有価証券報告書-第117期(2025/04/01-2026/03/31)
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度における当社グループの事業環境は、半導体業界においてはAI需要の高まりに牽引され、AIに関連するロジック/ファウンドリ向け、メモリ向けなどの設備投資が堅調に推移しました。一方、パワーデバイス向けは市場が減速し、低調に推移しました。FPD(Flat Panel Display)業界においては全般的に設備投資が低調な状況が継続しました。
このような環境の中、当連結会計年度の業績は以下のとおりです。
売上高は、前年度に比べ、半導体分野が順調に推移し増加、低調に推移したFPD分野及び新紙幣発行に伴う機器更新の需要が収束した流通機器分野が減少し、全体では88,039百万円(前年同期比8.8%増)となりました。
利益面では、半導体分野の売上増加により営業利益が15,262百万円(前年同期比8.0%増)、経常利益が14,900百万円(前年同期比6.6%増)、親会社株主に帰属する当期純利益が11,173百万円(前年同期比8.2%増)となりました。
なお、受注高は、半導体前工程は前年度から順調に推移、半導体後工程は好調であった前年度を大幅に上回る水準で推移しました。また、保守・サービス関係も順調に推移した結果、半導体分野全体で前年度に比べ増加しました。FPD分野は低調ではあるものの、前年度に比べ微増となりました。また、新紙幣発行に伴う機器更新の需要が収束した流通機器分野は前年度に比べ減少しました。この結果、当連結会計年度における受注高は87,744百万円(前年同期比25.8%増)となりました。
セグメントの業績は、次のとおりであります。
(ファインメカトロニクス部門)
売上高は、半導体前工程ではロジック/ファウンドリ向け装置が順調に推移した一方で、マスク向け装置、パワーデバイス向け装置などが低調に推移したため装置売上高は前年度に比べ減少しましたが、保守・サービス関係が順調に推移したことにより、全体では前年度に比べ増加しました。FPD前工程は低調で、前年度に比べ減少しました。この結果、部門全体では売上高が52,213百万円(前年同期比3.7%増)となりました。
セグメント利益は、装置売上高減少及び開発関連等の成長投資により販売費及び一般管理費が増加したことなどから、8,090百万円(前年同期比9.0%減)となりました。
なお、受注高は、半導体前工程ではロジック/ファウンドリ向け装置が順調に推移したほか、保守・サービス関係が寄与し前年度に比べ増加しました。FPD前工程では、前年度に比べ増加しました。この結果、部門全体では前年度に比べ受注高が増加し、52,788百万円(前年同期比16.5%増)となりました。
(メカトロニクスシステム部門)
売上高は、半導体後工程では生成AI用GPUの需要増に伴い先端パッケージ向け装置が好調に推移し、前年度に比べ大幅に増加しました。FPD後工程及び真空応用装置は低調で、いずれも前年度に比べ減少しました。この結果、部門全体では前年度に比べ増加し、31,397百万円(前年同期比37.9%増)となりました。
セグメント利益は、半導体後工程の売上増加により大幅な増益となり、7,811百万円(前年同期比68.0%増)となりました。
なお、受注高は、半導体後工程では生成AI用GPUの旺盛な需要の継続を受け、先端パッケージ向け装置が大幅に増加しました。FPD後工程及び真空応用装置の半導体分野向けでは、市況の影響を受け低調に推移しました。この結果、部門全体では前年度に比べ受注高が増加し、30,513百万円(前年同期比72.7%増)となりました。
(流通機器システム部門)
新紙幣発行に伴う紙幣識別機器の更新が収束した結果、売上高は2,595百万円(前年同期比56.5%減)、セグメント利益は64百万円(前年同期比95.7%減)となりました。
(不動産賃貸部門)
不動産賃貸収入は計画どおり推移し、売上高は1,832百万円(前年同期比1.3%増)、セグメント利益は359百万円(前年同期比8.6%減)となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の残高は、前連結会計年度末に比べ7,133百万円減少し21,330百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動による資金の増加は4,631百万円(前年同期は6,988百万円の増加)となりました。これは主に、棚卸資産の増加、未収入金の増加、法人税等の支払により資金が減少した一方で、税金等調整前当期純利益の計上、減価償却費の計上により資金が増加したことによるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動による資金の減少は8,136百万円(前年同期は3,216百万円の減少)となりました。これは主に、固定資産の取得により資金が減少したことによるものです。
なお、営業活動によるキャッシュ・フローと投資活動によるキャッシュ・フローを合わせたフリー・キャッシュ・フローは、3,504百万円の減少(前年同期は3,771百万円の増加)となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動による資金の減少は3,730百万円(前年同期は2,666百万円の減少)となりました。これは主に、配当金の支払により資金が減少したことによるものです。
