有価証券報告書-第92期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度の世界経済は、新型コロナウイルス感染拡大の影響により、景気の停滞感が急速に強まっております。人やモノの移動制限に伴い不要不急の消費が控えられるとともに、経済活動の停止により雇用や投資に大きな影響が出始めております。
米国では雇用情勢の改善等を背景に個人消費が堅調に推移しましたが、設備投資や外需の低迷等による企業部門の悪化等により景気は減速傾向となりました。アジアでは中国において、インフラ投資は堅調ながら、米中貿易摩擦の影響による個人消費の悪化や企業が設備投資を控えたこと等により景気の減速が継続しました。また、欧州でも自動車部門等の製造業を中心とした企業業績の悪化等により減速傾向となるなど、全体として景気の回復力が鈍化しました。我が国経済では雇用情勢の改善等を背景に個人消費が緩やかに回復しましたが、世界景気の回復力が弱まっていることから輸出・生産が弱含んでおり、全体として景気は横ばいで推移しました。
当社グループの属する電子部品業界におきましては、中長期的には電子化の進行により自動車関連市場が引き続き拡大するものの、当期においては世界景気の減速やお客様の在庫調整の影響を受け自動車向け等は弱含みで推移しました。
このような環境のもと、当社グループは品質・信頼性を重視する市場を中心に、高付加価値製品の拡販等の活動を進めるとともに、将来に向けた研究開発投資を増加させてまいりました。
この結果、当連結会計年度の経営成績は、売上高50,020百万円(前年同期比5,874百万円減、10.5%減)、営業利益1,465百万円(前年同期比4,205百万円減、74.2%減)、経常利益1,727百万円(前年同期比4,577百万円減、72.6%減)、親会社株主に帰属する当期純利益1,077百万円(前年同期比58百万円増、5.7%増)となりました。
セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。
セグメントの経営成績は、日本においては売上高41,653百万円(前年同期比6,575百万円減)、セグメント損失34百万円(前年同期比3,923百万円減)、アジアにおいては売上高24,499百万円(前年同期比4,480百万円減)、セグメント利益618百万円(前年同期比298百万円減)、アメリカにおいては売上高7,956百万円(前年同期比1,120百万円減)、セグメント利益225百万円(前年同期比311百万円減)、ヨーロッパにおいては売上高6,823百万円(前年同期比353百万円減)、セグメント利益410百万円(前年同期比19百万円増)となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ585百万円増加し、当連結会計年度末には14,578百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において営業活動により増加した資金は4,094百万円(前連結会計年度は2,146百万円の増加)となりました。主な増加要因は、税金等調整前当期純利益1,435百万円の計上、減価償却費3,437百万円の非資金項目の調整等によるものです。主な減少要因は、訴訟和解金1,334百万円の支払い等によるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において投資活動により減少した資金は5,477百万円(前連結会計年度は4,261百万円の減少)となりました。主な減少要因は、有形固定資産の取得による支出5,413百万円等によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において財務活動により増加した資金は2,161百万円(前連結会計年度は1,294百万円の減少)となりました。主な増加要因は、短期借入れによる収入2,250百万円、長期借入れによる収入2,535百万円等によるものです。主な減少要因は、配当金の支払額1,333百万円、短期借入金の返済による支出1,250百万円等によるものです。
③生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)1 金額は、販売価格によっております。
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
3 上記の金額には、商品仕入を含んでおります。
b.受注実績
当連結会計年度の受注状況をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
c.販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)1 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
2 セグメント間の取引については相殺消去しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
当連結会計年度の当社グループの資産は、有形固定資産等が増加したものの、受取手形及び売掛金等の減少により、前連結会計年度末と比べて1,496百万円減少し、当連結会計年度末は75,858百万円となりました。
