(1)経営成績の分析
当第3四半期連結累計期間におけるわが国経済は、政府・日本銀行による各種政策を背景に、雇用・所得環境の改善が続くなかで緩やかに回復基調にあるものの、中国を始めとするアジア新興国の下振れ懸念などもあり先行き不透明な状況で推移しました。
当社グループの主要市場でありますトラック業界におきましては、国内は首都圏の再開発工事による需要があり堅調に推移しましたが、産業・建設機械業界におきましては、排ガス規制の駆け込み需要の反動減や一般建設機械のレンタル業界向けの需要が減少しました。
一方、海外は北米、中南米、中近東などのトラック需要が堅調でありましたが、タイ、インドネシア、中国等の市場低迷により需要が減少しました。
このような状況のもと、当社グループ(当社及び連結子会社)の売上高は、産業・建設機械業界において、日本は市場の低迷、中国は公共投資等の鈍化により大幅に減少しました。一方、トラック業界において、国内販売増や中国子会社で生産しているEGRクーラーの販売増と為替影響もあり前年同四半期に比べ微増となりました。
この結果、当社グループの当第3四半期連結累計期間の売上高は232億30百万円(前年同四半期比0.1%増)となりました。
利益面におきましては、原価低減活動を強力に推し進めましたが、生産性・品質改善のための主要設備等の改修費用増や新車立ち上がりに伴う設備投資償却費増および大型系・小型系製品構成の変化等による原価率の上昇により、営業利益は11億95百万円(前年同四半期比26.6%減)となりました。経常利益は為替差損の計上により11億45百万円(前年同四半期比33.4%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益は7億68百万円(前年同四半期比30.7%減)となりました。
セグメントの業績は、次のとおりであります。
a.日本

・売上高(セグメント間の内部売上高を含む)	189億40百万円	(前年同四半期比 5.0%減)
・セグメント利益	2億14百万円	(前年同四半期比 75.1%減)

b.中国

・売上高(セグメント間の内部売上高を含む)	62億99百万円	(前年同四半期比 20.7%増)
・セグメント利益	8億98百万円	(前年同四半期比 12.2%増)

c.アジア

・売上高(セグメント間の内部売上高を含む)	16億34百万円	(前年同四半期比 4.2%増)
・セグメント利益	79百万円	(前年同四半期比 150.4%増)

(2)財政状態の分析
(資産)
当第3四半期連結会計期間末における総資産は、296億98百万円と前連結会計年度末に比べ9億44百万円の減少となりました。
流動資産は206億3百万円と前連結会計年度末に比べ4億17百万円の減少となり、固定資産は90億95百万円と前連結会計年度末に比べ5億26百万円の減少となりました。
流動資産減少は主として、現金及び預金11億98百万円が増加しましたが、親会社のグループファイナンスに対する預け金6億38百万円、受取手形及び売掛金9億20百万円が減少したこと等によるものです。
固定資産減少は主として、有形固定資産3億74百万円および投資有価証券1億48百万円が減少したこと等によるものです。
(負債)
当第3四半期連結会計期間末における負債は、95億86百万円と前連結会計年度末に比べ14億36百万円の減少となりました。
流動負債は89億74百万円と前連結会計年度末に比べ12億33百万円の減少となり、固定負債は6億11百万円と前連結会計年度末に比べ2億3百万円の減少となりました。
流動負債減少は主として、短期借入金3億74百万円増加しましたが、設備関係未払金3億57百万円、支払手形及び買掛金4億67百万円、電子記録債務1億76百万円、未払費用4億6百万円が減少したこと等によるものです。
固定負債減少は主として、長期借入金1億35百万円が減少したこと等によるものです。
(純資産)
当第3四半期連結会計期間末における純資産は、201億12百万円と前連結会計年度末に比べ4億92百万円の増加となりました。
これは主として、親会社株主に帰属する四半期純利益(累計期間)7億68百万円の計上により利益剰余金が増加したこと等によるものです。
(3)事業上及び財務上の対処すべき課題
当第3四半期連結累計期間において、当社グループの事業上及び財務上の対処すべき課題に重要な変更及び新たに生じた課題はありません。
(4)研究開発活動
当第3四半期連結累計期間の研究開発費の総額は142百万円であります。
なお、当第3四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動に重要な変更はありません。