有価証券報告書-第121期(平成26年4月1日-平成27年3月31日)
(1) 当面の対処すべき課題の内容等
国内経済は、雇用並びに所得環境の改善に加え、原油価格の下落や各種経済対策による下支え効果も見込まれることから、底堅い回復が続くと思われる。海外は、米国の金融政策や中国経済の先行き、原油をはじめとする資源価格やギリシャ・中東情勢の動向などに留意する必要はあるが、全体としては、引き続き緩やかな回復が期待される。
当社グループは、平成25年3月期まで2期連続で多額の営業損失・当期純損失を計上し、重要な営業キャッシュ・フローのマイナスとなるなど、財務基盤が脆弱化した。
このような事態を受け、弱体化した経営体質を改善し「再生と成長」を実現するため、平成25年5月に「2013~2015年度 中期経営計画」を発表し、『「勝てる市場・分野」へ経営資源をシフト』など3つの基本戦略に全社をあげて取り組んできた。その結果、業績面では、平成26年3月期においては連結当期純利益115億円を計上して黒字化を達成した。また、資金面では金融機関からのシンジケートローン契約などの継続的支援により期限到来の社債償還を終え、加えて、公募増資や第三者割当増資による新株の発行など、資金の確保と財務基盤の強化を図った。
しかしながら、平成27年3月期は、米州の液晶テレビやエネルギーソリューションの事業環境悪化に対する対応不足、中小型液晶の市場変化の見誤りと価格下落への対応力・営業力不足などにより、大幅な赤字を計上するに至った。これら業績悪化の要因は、①変化への機敏な対応力の弱さ、②成長事業の立ち上げ遅れ、③コスト競争力の低下、④ガバナンス・経営管理力の不足にあったと認識している。また、買付契約評価引当金の計上に伴う損失、減損損失、事業構造改革費用など経営体質改善に向けた処理を行ったことから、再び多額の営業損失、当期純損失を計上し、中期経営計画の達成が困難な状況となった。
当社グループはこの状況を克服し「抜本的構造改革の断行による安定的収益基盤の構築」を図る企業戦略として、平成28年3月期から平成30年3月期を対象とする新たな「2015~2017年度 中期経営計画(注)」を策定し、①事業ポートフォリオの再構築、②固定費削減の断行、③組織・ガバナンスの再編・強化の3つの重点戦略を着実に実行し、安定的収益基盤の構築を図っていく。
当社グループは、新たな中期経営計画の着実な実行により、安定した経営基盤の早期確立に取り組む。
また、これら新たな中期経営計画の遂行を前提に、㈱みずほ銀行及び㈱三菱東京UFJ銀行に対して、総額2,000億円の優先株式(種類株式)を発行し、毀損した資本を増強するとともに、ジャパン・インダストリアル・ソリューションズ㈱が運用するジャパン・インダストリアル・ソリューションズ第壱号投資事業有限責任組合に対して250億円の優先株式を発行し、投資資金を調達する予定である。
これら優先株式については、いずれも平成27年5月14日付で優先株式の引受契約書を締結済である。この発行には、平成27年6月23日開催の第121期定時株主総会での議案(定款変更、種類株式発行、資本金等の額の減少)の承認や金融機関等調整に関する同意書の取得が条件となっているが、当該議案は承認可決され、当該同意書の取得は払込期日までに完了予定であり、従前同様にこれらを含む関係者から当社の取り組みについての理解を得つつ、当社資本の増強と中期経営計画を遂行できるよう着実に進めていく。
(注)詳細については、当社ホームページに掲載のニュースリリース参照。
・平成27年5月14日付ニュースリリース
http://www.sharp.co.jp/corporate/ir/pdf/2015/150514-3.pdf
(2) 会社の支配に関する基本方針
① 基本方針の内容
当社取締役会は、当社グループのように製造業を営む企業が、企業価値・株主共同の利益を確保し、向上させるためには、中長期的な視点により先端技術や製造技術を自社内で開発、活用し、また、この間に顧客、取引先、従業員等のステークホルダーとの良好な協力関係を構築することが必要不可欠であると考えている。
また、当社グループの買収を企図した当社取締役会の賛同を得ない当社株式の買付行為であっても、これに応じるか否かは、最終的には当社株主において判断されるべきものであると考えているが、その目的等からみて企業価値・株主共同の利益に明白な侵害をもたらすものや、株主に株式の売却を強要するおそれのあるものなどの不適切な買付行為を行う者は、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者としては適切ではないと考えており、このような不適切な買付行為が行われる場合には、それに対して相当の対抗措置を発動することも必要であると考えている。
