しました。
当該減損損失は連結損益計算書上、「その他費用(△収益)―純額―」に含まれています。
なお、グルーピングした資産の公正価値は、将来キャッシュ・フローの割引現在価値や鑑定評価額を使用して見積もっています。
また、環境事業のSSBへの移管およびバックライト事業の収束により、第84期より、「その他」の事業セグメントを「SSB」の事業セグメントおよび「消去調整他」に含めています。これに伴い、第83期の減損損失は新管理区分に基づき記載しています。
G リース
借手としてのリース
リースに係る連結損益計算書情報は以下のとおりです。
なお、リース費用は連結損益計算書の売上原価、販売費及び一般管理費に含まれています。
リースキャッシュ・フローの内訳
リースに係る連結キャッシュ・フロー計算書情報は以下のとおりです。
将来リース料の年度別内訳
オペレーティング・リースに関する将来の最低支払リース料の年度別金額は以下のとおりです。
残存リース期間および割引率の内訳
オペレーティング・リースに係る連結加重平均残存期間および割引率情報は以下のとおりです。
H 退職給付関連費用
当社および一部の国内子会社は、第83期第1四半期に、現行の確定給付年金制度および退職一時金制度について、2019年7月1日以降の積立分(「将来分」)を確定拠出年金制度へ移行することを決定しました。また、2019年6月30日以前分(「過去分」)について、法令で要求される年数にわたり一部を確定拠出年金制度へ移管するとともに制度改定を行っています。
この決定に伴い、第83期第1四半期連結累計期間において、制度改定により減少した退職給付債務の全額を「改定による減少額」として認識するとともに、「未認識過去勤務収益」として計上しました。また、将来分を中止すること(縮小)により減少する退職給付債務を「縮小による減少額」として認識するとともに、「未認識保険数理差異」として計上しました。加えて、過年度に計上された過去勤務収益は、一時の損益を「縮小による影響額」として認識しました。
また、当該確定拠出年金制度への移管に伴う支出額に対応して減少する退職給付債務を「清算による減少額」として認識しています。加えて、当該確定拠出年金制度への移管に伴う支出額と、移管に対応して減少する退職給付債務の差額を「清算による影響額」として認識しています。
なお、当社および国内子会社は、当該制度移管実施以前までの期間について、大部分の国内従業員を対象として退職一時金および退職年金制度を採用していました(以下、日本における拠出型給付制度)。給付額は、主として担当職務およびその実績に基づいて毎年従業員に付与されるポイントの累計値によって計算されます。通常、退職一時金について、退職事由が会社都合の場合は、自己都合の場合に比べ増額されます。
当社および国内子会社は、これらの退職給付に備え一定部分について、年金制度への拠出を行っています。年金制度への拠出額は、日本の法人税法において認められる年金数理計算により算出されます。
(1) 予測給付債務と年金資産の状況
保険数理に基づいて計算された予測給付債務および年金資産の公正価額の期首残高と期末残高の調整表は、以下のとおりです。
第83期末および第84期末現在の連結貸借対照表における認識額は次のとおりです。
第83期末および第84期末現在の連結貸借対照表におけるその他の包括利益(△損失)累計額(税効果考慮前)の認識額の内訳は次のとおりです。
第83期末および第84期末現在の累積給付債務は次のとおりです。
(2) 期間純年金費用の構成
当該制度を採用している退職給付制度に係る期間退職給付費用は、次の項目により構成されています。
第83期における制度改定により発生した未認識過去勤務収益については、FASB会計基準書第715号「報酬-退職給付」に準拠し、平均残余余命年数である37年による定額法により費用処理しています。未認識保険数理差異は、予測給付債務と年金資産のいずれか多い額の10%を超える差異金額を15年による定額法により費用処理しています。
第85期において、その他の包括利益(△損失)累計額から期間純年金費用に計上されると見込まれる未認識保険数理差異および未認識過去勤務収益の償却額は、次のとおりです。
(3) 測定日
退職給付および年金制度の大部分を占める当社および一部の国内子会社は、3月31日を測定日としています。
(4) 前提条件
第83期末および第84期末時点での給付債務の数理計算に用いた基本的な前提条件は、以下のとおりです。
第83期および第84期の退職給付費用の数理計算に用いた基本的な前提条件は、以下のとおりです。
当社は、将来収益に対する予測や過去の運用実績、経済動向に基づき長期期待収益率を設定しています。
また、第83期より将来分の退職給付を確定拠出年金制度へ移管したことに伴い、将来の昇給率は設定していません。
(5) 年金資産
当社の投資政策は、受給権者に対する将来の年金給付に対応できる十分な年金資産を確保すべく策定されています。また当社は、年金資産の長期期待収益率を考慮した上で、持分証券および負債証券の最適な組み合わせからなる基本ポートフォリオを算定しています。
当社は、この基本ポートフォリオを修正する必要があるかどうかを判断するため、年金資産の長期期待収益と実際の運用収益との乖離幅を毎年検証しています。また、年金資産の長期期待収益率を達成する為に、基本ポートフォリオの見直しが必要だと考えられる場合は、必要な範囲で基本ポートフォリオを見直しています。
年金資産の目標配分割合は、持分証券が20%、負債証券および生保一般勘定が47%、その他が33%であり、持分証券は、主に証券取引所に上場している株式であり、投資対象企業の経営について精査し、業種・銘柄など適切な分散投資を行っています。負債証券は、主に国債・公債・社債から構成されており、格付・利率・償還日などの発行条件を精査し、適切な分散投資を行っています。生保一般勘定は、一定の予定利率と元本が保証されています。その他は、オルタナティブを中心とした合同運用信託であり、適切な分散投資を行っています。
第83期末における資産カテゴリー別の年金資産の公正価値の金額は次のとおりです。
(注)1 持分証券の国内株式に含まれる当社株式はありません。
2 退職給付信託です。
3 純資産価値(またはその同等物)で公正価値を測定する特定の投資は、公正価値ヒエラルキーに分類していません。この表の公正価値は、公正価値ヒエラルキーの金額を連結貸借対照表上の表示額に調整するために表示しています。
4 持分証券の合同運用信託は、上場株式を対象として、国内株式に約20%・外国株式に80%の割合で投資しています。
5 負債証券の合同運用信託は、日本国債に約30%・外国国債に約70%の割合で投資しています。
レベル1に該当する資産は、主に預金および株式であり、株式は活発な市場における修正されていない市 場価格で評価しています。
レベル2に該当する資産は、主に生保一般勘定であり予定利率と元本に基づき評価しています。
合同運用信託は運用機関により計算された純資産価値により評価しています。
第84期末における資産カテゴリー別の年金資産の公正価値の金額は次のとおりです。
(注)1 持分証券の国内株式に含まれる当社株式はありません。
2 退職給付信託です。
3 純資産価値(またはその同等物)で公正価値を測定する特定の投資は、公正価値ヒエラルキーに分類していません。この表の公正価値は、公正価値ヒエラルキーの金額を連結貸借対照表上の表示額に調整するために表示しています。
4 持分証券の合同運用信託は、上場株式を対象として、国内株式に約30%・外国株式に70%の割合で投資しています。
5 負債証券の合同運用信託は、日本国債に約30%・外国国債に約70%の割合で投資しています。
レベル1に該当する資産は、主に預金および株式であり、株式は活発な市場における修正されていない市 場価格で評価しています。
レベル2に該当する資産は、主に生保一般勘定であり予定利率と元本に基づき評価しています。
合同運用信託は運用機関により計算された純資産価値により評価しています。
(6) キャッシュ・フロー
拠出
当社および子会社は、第85期中に国内の退職給付および年金制度に対して、掛金を拠出する予定はありません。
給付
予想される将来の勤務を反映させた給付額の見込みは次のとおりです。
オムロン企業年金制度以外の制度にかかる退職給付引当金の残高は、第83期末現在5,914百万円、第84期末現在7,598百万円です。また、これらの制度にかかる退職給付関連費用は、第83期256百万円、第84期342百万円です。
オムロン企業年金制度以外の制度には、欧州子会社の一部の従業員を対象とした確定給付型年金制度、ならびに当社および子会社のその他の退職給付制度が含まれます。確定給付型年金制度にかかる予測給付債務および年金資産の公正価額の残高は、第83期末現在、それぞれ9,371百万円、8,559百万円、第84期末現在、それぞれ11,485百万円、10,622百万円であり、その他の退職給付制度にかかる予測給付債務および年金資産の公正価額の残高に重要性はありません。その他の退職給付制度では、従業員の退職時に退職一時金が支給されます。
確定拠出制度
第83期および第84期における確定拠出年金費用は次のとおりです。
I 資本
会社法では、すべての株式は無額面で発行され、払込価額の少なくとも50%を資本金に組み入れ、残りの額を資本剰余金の一部である資本準備金へ組み入れることを規定しています。また、取締役会の決議に基づき、株式分割を行い、既存株主に対し払込金無しで新株を割り当てることができます。このような株式分割による株主資本の総額の変化は、一般的にありません。
会社法では、支払配当金の10%を、利益準備金と資本準備金の合計額が資本金の25%に達するまで、利益準備金または資本準備金(資本剰余金の一部)に繰り入れることが規定されています。さらに、会社法の規定では、資本金、利益準備金、資本準備金、その他の資本剰余金および利益剰余金について、株主総会の決議に基づいて、これらの科目間で振り替えることも可能です。
会社法では、取締役会の決議に基づいて自己株式の取得や処分を行うことが可能です。自己株式の買取額については、一定の計算式により算出される分配可能額を超えることはできません。
会社法では、株主総会決議に基づく期末配当に加え、事業年度内の任意の時期に配当を支払うことが可能です。一定の条件として、(1)取締役会があること、(2)独立監査人がいること、(3)監査役会があること、および(4)定款において取締役の任期を通常の2年ではなく1年と規定していることを満たす会社は、定款の規定により取締役会が配当支払(現物配当は除く)を決定することができます。当社はこの基準を満たしています。
会社法では、一定の制限および追加的要請を満たす場合、株主に対して現物(非現金資産)配当を行うことも可能です。
定款に規定していれば、取締役会の決議に基づいて、年1回の中間配当を支払うことも可能です。会社法には、配当可能額および自己株式の取得額については一定の制限があります。その制限は、株主への分配可能額として定義されていますが、配当支払後の純資産は3百万円を下回ることはできません。2021年3月31日現在、親会社の帳簿に基づき、会社法に規定される配当可能額は118,813百万円です。
J その他費用(△収益)―純額―
第83期および第84期のその他費用(△収益)―純額―の内訳は、次のとおりです。
K 法人税等
第83期および第84期の法人税等の内訳は次のとおりです。
当社および国内子会社は、利益に対してさまざまな税金が課せられます。日本の法定実効税率は、第83期において30.5%、第84期において30.5%です。当社および子会社の税効果会計適用後の法人税等の負担率は、次の事由により日本の法定実効税率とは異なっています。
第83期末および第84期末の繰延税金資産および負債計上の原因となった一時差異および繰越欠損金等の主なものは、次のとおりです。
評価性引当金は、第83期において1,513百万円減少し、第84期において8百万円増加しました。
当社および子会社が有している税務上、将来所得と相殺できる繰越欠損金は、第84期末現在、日本では25,597百万円、海外では24,316百万円です。その多くは日本では2028年までに控除期限が到来し、海外では2038年までに控除期限が到来します。
当社は、子会社の留保利益について、再投資を予定している限りにおいて、繰延税金負債を計上していません。この結果、繰延税金負債を計上していない海外子会社の留保利益は、第84期末現在で61,242百万円(第83期末現在51,847百万円)です。国内子会社から受け取る配当金については、概ね非課税です。
第83期および第84期における未認識税務ベネフィットの期首残高と期末残高の調整は次のとおりです。
未認識税務ベネフィットのうち、認識された場合、実効税率に影響を与える金額は第83期は1,326百万円、第84期は1,584百万円です。
第84期末現在において、当社および子会社が入手可能な情報に基づく限り、今後12ヶ月以内の未認識税務ベネフィットの変動は当社の財政状態および経営成績に重要な影響を及ぼすことはありません。
未認識税務ベネフィットに関連する利息および課徴金については、連結損益計算書の法人税等に含めています。
当社および子会社は、日本および海外で税務申告を行っています。日本においては、いくつかの例外を除き、第82期以前の事業年度について税務調査が終了しています。また、海外においては、いくつかの例外を除き、第70期以前の事業年度について税務調査が終了しています。
L 株式報酬
業績連動型株式報酬制度の内容
第81期より、当社および子会社は、取締役および執行役員を対象に、業績連動型株式報酬制度を導入しています。
当該株式報酬制度として役員報酬BIP信託および株式付与ESOP信託を採用しています。役員報酬BIP信託とは、欧米の業績連動型株式報酬(Performance Share)制度および譲渡制限付株式報酬(Restricted Stock)制度と同様に、役位および業績目標達成度等に応じて取締役および執行役員に当社株式および当社株式の換価処分金相当額の金銭を交付および給付する、役員向けの株式報酬制度です。株式付与ESOP信託とは、米国のESOP制度を参考にした信託型インセンティブプランです。なお、役員報酬BIP信託および株式付与ESOP信託が保有する当社株式は、自己株式として会計処理しています。
当該株式報酬制度では、当社の掲げる中期経営計画の対象となる各事業年度の末日に取締役等として在任していることなど所定の受益者要件を満たしていることを条件として、毎年、役位などに応じたポイント(1ポイント=1株)受給権が付与されます。なお、業績連動ポイントは対象期間終了後に、非業績連動ポイントは対象期間にわたって年度ごとに付与されます。これらのポイント数は、所定の受益者確定手続きを経た上で、相当する当社株式および当社株式の換価処分金相当額の金銭の交付および給付を受けることができます。
権利未確定ポイントの変動および加重平均付与日公正価値は次のとおりです。
(注) 加重平均付与日公正価値は、当社株式の市場価格に予想配当を考慮に入れて修正し、算出しています。
株式に基づく報酬費用
連結損益計算書に含まれている株式に基づく報酬費用として認識した額は、第83期は371百万円、第84期は882百万円です。
M 1株当たり情報
当社は1株当たり利益の算出にあたり、FASB会計基準書第260号「1株当たり利益」を適用しています。「当社株主に帰属する1株当たり当期純利益」算出における分子、分母は次のとおりです。
なお、第83期および第84期においては、潜在株式が存在しないため希薄化効果はありません。
分子
分母
(注)役員報酬BIP信託および株式付与ESOP信託として保有する当社株式は、1株当たり情報の計算上、期中
平均株式数の算定において控除する自己株式に含めています。(第83期765,846株、第84期760,724株)
N その他の包括利益
第83期および第84期における非支配持分を含むその他の包括利益の項目別の税効果の影響額および組替修正額は、次のとおりです。
なお、実現額の当期損益への組替修正額について、継続事業に係るものは、それぞれ下記に含まれています。
為替換算調整額の実現額の当期損益への組替修正額は、「持分法投資損益(△利益)」に含まれています。退職年金債務調整額の実現額の当期損益への組替修正額は、退職給付費用、「その他費用(△収益)―純額―」および「持分法投資損益(△利益)」に含まれています。デリバティブ純損益の実現額の当期損益への組替修正額は、「売上原価」および「その他費用(△収益)―純額―」に含まれています。
また、第83期における実現額の当期損益への組替修正額について、非継続事業に係るものは「非継続事業からの当期純利益」に含まれています。
税効果について、継続事業に係るものは「法人税等」に、非継続事業に係るものは「非継続事業からの当期純利益」にそれぞれ含まれています。
O 金融商品及びリスク管理
金融商品の公正価値
第83期末および第84期末現在、当社および子会社の有する金融商品の帳簿価額および見積公正価値は、次のとおりです。
それぞれの金融商品の公正価値の見積りにあたって、実務的には次の方法および仮定を用いています。
なお、公正価値の階層分類である、レベル1・レベル2およびレベル3のそれぞれの定義については、(注記Ⅱ-R)に記載しています。
(デリバティブ取引)
デリバティブ取引の公正価値は、当該取引契約を連結会計年度末に解約した場合に当社および子会社が受領するまたは支払う見積り額を反映しており、この見積り額には未実現利益または損失が含まれています。当社および子会社のデリバティブ取引の大半については、ディーラー取引価格が利用可能ですが、そうでないものについては、公正価値の見積りに当たり評価モデルを使用しています。
