有価証券報告書-第70期(令和2年4月1日-令和3年3月31日)

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2021/06/29 17:05
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(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
a 経営成績
当連結会計年度における我が国経済は、世界規模での新型コロナウイルス感染症拡大による経済活動の急激な停滞を背景に、景気の悪化が急速に進みました。その後、感染拡大防止策を講じつつ、社会経済活動レベルの引き上げと共に、景気は持ち直しの動きが続いているものの、感染力の高い変異株の流行などにより、再び新規感染者数が増加傾向にあり、依然として予断を許さない状況が続いております。
また、海外経済においても景気が急減速し極めて厳しい状況となりましたが、経済活動の制限緩和や経済対策等により景気は持ち直しの動きが見られるものの、国・地域により景気回復状況やワクチンの普及に格差があり、さらに、世界的に半導体不足が生じるなど、先行きは不透明感が強いまま推移しております。
一方、当社グループが属する電気計測器業界においては、新型コロナウイルス感染症拡大により、世界的に需要が減少したことによる影響を受け、厳しい状況にありましたが、自動車関連市場、半導体関連市場及び5G(第5世代移動通信システム)関連市場を中心にグローバルで需要が回復してまいりました。
このような状況の下、当社グループは、取引先の設備投資の凍結、先送り等により、厳しい状況で推移する中、重点市場である航空宇宙、電池、自動車のCASE、サーバー・ICT関連市場へ顧客ニーズに合わせたソリューション提案営業を積極的に展開するため、感染拡大防止に対応したオンライン商談等を進めるなど、売上拡大に努めてまいりましたが、需要の落ち込みの影響を取り戻すまでには至りませんでした。
この結果、当連結会計年度の売上高は、81億6千3百万円(前年同期比10.0%減)となりました。
損益面におきましては、原価低減と経費節減に努力を重ねてまいりましたが、売上高の減収に伴う売上総利益の減少の影響が大きく、営業活動が制限されたことにより出張費等の販売費及び一般管理費が減少したものの、営業利益4億1千8百万円(前年同期比36.1%減)、経常利益4億6千万円(前年同期比30.3%減)、親会社株主に帰属する当期純利益3億2千5百万円(前年同期比34.4%減)となりました。
当社グループは、電気計測器等の製造、販売を行っているものであり、セグメントは単一であります。したがいまして、セグメントごとに経営成績の状況は開示しておりません。
なお、当社グループにおける営業品目の製品群別売上の概況は、次のとおりであります。
《電子計測器群》
電子計測器群では、航空機用電子機器の測定器は低調に推移いたしました。また、安全関連試験機器は、EV(電気自動車)用バッテリの耐電圧・絶縁抵抗試験用として電池関連市場向けに好調に推移いたしましたが、経済活動の停滞により需要が減少し、全般的に低調に推移いたしました。
以上の結果、売上高は17億1百万円(前年同期比18.9%減)となりました。
《電源機器群》
電源機器群では、直流電源は、宇宙産業市場、半導体関連市場及び5G関連市場への評価試験や製造設備用として動きがありました。交流電源は、車載関連市場、ICT関連市場及び冷凍空調市場への評価試験や製造設備用として動きがありました。電子負荷装置は、車載関連市場及び電子部品市場への評価試験用として動きがありましたが、製造業の設備投資等の抑制の影響等により、低調に推移いたしました。また、EV関連市場や車載関連市場への評価試験用の特注製品に動きがありましたが、これら電源機器群は、経済活動の停滞により需要が減少し、全般的に低調に推移いたしました。
以上の結果、売上高は61億2千5百万円(前年同期比7.7%減)となりました。
《サービス・部品等》
サービス・部品等につきましては、特記すべき事項はありません。
当該サービス・部品等の売上高は、3億3千6百万円(前年同期比0.3%増)となりました。
上記に含まれる海外市場の売上の概況は以下のとおりであります。
《海外市場》
米国では、宇宙産業市場への直流電源が好調に推移いたしました。
欧州では、経済活動の停滞の影響により低調に推移いたしました。
アジアにおいては、中国では米中貿易摩擦等の影響があったものの、電池関連市場への安全関連試験機器、5G関連市場への直流電源やICT関連市場への交流電源が好調に推移いたしました。一方、韓国及び東南アジアにおいては経済活動の停滞の影響により低調に推移いたしました。
以上の結果、海外売上高は27億5千7百万円(前年同期比8.1%減)となりました。
b 財政状態
当連結会計年度末における総資産は、売上高の減収や売上債権の回収等による受取手形及び売掛金の減少等により減少したものの、現金及び預金の増加や原材料及び仕掛品等の増加によるたな卸資産の増加並びに投資有価証券の期末時価の上昇による増加等により、前連結会計年度末に比べ3億3千1百万円増加し、119億8千7百万円となりました。
負債は、投資有価証券の期末時価の上昇による繰延税金負債の増加や法人税、住民税及び事業税の増加による未払法人税等の増加等により増加したものの、支払手形及び買掛金の減少や未払金の減少並びに退職給付に係る負債の減少等により、前連結会計年度末に比べ1億5千2百万円減少し、19億9千7百万円となりました。
純資産は、配当の実施による剰余金の減少等により減少したものの、親会社株主に帰属する当期純利益の計上及び投資有価証券の期末時価の上昇によるその他有価証券評価差額金の増加等により、前連結会計年度末に比べ4億8千3百万円増加し、99億8千9百万円となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における連結ベースの現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度の期末残高に比べ6億2千3百万円(25.3%)増加し、30億8千8百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における営業活動によるキャッシュ・フローは、10億7千万円(前連結会計年度7億6千9百万円)となりました。これは、税金等調整前当期純利益4億6千万円の計上及び売上債権の減少額6億6千4百万円等による資金の増加が、法人税等の支払額1億7千7百万円等及び仕入債務の減少額8千3百万円並びにたな卸資産の増加額7千6百万円等による資金の減少を上回った結果によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における投資活動によるキャッシュ・フローは、△2億7千7百万円(前連結会計年度△3億7百万円)となりました。これは、有形固定資産の取得による支出1億7千8百万円及び投資有価証券の取得による支出8千8百万円等による資金の減少が、投資有価証券の売却及び償還による収入2千万円による資金の増加を上回った結果によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における財務活動によるキャッシュ・フローは、△1億9千5百万円(前連結会計年度△1億9千3百万円)となりました。これは、配当金の支払額1億9千1百万円等により資金が減少したことによるものであります。
③ 生産、受注及び販売の状況
当社グループは、電気計測器等の製造、販売を行っているものであり、セグメントは単一であります。したがいまして、セグメントごとに生産規模及び受注規模を金額あるいは数量で示すことはしておりません。
このため生産、受注及び販売の状況については、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況 a 経営成績」における営業品目の製品群別に関連付けて示しております。
a 生産実績
当連結会計年度における生産実績を区分別に示すと、次のとおりであります。
区分生産高(千円)前年同期比(%)
電子計測器1,549,093△23.4
電源機器5,766,538△6.7
合計7,315,631△10.8