② 基本方針の実現に資する特別の取り組み
当社グループは、「誠意と創意」の経営信条の下、時代を先取りする独自商品の開発を通じて、企業価値の向上に努めるとともに、社会への貢献を果たしてきた。
また、当社グループは、先進のエレクトロニクス技術を駆使し、顧客のニーズを捉えた革新的な商品やサービスを創出することが、当社グループの企業価値ひいては株主共同の利益を確保し、向上させることにつながると考えている。
こうした考えの下、「2015~2017年度 中期経営計画」では、以下の3つの重点戦略を着実に実行し、「抜本的構造改革の断行による安定的収益基盤の構築」を目指していく。
イ 事業ポートフォリオの再構築
当社の事業を、顧客や事業特性に応じた下記の5つのカンパニーに再編する。事業ポートフォリオを再構築し、収益力の向上に取り組む。
・コンシューマーエレクトロニクスカンパニー
・エネルギーソリューションカンパニー
・ビジネスソリューションカンパニー
・電子デバイスカンパニー
・ディスプレイデバイスカンパニー
ロ 固定費削減の断行
抜本的なコスト構造改革を断行し、将来を見据えた収益力向上を図っていく。具体的には、事業構造・拠点改革の推進、希望退職や海外拠点縮小に伴う人員削減、本社のスリム化や緊急人件費対策などを実行する。
ハ 組織・ガバナンスの再編・強化
a.カンパニー制の導入とその狙い
カンパニー制を導入し、コーポレートによる統制の強化と各カンパニーの自律性の確立を両立することにより、規律あるスピード経営の実現を目指す。各カンパニーは、「財務三表に基づく経営」、「生産から販売までの一貫体制の構築」、「組織のフラット化による市場変化への迅速な対応」を実現していく。
b.抜本的な人事改革
会社再生に向け、重要な役割を担う人材にベストな成長機会と働き甲斐ある処遇を提供し、各事業領域での厳しい競争を勝ち抜く強い組織をつくるため、以下の人事改革に取り組んでいく。
(a) 等級・報酬制度の見直し
(b) 処遇の適正化
(c) 実力ベースの人材登用徹底
(d) 組織のフラット化・シンプル化
このほか、コンプライアンス意識やステークホルダーの視点をもって事業活動に取り組むことにより企業の社会的責任を果たすとともに、環境・教育・社会福祉の分野を中心とした様々な社会貢献活動の推進により、広く社会からの期待に応え、信頼と評価を高めるよう推進していく。また当社は、株主への利益還元を経営上の最重要課題の一つと考えており、連結業績と財務状況並びに今後の事業展開等を総合的に勘案し、長期的な視点に立って、株主への利益還元に取り組んでいく。
これらのほか、③の取り組みを行っている。
③ 基本方針に照らして不適切な者によって支配されることを防止するための取り組み
当社は、特定の株主グループの議決権割合が20%以上となるような当社株式の買付行為(以下、「大量買付行為」といい、そのような買付行為を行う者を「大量買付者」という。)に関するルールを『当社株式の大量買付行為に関する対応プラン』(以下、「本プラン」という。)として定めており、その概要は次のとおりである。
イ ①の基本方針に記載のとおり、当社取締役会は、当社株式の大量買付行為に応じるか否かについては、最終的には当社株主において判断されるべきものであると考えているが、株主が適切な判断を行うためには、大量買付者及び当社取締役会の双方から必要かつ十分な情報が提供される必要があると考えており、そのためには、大量買付行為が行われる際の一定の合理的なルールを設定しておくことが不可欠であると考えている。
ロ 当社取締役会が設定するルールでは、大量買付者に対して、a)一定の期間内に当社取締役会に対して必要かつ十分な情報提供をすること、b)当社取締役会による一定の評価期間が経過した後に大量買付行為を開始することを求めている。
ハ 当社取締役会は、大量買付者がルールを遵守しない場合、あるいは、ルールを遵守していてもその行為が当社グループの企業価値・株主共同の利益を損なうと判断される場合には、当社グループの企業価値・株主共同の利益を確保するため、対抗措置を発動することがある。
ニ 当社取締役会による大量買付行為の検討・対抗措置の発動にあたっては、社外取締役、社外監査役及び外部の有識者の中から選任される3名以上の委員により構成される特別委員会の勧告を最大限尊重し、最終決定する。なお、以下の場合には、原則として株主意思確認総会を開催し、当社取締役会はその決議に従う。
・特別委員会が、対抗措置発動についてあらかじめ株主総会の承認を得るべき旨の留保を付した場合
・当社取締役会が株主の意思を確認することが適切であると判断した場合
