有価証券報告書-第73期(2022/01/01-2022/12/31)
有報資料
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当グループが判断したものであります。
(1) 会社の経営の基本方針
当グループは、印字記録媒体、事務用消耗品等のメーカーとして「技術力と行動力で顧客の満足を得て国際社会に貢献し充実発展する」を基本理念としております。人間性の尊重、合理性の追求を柱とし、新技術に対する挑戦を通じて、独創的なアイデアを製品化し世に広めていくことで社会に貢献することを目指しております。
(2) 目標とする経営指標
当グループは、新製品開発と既存事業の拡充により利益ならびに売上高を極大化することを経営方針の一つとしております。これらを反映する売上高および営業利益に加え、自己資本利益率(ROE)を主な経営指標とし、継続的な向上に努めております。
(3) 中長期的な会社の経営戦略
2020年12月期から2022年12月期の前回中期経営計画「挑戦する3年」における実績、および2023年12月期から2025年12月期の新たな中期経営計画「飛躍・成長する3年」における取り組み課題について、その概要を記載いたします。
① 前回中期経営計画「挑戦する3年」(2020年12月期~2022年12月期)について
前回中期経営計画は、2020年度のスタートから新型コロナウイルス感染症拡大による世界的な経済活動停滞の影響を大きく受け、当初掲げた数値目標の見直しを余儀なくされました。
実績につきまして、とくに最終年度である2022年度は、新型コロナウイルス感染症による行動制限が緩和され、また、円安による業績面でのプラス効果があった一方で、ウクライナ情勢の長期化などの影響により、原材料価格や電力等のエネルギーコストの高騰に直面するなど非常に不確実かつ厳しい経営環境にありました。
そのような環境下、テープ類が当社の品質面での優位性から、主にアジア・中国市場でのニーズ拡大などを背景として好調に推移したほか、サーマルトランスファーメディアにおいて新型コロナウイルスの影響を受けにくい分野への拡販活動を展開したこと、また、重点課題である新規開発案件も売上を伸ばしてきたことから、連結売上高、連結営業利益とも修正後の目標を達成することができました。
・数値目標(前回中期経営計画の最終年度である2022年度の目標)
・連結経営指標 実績推移
(注1)エクイティスプレッド=ROE-株主資本コスト(CAPM)
なお、株主資本コスト(CAPM)=リスクフリーレート+β(ベータ値)×リスクプレミアム
・前回中期経営計画における重点課題の取り組み状況
② 新中期経営計画「飛躍・成長する3年」(2023年12月期~2025年12月期)について
今後の経営環境につきましては、ますます不連続かつ不確実に変化する厳しいものとなることが想定されます。そうしたなか、これまでの中期経営計画の取り組み、すなわち、「体幹をきたえる3年」(2017年12月期~2019年12月期)および「挑戦する3年」(2020年12月期~2022年12月期)において積み上げてきた成果を糧としつつ、それらの取り組みの過程で認識した課題解決に向けた施策を展開することにより持続的かつ飛躍的な成長を目指すという思いを込めて、2023年12月期から2025年12月期の新中期経営計画について、以下のとおり位置づけました。
[新中期経営計画「飛躍・成長する3年」における重点課題]
ロ.ものづくり力・生産性の強化(継続)
・環境に配慮した効率的な原材料の使用
・設備投資によるさらなる生産性の向上、生産量増加に対応できる安定生産体制の確保
・新規事業に向けた生産体制の構築
・コストダウン活動
生産技術力のさらなる強化
購買戦略の強化(海外調達も含めた原材料コスト削減)
工程内ロスのさらなる削減
ハ.人財育成(継続)
・現行人事制度のモニタリングとPDCA機能の発揮
チャレンジを評価する人事評価制度の運用状況、コア人財育成、女性活躍推進など
・従業員エンゲージメント向上のための施策推進
従業員エンゲージメント水準のアセスメント検討
健康経営への取り組み
・人的資本への投資強化
KPI(目標)の設定と具体的取り組み
ニ.カーボンニュートラルへの取り組み
[CO2排出量の目標について]
・対象範囲:日本国内拠点(国内子会社を含む)
・排出対象:Scope1、Scope2(注1)
・削減目標:2019年度を基準として、2030年度にCO2排出量を30%削減する。
(注1)Scope1:燃料の燃焼などによる直接排出。Scope2:電力や蒸気の使用による間接排出。
Scope3:Scope1、2に含まれない燃料およびエネルギー関連活動。
[実施する施策および今後の検討対象施策]
・岡山工場におけるLNGの優先使用
・岡山工場における高効率設備の導入
・全拠点における省電力機器・照明の導入
・再生可能エネルギー導入の検討
[新中期経営計画(飛躍・成長する3年)における数値目標]
最終年度である2025年度の数値目標を以下のとおりとし、ROE5%以上の達成を目指します。
(新中期経営計画の最終年度である2025年度の数値目標)
