有価証券報告書-第117期(平成28年4月1日-平成29年3月31日)
有報資料
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。
(1)対処すべき課題
当社グループは、常に変革に挑戦し続け、快適で安心できるネットワーク社会づくりに貢献し、豊かで夢のある未来を世界中の人々に提供することを企業理念としております。そのためには、健全な利益と成長を実現し、企業価値を持続的に向上させることが重要と考えております。
情報機器やネットワークの高度化を背景に、社会や経済の至るところでICTの活用が広がり、従来の業界の枠組みを超えた新たなビジネスが生まれるなど、市場構造の変革が進んでおります。消費者の行動が変化し、またグローバルな競争が加速する中で、企業において新しいテクノロジーをビジネスの変革や競争優位の確保に活かす動きが高まっています。また、防災、エネルギー、環境、医療など、社会の抱える様々な課題を解決し豊かな社会の実現に貢献することが、ICTの新たな役割として期待されています。
このような環境下において、当社グループは、テクノロジーソリューションを中核とした真のサービスカンパニーになることを目指しております。2015年10月に発表しました経営方針において、①つながるサービスにフォーカスした「ビジネスモデル変革」により、競争力を高めること、②「デジタル・イノベーション」の可能性の追求を目指した人材・体制の強化、そして③それらを「グローバル」に実行することを掲げました。こうした自らの改革を進め、お客様のビジネスを支えるとともに、豊かな社会の実現に向け、ICTを通じて貢献してまいります。これに向けて、ビジネス及び社会におけるイノベーションを通じてICTの活用領域を拡大するとともに、グローバルでのビジネス拡大を進めてまいります。
ビジネス分野については、IoT時代に向けた新しいデジタルテクノロジーを活かしたビジネスのイノベーション創出に取り組んでまいります。同時に、人に優しい豊かな社会「ヒューマンセントリック・インテリジェントソサエティ」の実現につながる、社会イノベーションの創出を目指してまいります。
グローバルでのビジネス拡大に向けては、当社グループのグローバルな区分であるリージョンと事業部門とのマトリクス体制をさらに進化させます。日本を含めたグローバルな連携を一層進め、グローバルデリバリー体制拡充によるオフショアの徹底活用で成長を加速いたします。
当社グループは経営目標として(ⅰ)営業利益率10%以上、(ⅱ)フリー・キャッシュ・フロー1,500億円以上、(ⅲ)自己資本比率40%以上、(ⅳ)海外売上比率50%以上を設定いたしました。「ビジネスモデル変革」を通じて、当社グループの形と質を転換し真のサービス企業に変質することにより、さらなる成長を確実に進めてまいります。
これらの実現に向けては、次世代技術の研究開発やデジタル変革実現へ向けた先行投資にも引き続き注力してまいります。
以上のような課題を不断の努力を積み重ねることにより解決し、快適で安心できるネットワーク社会づくりに貢献できるグローバルな企業として、お客様や社会から信頼されるよう一層の自己革新を図ってまいります。
(2)コンプライアンス問題への対応
当社グループは、企業価値の維持・向上の観点からもコンプライアンスを含む内部統制体制の構築及び運用を経営の最重要事項の一つと認識し、FUJITSU Wayの「行動規範」に則り、従来からその徹底を図ってまいりました。
しかしながら、当社は、2016年7月に東京電力株式会社(注)向けの電力保安通信用機器の受注調整に関し独占禁止法違反が認定され、排除措置命令及び課徴金納付命令を受けたこと(以下、東京電力事案といいます。)に続き、2017年2月には中部電力株式会社向けハイブリッド光通信装置及び伝送路用装置の取引についても独占禁止法違反の認定を受けました。
当社の中部電力株式会社担当の営業担当者は東京電力事案の発覚前からすでに他社との受注調整を取りやめていましたが、当社は、東京電力事案の発覚後、取締役会の決議のもと直ちに社内調査を実施し、中部電力株式会社との取引でも同様の受注調整があることを発見しました。これを受けて、当社は取締役会の承認を得て直ちに課徴金減免申請を行いましたが、独占禁止法違反の認定にこれまで時間を要しました。
直ちに課徴金減免申請を行ったことにより課徴金の全額免除を受けるとともに、排除措置命令の発令も免除されることになりましたが、改めてこのような事態を招いたことを深く反省し、皆さまに多大なご心配をおかけしていることをお詫び申しあげます。
当社グループは、東京電力事案が発覚した後、コンプライアンスに関する取り組みの一層の強化を対処すべき課題と位置づけ、再発防止に努めてまいりましたが、この取り組みを今後も継続してまいります。
(注)現 東京電力ホールディングス株式会社
(3)気候変動・エネルギー問題への対応