ホ 当社取締役会が、対抗措置の発動を決定した後、大量買付者から必要かつ十分な情報の提供があり、当社グループの企業価値・株主共同の利益の確保・向上に資すると特別委員会が勧告し、当社取締役会が判断した場合は、対抗措置を取り止める。
④ 本プランに対する取締役会の意見
当社取締役会は、以下の理由から、本プランが①の基本方針に沿っており、また、当社グループの企業価値・株主共同の利益を損なうものではなく、かつ、当社役員の地位の維持を目的とするものではないと判断している。
イ 本プランは、大量買付者が大量買付行為に関する必要かつ十分な情報を当社取締役会に事前に提供すること、及び当社取締役会の評価期間が経過した後にのみ当該大量買付行為を開始することを求め、これを遵守しない場合、あるいは、遵守していても当社グループの企業価値・株主共同の利益を著しく損なうような不適切な大量買付行為が行われる場合には、当社取締役会が大量買付者に対して相当の対抗措置を発動することがあることを明記している。
ロ 本プランは、当社株主が大量買付行為に応じるか否かを判断するために必要な情報や当社取締役会の代替案の提示を受ける機会の提供をルール化し、当社株主及び投資家が適切な投資判断を行える環境を整えるものである。また、本プランの発効・継続は、当社株主の承認を条件としている。
ハ 本プランは、不適切な大量買付行為に対して、当社取締役会が対抗措置を発動する場合を事前かつ詳細に開示するものであり、対抗措置の発動は本プランに従って行われる。さらに、大量買付行為に関して当社取締役会が評価、検討、対抗措置の発動等を行う際には、外部専門家等から助言を得るとともに、特別委員会の意見を最大限尊重すること、株主の意思を確認することが適切と判断した場合は株主意思確認総会を開催し、取締役会はその決議に従うことを定めており、本プランには当社取締役会による適正な運用を担保するための手続が盛り込まれている。
⑤ 本プランの有効期間
本プランは、平成26年6月25日に開催された当社第120期定時株主総会において株主の承認を得ており、その有効期間は平成29年6月30日までに開催される第123期定時株主総会終結の時までとなっている。
(注)本プランの詳細については、当社ホームページに掲載のニュースリリース参照。
・平成27年5月14日付ニュースリリース
http://www.sharp.co.jp/corporate/ir/pdf/2015/150514-1.pdf
国内経済は、雇用並びに所得環境の改善に加え、原油価格の下落や各種経済対策による下支え効果も見込まれることから、底堅い回復が続くと思われる。海外は、米国の金融政策や中国経済の先行き、原油をはじめとする資源価格やギリシャ・中東情勢の動向などに留意する必要はあるが、全体としては、引き続き緩やかな回復が期待される。
当社グループは、平成25年3月期まで2期連続で多額の営業損失・当期純損失を計上し、重要な営業キャッシュ・フローのマイナスとなるなど、財務基盤が脆弱化した。
このような事態を受け、弱体化した経営体質を改善し「再生と成長」を実現するため、平成25年5月に「2013~2015年度 中期経営計画」を発表し、『「勝てる市場・分野」へ経営資源をシフト』など3つの基本戦略に全社をあげて取り組んできた。その結果、業績面では、平成26年3月期においては連結当期純利益115億円を計上して黒字化を達成した。また、資金面では金融機関からのシンジケートローン契約などの継続的支援により期限到来の社債償還を終え、加えて、公募増資や第三者割当増資による新株の発行など、資金の確保と財務基盤の強化を図った。
しかしながら、平成27年3月期は、米州の液晶テレビやエネルギーソリューションの事業環境悪化に対する対応不足、中小型液晶の市場変化の見誤りと価格下落への対応力・営業力不足などにより、大幅な赤字を計上するに至った。これら業績悪化の要因は、①変化への機敏な対応力の弱さ、②成長事業の立ち上げ遅れ、③コスト競争力の低下、④ガバナンス・経営管理力の不足にあったと認識している。また、買付契約評価引当金の計上に伴う損失、減損損失、事業構造改革費用など経営体質改善に向けた処理を行ったことから、再び多額の営業損失、当期純損失を計上し、中期経営計画の達成が困難な状況となった。
当社グループはこの状況を克服し「抜本的構造改革の断行による安定的収益基盤の構築」を図る企業戦略として、平成28年3月期から平成30年3月期を対象とする新たな「2015~2017年度 中期経営計画(注)」を策定し、①事業ポートフォリオの再構築、②固定費削減の断行、③組織・ガバナンスの再編・強化の3つの重点戦略を着実に実行し、安定的収益基盤の構築を図っていく。
当社グループは、新たな中期経営計画の着実な実行により、安定した経営基盤の早期確立に取り組む。
