有価証券報告書-第89期(2023/04/01-2024/03/31)
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループ(当社及び当社の関係会社)が判断したものであります。
(1)YKKグループの経営理念
当社グループは、“他人の利益を図らずして自らの繁栄はない”という思想に基づくYKK精神「善の巡環」を、全事業を貫く精神的支柱としています。企業は社会の重要な構成員であり、共存してこそ存続でき、その利点を分かち合うことにより社会からその存在価値が認められるものです。常に新しい価値を創造することによって事業の発展を図り、それがお客様、お取引先の繁栄につながり、社会貢献できるという考え方のもと、世界の70以上の国と地域で現地に根差した事業を展開しております。
そして、この「善の巡環」の精神を根幹とした経営理念「更なるCORPORATE VALUEを求めて」のもと、お客様に喜ばれ、社会に評価され、社員が誇りと喜びを持って働ける会社であり続けるために、商品、技術、経営の質を高めております。これらを実践するに当たって常に根底にあるのが「公正」であり、これを価値基準として経営判断を行っております。
(2)YKKグループの経営体制
当社グループは、1934年に創業者 吉田忠雄がファスナーの加工販売を始めて以降、材料から製造設備、製品まで全てを自社で開発・生産する一貫生産体制の確立や海外展開など、ファスナーに新しい価値を創造しながら事業を展開してまいりました。現在の当社グループは、当社によるファスニング事業、YKK AP㈱によるAP事業を中核とし、YKK精神「善の巡環」、経営理念「更なるCORPORATE VALUEを求めて」を共有する企業集団です。共通する考え方や理念を持ちながら、それぞれの事業に最適な経営体制で事業競争力を高めております。
第6次中期経営計画の初年度である2021年度には、両事業共通のエンジニアリング部門であった工機技術本部をファスニング事業とAP事業にそれぞれ融合し、よりスピーディーに、各事業に特化した設備開発と機械製造のエンジニアリングを行う経営体制に変更しています。併せて、研究開発部門であるテクノロジー・イノベーションセンターを当社に設置し、現状のファスニング事業とAP事業の競争力強化に直結する技術の深耕と、中長期を見据えた、将来的に両事業に資する新技術や新たな事業領域の探索を行っております。
上記経営体制のもと、可能な限り共通の基盤を持ちながらも、両事業それぞれがコーポレート・ガバナンスと事業推進を効率的かつ効果的に実施できるよう、当社及びYKK AP㈱において、執行の組織体制変更や制度変更を進めてまいりました。更に、それを監督する取締役会の実効性を高めるための取組も進めております。今後も国内外で求められる財務・非財務情報開示の拡充や、グループとしての経営管理体制の強化に引き続き積極的に取り組んでまいります。
なお、コーポレート・ガバナンスの考え方や詳細については、「4 コーポレート・ガバナンスの状況等」で記述しております。

(3)YKKグループ 第6次中期経営計画
当社グループは、2021年度から2024年度までの4年間を対象とする第6次中期経営計画を策定しています。中期経営ビジョン「Technology Oriented Value Creation 『技術に裏付けられた価値創造』」、そしてその最重要ポイントである「持続可能な社会の実現に向けた創造力」のもと、「商品力と提案力」「技術力と製造力」の4つの力に加え、2021年度からの定年制度廃止も踏まえ、年齢、性別、国籍や価値観等の違いを超えた「多様人財」の活用を掲げ、メーカーとしてのものづくりの水準を高め、市場やお客様が求める多様な価値を追求しております。
第6次中期経営計画の最終年度となる2024年度は、不安定な世界情勢やインフレ圧力の継続等により、先行きの見通しが難しい状況が続くと予測しています。また、気候変動への懸念を背景とした社会のサステナビリティ意識の更なる高まりや、AI、デジタルトランスフォーメーション(DX)の普及による産業構造の変化を想定しており、これらが事業に与え得る影響に、より広い視野と高い感度で対応していくことが重要と考えております。
変化の激しい経営環境において持続的な成長を実現すべく、「収益性の向上」及び「経営の効率性の追求」を掲げ、第6次中期経営指標である「売上高営業利益率8.0%以上」と「ROA5.0%以上」の達成を目指し、引き続き事業競争力強化に取り組んでまいります。