2020年以降の温暖化対策の国際的枠組みとしてパリ協定(注1)が2016年11月に発効され、「産業革命前からの平均気温上昇を2度未満に抑える」という目標が示されました。これを実現するためには、「低炭素」から「脱炭素」に向けた大きな転換が必要です。
グローバル市場においてはCO2排出規制の強化、炭素価格の高騰や炭素税の導入が予測されています。また、化石燃料産業からの投資撤退やESG投資も進み、マーケットルールの変化が顕著化しています。一方で、ICT利活用により、世界のCO2排出量の20%(注2)を削減するポテンシャルがあるとの試算がなされています。
こうした背景を踏まえ、当社グループは、グローバルICT企業として、気候変動対策において果たすべき役割や実現すべき未来の姿を明確にした2050年までの中長期環境ビジョン「FUJITSU Climate and Energy Vision」を策定しました。本ビジョンは、ICTを活用し自らの「脱炭素化」にいち早く取り組むこと、及びそこで得たノウハウと当社のデジタルテクノロジーをソリューションとしてお客様・社会に提供し、ビジネスを通して気候変動の緩和と適応に貢献することを狙いとしています。
自らの「脱炭素化」については、2050年までに自らのCO2ゼロエミッションを目指し、科学的根拠と整合した中長期のCO2排出量削減目標を策定すると同時に、「富士通グループ環境行動計画」の中で3ヶ年の短期目標も掲げ、着実な排出量削減に取り組みます。
お客様・社会に対しては、多様なモノやサービスをデジタルにつなげることで、社会システム全体としてのエネルギーの最適利用を実現するとともに、先進テクノロジーをレジリエントな社会インフラの構築などに活用し、気候変動の緩和と適応に貢献します。
詳しくは、「富士通グループ環境報告書」をご参照ください。
(注1)パリ協定:国連気候変動枠組条約第21回締約国会議で採択された2020年以降の温暖化対策の新たな枠組み。
(注2)20%:GeSI(Global e-Sustainability Initiative)の試算による。
(4)財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針
当社は、企業価値を向上させることが、結果として買収防衛にもつながるという基本的な考え方のもと、企業価値向上に注力しているところであり、現時点で特別な防衛策は導入しておりません。
当社に対して買収提案があった場合は、取締役会は、当社の支配権の所在を決定するのは株主であるとの認識のもと、適切な対応を行います。
(1)対処すべき課題
当社グループは、常に変革に挑戦し続け、快適で安心できるネットワーク社会づくりに貢献し、豊かで夢のある未来を世界中の人々に提供することを企業理念としております。そのためには、健全な利益と成長を実現し、企業価値を持続的に向上させることが重要と考えております。
情報機器やネットワークの高度化を背景に、社会や経済の至るところでICTの活用が広がり、従来の業界の枠組みを超えた新たなビジネスが生まれるなど、市場構造の変革が進んでおります。消費者の行動が変化し、またグローバルな競争が加速する中で、企業において新しいテクノロジーをビジネスの変革や競争優位の確保に活かす動きが高まっています。また、防災、エネルギー、環境、医療など、社会の抱える様々な課題を解決し豊かな社会の実現に貢献することが、ICTの新たな役割として期待されています。
このような環境下において、当社グループは、テクノロジーソリューションを中核とした真のサービスカンパニーになることを目指しております。2015年10月に発表しました経営方針において、①つながるサービスにフォーカスした「ビジネスモデル変革」により、競争力を高めること、②「デジタル・イノベーション」の可能性の追求を目指した人材・体制の強化、そして③それらを「グローバル」に実行することを掲げました。こうした自らの改革を進め、お客様のビジネスを支えるとともに、豊かな社会の実現に向け、ICTを通じて貢献してまいります。これに向けて、ビジネス及び社会におけるイノベーションを通じてICTの活用領域を拡大するとともに、グローバルでのビジネス拡大を進めてまいります。
ビジネス分野については、IoT時代に向けた新しいデジタルテクノロジーを活かしたビジネスのイノベーション創出に取り組んでまいります。同時に、人に優しい豊かな社会「ヒューマンセントリック・インテリジェントソサエティ」の実現につながる、社会イノベーションの創出を目指してまいります。
グローバルでのビジネス拡大に向けては、当社グループのグローバルな区分であるリージョンと事業部門とのマトリクス体制をさらに進化させます。日本を含めたグローバルな連携を一層進め、グローバルデリバリー体制拡充によるオフショアの徹底活用で成長を加速いたします。