また、これら新たな中期経営計画の遂行を前提に、㈱みずほ銀行及び㈱三菱東京UFJ銀行に対して、総額2,000億円の優先株式(種類株式)を発行し、毀損した資本を増強するとともに、ジャパン・インダストリアル・ソリューションズ㈱が運用するジャパン・インダストリアル・ソリューションズ第壱号投資事業有限責任組合に対して250億円の優先株式を発行し、投資資金を調達する予定である。
これら優先株式については、いずれも平成27年5月14日付で優先株式の引受契約書を締結済である。この発行には、平成27年6月23日開催の第121期定時株主総会での議案(定款変更、種類株式発行、資本金等の額の減少)の承認や金融機関等調整に関する同意書の取得が条件となっているが、当該議案は承認可決され、当該同意書の取得は払込期日までに完了予定であり、従前同様にこれらを含む関係者から当社の取り組みについての理解を得つつ、当社資本の増強と中期経営計画を遂行できるよう着実に進めていく。
(注)詳細については、当社ホームページに掲載のニュースリリース参照。
・平成27年5月14日付ニュースリリース
http://www.sharp.co.jp/corporate/ir/pdf/2015/150514-3.pdf
(2) 会社の支配に関する基本方針
① 基本方針の内容
当社取締役会は、当社グループのように製造業を営む企業が、企業価値・株主共同の利益を確保し、向上させるためには、中長期的な視点により先端技術や製造技術を自社内で開発、活用し、また、この間に顧客、取引先、従業員等のステークホルダーとの良好な協力関係を構築することが必要不可欠であると考えている。
また、当社グループの買収を企図した当社取締役会の賛同を得ない当社株式の買付行為であっても、これに応じるか否かは、最終的には当社株主において判断されるべきものであると考えているが、その目的等からみて企業価値・株主共同の利益に明白な侵害をもたらすものや、株主に株式の売却を強要するおそれのあるものなどの不適切な買付行為を行う者は、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者としては適切ではないと考えており、このような不適切な買付行為が行われる場合には、それに対して相当の対抗措置を発動することも必要であると考えている。
② 基本方針の実現に資する特別の取り組み
当社グループは、「誠意と創意」の経営信条の下、時代を先取りする独自商品の開発を通じて、企業価値の向上に努めるとともに、社会への貢献を果たしてきた。
また、当社グループは、先進のエレクトロニクス技術を駆使し、顧客のニーズを捉えた革新的な商品やサービスを創出することが、当社グループの企業価値ひいては株主共同の利益を確保し、向上させることにつながると考えている。
こうした考えの下、「2015~2017年度 中期経営計画」では、以下の3つの重点戦略を着実に実行し、「抜本的構造改革の断行による安定的収益基盤の構築」を目指していく。
イ 事業ポートフォリオの再構築
当社の事業を、顧客や事業特性に応じた下記の5つのカンパニーに再編する。事業ポートフォリオを再構築し、収益力の向上に取り組む。
・コンシューマーエレクトロニクスカンパニー
・エネルギーソリューションカンパニー
・ビジネスソリューションカンパニー
・電子デバイスカンパニー
・ディスプレイデバイスカンパニー
ロ 固定費削減の断行
抜本的なコスト構造改革を断行し、将来を見据えた収益力向上を図っていく。具体的には、事業構造・拠点改革の推進、希望退職や海外拠点縮小に伴う人員削減、本社のスリム化や緊急人件費対策などを実行する。
ハ 組織・ガバナンスの再編・強化
a.カンパニー制の導入とその狙い
カンパニー制を導入し、コーポレートによる統制の強化と各カンパニーの自律性の確立を両立することにより、規律あるスピード経営の実現を目指す。各カンパニーは、「財務三表に基づく経営」、「生産から販売までの一貫体制の構築」、「組織のフラット化による市場変化への迅速な対応」を実現していく。
b.抜本的な人事改革
会社再生に向け、重要な役割を担う人材にベストな成長機会と働き甲斐ある処遇を提供し、各事業領域での厳しい競争を勝ち抜く強い組織をつくるため、以下の人事改革に取り組んでいく。
(a) 等級・報酬制度の見直し
(b) 処遇の適正化
(c) 実力ベースの人材登用徹底
(d) 組織のフラット化・シンプル化
このほか、コンプライアンス意識やステークホルダーの視点をもって事業活動に取り組むことにより企業の社会的責任を果たすとともに、環境・教育・社会福祉の分野を中心とした様々な社会貢献活動の推進により、広く社会からの期待に応え、信頼と評価を高めるよう推進していく。また当社は、株主への利益還元を経営上の最重要課題の一つと考えており、連結業績と財務状況並びに今後の事業展開等を総合的に勘案し、長期的な視点に立って、株主への利益還元に取り組んでいく。