③生産、受注及び販売の実績
イ.生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)1.金額は販売価格によっており、セグメント間の内部振替前の金額によります。
2.不動産賃貸の生産高計上はありません。
ロ.受注実績
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
ハ.販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)1.セグメント間の取引については、相殺消去しております。
2.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
イ.経営成績等
a 財政状態
当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末に比べ5,632百万円増加し100,876百万円となりました。これは主に、現金及び預金が7,133百万円、建設仮勘定が1,745百万円減少した一方で、仕掛品が1,531百万円、未収入金が2,241百万円、建物及び構築物が6,193百万円、機械装置及び運搬具が3,046百万円増加したことによるものです。
負債は、前連結会計年度末に比べ2,642百万円減少し45,284百万円となりました。これは主に、支払手形及び買掛金が1,809百万円増加した一方で、電子記録債務が828百万円、未払法人税等が512百万円、前受金が994百万円、退職給付に係る負債が990百万円減少したことによるものです。
純資産は、前連結会計年度末に比べ8,275百万円増加し55,592百万円となりました。これは主に、配当金の支払により3,655百万円減少した一方で、親会社株主に帰属する当期純利益の計上により11,173百万円増加したことによるものです。
b 経営成績
(売上高及び営業利益)
売上高は、前連結会計年度に比べ8.8%増収の88,039百万円となりました。国内向け売上高は、前連結会計年度に比べ21.4%減収の21,306百万円となり、国内売上高比率は24.2%となりました。一方、海外向け売上高は24.0%増収の66,733百万円となり、海外売上高比率は75.8%となりました。
なお、セグメント別売上高の概況につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。
売上原価は、売上高の増加に伴い、前連結会計年度に比べ7.7%増加の53,263百万円となりました。売上原価率は、前連結会計年度に比べ0.6ポイント減少の60.5%となりました。
販売費及び一般管理費は、前中期経営計画(2023-2025年度)の柱の一つである「持続的成長に向けた投資」を進め、前連結会計年度に比べ12.6%増加の19,513百万円となりました。
以上の結果、当連結会計年度は15,262百万円の営業利益(前年同期比8.0%増)となりました。
(営業外損益及び経常利益)
営業外収益は、前連結会計年度に比べ42百万円減少の172百万円となりました。
営業外費用は、主に固定資産廃棄損の増加により前連結会計年度に比べ161百万円増加の534百万円となりました。
以上の結果、当連結会計年度は14,900百万円の経常利益(前年同期比6.6%増)となりました。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
当連結会計年度は、売上高の増加により11,173百万円の親会社株主に帰属する当期純利益(前年同期比8.2%増)となりました。
また、1株当たり当期純利益は170.28円となりました。
ロ.経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、売上高、営業利益、ROS(売上高営業利益率)、ROE(自己資本当期純利益率)を重要な経営指標としております。当連結会計年度の数値目標及び経営成績、達成状況は下記のとおりです。
(注)当連結会計年度の数値目標は、2025年5月14日開示の2025年3月期決算短信及び2025年3月期決算説明資料に記載している2025年度業績予想であります。
主に生成AI用GPUの需要増に伴い半導体後工程の先端パッケージ向け装置が好調に推移したことにより、売上高は8,039百万円増、営業利益は4,762百万円増、ROS(売上高営業利益率)は4.2ポイント増となりました。
ROE(自己資本当期純利益率)は、主に当期純利益の増加などにより、5.9ポイント増となりました。
ハ.セグメント別の経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
(ファインメカトロニクス部門)
当連結会計年度における当セグメントの売上高は、前連結会計年度比3.7%増の52,213百万円となりました。半導体前工程ではロジック/ファウンドリ向け装置が順調に推移した一方で、マスク向け装置、パワーデバイス向け装置などが低調に推移したため装置売上高は前年度に比べ減少しましたが、保守・サービス関係が順調に推移したことが主な背景であります。