(注) 1 金額は販売価額によっております。
2 上記金額には、消費税等は含まれておりません。
b 外注実績
当社グループは、製品の製造において、組立配線、調整等の作業を外注に依存しております。
その依存度は、総製造費用に対して前連結会計年度6.7%、当連結会計年度5.8%であります。
なお、外注加工の依頼先は、主に昇辰電気㈱、㈱光洋電子工業、㈱ハイビックであります。
c 受注実績
当社グループは、原則として販売計画に基づく生産計画によって生産をしており、該当事項はありません。
d 販売実績
当連結会計年度における販売実績を区分別に示すと、次のとおりであります。
区分販売高(千円)前年同期比(%)
電子計測器1,701,492△18.9
電源機器6,125,379△7.7
サービス・部品等336,304+0.3
合計8,163,175△10.0

(注) 1 上記金額には、消費税等は含まれておりません。
2 最近2連結会計年度における主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合
相手先前連結会計年度当連結会計年度
販売高(千円)割合(%)販売高(千円)割合(%)
日本電計㈱1,890,98120.82,052,00925.1


(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表を作成するに当たって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。
連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。
なお、新型コロナウイルス感染症拡大に伴う会計上の見積りにつきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り) (繰延税金資産の回収可能性)」に記載のとおりであります。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a 当連結会計年度の経営成績等の分析
当社グループの当連結会計年度における財政状態及び経営成績の状況につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。
b 経営成績に重要な影響を与える要因について
当社グループにおける経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載のとおり、経済状況、市場環境、人材確保及び新型コロナウイルス感染症拡大等、様々なリスク要因が当社グループの経営成績に影響を与える可能性があると認識しております。
そのため、当社グループは常に市場動向に留意しつつ、優秀な人材を確保し、顧客ニーズに合った製品・サービスを提供していくことにより、経営成績に重要な影響を与えるリスク要因を分散・低減し、適切に対応を行ってまいります。
c 戦略的現状と見通し
当社グループといたしましては、目標とする客観的な経営指標は定めておりませんが、経営の基本方針のもと、グローバル化と多様化する顧客ニーズへの対応力の強化のため、新製品の開発、ソリューション営業活動の推進、Webマーケティングを活用したプレゼンスの向上、さらに納期短縮と原価低減に努めてまいります。
具体的には、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりであります。
d 資本の財源及び資金の流動性についての分析
当社グループでは、株主還元とのバランスを考えながら、将来の事業拡大及び収益性向上に不可欠な設備投資や研究開発投資の実行に備えた内部留保を充実させていくことを基本としております。
資金調達に関しましては、自己資金を基本としており、自己資金で賄えない場合は金融機関から借入れることとしております。
また、資金需要の主なものは、製品製造のための材料及び部品購入、商品及び製品の仕入のほか、製造費用、販売費及び一般管理費等の運転資金需要であります。投資を目的とした資金需要は、設備投資等によるものであります。
なお、当社グループの当連結会計年度における資金状況につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであり、設備投資等の概要につきましては、「第3 設備の状況 1 設備投資等の概要」に記載のとおりであります。
新型コロナウイルス感染症の影響を踏まえた資金繰り等について、現金及び現金同等物の期末残高に加え、当社は取引銀行3行と10億円の貸出コミットメント契約(借入未実行残高10億円)を締結しており、不測の事態にも備えております。
また、重要な資本的支出の予定はありません。
③ 経営者の問題認識と今後の検討内容について
当社グループの経営陣は、現在の事業環境及び入手可能な情報に基づき最善の経営方針を立案し実行するよう努めております。しかしながら、技術の進歩は目覚しく、それに伴い顧客ニーズも目まぐるしく変化いたします。当社グループといたしましては、このような技術進歩と顧客ニーズへの対応がむしろビジネスを大きくする好機でもあると捉え、業績を伸長しかつ当社グループ全体の企業価値を高めるべく、新製品の開発、グローバルビジネス及びソリューションビジネスのさらなる拡大、事業領域拡大、経営基盤の強化を経営の最重点課題として取り組んでいく所存でございます。
なお、今後の検討内容につきましては、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりであります。

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