なお、当社および子会社では、トレーディング目的のためのデリバティブ取引は行っていません。
また、デリバティブ取引の公正価値のレベル別情報は、(注記Ⅱ-R)に記載しています。
(デリバティブ取引以外)
(1) 現金及び現金同等物、受取手形及び売掛金、施設借用保証金、支払手形及び買掛金・未払金、短期オペレーティング・リース負債、長期オペレーティング・リース負債
これらの公正価値は帳簿価額とほぼ等しいと見積っています。なお、これらの公正価値について、現金及び現金同等物はレベル1、それ以外はレベル2にそれぞれ分類しています。
(2) 投資有価証券
市場性のある持分証券の公正価値は時価で評価し、容易に算定可能な公正価値がない市場性のない持分証券については、減損による評価下げ後の帳簿価額に同一発行体の同一または類似する投資に関する秩序ある取引における観察可能な価額の変動を加減算する方法、その他の合理的な方法により見積り評価しています。なお、投資有価証券の公正価値およびレベル別情報は、(注記Ⅱ-R)に記載しています。
P 金融派生商品とヘッジ活動
当社および子会社は、為替変動(主に米ドル、ユーロ)をヘッジするために為替予約取引を、原材料価格変動(銅・銀)をヘッジするために商品スワップ取引を利用しています。なお、当社および子会社は、トレーディング目的のためのデリバティブ取引は行っていません。また、当社および子会社は、デリバティブの契約相手による契約不履行の場合に生じる信用リスクにさらされていますが、契約相手の信用度が高いため、そのような信用リスクは小さいと考えています。
キャッシュ・フロー・ヘッジとして指定および認定された為替予約取引および商品スワップ取引の公正価値の変動は、「その他の包括利益(△損失)累計額」として報告しています。これらの金額は、ヘッジ対象資産・負債が損益に影響を与えるのと同一期間において、為替予約取引については「その他費用(△収益)―純額―」として、商品スワップ取引については「売上原価」として損益に組替えられます。第84期末現在、デリバティブ取引に関連して「その他の包括利益(△損失)累計額」に計上されたほぼ全額は今後12ヶ月以内に損益に組替えられると見込まれます。
第83期末および第84期末における為替予約取引等の残高(想定元本)は、次のとおりです。
第83期末および第84期末におけるデリバティブの公正価値は次のとおりです。
ヘッジ指定のデリバティブ
資産
負債
第83期におけるデリバティブの連結損益計算書への影響額(税効果考慮後)は次のとおりです。
ヘッジ指定のデリバティブ
キャッシュ・フロー・ヘッジ
なお、ヘッジ効果が有効でない金額に重要性はありません。
第84期におけるデリバティブの連結損益計算書への影響額(税効果考慮後)は次のとおりです。
ヘッジ指定のデリバティブ
キャッシュ・フロー・ヘッジ
なお、ヘッジ効果が有効でない金額に重要性はありません。
Q コミットメントおよび偶発債務
コミットメント
当社および子会社におけるコミットメント残高は、主として情報処理運用業務における業務委託契約および部材の調達契約に関するものであり、その金額は第83期が1,366百万円、第84期が1,588百万円です。
信用リスクの集中
当社および子会社にとって、信用リスク集中の恐れがある金融商品は、主として短期投資および受取手形及び売掛金です。短期投資については、取引相手を信用度の高い金融機関としています。また、受取手形及び売掛金に関しては、売上高の約42%が日本国内に集中していますが、顧客の大半は優良で、業種も多岐にわたっているため、信用リスク集中の恐れは限られています。
環境対策費
当社および子会社は、環境対策に関する費用について、債務発生の可能性が確からしく、かつ金額を合理的に見積ることができる場合に負債に計上しています。第83期末現在および第84期末現在において該当する環境対策費としてそれぞれ300百万円および261百万円を負債に計上しています。
製品保証
当社および子会社は、ある一定期間において、提供した製品およびサービスに対する保証を行っています。第83期および第84期における製品保証引当金の変動は以下のとおりです。
前受収益
当社および子会社は特定の製品について延長保証業務を提供しており、保証期間にわたって定額法により収益を認識しています。当該延長保証業務に関して発生した費用は、発生時に処理しています。第83期および第84期において繰延べた収益の残高はそれぞれ10,708百万円および11,470百万円であり、「その他の流動負債」および「その他の固定負債」に計上されています。
訴訟事項
当社および一部の子会社は、通常の事業活動から生じるいくつかの法的な申立ておよび訴訟を受けており、進展に応じた適切な会計処理をしています。なお、当社および当社の弁護人が現時点で入手しうる情報に基づくと、当社の取締役会はこれらの申立ておよび訴訟が連結財務諸表に重要な影響を与えることはないと考えています。
R 公正価値の測定
FASB会計基準書第820号「公正価値の測定と開示」は、公正価値を測定日において市場参加者の間の秩序のある取引により資産を売却して受け取るであろう価格、または負債を移転するために支払うであろう価格と定義しています。同基準書は、公正価値を測定するために使用するインプットを以下の3つのレベルに優先順位を付け、公正価値の階層を分類しています。
レベル1・・活発な市場における同一の資産または負債の市場価格。
レベル2・・活発な市場における類似資産または負債の市場価格。活発でない市場における同一または類似
の資産・負債の市場価格、観察可能な市場価格以外のインプットおよび相関関係またはその他
の方法により観察可能な市場データから主として得られた、または裏付けられたインプット。
レベル3・・資産または負債の公正価値測定に重要なインプットで、観察不能なインプット。
継続的に公正価値で測定される資産または負債
第83期末現在における継続的に公正価値で測定される資産および負債は以下のとおりです。
投資有価証券
投資有価証券は、株式です。市場性のある持分証券については活発な市場における同一資産の市場価格で公正価値を評価しており、観察可能であるためレベル1に分類しています。容易に算定可能な公正価値がない市場性のない有価証券のうち、主に投資先企業から入手したデータに非流動性を考慮して公正価値を評価しているものについては、観察不能なインプットに基づき評価しているためレベル3に分類しています。
金融派生商品
金融派生商品は、主に為替予約です。外国為替レートなど観察可能な市場データを利用して公正価値を評価しているためレベル2に分類しています。
レベル3に分類された継続的に公正価値により評価される資産の調整表は次のとおりです。
非継続的に公正価値で測定される資産または負債
第83期末現在における非継続的に公正価値で測定される資産および負債は以下のとおりです。
第83期において、当社は、上記の投資有価証券の公正価値測定に当たり、減損による評価下げ後の帳簿価額に同一発行体の同一または類似する投資に関する秩序ある取引における観察可能な価格の変動を加減算する方法を用いており、当該資産をレベル2に分類しています。また、上記の長期性資産に係る減損損失の認識に伴い、大部分の資産を観察不能なインプットに基づき評価しているため、当該資産をレベル3に分類しています。これらのうち主な資産の公正価値は、将来キャッシュ・フローの割引現在価値を使用して評価しています。
継続的に公正価値で測定される資産または負債
第84期末現在における継続的に公正価値で測定される資産および負債は以下のとおりです。
投資有価証券
投資有価証券は、株式です。市場性のある持分証券については活発な市場における同一資産の市場価格で公正価値を評価しており、観察可能であるためレベル1に分類しています。容易に算定可能な公正価値がない市場性のない有価証券のうち、主に投資先企業から入手したデータに非流動性を考慮して公正価値を評価しているものについては、観察不能なインプットに基づき評価しているためレベル3に分類しています。
金融派生商品
金融派生商品は、主に為替予約です。外国為替レートなど観察可能な市場データを利用して公正価値を評価しているためレベル2に分類しています。
レベル3に分類された継続的に公正価値により評価される資産の調整表は次のとおりです。
非継続的に公正価値で測定される資産または負債
第84期末現在における非継続的に公正価値で測定される資産および負債は以下のとおりです。
第84期において、当社は、上記の投資有価証券の公正価値測定に当たり、減損による評価下げ後の帳簿価額に同一発行体の同一または類似する投資に関する秩序ある取引における観察可能な価格の変動を加減算する方法を用いており、当該資産をレベル2に分類しています。また、上記の長期性資産に係る減損損失の認識に伴い、大部分の資産を観察不能なインプットに基づき評価しているため、当該資産をレベル3に分類しています。これらのうち主な資産の公正価値は、将来キャッシュ・フローの割引現在価値を使用して評価しています。
S 非継続事業
非継続事業の概要
当社は、2019年4月16日開催の取締役会において、当社のオペレーティング・セグメントであったAEC(車載事業)、すなわち当社の連結子会社であるオムロンオートモーティブエレクトロニクス株式会社(以下、OAEといいます。)の全株式(注1)および当社の特定子会社であったOMRON AUTOMOTIVE ELECTRONICS de Mexico, S. de R.L. de C.V.を含む当社の連結子会社2社の全株式等ならびに当社の連結子会社2社の車載電装部品事業を、日本電産株式会社グループへ譲渡すること(以下、本取引といいます。)を決議し(注2)、同日に株式等譲渡契約(以下、本譲渡契約といいます。)を締結し、一部を除き、2019年10月31日に当該譲渡を実行しました。
本取引のうち、当社の子会社であるOMRON VIETNAM CO., LTD.及びPT. OMRON MANUFACTURING OF INDONESIAの車載電装部品事業の日本電産グループへの譲渡につきましては、それぞれ2020年11月30日及び2020年12月23日に実行し、譲渡対価として計2,453百万円を受領しました。
(注1)OAEの子会社9社につきましても、当社の連結子会社から異動しました。
(注2)当該決定に伴い、第83期第1四半期連結会計期間より、同事業に係る損益を非継続事業に分類し、継続事業と非継続事業を区分して表示しています。
本取引は、当社グループの事業運営、財政状態および経営成績等に重要な影響をもたらす戦略上の変更に該当します。このため、FASB会計基準書第205号-20「財務諸表の表示-非継続事業」に従い、AEC(車載事業)の経営成績、本取引に伴う事業売却益および譲渡に関連する費用を、前連結会計年度の連結損益計算書において非継続事業として区分表示しています。
また、前連結会計年度の連結キャッシュ・フロー計算書上、非継続事業のキャッシュ・フローは独立表示せずに継続事業のキャッシュ・フローと合算して表示しています。なお、事業譲渡の対価として受領した現金及び現金同等物については、当連結会計年度の連結キャッシュ・フロー計算書上「事業売却(現金流出額との純額)」として2,453百万円を計上しています。
区分して表示したAEC(車載事業)の経営成績は以下のとおりです。
なお、第83期末および第84期末において、連結貸借対照表に含まれるAEC(車載事業)の資産・負債はありません。
非継続事業の経営成績
(注)第83期における非継続事業の経営成績は、2019年10月31日に譲渡を実行するまでの7ヶ月間を表示しています。
継続事業となる当社グループと当該処分グループとの間に重要な継続的関与に該当する事項はありません。
非継続事業として組み替えて表示した当該処分グループの、有形固定資産の減価償却費及び無形資産の償却費、資本的支出は以下のとおりです。
T セグメント情報
【オペレーティング・セグメント情報】
FASB会計基準書第280号は、企業のオペレーティング・セグメントに関する情報の開示を規定しています。オペレーティング・セグメントは、企業の最高経営意思決定者が経営資源の配分や業績評価を行うにあたり通常使用しており、財務情報が入手可能な企業の構成単位として定義されています。
当社は取扱製品の性質や社内における事業の位置付け等を考慮した上で、オペレーティング・セグメントに関する情報として、IAB、EMC、SSBおよびHCBの4つのオペレーティング・セグメントを区分して開示しています。
各セグメントの主要な製品は次のとおりです。
(1) IAB:インダストリアルオートメーションビジネス(制御機器事業)
……プログラマブルコントローラー、モーションコントロール機器、センサー機器、産業用カメラ・コードリーダー機器、検査装置、セーフティ用機器、産業用ロボット等
(2) EMC:エレクトロニック&メカニカルコンポーネンツビジネス(電子部品事業)
……リレー、スイッチ、コネクター、アミューズメント機器用部品・ユニット、汎用センサー、顔認識ソフトウェア、画像センシングコンポ、MEMS(注)センサー等
(3) SSB:ソーシアルシステムズ・ソリューション&サービス・ビジネス(社会システム事業)
……エネルギーソリューション、駅務システム、交通管理・道路管理システム、カード決済ソリュー
ション、安心・安全ソリューション、IoT(電源保護・データ保護)ソリューション、関連メンテナンス事業等
(4) HCB:ヘルスケアビジネス(ヘルスケア事業)
……電子血圧計、ネブライザー、低周波治療器、心電計、酸素発生器、電子体温計、体重体組成計、歩数計・活動量計、電動歯ブラシ、マッサージャ、血糖計、動脈硬化検査装置、内臓脂肪計等
(注) MEMS:マイクロ・エレクトロ・メカニカル・システムズの略称
セグメント情報の会計方針は、米国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に従っています。
各オペレーティング・セグメントに直接関わる収益および費用は、それぞれのセグメントの業績数値に含め表示しています。特定のセグメントに直接帰属しない収益および費用は、経営者がセグメントの業績評価に用いる当社の配分方法に基づき、各オペレーティング・セグメントに配分されるかあるいは「消去調整他」に含めて表示しています。
なお、「セグメント利益またはセグメント損失(△)」は、「売上高」から「売上原価」、「販売費及び一般管理費」および「試験研究開発費」を控除したものを表示しています。
第83期(自 2019年4月1日 至 2020年3月31日) (単位:百万円)
(注)1 セグメント間の内部取引における価額は、外部顧客との取引価額に準じています。
2 「消去調整他」には、配賦不能費用、セグメント間の内部取引消去などが含まれています。
3 環境事業のSSBへの移管およびバックライト事業の収束により、第84期より、「その他」の事業セグメントを「SSB」の事業セグメントおよび「消去調整他」に含め、IAB、EMC、SSB、HCBの4セグメントで開示しています。これに伴い、第83期を新管理区分に組み替えて表示しています。
第84期(自 2020年4月1日 至 2021年3月31日) (単位:百万円)
(注)1 セグメント間の内部取引における価額は、外部顧客との取引価額に準じています。
2 「消去調整他」には、配賦不能費用、セグメント間の内部取引消去などが含まれています。
3 当社グループでは、有形固定資産の減価償却方法について、第84期より、当社および国内連結子会社につきまして、従来の定率法から定額法に変更しています。この変更によるセグメント利益の前期比増加額および減価償却費の前期比減少額(IAB 427百万円、EMC 418百万円、SSB 370百万円、HCB 311百万円、消去調整他594百万円、合計2,120百万円)につきましては、各事業セグメントに配賦せず、全額を消去調整他に計上しています。
第83期および第84期におけるセグメント利益の合計額と継続事業からの法人税等、持分法投資損益控除前当期純利益との調整表は次のとおりです。
【地域別情報】
第83期および第84期における当社および子会社の地域別に分類した外部顧客に対する売上高ならびに有形固定資産は次のとおりです。
第83期(自 2019年4月1日 至 2020年3月31日) (単位:百万円)
第84期(自 2020年4月1日 至 2021年3月31日) (単位:百万円)
(注)1 国または地域の区分は、地理的近接度によります。
2 日本以外の区分に属する主な国または地域等
(1) 米州………………米国・カナダ・ブラジル
(2) 欧州………………オランダ・英国・ドイツ・フランス・イタリア・スペイン
(3) 中華圏……………中国・香港・台湾
(4) 東南アジア他……シンガポール・韓国・インド・豪州
(5) 直接輸出…………直送輸出取引
3 売上高および有形固定資産において、日本を除いて独立して開示すべき重要な国はありません。
4 第83期および第84期において、開示すべき重要な単一の外部顧客に対する売上高はありません。
U 企業結合等
第83期および第84期において重要な該当事項はありません。
V 事業売却
第83期における事業売却は、(注記Ⅱ-S)をご覧ください。
第84期において重要な該当事項はありません。
W 重要な後発事象
当社はFASB会計基準書第855号「後発事象」に基づき、後発事象の評価を行っています。
本有価証券報告書が発行可能な状態となった2021年6月25日現在、該当事項はありません。
Ⅰ 重要な会計方針の概要
A 事業内容および連結財務諸表の作成基準
1 事業内容
