有価証券報告書-第92期(2025/04/01-2026/03/31)
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度の世界経済は、米国では個人消費の下支えにより景況は底堅く推移し、中国では輸出が米国以外向けに増加したものの、不動産不況や政府補助金の効果低減に伴い内需の減速が鮮明になりました。
わが国におきましては、自動車関連の輸出が減少するなど米国関税による影響を受けましたが、個人消費および設備投資は底堅さを維持しました。
そのような環境下、エレクトロニクス市場におきましては、AIの拡大を背景にデータセンター向けが増加しましたが、EV向けが失速したことから、電子部品需要は総じて弱含みで推移しました。また、年度後半にかけて貴金属相場が高騰し、原材料価格が上昇いたしました。
こうした状況のなかで、当社グループにおきましては、付加価値率の高い新分野への拡販を図る一方、生産効率の改善に努めました。
その結果、当連結会計年度の業績は、売上高が43,128百万円(前期比△0.1%)、営業利益は2,311百万円(同△11.1%)となり、経常利益は2,742百万円(同△3.7%)、親会社株主に帰属する当期純利益は1,986百万円(同△9.5%)となりました。
セグメントの業績は、次のとおりであります。
・電子部品
電子部品は、売上高は42,275百万円(前期比+0.2%)となりましたが、貴金属相場の高騰に伴い材料コストが増加し、営業利益は3,467百万円(同△5.1%)となりました。
・金型・機械設備
金型・機械設備は、機械設備の外販が振るわなかったものの、金型においてアミューズメント向けが増加し、売上高765百万円(同+9.6%)、営業利益110百万円(同+101.7%)となりました。
・その他
その他は、商品仕入及び不動産業等にかかる事業であり、売上高536百万円(同△6.5%)、営業利益57百万円(同△49.7%)となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における連結ベースの現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ906百万円増加し、10,210百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は1,397百万円となりました。これは、税金等調整前当期純利益2,792百万円、減価償却費1,158百万円のほか、棚卸資産の増加、仕入債務および退職給付に係る負債の減少、法人税等の支払いなどによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は134百万円となりました。これは、固定資産の取得による支出825百万円のほか、投資有価証券の売却による収入などによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は644百万円となりました。これは、借入金の純増298百万円、配当金の支払い713百万円、自己株式の取得による支出131百万円などによるものであります。
③生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)金額は販売価格によっており、セグメント間の内部振替前の数値によっております。
b.商品仕入実績
当連結会計年度の報告セグメントに属していない「その他」に含まれる商品仕入実績を示すと、次のとおりであります。
(注)金額は販売価格によっております。
c.受注実績
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)為替換算による差額等は、受注高に含めて調整しております。
d.販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
(事業全体の経営成績)
・売上高
売上高は、モジュール製品がディスプレイパネル向けに減少したことを主因に、前期に対し57百万円減少(前期比△0.1%)し、43,128百万円となりました。
・売上原価
売上原価は、前期に対し9百万円増加(同+0.0%)し、34,616百万円となり、売上原価率は下期からの貴金属相場高騰の影響を主因に、80.3%と、前期(80.1%)に対し上昇しました。
・販売費及び一般管理費
販売費及び一般管理費におきましては、人件費の増加および海外子会社分の円安に伴う円換算額の増加を主因に、前期に対し222百万円増加(同+3.7%)し、6,201百万円となり、販管費率は、14.4%と、前期(13.8%)に対し上昇しました。
・営業外損益(営業外収益及び営業外費用)
営業外損益の純額は431百万円の益(前期は248百万円の益)となりました。前期は期末にかけて米ドル安円高にシフトしましたが、当期は下期から米ドル高円安が進行したことから、為替差益が、前期81百万円に対し、当期は277百万円と増加しました。