セグメント利益は、前連結会計年度比9.0%減の8,090百万円となりました。減少の主な要因は、装置売上高減少及び開発関連等の成長投資により販売費及び一般管理費が増加したことであります。
2026年度(2027年3月期)は、新たにGNT製品に加えた2機種の拡販に注力するとともに、既存のグローバルニッチトップ製品群の更なる拡大、新機種の上市に向けた開発も加速してまいります。
(メカトロニクスシステム部門)
当連結会計年度における当セグメントの売上高は、前連結会計年度比37.9%増の31,397百万円となりました。生成AI用GPUの需要増に伴い先端パッケージ向け装置が好調に推移し、前年度に比べ大幅に増加したことが主な背景であります。
セグメント利益は、前連結会計年度比68.0%増の7,811百万円となりました。増加の主な要因は、半導体後工程の売上高の増加であります。
2026年度(2027年3月期)は、引き続きモジュールプロセスの先端パッケージ向けボンダの更なるシェア拡大を図ってまいります。
(流通機器システム部門)
当連結会計年度における当セグメントの売上高は、前連結会計年度比56.5%減の2,595百万円となりました。前連結会計年度において発生した新紙幣発行に伴う紙幣識別機器の更新需要が収束したことにより、主力の券売機の売上が低調に推移したことが主な要因であります。
セグメント利益は、前連結会計年度比95.7%減の64百万円となりました。売上高の減少や原材料の高騰が主な要因であります。
2026年度(2027年3月期)は、既存製品の機能強化、買い替え提案を図るとともに、新製品の開発、販売にも注力してまいります。また、部品や部材の価格上昇による影響の抑制、生産性向上などにより、利益率の改善を図ってまいります。
(不動産賃貸部門)
当連結会計年度における当セグメントの売上高は、前連結会計年度比1.3%増の1,832百万円、セグメント利益は、前連結会計年度比8.6%減の359百万円となりました。
②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社グループの当連結会計年度のキャッシュ・フローは、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
当社グループの資本の財源及び資金の流動性については、当社グループの運転資金需要のうち主なものは、製品製造のための材料、部品の購入のほか、製造費、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、設備投資等であります。
当社グループは、事業活動に必要な資金を安定的に確保するため、内部資金の活用及び金融機関からの借入により資金を調達しております。
金融機関からの借入のうち、短期借入は主に営業取引に係る資金調達であり、長期借入は主に資金の長期的な安定化を確保することを目的とした資金調達であります。
なお、当連結会計年度末における借入金及びリース債務を含む有利子負債の残高は8,656百万円となっております。
③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。
この連結財務諸表の作成にあたっては、当連結会計年度における財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を与えるような見積り、予測を必要としております。
当社グループは、過去の実績値や状況を踏まえ合理的と判断される前提に基づき、継続的に見積り、予測を行っております。そのため実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
当社グループの連結財務諸表の作成のための重要な会計方針等は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載のとおりであります。
連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載及び以下のとおりであります。
イ.貸倒引当金の計上基準
当社グループは、債権の貸倒に備えるため、一般債権については貸倒実績率により、貸倒懸念債権等特定の債権については個別に回収可能性を勘案し、回収不能見込額を計上しております。
前受金の受領及び信用状の利用等により信用リスクの管理を行っていますが、顧客の財政状態が悪化し、支払能力が低下した場合には、引当金の追加計上又は貸倒損失が発生する可能性があります。
ロ.棚卸資産の評価基準
当社グループは、製品、商品及び原材料は主として移動平均法による原価法(貸借対照表価額は収益性の低下による簿価切下げの方法により算定)、仕掛品は主として個別法による原価法(貸借対照表価額は収益性の低下による簿価切下げの方法により算定)を採用しております。
将来における実際の需要又は市況が見積りより悪化した場合には、評価損の追加計上が必要となる可能性があります。
ハ.繰延税金資産の回収可能性
当社グループは、繰延税金資産の回収可能性について、課税所得の額を合理的に見積ることにより判断しております。
将来の不確実な経済条件の変動等により見積りの見直しが必要となった場合、繰延税金資産及び法人税等調整額の金額に影響を与える可能性があります。
ニ.固定資産の減損処理