当社は先進的なコンピュータ、コミュニケーションおよびコントロール技術により、自動化機器、部品、システムなどを国際的に製造・販売しています。当社の活動は世界30ヶ国以上に及んでおり、米国、オランダ、中国、シンガポール、韓国の5ヶ所にエリア統轄会社を設置しています。
当社の商品は、タイプおよび市場等により区分され、以下のとおりのオペレーティング・セグメントにて取り扱っています。
インダストリアルオートメーションビジネスでは、プログラマブルコントローラー、モーションコントロール機器、センサー機器、産業用カメラ・コードリーダー機器、検査装置、セーフティ用機器、産業用ロボットなど、「オートメーションでモノづくりを革新し、世界中の人々を豊かにする」をビジョンに、当社が歴史的に育んできたオートメーションを事業の中心におき、モノづくりを革新することで、世界の製造業の生産性向上に貢献してきました。独自のコンセプト“i-Automation!”を掲げ、業界髄一の幅広い制御機器を軸に技術とソリューションでお客様のモノづくり現場にイノベーションを起こし、世界中の人々を豊かにする世界を目指します。
エレクトロニック&メカニカルコンポーネンツビジネスでは、リレー、スイッチ、コネクター、アミューズメント機器用部品・ユニット、汎用センサー、顔認識ソフトウェア、画像センシングコンポ、MEMSセンサーなど「我々のデバイスとモジュールで、顧客の価値を創造し、地球上の人と社会に貢献する」をミッションとしています。スマートフォンや家電製品、自動車、産業機器など、幅広い業界の顧客に対して、電気を切る、入れる、つなぐためのコア部品となる、リレー、スイッチ、コネクターや、さまざまな製品の目や耳になるセンサーなどのデバイスを、全世界で提供するオムロンの基盤事業です。
ソーシアルシステムズ・ソリューション&サービス・ビジネスでは、エネルギーソリューション、駅務システム、交通管理・道路管理システム、カード決済ソリューション、安心・安全ソリューション、IoT(電源保護・データ保護)ソリューション、関連メンテナンス事業など、「世界中の人々が安全・安心・快適に生活し続ける豊かな社会を創造する」をミッションとしています。太陽光発電用パワーコンディショナー、蓄電池、自動改札機や券売機などの駅務システム、交通管制システム、決済システム、UPSなどのデータ・電源保護といった、多岐にわたる端末・システム、さらにソフトウェア開発、保守メンテナンスによるトータルソリューションを提供し、社会インフラを支えています。
ヘルスケアビジネスでは、電子血圧計、ネブライザー、低周波治療器、心電計、酸素発生器、電子体温計、体重体組成計、歩数計・活動量計、電動歯ブラシ、マッサージャ、血糖計、動脈硬化検査装置、内臓脂肪計など、「地球上の一人ひとりの健康ですこやかな生活への貢献」をミッションに、誰でも簡単・正確に測定できる使いやすさと、医療現場からも信頼される精度にこだわり、商品やサービスを開発しています。血圧計や体温計、喘息治療薬を吸入するための機器であるネブライザーなど、各国の医療機器認証を取得したデバイスや国ごとに異なる社会インフラや医療システムに対応したサービスを、世界110ヵ国以上で展開しています。
2 連結財務諸表の作成基準
当連結財務諸表は、欧州において発行した預託証券にかかる要求に基づき、米国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して作成しています。
当社は、欧州にて1970年2月7日、香港にて1973年10月13日、時価発行による公募増資を実施しました。この時の預託契約に基づき、1967年3月31日に終了した連結会計年度より米国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して連結財務諸表を作成していたことを事由として、1978年3月30日に「連結財務諸表規則取扱要領第86に基づく承認申請書」を大蔵大臣へ提出し、同年3月31日付の蔵証第496号により、米国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して連結財務諸表を作成することにつき承認を受けています。そのため、連結財務諸表については1978年3月31日に終了した連結会計年度より継続して、米国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して連結財務諸表を開示しています。
なお、当社は米国証券取引委員会への登録は行っていません。
B 我国の連結財務諸表原則及び連結財務諸表規則に準拠して作成する場合との主要な相違の内容
1 投資
提出会社の財務諸表では、有価証券の評価について「金融商品に関する会計基準」を適用しています。当連結財務諸表では、財務会計基準審議会(FASB)会計基準書第321号「投資-持分証券」を適用しています。継続事業からの法人税等、持分法投資損益控除前当期純損益影響額は、第83期889百万円(損失)、第84期7,006百万円(利益)です。
2 退職給付引当金
提出会社の財務諸表では、「退職給付に係る会計基準」を適用しています。当連結財務諸表では、FASB会計基準書第715号「報酬-退職給付」の規定に従って計上しています。継続事業からの法人税等、持分法投資損益控除前当期純損益影響額は、第83期5,701百万円(利益)、第84期913百万円(損失)です。
3 有給休暇の処理
当連結財務諸表では、FASB会計基準書第710号-10-25「報酬-有給休暇」に基づいて従業員の未使用有給休暇に対応する人件費負担相当額を未払計上しています。継続事業からの法人税等、持分法投資損益控除前当期純損益影響額は、第83期218百万円(損失)、第84期347百万円(利益)です。
4 のれんおよびその他の無形資産
当連結財務諸表では、FASB会計基準書第350号「無形資産-のれん及びその他」により、のれんおよび耐用年数の特定できない無形資産については償却に替え少なくとも年1回の減損判定を実施しています。我国の連結財務諸表原則および連結財務諸表規則に準拠してのれんの償却期間を5年とした場合と比較して、継続事業からの法人税等、持分法投資損益控除前当期純損益影響額は、第83期7,276百万円(利益)、第84期4,768百万円(利益)です。
5 長期性資産
提出会社の財務諸表では、土地は「土地の再評価に関する法律」(平成10年3月31日公布法律第34号)および「土地の再評価に関する法律の一部を改正する法律」(平成13年6月29日公布法律第94号)を適用しています。また、固定資産の減損については、「固定資産の減損に係る会計基準」(「固定資産の減損に係る会計基準の設定に関する意見書」(企業会計審議会 平成14年8月9日))および「固定資産の減損に係る会計基準の適用指針」(企業会計基準委員会 平成15年10月31日企業会計基準適用指針第6号)を適用しています。当連結財務諸表ではFASB会計基準書第360号「有形固定資産」に基づいて、長期性資産および特定の識別できる無形資産について帳簿価額を回収できない恐れのある事象または状況の変化が起きた場合には、減損についての検討を行い、減損が生じていると考えられる場合には、帳簿価額が公正価値を上回る額を減損額として認識しています。継続事業からの法人税等、持分法投資損益控除前当期純損益影響額は、第83期991百万円(利益)、第84期1百万円(損失)です。
6 株式報酬
提出会社の財務諸表では、「従業員等に信託を通じて自社の株式を交付する取引に関する実務上の取扱い」(実務対応報告第30号 平成25年12月25日、平成27年3月26日改正)を適用しています。
当連結財務諸表では、FASB会計基準書第718号「報酬-株式報酬」を適用しています。継続事業からの法人税等、持分法投資損益控除前当期純損益影響額は、第83期51百万円(損失)、第84期35百万円(損失)です。
7 1株当たり株主資本
我国の連結財務諸表規則において開示が要求されている1株当たり株主資本は、米国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準では要求されていませんが、第83期末現在2,626円62銭、第84期末現在3,009円15銭です。
8 未認識税務ベネフィット
当連結財務諸表では、FASB会計基準書第740号「法人税」に基づき、税務調査を受けることを前提に50%超の可能性をもって認められない税務ベネフィットの影響を認識しています。また、未認識の税務ベネフィットに関連する利息および課徴金については、連結損益計算書の法人税等に含めています。
9 非継続事業
FASB会計基準書第205号-20「財務諸表の表示-非継続事業」に基づき、連結損益計算書上、非継続事業として区分表示しています。なお、非継続事業に関する開示を(注記Ⅱ-S)にて行っています。
C 連結の方針および範囲
当連結財務諸表は、当社および子会社の勘定を含んでいます。当社および子会社間のすべての重要な取引ならびに債権債務は相殺消去されています。
関連会社(20%~50%所有会社)に対する投資は、持分法を適用し計上しています。
当連結財務諸表には、全ての子会社(第83期末129社、第84期末126社)が含まれています。
なお、第81期より当社および子会社は役員報酬BIP信託および株式付与ESOP信託を活用した株式報酬制度を導入しています。信託を通じて当社株式を株式市場から購入し、役位および業績目標達成度等に応じて取締役および執行役員に当社株式および当社株式の換価処分金相当額の金銭を交付および給付します。
当社および子会社は信託の制度設計を通じて信託に対して最も重要な影響を与える活動を指示する権限を有しています。また、必要に応じて信託に追加で金銭を信託し、本信託により当社株式を追加取得する可能性があることから潜在的に義務を有しています。従って、当社および子会社は当事業体の主たる受益者であると判断し、当事業体を変動持分事業体として連結範囲に含めていますが、連結子会社数に含めてはいません。
第83期末および第84期末の連結貸借対照表において、当事業体が保有する現金及び現金同等物をそれぞれ168百万円、221百万円、自己株式を4,164百万円、4,161百万円計上しています。
我国の連結財務諸表規則によった場合と比較して重要な差はありません。なお、主要な連結子会社の会社名、主要な事業内容、議決権に対する所有割合等は、「第1 企業の概況」の「4 関係会社の状況」に記載しています。
D 持分法の適用
全ての関連会社に対する投資額は、持分法によって計上しています。
| 持分法適用関連会社: | 第83期末…………… | 日立オムロンターミナルソリューションズ㈱ほか | 計19社 | |
| 第84期末…………… | AliveCor,Inc.ほか | 計6社 |
我国の連結財務諸表規則によった場合と比較して重要な差はありません。なお、主要な持分法適用関連会社の会社名、主要な事業内容、議決権に対する所有割合等は、「第1 企業の概況」の「4 関係会社の状況」に記載しています。
当社は2021年3月29日に当社の保有する日立オムロンターミナルソリューションズ株式会社の全株式を株式会社日立製作所に譲渡する株式譲渡契約を締結し、2021年3月31日に当該株式譲渡が完了しました。これらについて、第84期の連結損益計算書上、持分法投資損益に6,787百万円の損失が計上されています。
E 子会社の事業年度
事業年度の末日が連結決算日と異なる子会社は第84期27社(第83期27社)であり、これらのうち26社(第83期26社)については、連結決算日の財務諸表を用い、それ以外の子会社については子会社の決算日の財務諸表を用いて連結財務諸表を作成しています。第83期および第84期においてこの決算日の相違により生じた重要な取引の差異はありません。
F 会計処理基準
1 会計上の見積り
米国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠した連結財務諸表作成に当たり、期末日現在の資産・負債の金額、偶発的な資産・負債の開示および報告対象期間の収益・費用の金額に影響を与える様々な見積りや仮定を用いており、実際の結果は、これらの見積りと異なる場合があります。
長期性資産の減損、のれんおよび非償却性の無形資産の減損、関連会社に対する投資、および繰延税金資産の回収可能性等については、新型コロナウイルス感染症の影響を考慮して見積りおよび判断を行っています。当社グループを取り巻く事業環境は緩やかに回復に向かうものの、新型コロナウイルス感染症は第84期末時点においても収束の見込は完全には立っておらず、見積りにあたっては、その影響は当期末から翌連結会計年度にかけて継続するものと仮定しています。これらの当連結会計年度末残高は、連結財務諸表および関連注記をご参照ください。
2 現金及び現金同等物
現金同等物は取得日から3ヶ月以内に満期日の到来する流動性の高い投資から成っており、定期預金、コマーシャル・ペーパー、現先短期貸付金および追加型公社債投資信託の受益証券等を含んでいます。
3 貸倒引当金
貸倒引当金は主として当社および子会社の過去の貸倒損失実績および債権残高に対する潜在的損失の評価に基づいて、妥当と判断される額を計上しています。
4 投資
当社および子会社の保有する市場性のある持分証券は、未実現損益を反映させた公正価値で評価し、未実現損益は「投資有価証券評価益」または「投資有価証券評価損」に表示しています。当社および子会社の保有する容易に算定可能な公正価値がない市場性のない持分証券は、減損による評価下げ後の帳簿価額に同一発行体の同一または類似する投資に関する秩序ある取引における観察可能な価格の変動を加減算する方法、その他の合理的な方法により評価し、未実現損益は「投資有価証券評価益」または「投資有価証券評価損」に表示しています。売却原価の算定は、移動平均法によっています。
5 たな卸資産
たな卸資産は国内では主として先入先出法による低価法、海外では主として移動平均法による低価法で計上しています。
6 有形固定資産
有形固定資産は取得原価で計上しています。減価償却費はその資産の見積耐用年数をもとに、主として定額法で算出しています。建物及び構築物の見積耐用年数は概ね3年から50年、機械その他の見積耐用年数は概ね2年から15年です。減価償却費の金額は、第83期19,497百万円、第84期16,660百万円です。
7 のれんおよびその他の無形資産
FASB会計基準書第350号「無形資産-のれん及びその他」を適用しています。当基準書は、のれんおよび認識された無形資産のうち耐用年数の特定できないものの会計処理について、償却は行わず、年1回およびその帳簿価額が公正価値を上回るような事象の発生または状況の変化が生じた場合に減損判定を行うことを要求しています。のれんの減損判定は報告単位で行われます。報告単位とは、オペレーティング・セグメントあるいはその一段階下のレベルを指し、減損判定においては報告単位の公正価値とのれんを含む帳簿価額を比較して行われます。公正価値は経営者により承認された事業計画を基礎とした将来キャッシュ・フローの見積額を、加重平均資本コストをもとに算定した割引率で現在価値に割り引いて算定しています。事業計画は、マクロ経済状況、市場成長率、利益率、設備計画等の仮定を用いて策定し、事業計画予測期間以後のキャッシュ・フローは、報告単位が属する市場の長期平均成長率の範囲内で見積もった成長率をもとに算定しています。公正価値の算出に用いた主要な仮定の前提が当連結会計年度末の状況から大きく乖離し、のれんの帳簿価額がその公正価値を超過する場合には、のれんの金額に重要な影響を与える可能性があります。報告単位の公正価値がその帳簿価額を上回る場合、その報告単位ののれんについて減損損失は認識されません。報告単位の帳簿価額がその公正価値を上回る場合には、のれんの公正価値とのれんの帳簿価額を比較し、のれんの帳簿価額がのれんの公正価値を超過する場合にその超過分を減損損失として認識します。また、認識された無形資産のうち耐用年数の特定できるものについては、それぞれの見積耐用年数で償却しています。
8 長期性資産
長期性資産、すなわち有形固定資産、使用権資産および償却対象無形資産について、当該資産の帳簿価額を回収できない恐れのある事象または状況の変化が起きた場合には、減損についての検討を行っています。長期性資産の減損判定は、資産グループで行われます。資産グループとはその他のグループの資産と負債のキャッシュ・フローから相当程度自立的である、識別可能なキャッシュ・フローを有する最小単位です。保有して使用する資産の回収可能性は、当該資産の帳簿価額を当該資産から生み出されると期待される現在価値への割引前のキャッシュ・フロー純額と比較することにより判断しています。減損が生じていると考えられる場合には、帳簿価額が公正価値を上回る額を減損額として認識することになります。公正価値の見積もりにおいて、事業計画に基づく見積もり将来キャッシュ・フローの現在価値、または比較可能な市場価格により算定しています。見積もり将来キャッシュ・フローの現在価値は、資産グループの主たる対象資産の耐用年数を基に算定を行います。売却以外の方法により処分する資産については、処分するまで保有かつ使用するとみなされます。売却により処分する資産については、帳簿価額または売却費用控除後の公正価値のいずれか低い価額で評価しています。
9 借手としてのリース