これらのほか、③の取り組みを行っている。
③ 基本方針に照らして不適切な者によって支配されることを防止するための取り組み
当社は、特定の株主グループの議決権割合が20%以上となるような当社株式の買付行為(以下、「大量買付行為」といい、そのような買付行為を行う者を「大量買付者」という。)に関するルールを『当社株式の大量買付行為に関する対応プラン』(以下、「本プラン」という。)として定めており、その概要は次のとおりである。
イ ①の基本方針に記載のとおり、当社取締役会は、当社株式の大量買付行為に応じるか否かについては、最終的には当社株主において判断されるべきものであると考えているが、株主が適切な判断を行うためには、大量買付者及び当社取締役会の双方から必要かつ十分な情報が提供される必要があると考えており、そのためには、大量買付行為が行われる際の一定の合理的なルールを設定しておくことが不可欠であると考えている。
ロ 当社取締役会が設定するルールでは、大量買付者に対して、a)一定の期間内に当社取締役会に対して必要かつ十分な情報提供をすること、b)当社取締役会による一定の評価期間が経過した後に大量買付行為を開始することを求めている。
ハ 当社取締役会は、大量買付者がルールを遵守しない場合、あるいは、ルールを遵守していてもその行為が当社グループの企業価値・株主共同の利益を損なうと判断される場合には、当社グループの企業価値・株主共同の利益を確保するため、対抗措置を発動することがある。
ニ 当社取締役会による大量買付行為の検討・対抗措置の発動にあたっては、社外取締役、社外監査役及び外部の有識者の中から選任される3名以上の委員により構成される特別委員会の勧告を最大限尊重し、最終決定する。なお、以下の場合には、原則として株主意思確認総会を開催し、当社取締役会はその決議に従う。
・特別委員会が、対抗措置発動についてあらかじめ株主総会の承認を得るべき旨の留保を付した場合
・当社取締役会が株主の意思を確認することが適切であると判断した場合
ホ 当社取締役会が、対抗措置の発動を決定した後、大量買付者から必要かつ十分な情報の提供があり、当社グループの企業価値・株主共同の利益の確保・向上に資すると特別委員会が勧告し、当社取締役会が判断した場合は、対抗措置を取り止める。
④ 本プランに対する取締役会の意見
当社取締役会は、以下の理由から、本プランが①の基本方針に沿っており、また、当社グループの企業価値・株主共同の利益を損なうものではなく、かつ、当社役員の地位の維持を目的とするものではないと判断している。
イ 本プランは、大量買付者が大量買付行為に関する必要かつ十分な情報を当社取締役会に事前に提供すること、及び当社取締役会の評価期間が経過した後にのみ当該大量買付行為を開始することを求め、これを遵守しない場合、あるいは、遵守していても当社グループの企業価値・株主共同の利益を著しく損なうような不適切な大量買付行為が行われる場合には、当社取締役会が大量買付者に対して相当の対抗措置を発動することがあることを明記している。
ロ 本プランは、当社株主が大量買付行為に応じるか否かを判断するために必要な情報や当社取締役会の代替案の提示を受ける機会の提供をルール化し、当社株主及び投資家が適切な投資判断を行える環境を整えるものである。また、本プランの発効・継続は、当社株主の承認を条件としている。
ハ 本プランは、不適切な大量買付行為に対して、当社取締役会が対抗措置を発動する場合を事前かつ詳細に開示するものであり、対抗措置の発動は本プランに従って行われる。さらに、大量買付行為に関して当社取締役会が評価、検討、対抗措置の発動等を行う際には、外部専門家等から助言を得るとともに、特別委員会の意見を最大限尊重すること、株主の意思を確認することが適切と判断した場合は株主意思確認総会を開催し、取締役会はその決議に従うことを定めており、本プランには当社取締役会による適正な運用を担保するための手続が盛り込まれている。
⑤ 本プランの有効期間
本プランは、平成26年6月25日に開催された当社第120期定時株主総会において株主の承認を得ており、その有効期間は平成29年6月30日までに開催される第123期定時株主総会終結の時までとなっている。
(注)本プランの詳細については、当社ホームページに掲載のニュースリリース参照。
・平成27年5月14日付ニュースリリース
http://www.sharp.co.jp/corporate/ir/pdf/2015/150514-1.pdf