当社グループは、固定資産のうち減損の兆候がある資産又は資産グループについて、当該資産又は資産グループから得られる割引前将来キャッシュ・フローの総額が帳簿価額を下回る場合には、固定資産の帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として計上しております。
将来の不確実な経済条件の変動等により見積りの見直しが必要となった場合、減損損失が発生する可能性があります。
ホ.退職給付債務の算定
当社グループの退職給付費用及び債務は、割引率等数理計算上で設定される前提条件や年金資産の期待運用収益率等に基づき算定されております。
将来の不確実な経済条件の変動等により割引率及び期待運用収益率等の見直しが必要となった場合、退職給付に係る負債及び退職給付費用の金額に影響を与える可能性があります。
へ.顧客との契約に基づき行う工事の総原価の見積り
当社グループは、顧客の契約に基づき他の用途に転用できない機械装置の製造及び据付工事契約について、一定の期間にわたり収益を認識しております。
将来の状況の変化によって総原価の見積りと実績が乖離した場合、損益に影響を与える可能性があります。
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度における当社グループの事業環境は、半導体業界においてはAI需要の高まりに牽引され、AIに関連するロジック/ファウンドリ向け、メモリ向けなどの設備投資が堅調に推移しました。一方、パワーデバイス向けは市場が減速し、低調に推移しました。FPD(Flat Panel Display)業界においては全般的に設備投資が低調な状況が継続しました。
このような環境の中、当連結会計年度の業績は以下のとおりです。
売上高は、前年度に比べ、半導体分野が順調に推移し増加、低調に推移したFPD分野及び新紙幣発行に伴う機器更新の需要が収束した流通機器分野が減少し、全体では88,039百万円(前年同期比8.8%増)となりました。
利益面では、半導体分野の売上増加により営業利益が15,262百万円(前年同期比8.0%増)、経常利益が14,900百万円(前年同期比6.6%増)、親会社株主に帰属する当期純利益が11,173百万円(前年同期比8.2%増)となりました。
なお、受注高は、半導体前工程は前年度から順調に推移、半導体後工程は好調であった前年度を大幅に上回る水準で推移しました。また、保守・サービス関係も順調に推移した結果、半導体分野全体で前年度に比べ増加しました。FPD分野は低調ではあるものの、前年度に比べ微増となりました。また、新紙幣発行に伴う機器更新の需要が収束した流通機器分野は前年度に比べ減少しました。この結果、当連結会計年度における受注高は87,744百万円(前年同期比25.8%増)となりました。
セグメントの業績は、次のとおりであります。
(ファインメカトロニクス部門)
売上高は、半導体前工程ではロジック/ファウンドリ向け装置が順調に推移した一方で、マスク向け装置、パワーデバイス向け装置などが低調に推移したため装置売上高は前年度に比べ減少しましたが、保守・サービス関係が順調に推移したことにより、全体では前年度に比べ増加しました。FPD前工程は低調で、前年度に比べ減少しました。この結果、部門全体では売上高が52,213百万円(前年同期比3.7%増)となりました。
セグメント利益は、装置売上高減少及び開発関連等の成長投資により販売費及び一般管理費が増加したことなどから、8,090百万円(前年同期比9.0%減)となりました。
なお、受注高は、半導体前工程ではロジック/ファウンドリ向け装置が順調に推移したほか、保守・サービス関係が寄与し前年度に比べ増加しました。FPD前工程では、前年度に比べ増加しました。この結果、部門全体では前年度に比べ受注高が増加し、52,788百万円(前年同期比16.5%増)となりました。
(メカトロニクスシステム部門)
売上高は、半導体後工程では生成AI用GPUの需要増に伴い先端パッケージ向け装置が好調に推移し、前年度に比べ大幅に増加しました。FPD後工程及び真空応用装置は低調で、いずれも前年度に比べ減少しました。この結果、部門全体では前年度に比べ増加し、31,397百万円(前年同期比37.9%増)となりました。
セグメント利益は、半導体後工程の売上増加により大幅な増益となり、7,811百万円(前年同期比68.0%増)となりました。
なお、受注高は、半導体後工程では生成AI用GPUの旺盛な需要の継続を受け、先端パッケージ向け装置が大幅に増加しました。FPD後工程及び真空応用装置の半導体分野向けでは、市況の影響を受け低調に推移しました。この結果、部門全体では前年度に比べ受注高が増加し、30,513百万円(前年同期比72.7%増)となりました。
(流通機器システム部門)
新紙幣発行に伴う紙幣識別機器の更新が収束した結果、売上高は2,595百万円(前年同期比56.5%減)、セグメント利益は64百万円(前年同期比95.7%減)となりました。
(不動産賃貸部門)
