有価証券報告書-第26期(平成30年4月1日-平成31年3月31日)

【提出】
2019/06/24 15:01
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【項目】
141項目
(1)経営成績等の状況の概要
①財政状態及び経営成績等の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、雇用情勢、所得環境、企業収益の改善などの効果により、景気は緩やか
な回復基調で推移しました。一方、世界経済は、通商問題をきっかけとして、世界経済の減速のリスクが高まって
おり、不透明な状況が続いております。
当社グループの主要なマーケットである放送・通信業界では、世界的に3つの大きな変化に直面しています。ま
ず、インターネット経由のコンテンツ配信事業者の台頭です。特に、北米市場では、この動きが顕著で、Netflix、AmazonなどのOTT(Over The Top 動画等のコンテンツ・サービスを提供する事業者)の新規参入により、放送コン
テンツの価格が急上昇するなど、競争が激化しており、従来の地上波やケーブルテレビの放送事業者は、収益モデ
ルの見直しが求められており、引き続き投資に慎重の姿勢を取っています。次に、4Kあるいは8Kと言われる超高
精細映像フォーマットの採用です。新たな映像フォーマットに対応するため、コンテンツ制作から配信までのワー
クフロー全体の再構築が検討されております。日本・韓国・中国では、すでに4K放送が開始されていますが、米国
では、高い導入コストのため、OTT事業者による採用にとどまっています。さらに、市場では、従来技術のSDIから
IPへの移行が続いています。今後も放送局でのIPテクノロジーの採用が成長すると予想されており、実際にネット
ワークのエッジに関する帯域幅は拡大しています。しかし、システムのワークフローの変更には、徹底的なテスト
とエンジニアの訓練を行う必要があります。制作現場は、非常に伝統的で、リスクを回避する傾向が強いことか
ら、放送システムの導入は、非常にゆっくりとした状況です。このような状況の下、当社グループは、北米と国内
を中心に事業を展開しました。
北米市場は、前年度に比べ減収しました。主要顧客の購買活動がM&A問題により一時的に中断したことが大きな要
因です。2019年に入って再開されたものの、落ち込み分を埋めるほどにはならず売上は減少しました。全般的に、ネットワーク拡張と新サービスが少なかったため、他の顧客も含め購買活動が大幅に減少しました。加えて、顧客
のいくつかのプロジェクトは遅延し、翌会計年度へ持ち越しとなりました。また、新規顧客の開拓も進みませんで
した。それらの理由により、前年度に比べ売上が減少しました。
オーストラリア市場は、前年に比べ、若干の増収となりました。メンテナンス・サポート売上は、価格の見直し
があり減少しましたが、一方で顧客のネットワークへの投資があり、依然として積極的投資姿勢ではないものの、売上が若干増加しました。
ヨーロッパ市場は、ロシアで開催されたワールドカップの映像伝送装置に当社製品が採用され、イベントでの映
像伝送の需要が、予想よりも多かったことに加え、ロシアでの新規顧客獲得に成功したことにより前年度に比べ増
収しました。
国内市場は、前期に比べて減収しました。この減収の主な要因は、IPビデオルータープロジェクトに関して、シ
ステムインテグレーションを得意とするパートナーとの協業モデルに変更したことによります。これにより売上は
減少しましたが、利益率は向上しております。国内の映像伝送市場は、引き続き、好調です。通信会社、ケーブル
テレビ局向けの販売は、MD8000と新発売の4K映像を伝送するモジュールを搭載したMD-003の販売が順調に推移しま
した。こちらの分野は、さらなる成長が期待できます。
その結果、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。
a. 財政状態
当連結会計年度末における総資産は前連結会計年度末に比べ273百万円減少し、4,149百万円となりました
当連結会計年度末における負債は前連結会計年度末に比べ343百万円減少し、1,960百万円となりました。
当連結会計年度末における純資産は前連結会計年度末に比べ71百万円増加し、2,190百万円となりました
b. 経営成績
当連結会計年度の経営成績は、売上高は、3,227百万円(前連結会計年度比18.0%減)、営業利益は74百万円(前連結会計年度は営業損失391百万円)、経常利益は57百万円(前連結会計年度は経常損失402百万円)、親会社株主に帰属する当期純利益は、38百万円(前連結会計年度は親会社株主に帰属する当期純損失497百万円)となりました。
当社グループは、映像通信機器のメーカーとして事業を行っており、当該事業以外に事業の種類がないため、セグメント別に事業を分類していません。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度末に比べ20百万円増
加し、2,101百万円となりました。各キャッシュ・フローの状況は次のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果減少した資金は67百万円(前連結会計年度は397百万円の減少)となりました。その主な要因は、売上債権の減少374百万円、前受金の減少211百万円、仕入債務の減少166百万円、たな卸資産の増加70百万円によるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果減少した資金は24百万円(前連結会計年度は111百万円の増加)となりました。その主な要因は、有形固定資産の取得による支出23百万円によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果増加した資金は95百万円(前連結会計年度は118百万円の増加)となりました。その主な要因は、長期借入れによる収入630百万円、短期借入金の純減額300百万円、長期借入金の返済による支出231百万円によるものです。
生産、受注及び販売の実績
(1)生産実績
当連結会計年度における生産実績は、次のとおりであります。
製品種類の名称生産高(千円)前年同期比(%)
ハードウエア製品2,664,662△14.38
合計2,664,662△14.38