・経常利益
営業利益の減少および為替差益の増加を主因に、前期に対し106百万円減少し、2,742百万円(前期比△3.7%)となりました。
・特別損益(特別利益及び特別損失)
特別損益の純額は49百万円の益(前期は81百万円の損)となりました。前期は事業用資産の減損損失233百万円および取引先関連事業損失戻入益155百万円を計上しましたが、当期は投資有価証券売却益107百万円、事業用資産の減損損失41百万円等を計上しました。
・税金費用(法人税、住民税及び事業税並びに法人税等調整額)
税金等調整前当期純利益は、2,792百万円となり、前期に対し24百万円増加(前期比+0.9%)し、法人税、住民税及び事業税と法人税等調整額を合算した税金費用合計としては、前期に対し232百万円増加(同+40.6%)し、805百万円となりました。
税金等調整前当期純利益に対する税金費用合計の比率は、前期20.7%に対し、当期は28.9%と親会社の法定実効税率30.5%に近い水準となりました。これは、2022年度において顧客の民事再生手続開始の申立てに伴う取引先関連事業損失2,004百万円が税務上損金不算入となり、かつ、一時差異に係る繰延税金資産についても全額評価性引当となりましたが、前期はその一時差異が解消したことにより比率が低下しましたが、当期は特段の変動要因がなかったためであります。
・親会社株主に帰属する当期純利益
親会社株主に帰属する当期純利益は、経常利益、特別損益(益)、税金費用の計上などから、1,986百万円(同△9.5%)となり、1株当たり当期純利益金額は253.15円(前期は270.78円)となりました。
(事業全体の財政状態)
・現金及び預金
利益の計上を主因に現金及び預金は前期末に対し1,148百万円増加(前期比+9.6%)し、13,079百万円となりました。
・売上債権(受取手形及び売掛金、電子記録債権)
期末にかけての売上高が、当期は前期より高い水準となったため、当期末の売上債権は、前期末に対し124百万円増加(同+1.4%)し、8,774百万円となりました。
・棚卸資産
当期は後半から生産水準が高まったことや貴金属相場高騰により資材価格が上昇したことなどから、当期末の棚卸資産は、前期末に対し759百万円増加(同+9.4%)し、8,868百万円となりました。
・有形固定資産及び無形固定資産
減価償却費1,158百万円および減損損失41百万円に対し、設備投資は1,890百万円となったことなどから、有形固定資産及び無形固定資産の合計は、前期末に対し897百万円増加(同+10.2%)し、9,699百万円となりました。
・繰延税金資産
繰延税金資産は、法人税等調整額が32百万円(損)となったほか、その他有価証券評価差額(益)に係る繰延税金負債(相殺)が248百万円増加したことおよび未認識退職給付残高(△)に係る繰延税金資産が84百万円減少したことを主因に、前期末に対し354百万円減少(同△34.0%)し、687百万円となりました。
・仕入債務(電子記録債務、買掛金)
仕入債務は中小受託取引適正化法などにより支払サイトが短縮したことから、前期末に対し622百万円減少(同△10.7%)し、5,180百万円となりました。
・退職給付に係る負債
定年退職の増加に伴い退職給付の支払いが退職給付費用を上回ったこと、定年延長の決定に伴い過去勤務費用(△)が発生したこと、および割引率の上昇に伴い数理計算上の差異(△)が発生したことから、当期末の退職給付に係る負債は、前期末に対し471百万円減少(同△14.0%)し、2,891百万円となりました。
・有利子負債(短期借入金、長期借入金)
有利子負債は、長期借入金が減少したものの、短期借入金が増加し、前期末に比べ298百万円増加(同+3.4%)し、9,035百万円となりました。
・純資産の部
純資産の部の合計は、前期末に対し3,104百万円増加(同+13.7%)し、25,817百万円となりました。
純資産の部の増減の概要は次のとおりであります。
株主資本は、親会社株主に帰属する当期純利益により1,986百万円増加しましたが、剰余金の配当により713百万円減少したほか、自己株式の取得および処分により121百万円減少したことなどから、前期末に対し1,150百万円増加(同+6.3%)し、19,303百万円となりました。
その他の包括利益累計額は、アジア通貨高・円安により為替換算調整勘定が1,208百万円増加したことおよび株高を背景にその他有価証券評価差額金が558百万円増加したことを主因に、前期末に対し1,953百万円増加し、6,513百万円となりました。
(セグメントごとの経営成績等)
・電子部品
売上高は微増となりましたが、貴金属相場の高騰に伴い材料コストが増加し、営業利益は減少しました。
・金型・機械設備
機械設備の外販が振るわなかったものの、金型においてアミューズメント向けが増加し、前期比増収増益となりました。
・その他