③ サステナビリティに関する課題への取り組みについて
当社では、サステナビリティに関する課題として、以下の3点に優先的に取り組んでおります。
イ.気候変動問題への対応
前記「②新中期経営計画」に記載のとおりです。
ロ.人的資本投資およびダイバーシティ(女性活躍推進を中心に)
前記「①前回中期経営計画」および「②新中期経営計画」に記載のとおりです。
ハ.知的財産への投資について
・当社は1950年の創立以来、画期的な製品開発を実現することにより市場を切り拓き、「開発志向型企業」としてのスタイルを確立してまいりました。
・従いまして、当社にとって知的財産は何ものにも代えがたい重要な資産であります。
・現在、原則2ヶ月に1度、関係取締役・執行役員による「特許出願審査委員会」を開催しており、新たな開発技術について特許出願の是非を議論したうえで特許を出願しております。
・その結果、この10年間、国内外の特許保有件数は常に200件程度をキープしており、研究開発費はもちろんのこと、特許につきましても相応の出願・維持コストをかけるなど、知的財産への投資を続けております。
今後も、質の高い特許を数多く出願できるよう開発技術力の向上に努めてまいります。
[当社における国内外の特許保有件数推移](単位:件)
(4) 経営環境、優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
経営環境につきましては、世界的な消費者物価の上昇、中国経済の減速懸念、為替の急変動リスクなど、国内外のいずれの環境とも、ますます不連続かつ不確実に変化する厳しいものとなることが想定されます。
優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題につきましては、国内外の拠点を活用して、特長ある付加価値の高い新製品を積極的に市場投入していくほか、既存製品のコストダウン実現によるシェアアップなどにより、販売拡大を図るとともに、収益を確保するべく、「(3) 中長期的な会社の経営戦略」にも掲げております重点課題に優先的に取り組んでまいります。
また当社は、東京証券取引所の市場区分の見直しによって、2022年4月4日、「市場第二部」から「スタンダード市場」に移行しました。
一方で、当社は移行基準日時点(2021年6月30日)において、当該市場の上場維持基準を充たしていないことから、2021年12月14日付で「新市場区分の上場維持基準の適合に向けた計画書」(以下、「適合計画書」といいます。)を東京証券取引所に提出・開示いたしました。移行基準日時点において、「流通株式時価総額」が当該市場の上場維持基準に適合しておりませんでしたが、中期経営計画(2020年12月期~2022年12月期)など上場維持基準の適合計画に基づく各種取り組みを進めてきた結果、2022年12月末日時点において、適合していることを確認しました。
① 当社の上場維持基準への適合状況の推移および計画期間
※ 2021年6月末日(移行基準日)時点における当社の適合状況は、東証が移行基準日時点で把握している当社の株券等の分布状況等をもとに算出を行ったものです。
※ 2022年12月末日時点における当社の適合状況は、東証が当該基準日時点で把握している当社の株券等の分布状況等をもとに算出を行ったものです。
② 上場維持基準の適合に向けた取り組みの実施状況および評価(2021年6月末~2022年12月末)
詳細は、前述の「(3) 中長期的な会社の経営戦略 ① 前回中期経営計画「挑戦する3年」(2020年12月期~2022年12月期)について」に記載のとおりです。
③ 今後の課題と取り組み内容
昨年度までの中期経営計画における取り組みにより確かに業績は向上いたしましたが、「適合計画書」において目標とした「ROE 5.0%」に達しておりません。(2022年12月期ROE 実績は4.5%)
今後も安定的に上場維持基準に適合していくために、まずはROE 目標を達成するとともに、「適合計画書」に掲げた取り組みにより持続的な成長と企業価値向上を推し進め、その成果を適切に株主の皆さまに還元し続けるよう努めてまいります。
詳細は、前述の「(3) 中長期的な会社の経営戦略 ② 新中期経営計画「飛躍・成長する3年」(2023年12月期~2025年12月期)について」に記載のとおりです。
(1) 会社の経営の基本方針
当グループは、印字記録媒体、事務用消耗品等のメーカーとして「技術力と行動力で顧客の満足を得て国際社会に貢献し充実発展する」を基本理念としております。人間性の尊重、合理性の追求を柱とし、新技術に対する挑戦を通じて、独創的なアイデアを製品化し世に広めていくことで社会に貢献することを目指しております。
(2) 目標とする経営指標
当グループは、新製品開発と既存事業の拡充により利益ならびに売上高を極大化することを経営方針の一つとしております。これらを反映する売上高および営業利益に加え、自己資本利益率(ROE)を主な経営指標とし、継続的な向上に努めております。
(3) 中長期的な会社の経営戦略
