有価証券報告書-第112期(令和2年4月1日-令和3年3月31日)

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2021/06/24 16:31
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(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度における当社グループの事業環境は、半導体業界については、IoT、5G、AIなどの強い需要を受け、ロジック/ファウンドリ向け、メモリ向け、パワーデバイス向けなど、設備投資がいずれも順調に推移しました。FPD業界については、顧客の投資計画の後ろ倒しなどがありました。
このような環境の中、当連結会計年度の業績は以下のとおりです。
売上高は、前年度に比べ半導体分野は増加しましたが、FPD分野が減少し、全体では44,794百万円(前年同期比5.0%減)となりました。利益面では、減収により前年度に比べ営業利益は減益となり2,957百万円(前年同期比5.3%減)となりましたが、経常利益は2,820百万円(前年同期比1.8%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は1,969百万円(前年同期比1.3%増)とほぼ同等となりました。
なお、受注高は半導体分野が増加しましたが、FPD分野が減少し、全体では41,969百万円(前年同期比10.0%減)となりました。
セグメントの業績は、次のとおりであります。
(ファインメカトロニクス部門)
半導体前工程では、ロジック/ファウンドリ向けやウェーハ向け装置が計画どおり高水準に推移し、売上高は前年度に比べ増加しました。
FPD前工程では、主に年度の前半において中小型パネル向け装置が増加し、大型パネル向け装置も堅調であったことから、売上高は前年度に比べ増加しました。
この結果、部門全体では前年度に比べ売上高は増加し29,644百万円(前年同期比6.7%増)となりました。セグメント利益は売上高の増加や販売管理費の減少により、1,993百万円(前年同期比35.9%増)となりました。
なお、受注高は、半導体前工程が増加した一方で、FPD前工程が顧客の投資計画の後ろ倒しにより減少し、全体では前年度に比べ減少しました。
(メカトロニクスシステム部門)
半導体後工程では、最先端パッケージ向け装置は堅調であり、ディスプレイドライバIC向け装置も年度の後半には復調したものの、全体では前年度に比べ売上高が減少しました。
FPD後工程では、顧客投資計画の後ろ倒しがあり、大型パネル向け、中小型パネル向けとも低調に推移し前年度に比べ売上高が減少しました。真空応用装置は全体的に低調な結果となりました。
この結果、部門全体では前年度に比べ売上高は減少し11,286百万円(前年同期比25.7%減)となりました。セグメント利益は売上高減少の影響により792百万円(前年同期比43.6%減)となりました。
なお、受注高は、半導体後工程が増加した一方で、FPD後工程が顧客の投資計画の後ろ倒しにより減少し、全体では前年度に比べ減少しました。
(流通機器システム部門)
新型コロナウイルス感染症の影響が継続し、券売機は売上が伸び悩んだものの、大口顧客向けの特需により売上高が持ち直し、セグメント利益は増加となりました。
この結果、当セグメントの売上高は1,953百万円(前年同期比13.2%減)、セグメント利益は8百万円(前年同期比186.2%増)となりました。
(不動産賃貸部門)
不動産賃貸収入は概ね計画通り推移し、売上高は1,910百万円(前年同期比0.2%減)、セグメント利益は569百万円(前年同期比1.3%増)となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の残高は、前連結会計年度末に比べ6,876百万円増加し19,586百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動による資金の増加は7,669百万円(前期同期は1,279百万円の増加)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益の計上、売上債権の減少等により資金が増加し、一方で仕入債務の減少等により資金が減少したことによるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動による資金の減少は258百万円(前年同期は900百万円の減少)となりました。これは主に、固定資産の取得等により資金が減少したことによるものです。
なお、営業活動によるキャッシュ・フローと投資活動によるキャッシュ・フローを合わせたフリー・キャッシュ・フローは、7,411百万円の増加(前年同期は378百万円の増加)となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動による資金の減少は553百万円(前期同期は826百万円の減少)となりました。これは主に、配当金の支払いにより資金が減少したことによるものです。
