有価証券報告書-第82期(2025/04/01-2026/03/31)

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2026/06/25 14:57
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(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①経営成績の概要
当連結会計年度における日本経済および世界経済は、地政学リスクや通商環境の変化に翻弄されつつも内需や新技術への投資に下支えされた一方で、継続的な物価上昇や中東情勢による原材料・エネルギー価格の高騰など先行き不透明な状況で推移しました。
こうした状況下、当社グループの受注高は、世界的EVシフトの減速の影響を受けた一方で、金型システムにおける新プロジェクト関連設備に加え、昨年末以来駆動システム事業の受注が急回復したことにより20,749百万円(前期比2,510百万円、13.8%増)となりました。売上高については、中国のレアアース(希土類)磁石の輸出規制によりモーターコアの生産への影響があったものの、金型システムにおける新プロジェクト関連設備及び工作機械部門の売上が増加したこと等により19,501百万円(前期比2,217百万円、12.8%増)となりました。
利益面に関しては、駆動システムおよび金型システムセグメント内の品種構成差により利益率が低下したことや減価償却費が増大したことに加え、ドイツ子会社の赤字が拡大したことが影響し、営業利益は32百万円(前期比278百万円、89.5%減)、経常利益は11百万円(前期比408百万円、97.3%減)となりました。親会社株主に帰属する当期純損失につきましては、投資有価証券売却益286百万円を特別利益として計上したものの業績低迷が続くドイツ子会社に関連する固定資産の減損損失207百万円及び構造改革費用240百万円を特別損失に計上したこと等により96百万円の損失(前期は親会社株主に帰属する当期純利益172百万円)となりました。
セグメントの業績は以下のとおりです。
なお、下記セグメントの売上高は、セグメント間の内部売上高を含めて表示しております。
○ 駆動システム
当セグメントでは、半導体・液晶関連装置市場向け商品等の受注が昨年末以来急回復したことにより受注高は7,765百万円(前期比1,425百万円、22.5%増)となりました。売上高については黒田精工単体が増収となったものの、欧米子会社の減収の影響から、6,480百万円(前期比108百万円、1.7%増)に留まりました。
損益面では、黒田精工単体は増収及び経費の削減で増益となったものの、欧米子会社の損益悪化により、営業損失186百万円(前期は営業損失125百万円)となりました。
○ 金型システム
当セグメントでは、世界的なEVシフト減速の影響を受け、車載用モーター金型の受注が減少したものの、現在進行している新プロジェクト関連設備等の受注が寄与し受注高は8,855百万円(前期比396百万円、4.7%増)となりました。売上高は、車載用モーターコア金型および家電用モーターコアが減少したことに加え、中国のレアアース(希土類)磁石の輸出規制により当該部品を使用する車載用モーターコアが減少した一方で、新プロジェクト関連設備等の関連会社向け売上が大きく寄与したこと等により、9,139百万円(前期比1,572百万円、20.8%増)となりました。
損益面においては、相対的に利益率の高い商品の売上が減少した一方で、利益率の低い関連会社向け設備が増加したことに加え、設備償却費が増加したこと等から、営業利益は49百万円(前期比530百万円、91.4%減)となりました。
○ 機工・計測システム
当セグメントでは、受注高は上期における精機商品の大口受注に加え要素機器の受注増加等があり、4,152百万円(前期比695百万円、20.1%増)となりました。売上高については、工作機械を中心にシステム部門の売上が増加したこと等により3,905百万円(前期比543百万円、16.2%増)となりました。
損益面では、増収効果とシステム部門の利益率の改善、国内子会社の増益等により営業利益は176百万円(前期は営業損失103百万円)となりました。
②財政状態の状況
当連結会計年度末における総資産は29,203百万円となり、前連結会計年度末と比較して3,043百万円増加しました。これは主に売掛債権の増加等により流動資産が1,469百万円、有形固定資産の増加等により固定資産が1,574百万円増加したことによるものです。
負債合計額は17,576百万円となり、前連結会計年度末と比較して2,999百万円増加しました。これは主に短期借入金の増加等により流動負債が1,065百万円、長期借入金の増加等により固定負債が1,934百万円増加したことによるものです。
また、当連結会計年度末の純資産は11,626百万円となり、前連結会計年度末と比較して44百万円増加しました。これは主に配当金の支払い等により株主資本合計が373百万円、及び非支配株主持分が28百万円減少した一方、その他有価証券評価差額金の増加等によりその他の包括利益累計額合計が446百万円増加したことによるものです。
③キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は前連結会計年度末に対し70百万円増の3,360百万円となりました。各キャッシュ・フローの状況は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果、減少した資金は614百万円(前年同期は1,226百万円の増加)となりました。これは売上債権の増加885百万円、仕入債務の減少377百万円等により資金が減少した一方、減価償却費1,228百万円、固定資産圧縮損258百万円等により資金が増加したことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果、減少した資金は1,228百万円(前年同期は1,643百万円の減少)となりました。これは主に有形固定資産等の取得1,915百万円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果、増加した資金は1,874百万円(前年同期は468百万円の増加)となりました。これは主に長期借入れによる収入2,545百万円等により資金が増加した一方、長期借入金の返済1,311百万円等により資金が減少したことによるものであります。
④生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2025年4月1日
至 2026年3月31日)
前年同期比(%)
駆動システム(千円)6,771,4065.5
金型システム(千円)10,105,04527.4
機工・計測システム(千円)3,764,5659.3
合計(千円)20,641,01716.0