負債につきましては、訴訟和解金の支払いを実施したこと等により未払金等が減少したものの、短期借入金や長期借入金等の増加により、前連結会計年度末と比べて126百万円増加し、当連結会計年度末は17,642百万円となりました。
純資産につきましては、有価証券評価差額金等の減少により、前連結会計年度末と比べて1,623百万円減少し、当連結会計年度末は58,216百万円となりました。
売上高は、50,020百万円(前年同期比5,874百万円減、10.5%減)となりましたが、この要因としましては、日本においては、自動車向けは堅調に推移しましたが産業機器をはじめとしてその他用途全般が振るわなかったこと、アジアにおいては、エアコン向けは引き続き底堅い需要がありましたが、自動車、産業機器、電源、通信向け等多くの用途に渡って低調に推移したこと、アメリカにおいては、自動車や代理店向けの需要が減少したこと、ヨーロッパにおいては、自動車向けは堅調に推移しましたが産業機器向けが減少したこと等によるものと分析しております。
利益面におきましては、営業利益は1,465百万円(前年同期比4,205百万円減、74.2%減)となりましたが、この要因は売上高の減少に加え、原材料に含まれる希少金属の相場上昇による変動費増加により限界利益率が悪化したことや、前連結会計年度に実施した設備投資により減価償却費等が増加したこと等によるものと分析しています。経常利益は、1,727百万円(前年同期比4,577百万円減、72.6%減)となりましたが、この要因は前述の営業利益の減少に加え、為替差損等が増加したことによるものと分析しています。親会社株主に帰属する当期純利益は、1,077百万円(前年同期比58百万円増、5.7%増)となりましたが、この要因は、紛争和解金371百万円、法人税等358百万円を計上したことによるものと分析しています。
経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等として、当社グループは、ROE(自己資本利益率)8%を目標値とした中期経営計画を策定しております。品質・信頼性を重視する市場を中心に、高付加価値製品を提供し継続的に競争力を高めるとともに、イノベーションの動向を予測し、そこで必要とされる技術や製品開発に経営資源を投入し、お客様と共に新たな価値を創造する活動を進めております。当連結会計年度におけるROEは1.8%(前年同期比0.1ポイント改善)となりました。前連結会計年度と同様に目標値と比較してROEが低い水準であった要因としましては、前連結会計年度に計上した訴訟和解金4,806百万円に対して当連結会計年度は紛争和解金371百万円の計上に留まったことから特別損失が減少したものの、売上高の減少や原材料価格の高騰等により営業利益が低迷した影響が大きいことによるものと分析しています。引き続き品質・信頼性を重視する市場を中心に、高付加価値製品の拡販等の活動を進めるとともに、将来に向けた研究開発投資を増加させ、当該指標の改善を目指してまいります。
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因として次のものがあります。売上高におきましては、景気動向に伴う電子部品需要の変動が重要な影響を与える要因になりますが、今後の経済見通しにつきましては、いまだ新型コロナウイルスの感染拡大が続いており収束の時期や感染拡大による影響が全く見通せないため、景気の先行きは非常に不透明感の強い状況にあります。当社グループの主要な販売先である自動車業界の需要見通しも非常に困難な状況にあります。利益面におきましては、金属材料相場の上昇による材料コスト増加や、海外売上比率及び日本での生産比率が高いことから円高ドル安等の為替変動により利益が減少する要因となりますが、一部の希少金属の相場が高止まりしている状況にあります。
②キャッシュ・フローの状況分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社グループの当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況の分析・検討内容は、「(1)経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に含めて記載しております。
当社グループの資本の財源及び資金の流動性について、当社グループの運転資金需要のうち主なものは、製品製造のための原材料の購入のほか、製造費、販売費および一般管理費等の営業費用によるものです。当社グループの研究開発費は営業費用の一部として計上されていますが、研究開発に携わる従業員の人件費が主要な部分を占めています。研究開発費については、前連結会計年度の2,187百万円と比較し56百万円(2.6%)増加し、2,243百万円となりました。また、当社グループの投資資金需要のうち主なものは、注力する製品の生産能力拡大、新製品の開発、国内外の製造拠点での品質や生産性向上等のための設備投資です。当連結会計年度の設備投資額は、前連結会計年度の5,599百万円と比較し、25百万円(0.5%)減少し、5,573百万円となりました。