③生産、受注及び販売の実績
イ.生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2020年4月1日
至 2021年3月31日)
前年同期比(%)
ファインメカトロニクス(百万円)18,119101.9
メカトロニクスシステム(百万円)13,67482.2
流通機器システム(百万円)1,40079.3
合計(百万円)33,19391.7

(注)1.金額は販売価格によっており、セグメント間の内部振替前の金額によります。
2.不動産賃貸の生産高計上はありません。
3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
ロ.受注実績
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称受注高
(百万円)
前年同期比(%)受注残高
(百万円)
前年同期比(%)
ファインメカトロニクス29,16095.321,96797.8
メカトロニクスシステム9,08578.85,82272.6
流通機器システム1,81270.136071.8
不動産賃貸1,91099.8--
合計41,96990.028,15090.9

(注)上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
ハ.販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2020年4月1日
至 2021年3月31日)
前年同期比(%)
ファインメカトロニクス(百万円)29,644106.7
メカトロニクスシステム(百万円)11,28674.3
流通機器システム(百万円)1,95386.8
不動産賃貸(百万円)1,91099.8
合計(百万円)44,79495.0

(注)1.セグメント間の取引については、相殺消去しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
イ.経営成績等
a 財政状態
当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末に比べ873百万円増加し58,294百万円となりました。これは主に、現金及び預金が6,876百万円増加した一方で受取手形及び売掛金が4,779百万円、建設仮勘定が434百万円減少したことによるものです。
負債は、前連結会計年度末に比べ1,261百万円減少し36,439百万円となりました。これは主に、支払手形が588百万円、未払費用が541百万円、退職給付に係る負債が659百万円減少したことによるものです。
純資産は、前連結会計年度末に比べ2,134百万円増加し21,854百万円となりました。これは主に、親会社株主に帰属する当期純利益の計上により1,969百万円増加したことによるものです。
b 経営成績
(売上高及び営業利益)
売上高は、前連結会計年度に比べ5.0%減収の44,794百万円となりました。国内向け売上高は、前連結会計年度に比べ17.7%減収の14,255百万円となり、国内売上高比率は31.8%となりました。一方、海外向け売上高は2.4%増収の30,539百万円となり、海外売上高比率は68.2%となりました。
なお、部門別連結売上高の概況につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。
売上原価は、コストリダクション、標準化、リードタイム短縮などのコスト構造改革の実行や機種構成の変化などにより、前連結会計年度に比べ3.7%減少の31,100百万円となりました。売上原価率は、売上高の減収にともない前連結会計年度に比べ0.9ポイント増加し69.4%となりました。
販売費及び一般管理費は、前連結会計年度に比べ8.5%減少の10,736百万円となりました。
以上の結果、当連結会計年度は2,957百万円の営業利益(前年同期比5.3%減)となりました。
(営業外損益及び経常利益)
営業外収益は、固定資産売却益などにより前連結会計年度に比べ21百万円増加の114百万円となりました。
営業外費用は、前連結会計年度に比べ194百万円減少の252百万円となりました。これは主に、事務所移転費用の減少によります。
以上の結果、当連結会計年度は2,820百万円の経常利益(前年同期比1.8%増)となりました。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
当連結会計年度は、売上高の減収の一方で売上原価率の改善等により1,969百万円の親会社株主に帰属する当期純利益(前年同期比1.3%増)となりました。