当社および子会社は、建物、倉庫、従業員社宅および車両等に係るオペレーティング・リースおよびファイナンス・リースを有しており、リース契約の開始時に使用権資産、リース負債を両建てで認識しています。 当社および子会社は、契約開始時に契約にリースが含まれるか決定しています。当社および子会社は、識別された資産が存在し、当該資産の使用を支配する権利を有している場合に、当該契約にリースが含まれると決定しています。一部のリース契約では、リース期間の延長又は解約オプションが含まれており、当社および子会社は、これらのオプション行使が合理的に確実である場合、オプションの対象期間を考慮し、リース期間を決定しています。当社および子会社のリース契約には、重要な残価保証または重要な財務制限条項はありません。当社および子会社のリースの大部分は、リースの計算利子率が明示されておらず、当社および子会社は、リース料総額の現在価値を算定する際に、リース開始時に入手可能な情報を基にした追加借入利子率を使用しています。当社および子会社のリース契約の一部には、リース要素および非リース要素を含むものがあり、それぞれを区分して会計処理しています。当社および子会社はリース要素と非リース要素の見積独立価格の比率に基づいて、契約の対価を按分しています。当社および子会社は、リース期間が12ヶ月以内の短期リースについて、使用権資産、リース負債を認識しないことを選択しています。オペレーティング・リースに係る費用は、そのリース期間にわたり定額法で計上されています。なお、当社および子会社は、第83期および第84期において、重要なファイナンス・リース契約は行っていません。
10 退職給付引当金
退職給付引当金は、FASB会計基準書第715号「報酬-退職給付」に準拠し、従業員の退職給付に備えるため、当期末における予測給付債務および年金資産の公正価値に基づき計上および開示しています。また、退職給付引当金には当社および子会社の取締役および監査役に対する退職給付に備える引当額を含んでいます。
11 収益の認識
顧客との契約から生じる収益は、次の5ステップアプローチに基づき、製品またはサービスの支配が顧客に移転した時点で、または移転するにつれて認識します。
ステップ1: 顧客との契約を識別する。
ステップ2: 契約における履行義務を識別する。
ステップ3: 取引価格を算定する。
ステップ4: 取引価格を契約における別個の履行義務へ配分する。
ステップ5: 履行義務の充足時に(または充足するにつれて)収益を認識する。
売上高は、顧客との契約により約束された対価で測定され、値引きや販売数量等に応じたリベート等を控除しています。変動対価は、過去、現在および将来の予測を含む利用可能なすべての情報を用いて合理的に見積もっています。
また、契約開始時に、製品またはサービスを顧客に移転する時点から、顧客が当該製品またはサービスの対価を支払う時点の間の期間が1年以内と見込まれる場合は、FASB会計基準書第606号「顧客との契約から生じる収益」に基づく実務的な簡便法を適用し、対価に係る金融要素の調整をしていません。
12 広告宣伝費
広告宣伝費は発生時に費用認識しており、「販売費及び一般管理費」に含めて表示しています。広告宣伝費の金額は、第83期9,701百万円、第84期8,084百万円です。
13 発送費および取扱手数料
発送費および取扱手数料は、「販売費及び一般管理費」に含めて表示しています。発送費および取扱手数料の金額は、第83期9,208百万円、第84期10,566百万円です。
14 法人税等
継続事業に係る法人税等を「法人税等」に表示し、非継続事業に係る法人税等は「非継続事業からの当期純利益」に含めて表示しています。
繰延税金は税務上と会計上との間の資産および負債の一時的差異、ならびに繰越欠損金および繰越税額控除に関連する将来の見積税効果を反映しています。繰延税金の帳簿価額は、入手可能な証拠にもとづいて50%超の可能性で回収可能性がないと考えられる場合、評価性引当金の計上により減額することが要求されており、繰延税金資産の回収可能性に関連するあらゆる肯定的および否定的証拠を適切に検討することにより、繰延税金資産にかかる評価性引当金計上の要否を定期的に評価しています。この評価に関する経営者の判断においては、それぞれの税務管轄ごとの当期および累積損失の性質、頻度および重要性、将来の収益予測、税務上の簿価を超える資産評価額、繰越欠損金の法定繰越可能期間、過去における繰越欠損金の法定繰越可能期間内の使用実績、繰越欠損金および繰越税額控除の将来における使用可能性を考慮します。当社および連結子会社においては、過去の課税所得水準および繰延税金資産が控除可能な期間における将来課税所得の予測に基づき、現在計上している繰延税金資産が回収される可能性は高いものと考えていますが、当社および連結会社を取りまく市場の動向や為替変動など、課税所得の予測に影響を与える要因が変化し、課税所得の予測の不確実性が増大した場合には繰延税金資産の回収可能性の見積もりに影響を与える場合があります。税率の変更に伴う繰延税金資産および負債への影響は、その税率変更に関する法律の制定日の属する連結会計年度において損益認識しています。
FASB会計基準書第740号「法人税等の不確実性に関する会計処理」を適用しています。税務ポジションに関連する税務ベネフィットは、決算日において入手可能な情報に基づき、50%超の可能性で実現が期待される金額を計上しています。
日本の税法において認められる連結納税制度を適用しています。当社および一部の国内子会社は、「所得税法等の一部を改正する法律」(令和2年法律第8号)において創設されたグループ通算制度への移行およびグループ通算制度への移行に合わせて単体納税制度の見直しが行われます。なお、当該見直しによる繰延税金資産および繰延税金負債への影響は軽微です。
15 消費税等
消費税等については、税抜方式による会計処理を行っています。
16 製品保証
製品保証費の見積りによる負債は、収益認識がなされた時点で「その他の流動負債」として計上しています。この負債は、過去の実績、頻度、製品保証の平均費用に基づいています。
17 デリバティブ
FASB会計基準書第815号「デリバティブ及びヘッジ」を適用しています。当基準書は、デリバティブ商品およびヘッジに関する会計処理および開示の基準を規定しており、すべてのデリバティブ商品を公正価値で連結貸借対照表上、資産または負債として認識することを要求しています。
為替予約取引および商品スワップ取引について、デリバティブ契約締結時点において、当社および子会社では予定取引に対するヘッジあるいは認識された資産または負債に関する受取または支払のキャッシュ・フローに対するヘッジ(キャッシュ・フロー・ヘッジ)に指定します。当社および子会社では、リスクマネジメントの目的およびさまざまなヘッジ取引に対する戦略と同様に、ヘッジ手段とヘッジ対象の関係も正式に文書化しています。この手順は、キャッシュ・フロー・ヘッジとして指定されたすべてのデリバティブ商品を連結貸借対照表上の特定の資産および負債または特定の確定契約あるいは予定取引に関連付けることを含んでいます。当社および子会社の方針によると、すべての為替予約取引および商品スワップ取引は、ヘッジ対象のキャッシュ・フローの変動を相殺することに対し、高度に有効でなくてはなりません。
ヘッジが高度に有効であり、かつ、キャッシュ・フロー・ヘッジとして指定および認定されたデリバティブ商品の公正価値の変動は、指定されたヘッジ対象のキャッシュ・フローの変動が損益に影響を与えるまで、「その他の包括利益(△損失)累計額」に計上されます。これらの金額は、ヘッジ対象が収益または費用として認識された期において、ヘッジ対象と同様の損益区分に振り替えられます。
18 現金配当額
現金配当額は、翌事業年度の当初において開催される定時株主総会まで未承認であっても、それぞれの事業年度の利益処分として提示される額に従って連結財務諸表に計上しています。その結果、未払配当金は連結貸借対照表上、その他の流動負債に含めて表示しています。
19 株式報酬
株式に基づく報酬の会計処理について、FASB会計基準書第718号「報酬-株式報酬」を適用しています。当基準書に従い、株式に基づく報酬費用は付与日の公正価値法に基づいて測定しています。その費用は、権利確定期間にわたって認識しています。
20 海外子会社の財務諸表項目の本邦通貨への換算
海外子会社の財務諸表は、FASB会計基準書第830号「外貨に関する事項」に基づいて資産・負債項目は決算日の為替相場、損益項目は期中平均為替相場によって換算しています。なお、換算によって生じた換算差額は、為替換算調整額として「その他の包括利益(△損失)累計額」に計上しています。
21 包括利益
FASB会計基準書第220号「包括利益」を適用しています。包括利益は当社株主に帰属する当期純損益および、為替換算調整額の変動、退職年金債務調整額の変動ならびに、デリバティブ純損益の変動からなり、連結包括利益計算書に記載しています。
22 関連会社に対する投資
関連会社の取得日の資産、負債および偶発負債の正味の公正価値に対する持分を取得対価が超える額は持分法によるのれんとして計上し投資の帳簿価額に含めています。第84期連結貸借対照表に計上されている関連会社に対する投資及び貸付金13,159百万円のうち、当該持分法によるのれんは9,164百万円であり、この全額がVG2020期間に実施した、ヘルスケア事業の成長戦略投資にかかる、米国を中心に心疾患の診断と治療の支援サービスおよび商品を提供するAliveCor, Inc.に対するものです。当社は、関連会社に対する投資について、投資先の超過収益力に基づく公正価値評価を行い、その価値の下落が一時的とは認められない場合には、持分の簿価が当該関連会社の公正価値の当社持分を超過した分について持分法損失を認識しています。なお、関連会社に対する投資の公正価値は、経営者により承認された事業計画を基礎とした将来キャッシュ・フローの見積額を、加重平均資本コストをもとに算定した割引率で現在価値に割り引いて算定しています。事業計画は、マクロ経済状況、市場成長率、利益率、設備計画等の仮定を用いて策定し、事業計画予測期間以後のキャッシュ・フローは、被投資会社の属する市場の長期平均成長率の範囲内で見積もった成長率をもとに算定しています。当連結会計年度の連結貸借対照表に計上した金額の算出に用いた主要な仮定の前提が当連結会計年度末の状況から大きく乖離し、関連会社に対する投資の帳簿価額がその公正価値を超過する場合には、関連会社に対する投資の金額に重要な影響を与える可能性があります。
G 新会計基準
未適用の新会計基準
2017年1月に、FASBは、FASB会計基準更新第2017-04「のれん減損テストの簡便化」を公表しました。FASB会計基準更新第2017-04は、現行の米国基準において、のれん減損テストの際に求められる2段階テストのステップ2を廃止し、報告単位の帳簿価額がその公正価値を上回る場合に、当該報告単位に割り当てられたのれん総額を上限として、その上回る額を減損額として認識することを要求しています。当社においては、2021年4月1日より開始する事業年度より適用となります。この規定の適用による当社および子会社への影響は軽微です。
H 会計上の見積りの変更
減価償却方法の変更
第84期より、有形固定資産の減価償却方法についてこれまで定率法を採用していた当社および国内連結子会社につきまして、定額法に変更しています。
当社グループは、これまで、2011年にスタートした長期ビジョン「Value Generation 2020」および中期経営計画(VG2.0)の成長戦略に基づき、注力ドメインであるIAB(制御機器事業)、HCB(ヘルスケア事業)およびSSB(社会システム事業)を中心に生産・開発拠点への投資を実施しており、前連結会計年度には、当社野洲事業所および桂川事業所の増築やオムロン ヘルスケア株式会社 松阪工場の建替えを行いました。また、EMC(電子部品事業)では、グローバル生産体制の構築のために生産拠点統廃合や生産ラインの集約などを進めました。さらには、AEC(車載事業)の売却などによる事業ポートフォリオの見直しも進めてきました。これらの結果、今後、当社および国内連結子会社における設備の安定的な稼働と、設備投資や修繕維持費の平準化が見込まれます。
以上の状況を契機として、定額法による減価償却方法が、安定的な設備の稼働が見込まれる有形固定資産の使用実態をより適切に反映する方法であると判断し、変更を実施しました。なお、この減価償却方法の変更については、FASB会計基準書第250号「会計上の変更及び誤謬の修正」に基づき会計上の見積りの変更として取扱い、変更による影響は将来にわたり認識されます。
この変更により、従来と比較して第84期の減価償却費は2,120百万円減少し、当社株主に帰属する当期純利益および基本的1株当たり当社株主に帰属する当期純利益は、それぞれ1,580百万円および7円83銭増加しました。
Ⅱ 主な科目の内訳および内容の説明
A 収益
1 売上高の内訳
第83期および第84期の売上高の内訳については以下のとおりです。
| 第83期(自 2019年4月1日 至 2020年3月31日) | (単位:百万円) | ||||||
| セグメント | IAB | EMC | SSB | HCB | 計 | 消去 調整他 | 連結 |
| 売上高 | |||||||
| 外部顧客に対する売上高 | 352,762 | 88,357 | 116,008 | 111,999 | 669,126 | 8,854 | 677,980 |
| セグメント間の内部売上高 | 5,120 | 44,061 | 9,813 | 440 | 59,434 | △59,434 | ― |
| 計 | 357,882 | 132,418 | 125,821 | 112,439 | 728,560 | △50,580 | 677,980 |
| 主たる地域市場(外部顧客) | |||||||
| 日本 | 139,970 | 22,845 | 115,225 | 26,081 | 304,121 | 7,390 | 311,511 |
| 米州 | 32,635 | 13,560 | ― | 21,605 | 67,800 | ― | 67,800 |
| 欧州 | 71,766 | 15,051 | ― | 21,690 | 108,507 | ― | 108,507 |
| 中華圏 | 68,775 | 24,149 | 283 | 31,408 | 124,615 | 1,439 | 126,054 |
| 東南アジア他 | 39,404 | 12,530 | ― | 10,808 | 62,742 | ― | 62,742 |
| 直接輸出 | 212 | 222 | 500 | 407 | 1,341 | 25 | 1,366 |
| 計 | 352,762 | 88,357 | 116,008 | 111,999 | 669,126 | 8,854 | 677,980 |
| 第84期(自 2020年4月1日 至 2021年3月31日) | (単位:百万円) | ||||||
| セグメント | IAB | EMC | SSB | HCB | 計 | 消去 調整他 | 連結 |
| 売上高 | |||||||
| 外部顧客に対する売上高 | 346,446 | 86,028 | 95,663 | 123,087 | 651,224 | 4,305 | 655,529 |
| セグメント間の内部売上高 | 5,029 | 43,327 | 8,994 | 292 | 57,642 | △57,642 | - |
| 計 | 351,475 | 129,355 | 104,657 | 123,379 | 708,866 | △53,337 | 655,529 |
| 主たる地域市場(外部顧客) | |||||||
| 日本 | 126,805 | 20,885 | 95,414 | 29,610 | 272,714 | 3,898 | 276,612 |
| 米州 | 27,629 | 12,061 | - | 23,952 | 63,642 | - | 63,642 |
| 欧州 | 65,554 | 13,141 | - | 22,784 | 101,479 | - | 101,479 |
| 中華圏 | 87,824 | 28,668 | 174 | 34,160 | 150,826 | 341 | 151,167 |
| 東南アジア他 | 38,534 | 11,089 | - | 12,140 | 61,763 | - | 61,763 |
| 直接輸出 | 100 | 184 | 75 | 441 | 800 | 66 | 866 |
| 計 | 346,446 | 86,028 | 95,663 | 123,087 | 651,224 | 4,305 | 655,529 |
(注)1 日本以外の区分に属する主な国または地域など
(1) 米州………………米国・カナダ・ブラジル
(2) 欧州………………オランダ・英国・ドイツ・フランス・イタリア・スペイン
(3) 中華圏……………中国・香港・台湾
(4) 東南アジア他……シンガポール・韓国・インド・豪州
(5) 直接輸出…………直送輸出取引
2 環境事業のSSBへの移管およびバックライト事業の収束により、第84期より、「その他」の事業セグメントを「SSB」の事業セグメントおよび「消去調整他」に含め、IAB、EMC、SSB、HCBの4セグメントで開示しています。これに伴い、第83期を新管理区分に組み替えて表示しています。
SSB以外のビジネスについては、概ね同一国内における販売は、契約上別段の定めのない限り、顧客に製品が到着した時点、輸出販売は、インコタームズ等に定められた貿易条件に基づきリスク負担が顧客に移転する時点で履行義務が充足されると判断し、当該履行義務の充足時点で収益を認識しています。