当社グループは、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。このため、当社グループの運転資金および設備投資資金は、主として自己資金により充当し、必要に応じて金融機関からの借入れによる資金調達を実施することとしています。前連結会計年度まで金融機関からの借入金は非常に少ない状況が継続しておりましたが、前連結会計年度と当連結会計年度に支払いを行った訴訟和解金が多額であったことから、運転資金に充てるために当連結会計年度において複数の金融機関からの借入れを実施しました。これらの借入金について、営業活動から得られるキャッシュ・フローによって十分に完済できるとともに、引き続き今後の成長に必要となる資金を適切に調達することが可能であると考えています。また主要な取引金融機関とは良好な取引関係を維持しており、安定的な資金調達が適時実施可能と認識しています。なお、当社は資金調達の機動性を高めるため、複数の金融機関との間に2,000百万円の借入枠(コミットメントライン)を設定しております。
③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。
a.貸倒引当金
当社グループは、債権の貸倒損失に備えるため、一般債権については過年度実績率を基礎とした将来の貸倒予測率により、貸倒懸念債権等特定の債権については個別に回収可能性を勘案し、回収不能見込額を計上しています。将来、顧客の財政状態が悪化し支払能力が低下した場合には、引当金の追加計上または貸倒損失が発生する可能性があります。
b.棚卸資産の評価
当社は、棚卸資産が適正な価値で評価されるように評価損の金額を見積っております。過剰、滞留、並びに陳腐化した棚卸資産に対して評価損を計上しております。また、棚卸資産は正味実現可能価額まで評価損を行っております。当社は通常、一定の保有期間を超える棚卸資産を滞留もしくは陳腐化していると見なします。また、当社では、将来の需要予測や市況そして関与する経営者の判断のもとに、一定の保有期間に満たない棚卸資産についても評価損を計上することがあります。
c.確定給付制度
確定給付型退職制度の制度資産及び確定給付制度債務に基づく積立超過または積立不足の状況は、連結貸借対照表の資産もしくは負債として認識し、会計年度中の積立状況の変化は当該年度の包括利益の増減として認識します。確定給付制度債務は数理計算に基づき決定され、その計算には前提条件として、割引率、昇給率などが基礎率として用いられます。当社は優良債券の利回り等を参考に割引率を決定します。昇給率は主に過去の実績、近い将来の見通し、物価変動などにより決定されます。当社は毎年、数理計算の基礎となる前提条件を見直しており、必要に応じてその時点の市場環境をもとに調整を行っております。
日本及び世界的な経済の停滞により、当社が割引率を引き下げる場合には、確定給付制度債務や確定給付費用が増加します。
d.繰延税金資産
繰延税金資産については、将来の課税所得等を検討し、回収可能な範囲において資産計上しております。しかしながら、将来の課税所得等を検討し、繰延税金資産の全部または一部を将来回収できないと判断した場合、繰延税金資産に対する評価性引当額を追加計上する可能性があります。また、法人税率が引き下げられた場合、貸借対照表に計上する繰延税金資産の計上額を減額する可能性があります。
e.投資有価証券の減損処理
当社グループでは投資有価証券を保有しており、評価方法は時価のある有価証券については時価法を、時価のない有価証券については原価法を採用しております。保有する有価証券につき、時価のあるものは株式市場の価格変動リスクを負っていること、時価のないものは投資先の業績状況等が悪化する可能性があること等から、合理的な基準に基づいて投資有価証券の減損処理を行っております。
当社グループでは投資有価証券について必要な減損処理をこれまでに行ってきておりますが、この基準に伴い、将来の市況悪化または投資先の業績不振等により、現状の簿価に反映されていない損失または簿価の回収不能が発生し、減損処理が必要となる可能性があります。
f.固定資産の減損
当社グループでは固定資産の減損について、主として事業の種類別に資産をグルーピングし、減損の兆候の有無の判定を行なっております。減損の兆候があった場合、将来キャッシュ・フロー等を見積り、減損の要否を判定いたします。判定の結果、減損が必要と判断された資産については、帳簿価額を回収可能価額まで減損処理いたします。
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度の世界経済は、新型コロナウイルス感染拡大の影響により、景気の停滞感が急速に強まっております。人やモノの移動制限に伴い不要不急の消費が控えられるとともに、経済活動の停止により雇用や投資に大きな影響が出始めております。
米国では雇用情勢の改善等を背景に個人消費が堅調に推移しましたが、設備投資や外需の低迷等による企業部門の悪化等により景気は減速傾向となりました。アジアでは中国において、インフラ投資は堅調ながら、米中貿易摩擦の影響による個人消費の悪化や企業が設備投資を控えたこと等により景気の減速が継続しました。また、欧州でも自動車部門等の製造業を中心とした企業業績の悪化等により減速傾向となるなど、全体として景気の回復力が鈍化しました。我が国経済では雇用情勢の改善等を背景に個人消費が緩やかに回復しましたが、世界景気の回復力が弱まっていることから輸出・生産が弱含んでおり、全体として景気は横ばいで推移しました。