なお、当社グループは、2019年4月に、2050年までの「気候中立」の実現を目指す「YKKグループ環境ビジョン2050」を策定しており、ファスニング、AP両事業がそれぞれの事業目標を設定し、地球環境に貢献する取組を進めております。各事業の具体的な取組内容は、「2 サステナビリティに関する考え方及びその取組」で記述しております。
セグメントごとの事業環境、事業方針及び対処すべき課題は、次のとおりであります。
(ファスニング事業)
ファスニング事業では、第6次中期事業方針として「新常態下での持続的成長~多様な顧客要望の実現と顧客創造~」を掲げ、コロナ後の新常態における市場の大きな変化をチャンスと捉え、技術に裏付けられた価値創造に取り組んでおります。サステナビリティを事業の根幹に据え、ソーシャルグッドな会社であり続ける事を目指し、「より良いものを、より安く、より速く、よりサステナブルに」のスローガンのもと、持続可能な社会に貢献する事業活動を進めております。
また、市場変化を好機とすべく、「フラットな組織体制」「サステナビリティ強化」「商品企画・開発強化」「徹底したコスト競争力追求」「デジタル活用強化」「顧客希望納期の追求」「安全衛生管理の徹底」を掲げて、多様な顧客要望の実現と顧客創造に向けた取組を進めております。
第6次中期経営計画の最終年度である2024年度の事業環境は、世界的なインフレや金融引締めの継続による景況感の悪化や地政学リスクの高まりに加え、欧州を中心としたアパレル分野でのサステナビリティ規制の強化等による、世界的なアパレル生産需要の停滞を予想しております。引き続き先行き不透明な世界情勢下において、変化の激しい事業環境を見込んでおります。
このような事業環境のもと、「サステナビリティ強化」については、グローバルに事業活動を展開する中で、2050年までの「気候中立」に向けた取組の推進や、お客様との接点となる環境配慮商品の開発・拡販に引き続き注力します。営業と開発が一体となって商品開発プロセスを強化していくとともに、各事業地域での異なる要望に対して的確に応えていく体制を整えてまいります。
「徹底したコスト競争力追求」については、アパレル需要の減少による今後の更なる競争激化に備え、各国/地域の市場特性に応じて個別開発した設備の海外各社への導入を加速し、現場でのコスト競争力強化を図ります。適切な製品仕様の統一を含め、更なるコストダウンに向けた取組を継続してまいります。
「デジタル活用強化」については、デジタル技術の活用を手段として、お客様への「適時・適材・適量」供給、ものづくりの標準モデル化、そして従業員の業務品質と働きやすさ向上を実現すべく、「デジタル業務推進部」を設置し、海外も含めた組織横断で取組を推進するとともに、それを担う専門人財を育成してまいります。
また、今後を見据え、「デジタル業務推進部」の設置に加え、ファスニング事業のブランド価値をグローバル規模で中長期的に向上させるため、「グローバルブランド戦略推進室」を設置し、ブランドコミュニケーション戦略立案から施策展開までを一貫して行ってまいります。
投資については、今後の成長を担う国/地域への積極的な投資を継続しつつ、各地域特性にあった投資をバランスよく実行するとともに、サステナビリティやデジタル関連の投資は将来に向けて重点的に行ってまいります。
(AP事業)
AP事業では、パーパス「Architectural Productsで社会を幸せにする会社。」の実現に向けて、第6次中期事業方針として「商品による社会価値の提供とモノづくり改革の実現」を掲げ、国内外AP事業一体となった活動を推進しております。「商品による社会価値の提供」では、安全・安心・省エネ・健康・省施工・防災・換気など、社会の要請に応える商品を提供しております。「モノづくり改革の実現」では、工機部門の融合による技術力強化、プラットフォーム化・スマートファクトリー化を進めるとともに、カーボンニュートラルに向けた技術開発を実施しております。
第6次中期経営計画の最終年度である2024年度の事業環境は、日本国内では、新設住宅着工戸数は微減と見込んでおりますが、3省連携補助事業の継続により、リフォーム・改装市場は堅調と予測しております。また、2024年問題(運送業・建設業等)により、運賃や施工費は上昇傾向、工期も長期化傾向と予測しております。海外においては、北米ではビル建材市場は厳しい状況が続くものと予想されますが、住宅建材市場は緩やかに回復、中国では住宅市場は引き続き縮小傾向、台湾でも住宅着工は減少、インドネシアでは住宅着工は回復すると見込んでおります。
