有価証券報告書-第68期(令和2年4月1日-令和3年3月31日)
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルスの感染拡大が続き、感染対策と経済活動の両立が図られたものの、収束に向かう兆しは見えず、経済活動や消費活動が低迷し、極めて厳しい状況となりました。また、米中貿易摩擦の影響が引き続き懸念され、経済活動の先行きが不透明な状況となっております。当社グループの事業環境は、コロナ禍の中、家庭用製品の営業活動が停滞し、研究開発用機器や生産設備用装置の販売も低調に推移し、全般的に厳しい状況が続きました。
このような経営環境下、当社グループにおきましては、足元の事業である計測制御デバイス、電源パワー制御、環境エネルギー関連分野において、新商品の投入や新常態でのデジタル営業展開に注力し、生産性や業務の効果効率向上など企業活動の強靭化に取り組みました。一方、持続的な企業価値増大を図るべく、持株会社化による事業や経営基盤の強化、将来成長に向けての基礎研究投資や技術開発強化に取り組みました。
以上の結果、当連結会計年度における売上高は10,651百万円(前年同期比19.5%減)、損益面では経常利益738百万円(前年同期比52.1%減)、当期純利益は500百万円(前年同期比51.0%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は444百万円(前年同期比54.7%減)となりました。
当社グループは、電子電気機器等の製造、販売を行っており、セグメントは単一となります。なお、当社グループにおける製品関連分野別売上の概要は、次のとおりとなります。
≪計測制御デバイス関連分野≫
計測制御デバイス関連分野では、電子計測器は周波数特性分析器・微小信号測定器関連・地震計測器などの大学や公的研究機関向けが順調に推移し、電子デバイスは量子コンピュータなどの先端研究向けが伸長しました。 一方、経済活動の停滞による需要の減少などで、一般産業向けが全般的に低調に推移しました。
以上の結果、計測制御デバイス関連事業分野の売上高は2,365百万円(前年同期比4.0%減)となりました。
≪電源パワー制御関連分野≫
電源パワー制御関連分野では、開発試験用の交流電源や汎用直流電源が堅調に推移したものの、経済活動の停滞による需要の減少などで、一般産業向けの交流電源や表面処理用直流電源が全般的に落ち込みました。
以上の結果、電源パワー制御関連事業分野の売上高は3,133百万円(前年同期比12.1%減)となりました。
≪環境エネルギー関連分野≫
環境エネルギー関連分野では、電力系統用保護リレー試験器が需要家用途は堅調に推移したものの、産業用途が落ち込み、また、家庭用蓄電システムなども販売活動の停滞で落ち込みました。
以上の結果、環境エネルギー関連事業分野の売上高は4,776百万円(前年同期比30.5%減)となりました。
≪校正・修理分野≫
校正・修理分野では、販売製品のメンテナンスサービスに注力し、売上高は376百万円(前年同期比14.2%増)となりました。
② 財政状態の状況
当連結会計年度末の総資産は、売上債権などが減少したものの、現金及び預金、たな卸資産、固定資産などの増加により、前連結会計年度末と比較して571百万円増加し、18,826百万円となりました。
負債は前連結会計年度末と比較して366百万円減少し、6,024百万円となりました。
純資産は前連結会計年度末と比較して937百万円増加し、12,801百万円となりました。
③ キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物は前連結会計年度末に比べ387百万円増加し、5,534百万円となりました。
各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは411百万円の支出となりました。
これは主に、税金等調整前当期純利益763百万円、売上債権の減少546百万円、減価償却費216百万円などにより増加したものの、法人税等の支払532百万円、仕入債務の減少815百万円、棚卸資産の増加347百万円などにより減少したことによるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは237百万円の支出となりました。
これは主に、有形・無形固定資産の取得による支出254百万円によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは1,037百万円の収入となりました。
これは主に、長期借入金の返済366百万円、配当金の支払201百万円などにより減少したものの、長期借入れによる収入1,100百万円、新株予約権の行使による株式の発行による収入542百万円などにより増加したことによるものです。
④ 生産、受注及び販売の実績
当社グループは単一セグメントであるため、営業の分野別で記載しております。
a.生産実績
当連結会計年度における生産実績を品目別に示すと、次のとおりであります。
| 区 分 | 生産高(千円) | 前年同期比(%) |
| 計測制御デバイス | 2,426,674 | 99.1 |
| 電源パワー制御 | 2,224,133 | 64.6 |
| 環境エネルギー | 5,443,252 | 76.4 |
| 校正・修理 | 339,401 | 102.9 |
| 合計 | 10,433,461 | 78.2 |
(注) 1 金額は、販売価格によっております。
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
b.受注実績
当社グループは、原則として販売計画に基づく生産計画によって生産をしており、記載を省略しております。
c.販売実績
当連結会計年度における販売実績を品目別に示すと、次のとおりであります。
| 区 分 | 販売高(千円) | 前年同期比(%) |
| 計測制御デバイス | 2,365,301 | 96.0 |
| 電源パワー制御 | 3,133,135 | 87.9 |
| 環境エネルギー | 4,776,014 | 69.5 |
| 校正・修理 | 376,552 | 114.2 |
| 合計 | 10,651,004 | 80.5 |
(注) 1 金額は、販売価格によっております。
2 主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合
| 相手先 | 前連結会計年度 (2019年4月1日 2020年3月31日) | 当連結会計年度 (2020年4月1日 2021年3月31日) | ||
| 金額(千円) | 割合(%) | 金額(千円) | 割合(%) | |
| 伊藤忠商事株式会社 | 6,118,634 | 46.2 | 4,222,248 | 39.6 |
3 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
① 経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容
イ.経営成績
当連結会計年度の新型コロナウイルスの感染拡大に伴う経済活動や消費活動の低迷の影響を受け、売上高は全般的に低迷し、前年同期比2,580百万円減少し、10,651百万円となりました。
売上総利益は変動費率の低減等による費用削減に努めたものの、売上高の減少により、前年同期比674百万円減少し、3,471百万円となりました。
販売費および一般管理費は研究開発費の増加等により、前年同期比154百万円増加した結果、営業利益は前年同期比828百万円減少し、704百万円となりました。
営業外損益は受取配当金の増加等により前年同期比25百万円増加し、経常利益は前年同期比802百万円減少し、738百万円となりました。
当期純利益は前年同期比520百万円減少し、500百万円となりました。親会社株主に帰属する当期純利益は前年同期比537百万円減少し、444百万円となりました。
経営指標とした売上高営業利益率の3年間の推移は、2019年3月期は11.9%、2020年3月期は11.6%、2021年3月期は6,6%となり、当連結会計年度は10%を下回る結果となりました。今後、技術開発力の向上による商品競争力の強化、生産の効率化による原価低減、営業力の強化による顧客提案力の向上等に努め、再び売上高を持続的な成長軌道にのせ、売上高営業利益率10%を早期に回復することを目指してまいります。
ロ.財政状態
財政状態につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ②財政状態の状況」をご参照ください。
ハ.資本の財源及び資金の流動性についての分析
当社グループでは、営業活動により得られたキャッシュフローおよび長期・短期のバランスに考慮した金融機関からの借入などを財源に、現在及び将来にわたる事業活動及び債務の返済などに必要な資金を確保するとともに、経済環境の急激な変化に耐えうる流動性の維持を図っております。また、国内グループ会社の資金については当社にて一元管理しており、必要に応じて当社より資金を融通しております。
今後も、事業活動に必要な資金の安定的な確保並びに適切な流動性の維持に努めてまいります。
ニ.重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。
連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しております。