有価証券報告書-第46期(令和3年4月1日-令和4年3月31日)

【提出】
2022/06/29 14:11
【資料】
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【項目】
137項目

対処すべき課題

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 会社の経営の基本方針
当社グループは、エレクトロニクス製造業、自動車関連・産業機器製造業を中心にその他のモノづくり企業を含め幅広いお客さまの設計・製造の効率化、生産性の向上を図り、製品の開発、製造を支えることにより、モノづくり産業の発展に貢献することを基本方針としております。これに向け、当社グループは、常に市場ニーズの変化に的確に対応し、最適なソリューションの提供に努めております。
(2) 目標とする経営指標
当社グループの主要な市場であるエレクトロニクス製造業、自動車関連・産業機器製造業は、新興国における需要の拡大や環境対応などの技術革新の必要性などから、当社グループの果たすべき役割はますます重要となってきております。また、製造業全体において製品のエレクトロニクス化が急速に進んでおり、当社グループが取り組むべき市場も拡大してきております。当社グループでは、こうした状況の中、引き続きソリューションビジネスを推進するとともに、新たな市場や技術領域への積極的な展開などにより、事業の拡大や伸長を図りつつ、株主のみなさまの長期的な利益を確保するという観点から、1株当たり当期純利益の持続的な伸長をひとつの指標として経営を推進しております。
(3) 経営環境、経営戦略及び対処すべき課題
今後の経済環境につきましては、新型コロナウイルス感染症やウクライナ紛争の影響が見通せない中、先行き不透明な状況は続いていくものと思われます。その一方で、技術革新やニーズの多様化などから、世界のモノづくりを取り巻く環境は劇的に変化しており、当社グループが取り組むべき事業領域は、今後も拡大していくことが見込まれます。
このような中にあって、当社グループは、お客さまが抱える課題に真正面から取り組み、最先端の技術も積極的に取り入れ、モノづくりのプロセス全体のDX(デジタルトランスフォーメーション)を実現する革新的なソリューションを提供してまいります。
このために、当社グループの対処すべき課題は、以下のとおりであります。
① 主力製品の機能拡充と拡販
主力の電気設計システム「CR-8000」シリーズにおいては、AIによる自動配置配線や解析の高速化などの機能拡充により製品力を高め、引き続き「CR-5000」シリーズからの移行も推進し、販売活動に注力してまいります。
また、新たなワイヤハーネスの設計システム「E3.infinite」とそのデータ管理システム「DS-E3.infinite」については、多様化・複雑化する次世代の設計環境を担う一貫したソリューションとして、世界の輸送用機器市場に向けて拡販してまいります。
② 「Engineering IT Companyの図研」に向けた取り組み
大規模化・複雑化するモノづくりにおいて、プロセス全体のデジタル化への対応は急務となっていますが、その実現には多くの課題があり、様々な角度から解決への模索が続けられています。
これに対して当社グループは、長年培ってきた技術やノウハウに加え、MBSEなどの新しい手法も活用し、ソフトウェアのみならずサービスやコンサルティングまでを含む一体的なソリューションを提供してまいります。
これにより、モノづくり企業のプロセス全体の効率化とさらなる変革を支援する「Engineering IT Companyの図研」を目指し、グループ一丸となって取り組んでまいります。
以上の取り組みにより、当社グループは、お客さまの次世代のモノづくりに貢献する最適なソリューションを提供し、さらなる企業価値の向上に努めてまいります。