有価証券報告書-第36期(平成26年1月1日-平成26年12月31日)

【提出】
2015/03/30 10:23
【資料】
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【項目】
110項目

事業等のリスク

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、当社グループの事業展開上のリスク要因となる可能性があると考えられる主な事項を記載しております。
なお、文中における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 経済動向に関するリスクについて
当社グループは、日本、欧米、アジアなどの地域にグローバルに事業を展開しておりますが、特定の地域や市場での偏りを排し、国内外の景気動向による影響を最小限にとどめるように努めております。しかし、国内外の景気減速に伴い、設備投資や建設需要が減少すること等により、当社グループの経営成績や財務状態に悪影響を与える可能性があります。
(2) 為替相場の変動リスクについて
当社グループはグローバルに事業を展開しており、特に海外販売比率が高いため、為替の変動は事業活動に影響を及ぼします。外貨建取引から発生する収益・費用及び資産・負債の円換算額は為替変動により影響を受け、当社グループの経営成績や財務状態に悪影響を与える可能性があります。当社グループは為替変動による損益への影響を限定する目的で、外貨建資産・負債額の一定比率に対して為替ヘッジ策を講じております。
(3) 原材料調達(数量・価格)の変動リスクについて
当社グループの原材料の調達については、国内外において複数の取引先との間で価格の維持及び安定的な仕入確保に努めており、継続的かつ積極的なコストダウン活動を推進する一方で、在庫確保が容易な汎用品の使用比率向上を進めたり、仕入先の分散化・複数化により万一の場合に備えております。しかし、エネルギーや商品相場の急激な変動など世界的な需給バランスの変動により、原材料の調達困難や仕入価格の著しい上昇が起こり、当社グループの経営成績や財務状態に悪影響を与える可能性があります。
(4) 資産価格の変動に関するリスクについて
当社グループの保有する資産(投資有価証券等)の会計上の評価については、所定の要領に基づき、適切なリスク管理を行っております。しかし、経済状況、市況の変動等の要因で資産価格に変動があった場合、当該資産の売却等に伴う損失の実現や、減損損失の認識などにより、当社グループの経営成績や財務状態に悪影響を与える可能性があります。
(5) 最終製品の販売動向に関するリスクについて
当社グループの属する業界では多くの競合する企業があり、常に価格競争にさらされております。このような環境下におきまして、当社グループでは他社に先行したより付加価値の高いオリジナル製品の開発・市場投入により、販売価格の維持に努めております。しかし、競合他社の対応いかんにより、開発競争や市場シェア競争で劣位に陥り、当社グループの経営成績や財務状態に悪影響を与える可能性があります。
(6) 品質に関するリスクについて
当社グループは、「品質第一」の信念のもと、高品質の製品と信頼性の高いサービスを供給することにより、顧客に満足と安全を提供し続けることを目標としております。また、ISO9001の認証を取得し継続的な品質維持にも努めております。一方で、製造物賠償責任(PL)保険にも加入し、万一の賠償金支払等に備えております。しかし、全ての製品・サービスの品質を保証するには限界があり、製造物責任による高額な賠償金支払や大規模なリコール、品質不良が原因の高額な間接的損害額が発生し、当社グループの経営成績や財務状態に悪影響を与える可能性があります。
(7) 環境規制に関するリスクについて
当社グループは、「企業活動と地球環境との調和をめざし、あらゆる分野において積極的かつ継続的に環境保全に取り組むとともに、環境にやさしい製品・サービスを通じて企業としての社会的責任を果たす」ことを目指しております。また、ISO14001の認証を取得し継続的な環境保全にも努めております。世界的に環境に関しての意識が高まるなか、各種指令や規則等への対応、更には温暖化ガス(二酸化炭素ガス等)の削減など地球環境保全に関する要請が強まっており、当社グループではこれら社会的要請に対応した製品作りに取り組んでおりますが、厳しい技術的課題を解決するためタイムリーに製品を投入できない場合や、規制対応のために多額の投資を余儀なくされる場合には、当社グループの経営成績や財務状態に悪影響を与える可能性があります。