なお、一部の取引については、当社製品の販売促進を目的として、関連する製品の販売数量等に基づき顧客にリベートを支払うことがあります。これらリベートは対価から控除するため、対価の額に変動性があります。顧客に支払うリベートの額は合理的に見積り可能なことから、重大な戻し入れが生じることはなく、変動対価の見積りが制限されることはないと判断しています。取引の対価は、履行義務充足後、概ね3ヶ月以内に受領しており、当社グループの販売する製品には、顧客が返品権を有するものは含まれていません。
SSBのビジネスは、概ね顧客の検収を得ることができた時点で、当該履行義務が充足したと考える販売があります。取引の対価は、履行義務充足後、概ね3ヶ月以内に受領しています。
なお、一部の取引については、長期にわたり保守サービスを提供することにより、履行義務の充足に応じて一定期間にわたり収益を認識している販売があります。取引の対価は、履行義務充足後、概ね3ヶ月以内に受領しており、契約によっては、顧客から契約期間全部または一部の前受金を受領することがあります。その場合は、契約負債としてその他の流動負債もしくはその他の固定負債に計上しています。
2 契約残高
第83期における期首および期末における契約残高は、以下のとおりです。
| 受取手形及び売掛金 (百万円) | 契約負債 | |||
| その他の流動負債 (百万円) | その他の固定負債 (百万円) | 合計 (百万円) | ||
| 第83期首残高 | 149,171 | 1,710 | 8,543 | 10,253 |
| 第83期末残高 | 134,786 | 2,248 | 8,903 | 11,151 |
第83期において、期首の契約負債から認識した収益は、1,793百万円です。
第84期における期首および期末における契約残高は、以下のとおりです。
| 受取手形及び売掛金 (百万円) | 契約負債 | |||
| その他の流動負債 (百万円) | その他の固定負債 (百万円) | 合計 (百万円) | ||
| 第84期首残高 | 134,786 | 2,248 | 8,903 | 11,151 |
| 第84期末残高 | 135,161 | 3,019 | 8,930 | 11,949 |
第84期において、期首の契約負債から認識した収益は、2,215百万円です。
3 未履行の履行義務に配分した取引価格
第84期末における未履行あるいは一部未履行の履行義務は、主として1年から15年で収益認識することを予定しています。また、予想される当初の契約期間が1年未満である契約については、未充足の履行義務に関する注記を省略しています。
B たな卸資産
たな卸資産の内訳は、次のとおりです。
| 第83期末(百万円) | 第84期末(百万円) | |
| 製品 | 61,262 | 62,007 |
| 仕掛品 | 14,094 | 12,421 |
| 材料・貯蔵品 | 28,945 | 28,837 |
| 合計 | 104,301 | 103,265 |
C 投資
第83期および第84期における、連結貸借対照表の投資有価証券に含めている持分証券に係る実現損益および未実現損益は以下のとおりです。
| 第83期末(百万円) | 第84期末(百万円) | |
| 持分証券の損(△益)合計 | 1,170 | △7,615 |
| 持分証券の売却による当期の実現損(△益) | 101 | 16 |
| 持分証券の未実現損(△益) | 1,069 | △7,631 |
第83期において当社および子会社は減損を計上しておらず、同一発行体の同一または類似する投資に関する秩序ある取引における観察可能な価格の変動として、第83期に損失を126百万円計上しています。なお、この金額は上記の表に含まれています。また、第83期末におけるこれらの投資の帳簿価額は2,788百万円です。
第84期において当社および子会社は減損を計上しておらず、同一発行体の同一または類似する投資に関する秩序ある取引における観察可能な価格の変動として、第84期に利益を144百万円計上しています。なお、この金額は上記の表に含まれています。また、第84期末におけるこれらの投資の帳簿価額は2,932百万円です。
D 受取手形及び売掛金
当社および子会社は、関連会社と通常の営業過程でさまざまな取引を行っています。第83期末において関連会社との取引に係る債権残高は1,565百万円です。第84期末現在においては、重要な債権残高はありません。
E のれんおよびその他の無形資産
のれんを除く無形資産は以下のとおりです。
| 第83期末(百万円) | 第84期末(百万円) | |||
| 取得原価 | 償却累計額 | 取得原価 | 償却累計額 | |
| 償却対象無形資産: | ||||
| ソフトウエア | 61,748 | 50,966 | 66,579 | 55,133 |
| 顧客関連資産 | 5,490 | 1,035 | 5,513 | 1,335 |
| 技術 | 6,754 | 2,081 | 6,804 | 2,722 |
| その他 | 4,441 | 867 | 3,930 | 464 |
| 合計 | 78,433 | 54,949 | 82,826 | 59,654 |
第84期の償却費合計は6,096百万円(第83期6,207百万円)です。次期以降5年間における見積り償却費は、第85期5,534百万円、第86期4,745百万円、第87期3,483百万円、第88期2,555百万円、第89期1,791百万円です。
第83期末および第84期末現在における非償却無形資産の金額には重要性がありません。
第83期におけるオペレーティング・セグメント別のれんの帳簿価額の変動は次のとおりです。
| インダストリアルオートメーションビジネス (百万円) | エレクトロニック&メカニカルコンポーネンツビジネス (百万円) | ソーシアルシステムズ・ソリューション&サービス・ビジネス (百万円) | ヘルスケアビジネス (百万円) | 消去調整他 (百万円) | 合計 (百万円) | |
| 期首残高 | ||||||
| のれん | 39,683 | 425 | - | 6,495 | 1,475 | 48,078 |
| 減損損失累計額 | △5,739 | △332 | - | - | △1,475 | △7,546 |
| 合計 | 33,944 | 93 | - | 6,495 | - | 40,532 |
| 当期取得 | - | - | - | - | - | - |
| 当期減損 | - | - | - | - | - | - |
| 事業売却 | - | - | - | - | - | - |
| 為替換算調整額等 | △737 | △7 | - | △1,220 | - | △1,964 |
| 期末残高 | ||||||
| のれん | 38,946 | 418 | - | 5,275 | 1,475 | 46,114 |
| 減損損失累計額 | △5,739 | △332 | - | - | △1,475 | △7,546 |
| 合計 | 33,207 | 86 | - | 5,275 | - | 38,568 |
第84期におけるオペレーティング・セグメント別のれんの帳簿価額の変動は次のとおりです。
| インダストリアルオートメーションビジネス (百万円) | エレクトロニック&メカニカルコンポーネンツビジネス (百万円) | ソーシアルシステムズ・ソリューション&サービス・ビジネス (百万円) | ヘルスケアビジネス (百万円) | 消去調整他 (百万円) | 合計 (百万円) | |
| 期首残高 | ||||||
| のれん | 38,946 | 418 | - | 5,275 | 1,475 | 46,114 |
| 減損損失累計額 | △5,739 | △332 | - | - | △1,475 | △7,546 |
| 合計 | 33,207 | 86 | - | 5,275 | - | 38,568 |
| 当期取得 | - | - | - | - | - | - |
| 当期減損 | - | - | - | - | - | - |
| 事業売却 | - | - | - | - | - | - |
| 為替換算調整額等 | 731 | 15 | - | △154 | - | 592 |
| 期末残高 | ||||||
| のれん | 39,677 | 433 | - | 5,121 | 1,475 | 46,706 |
| 減損損失累計額 | △5,739 | △332 | - | - | △1,475 | △7,546 |
| 合計 | 33,938 | 101 | - | 5,121 | - | 39,160 |
FASB会計基準書第350号「無形資産-のれん及びその他」に基づき、第83期および第84期における減損損失はありません。なお、報告単位の公正価値は将来キャッシュ・フローの割引現在価値を使用して見積っています。
また、環境事業のSSBへの移管およびバックライト事業の収束により、第84期より、「その他」の事業セグメントを「SSB」の事業セグメントおよび「消去調整他」に含めています。これに伴い、第83期におけるオペレーティング・セグメント別のれんの帳簿価額の変動は新管理区分に基づき記載しています。
F 長期性資産の減損
第83期に、エレクトロニック&メカニカルコンポーネンツビジネスにおける一部の事業用資産の収益性低下により339百万円、消去調整他における一部の設備の遊休化により113百万円、消去調整他におけるバックライト事業の収益性低下により46百万円の長期性資産にかかる減損損失を計上しました。
第84期に、消去調整他において一部の半導体関連製品製造設備等の収益性低下により、1,976百万円の長期性資産にかかる減損損失を計上しました。
当該減損損失は連結損益計算書上、「その他費用(△収益)―純額―」に含まれています。
なお、グルーピングした資産の公正価値は、将来キャッシュ・フローの割引現在価値や鑑定評価額を使用して見積もっています。
また、環境事業のSSBへの移管およびバックライト事業の収束により、第84期より、「その他」の事業セグメントを「SSB」の事業セグメントおよび「消去調整他」に含めています。これに伴い、第83期の減損損失は新管理区分に基づき記載しています。
G リース
借手としてのリース
リースに係る連結損益計算書情報は以下のとおりです。
なお、リース費用は連結損益計算書の売上原価、販売費及び一般管理費に含まれています。
| 第83期 (百万円) | 第84期 (百万円) | |
| ファイナンス・リース当期償却額 | 2,506 | 2,156 |
| オペレーティング・リース費用 | 12,359 | 11,621 |
| 短期リース費用 | 794 | 643 |
| その他リース費用 | 863 | 952 |
| 合計 | 16,522 | 15,372 |
リースキャッシュ・フローの内訳
リースに係る連結キャッシュ・フロー計算書情報は以下のとおりです。
| 第83期 (百万円) | 第84期 (百万円) | |
| リース負債測定に含まれる現金支払総額 | ||
| オペレーティング・リースに係る営業キャッシュ・フロー | 11,479 | 11,482 |
| リース負債と交換で取得した使用権資産に係る非資金取引 | ||
| オペレーティング・リース | 8,311 | 9,572 |
将来リース料の年度別内訳
オペレーティング・リースに関する将来の最低支払リース料の年度別金額は以下のとおりです。
| 第83期末(百万円) | |
| 第84期 | 11,182 |
| 第85期 | 7,965 |
| 第86期 | 5,126 |
| 第87期 | 2,209 |
| 第88期 | 1,440 |
| 第89期以降 | 3,948 |
| 最低支払リース料計 | 31,870 |
| 利息費用 | △979 |
| 合計 | 30,890 |
| 第84期末(百万円) | |
| 第85期 | 11,286 |
| 第86期 | 8,470 |
| 第87期 | 5,025 |
| 第88期 | 3,233 |
| 第89期 | 2,297 |
| 第90期以降 | 9,603 |
| 最低支払リース料計 | 39,914 |
| 利息費用 | △1,026 |
| 合計 | 38,888 |
残存リース期間および割引率の内訳
オペレーティング・リースに係る連結加重平均残存期間および割引率情報は以下のとおりです。
| 第83期 | 第84期 | |
| 加重平均残存期間 | 57ヶ月 | 77ヶ月 |
| 加重平均割引率 | 1.3% | 0.8% |
H 退職給付関連費用
当社および一部の国内子会社は、第83期第1四半期に、現行の確定給付年金制度および退職一時金制度について、2019年7月1日以降の積立分(「将来分」)を確定拠出年金制度へ移行することを決定しました。また、2019年6月30日以前分(「過去分」)について、法令で要求される年数にわたり一部を確定拠出年金制度へ移管するとともに制度改定を行っています。
この決定に伴い、第83期第1四半期連結累計期間において、制度改定により減少した退職給付債務の全額を「改定による減少額」として認識するとともに、「未認識過去勤務収益」として計上しました。また、将来分を中止すること(縮小)により減少する退職給付債務を「縮小による減少額」として認識するとともに、「未認識保険数理差異」として計上しました。加えて、過年度に計上された過去勤務収益は、一時の損益を「縮小による影響額」として認識しました。
また、当該確定拠出年金制度への移管に伴う支出額に対応して減少する退職給付債務を「清算による減少額」として認識しています。加えて、当該確定拠出年金制度への移管に伴う支出額と、移管に対応して減少する退職給付債務の差額を「清算による影響額」として認識しています。
なお、当社および国内子会社は、当該制度移管実施以前までの期間について、大部分の国内従業員を対象として退職一時金および退職年金制度を採用していました(以下、日本における拠出型給付制度)。給付額は、主として担当職務およびその実績に基づいて毎年従業員に付与されるポイントの累計値によって計算されます。通常、退職一時金について、退職事由が会社都合の場合は、自己都合の場合に比べ増額されます。
当社および国内子会社は、これらの退職給付に備え一定部分について、年金制度への拠出を行っています。年金制度への拠出額は、日本の法人税法において認められる年金数理計算により算出されます。
(1) 予測給付債務と年金資産の状況
保険数理に基づいて計算された予測給付債務および年金資産の公正価額の期首残高と期末残高の調整表は、以下のとおりです。
| 第83期(百万円) | 第84期(百万円) | |
| 予測給付債務の変動: | ||
| 期首予測給付債務 | 238,081 | 209,200 |
| 勤務費用 | 1,856 | - |
| 利息費用 | 1,117 | 1,213 |
| 保険数理差異 | 4,757 | △582 |
| 給付支払 | △8,466 | △8,663 |
| 清算支払 | △1,433 | △2,454 |
| 縮小による減少額 | △15,660 | - |
| 改定による減少額 | △9,938 | - |
| 清算による減少額 | △1,114 | △1,001 |
| 期末予測給付債務 | 209,200 | 197,713 |
| 年金資産の変動: | ||
| 期首年金資産公正価額 | 156,180 | 149,105 |
| 年金資産の実際収益 | △1,697 | 21,645 |
| 事業主拠出 | 689 | - |
| 退職給付信託からの拠出 | 1,284 | 1,383 |
| 給付支払 | △5,918 | △6,013 |
| 清算支払 | △1,433 | △2,454 |
| 期末年金資産公正価額 | 149,105 | 163,666 |
| 期首退職給付信託資産公正価額 | 30,271 | 24,660 |
| 信託資産の実際収益 | △4,327 | 16,529 |
| 年金資産への拠出 | △1,284 | △1,383 |
| 事業主拠出 | - | 977 |
| 期末退職給付信託資産公正価額 | 24,660 | 40,783 |
| 年金資産を上回る予測給付債務 | △35,435 | 6,736 |
第83期末および第84期末現在の連結貸借対照表における認識額は次のとおりです。
| 第83期(百万円) | 第84期(百万円) | |
| その他の流動負債 | △1,113 | - |
| 前払年金費用(△退職給付引当金) | △34,322 | 6,736 |
| 合計 | △35,435 | 6,736 |
第83期末および第84期末現在の連結貸借対照表におけるその他の包括利益(△損失)累計額(税効果考慮前)の認識額の内訳は次のとおりです。
| 第83期(百万円) | 第84期(百万円) | |
| 未認識保険数理差異 | 100,872 | 61,060 |
| 未認識過去勤務収益 | △15,236 | △14,813 |
| 合計 | 85,636 | 46,247 |
第83期末および第84期末現在の累積給付債務は次のとおりです。
| 第83期(百万円) | 第84期(百万円) | |
| 累積給付債務 | 209,200 | 197,713 |
(2) 期間純年金費用の構成
当該制度を採用している退職給付制度に係る期間退職給付費用は、次の項目により構成されています。
| 第83期(百万円) | 第84期(百万円) | |
| 勤務費用 | 1,856 | - |
| 予測給付債務に係る利息費用 | 1,117 | 1,213 |
| 年金資産の期待収益 | △4,846 | △3,624 |
| 償却費用 | 3,814 | 3,774 |