当社グループの属する電子部品業界におきましては、中長期的には電子化の進行により自動車関連市場が引き続き拡大するものの、当期においては世界景気の減速やお客様の在庫調整の影響を受け自動車向け等は弱含みで推移しました。
このような環境のもと、当社グループは品質・信頼性を重視する市場を中心に、高付加価値製品の拡販等の活動を進めるとともに、将来に向けた研究開発投資を増加させてまいりました。
この結果、当連結会計年度の経営成績は、売上高50,020百万円(前年同期比5,874百万円減、10.5%減)、営業利益1,465百万円(前年同期比4,205百万円減、74.2%減)、経常利益1,727百万円(前年同期比4,577百万円減、72.6%減)、親会社株主に帰属する当期純利益1,077百万円(前年同期比58百万円増、5.7%増)となりました。
セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。
セグメントの経営成績は、日本においては売上高41,653百万円(前年同期比6,575百万円減)、セグメント損失34百万円(前年同期比3,923百万円減)、アジアにおいては売上高24,499百万円(前年同期比4,480百万円減)、セグメント利益618百万円(前年同期比298百万円減)、アメリカにおいては売上高7,956百万円(前年同期比1,120百万円減)、セグメント利益225百万円(前年同期比311百万円減)、ヨーロッパにおいては売上高6,823百万円(前年同期比353百万円減)、セグメント利益410百万円(前年同期比19百万円増)となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ585百万円増加し、当連結会計年度末には14,578百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において営業活動により増加した資金は4,094百万円(前連結会計年度は2,146百万円の増加)となりました。主な増加要因は、税金等調整前当期純利益1,435百万円の計上、減価償却費3,437百万円の非資金項目の調整等によるものです。主な減少要因は、訴訟和解金1,334百万円の支払い等によるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において投資活動により減少した資金は5,477百万円(前連結会計年度は4,261百万円の減少)となりました。主な減少要因は、有形固定資産の取得による支出5,413百万円等によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において財務活動により増加した資金は2,161百万円(前連結会計年度は1,294百万円の減少)となりました。主な増加要因は、短期借入れによる収入2,250百万円、長期借入れによる収入2,535百万円等によるものです。主な減少要因は、配当金の支払額1,333百万円、短期借入金の返済による支出1,250百万円等によるものです。
③生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 2019年4月1日 至 2020年3月31日) | 前年同期比(%) |
| 日本(百万円) | 36,906 | 86.8 |
| アジア(百万円) | 12,560 | 84.2 |
| アメリカ(百万円) | 241 | 105.1 |
| ヨーロッパ(百万円) | - | - |
| 合計(百万円) | 49,707 | 86.2 |
(注)1 金額は、販売価格によっております。
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
3 上記の金額には、商品仕入を含んでおります。
b.受注実績
当連結会計年度の受注状況をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 受注高(百万円) | 前年同期比(%) | 受注残高(百万円) | 前年同期比(%) |
| 日本 | 19,269 | 92.7 | 3,167 | 99.9 |
| アジア | 15,848 | 84.2 | 3,045 | 95.9 |
| アメリカ | 7,686 | 86.7 | 1,334 | 83.8 |
| ヨーロッパ | 6,882 | 97.6 | 395 | 117.6 |
| 合計 | 49,687 | 89.5 | 7,942 | 96.0 |
(注)上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
c.販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 2019年4月1日 至 2020年3月31日) | 前年同期比(%) |