㈱大泉製作所製品の減少などにより、前期比減収減益となりました。
(経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等)
2025年5月に中期経営計画 2027を公表し、2025年度~2027年度を成長軌道へ舵を切る期間と位置づけ、2027年度目標として以下の指標を掲げました。
・売上高 480億円、営業利益 34億円、営業利益率 7%
・自己資本利益率(ROE) 10%
・新製品、新規事業の売上比率 20%
・設備投資として3年間で58億円
・純資産配当率(DOE)3%以上、配当性向35%目処
これらの指標について2025年度は以下の進捗状況となっております。
売上高につきましては、モジュール製品においてディスプレイパネル向けが減少したことから、前期比微減となりました。ただし、モビリティ分野の電動化の進展に伴い、BMS·電動コンプレッサー用モジュール製品は確実に伸長しております。また、AIの普及に伴いデータセンタ向けに抵抗器等が増加し、2輪車向けにピエゾ製品が拡大基調にあります。
営業利益は貴金属相場高騰の影響を主因に前期比約3億円減の約23億円、営業利益率5.4%に留まりました。顧客に対し資材コストの増加分を売価に反映していただくよう交渉を進めているほか、生産効率の改善など原価改善に取り組んでおりますが、回復時期につきましては2026年度下期からと見込んでおります。
自己資本利益率(ROE)は8.2%となりました。営業利益の減少に加え、アジア通貨高円安および株高の影響で自己資本が増加したことから、10%には届きませんでした。
新製品、新規事業の売上比率は15%となっております。モビリティ分野で抵抗器やサンサ等の高付加価値製品の開発を進めているほか、IoTフォークリフトサービス、超音波ソナーシステムなど、ソリューション製品のビジネス拡大を推進中であります。
設備投資額はモジュール製品およびセンサーの増産を主体に、全体で約19億円実施いたしました。2026年度は、ASEAN拠点の拡充など生産設備の増強を中心に30億円を計画しております。
株主還元につきましては、当期は5期連続の増配を決定し、DOE、配当性向とも基準を上回っております。今後もこの方針で対応してまいります。
②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
a.キャッシュ・フロー
当連結会計年度は、営業活動によるキャッシュ・フローが、利益の計上、仕入債務の減少などにより、1,397百万円となりました。また、投資活動によるキャッシュ・フローは設備投資などにより、△134百万円となり、財務活動によるキャッシュ・フローは、配当金の支払い△713百万円、自己株式の取得による支出△131百万円、借入金の純増298百万円などにより△644百万円となったことなどから、当期末における連結ベースの現金及び現金同等物は、前期末に対し906百万円増加(同+9.7%)し、10,210百万円となりました。
b.財務政策
運転資金は、自己資金および金融機関からの短期借入を基本としており、設備投資などの長期資金は、自己資金および金融機関からの長期借入を基本としております。
c.重要な資本的支出の予定およびその資金の調達源
当期後1年間の設備投資は、総額3,000百万円を計画しておりますが、その所要資金は主として、自己資金および金融機関からの長期借入金をもって充当する予定であります。
③重要な会計上の見積りおよび当該見積りに用いた仮定
連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積りおよび当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等(1)連結財務諸表注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度の世界経済は、米国では個人消費の下支えにより景況は底堅く推移し、中国では輸出が米国以外向けに増加したものの、不動産不況や政府補助金の効果低減に伴い内需の減速が鮮明になりました。
わが国におきましては、自動車関連の輸出が減少するなど米国関税による影響を受けましたが、個人消費および設備投資は底堅さを維持しました。
そのような環境下、エレクトロニクス市場におきましては、AIの拡大を背景にデータセンター向けが増加しましたが、EV向けが失速したことから、電子部品需要は総じて弱含みで推移しました。また、年度後半にかけて貴金属相場が高騰し、原材料価格が上昇いたしました。
こうした状況のなかで、当社グループにおきましては、付加価値率の高い新分野への拡販を図る一方、生産効率の改善に努めました。
その結果、当連結会計年度の業績は、売上高が43,128百万円(前期比△0.1%)、営業利益は2,311百万円(同△11.1%)となり、経常利益は2,742百万円(同△3.7%)、親会社株主に帰属する当期純利益は1,986百万円(同△9.5%)となりました。
