四半期報告書-第119期第1四半期(平成30年4月1日-平成30年6月30日)

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2018/08/09 16:22
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四半期連結財務諸表注記事項(IFRS)


1 報告企業
株式会社リコー(以下、当社)は日本に所在する企業であります。当社の要約四半期連結財務諸表は、当社及び連結子会社(以下、当社グループ)、並びに当社の関連会社に対する持分により構成されております。当社は、複写機器及び関連消耗品、サービス、ソリューション商品等のオフィスプリンティング分野、パソコン、サーバー、ネットワーク関連サービス等のオフィスサービス分野、カットシートPP(プロダクションプリンター)等の商用印刷分野、インクジェットヘッド等の産業印刷分野、サーマルメディア等のサーマル分野、デジタルカメラ等を含むその他分野で構成されております。各分野の内容については、注記5 事業セグメントに記載しております。
2 作成の基礎
当社グループの要約四半期連結財務諸表はIAS第34号に準拠して作成しており、連結会計年度の連結財務諸表で要求されている全ての情報が含まれていないため、前連結会計年度の連結財務諸表と併せて利用されるべきものであります。当社は、四半期連結財務諸表規則第1条の2に掲げる「指定国際会計基準特定会社」の要件をすべて満たしているため、同第93条の規定を適用しております。
要約四半期連結財務諸表は、当社の機能通貨である日本円を表示通貨としており、百万円未満を四捨五入して表示しております。
見積り及び判断の利用
要約四半期連結財務諸表の作成において、経営者は、会計方針の適用並びに資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす判断、見積り及び仮定の設定をすることが義務付けられております。ただし、実際の業績はこれらの見積りとは異なる場合があります。
見積り及びその基礎となる仮定は継続して見直しております。会計上の見積りの改定は、見積りが改定された会計期間及び影響を受ける将来の会計期間において認識されます。
要約四半期連結財務諸表の金額に重要な影響を与える見積り及び判断は、前連結会計年度の連結財務諸表と同様であります。
3 重要な会計方針
要約四半期連結財務諸表において適用する重要な会計方針は、以下の新たに適用する基準書を除き、前連結会計年度において適用した会計方針と同一であります。
基準書基準名新設・改訂の概要
IFRS第9号金融商品金融商品の分類、測定及び認識に係る改訂、金融資産の予想信用損失モデルによる減損規定の導入
IFRS第15号顧客との契約から生じる収益収益認識の会計処理に使用する単一のフレームワークの提示

①IFRS第9号「金融商品」の適用
当社グループは、2018年4月1日よりIFRS第9号「金融商品」を適用しております。
本基準の適用にあたっては、経過措置として認められている本基準の適用による累積的影響を適用開始日に認識する方法を採用しております。
当社グループでは、従前の会計基準において売却可能金融資産として分類していた資本性金融商品は原則、当初認識時に事後の公正価値の変動をその他の包括利益で表示するという取消不能な選択をしている一方、売却可能金融資産として分類していた資本性金融商品の一部を純損益を通じて公正価値で測定する資本性金融商品として分類しております。この結果、期首時点でその他の資本の構成要素から利益剰余金へ27,856百万円振り替えております。この変更により、従前の会計基準を適用した場合と比較して、当第1四半期連結累計期間の四半期利益が27,856百万円減少しております。
なお、その他の包括利益を通じて公正価値で測定する資本性金融商品については、公正価値の変動額はその他の包括利益として認識し、公正価値が著しく下落した場合、または認識を中止した場合にはその他の包括利益の累計額を利益剰余金に振り替えます。
また、金融資産について予想信用損失モデルに基づき減損を認識することとしております。この結果、期首時点で利益剰余金が661百万円増加しております。この変更による当第1四半期連結累計期間の損益に与える影響は軽微です。
②IFRS第15号「顧客との契約から生じる収益」の適用
当社グループは、2018年4月1日よりIFRS第15号「顧客との契約から生じる収益」を適用しております。
本基準の適用にあたっては、経過措置として認められている本基準の適用による累積的影響を適用開始日に認識する方法を採用しております。
当社グループでは、顧客との契約獲得のための増分コストを資産として認識し、売上収益の認識に合わせて償却することとしております。
この結果、従前の会計基準を適用した場合と比較して、期首時点で利益剰余金が 5,174百万円増加しております。この変更による当第1四半期連結累計期間の損益に与える影響は軽微です。
また、本基準の適用に伴い、事業セグメントとの関係が理解できるように分解した収益の開示が必要となるため、売上高について注記6 売上高に記載の通り、開示内容を変更しております。そのため、従来行っていた「製品」「アフターセールス及びレンタル」「その他」に分類した売上高及び売上原価の開示を廃止しております。
4 売却目的で保有する資産及び売却目的で保有する資産に直接関連する負債
当社は、当社の連結子会社であるリコーロジスティクス株式会社(以下、リコーロジスティクス)の発行済株式の66.6%(小数点第二位以下を切り捨て)を、SBSホールディングス株式会社に譲渡する契約を2018年5月18日付で締結し、2018年8月1日に譲渡を完了いたしました。
この契約締結に基づき、報告セグメント上、その他分野に含まれているリコーロジスティクス関連の資産及び直接関連する負債は、株式譲渡完了までの間、売却目的で保有する資産及び売却目的で保有する資産に直接関連する負債として記載しております。その主な内容は 以下のとおりです。
当第1四半期連結会計期間末
(2018年6月30日)
(百万円)
帳簿価額
売却目的で保有する資産
現金及び現金同等物1,653
営業債権及びその他の債権6,350
その他の流動資産687
有形固定資産5,746
のれん及び無形資産1,289
その他の投資(非流動)918
繰延税金資産1,805
その他の非流動資産3,470
その他126
合計22,044
売却目的で保有する資産に直接関連する負債
営業債務及びその他の債務5,422
その他の流動負債2,835
退職給付に係る負債1,489
その他の金融負債(非流動)1,374
その他の非流動負債2,841
その他171
合計14,132