| 縮小による影響額 | △537 | - |
| 清算による影響額 | 1,734 | 1,643 |
| 合計 | 3,138 | 3,006 |
第83期における制度改定により発生した未認識過去勤務収益については、FASB会計基準書第715号「報酬-退職給付」に準拠し、平均残余余命年数である37年による定額法により費用処理しています。未認識保険数理差異は、予測給付債務と年金資産のいずれか多い額の10%を超える差異金額を15年による定額法により費用処理しています。
第85期において、その他の包括利益(△損失)累計額から期間純年金費用に計上されると見込まれる未認識保険数理差異および未認識過去勤務収益の償却額は、次のとおりです。
| 第85期(百万円) | ||
| 未認識保険数理差異 | 4,105 | |
| 未認識過去勤務収益 | △423 |
(3) 測定日
退職給付および年金制度の大部分を占める当社および一部の国内子会社は、3月31日を測定日としています。
(4) 前提条件
第83期末および第84期末時点での給付債務の数理計算に用いた基本的な前提条件は、以下のとおりです。
| 第83期 | 第84期 | |
| 割引率 | 0.58% | 0.63% |
第83期および第84期の退職給付費用の数理計算に用いた基本的な前提条件は、以下のとおりです。
| 第83期 | 第84期 | |
| 割引率 | 0.52% | 0.58% |
| 年金資産の長期期待収益率 | 3.00% | 2.20% |
当社は、将来収益に対する予測や過去の運用実績、経済動向に基づき長期期待収益率を設定しています。
また、第83期より将来分の退職給付を確定拠出年金制度へ移管したことに伴い、将来の昇給率は設定していません。
(5) 年金資産
当社の投資政策は、受給権者に対する将来の年金給付に対応できる十分な年金資産を確保すべく策定されています。また当社は、年金資産の長期期待収益率を考慮した上で、持分証券および負債証券の最適な組み合わせからなる基本ポートフォリオを算定しています。
当社は、この基本ポートフォリオを修正する必要があるかどうかを判断するため、年金資産の長期期待収益と実際の運用収益との乖離幅を毎年検証しています。また、年金資産の長期期待収益率を達成する為に、基本ポートフォリオの見直しが必要だと考えられる場合は、必要な範囲で基本ポートフォリオを見直しています。
年金資産の目標配分割合は、持分証券が20%、負債証券および生保一般勘定が47%、その他が33%であり、持分証券は、主に証券取引所に上場している株式であり、投資対象企業の経営について精査し、業種・銘柄など適切な分散投資を行っています。負債証券は、主に国債・公債・社債から構成されており、格付・利率・償還日などの発行条件を精査し、適切な分散投資を行っています。生保一般勘定は、一定の予定利率と元本が保証されています。その他は、オルタナティブを中心とした合同運用信託であり、適切な分散投資を行っています。
第83期末における資産カテゴリー別の年金資産の公正価値の金額は次のとおりです。
| 公正価値による測定額 | ||||
| レベル1 (百万円) | レベル2 (百万円) | レベル3 (百万円) | 合計 (百万円) | |
| 持分証券 | ||||
| 国内株式(注)1、2 | 23,166 | - | - | 23,166 |
| 合同運用信託(注)3、4 | - | - | - | 23,672 |
| 負債証券 | ||||
| 合同運用信託(注)3、5 | - | - | - | 37,734 |
| その他資産 | ||||
| 生保一般勘定 | - | 30,838 | - | 30,838 |
| 合同運用信託(注)3 | - | - | - | 56,861 |
| その他 | 1,475 | 19 | - | 1,494 |
| 合計 | 24,641 | 30,857 | - | 173,765 |
(注)1 持分証券の国内株式に含まれる当社株式はありません。
2 退職給付信託です。
3 純資産価値(またはその同等物)で公正価値を測定する特定の投資は、公正価値ヒエラルキーに分類していません。この表の公正価値は、公正価値ヒエラルキーの金額を連結貸借対照表上の表示額に調整するために表示しています。
4 持分証券の合同運用信託は、上場株式を対象として、国内株式に約20%・外国株式に80%の割合で投資しています。
5 負債証券の合同運用信託は、日本国債に約30%・外国国債に約70%の割合で投資しています。
レベル1に該当する資産は、主に預金および株式であり、株式は活発な市場における修正されていない市 場価格で評価しています。
レベル2に該当する資産は、主に生保一般勘定であり予定利率と元本に基づき評価しています。
合同運用信託は運用機関により計算された純資産価値により評価しています。
第84期末における資産カテゴリー別の年金資産の公正価値の金額は次のとおりです。
| 公正価値による測定額 | ||||
| レベル1 (百万円) | レベル2 (百万円) | レベル3 (百万円) | 合計 (百万円) | |
| 持分証券 | ||||
| 国内株式(注)1、2 | 36,642 | - | - | 36,642 |
| 合同運用信託(注)3、4 | - | - | - | 34,803 |
| 負債証券 | ||||
| 合同運用信託(注)3、5 | - | - | - | 30,212 |
| その他資産 | ||||
| 生保一般勘定 | - | 32,172 | - | 32,172 |
| 合同運用信託(注)3 | - | - | - | 66,479 |
| その他 | 4,090 | 51 | - | 4,141 |
| 合計 | 40,732 | 32,223 | - | 204,449 |
(注)1 持分証券の国内株式に含まれる当社株式はありません。
2 退職給付信託です。
3 純資産価値(またはその同等物)で公正価値を測定する特定の投資は、公正価値ヒエラルキーに分類していません。この表の公正価値は、公正価値ヒエラルキーの金額を連結貸借対照表上の表示額に調整するために表示しています。
4 持分証券の合同運用信託は、上場株式を対象として、国内株式に約30%・外国株式に70%の割合で投資しています。
5 負債証券の合同運用信託は、日本国債に約30%・外国国債に約70%の割合で投資しています。
レベル1に該当する資産は、主に預金および株式であり、株式は活発な市場における修正されていない市 場価格で評価しています。
レベル2に該当する資産は、主に生保一般勘定であり予定利率と元本に基づき評価しています。
合同運用信託は運用機関により計算された純資産価値により評価しています。
(6) キャッシュ・フロー
拠出
当社および子会社は、第85期中に国内の退職給付および年金制度に対して、掛金を拠出する予定はありません。
給付
予想される将来の勤務を反映させた給付額の見込みは次のとおりです。
| (百万円) | ||
| 第85期 | 9,886 | |
| 第86期 | 10,338 | |
| 第87期 | 10,398 | |
| 第88期 | 10,596 | |
| 第89期 | 10,178 | |
| 第90期~第94期 | 48,031 |
オムロン企業年金制度以外の制度にかかる退職給付引当金の残高は、第83期末現在5,914百万円、第84期末現在7,598百万円です。また、これらの制度にかかる退職給付関連費用は、第83期256百万円、第84期342百万円です。
オムロン企業年金制度以外の制度には、欧州子会社の一部の従業員を対象とした確定給付型年金制度、ならびに当社および子会社のその他の退職給付制度が含まれます。確定給付型年金制度にかかる予測給付債務および年金資産の公正価額の残高は、第83期末現在、それぞれ9,371百万円、8,559百万円、第84期末現在、それぞれ11,485百万円、10,622百万円であり、その他の退職給付制度にかかる予測給付債務および年金資産の公正価額の残高に重要性はありません。その他の退職給付制度では、従業員の退職時に退職一時金が支給されます。
確定拠出制度
第83期および第84期における確定拠出年金費用は次のとおりです。
| 第83期(百万円) | 第84期(百万円) | |
| 確定拠出年金費用 | 6,116 | 7,714 |
I 資本
会社法では、すべての株式は無額面で発行され、払込価額の少なくとも50%を資本金に組み入れ、残りの額を資本剰余金の一部である資本準備金へ組み入れることを規定しています。また、取締役会の決議に基づき、株式分割を行い、既存株主に対し払込金無しで新株を割り当てることができます。このような株式分割による株主資本の総額の変化は、一般的にありません。
会社法では、支払配当金の10%を、利益準備金と資本準備金の合計額が資本金の25%に達するまで、利益準備金または資本準備金(資本剰余金の一部)に繰り入れることが規定されています。さらに、会社法の規定では、資本金、利益準備金、資本準備金、その他の資本剰余金および利益剰余金について、株主総会の決議に基づいて、これらの科目間で振り替えることも可能です。
会社法では、取締役会の決議に基づいて自己株式の取得や処分を行うことが可能です。自己株式の買取額については、一定の計算式により算出される分配可能額を超えることはできません。
会社法では、株主総会決議に基づく期末配当に加え、事業年度内の任意の時期に配当を支払うことが可能です。一定の条件として、(1)取締役会があること、(2)独立監査人がいること、(3)監査役会があること、および(4)定款において取締役の任期を通常の2年ではなく1年と規定していることを満たす会社は、定款の規定により取締役会が配当支払(現物配当は除く)を決定することができます。当社はこの基準を満たしています。
会社法では、一定の制限および追加的要請を満たす場合、株主に対して現物(非現金資産)配当を行うことも可能です。
定款に規定していれば、取締役会の決議に基づいて、年1回の中間配当を支払うことも可能です。会社法には、配当可能額および自己株式の取得額については一定の制限があります。その制限は、株主への分配可能額として定義されていますが、配当支払後の純資産は3百万円を下回ることはできません。2021年3月31日現在、親会社の帳簿に基づき、会社法に規定される配当可能額は118,813百万円です。
J その他費用(△収益)―純額―
第83期および第84期のその他費用(△収益)―純額―の内訳は、次のとおりです。
| 第83期(百万円) | 第84期(百万円) | |
| 固定資産除売却益(純額) | △1,089 | △325 |
| 長期性資産の減損 | 498 | 1,976 |
| 投資有価証券評価損(△益)(純額) | 1,170 | △7,615 |
| 受取保険金 | △326 | - |
| 受取利息(純額) | △965 | △813 |
| 為替差損(純額) | 797 | 1,238 |
| 受取配当 | △818 | △552 |
| 退職給付費用 | 1,282 | 3,006 |
| 構造改革費用 | 1,250 | - |
| 支払和解金 | - | 844 |
| その他(純額) | 1,125 | △368 |
| 合計 | 2,924 | △2,609 |
K 法人税等
第83期および第84期の法人税等の内訳は次のとおりです。
| 第83期(百万円) | 第84期(百万円) | |
| 当期税額 | 10,470 | 13,929 |
| 繰延税額(以下の項目を除く) | 890 | 2,177 |
| 評価性引当金の変更影響額 | △90 | △1,013 |
| 合計 | 11,270 | 15,093 |
当社および国内子会社は、利益に対してさまざまな税金が課せられます。日本の法定実効税率は、第83期において30.5%、第84期において30.5%です。当社および子会社の税効果会計適用後の法人税等の負担率は、次の事由により日本の法定実効税率とは異なっています。
| 第83期(%) | 第84期(%) | |
| 日本の法定実効税率 | 30.5 | 30.5 |
| 増加(△減少)理由 | ||
| 永久的損金不算入項目 | 0.8 | 0.5 |
| 税額控除試験研究費等 | △4.3 | △2.4 |
| 税効果が認識されていない子会社の当期損失 | 3.1 | 0.4 |
| 海外子会社の税率差 | △4.0 | △5.8 |
| 評価性引当金の変更影響 | △3.3 | △0.5 |
| 税効果未認識項目の認容 | 0.0 | 0.0 |
| 海外子会社の留保利益 | 1.7 | 1.4 |
| 子会社の投資に係る一時差異 | △1.7 | △0.1 |
| その他(純額) | △1.1 | △0.8 |
| 税効果会計適用後の法人税等の負担率 | 21.7 | 23.2 |
第83期末および第84期末の繰延税金資産および負債計上の原因となった一時差異および繰越欠損金等の主なものは、次のとおりです。
| 第83期(百万円) | 第84期(百万円) | |||
| 繰延税金資産 | 繰延税金負債 | 繰延税金資産 | 繰延税金負債 | |
| たな卸資産の評価 | 6,596 | - | 6,739 | - |
| 未払賞与及び有給休暇費用 | 6,060 | - | 6,566 | - |
| 退職給付引当金 | 15,889 | - | 4,124 | - |
| 市場性のある有価証券 | - | 3,276 | - | 5,341 |
| 有形固定資産 | 2,592 | - | 1,679 | - |
| 海外子会社の留保利益 | - | 5,078 | - | 6,482 |
| その他の一時差異 | 9,536 | 1,131 | 11,920 | 1,290 |
| 繰越欠損金 | 7,604 | - | 7,695 | - |
| 計 | 48,277 | 9,485 | 38,723 | 13,113 |
| 評価性引当金 | △3,093 | - | △3,101 | - |
| 評価性引当金控除後計 | 45,184 | 9,485 | 35,621 | 13,113 |
評価性引当金は、第83期において1,513百万円減少し、第84期において8百万円増加しました。
当社および子会社が有している税務上、将来所得と相殺できる繰越欠損金は、第84期末現在、日本では25,597百万円、海外では24,316百万円です。その多くは日本では2028年までに控除期限が到来し、海外では2038年までに控除期限が到来します。
当社は、子会社の留保利益について、再投資を予定している限りにおいて、繰延税金負債を計上していません。この結果、繰延税金負債を計上していない海外子会社の留保利益は、第84期末現在で61,242百万円(第83期末現在51,847百万円)です。国内子会社から受け取る配当金については、概ね非課税です。
第83期および第84期における未認識税務ベネフィットの期首残高と期末残高の調整は次のとおりです。
| 第83期(百万円) | 第84期(百万円) | |
| 期首残高 | 1,080 | 1,326 |
| 当期の税務ポジションに関連する増加 | 357 | - |
| 過年度の税務ポジションに関連する増加 | - | 258 |
| 当期の税務ポジションに関連する減少 | △111 | - |
| 期末残高 | 1,326 | 1,584 |
未認識税務ベネフィットのうち、認識された場合、実効税率に影響を与える金額は第83期は1,326百万円、第84期は1,584百万円です。
第84期末現在において、当社および子会社が入手可能な情報に基づく限り、今後12ヶ月以内の未認識税務ベネフィットの変動は当社の財政状態および経営成績に重要な影響を及ぼすことはありません。
未認識税務ベネフィットに関連する利息および課徴金については、連結損益計算書の法人税等に含めています。
当社および子会社は、日本および海外で税務申告を行っています。日本においては、いくつかの例外を除き、第82期以前の事業年度について税務調査が終了しています。また、海外においては、いくつかの例外を除き、第70期以前の事業年度について税務調査が終了しています。
L 株式報酬
業績連動型株式報酬制度の内容
第81期より、当社および子会社は、取締役および執行役員を対象に、業績連動型株式報酬制度を導入しています。
当該株式報酬制度として役員報酬BIP信託および株式付与ESOP信託を採用しています。役員報酬BIP信託とは、欧米の業績連動型株式報酬(Performance Share)制度および譲渡制限付株式報酬(Restricted Stock)制度と同様に、役位および業績目標達成度等に応じて取締役および執行役員に当社株式および当社株式の換価処分金相当額の金銭を交付および給付する、役員向けの株式報酬制度です。株式付与ESOP信託とは、米国のESOP制度を参考にした信託型インセンティブプランです。なお、役員報酬BIP信託および株式付与ESOP信託が保有する当社株式は、自己株式として会計処理しています。
当該株式報酬制度では、当社の掲げる中期経営計画の対象となる各事業年度の末日に取締役等として在任していることなど所定の受益者要件を満たしていることを条件として、毎年、役位などに応じたポイント(1ポイント=1株)受給権が付与されます。なお、業績連動ポイントは対象期間終了後に、非業績連動ポイントは対象期間にわたって年度ごとに付与されます。これらのポイント数は、所定の受益者確定手続きを経た上で、相当する当社株式および当社株式の換価処分金相当額の金銭の交付および給付を受けることができます。
権利未確定ポイントの変動および加重平均付与日公正価値は次のとおりです。