当社グループは経営目標として(ⅰ)営業利益率10%以上、(ⅱ)フリー・キャッシュ・フロー1,500億円以上、(ⅲ)自己資本比率40%以上、(ⅳ)海外売上比率50%以上を設定いたしました。「ビジネスモデル変革」を通じて、当社グループの形と質を転換し真のサービス企業に変質することにより、さらなる成長を確実に進めてまいります。
これらの実現に向けては、次世代技術の研究開発やデジタル変革実現へ向けた先行投資にも引き続き注力してまいります。
以上のような課題を不断の努力を積み重ねることにより解決し、快適で安心できるネットワーク社会づくりに貢献できるグローバルな企業として、お客様や社会から信頼されるよう一層の自己革新を図ってまいります。
(2)コンプライアンス問題への対応
当社グループは、企業価値の維持・向上の観点からもコンプライアンスを含む内部統制体制の構築及び運用を経営の最重要事項の一つと認識し、FUJITSU Wayの「行動規範」に則り、従来からその徹底を図ってまいりました。
しかしながら、当社は、2016年7月に東京電力株式会社(注)向けの電力保安通信用機器の受注調整に関し独占禁止法違反が認定され、排除措置命令及び課徴金納付命令を受けたこと(以下、東京電力事案といいます。)に続き、2017年2月には中部電力株式会社向けハイブリッド光通信装置及び伝送路用装置の取引についても独占禁止法違反の認定を受けました。
当社の中部電力株式会社担当の営業担当者は東京電力事案の発覚前からすでに他社との受注調整を取りやめていましたが、当社は、東京電力事案の発覚後、取締役会の決議のもと直ちに社内調査を実施し、中部電力株式会社との取引でも同様の受注調整があることを発見しました。これを受けて、当社は取締役会の承認を得て直ちに課徴金減免申請を行いましたが、独占禁止法違反の認定にこれまで時間を要しました。
直ちに課徴金減免申請を行ったことにより課徴金の全額免除を受けるとともに、排除措置命令の発令も免除されることになりましたが、改めてこのような事態を招いたことを深く反省し、皆さまに多大なご心配をおかけしていることをお詫び申しあげます。
当社グループは、東京電力事案が発覚した後、コンプライアンスに関する取り組みの一層の強化を対処すべき課題と位置づけ、再発防止に努めてまいりましたが、この取り組みを今後も継続してまいります。
(注)現 東京電力ホールディングス株式会社
(3)気候変動・エネルギー問題への対応
2020年以降の温暖化対策の国際的枠組みとしてパリ協定(注1)が2016年11月に発効され、「産業革命前からの平均気温上昇を2度未満に抑える」という目標が示されました。これを実現するためには、「低炭素」から「脱炭素」に向けた大きな転換が必要です。
グローバル市場においてはCO2排出規制の強化、炭素価格の高騰や炭素税の導入が予測されています。また、化石燃料産業からの投資撤退やESG投資も進み、マーケットルールの変化が顕著化しています。一方で、ICT利活用により、世界のCO2排出量の20%(注2)を削減するポテンシャルがあるとの試算がなされています。
こうした背景を踏まえ、当社グループは、グローバルICT企業として、気候変動対策において果たすべき役割や実現すべき未来の姿を明確にした2050年までの中長期環境ビジョン「FUJITSU Climate and Energy Vision」を策定しました。本ビジョンは、ICTを活用し自らの「脱炭素化」にいち早く取り組むこと、及びそこで得たノウハウと当社のデジタルテクノロジーをソリューションとしてお客様・社会に提供し、ビジネスを通して気候変動の緩和と適応に貢献することを狙いとしています。
自らの「脱炭素化」については、2050年までに自らのCO2ゼロエミッションを目指し、科学的根拠と整合した中長期のCO2排出量削減目標を策定すると同時に、「富士通グループ環境行動計画」の中で3ヶ年の短期目標も掲げ、着実な排出量削減に取り組みます。
お客様・社会に対しては、多様なモノやサービスをデジタルにつなげることで、社会システム全体としてのエネルギーの最適利用を実現するとともに、先進テクノロジーをレジリエントな社会インフラの構築などに活用し、気候変動の緩和と適応に貢献します。
詳しくは、「富士通グループ環境報告書」をご参照ください。
(注1)パリ協定:国連気候変動枠組条約第21回締約国会議で採択された2020年以降の温暖化対策の新たな枠組み。
(注2)20%:GeSI(Global e-Sustainability Initiative)の試算による。
(4)財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針
当社は、企業価値を向上させることが、結果として買収防衛にもつながるという基本的な考え方のもと、企業価値向上に注力しているところであり、現時点で特別な防衛策は導入しておりません。
当社に対して買収提案があった場合は、取締役会は、当社の支配権の所在を決定するのは株主であるとの認識のもと、適切な対応を行います。