このような事業環境のもと、日本国内においては、住宅事業では、新築・リフォーム両分野での高断熱化と高付加価値化に取り組んでまいります。新築分野においては、新たな価値創造として、メンテナンス性に配慮したアルミクラッド構造の木製窓を市場投入するとともに、トリプルガラス樹脂窓の断熱性能向上とアイテム拡充を行います。リフォーム分野においては、「先進的窓リノベ2024事業」の最上位等級の断熱性能基準を満たす玄関ドアリフォーム商品を発売するなど商品力を強化し、一層の需要拡大を図ります。
エクステリア事業では、建物と外構のトータルコーディネイト提案による拡販に取り組んでまいります。新築・外構分野においては、ハンドレール商品の拡充とフェンス商品のリニューアルを行い、意匠性向上や省施工化の実現により提案を強化してまいります。リフォーム・後付け分野においては、フラット屋根カーポートのリニューアルや庇の充実を行い、意匠性・施工性を訴求して提案を強化してまいります。
ビル事業では、窓の高断熱化としてビル用アルミ樹脂複合窓を発売し、非木造分野における高断熱化を推進してまいります。また、カーテンウォール(以下、CW)の高付加価値化として、省人化・工期短縮・安全確保・品質担保を実現した中層建築物向けユニタイズドCWを発売し、価値訴求による市場創造や普及拡大を図ってまいります。更に、改装断熱提案強化として、3省連携補助事業の積極活用を継続し、集合住宅改装の受注拡大を進めてまいります。
海外においては、北米のビル建材では営業体制強化や西海岸製造拠点の立上げによる受注拡大、住宅建材では新工場の稼働効果や新商品による新規顧客の開拓を図ります。中国では新築分野において高断熱商品の投入や提案力強化による受注拡大を進め、改装分野においては商品拡充と更なるチャネル拡大による拡販に取り組みます。台湾では高付加価値商品の販売強化と大型物件の対応体制強化、インドネシアではチャネル拡大や新商材投入による拡販を図ってまいります。2023年12月に連結子会社化したCWメーカーのYHS International Ltd.(以下、YHSI社)、及びその製造会社であるSiam Metal Co., Ltd.(以下、SM社)を起点としたアジア地域でのCW事業基盤の整備に取り組んでまいります。
(1)YKKグループの経営理念
当社グループは、“他人の利益を図らずして自らの繁栄はない”という思想に基づくYKK精神「善の巡環」を、全事業を貫く精神的支柱としています。企業は社会の重要な構成員であり、共存してこそ存続でき、その利点を分かち合うことにより社会からその存在価値が認められるものです。常に新しい価値を創造することによって事業の発展を図り、それがお客様、お取引先の繁栄につながり、社会貢献できるという考え方のもと、世界の70以上の国と地域で現地に根差した事業を展開しております。
そして、この「善の巡環」の精神を根幹とした経営理念「更なるCORPORATE VALUEを求めて」のもと、お客様に喜ばれ、社会に評価され、社員が誇りと喜びを持って働ける会社であり続けるために、商品、技術、経営の質を高めております。これらを実践するに当たって常に根底にあるのが「公正」であり、これを価値基準として経営判断を行っております。
(2)YKKグループの経営体制
当社グループは、1934年に創業者 吉田忠雄がファスナーの加工販売を始めて以降、材料から製造設備、製品まで全てを自社で開発・生産する一貫生産体制の確立や海外展開など、ファスナーに新しい価値を創造しながら事業を展開してまいりました。現在の当社グループは、当社によるファスニング事業、YKK AP㈱によるAP事業を中核とし、YKK精神「善の巡環」、経営理念「更なるCORPORATE VALUEを求めて」を共有する企業集団です。共通する考え方や理念を持ちながら、それぞれの事業に最適な経営体制で事業競争力を高めております。
第6次中期経営計画の初年度である2021年度には、両事業共通のエンジニアリング部門であった工機技術本部をファスニング事業とAP事業にそれぞれ融合し、よりスピーディーに、各事業に特化した設備開発と機械製造のエンジニアリングを行う経営体制に変更しています。併せて、研究開発部門であるテクノロジー・イノベーションセンターを当社に設置し、現状のファスニング事業とAP事業の競争力強化に直結する技術の深耕と、中長期を見据えた、将来的に両事業に資する新技術や新たな事業領域の探索を行っております。