不動産賃貸収入は計画どおり推移し、売上高は1,832百万円(前年同期比1.3%増)、セグメント利益は359百万円(前年同期比8.6%減)となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の残高は、前連結会計年度末に比べ7,133百万円減少し21,330百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動による資金の増加は4,631百万円(前年同期は6,988百万円の増加)となりました。これは主に、棚卸資産の増加、未収入金の増加、法人税等の支払により資金が減少した一方で、税金等調整前当期純利益の計上、減価償却費の計上により資金が増加したことによるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動による資金の減少は8,136百万円(前年同期は3,216百万円の減少)となりました。これは主に、固定資産の取得により資金が減少したことによるものです。
なお、営業活動によるキャッシュ・フローと投資活動によるキャッシュ・フローを合わせたフリー・キャッシュ・フローは、3,504百万円の減少(前年同期は3,771百万円の増加)となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動による資金の減少は3,730百万円(前年同期は2,666百万円の減少)となりました。これは主に、配当金の支払により資金が減少したことによるものです。
③生産、受注及び販売の実績
イ.生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 2025年4月1日 至 2026年3月31日) | 前年同期比(%) |
| ファインメカトロニクス(百万円) | 30,246 | 95.1 |
| メカトロニクスシステム(百万円) | 33,100 | 146.2 |
| 流通機器システム(百万円) | 1,652 | 33.0 |
| 合計(百万円) | 64,999 | 109.3 |
(注)1.金額は販売価格によっており、セグメント間の内部振替前の金額によります。
2.不動産賃貸の生産高計上はありません。
ロ.受注実績
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 受注高 (百万円) | 前年同期比(%) | 受注残高 (百万円) | 前年同期比(%) |
| ファインメカトロニクス | 52,788 | 116.5 | 38,761 | 101.5 |
| メカトロニクスシステム | 30,513 | 172.7 | 7,860 | 89.9 |
| 流通機器システム | 2,610 | 52.6 | 1,709 | 100.8 |
| 不動産賃貸 | 1,832 | 101.3 | - | - |
| 合計 | 87,744 | 125.8 | 48,331 | 99.4 |
ハ.販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 2025年4月1日 至 2026年3月31日) | 前年同期比(%) |
| ファインメカトロニクス(百万円) | 52,213 | 103.7 |
| メカトロニクスシステム(百万円) | 31,397 | 137.9 |
| 流通機器システム(百万円) | 2,595 | 43.5 |
| 不動産賃貸(百万円) | 1,832 | 101.3 |
| 合計(百万円) | 88,039 | 108.8 |
(注)1.セグメント間の取引については、相殺消去しております。
2.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
| 相手先 | 前連結会計年度 (自 2024年4月1日 至 2025年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2025年4月1日 至 2026年3月31日) | ||
| 金額(百万円) | 割合(%) | 金額(百万円) | 割合(%) | |
| Taiwan Semiconductor Manufacturing Company,Ltd. | 18,391 | 22.7 | 34,482 | 39.2 |
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
イ.経営成績等
a 財政状態
当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末に比べ5,632百万円増加し100,876百万円となりました。これは主に、現金及び預金が7,133百万円、建設仮勘定が1,745百万円減少した一方で、仕掛品が1,531百万円、未収入金が2,241百万円、建物及び構築物が6,193百万円、機械装置及び運搬具が3,046百万円増加したことによるものです。
負債は、前連結会計年度末に比べ2,642百万円減少し45,284百万円となりました。これは主に、支払手形及び買掛金が1,809百万円増加した一方で、電子記録債務が828百万円、未払法人税等が512百万円、前受金が994百万円、退職給付に係る負債が990百万円減少したことによるものです。
純資産は、前連結会計年度末に比べ8,275百万円増加し55,592百万円となりました。これは主に、配当金の支払により3,655百万円減少した一方で、親会社株主に帰属する当期純利益の計上により11,173百万円増加したことによるものです。
b 経営成績
(売上高及び営業利益)