| 第83期 | 第84期 | |||
| ポイント数 | 加重平均 付与日公正価値 (円) | ポイント数 | 加重平均 付与日公正価値 (円) | |
| 期首権利未確定ポイント | 226,868 | 5,075 | 290,580 | 5,106 |
| 付与 | 117,816 | 5,155 | 115,228 | 4,840 |
| 権利確定 | - | - | - | - |
| 見積り変更 | △54,104 | 5,079 | 55,951 | 5,515 |
| 期末権利未確定ポイント | 290,580 | 5,106 | 461,759 | 5,090 |
(注) 加重平均付与日公正価値は、当社株式の市場価格に予想配当を考慮に入れて修正し、算出しています。
株式に基づく報酬費用
連結損益計算書に含まれている株式に基づく報酬費用として認識した額は、第83期は371百万円、第84期は882百万円です。
M 1株当たり情報
当社は1株当たり利益の算出にあたり、FASB会計基準書第260号「1株当たり利益」を適用しています。「当社株主に帰属する1株当たり当期純利益」算出における分子、分母は次のとおりです。
なお、第83期および第84期においては、潜在株式が存在しないため希薄化効果はありません。
分子
| 第83期(百万円) | 第84期(百万円) | |
| 継続事業からの当社株主に帰属する当期純利益 | 39,163 | 43,307 |
| 非継続事業からの当社株主に帰属する当期純利益 | 35,732 | - |
| 当社株主に帰属する当期純利益 | 74,895 | 43,307 |
| 希薄化後継続事業からの当社株主に帰属する当期純利益 | - | - |
| 希薄化後非継続事業からの当社株主に帰属する当期純利益 | - | - |
| 希薄化後当社株主に帰属する当期純利益 | - | - |
分母
| 第83期(株式数) | 第84期(株式数) | |
| 加重平均による期中平均発行済普通株式数 | 205,044,394 | 201,692,643 |
| 希薄化後発行済普通株式数 | - | - |
(注)役員報酬BIP信託および株式付与ESOP信託として保有する当社株式は、1株当たり情報の計算上、期中
平均株式数の算定において控除する自己株式に含めています。(第83期765,846株、第84期760,724株)
N その他の包括利益
第83期および第84期における非支配持分を含むその他の包括利益の項目別の税効果の影響額および組替修正額は、次のとおりです。
| 第83期(百万円) | 第84期(百万円) | |||||
| 税効果 考慮前 | 税効果 | 税効果 考慮後 | 税効果 考慮前 | 税効果 | 税効果 考慮後 | |
| 為替換算調整額 | ||||||
| 期首 | △7,408 | △279 | △7,687 | △31,398 | △10 | △31,408 |
| 当期発生為替換算調整額 | △23,889 | 215 | △23,674 | 23,194 | △56 | 23,138 |
| 実現額の当期損益への組替修正額 | △173 | 54 | △119 | 310 | - | 310 |
| 当期純変動額 | △24,062 | 269 | △23,793 | 23,504 | △56 | 23,448 |
| 非支配持分に帰属する その他の包括利益(△損失) | 72 | - | 72 | △136 | - | △136 |
| 期末 | △31,398 | △10 | △31,408 | △8,030 | △66 | △8,096 |
| 退職年金債務調整額 | ||||||
| 期首 | △102,199 | 39,551 | △62,648 | △87,235 | 34,985 | △52,250 |
| 当期発生退職年金債務調整額 | 10,112 | △3,079 | 7,033 | 35,271 | △10,641 | 24,630 |
| 実現額の当期損益への組替修正額 | 4,852 | △1,487 | 3,365 | 4,351 | △1,298 | 3,053 |
| 当期純変動額 | 14,964 | △4,566 | 10,398 | 39,622 | △11,939 | 27,683 |
| 期末 | △87,235 | 34,985 | △52,250 | △47,613 | 23,046 | △24,567 |
| デリバティブ純損益 | ||||||
| 期首 | 210 | △75 | 135 | 91 | △39 | 52 |
| 未実現利益(△損失)当期発生額 | 111 | △34 | 77 | △904 | 275 | △629 |
| 実現額の当期損益への組替修正額 | △230 | 70 | △160 | 424 | △129 | 295 |
| 当期純変動額 | △119 | 36 | △83 | △480 | 146 | △334 |
| 期末 | 91 | △39 | 52 | △389 | 107 | △282 |
| 合計(その他の包括利益(△損失)累計額) | ||||||
| 期首 | △109,397 | 39,197 | △70,200 | △118,542 | 34,936 | △83,606 |
| 未実現利益(△損失)当期発生額 | △13,666 | △2,898 | △16,564 | 57,561 | △10,422 | 47,139 |
| 実現額の当期損益への組替修正額 | 4,449 | △1,363 | 3,086 | 5,085 | △1,427 | 3,658 |
| 当期純変動額 | △9,217 | △4,261 | △13,478 | 62,646 | △11,849 | 50,797 |
| 非支配持分に帰属する その他の包括利益(△損失) | 72 | - | 72 | △136 | - | △136 |
| 期末 | △118,542 | 34,936 | △83,606 | △56,032 | 23,087 | △32,945 |
なお、実現額の当期損益への組替修正額について、継続事業に係るものは、それぞれ下記に含まれています。
為替換算調整額の実現額の当期損益への組替修正額は、「持分法投資損益(△利益)」に含まれています。退職年金債務調整額の実現額の当期損益への組替修正額は、退職給付費用、「その他費用(△収益)―純額―」および「持分法投資損益(△利益)」に含まれています。デリバティブ純損益の実現額の当期損益への組替修正額は、「売上原価」および「その他費用(△収益)―純額―」に含まれています。
また、第83期における実現額の当期損益への組替修正額について、非継続事業に係るものは「非継続事業からの当期純利益」に含まれています。
税効果について、継続事業に係るものは「法人税等」に、非継続事業に係るものは「非継続事業からの当期純利益」にそれぞれ含まれています。
O 金融商品及びリスク管理
金融商品の公正価値
第83期末および第84期末現在、当社および子会社の有する金融商品の帳簿価額および見積公正価値は、次のとおりです。
| 第83期(百万円) | 第84期(百万円) | |||
| 帳簿価額 | 見積公正価値 | 帳簿価額 | 見積公正価値 | |
| (デリバティブ取引) | ||||
| 為替予約取引: | ||||
| その他の流動資産 | 1,125 | 1,125 | 6,781 | 6,781 |
| その他の流動負債 | △1,563 | △1,563 | △914 | △914 |
| 商品スワップ取引: | ||||
| その他の流動負債 | - | - | △4 | △4 |
それぞれの金融商品の公正価値の見積りにあたって、実務的には次の方法および仮定を用いています。
なお、公正価値の階層分類である、レベル1・レベル2およびレベル3のそれぞれの定義については、(注記Ⅱ-R)に記載しています。
(デリバティブ取引)
デリバティブ取引の公正価値は、当該取引契約を連結会計年度末に解約した場合に当社および子会社が受領するまたは支払う見積り額を反映しており、この見積り額には未実現利益または損失が含まれています。当社および子会社のデリバティブ取引の大半については、ディーラー取引価格が利用可能ですが、そうでないものについては、公正価値の見積りに当たり評価モデルを使用しています。
なお、当社および子会社では、トレーディング目的のためのデリバティブ取引は行っていません。
また、デリバティブ取引の公正価値のレベル別情報は、(注記Ⅱ-R)に記載しています。
(デリバティブ取引以外)
(1) 現金及び現金同等物、受取手形及び売掛金、施設借用保証金、支払手形及び買掛金・未払金、短期オペレーティング・リース負債、長期オペレーティング・リース負債
これらの公正価値は帳簿価額とほぼ等しいと見積っています。なお、これらの公正価値について、現金及び現金同等物はレベル1、それ以外はレベル2にそれぞれ分類しています。
(2) 投資有価証券
市場性のある持分証券の公正価値は時価で評価し、容易に算定可能な公正価値がない市場性のない持分証券については、減損による評価下げ後の帳簿価額に同一発行体の同一または類似する投資に関する秩序ある取引における観察可能な価額の変動を加減算する方法、その他の合理的な方法により見積り評価しています。なお、投資有価証券の公正価値およびレベル別情報は、(注記Ⅱ-R)に記載しています。
P 金融派生商品とヘッジ活動
当社および子会社は、為替変動(主に米ドル、ユーロ)をヘッジするために為替予約取引を、原材料価格変動(銅・銀)をヘッジするために商品スワップ取引を利用しています。なお、当社および子会社は、トレーディング目的のためのデリバティブ取引は行っていません。また、当社および子会社は、デリバティブの契約相手による契約不履行の場合に生じる信用リスクにさらされていますが、契約相手の信用度が高いため、そのような信用リスクは小さいと考えています。
キャッシュ・フロー・ヘッジとして指定および認定された為替予約取引および商品スワップ取引の公正価値の変動は、「その他の包括利益(△損失)累計額」として報告しています。これらの金額は、ヘッジ対象資産・負債が損益に影響を与えるのと同一期間において、為替予約取引については「その他費用(△収益)―純額―」として、商品スワップ取引については「売上原価」として損益に組替えられます。第84期末現在、デリバティブ取引に関連して「その他の包括利益(△損失)累計額」に計上されたほぼ全額は今後12ヶ月以内に損益に組替えられると見込まれます。
第83期末および第84期末における為替予約取引等の残高(想定元本)は、次のとおりです。
| 第83期末(百万円) | 第84期末(百万円) | |
| 為替予約取引 | 107,245 | 131,133 |
| 商品スワップ取引 | - | 84 |
第83期末および第84期末におけるデリバティブの公正価値は次のとおりです。
ヘッジ指定のデリバティブ
資産
| 科目 | 第83期(百万円) | 第84期(百万円) | |
| 為替予約 | その他の流動資産 | 1,125 | 6,781 |
負債
| 科目 | 第83期(百万円) | 第84期(百万円) | |
| 為替予約 | その他の流動負債 | △1,563 | △914 |
| 商品スワップ取引 | その他の流動負債 | - | △4 |
第83期におけるデリバティブの連結損益計算書への影響額(税効果考慮後)は次のとおりです。
ヘッジ指定のデリバティブ
キャッシュ・フロー・ヘッジ
| その他の包括利益(△損失) に計上された未実現損益 (百万円) (ヘッジ有効部分) | その他の包括利益(△損失)累計額 から損益への振替(百万円) (ヘッジ有効部分) | |
| 為替予約 | 77 | △187 |
| 商品スワップ | - | 27 |
なお、ヘッジ効果が有効でない金額に重要性はありません。
第84期におけるデリバティブの連結損益計算書への影響額(税効果考慮後)は次のとおりです。
ヘッジ指定のデリバティブ
キャッシュ・フロー・ヘッジ
| その他の包括利益(△損失) に計上された未実現損益 (百万円) (ヘッジ有効部分) | その他の包括利益(△損失)累計額 から損益への振替(百万円) (ヘッジ有効部分) | |
| 為替予約 | △605 | 295 |
| 商品スワップ | △24 | - |
なお、ヘッジ効果が有効でない金額に重要性はありません。
Q コミットメントおよび偶発債務
コミットメント
当社および子会社におけるコミットメント残高は、主として情報処理運用業務における業務委託契約および部材の調達契約に関するものであり、その金額は第83期が1,366百万円、第84期が1,588百万円です。
信用リスクの集中
当社および子会社にとって、信用リスク集中の恐れがある金融商品は、主として短期投資および受取手形及び売掛金です。短期投資については、取引相手を信用度の高い金融機関としています。また、受取手形及び売掛金に関しては、売上高の約42%が日本国内に集中していますが、顧客の大半は優良で、業種も多岐にわたっているため、信用リスク集中の恐れは限られています。
環境対策費
当社および子会社は、環境対策に関する費用について、債務発生の可能性が確からしく、かつ金額を合理的に見積ることができる場合に負債に計上しています。第83期末現在および第84期末現在において該当する環境対策費としてそれぞれ300百万円および261百万円を負債に計上しています。
製品保証
当社および子会社は、ある一定期間において、提供した製品およびサービスに対する保証を行っています。第83期および第84期における製品保証引当金の変動は以下のとおりです。
| 第83期(百万円) | 第84期(百万円) | ||
| 期首残高 | 1,820 | 1,317 | |
| 繰入額 | 870 | 770 | |
| 取崩額(目的使用等) | △1,373 | △1,027 | |
| 期末残高 | 1,317 | 1,060 |
前受収益
当社および子会社は特定の製品について延長保証業務を提供しており、保証期間にわたって定額法により収益を認識しています。当該延長保証業務に関して発生した費用は、発生時に処理しています。第83期および第84期において繰延べた収益の残高はそれぞれ10,708百万円および11,470百万円であり、「その他の流動負債」および「その他の固定負債」に計上されています。
訴訟事項
当社および一部の子会社は、通常の事業活動から生じるいくつかの法的な申立ておよび訴訟を受けており、進展に応じた適切な会計処理をしています。なお、当社および当社の弁護人が現時点で入手しうる情報に基づくと、当社の取締役会はこれらの申立ておよび訴訟が連結財務諸表に重要な影響を与えることはないと考えています。
R 公正価値の測定
FASB会計基準書第820号「公正価値の測定と開示」は、公正価値を測定日において市場参加者の間の秩序のある取引により資産を売却して受け取るであろう価格、または負債を移転するために支払うであろう価格と定義しています。同基準書は、公正価値を測定するために使用するインプットを以下の3つのレベルに優先順位を付け、公正価値の階層を分類しています。
レベル1・・活発な市場における同一の資産または負債の市場価格。
レベル2・・活発な市場における類似資産または負債の市場価格。活発でない市場における同一または類似
の資産・負債の市場価格、観察可能な市場価格以外のインプットおよび相関関係またはその他
の方法により観察可能な市場データから主として得られた、または裏付けられたインプット。
レベル3・・資産または負債の公正価値測定に重要なインプットで、観察不能なインプット。
継続的に公正価値で測定される資産または負債
第83期末現在における継続的に公正価値で測定される資産および負債は以下のとおりです。
| 公正価値による測定額 | ||||
| レベル1(百万円) | レベル2(百万円) | レベル3(百万円) | 計(百万円) | |
| 資産 | ||||
| 投資有価証券 | ||||
| 持分証券 | 18,036 | - | 2,268 | 20,304 |
| 金融派生商品 | ||||
| 為替予約 | - | 1,125 | - | 1,125 |
| 負債 | ||||
| 金融派生商品 | ||||
| 為替予約 | - | 1,563 | - | 1,563 |
投資有価証券
投資有価証券は、株式です。市場性のある持分証券については活発な市場における同一資産の市場価格で公正価値を評価しており、観察可能であるためレベル1に分類しています。容易に算定可能な公正価値がない市場性のない有価証券のうち、主に投資先企業から入手したデータに非流動性を考慮して公正価値を評価しているものについては、観察不能なインプットに基づき評価しているためレベル3に分類しています。
金融派生商品
金融派生商品は、主に為替予約です。外国為替レートなど観察可能な市場データを利用して公正価値を評価しているためレベル2に分類しています。
レベル3に分類された継続的に公正価値により評価される資産の調整表は次のとおりです。
| 投資有価証券 持分証券(百万円) | |
| 期首残高 | 2,036 |
| 当期純利益に含まれる額 | |
| その他費用(△収益)-純額- | 29 |
| 購入 | 203 |
| 期末残高 | 2,268 |
非継続的に公正価値で測定される資産または負債
第83期末現在における非継続的に公正価値で測定される資産および負債は以下のとおりです。
| 損益計上額(百万円) | 公正価値による測定額 | ||||
| レベル1(百万円) | レベル2(百万円) | レベル3(百万円) | 計(百万円) | ||