5 事業セグメント
当社グループにおける事業の種類別セグメントは、オフィスプリンティング分野、オフィスサービス分野、商用印刷分野、産業印刷、サーマル分野、その他分野で構成されております。
事業の種類別セグメントの内容は以下のとおりです。
セグメント製品・サービス
オフィスプリンティング分野MFP(マルチファンクションプリンター)・複写機・プリンター・印刷機・広幅機・FAX・スキャナ等機器、関連消耗品・サービス・サポート・ソフトウェア等
オフィスサービス分野パソコン・サーバー・ネットワーク関連機器、関連サービス・サポート・ソフトウェア、ドキュメント関連サービス・ソリューション等
商用印刷分野カットシートPP(プロダクションプリンター)・連帳PP等機器、関連消耗品・サービス・サポート・ソフトウェア等
産業印刷分野インクジェットヘッド・作像システム・産業プリンタ等
サーマル分野サーマルメディア等
その他分野産業用光学部品・モジュール、電装ユニット、精密機器部品、デジタルカメラ、3Dプリント、環境、ヘルスケア、金融サービス等

セグメント損益は、営業利益で表示しており、当社の経営者により経営資源の配分の決定や業績の評価の目的に使用されております。セグメント損益には、人事、法務、IR、広報、経営企画及び社会環境保護といった特定の全社共通費用は含まれておりません。
前第1四半期連結累計期間及び当第1四半期連結累計期間における事業の種類別セグメント及び地域別情報は以下のとおりです。セグメント間取引は独立企業間価格で行っております。なお、前第1四半期連結累計期間及び当第1四半期連結累計期間において、連結売上高の10%以上を占める重要な単一顧客はありません。
(1) 事業の種類別セグメント情報
前第1四半期連結累計期間
(自2017年4月1日
至2017年6月30日)
(百万円)
当第1四半期連結累計期間
(自2018年4月1日
至2018年6月30日)
(百万円)
損益情報:
売上高:
オフィスプリンティング分野284,632273,725
オフィスサービス分野98,445108,007
商用印刷分野45,69842,424
産業印刷分野4,3255,837
サーマル分野14,51316,259
その他分野61,58560,309
セグメント間取引△16,658△15,621
合計492,540490,940
セグメント損益:
オフィスプリンティング分野31,39930,166
オフィスサービス分野△4282,211
商用印刷分野7,1654,936
産業印刷分野△123△145
サーマル分野1,751658
その他分野△20461
合計39,74438,287
セグメント損益と
税引前四半期利益との調整項目:
消去又は全社△20,814△18,575
金融収益8021,266
金融費用△2,942△3,222
持分法による投資損益24170
税引前四半期利益16,81417,926


(2) 地域別情報
顧客の所在地別売上高は以下のとおりです。
前第1四半期連結累計期間
(自2017年4月1日
至2017年6月30日)
(百万円)
当第1四半期連結累計期間
(自2018年4月1日
至2018年6月30日)
(百万円)
売上高:
日本186,714193,627
米州146,162136,247
欧州・中東・アフリカ110,917114,639
その他地域48,74746,427
合計492,540490,940
上記米州のうち米国122,692111,763