売上高は、前連結会計年度に比べ8.8%増収の88,039百万円となりました。国内向け売上高は、前連結会計年度に比べ21.4%減収の21,306百万円となり、国内売上高比率は24.2%となりました。一方、海外向け売上高は24.0%増収の66,733百万円となり、海外売上高比率は75.8%となりました。
なお、セグメント別売上高の概況につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。
売上原価は、売上高の増加に伴い、前連結会計年度に比べ7.7%増加の53,263百万円となりました。売上原価率は、前連結会計年度に比べ0.6ポイント減少の60.5%となりました。
販売費及び一般管理費は、前中期経営計画(2023-2025年度)の柱の一つである「持続的成長に向けた投資」を進め、前連結会計年度に比べ12.6%増加の19,513百万円となりました。
以上の結果、当連結会計年度は15,262百万円の営業利益(前年同期比8.0%増)となりました。
(営業外損益及び経常利益)
営業外収益は、前連結会計年度に比べ42百万円減少の172百万円となりました。
営業外費用は、主に固定資産廃棄損の増加により前連結会計年度に比べ161百万円増加の534百万円となりました。
以上の結果、当連結会計年度は14,900百万円の経常利益(前年同期比6.6%増)となりました。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
当連結会計年度は、売上高の増加により11,173百万円の親会社株主に帰属する当期純利益(前年同期比8.2%増)となりました。
また、1株当たり当期純利益は170.28円となりました。
ロ.経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、売上高、営業利益、ROS(売上高営業利益率)、ROE(自己資本当期純利益率)を重要な経営指標としております。当連結会計年度の数値目標及び経営成績、達成状況は下記のとおりです。
| 指標 | 前連結会計年度 (2025年3月期) 実績 | 当連結会計年度(2026年3月期) | ||||||
| 目標 | 実績 | 差異 (実績-目標) | ||||||
| 売上高 | 80,915 | 百万円 | 80,000 | 百万円 | 88,039 | 百万円 | 8,039 | 百万円 |
| 営業利益 | 14,135 | 百万円 | 10,500 | 百万円 | 15,262 | 百万円 | 4,762 | 百万円 |
| 親会社株主 に帰属する 当期純利益 | 10,328 | 百万円 | 7,500 | 百万円 | 11,173 | 百万円 | 3,673 | 百万円 |
| ROS (売上高 営業利益率) | 17.5% | 13.1% | 17.3% | 4.2ポイント | ||||
| ROE (自己資本 当期純利益率) | 24.0% | 15.8% | 21.7% | 5.9ポイント | ||||
(注)当連結会計年度の数値目標は、2025年5月14日開示の2025年3月期決算短信及び2025年3月期決算説明資料に記載している2025年度業績予想であります。
主に生成AI用GPUの需要増に伴い半導体後工程の先端パッケージ向け装置が好調に推移したことにより、売上高は8,039百万円増、営業利益は4,762百万円増、ROS(売上高営業利益率)は4.2ポイント増となりました。
ROE(自己資本当期純利益率)は、主に当期純利益の増加などにより、5.9ポイント増となりました。
ハ.セグメント別の経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
(ファインメカトロニクス部門)
当連結会計年度における当セグメントの売上高は、前連結会計年度比3.7%増の52,213百万円となりました。半導体前工程ではロジック/ファウンドリ向け装置が順調に推移した一方で、マスク向け装置、パワーデバイス向け装置などが低調に推移したため装置売上高は前年度に比べ減少しましたが、保守・サービス関係が順調に推移したことが主な背景であります。
セグメント利益は、前連結会計年度比9.0%減の8,090百万円となりました。減少の主な要因は、装置売上高減少及び開発関連等の成長投資により販売費及び一般管理費が増加したことであります。
2026年度(2027年3月期)は、新たにGNT製品に加えた2機種の拡販に注力するとともに、既存のグローバルニッチトップ製品群の更なる拡大、新機種の上市に向けた開発も加速してまいります。
(メカトロニクスシステム部門)
当連結会計年度における当セグメントの売上高は、前連結会計年度比37.9%増の31,397百万円となりました。生成AI用GPUの需要増に伴い先端パッケージ向け装置が好調に推移し、前年度に比べ大幅に増加したことが主な背景であります。
セグメント利益は、前連結会計年度比68.0%増の7,811百万円となりました。増加の主な要因は、半導体後工程の売上高の増加であります。
2026年度(2027年3月期)は、引き続きモジュールプロセスの先端パッケージ向けボンダの更なるシェア拡大を図ってまいります。
(流通機器システム部門)