また、1株当たり当期純利益は446.18円となりました。
ロ.経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、経営指標としてROS(売上高営業利益率)、ROE(自己資本当期純利益率)の向上を目指しております。当連結会計年度の数値目標および経営成績、達成状況は下記のとおりです。
指標前連結会計年度(2020年3月期)
実績
当連結会計年度(2021年3月期)
目標実績差異
(実績-目標)
売上高47,141百万円46,000百万円44,794百万円△1,206百万円
営業利益3,123百万円3,000百万円2,957百万円△43百万円
親会社株主
に帰属する
当期純利益
1,944百万円1,950百万円1,969百万円19百万円
ROS
(売上高
営業利益率)
6.6%6.5%6.6%0.1ポイント
ROE
(自己資本
当期純利益率)
10.2%9.5%9.5%

(注)当連結会計年度の数値目標は、2020年8月5日開示の2021年3月期第1四半期決算短信及び2021年3月期第1四半期決算説明資料に記載している2020年度業績予想であります。
ROS(売上高営業利益率)は、一部で設備投資の決定遅れや投資抑制などの影響による受注減少や2021年度への売上の後ろずれなどにより売上高の減少および営業利益減少の影響がありましたが、目標から0.1ポイント増となりました。
ROE(自己資本当期純利益率)は、主に当期純利益の増加などにより目標同等となりました。
ハ.セグメント別の経営成績の状況に関する認識および分析・検討内容
(ファインメカトロニクス部門)
当連結会計年度における当セグメントの売上高は、前連結会計年度比6.7%増の29,644百万円となりました。半導体前工程ではロジック/ファウンドリ向けやウェーハ向け装置が計画どおり高水準に推移したこと、FPD前工程では主に年度の前半において中小型パネル向け装置が増加し、大型パネル向け装置も堅調であったことが主な要因であります。
セグメント利益は、前連結会計年度比35.9%増の1,993百万円となりました。増加の主な要因は売上高の増加や販売管理費の減少であります。
2021年度(2022年3月期)は、半導体前工程ではグローバルニッチトップ製品として、Siウェーハ製造向け枚葉式洗浄装置、ウェーハプロセス向け枚葉式リン酸エッチング装置のトップシェア維持・拡大を図るとともに、フォトマスク製造向け装置も、先端マスク向けの凍結洗浄技術の開発やエッチング装置の量産機受注、また、EUV世代の本格量産に向け取り組みを加速してまいります。
FPD前工程では各設備投資案件での確実な受注とともに、新規製品であるフレキシブルOLED向け真空焼成炉の優位性を訴求し拡販を図ってまいります。
(メカトロニクスシステム部門)
当連結会計年度における当セグメントの売上高は、前連結会計年度比25.7%減の11,286百万円となりました。半導体後工程では最先端パッケージ向け装置は堅調であり、ディスプレイドライバIC向け装置も年度の後半には復調したものの、全体では前連結会計年度に比べ減少したこと、FPD後工程では顧客投資計画の後ろ倒しがあり大型パネル向け、中小型パネル向けとも低調に推移したことが主な要因であります。
セグメント利益は、前連結会計年度比43.6%減の792百万円となりました。売上高減少による影響が主な要因であります。
2021年度(2022年3月期)は、半導体後工程ではグローバルニッチトップ製品として、モジュールプロセス向けの高精度フリップチップボンダの更なるシェア拡大を図ってまいります。また、高精度ボンダの技術と知見を活かしたμLEDディスプレイ向けの高精度μLEDボンダの拡販を図り、市場発展に貢献します。 FPD後工程では、FPD前工程同様に各設備投資案件での確実な受注とOLED向け中小型OLB装置の拡販を図ってまいります。 また、μLEDディスプレイ向けの新規製品の開発を進め、高精度μLEDボンダとともに市場発展に貢献してまいります。
(流通機器システム部門)
当連結会計年度における当セグメントの売上高は、前連結会計年度比13.2%減の1,953百万円となりました。大口顧客向け券売機の特需を上回る、新型コロナウイルス感染症の影響による売上低迷が主な要因であります。
セグメント利益は、前連結会計年度比186.2%増の8百万円となりました。販売機種構成の変化、キャッシュレス機能開発完了による開発費減少が主な要因であります。
2021年度(2022年3月期)は、キャッシュレス機能を搭載した高付加価値商品の拡販、他社連携強化による新商品の拡販を図ってまいります。
また、更なるコストリダクションの実施、リードタイム短縮などにより、利益改善を図ってまいります。
(不動産賃貸部門)
当連結会計年度における当セグメントの売上高は、前連結会計年度比0.2%減の1,910百万円、セグメント利益は、前連結会計年度比1.3%増の569百万円となりました。主にコストの改善などにより増益となりました。
