四半期報告書-第79期第2四半期(平成29年4月1日-平成29年6月30日)

【提出】
2017/08/10 10:44
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30項目

財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析

(1)経営成績に関する説明
当第2四半期連結累計期間の世界経済は、米国における好調な雇用情勢や中国のインフラ投資が拡大するなど、景気は持ち直しの動きが見られる一方、新興国市場の経済不況や欧州の政治リスクに対する警戒感の高まりなどによる先行きの不透明感が続いています。日本経済は、企業収益や雇用情勢が改善し、個人消費や輸出、生産においても持ち直しの動きがみられるなど、景気は緩やかな回復基調が続きました。このような状況の中、当社グループは収益の拡大を目指し、シャッターユニットやドキュメントスキャナー、ハンディターミナル、セキュリティソフト等、全社を挙げて積極的な拡販活動を展開しました。
また、新規事業として取り組んでいる宇宙関連分野においては、6月23日に当社が開発を進めてきた超小型人工衛星「CE-SAT-I」の打ち上げに成功し、人工衛星と地上局との通信や宇宙から地球の撮影を行うなどの実証実験が始まりました。
さらに、グループ全体を挙げてのコストダウン活動やムダの排除、業務の効率化による生産性向上活動等を一層推し進めました。また、地球規模の環境保護に貢献することを目的とした3R(リデュース・リユース・リサイクル)活動にも積極的に取り組み、業績の確保と収益性の改善を図ってまいりました。
こうした取り組みの結果、当第2四半期連結累計期間の連結売上高は410億42百万円(前年同期比0.5%増)、連結営業利益は52億40百万円(前年同期比15.5%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益は39億81百万円(前年同期比63.9%増)となりました。
(2)事業の種類別セグメントの状況
コンポーネントセグメントにおきましては、デジタルカメラ市場は、レンズ交換式タイプ、コンパクトタイプとも、スマートフォンの普及の影響により厳しい市場環境が続いています。このような状況の下、主力製品であるデジタルカメラ用シャッターユニットや絞りユニット等の積極的な受注活動を展開した結果、売上は前年並みに推移しました。レーザープリンター、複合機向けのレーザースキャナーユニットは、生産性の向上、構成部品の内製化等、生産体制の強化等を積極的に推し進め、引き続き原価低減に取り組みました。新製品の立ち上げもあり、販売数ならびに売上は増加しました。
これらの結果、当セグメントの売上高は229億32百万円(前年同期比5.7%増)、営業利益は43億66百万円(前年同期比13.9%増)となりました。
電子情報機器セグメントにおきましては、ドキュメントスキャナーは、低速機から高速機までラインアップをより充実させたimageFORMULA(イメージフォーミュラ)シリーズの一層の販売強化に努めました。主要地域である米国および欧州向けの販売が上向き、東南アジア、インド、豪州向けの販売も好調に推移しました。また、昨年販売を開始したネットワークスキャナーの新製品が好評を博し、売上は増加しました。ハンディターミナルは、スマートフォンやタブレット端末との差別化となる自動認識技術や決済機能を搭載する端末の導入により使用業種、業務範囲が拡大しています。当期はガス・水道検針業務向けハンディターミナルの売上が増加しましたが、バッテリーやモバイルプリンター等の関連製品の販売が減少し、売上は減少しました。レーザープリンターは、効率的な部品調達や生産性の向上等、生産体制の更なる拡充に取り組みましたが、一部の機種の生産拠点が移管となり、売上は減少しました。
これらの結果、当セグメントの売上高は134億55百万円(前年同期比8.1%減)となりましたが、高付加価値製品へのシフト等により営業利益は20億50百万円(前年同期比39.0%増)となりました。
その他のセグメントにおきましては、情報関連事業は、情報セキュリティ対策ソフト(SML)、業務分析サービス(ログマネジメント)、名刺管理サービス(アルテマブルー)等の受注活動を積極的に展開しました。特に、ハッカーによる標的型攻撃から企業の情報資産を守るWindows用セキュリティソフト「SML マルウェアサーバトレース機能」の拡販に努めた結果、新規商談が増加しました。また、サーバーやネットワークの構築等、インフラ関連やシステム開発・保守・運用案件の獲得に努めました。加えて、医療機関向けパッケージソフト「医用辞書」や、金融機関向け情報系基盤・データベース「entrance Banking」、ならびに学校向け教務管理システム「SCHOOL AID」の販売に注力し、売上は増加しました。環境機器事業は、小型三次元加工機「MF-150A」および業務用生ごみ処理機「Land care16Ⅱ」、小型電動射出成形機「LS-715シリーズ」を主力商品として積極的な販売活動を展開しましたが、売上は減少しました。
これらの結果、当セグメントの売上高は46億54百万円(前年同期比3.3%増)、営業利益は3億49百万円(前年同期比52.3%増)となりました。
(3)財政状態に関する分析
(資産)
当第2四半期連結会計期間末の総資産は1,066億63百万円となり、前連結会計年度末に比べ34億92百万円増加しました。流動資産は682億75百万円となり、43億70百万円増加しました。固定資産は383億87百万円となり、8億78百万円減少しました。うち有形固定資産は334億90百万円となり、9億19百万円減少しました。
(負債)
当第2四半期連結会計期間末の負債は222億67百万円となり、前連結会計年度末に比べ6億12百万円増加しました。流動負債は177億31百万円となり、14億57百万円増加しました。固定負債は45億36百万円となり、8億45百万円減少しました。
(純資産)
当第2四半期連結会計期間末の純資産は843億96百万円となり、前連結会計年度末に比べ28億80百万円増加しました。
(4)キャッシュ・フローの状況
当第2四半期連結累計期間においては、主に税金等調整前四半期純利益と減価償却費により、営業キャッシュ・フローは56億67百万円の収入(前年同期比23億59百万円増)となりました。また、投資キャッシュ・フローは新製品投資及び生産能力増強のための設備投資による支出により8億95百万円の支出(前年同期比59億90百万円減)となり、フリーキャッシュ・フローは47億72百万円となりました。また、財務キャッシュ・フローは配当金の支払により12億26百万円の支出(前年同期比2百万円増)となりました。
これらの結果、現金及び現金同等物の当第2四半期連結会計期間末残高は194億円69百万円となり、前連結会計年度末に比べ34億28百万円増加しました。
(5)事業上及び財務上の対処すべき課題
当第2四半期連結累計期間において、当社グループの事業上及び財務上の対処すべき課題に重要な変更はありません。
(6)研究開発活動
当第2四半期連結累計期間の研究開発費の総額は2,299百万円であります。
なお、当第2四半期連結累計期間において当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。