有価証券報告書-第120期(2025/04/01-2026/03/31)

【提出】
2026/06/22 12:55
【資料】
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【項目】
173項目
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当社の当連結会計年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりであります。
a.財政状態
当連結会計年度末の資産合計は、951,650百万円となり、前連結会計年度末対比で52,983百万円の増加となりました。これは主に、現金及び預金、棚卸資産と退職給付に係る資産が増加したことによるものです。
負債合計は、281,379百万円となり、前連結会計年度末対比6,134百万円の増加となりました。これは主に、退職給付に係る負債が減少したものの、短期借入金と未払法人税等が増加したことによるものです。
純資産は、前連結会計年度末対比46,849百万円増の670,270百万円となり、自己資本比率は65.7%となりました。これは主に、配当の支払いはあったものの、親会社株主に帰属する当期純利益の計上や為替相場の変動に伴い為替換算調整勘定が増加したことによるものです。
b.経営成績
当連結会計年度における当社グループの経営成績は、売上高は738,434百万円(前年同期比3.7%減)、営業利益は32,990百万円(前年同期比11.5%減)、経常利益は49,835百万円(前年同期比3.7%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は46,338百万円(前年同期比52.8%増)となりました。
売上高の減少により営業利益は減益となりました。一方、経常利益は為替差益の増加等により、増益となりました。親会社株主に帰属する当期純利益はロール製品事業の売却による関係会社株式売却損を計上したものの、投資有価証券売却益が増加したこと等から増益となりました。
各事業セグメントの事業概況は次のとおりです。
<シール事業>売上高は367,397百万円(前年同期比1.3%増)、営業利益は27,860百万円(前年同期比6.3%増)となりました。
自動車向けは、日系自動車の国内での生産台数は減少したものの、中国での非日系顧客向けへの拡販やタイの自動車市場の回復等の影響を受け、販売は増加しました。一般産業機械向けは、中国での建設機械向けを中心とした需要の増加を受け、販売は増加しました。セグメント全体の売上高はこれらに加え、為替による押し上げ効果があり、増収となりました。
人件費等固定費の悪化はあったものの、売価転嫁等の価格改定活動の推進に加え、原材料費の減少や原価低減によって変動費が良化したこともあり、営業利益は増加しました。
<電子部品事業>売上高は345,109百万円(前年同期比7.0%減)、営業利益は3,967百万円(前年同期比55.6%減)となりました。
為替による減収影響のほか、売上に含まれる外部購入部品代ならびに実販売の減少により、売上高は減少しました。用途別の実質的な売上では、車載バッテリー用途向けの売上成長が減速したことなどにより主に自動車向けの販売が減少しました。
売上高の減少に加え、償却費や人件費等固定費の悪化により営業利益は減少しました。
<その他事業>売上高は25,926百万円(前年同期比21.8%減)、営業利益は1,137百万円(前年同期比46.6%減)となりました。
なお、ロール製品事業については2026年1月30日付でシンジーテック株式会社ほか7社の全株式の株式譲渡を行っておりますが、当第4四半期連結会計期間の期首に譲渡が完了したとみなしており、上記の売上高および営業利益は第3四半期連結累計期間までの実績を計上しております。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」)の残高は、前連結会計年度末に比べ20,556百万円増加し156,706百万円となりました。当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの状況は以下のとおりであります。
[営業活動によるキャッシュ・フロー]
営業活動の結果、得られた資金は、68,156百万円(前年同期比25.6%の減少)となりました。これは、非資金取引である減価償却費と税金等調整前当期純利益を計上したことが主たる要因です。
[投資活動によるキャッシュ・フロー]
投資活動の結果、使用した資金は、10,259百万円(前年同期比76.2%の減少)となりました。これは、保有株式の売却があったものの、有形固定資産を取得したことが主たる要因です。
[財務活動によるキャッシュ・フロー]
財務活動の結果、使用した資金は、47,078百万円(前年同期比2.2%の減少)となりました。これは、自己株式の取得と配当金の支払が主たる要因です。
③生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2025年4月1日
至 2026年3月31日)
(百万円)
前年同期比(%)
シール事業368,778101.2
電子部品事業349,84496.1
その他事業25,78977.6
合計744,41197.7

(注)1.金額は販売価格によっており、セグメント間の内部振替後の数値によっております。
2.上記中には商品仕入高を含んでおりますが、当社グループにおいては仕入販売事業の事業規模には金額的重要性はありません。
b.受注実績
当社グループは、主として得意先より生産計画の内示を受け、それに基づく見込み生産を行っているため記載しておりません。
c.販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2025年4月1日
至 2026年3月31日)
(百万円)
前年同期比(%)
シール事業367,397101.3
電子部品事業345,10993.0
その他事業25,92678.2
合計738,43496.3