6 売上高
当社グループは、「注記5 事業セグメント」に記載の通り、「オフィスプリンティング分野」、「オフィスサービス分野」、「商用印刷分野」、「産業印刷分野」、「サーマル分野」、「その他分野」の6つを報告セグメントとしております。また、売上高は顧客の所在地を基礎とし、地域別に分解しております。これらの分解した売上高と各報告セグメントの売上高との関係は以下のとおりです。
前第1四半期連結累計期間
(自2017年4月1日
至2017年6月30日)
日本米州欧州・中東・
アフリカ
その他地域合計
(百万円)(百万円)(百万円)(百万円)(百万円)
オフィスプリンティング分野89,70690,65074,90029,376284,632
オフィスサービス分野51,58424,74617,1824,93398,445
商用印刷分野6,26724,39712,2282,80645,698
産業印刷分野7711,0448181,6924,325
サーマル分野3,1474,5153,9192,93214,513
その他分野35,2398101,8707,00844,927
合計186,714146,162110,91748,747492,540

当第1四半期連結累計期間
(自2018年4月1日
至2018年6月30日)
日本米州欧州・中東・
アフリカ
その他地域合計
(百万円)(百万円)(百万円)(百万円)(百万円)
オフィスプリンティング分野87,98080,57676,31928,850273,725
オフィスサービス分野57,62327,41018,8474,127108,007
商用印刷分野6,46621,33712,0072,61442,424
産業印刷分野7561,4231,3932,2655,837
サーマル分野3,3604,6724,5453,68216,259
その他分野37,4428291,5284,88944,688
合計193,627136,247114,63946,427490,940

(注)1 セグメント間の内部売上収益を除いた金額を表示しております。
2 売上高にはIFRS第15号「顧客との契約から生じる収益」に従い会計処理している売上に加え、IAS第17号「リース」に従い会計処理している製品のリース収益等が含まれております。
7 社債
前第1四半期連結累計期間において、普通社債20,000百万円(年利0.88%、償還期限2017年6月)を償還しております。なお、社債の発行はありません。
当第1四半期連結累計期間において、社債の償還及び発行はありません。
8 配当金
前第1四半期連結累計期間 (自 2017年4月1日 至 2017年6月30日)
(1) 配当金支払額
(決議)株式の種類配当金の総額
(百万円)
1株当たり
配当額(円)
基準日効力発生日配当の原資
2017年6月16日
定時株主総会
普通株式9,06112.52017年3月31日2017年6月19日利益剰余金

(2) 基準日が前第1四半期連結累計期間に属する配当のうち、配当の効力発生日が前第1四半期連結会計期間の
末日後となるもの
該当事項はありません。
当第1四半期連結累計期間 (自 2018年4月1日 至 2018年6月30日)
(1) 配当金支払額
(決議)株式の種類配当金の総額
(百万円)
1株当たり
配当額(円)
基準日効力発生日配当の原資
2018年6月22日
定時株主総会
普通株式5,4377.52018年3月31日2018年6月25日利益剰余金

(2) 基準日が当第1四半期連結累計期間に属する配当のうち、配当の効力発生日が当第1四半期連結会計期間の
末日後となるもの
該当事項はありません。
9 金融商品
(1) 金融商品の公正価値
金融商品の帳簿価額と公正価値は、以下のとおりです。
前連結会計年度
(2018年3月31日)
(百万円)
当第1四半期連結会計期間末
(2018年6月30日)
(百万円)
帳簿価額公正価値帳簿価額公正価値
<資産>
営業債権110,375115,018114,066118,864
リース債権842,908860,968836,890854,267
営業貸付金136,260137,055143,802144,641
デリバティブ資産1,6051,6051,4201,420
株式100,883100,88328,00428,004
社債1,1471,1471,1191,119
合計1,193,1781,216,6761,125,3011,148,315
<負債>
デリバティブ負債19,83019,830859859
社債及び借入金658,707657,165628,866627,812
リース債務3,5353,6162,4162,471
合計682,072680,611632,141631,142