(注)金額は販売価格によっております。
b.受注実績
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称受注高(千円)前年同期比(%)受注残高(千円)前年同期比(%)
駆動システム7,765,57222.52,410,100114.2
金型システム8,855,8294.73,325,782△0.7
機工・計測システム4,152,58420.11,403,94821.4
調整額△24,106---
合計20,749,87913.87,139,83026.8

(注)金額は販売価格によっております。
c.販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2025年4月1日
至 2026年3月31日)
前年同期比(%)
駆動システム(千円)6,480,8481.7
金型システム(千円)9,139,56720.8
機工・計測システム(千円)3,905,50816.2
調整額(千円)△24,106-
合計(千円)19,501,81812.8

(注)相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は、当該割合が100分の10を超えている相手先が無いため記載を省略しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①財政状態及び経営成績等の状況に関する分析・検討内容
当社グループの当連結会計年度の経営成績は、以下のとおりであります。
・売上高
駆動システム事業については、主要顧客である半導体・液晶関連装置向け市場は、受注が昨年末以来急回復したものの売上への影響額は限定的であったこと、また欧米の子会社の売上が減少したことにより売上高は増加したものの微増に留まりました。
金型システム事業については、車載用モーターコア金型及び家電用モーターコアが減少したことに加え、中国のレアアース(希土類)磁石の輸出規制により当該部品を使用する車載用モーターコアが減少した一方で、新プロジェクト関連設備等の売上が大きく寄与したこと等により売上高は増加しました。
機工・計測システム事業については、工作機械を中心にシステム部門の売上が増加したことにより売上高は増加しました。
以上の結果、売上高は19,501百万円となり、前連結会計年度に比べ12.8%の増収となりました。
各セグメント別においては下記のとおりです。
駆動システム6,480百万円(1.7%増)、金型システム9,139百万円(20.8%増)、機工・計測システム3,905百万円(16.2%増)と全事業において増収となりました。
・売上原価、販売費及び一般管理費
売上原価については、全社を挙げて生産性向上と収益改善活動に取り組んだものの、原価率の高い関連会社向け新プロジェクト関連設備の売上が大きく売上に寄与したことに加え駆動製品のプロダクトミックス等の影響により当連結会計年度の原価率は80.0%と前連結会計年度に比べ3.7ポイント増加しました。
販売費及び一般管理費については、売上高増加に伴い「運賃荷造費」「輸出諸掛」等が増加したことにより3,858百万円と前連結会計年度に比べ73百万円増加いたしました。
・営業損益
以上の結果、営業利益は32百万円と前連結会計年度に比べ89.5%の減少となりました。
・営業外損益及び経常損益
営業外収益は「為替差益」が増加したものの「補助金収入」「受取補償金」が大きく減少したことから311百万円(前期比133百万円減)、営業外費用は「支払利息」が増加したものの「補償金原価」等減少したことにより333百万円(前期比3百万円減)の結果、経常利益は11百万円となり、前連結会計年度に比べ97.3%の減少となりました。
・特別損益
特別利益として「投資有価証券売却益」を286百万円、「サプライチェーン対策のための国内投資促進事業補助金」に基づく「補助金収入」276百万円を計上した一方、特別損失として上記「補助金収入」のうち固定資産取得に該当する部分について、取得価額から直接減額する圧縮記帳処理を行い、「固定資産圧縮損」258百万円計上、また当社の連結子会社であるドイツのJenaer Gewindetechnik GmbH (以下JGWT) の業績不振の継続により営業損失が拡大している状況を鑑み「減損損失」207百万円、「構造改革費用」240百万円を計上しております。その結果、税金等調整前当期純損失は143百万円(前期は税金等調整前当期純利益402百万円)となりました。
・親会社株主に帰属する当期純損益
税金等調整前当期純損失から法人税等合計△50百万円と非支配株主に帰属する当期純利益3百万円を控除した親会社株主に帰属する当期純損失は96百万円(前期は親会社株主に帰属する当期純利益172百万円)となりました。
②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに財源及び資金の流動性についての分析
・キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度の営業活動によるキャッシュ・フローにより減少した資金は614百万円(前年同期は1,226百万円の増加)、投資活動によるキャッシュ・フローにより減少した資金は1,228百万円(前年同期は1,643百万円の減少)、財務活動によるキャッシュ・フローにより増加した資金は1,874百万円(前年同期は468百万円の増加)となり、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は3,360百万円となり前連結会計年度末に比較し70百万円の増加となりました。
・資金需要
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、原材料・外注加工費の仕入れのほか、製造費、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、主に設備投資によるものであります。
・資金の調達と流動性
当社グループは、事業運営上必要な資金の流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。
短期運転資金は、金融機関からの短期借入を基本としており、設備投資や長期運転資金の調達につきましては、自己資金及び金融機関からの長期借入を基本としております。当連結会計年度末における借入及びリース債務を含む有利子負債の残高は10,576百万円となり前連結会計年度末に比較し、3,024百万円の増加となりました。
③重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。
当社グループの連結財務諸表の作成にあたっては、当連結会計年度末における資産、負債の報告金額及び収益、費用の報告金額に影響を与える見積り、判断及び仮定を使用することが必要となります。当社グループの経営陣は連結財務諸表の基礎となる見積り、判断及び仮定を過去の経験や状況に応じ合理的と判断される入手可能な情報により継続的に検証し、意思決定を行っております。しかしながら、これらの見積り、判断及び仮定は不確実性を伴うため、実際の結果と異なる場合があります。連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち重要なものについては「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しております。
なお、連結財務諸表の作成のための重要な会計基準等は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載されているとおりであります。

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