セグメントの業績は、次のとおりであります。
・電子部品
電子部品は、売上高は42,275百万円(前期比+0.2%)となりましたが、貴金属相場の高騰に伴い材料コストが増加し、営業利益は3,467百万円(同△5.1%)となりました。
・金型・機械設備
金型・機械設備は、機械設備の外販が振るわなかったものの、金型においてアミューズメント向けが増加し、売上高765百万円(同+9.6%)、営業利益110百万円(同+101.7%)となりました。
・その他
その他は、商品仕入及び不動産業等にかかる事業であり、売上高536百万円(同△6.5%)、営業利益57百万円(同△49.7%)となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における連結ベースの現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ906百万円増加し、10,210百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は1,397百万円となりました。これは、税金等調整前当期純利益2,792百万円、減価償却費1,158百万円のほか、棚卸資産の増加、仕入債務および退職給付に係る負債の減少、法人税等の支払いなどによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は134百万円となりました。これは、固定資産の取得による支出825百万円のほか、投資有価証券の売却による収入などによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は644百万円となりました。これは、借入金の純増298百万円、配当金の支払い713百万円、自己株式の取得による支出131百万円などによるものであります。
③生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 2025年4月1日 至 2026年3月31日) | 前年同期比(%) |
| 電子部品(百万円) | 41,772 | 0.2 |
| 金型・機械設備(百万円) | 420 | △8.9 |
| 合計(報告セグメント)(百万円) | 42,193 | 0.1 |
(注)金額は販売価格によっており、セグメント間の内部振替前の数値によっております。
b.商品仕入実績
当連結会計年度の報告セグメントに属していない「その他」に含まれる商品仕入実績を示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 2025年4月1日 至 2026年3月31日) | 前年同期比(%) |
| その他(㈱大泉製作所商品仕入) (百万円) | 280 | △13.8 |
(注)金額は販売価格によっております。
c.受注実績
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 受注高(百万円) | 前年同期比(%) | 受注残高(百万円) | 前年同期比(%) |
| 電子部品 | 43,215 | 1.3 | 13,007 | 7.8 |
| 金型・機械設備 | 414 | 3.1 | 40 | △43.7 |
| 報告セグメント計 | 43,630 | 1.3 | 13,048 | 7.5 |
| その他 | 430 | △4.1 | 93 | 33.9 |
| 合計 | 44,060 | 1.3 | 13,141 | 7.6 |
(注)為替換算による差額等は、受注高に含めて調整しております。
d.販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 2025年4月1日 至 2026年3月31日) | 前年同期比(%) |
| 電子部品(百万円) | 42,275 | 0.2 |
| 金型・機械設備(百万円) | 445 | △15.4 |
| 報告セグメント計(百万円) | 42,721 | 0.0 |
| その他(百万円) | 407 | △9.7 |
| 合計(百万円) | 43,128 | △0.1 |
(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。
| 相手先 | 前連結会計年度 (自 2024年4月1日 至 2025年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2025年4月1日 至 2026年3月31日) | ||
| 金額(百万円) | 割合(%) | 金額(百万円) | 割合(%) | |
| 無錫夏普電子元器件㈲ | 7,777 | 18.0 | 6,592 | 15.3 |
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