なお、各セグメントにおいては、新型コロナウイルス感染症の世界的な拡大の影響により消費や企業の経済活動が停滞し、商談・受注の停滞、部材入荷の遅れや装置の出荷・現地立上作業の停滞などにより、業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社グループの当連結会計年度のキャッシュ・フローは、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
当社グループの資本の財源及び資金の流動性については、当社グループの運転資金需要のうち主なものは、製品製造のための材料、部品の購入のほか、製造費、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、設備投資等であります。
当社グループは、事業活動に必要な資金を安定的に確保するため、内部資金の活用及び金融機関からの借入により資金を調達しております。
金融機関からの借入のうち、短期借入は主に営業取引に係る資金調達であり、長期借入は主に資金の長期的な安定化を確保することを目的とした資金調達であります。
なお、当連結会計年度末における借入金及びリース債務を含む有利子負債の残高は10,914百万円となっております。
③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。
この連結財務諸表の作成にあたっては、当連結会計年度における財務状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を与えるような見積り、予測を必要としております。
当社グループは、過去の実績値や状況を踏まえ合理的と判断される前提に基づき、継続的に見積り、予測を行っております。そのため実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
当社グループの連結財務諸表の作成のための重要な会計方針等は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載のとおりであります。
連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載および以下のとおりであります。
イ.貸倒引当金の計上基準
当社グループは、債権の貸倒に備えるため、一般債権については貸倒実績率により、貸倒懸念債権等特定の債権については個別に回収可能性を勘案し、回収不能見込額を計上しております。
前受金の受領及び信用状の利用等により信用リスクの管理を行っていますが、顧客の財政状態が悪化し、支払能力が低下した場合には、引当金の追加計上又は貸倒損失が発生する可能性があります。
ロ.たな卸資産の評価基準
当社グループは、製品、商品及び原材料は主として移動平均法による原価法(貸借対照表価額は収益性の低下による簿価切下げの方法により算定)、半製品及び仕掛品は主として個別法による原価法(貸借対照表価額は収益性の低下による簿価切下げの方法により算定)を採用しております。
将来における実際の需要または市況が見積りより悪化した場合には、評価損の追加計上が必要となる可能性があります。
ハ.繰延税金資産の回収可能性
当社グループは、繰延税金資産の回収可能性について、課税所得の額を合理的に見積ることにより判断しております。
将来の不確実な経済条件の変動等により見積りの見直しが必要となった場合、繰延税金資産及び法人税等調整額の金額に影響を与える可能性があります。
ニ.固定資産の減損処理
当社グループは、固定資産のうち減損の兆候がある資産又は資産グループについて、当該資産又は資産グループから得られる割引前将来キャッシュ・フローの総額が帳簿価額を下回る場合には、固定資産の帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として計上しております。
将来の不確実な経済条件の変動等により見積りの見直しが必要となった場合、減損損失が発生する可能性があります。
ホ.退職給付債務の算定
当社グループの退職給付費用および債務は、割引率等数理計算上で設定される前提条件や年金資産の期待運用収益率等に基づき算定されております。
将来の不確実な経済条件の変動等により割引率及び期待運用収益率等の見直しが必要となった場合、退職給付に係る負債及び退職給付費用の金額に影響を与える可能性があります。
へ.工事進行基準の見積総原価
当社グループは、進捗部分について成果の確実性が認められる顧客の指図に基づいて行う機械装置の製造及び据付工事契約について、工事進行基準を適用しております。
将来の状況の変化によって総原価の見積りと実績が乖離した場合、損益に影響を与える可能性があります。

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