(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績は次のとおりであります。
相手先前連結会計年度
(自 2024年4月1日
至 2025年3月31日)
当連結会計年度
(自 2025年4月1日
至 2026年3月31日)
Apple Inc.金額(百万円)割合(%)金額(百万円)割合(%)
117,43815.3103,33414.0

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの当連結会計年度の財政状態及び経営成績の分析につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。
セグメントごとの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
<シール事業>シール事業セグメントにおいて売上の主要な割合を占める自動車向け販売においては、主要顧客である日系自動車メーカーの生産台数が重要な指標になりますが、当連結会計年度においては生産台数が減少しているほか、今後も大きな成長は期待しにくい環境にあります。また、一般産業機械向け販売においては、建設機械や農業機械向けが主な販売先となりますが、不動産市況などの景気動向による影響を受けています。
他方、労務費などのコスト上昇の販売価格への転嫁をはじめとする適正価格での取引に向けた顧客との価格改定交渉活動を積極的に推進することによって、収益性の向上を図っております。
当セグメントにおいては、日系自動車メーカー向けの販売に過度に依存しない事業の体制を構築することが重要になります。例えば、中国市場においては、現地の自動車メーカーを中心とする電気自動車が伸長していますが、拡販の結果として非日系顧客に対する売上の割合が上昇しています。今後、中国系の自動車メーカーによる進出が拡大すると想定されるASEAN市場においても、非日系顧客に対する取り組み強化を通じて、自動車向けの販売拡大を図ってまいります。また、一般産業機械向けにおいては、従来の建設機械や農業機械向けにとどまらない新しい領域での売上拡大に取り組んでまいります。
こうした販売増加に向けた取り組みに加えて、顧客に対する貢献価値に基づく戦略的な価格設定を通じた収益性の向上も図ります。
<電子部品事業>電子部品事業セグメントおいては、売上のおよそ半分をスマートフォン向けが占めております。また、近年は、自動車向けを成長領域として取り組みを強化しており、セグメント売上に占める割合は2割を超えてきました。特に、電動自動車の車載バッテリー用途に対する成長期待のもと注力しています。足元では、電気自動車市場の成長鈍化の影響もあり、期待する売上水準には達しておりませんが、顧客からの引き合い件数も着実に増加していることに加え、これまでの実績に対する高い評価の結果、国内外の既存顧客において採用の増加が見込まれており、今後の売上拡大につながると期待しております。当セグメントにおいては、引き続き自動車向けの車載バッテリー用途が成長ドライバーになると考えております。セグメント売上の1割程度を占めるハードディスクドライブ向けの販売については、データセンターに対する投資が旺盛である状況が続いていることから、安定した拡大が見込まれます。
また、コストや利益の観点では、当連結会計年度において当初の営業利益予想に対して大幅に未達になるなど、さらなる生産体制の最適化を通じた収益性向上の余地と課題が残っています。売上拡大とともに、生産体制のさらなる見直しも進めることで、安定的に利益を生み出せる体質への進化を目指してまいります。
主要セグメントにおける状況は上述のとおりですが、当連結会計年度においては、その他セグメントに含まれる事務機器用ロール製品事業について第三者への譲渡を完了しました。引き続き、事業成長への取り組みとあわせて、最適な経営資源配分のためのポートフォリオの見直しも進めてまいります。
当社グループは当連結会計年度を最終年度とする3か年の中期経営計画を推進してまいりました。2023年5月の公表時に設定した最終年度の計数目標について、売上高や営業利益は達成することができませんでしたが、総資産利益率(ROA)については目標値を超えることができました。
また、2026年4月を起点とする新しい3か年の中期計画がスタートしております。中期計画の概要は、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりです。
②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
a.キャッシュ・フロー
当連結会計年度のキャッシュ・フローの分析につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
b.契約債務
2026年3月31日現在の契約債務の概要は以下のとおりであります。
年度別要支払額(百万円)
契約債務合計1年以内1年超3年以内3年超5年以内5年超
短期借入金48,16948,169---
長期借入金14,364-12,4001,964-
リース債務2,440746781354557

c.財務政策
当社グループは、持続的な企業価値向上のため、「財務の健全性の維持」と「キャピタルアロケーション方針に基づく経営資源の配分(事業投資を優先し、株主還元は累進配当と自己株式取得を組み合わせる)」とする財務政策を推進しております。
なお、2023年度~2025年度の中期経営計画期間では総額830億円の株主還元を実施しております。当社の配当政策については、「第4 提出会社の状況 3 配当政策」に記載しております。
③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。

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