上記経営体制のもと、可能な限り共通の基盤を持ちながらも、両事業それぞれがコーポレート・ガバナンスと事業推進を効率的かつ効果的に実施できるよう、当社及びYKK AP㈱において、執行の組織体制変更や制度変更を進めてまいりました。更に、それを監督する取締役会の実効性を高めるための取組も進めております。今後も国内外で求められる財務・非財務情報開示の拡充や、グループとしての経営管理体制の強化に引き続き積極的に取り組んでまいります。
なお、コーポレート・ガバナンスの考え方や詳細については、「4 コーポレート・ガバナンスの状況等」で記述しております。

(3)YKKグループ 第6次中期経営計画
当社グループは、2021年度から2024年度までの4年間を対象とする第6次中期経営計画を策定しています。中期経営ビジョン「Technology Oriented Value Creation 『技術に裏付けられた価値創造』」、そしてその最重要ポイントである「持続可能な社会の実現に向けた創造力」のもと、「商品力と提案力」「技術力と製造力」の4つの力に加え、2021年度からの定年制度廃止も踏まえ、年齢、性別、国籍や価値観等の違いを超えた「多様人財」の活用を掲げ、メーカーとしてのものづくりの水準を高め、市場やお客様が求める多様な価値を追求しております。
第6次中期経営計画の最終年度となる2024年度は、不安定な世界情勢やインフレ圧力の継続等により、先行きの見通しが難しい状況が続くと予測しています。また、気候変動への懸念を背景とした社会のサステナビリティ意識の更なる高まりや、AI、デジタルトランスフォーメーション(DX)の普及による産業構造の変化を想定しており、これらが事業に与え得る影響に、より広い視野と高い感度で対応していくことが重要と考えております。
変化の激しい経営環境において持続的な成長を実現すべく、「収益性の向上」及び「経営の効率性の追求」を掲げ、第6次中期経営指標である「売上高営業利益率8.0%以上」と「ROA5.0%以上」の達成を目指し、引き続き事業競争力強化に取り組んでまいります。
なお、当社グループは、2019年4月に、2050年までの「気候中立」の実現を目指す「YKKグループ環境ビジョン2050」を策定しており、ファスニング、AP両事業がそれぞれの事業目標を設定し、地球環境に貢献する取組を進めております。各事業の具体的な取組内容は、「2 サステナビリティに関する考え方及びその取組」で記述しております。
セグメントごとの事業環境、事業方針及び対処すべき課題は、次のとおりであります。
(ファスニング事業)
ファスニング事業では、第6次中期事業方針として「新常態下での持続的成長~多様な顧客要望の実現と顧客創造~」を掲げ、コロナ後の新常態における市場の大きな変化をチャンスと捉え、技術に裏付けられた価値創造に取り組んでおります。サステナビリティを事業の根幹に据え、ソーシャルグッドな会社であり続ける事を目指し、「より良いものを、より安く、より速く、よりサステナブルに」のスローガンのもと、持続可能な社会に貢献する事業活動を進めております。
また、市場変化を好機とすべく、「フラットな組織体制」「サステナビリティ強化」「商品企画・開発強化」「徹底したコスト競争力追求」「デジタル活用強化」「顧客希望納期の追求」「安全衛生管理の徹底」を掲げて、多様な顧客要望の実現と顧客創造に向けた取組を進めております。
第6次中期経営計画の最終年度である2024年度の事業環境は、世界的なインフレや金融引締めの継続による景況感の悪化や地政学リスクの高まりに加え、欧州を中心としたアパレル分野でのサステナビリティ規制の強化等による、世界的なアパレル生産需要の停滞を予想しております。引き続き先行き不透明な世界情勢下において、変化の激しい事業環境を見込んでおります。
このような事業環境のもと、「サステナビリティ強化」については、グローバルに事業活動を展開する中で、2050年までの「気候中立」に向けた取組の推進や、お客様との接点となる環境配慮商品の開発・拡販に引き続き注力します。営業と開発が一体となって商品開発プロセスを強化していくとともに、各事業地域での異なる要望に対して的確に応えていく体制を整えてまいります。
「徹底したコスト競争力追求」については、アパレル需要の減少による今後の更なる競争激化に備え、各国/地域の市場特性に応じて個別開発した設備の海外各社への導入を加速し、現場でのコスト競争力強化を図ります。適切な製品仕様の統一を含め、更なるコストダウンに向けた取組を継続してまいります。
