有価証券報告書-第75期(平成29年4月1日-平成30年3月31日)

【提出】
2018/06/28 12:11
【資料】
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【項目】
105項目

対処すべき課題

当社グループは、主力製品である自動車用のバックミラー製造を中心としたミラーシステム事業と光学薄膜部品の製造を中心としたオプトロニクス事業を展開しております。これらの事業を通じて、顧客・ユーザーの満足を得られる高品質で価格競争力のある商品を提供し、それぞれの産業の発展に寄与することを経営の基本方針としております。また、顧客、株主、取引先、社員、社会に貢献し、あわせて環境問題にも取り組み、企業としての社会的責任を果たしてまいります。
今後の経済見通しにつきましては、米国、中国、日本、ASEAN諸国をはじめ世界同時進行での景気回復が継続し、世界経済の成長がさらに加速すると見込まれます。一方で保護主義的な通商政策の拡大や地政学的リスクによる世界経済への影響も懸念されます。自動車業界では、新興国の需要拡大を背景に引き続き販売台数の増加が見込まれます。また、自動運転をはじめ新たな社会ニーズを満たす様々な技術の登場によって、産業のさらなる活性化が予想されます。
このような状況の中で、当社グループは、バックミラーの世界シェア拡大に向けて、海外生産拠点の拡充、世界最適調達の推進や生産性向上を目的とした設備増強など、戦略的投資を進めてまいります。また、自動車用安全視認システムのトップメーカーとして、電子ミラーやヘッドアップディスプレイなどの製品開発に注力するとともに、自動運転車や安全運転支援システムに向けた新技術開発にも取り組んでまいります。
海外生産拠点の拡充につきましては、一昨年に設立した「佛山村上汽車配件有限公司」に続き、中国3番目となるバックミラーの生産拠点として、平成30年1月天津市に「天津村上汽車配件有限公司」を設立いたしました。現在、平成31年4月の生産開始に向け工場建設を進めております。これら中国への取り組みに加え、需要拡大の見込まれる他の新興国地域への進出も視野に活動してまいります。
世界シェア拡大の取り組みにおきましては、欧州事務所での現地営業活動により、欧州自動車メーカーからの受注が決まりました。引き続き、欧州での顧客基盤の構築を進めるとともに、先進技術や市場トレンドの情報収集に努め、製品開発に活かしてまいります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。