(注)1 金額は、期中平均販売価格によっております。
2 上記の金額には、他勘定振替分及び他勘定受入分は含まれておりません。
3 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)受注実績
当連結会計年度における受注実績は、次のとおりであります。
製品種類の名称受注高(千円)前年同期比(%)受注残高(千円)前年同期比(%)
ハードウエア製品2,265,259△22.032,325△85.14
メンテナンス・サポート594,946219.76235,726151.16
その他72,501△89.719,187△96.46
合計2,932,706△22.74277,238△51.45

(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(3)販売実績
当連結会計年度における販売実績は、次のとおりであります。
製品種類の名称販売高(千円)前年同期比(%)
ハードウエア製品2,450,519△14.9
メンテナンス・サポート453,076△4.7
その他322,912△44.0
合計3,226,507△18.0

(注)1 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
2 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合
相手先前連結会計年度
自 2017年4月1日
至 2018年3月31日
当連結会計年度
自 2018年4月1日
至 2019年3月31日
販売高(千円)割合(%)販売高(千円)割合(%)
AT&T Corporation759,82419.3779,16524.1
Telstra Corporation Limited397,25010.1464,62814.4
株式会社朋栄2550.0335,61210.4

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されています。この連結財務諸表作成にあたり、見積りが必要な事項については、合理的な基準に基づき実施しております。
詳細につきましては、「第一部 企業情報、第5 経理の状況、1連結財務諸表等、(1)連結財務諸表、注記事項、連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しております。
②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
経営成績等
1)財政状態
(資産)
当連結会計年度末における総資産は前連結会計年度末に比べ273百万円減少し、4,149百万円となりました。主な
変動要因は、受取手形及び売掛金の減少360百万円、商品及び製品の増加47百万円によるものです。
(負債)
当連結会計年度末における負債は前連結会計年度末に比べ343百万円減少し、1,960百万円となりました。主な変
動要因は、短期借入金の減少300百万円、前受金の減少212百万円、長期借入金の増加213百万円によものです。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産は前連結会計年度末に比べ71百万円増加し、2,190百万円となりました。主な変動要因は、親会社株主に帰属する当期純利益38百万円の計上による利益剰余金の増加によるものです。
2)経営成績
(売上高)
当連結会計年度の当社グループの売上高は、3,227百万円(前連結会計年度比18.0%減))となりました。製品グループ別内訳では、ハードウエア製品が2,451百万円(同14.9%減)、メンテナンス・サポートが453百万円(同4.7%減)その他が323百万円(同44.0%減)となりました。海外売上高比率は、前期の60.6%から54.7%へと減少しました。
(売上総利益)
当連結会計年度における、売上総利益率は58.1%となり、売上総利益は1,876百万円(同12.5%減)となりました。
(販売費及び一般管理費)
当連結会計年度における販売費及び一般管理費は1,802百万円(同28.9%減)となりました。その主な要因は、研究開発費や徹底した経費管理を行ったことによるものです。また研究開発費は668百万円(同35.7%減)でした。
(営業利益)
当連結会計年度における、営業利益は74百万円(前連結会計年度は営業損失391百万円)となりました。上記のとおり、販売費及び一般管理費の減少によるものです。
(経常利益)
当連結会計年度における経常利益は57百万円(前連結会計年度は経常損失402百万円)となりました。経常利益が前連結会計年度に比べ458百万円増加したことによるものです。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
上記の結果、親会社株主に帰属する当期純利益は、38百万円(前連結会計年度は親会社株主に帰属する当期純損失497百万円)となりました。
3)キャッシュ・フロー
キャッシュ・フローの状況に関する認識及び分析・検討内容につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要
②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりです。
③資本の財源及び資金の流動性についての分析
当社グループは、事業運営上必要な資金を確保するとともに、経済環境の急激な変化に耐えうる流動性を維持することを基本方針としております。
資金需要は、製品製造のための材料及び外注加工費の支払のほか、製品開発のための研究開発費が主な資金需要であります。
資金需要には、内部資金及び金融機関の借入により対応しております。短期及び長期借入の他、運転資金の効率的かつ安定的な調達のため、取引銀行2行と当座貸越契約を締結しております。また、その一部はグループ内資金の効率化を目的としグループ間で融資を行っております。
④経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成の状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、「第2 事業の状況 1経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおり、当社グループの競争力の一つとして世界トップクラスの技術力があります。その競争力を維持し続けるためには、継続的に研究開発費を投入する必要があります。研究開発費を確保するためには比較的高い売上総利益率が必要になります。当連結会計年度におきましては、売上総利益率は前連結会計年末の54.5%に比べ3.6%向上し、58.1%となりました。

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