(8) 技術革新に関するリスクについて
当社グループが取り扱っている各種センサは、技術革新のスピードが加速しつつあり、製品のライフサイクルが短期化し新製品の開発競争が繰り広げられるなかで、顧客のニーズも常に変化しております。当社グループでは、技術優位性の確保のため、市場マーケティングに注力して顧客ニーズの把握に努める一方で、積極的に開発投資を行うため人・モノ・金・情報の投入に注力しております。しかし、市場変化や技術革新への対応が遅れ、競合他社が技術開発において先行した場合には、当社グループの経営成績や財務状態に悪影響を与える可能性があります。
(9) 知的財産権に関するリスクについて
当社グループは新たな技術や独自のノウハウを蓄積し、知的財産権として権利取得するなど法的保護に努めながら研究開発活動を展開しております。しかし、特定地域での法的保護が得られない可能性や、当社グループの知的財産権が不正使用されたり模倣される可能性もあり、知的財産権を完全に保護することには限界があります。一方で、当社グループが第三者の知的財産権を侵害していると司法判断され、当社グループの生産・販売の制約や高額の損害賠償金の支払発生により、当社グループの経営成績や財務状態に悪影響を与える可能性があります。
(10) 情報管理に関するリスクについて
当社グループでは、事業経営に関わる多岐に渡る重要機密情報を有しております。その管理を徹底するため、情報セキュリティ管理規定において情報セキュリティ環境を実現するための基本方針、対策標準、実施手順に関する要件を規定し、従業員に対する教育を徹底しております。しかし、外部からのハッキングなど不測の事態による情報漏洩により、当社グループの信用失墜による売上高の減少または損害賠償による費用の発生等が起こることも考えられ、当社グループの経営成績や財務状態に悪影響を与える可能性があります。
(11) 顧客の信用リスクについて
当社グループは国内外の顧客に製品を販売しておりますが、特定の顧客に大きく依存することはなく、多数の顧客に分散しております。また、当社グループでは、顧客との取引条件に関して与信限度額の設定や超過状況の管理を行い、継続的な信用リスク評価に努めております。しかし、取引先が債務支払不能となり、当社グループの売上債権が不良債権化することも想定され、当社グループの経営成績や財務状態に悪影響を与える可能性があります。
(12) 人材確保・育成に関するリスクについて
当社グループの中長期的な成長は従業員個々人の力量に大きく依存するため、優れた人材の確保と育成は重要な経営課題であります。当社グループでは継続的に優秀な人員採用に努める一方で、教育、育成制度の整備にも力をいれており、経営資源である「人財」のスキル及びノウハウの向上を図っております。しかし、想定した通りの人材を確保、育成できなかったり、人材確保のために人件費が急上昇した場合、当社グループの経営成績や財務状態に悪影響を与える可能性があります。
(13) 自然災害等の発生リスクについて
当社グループは世界的にも地震発生率の高い日本国内に主要な拠点を有しております。当社グループでは、本社建物の耐震対策や災害時対応手順の整備とともに、情報システムのバックアップ体制についても整備を進め、万一の事態に備えております。また、地震・台風・洪水等の自然災害が発生した場合に製造の操業停止の影響を最小限にするため、生産拠点を国内外に分散させております。しかし、想定を上回る規模の災害や、感染症の流行等が発生した場合、本社機能の停止や製造の操業停止等により、当社グループの経営成績や財務状況に悪影響を与える可能性があります。
(14) 国際的な事業活動に伴うリスクについて
当社グループは、海外市場での積極的な事業拡大を戦略のひとつとしております。しかし、海外におきましては、政情不安(内乱、紛争、テロ行為等)、投資規制や輸出入規制等といった政治的または法的なリスクに直面する可能性があります。それらにより、現地において、事業や投資に制限が加えられたり、製品の競争力低下を招いた場合、当社グループの経営成績や財務状態に悪影響を与える可能性があります。
(15) M&Aや業務提携に関するリスクについて
当社グループは、新たな事業機会の創出により持続的成長を実現するため、M&Aや業務提携等を行うことがあります。これらの実施にあたっては、事前に事業戦略や相乗効果を十分吟味のうえ実施を決定し、実施後は、最大の効果が得られるよう経営努力をしております。しかし、市場環境の変化等により、当初期待した成果をあげられない場合、当社グループの経営成績や財務状態に悪影響を与える可能性があります。