当連結会計年度における当セグメントの売上高は、前連結会計年度比56.5%減の2,595百万円となりました。前連結会計年度において発生した新紙幣発行に伴う紙幣識別機器の更新需要が収束したことにより、主力の券売機の売上が低調に推移したことが主な要因であります。
セグメント利益は、前連結会計年度比95.7%減の64百万円となりました。売上高の減少や原材料の高騰が主な要因であります。
2026年度(2027年3月期)は、既存製品の機能強化、買い替え提案を図るとともに、新製品の開発、販売にも注力してまいります。また、部品や部材の価格上昇による影響の抑制、生産性向上などにより、利益率の改善を図ってまいります。
(不動産賃貸部門)
当連結会計年度における当セグメントの売上高は、前連結会計年度比1.3%増の1,832百万円、セグメント利益は、前連結会計年度比8.6%減の359百万円となりました。
②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社グループの当連結会計年度のキャッシュ・フローは、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
当社グループの資本の財源及び資金の流動性については、当社グループの運転資金需要のうち主なものは、製品製造のための材料、部品の購入のほか、製造費、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、設備投資等であります。
当社グループは、事業活動に必要な資金を安定的に確保するため、内部資金の活用及び金融機関からの借入により資金を調達しております。
金融機関からの借入のうち、短期借入は主に営業取引に係る資金調達であり、長期借入は主に資金の長期的な安定化を確保することを目的とした資金調達であります。
なお、当連結会計年度末における借入金及びリース債務を含む有利子負債の残高は8,656百万円となっております。
③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。
この連結財務諸表の作成にあたっては、当連結会計年度における財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を与えるような見積り、予測を必要としております。
当社グループは、過去の実績値や状況を踏まえ合理的と判断される前提に基づき、継続的に見積り、予測を行っております。そのため実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
当社グループの連結財務諸表の作成のための重要な会計方針等は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載のとおりであります。
連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載及び以下のとおりであります。
イ.貸倒引当金の計上基準
当社グループは、債権の貸倒に備えるため、一般債権については貸倒実績率により、貸倒懸念債権等特定の債権については個別に回収可能性を勘案し、回収不能見込額を計上しております。
前受金の受領及び信用状の利用等により信用リスクの管理を行っていますが、顧客の財政状態が悪化し、支払能力が低下した場合には、引当金の追加計上又は貸倒損失が発生する可能性があります。
ロ.棚卸資産の評価基準
当社グループは、製品、商品及び原材料は主として移動平均法による原価法(貸借対照表価額は収益性の低下による簿価切下げの方法により算定)、仕掛品は主として個別法による原価法(貸借対照表価額は収益性の低下による簿価切下げの方法により算定)を採用しております。
将来における実際の需要又は市況が見積りより悪化した場合には、評価損の追加計上が必要となる可能性があります。
ハ.繰延税金資産の回収可能性
当社グループは、繰延税金資産の回収可能性について、課税所得の額を合理的に見積ることにより判断しております。
将来の不確実な経済条件の変動等により見積りの見直しが必要となった場合、繰延税金資産及び法人税等調整額の金額に影響を与える可能性があります。
ニ.固定資産の減損処理
当社グループは、固定資産のうち減損の兆候がある資産又は資産グループについて、当該資産又は資産グループから得られる割引前将来キャッシュ・フローの総額が帳簿価額を下回る場合には、固定資産の帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として計上しております。
将来の不確実な経済条件の変動等により見積りの見直しが必要となった場合、減損損失が発生する可能性があります。
ホ.退職給付債務の算定
当社グループの退職給付費用及び債務は、割引率等数理計算上で設定される前提条件や年金資産の期待運用収益率等に基づき算定されております。
将来の不確実な経済条件の変動等により割引率及び期待運用収益率等の見直しが必要となった場合、退職給付に係る負債及び退職給付費用の金額に影響を与える可能性があります。
へ.顧客との契約に基づき行う工事の総原価の見積り
当社グループは、顧客の契約に基づき他の用途に転用できない機械装置の製造及び据付工事契約について、一定の期間にわたり収益を認識しております。
将来の状況の変化によって総原価の見積りと実績が乖離した場合、損益に影響を与える可能性があります。