有価証券報告書-第58期(平成26年4月1日-平成27年3月31日)

【提出】
2015/06/24 16:18
【資料】
PDFをみる
【項目】
108項目

業績等の概要

(1) 業績
当連結会計年度における世界経済は、米国では利上げ時期を模索するまでに景況感が回復し、欧州では不安を抱えながらも回復が見られ、先進国では比較的堅調に推移しました。一方、中国では政策転換により成長が鈍化し、東南アジア各国では回復の兆しが見えず、ロシアやブラジルなども低調に推移しました。
他方国内経済は、堅調だった上期に対し弱含みの下期ではありましたが、円安の定着や原油価格下落等のプラス要因もあり、通期では比較的堅調に推移しました。
当社グループ(当社及び連結子会社)の主要取引先であります自動車業界の当連結会計年度の状況は、国内販売台数は5,297千台(前連結会計年度比6.9%減)と4年ぶりに減少に転じ、輸出台数は4,490千台(前連結会計年度比3.1%減)と円安環境定着下でも引き続きの減少傾向で推移し、結果国内生産台数は9,590千台(前連結会計年度比3.2%減)と5年ぶりに減少に転じました。
このような状況の中、当社グループの連結売上高は、輸出や海外での現地生産を増やした完成車メーカーや部品メーカーからの受注が伸び、17,852百万円(前連結会計年度比7.2%増)と前連結会計年度を上回り、増収となりました。損益につきましては、国内の改善が進んだことやまだフル稼働になっていないインドネシア子会社を除く海外子会社の業績が伸長したこと等により営業利益は1,378百万円(前連結会計年度比22.3%増)、円安による為替差益が膨らんだことにより経常利益は1,892百万円(前連結会計年度比52.2%増)、結果当期純利益は1,115百万円(前連結会計年度比72.5%増)と増益となりました。
当連結会計年度におけるセグメント別の業績は、次のとおりであります。
① 車輌関連部品事業
当連結会計年度におきましては、輸出や海外での現地生産を増やした完成車メーカーや部品メーカー向けの受注が堅調に推移しました。また、フル稼働には至らないながらもインドネシア子会社の売上高も上がり、その他の北米や東南アジアでの売上も増加した結果、当事業の売上高は16,968百万円(前連結会計年度比6.9%増)と増収となりました。
② その他
当連結会計年度におきましては、主力の連続ねじ関連の売上が国内及び欧州・北米の既存市場にて増加しました。またブラジル市場の新規開拓や国内太陽光発電市場向け部材の新規販売等も寄与し、その他事業の売上高は883百万円(前連結会計年度比14.4%増)となりました。
(2) キャッシュ・フロー
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、長期借入金の返済による支出や有形固定資産の取得による支出があったものの、税金等調整前当期純利益、減価償却費などの資金の増加があり、当連結会計年度末には3,590百万円(前連結会計年度末比0.9%増)となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果、得られた資金は1,282百万円(前連結会計年度比2.8%増)となりました。これは法人税等の支払額646百万円、売上債権の増加額123百万円、仕入債務の減少額43百万円などの資金の流出があったものの、税金等調整前当期純利益1,700百万円、減価償却費988百万円などの資金の流入があったことによります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果、使用した資金は1,079百万円(前連結会計年度比34.4%減)となりました。これは投資有価証券の売却による収入18百万円や定期預金の払戻による収入5百万円があったものの、有形固定資産の取得による支出984百万円、投資有価証券の取得による支出127百万円などの資金の流出があったことによります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果、使用した資金は297百万円(前連結会計年度は236百万円の増加)となりました。これは長期借入金の返済による支出156百万円、配当金の支払による支出124百万円、リース債務の返済による支出16百万円があったことによります。