| 資産 | |||||
| 投資有価証券 | △126 | - | 5,842 | - | 5,842 |
| 長期性資産 | △498 | - | - | 309 | 309 |
第83期において、当社は、上記の投資有価証券の公正価値測定に当たり、減損による評価下げ後の帳簿価額に同一発行体の同一または類似する投資に関する秩序ある取引における観察可能な価格の変動を加減算する方法を用いており、当該資産をレベル2に分類しています。また、上記の長期性資産に係る減損損失の認識に伴い、大部分の資産を観察不能なインプットに基づき評価しているため、当該資産をレベル3に分類しています。これらのうち主な資産の公正価値は、将来キャッシュ・フローの割引現在価値を使用して評価しています。
継続的に公正価値で測定される資産または負債
第84期末現在における継続的に公正価値で測定される資産および負債は以下のとおりです。
| 公正価値による測定額 | ||||
| レベル1(百万円) | レベル2(百万円) | レベル3(百万円) | 計(百万円) | |
| 資産 | ||||
| 投資有価証券 | ||||
| 持分証券 | 24,439 | - | 2,431 | 26,870 |
| 金融派生商品 | ||||
| 為替予約 | - | 6,781 | - | 6,781 |
| 負債 | ||||
| 金融派生商品 | ||||
| 為替予約 | - | 914 | - | 914 |
| 商品スワップ | - | 4 | - | 4 |
投資有価証券
投資有価証券は、株式です。市場性のある持分証券については活発な市場における同一資産の市場価格で公正価値を評価しており、観察可能であるためレベル1に分類しています。容易に算定可能な公正価値がない市場性のない有価証券のうち、主に投資先企業から入手したデータに非流動性を考慮して公正価値を評価しているものについては、観察不能なインプットに基づき評価しているためレベル3に分類しています。
金融派生商品
金融派生商品は、主に為替予約です。外国為替レートなど観察可能な市場データを利用して公正価値を評価しているためレベル2に分類しています。
レベル3に分類された継続的に公正価値により評価される資産の調整表は次のとおりです。
| 投資有価証券 持分証券(百万円) | |
| 期首残高 | 2,268 |
| 当期純利益に含まれる額 | |
| その他費用(△収益)-純額- | △217 |
| 購入 | 143 |
| 売却 | △5 |
| その他 | 242 |
| 期末残高 | 2,431 |
非継続的に公正価値で測定される資産または負債
第84期末現在における非継続的に公正価値で測定される資産および負債は以下のとおりです。
| 損益計上額(百万円) | 公正価値による測定額 | ||||
| レベル1(百万円) | レベル2(百万円) | レベル3(百万円) | 計(百万円) | ||
| 資産 | |||||
| 投資有価証券 | 144 | - | 584 | - | 584 |
| 長期性資産 | △1,976 | - | - | 0 | 0 |
第84期において、当社は、上記の投資有価証券の公正価値測定に当たり、減損による評価下げ後の帳簿価額に同一発行体の同一または類似する投資に関する秩序ある取引における観察可能な価格の変動を加減算する方法を用いており、当該資産をレベル2に分類しています。また、上記の長期性資産に係る減損損失の認識に伴い、大部分の資産を観察不能なインプットに基づき評価しているため、当該資産をレベル3に分類しています。これらのうち主な資産の公正価値は、将来キャッシュ・フローの割引現在価値を使用して評価しています。
S 非継続事業
非継続事業の概要
当社は、2019年4月16日開催の取締役会において、当社のオペレーティング・セグメントであったAEC(車載事業)、すなわち当社の連結子会社であるオムロンオートモーティブエレクトロニクス株式会社(以下、OAEといいます。)の全株式(注1)および当社の特定子会社であったOMRON AUTOMOTIVE ELECTRONICS de Mexico, S. de R.L. de C.V.を含む当社の連結子会社2社の全株式等ならびに当社の連結子会社2社の車載電装部品事業を、日本電産株式会社グループへ譲渡すること(以下、本取引といいます。)を決議し(注2)、同日に株式等譲渡契約(以下、本譲渡契約といいます。)を締結し、一部を除き、2019年10月31日に当該譲渡を実行しました。
本取引のうち、当社の子会社であるOMRON VIETNAM CO., LTD.及びPT. OMRON MANUFACTURING OF INDONESIAの車載電装部品事業の日本電産グループへの譲渡につきましては、それぞれ2020年11月30日及び2020年12月23日に実行し、譲渡対価として計2,453百万円を受領しました。
(注1)OAEの子会社9社につきましても、当社の連結子会社から異動しました。
(注2)当該決定に伴い、第83期第1四半期連結会計期間より、同事業に係る損益を非継続事業に分類し、継続事業と非継続事業を区分して表示しています。
本取引は、当社グループの事業運営、財政状態および経営成績等に重要な影響をもたらす戦略上の変更に該当します。このため、FASB会計基準書第205号-20「財務諸表の表示-非継続事業」に従い、AEC(車載事業)の経営成績、本取引に伴う事業売却益および譲渡に関連する費用を、前連結会計年度の連結損益計算書において非継続事業として区分表示しています。
また、前連結会計年度の連結キャッシュ・フロー計算書上、非継続事業のキャッシュ・フローは独立表示せずに継続事業のキャッシュ・フローと合算して表示しています。なお、事業譲渡の対価として受領した現金及び現金同等物については、当連結会計年度の連結キャッシュ・フロー計算書上「事業売却(現金流出額との純額)」として2,453百万円を計上しています。
区分して表示したAEC(車載事業)の経営成績は以下のとおりです。
なお、第83期末および第84期末において、連結貸借対照表に含まれるAEC(車載事業)の資産・負債はありません。
非継続事業の経営成績
| 第83期 (自 2019年4月1日 至 2020年3月31日) | 第84期 (自 2020年4月1日 至 2021年3月31日) | |||
| 区分 | 金額(百万円) | 金額(百万円) | ||
| 売上高 | 65,793 | - | ||
| 売上原価及び費用 | ||||
| 売上原価 | 52,435 | - | ||
| 販売費及び一般管理費 | 7,812 | - | ||
| 試験研究開発費 | 5,363 | - | ||
| その他費用(△収益)―純額― | △209 | 65,401 | - | - |
| 非継続事業からの法人税等、持分法 投資損益控除前当期純利益 | 392 | - | ||
| 非継続事業からの法人税等控除前売却益 | 51,450 | - | ||
| 法人税等 | 16,110 | - | ||
| 非継続事業からの当期純利益 | 35,732 | - | ||
(注)第83期における非継続事業の経営成績は、2019年10月31日に譲渡を実行するまでの7ヶ月間を表示しています。
継続事業となる当社グループと当該処分グループとの間に重要な継続的関与に該当する事項はありません。
非継続事業として組み替えて表示した当該処分グループの、有形固定資産の減価償却費及び無形資産の償却費、資本的支出は以下のとおりです。
| 第83期 | 第84期 | |
| 金額(百万円) | 金額(百万円) | |
| 有形固定資産の減価償却費及び無形資産の償却費 | 2,899 | - |
| 資本的支出 | 5,043 | - |
T セグメント情報
【オペレーティング・セグメント情報】
FASB会計基準書第280号は、企業のオペレーティング・セグメントに関する情報の開示を規定しています。オペレーティング・セグメントは、企業の最高経営意思決定者が経営資源の配分や業績評価を行うにあたり通常使用しており、財務情報が入手可能な企業の構成単位として定義されています。
当社は取扱製品の性質や社内における事業の位置付け等を考慮した上で、オペレーティング・セグメントに関する情報として、IAB、EMC、SSBおよびHCBの4つのオペレーティング・セグメントを区分して開示しています。
各セグメントの主要な製品は次のとおりです。
(1) IAB:インダストリアルオートメーションビジネス(制御機器事業)
……プログラマブルコントローラー、モーションコントロール機器、センサー機器、産業用カメラ・コードリーダー機器、検査装置、セーフティ用機器、産業用ロボット等
(2) EMC:エレクトロニック&メカニカルコンポーネンツビジネス(電子部品事業)
……リレー、スイッチ、コネクター、アミューズメント機器用部品・ユニット、汎用センサー、顔認識ソフトウェア、画像センシングコンポ、MEMS(注)センサー等
(3) SSB:ソーシアルシステムズ・ソリューション&サービス・ビジネス(社会システム事業)
……エネルギーソリューション、駅務システム、交通管理・道路管理システム、カード決済ソリュー
ション、安心・安全ソリューション、IoT(電源保護・データ保護)ソリューション、関連メンテナンス事業等
(4) HCB:ヘルスケアビジネス(ヘルスケア事業)
……電子血圧計、ネブライザー、低周波治療器、心電計、酸素発生器、電子体温計、体重体組成計、歩数計・活動量計、電動歯ブラシ、マッサージャ、血糖計、動脈硬化検査装置、内臓脂肪計等
(注) MEMS:マイクロ・エレクトロ・メカニカル・システムズの略称
セグメント情報の会計方針は、米国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に従っています。
各オペレーティング・セグメントに直接関わる収益および費用は、それぞれのセグメントの業績数値に含め表示しています。特定のセグメントに直接帰属しない収益および費用は、経営者がセグメントの業績評価に用いる当社の配分方法に基づき、各オペレーティング・セグメントに配分されるかあるいは「消去調整他」に含めて表示しています。
なお、「セグメント利益またはセグメント損失(△)」は、「売上高」から「売上原価」、「販売費及び一般管理費」および「試験研究開発費」を控除したものを表示しています。
第83期(自 2019年4月1日 至 2020年3月31日) (単位:百万円)
| IAB | EMC | SSB | HCB | 計 | 消去 調整他 | 連結 | |
| Ⅰ 売上高及びセグメント損益 | |||||||
| ① 外部顧客に対する売上高 | 352,762 | 88,357 | 116,008 | 111,999 | 669,126 | 8,854 | 677,980 |
| ② セグメント間の内部売上高 | 5,120 | 44,061 | 9,813 | 440 | 59,434 | △59,434 | - |
| 計 | 357,882 | 132,418 | 125,821 | 112,439 | 728,560 | △50,580 | 677,980 |
| セグメント利益 またはセグメント 損失(△) | 53,595 | 918 | 10,853 | 13,511 | 78,877 | △24,117 | 54,760 |
| Ⅱ 資産、減価償却費及び資本的支出 | |||||||
| 資産 | 412,340 | 124,866 | 128,869 | 107,584 | 773,659 | △15,535 | 758,124 |
| 減価償却費 | 6,918 | 7,323 | 2,021 | 2,807 | 19,069 | 6,637 | 25,706 |
| 資本的支出 | 4,812 | 5,940 | 2,989 | 5,961 | 19,702 | 13,408 | 33,110 |
(注)1 セグメント間の内部取引における価額は、外部顧客との取引価額に準じています。
2 「消去調整他」には、配賦不能費用、セグメント間の内部取引消去などが含まれています。
3 環境事業のSSBへの移管およびバックライト事業の収束により、第84期より、「その他」の事業セグメントを「SSB」の事業セグメントおよび「消去調整他」に含め、IAB、EMC、SSB、HCBの4セグメントで開示しています。これに伴い、第83期を新管理区分に組み替えて表示しています。
第84期(自 2020年4月1日 至 2021年3月31日) (単位:百万円)
| IAB | EMC | SSB | HCB | 計 | 消去 調整他 | 連結 | |
| Ⅰ 売上高及びセグメント損益 | |||||||
| ① 外部顧客に対する売上高 | 346,446 | 86,028 | 95,663 | 123,087 | 651,224 | 4,305 | 655,529 |
| ② セグメント間の内部売上高 | 5,029 | 43,327 | 8,994 | 292 | 57,642 | △57,642 | - |
| 計 | 351,475 | 129,355 | 104,657 | 123,379 | 708,866 | △53,337 | 655,529 |
| セグメント利益 またはセグメント 損失(△) | 58,793 | 2,962 | 5,693 | 20,573 | 88,021 | △25,541 | 62,480 |
| Ⅱ 資産、減価償却費及び資本的支出 | |||||||
| 資産 | 461,395 | 136,417 | 114,784 | 127,936 | 840,532 | △20,153 | 820,379 |
| 減価償却費 | 6,394 | 6,664 | 2,071 | 2,923 | 18,052 | 4,704 | 22,756 |
| 資本的支出 | 4,125 | 4,055 | 2,877 | 4,348 | 15,405 | 8,554 | 23,959 |
(注)1 セグメント間の内部取引における価額は、外部顧客との取引価額に準じています。
2 「消去調整他」には、配賦不能費用、セグメント間の内部取引消去などが含まれています。
3 当社グループでは、有形固定資産の減価償却方法について、第84期より、当社および国内連結子会社につきまして、従来の定率法から定額法に変更しています。この変更によるセグメント利益の前期比増加額および減価償却費の前期比減少額(IAB 427百万円、EMC 418百万円、SSB 370百万円、HCB 311百万円、消去調整他594百万円、合計2,120百万円)につきましては、各事業セグメントに配賦せず、全額を消去調整他に計上しています。
第83期および第84期におけるセグメント利益の合計額と継続事業からの法人税等、持分法投資損益控除前当期純利益との調整表は次のとおりです。
| 第83期 (百万円) | 第84期 (百万円) | |
| セグメント利益の合計額 | 78,877 | 88,021 |
| その他費用(△収益)―純額― | 2,924 | △2,609 |
| 消去調整他 | △24,117 | △25,541 |
| 継続事業からの法人税等、持分法投資 損益控除前当期純利益 | 51,836 | 65,089 |
【地域別情報】
第83期および第84期における当社および子会社の地域別に分類した外部顧客に対する売上高ならびに有形固定資産は次のとおりです。
第83期(自 2019年4月1日 至 2020年3月31日) (単位:百万円)
| 日本 | 米州 | 欧州 | 中華圏 | 東南 アジア他 | 直接輸出 | 連結 | |
| 外部顧客に対する売上高 | 311,511 | 67,800 | 108,507 | 126,054 | 62,742 | 1,366 | 677,980 |
| 有形固定資産 | 70,508 | 5,117 | 3,451 | 28,598 | 6,852 | - | 114,526 |
第84期(自 2020年4月1日 至 2021年3月31日) (単位:百万円)
| 日本 | 米州 | 欧州 | 中華圏 | 東南 アジア他 | 直接輸出 | 連結 | |
| 外部顧客に対する売上高 | 276,612 | 63,642 | 101,479 | 151,167 | 61,763 | 866 | 655,529 |
| 有形固定資産 | 66,104 | 5,222 | 3,581 | 31,366 | 6,755 | - | 113,028 |
(注)1 国または地域の区分は、地理的近接度によります。
2 日本以外の区分に属する主な国または地域等
(1) 米州………………米国・カナダ・ブラジル
(2) 欧州………………オランダ・英国・ドイツ・フランス・イタリア・スペイン
(3) 中華圏……………中国・香港・台湾
(4) 東南アジア他……シンガポール・韓国・インド・豪州
(5) 直接輸出…………直送輸出取引
3 売上高および有形固定資産において、日本を除いて独立して開示すべき重要な国はありません。
4 第83期および第84期において、開示すべき重要な単一の外部顧客に対する売上高はありません。
U 企業結合等
第83期および第84期において重要な該当事項はありません。
V 事業売却
第83期における事業売却は、(注記Ⅱ-S)をご覧ください。
第84期において重要な該当事項はありません。
W 重要な後発事象
当社はFASB会計基準書第855号「後発事象」に基づき、後発事象の評価を行っています。
本有価証券報告書が発行可能な状態となった2021年6月25日現在、該当事項はありません。