(事業全体の経営成績)
・売上高
売上高は、モジュール製品がディスプレイパネル向けに減少したことを主因に、前期に対し57百万円減少(前期比△0.1%)し、43,128百万円となりました。
・売上原価
売上原価は、前期に対し9百万円増加(同+0.0%)し、34,616百万円となり、売上原価率は下期からの貴金属相場高騰の影響を主因に、80.3%と、前期(80.1%)に対し上昇しました。
・販売費及び一般管理費
販売費及び一般管理費におきましては、人件費の増加および海外子会社分の円安に伴う円換算額の増加を主因に、前期に対し222百万円増加(同+3.7%)し、6,201百万円となり、販管費率は、14.4%と、前期(13.8%)に対し上昇しました。
・営業外損益(営業外収益及び営業外費用)
営業外損益の純額は431百万円の益(前期は248百万円の益)となりました。前期は期末にかけて米ドル安円高にシフトしましたが、当期は下期から米ドル高円安が進行したことから、為替差益が、前期81百万円に対し、当期は277百万円と増加しました。
・経常利益
営業利益の減少および為替差益の増加を主因に、前期に対し106百万円減少し、2,742百万円(前期比△3.7%)となりました。
・特別損益(特別利益及び特別損失)
特別損益の純額は49百万円の益(前期は81百万円の損)となりました。前期は事業用資産の減損損失233百万円および取引先関連事業損失戻入益155百万円を計上しましたが、当期は投資有価証券売却益107百万円、事業用資産の減損損失41百万円等を計上しました。
・税金費用(法人税、住民税及び事業税並びに法人税等調整額)
税金等調整前当期純利益は、2,792百万円となり、前期に対し24百万円増加(前期比+0.9%)し、法人税、住民税及び事業税と法人税等調整額を合算した税金費用合計としては、前期に対し232百万円増加(同+40.6%)し、805百万円となりました。
税金等調整前当期純利益に対する税金費用合計の比率は、前期20.7%に対し、当期は28.9%と親会社の法定実効税率30.5%に近い水準となりました。これは、2022年度において顧客の民事再生手続開始の申立てに伴う取引先関連事業損失2,004百万円が税務上損金不算入となり、かつ、一時差異に係る繰延税金資産についても全額評価性引当となりましたが、前期はその一時差異が解消したことにより比率が低下しましたが、当期は特段の変動要因がなかったためであります。
・親会社株主に帰属する当期純利益
親会社株主に帰属する当期純利益は、経常利益、特別損益(益)、税金費用の計上などから、1,986百万円(同△9.5%)となり、1株当たり当期純利益金額は253.15円(前期は270.78円)となりました。
(事業全体の財政状態)
・現金及び預金
利益の計上を主因に現金及び預金は前期末に対し1,148百万円増加(前期比+9.6%)し、13,079百万円となりました。
・売上債権(受取手形及び売掛金、電子記録債権)
期末にかけての売上高が、当期は前期より高い水準となったため、当期末の売上債権は、前期末に対し124百万円増加(同+1.4%)し、8,774百万円となりました。
・棚卸資産
当期は後半から生産水準が高まったことや貴金属相場高騰により資材価格が上昇したことなどから、当期末の棚卸資産は、前期末に対し759百万円増加(同+9.4%)し、8,868百万円となりました。
・有形固定資産及び無形固定資産
減価償却費1,158百万円および減損損失41百万円に対し、設備投資は1,890百万円となったことなどから、有形固定資産及び無形固定資産の合計は、前期末に対し897百万円増加(同+10.2%)し、9,699百万円となりました。
・繰延税金資産
繰延税金資産は、法人税等調整額が32百万円(損)となったほか、その他有価証券評価差額(益)に係る繰延税金負債(相殺)が248百万円増加したことおよび未認識退職給付残高(△)に係る繰延税金資産が84百万円減少したことを主因に、前期末に対し354百万円減少(同△34.0%)し、687百万円となりました。
・仕入債務(電子記録債務、買掛金)
仕入債務は中小受託取引適正化法などにより支払サイトが短縮したことから、前期末に対し622百万円減少(同△10.7%)し、5,180百万円となりました。
・退職給付に係る負債
定年退職の増加に伴い退職給付の支払いが退職給付費用を上回ったこと、定年延長の決定に伴い過去勤務費用(△)が発生したこと、および割引率の上昇に伴い数理計算上の差異(△)が発生したことから、当期末の退職給付に係る負債は、前期末に対し471百万円減少(同△14.0%)し、2,891百万円となりました。
・有利子負債(短期借入金、長期借入金)
有利子負債は、長期借入金が減少したものの、短期借入金が増加し、前期末に比べ298百万円増加(同+3.4%)し、9,035百万円となりました。
・純資産の部
純資産の部の合計は、前期末に対し3,104百万円増加(同+13.7%)し、25,817百万円となりました。