(注)1 現金及び現金同等物、定期預金、営業債務及びその他の債務
これらの勘定は短期間で決済されるので、帳簿価額と公正価値が近似しております。そのため、上記の表中には含めておりません。
2 営業債権及びその他の債権
営業債権及びその他の債権のうち、短期間で決済される債権については、帳簿価額と公正価値が近似しているため上記の表中には含めておりません。短期間で回収又は決済されない債権については、一定の業種ごとに区分した債権毎に、債権額を満期までの期間及び信用リスクを加味した利率により割り引いた現在価値に基づいて算定しております。観察不能なインプットを含む評価技法から算出された公正価値を算定しているため、公正価値の測定及び開示ではレベル3に分類しております。
3 リース債権、営業貸付金
リース債権及び営業貸付金については、一定の期間ごとに区分した債権毎に、債権額を満期までの期間及び信用リスクを加味した利率により割り引いた現在価値に基づいて算定しております。観察不能なインプットを含む評価技法から算出された公正価値を算定しているため、公正価値の測定及び開示ではレベル3に分類しております。
4 デリバティブ
デリバティブには、金利スワップ、為替予約等が含まれており、これらの公正価値は、金融機関より入手した見積価格や、利用可能な情報に基づく適切な評価方法により、算定しております。
5 株式、社債
株式、社債には、市場性のある株式及び社債、非上場株式が含まれております。市場性のある株式及び社債は、主に市場価格に基づいて算定しております。非上場株式については類似公開会社比較法等の評価技法を用いて公正価値を算定しております。
6 社債及び借入金、リース債務
社債及び借入金のうち、12か月以内に償還及び返済される部分については、帳簿価額と公正価値が近似しているため上記の表中には含めておりません。 社債及び借入金、リース債務については、契約ごとの将来キャッシュ・フローから、類似の満期日の借入金に対して適用される期末借入金利を用いて割り引いた現在価値に基づいて算定しております。観察可能な市場データを利用して公正価値を算定しているため、公正価値の測定及び開示ではレベル2に分類しております。
7 各金融資産及び金融負債の測定方法
IFRS第9号「金融商品」に基づく各金融資産及び金融負債の測定方法は、以下のとおりです。
償却原価で測定:営業債権、リース債権、営業貸付金、社債(負債)及び借入金、リース債務
純損益を通じて公正価値で測定:デリバティブ資産、デリバティブ負債
その他の包括利益を通じて公正価値で測定:株式、社債(資産)
8 当第1四半期連結会計期間における株式及びデリバティブ負債の帳簿価額及び公正価値の減少は、主にコカ・コーラ ボトラーズジャパンホールディングス株式会社による自己株式の公開買付けの決済が完了したことによるものです。
(2) 要約四半期連結財政状態計算書において認識された公正価値の測定
以下は金融商品を当初認識した後、公正価値で測定された金融商品の分析であります。分析に使用する公正価値ヒエラルキーは、以下のように定義付けられております。
なお、公正価値ヒエラルキーのレベル間の振替は、振替を生じさせた事象又は状況の変化が生じた日に認識しております。
レベル1・・・活発な市場における公表価格により測定された公正価値
レベル2・・・レベル1以外の、観察可能なインプットを直接又は間接的に使用して算出された公正価値
レベル3・・・観察不能なインプットを含む評価技法から算出された公正価値

公正価値により測定された金融商品
前連結会計年度
(2018年3月31日)
レベル1
(百万円)
レベル2
(百万円)
レベル3
(百万円)
合計
(百万円)
<資産>
デリバティブ資産1,6051,605
株式97,2593,624100,883
社債1,1471,147
合計98,4061,6053,624103,635
<負債>
デリバティブ負債19,83019,830
合計19,83019,830

当第1四半期連結会計期間末
(2018年6月30日)
レベル1
(百万円)
レベル2
(百万円)
レベル3
(百万円)
合計
(百万円)
<資産>
純損益を通じて
公正価値で測定する金融資産
デリバティブ資産1,4201,420
その他の包括利益を通じて
公正価値で測定する金融資産
株式24,3303,67428,004
社債1,1191,119
合計25,4491,4203,67430,543
<負債>
純損益を通じて
公正価値で測定する金融負債
デリバティブ負債859859
合計859859

(注)1 デリバティブ
デリバティブには、金利スワップ、為替予約等が含まれており、LIBOR等観察可能な市場データを利用して公正価値を算定しているため、レベル2に分類しております。
2 株式、社債
株式、社債には、市場性のある株式及び社債、非上場株式が含まれております。市場性のある株式及び社債は、活発な市場における同一資産の市場価格で公正価値を算定しており、観察可能であるためレベル1に分類しております。非上場株式は、類似企業の市場価格等の観察可能な指標と観察不能な指標を用いた評価技法により公正価値を算定しているため、レベル3に分類しております。
レベル3に区分される株式については、当第1四半期連結累計期間において、重要な変動は生じておりません。
10 補足的損益情報
前第1四半期連結累計期間及び当第1四半期連結累計期間における費用計上額は以下のとおりです。
前第1四半期連結累計期間
(自2017年4月1日
至2017年6月30日)
(百万円)
当第1四半期連結累計期間
(自2018年4月1日
至2018年6月30日)
(百万円)
研究開発費21,51621,450
発送運送費6,7826,835
広告宣伝費1,5551,406