| 日本(百万円) | 19,272 | 92.8 |
| アジア(百万円) | 15,979 | 84.5 |
| アメリカ(百万円) | 7,944 | 87.9 |
| ヨーロッパ(百万円) | 6,823 | 95.1 |
| 合計(百万円) | 50,020 | 89.5 |
(注)1 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
2 セグメント間の取引については相殺消去しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
当連結会計年度の当社グループの資産は、有形固定資産等が増加したものの、受取手形及び売掛金等の減少により、前連結会計年度末と比べて1,496百万円減少し、当連結会計年度末は75,858百万円となりました。
負債につきましては、訴訟和解金の支払いを実施したこと等により未払金等が減少したものの、短期借入金や長期借入金等の増加により、前連結会計年度末と比べて126百万円増加し、当連結会計年度末は17,642百万円となりました。
純資産につきましては、有価証券評価差額金等の減少により、前連結会計年度末と比べて1,623百万円減少し、当連結会計年度末は58,216百万円となりました。
売上高は、50,020百万円(前年同期比5,874百万円減、10.5%減)となりましたが、この要因としましては、日本においては、自動車向けは堅調に推移しましたが産業機器をはじめとしてその他用途全般が振るわなかったこと、アジアにおいては、エアコン向けは引き続き底堅い需要がありましたが、自動車、産業機器、電源、通信向け等多くの用途に渡って低調に推移したこと、アメリカにおいては、自動車や代理店向けの需要が減少したこと、ヨーロッパにおいては、自動車向けは堅調に推移しましたが産業機器向けが減少したこと等によるものと分析しております。
利益面におきましては、営業利益は1,465百万円(前年同期比4,205百万円減、74.2%減)となりましたが、この要因は売上高の減少に加え、原材料に含まれる希少金属の相場上昇による変動費増加により限界利益率が悪化したことや、前連結会計年度に実施した設備投資により減価償却費等が増加したこと等によるものと分析しています。経常利益は、1,727百万円(前年同期比4,577百万円減、72.6%減)となりましたが、この要因は前述の営業利益の減少に加え、為替差損等が増加したことによるものと分析しています。親会社株主に帰属する当期純利益は、1,077百万円(前年同期比58百万円増、5.7%増)となりましたが、この要因は、紛争和解金371百万円、法人税等358百万円を計上したことによるものと分析しています。
経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等として、当社グループは、ROE(自己資本利益率)8%を目標値とした中期経営計画を策定しております。品質・信頼性を重視する市場を中心に、高付加価値製品を提供し継続的に競争力を高めるとともに、イノベーションの動向を予測し、そこで必要とされる技術や製品開発に経営資源を投入し、お客様と共に新たな価値を創造する活動を進めております。当連結会計年度におけるROEは1.8%(前年同期比0.1ポイント改善)となりました。前連結会計年度と同様に目標値と比較してROEが低い水準であった要因としましては、前連結会計年度に計上した訴訟和解金4,806百万円に対して当連結会計年度は紛争和解金371百万円の計上に留まったことから特別損失が減少したものの、売上高の減少や原材料価格の高騰等により営業利益が低迷した影響が大きいことによるものと分析しています。引き続き品質・信頼性を重視する市場を中心に、高付加価値製品の拡販等の活動を進めるとともに、将来に向けた研究開発投資を増加させ、当該指標の改善を目指してまいります。
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因として次のものがあります。売上高におきましては、景気動向に伴う電子部品需要の変動が重要な影響を与える要因になりますが、今後の経済見通しにつきましては、いまだ新型コロナウイルスの感染拡大が続いており収束の時期や感染拡大による影響が全く見通せないため、景気の先行きは非常に不透明感の強い状況にあります。当社グループの主要な販売先である自動車業界の需要見通しも非常に困難な状況にあります。利益面におきましては、金属材料相場の上昇による材料コスト増加や、海外売上比率及び日本での生産比率が高いことから円高ドル安等の為替変動により利益が減少する要因となりますが、一部の希少金属の相場が高止まりしている状況にあります。
②キャッシュ・フローの状況分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社グループの当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況の分析・検討内容は、「(1)経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に含めて記載しております。