純資産の部の増減の概要は次のとおりであります。
株主資本は、親会社株主に帰属する当期純利益により1,986百万円増加しましたが、剰余金の配当により713百万円減少したほか、自己株式の取得および処分により121百万円減少したことなどから、前期末に対し1,150百万円増加(同+6.3%)し、19,303百万円となりました。
その他の包括利益累計額は、アジア通貨高・円安により為替換算調整勘定が1,208百万円増加したことおよび株高を背景にその他有価証券評価差額金が558百万円増加したことを主因に、前期末に対し1,953百万円増加し、6,513百万円となりました。
(セグメントごとの経営成績等)
・電子部品
売上高は微増となりましたが、貴金属相場の高騰に伴い材料コストが増加し、営業利益は減少しました。
・金型・機械設備
機械設備の外販が振るわなかったものの、金型においてアミューズメント向けが増加し、前期比増収増益となりました。
・その他
㈱大泉製作所製品の減少などにより、前期比減収減益となりました。
(経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等)
2025年5月に中期経営計画 2027を公表し、2025年度~2027年度を成長軌道へ舵を切る期間と位置づけ、2027年度目標として以下の指標を掲げました。
・売上高 480億円、営業利益 34億円、営業利益率 7%
・自己資本利益率(ROE) 10%
・新製品、新規事業の売上比率 20%
・設備投資として3年間で58億円
・純資産配当率(DOE)3%以上、配当性向35%目処
これらの指標について2025年度は以下の進捗状況となっております。
売上高につきましては、モジュール製品においてディスプレイパネル向けが減少したことから、前期比微減となりました。ただし、モビリティ分野の電動化の進展に伴い、BMS·電動コンプレッサー用モジュール製品は確実に伸長しております。また、AIの普及に伴いデータセンタ向けに抵抗器等が増加し、2輪車向けにピエゾ製品が拡大基調にあります。
営業利益は貴金属相場高騰の影響を主因に前期比約3億円減の約23億円、営業利益率5.4%に留まりました。顧客に対し資材コストの増加分を売価に反映していただくよう交渉を進めているほか、生産効率の改善など原価改善に取り組んでおりますが、回復時期につきましては2026年度下期からと見込んでおります。
自己資本利益率(ROE)は8.2%となりました。営業利益の減少に加え、アジア通貨高円安および株高の影響で自己資本が増加したことから、10%には届きませんでした。
新製品、新規事業の売上比率は15%となっております。モビリティ分野で抵抗器やサンサ等の高付加価値製品の開発を進めているほか、IoTフォークリフトサービス、超音波ソナーシステムなど、ソリューション製品のビジネス拡大を推進中であります。
設備投資額はモジュール製品およびセンサーの増産を主体に、全体で約19億円実施いたしました。2026年度は、ASEAN拠点の拡充など生産設備の増強を中心に30億円を計画しております。
株主還元につきましては、当期は5期連続の増配を決定し、DOE、配当性向とも基準を上回っております。今後もこの方針で対応してまいります。
②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
a.キャッシュ・フロー
当連結会計年度は、営業活動によるキャッシュ・フローが、利益の計上、仕入債務の減少などにより、1,397百万円となりました。また、投資活動によるキャッシュ・フローは設備投資などにより、△134百万円となり、財務活動によるキャッシュ・フローは、配当金の支払い△713百万円、自己株式の取得による支出△131百万円、借入金の純増298百万円などにより△644百万円となったことなどから、当期末における連結ベースの現金及び現金同等物は、前期末に対し906百万円増加(同+9.7%)し、10,210百万円となりました。
b.財務政策
運転資金は、自己資金および金融機関からの短期借入を基本としており、設備投資などの長期資金は、自己資金および金融機関からの長期借入を基本としております。
c.重要な資本的支出の予定およびその資金の調達源
当期後1年間の設備投資は、総額3,000百万円を計画しておりますが、その所要資金は主として、自己資金および金融機関からの長期借入金をもって充当する予定であります。
③重要な会計上の見積りおよび当該見積りに用いた仮定
連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積りおよび当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等(1)連結財務諸表注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。