11 子会社に対する支配喪失
当社の連結子会社であるRicoh India Limited(以下、リコーインド)は、2018年1月29日にインドNational Company Law Tribunal(会社法審判所)に対してインド破産倒産法(Insolvency and Bankruptcy Code)第10条に基づく会社更生手続開始の申立(*1)を行っておりましたが、その開始決定が2018年5月になされました。これに伴い会社法審判所によってモラトリアム(*2)が発令されるとともに、Interim Resolution Professionalと呼ばれる暫定管財人が任命されました。
当社はリコーインドの議決権の過半数を所有しておりますが、上記の事象により管財人の管理下となっているため、同社に対する当社の支配が喪失していると判断し、リコーインドを連結の範囲から除外しております。
この連結除外による当第1四半期連結累計期間の損益に与える影響は、軽微です。
なお、リコーインドの金融債権者により構成される債権者委員会において、暫定管財人の任用を継続し又は改選する旨の判断が行われ、2018年6月に暫定管財人がResolution Professionalと呼ばれる正式な管財人として任命されております。
*1…インド破産倒産法第10条に基づく会社更生手続について
当該申立てを受けた会社法審判所により手続開始決定がなされると、管財人による財産管理が行われるとともに、債権者委員会による承認及び会社法審判所による認可を目指して更生計画案の作成が行われる期間が設けられます。当該期間内に会社法審判所に更生計画案が提出されなかった場合、その他インド破産倒産法所定の事由が発生した場合には、清算手続きへと移行することとなります。
*2…モラトリアムについて
インド会社法審判所は、倒産処理手続開始決定と同時にモラトリアムを発令します。モラトリアム発令中は、債務者が占有する財産の所有者等による占有の回復、債務者に対する司法その他の手続き、担保権の実行、債務者の資産や権利の処分などの行為が禁止されます。モラトリアムは会社審判所による更生計画案の承認命令または清算命令が行われるまで継続されます。
12 1株当たり利益
基本的1株当たり親会社の所有者に帰属する四半期利益は以下のとおりです。
なお、希薄化後1株当たり四半期利益については、潜在株式が存在しないため記載しておりません。
前第1四半期連結累計期間
(自2017年4月1日
至2017年6月30日)
当第1四半期連結累計期間
(自2018年4月1日
至2018年6月30日)
四半期利益(親会社の所有者に帰属)10,796百万円9,282百万円
基本的加重平均発行済普通株式数724,880千株724,870千株
基本的1株当たり四半期利益14.89円12.81円


13 資本的支出契約及び偶発事象
前連結会計年度末及び当第1四半期連結会計期間末現在における、決算日以降の有形固定資産及びその他の資産の取得に係る既契約額は、それぞれ 14,449百万円及び 11,781百万円です。
また、前連結会計年度末及び当第1四半期連結会計期間末現在において、金額的重要性のある債務保証はありません。
当第1四半期連結会計期間末現在、特許等に係る一般的な係争はありますが、当該係争から生ずる最終的債務が仮に発生した場合においても、財政状態及び経営成績に重要な影響を与えるものではありません。
14 後発事象
リコーロジスティクス株式会社の株式譲渡完了
当社は、2018年5月18日付で、当社の連結子会社であるリコーロジスティクス株式会社(以下、リコーロジスティクス)の発行済株式の66.6%(小数点第二位以下を切り捨て)を、SBSホールディングス株式会社(以下、SBSホールディングス)に譲渡する株式譲渡契約を締結し、2018年8月1日に譲渡が完了しました。
あわせて、当社が新たに設立したRОホールディングス株式会社(以下、RОホールディングス)に対して、SBSホールディングスへの株式譲渡後に当社が保有するリコーロジスティクスの普通株式の全て(発行済株式数の1/3を超える33.3%(小数点第二位以下を切り捨て)に相当)を譲渡しました。さらに当社は、RОホールディングスの発行済株式数の33.4%に相当する普通株式を株式会社大塚商会に対して譲渡しました。
この一連の取引に伴い、リコーロジスティクスは当社の持分法適用関連会社となります。また、2019年3月期連結決算において約120億円の売却益を計上する見込みです。
15 要約四半期連結財務諸表の承認
2018年8月9日に、要約四半期連結財務諸表は当社代表取締役社長執行役員 山下良則及び取締役専務執行役員 松石秀隆によって承認されております。