当社グループの資本の財源及び資金の流動性について、当社グループの運転資金需要のうち主なものは、製品製造のための原材料の購入のほか、製造費、販売費および一般管理費等の営業費用によるものです。当社グループの研究開発費は営業費用の一部として計上されていますが、研究開発に携わる従業員の人件費が主要な部分を占めています。研究開発費については、前連結会計年度の2,187百万円と比較し56百万円(2.6%)増加し、2,243百万円となりました。また、当社グループの投資資金需要のうち主なものは、注力する製品の生産能力拡大、新製品の開発、国内外の製造拠点での品質や生産性向上等のための設備投資です。当連結会計年度の設備投資額は、前連結会計年度の5,599百万円と比較し、25百万円(0.5%)減少し、5,573百万円となりました。
当社グループは、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。このため、当社グループの運転資金および設備投資資金は、主として自己資金により充当し、必要に応じて金融機関からの借入れによる資金調達を実施することとしています。前連結会計年度まで金融機関からの借入金は非常に少ない状況が継続しておりましたが、前連結会計年度と当連結会計年度に支払いを行った訴訟和解金が多額であったことから、運転資金に充てるために当連結会計年度において複数の金融機関からの借入れを実施しました。これらの借入金について、営業活動から得られるキャッシュ・フローによって十分に完済できるとともに、引き続き今後の成長に必要となる資金を適切に調達することが可能であると考えています。また主要な取引金融機関とは良好な取引関係を維持しており、安定的な資金調達が適時実施可能と認識しています。なお、当社は資金調達の機動性を高めるため、複数の金融機関との間に2,000百万円の借入枠(コミットメントライン)を設定しております。
③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。
a.貸倒引当金
当社グループは、債権の貸倒損失に備えるため、一般債権については過年度実績率を基礎とした将来の貸倒予測率により、貸倒懸念債権等特定の債権については個別に回収可能性を勘案し、回収不能見込額を計上しています。将来、顧客の財政状態が悪化し支払能力が低下した場合には、引当金の追加計上または貸倒損失が発生する可能性があります。
b.棚卸資産の評価
当社は、棚卸資産が適正な価値で評価されるように評価損の金額を見積っております。過剰、滞留、並びに陳腐化した棚卸資産に対して評価損を計上しております。また、棚卸資産は正味実現可能価額まで評価損を行っております。当社は通常、一定の保有期間を超える棚卸資産を滞留もしくは陳腐化していると見なします。また、当社では、将来の需要予測や市況そして関与する経営者の判断のもとに、一定の保有期間に満たない棚卸資産についても評価損を計上することがあります。
c.確定給付制度
確定給付型退職制度の制度資産及び確定給付制度債務に基づく積立超過または積立不足の状況は、連結貸借対照表の資産もしくは負債として認識し、会計年度中の積立状況の変化は当該年度の包括利益の増減として認識します。確定給付制度債務は数理計算に基づき決定され、その計算には前提条件として、割引率、昇給率などが基礎率として用いられます。当社は優良債券の利回り等を参考に割引率を決定します。昇給率は主に過去の実績、近い将来の見通し、物価変動などにより決定されます。当社は毎年、数理計算の基礎となる前提条件を見直しており、必要に応じてその時点の市場環境をもとに調整を行っております。
日本及び世界的な経済の停滞により、当社が割引率を引き下げる場合には、確定給付制度債務や確定給付費用が増加します。
d.繰延税金資産
繰延税金資産については、将来の課税所得等を検討し、回収可能な範囲において資産計上しております。しかしながら、将来の課税所得等を検討し、繰延税金資産の全部または一部を将来回収できないと判断した場合、繰延税金資産に対する評価性引当額を追加計上する可能性があります。また、法人税率が引き下げられた場合、貸借対照表に計上する繰延税金資産の計上額を減額する可能性があります。
e.投資有価証券の減損処理
当社グループでは投資有価証券を保有しており、評価方法は時価のある有価証券については時価法を、時価のない有価証券については原価法を採用しております。保有する有価証券につき、時価のあるものは株式市場の価格変動リスクを負っていること、時価のないものは投資先の業績状況等が悪化する可能性があること等から、合理的な基準に基づいて投資有価証券の減損処理を行っております。
当社グループでは投資有価証券について必要な減損処理をこれまでに行ってきておりますが、この基準に伴い、将来の市況悪化または投資先の業績不振等により、現状の簿価に反映されていない損失または簿価の回収不能が発生し、減損処理が必要となる可能性があります。
f.固定資産の減損
当社グループでは固定資産の減損について、主として事業の種類別に資産をグルーピングし、減損の兆候の有無の判定を行なっております。減損の兆候があった場合、将来キャッシュ・フロー等を見積り、減損の要否を判定いたします。判定の結果、減損が必要と判断された資産については、帳簿価額を回収可能価額まで減損処理いたします。