「デジタル活用強化」については、デジタル技術の活用を手段として、お客様への「適時・適材・適量」供給、ものづくりの標準モデル化、そして従業員の業務品質と働きやすさ向上を実現すべく、「デジタル業務推進部」を設置し、海外も含めた組織横断で取組を推進するとともに、それを担う専門人財を育成してまいります。
また、今後を見据え、「デジタル業務推進部」の設置に加え、ファスニング事業のブランド価値をグローバル規模で中長期的に向上させるため、「グローバルブランド戦略推進室」を設置し、ブランドコミュニケーション戦略立案から施策展開までを一貫して行ってまいります。
投資については、今後の成長を担う国/地域への積極的な投資を継続しつつ、各地域特性にあった投資をバランスよく実行するとともに、サステナビリティやデジタル関連の投資は将来に向けて重点的に行ってまいります。
(AP事業)
AP事業では、パーパス「Architectural Productsで社会を幸せにする会社。」の実現に向けて、第6次中期事業方針として「商品による社会価値の提供とモノづくり改革の実現」を掲げ、国内外AP事業一体となった活動を推進しております。「商品による社会価値の提供」では、安全・安心・省エネ・健康・省施工・防災・換気など、社会の要請に応える商品を提供しております。「モノづくり改革の実現」では、工機部門の融合による技術力強化、プラットフォーム化・スマートファクトリー化を進めるとともに、カーボンニュートラルに向けた技術開発を実施しております。
第6次中期経営計画の最終年度である2024年度の事業環境は、日本国内では、新設住宅着工戸数は微減と見込んでおりますが、3省連携補助事業の継続により、リフォーム・改装市場は堅調と予測しております。また、2024年問題(運送業・建設業等)により、運賃や施工費は上昇傾向、工期も長期化傾向と予測しております。海外においては、北米ではビル建材市場は厳しい状況が続くものと予想されますが、住宅建材市場は緩やかに回復、中国では住宅市場は引き続き縮小傾向、台湾でも住宅着工は減少、インドネシアでは住宅着工は回復すると見込んでおります。
このような事業環境のもと、日本国内においては、住宅事業では、新築・リフォーム両分野での高断熱化と高付加価値化に取り組んでまいります。新築分野においては、新たな価値創造として、メンテナンス性に配慮したアルミクラッド構造の木製窓を市場投入するとともに、トリプルガラス樹脂窓の断熱性能向上とアイテム拡充を行います。リフォーム分野においては、「先進的窓リノベ2024事業」の最上位等級の断熱性能基準を満たす玄関ドアリフォーム商品を発売するなど商品力を強化し、一層の需要拡大を図ります。
エクステリア事業では、建物と外構のトータルコーディネイト提案による拡販に取り組んでまいります。新築・外構分野においては、ハンドレール商品の拡充とフェンス商品のリニューアルを行い、意匠性向上や省施工化の実現により提案を強化してまいります。リフォーム・後付け分野においては、フラット屋根カーポートのリニューアルや庇の充実を行い、意匠性・施工性を訴求して提案を強化してまいります。
ビル事業では、窓の高断熱化としてビル用アルミ樹脂複合窓を発売し、非木造分野における高断熱化を推進してまいります。また、カーテンウォール(以下、CW)の高付加価値化として、省人化・工期短縮・安全確保・品質担保を実現した中層建築物向けユニタイズドCWを発売し、価値訴求による市場創造や普及拡大を図ってまいります。更に、改装断熱提案強化として、3省連携補助事業の積極活用を継続し、集合住宅改装の受注拡大を進めてまいります。
海外においては、北米のビル建材では営業体制強化や西海岸製造拠点の立上げによる受注拡大、住宅建材では新工場の稼働効果や新商品による新規顧客の開拓を図ります。中国では新築分野において高断熱商品の投入や提案力強化による受注拡大を進め、改装分野においては商品拡充と更なるチャネル拡大による拡販に取り組みます。台湾では高付加価値商品の販売強化と大型物件の対応体制強化、インドネシアではチャネル拡大や新商材投入による拡販を図ってまいります。2023年12月に連結子会社化したCWメーカーのYHS International Ltd.(以下、YHSI社)、及びその製造会社であるSiam Metal Co., Ltd.(以下、SM社)を起点としたアジア地域でのCW事業基盤の整備に取り組んでまいります。