2020年12月期から2022年12月期の前回中期経営計画「挑戦する3年」における実績、および2023年12月期から2025年12月期の新たな中期経営計画「飛躍・成長する3年」における取り組み課題について、その概要を記載いたします。
① 前回中期経営計画「挑戦する3年」(2020年12月期~2022年12月期)について
前回中期経営計画は、2020年度のスタートから新型コロナウイルス感染症拡大による世界的な経済活動停滞の影響を大きく受け、当初掲げた数値目標の見直しを余儀なくされました。
実績につきまして、とくに最終年度である2022年度は、新型コロナウイルス感染症による行動制限が緩和され、また、円安による業績面でのプラス効果があった一方で、ウクライナ情勢の長期化などの影響により、原材料価格や電力等のエネルギーコストの高騰に直面するなど非常に不確実かつ厳しい経営環境にありました。
そのような環境下、テープ類が当社の品質面での優位性から、主にアジア・中国市場でのニーズ拡大などを背景として好調に推移したほか、サーマルトランスファーメディアにおいて新型コロナウイルスの影響を受けにくい分野への拡販活動を展開したこと、また、重点課題である新規開発案件も売上を伸ばしてきたことから、連結売上高、連結営業利益とも修正後の目標を達成することができました。
・数値目標(前回中期経営計画の最終年度である2022年度の目標)
| 2022年度 当初目標 | 2022年度 修正目標 | |
| 連結売上高 | 9,700百万円 (2019年度比8.0%アップ) | 9,100百万円 (2019年度比1.4%アップ) |
| 連結営業利益 | 700百万円 (連結売上高営業利益率7.2%) | 400百万円 (連結売上高営業利益率4.4%) |
・連結経営指標 実績推移
| 連 結 経 営 指 標 | 2019年 12月期 | 2020年 12月期 | 2021年 12月期 | 2022年 12月期 | ||
| 売 上 高 | (百万円) | 8,977 | 7,544 | 8,598 | 9,851 | |
| 営業利益 | (百万円) | 429 | ▲115 | 349 | 545 | |
| 経常利益 | (百万円) | 453 | ▲ 80 | 425 | 644 | |
| 当期純利益 | (百万円) | 314 | ▲180 | 369 | 490 | |
| 自己資本利益率 [ROE] | ① | (%) | 3.1 | ▲1.8 | 3.6 | 4.5 |
| 株主資本コスト | ② | (%) | 4.3 | 3.9 | 3.7 | 3.2 |
| エクイティスプレッド ①-② | (%)(注1) | ▲1.2 | ▲5.7 | ▲0.1 | +1.3 | |
(注1)エクイティスプレッド=ROE-株主資本コスト(CAPM)
なお、株主資本コスト(CAPM)=リスクフリーレート+β(ベータ値)×リスクプレミアム
・前回中期経営計画における重点課題の取り組み状況
| 重点課題項目と計画の概要 | 取り組み実績 |
| 1.新製品・新規事業の開発 ・新製品・新規事業開発 ・品群活動の強化によるスピードアップ(*) *品群活動とは 製品群ごとに体制を確立し、各製品群における戦略・戦術および行動計画を策定のうえ遂行する活動。 | ・営業統括部内に新規専担部門を設置し、市場ニーズへのアンテナ強化と対応スピードアップ。 ・新規開発案件ごとに優先順位のランク付けを行い、関係部門のリソースを集中。 ・新規開発案件の売上高実績(カッコ内は連結売上高に占める比率) 2020年度: 54百万円(0.7%) 2021年度:202百万円(2.3%) 2022年度:512百万円(5.2%) ・京都工芸繊維大学等との産学連携による新技術探索。(継続中) |
| 2.ものづくり力・生産性の強化 ・生産性のさらなる強化 ・生産技術革新(生産技術力の強化、新規事業に向けた生産体制の構築) | ・原材料の見直しや工程内ロス削減によるコストダウン活動。(継続中) ・合理化の一環として、子会社エフシー ベトナム コーポレーションへの一部移管による生産地の最適化を実施。 ・生産技術革新の一環として、設備改造による一部工程の省人化を実施。また、生産技術力強化への取り組みとして、自社設計にて設備導入や改造を行い生産力を向上。 |
| 3.人財育成 ・人的資本への投資の拡充(人財確保のための採用政策の実行等) ・投資した「人材」を「人財」に(*) (活用/運用の強化) *人財=能力や資質を発揮・活用し、価値の 高い仕事をする人。 人材=今後、さまざまな能力を開発できる ポテンシャル(潜在力)を持つ人。 | ・次期管理職層となる年代の人財増強に向け、経験者採用(中途採用)を積極実施。 *3年間で34名の経験者採用を実施。 ・中核人財の育成および女性活躍推進を企図した「人財育成検討会」(*)の実施。 *人財育成検討会について 2020年10月~2022年1月に15回80名(うち女性23名)の従業員が、取締役・執行役員に対し、自身のキャリア設計等に関するプレゼンテーションを行い、取締役・執行役員が個人ごとの育成方針を協議した。 ・チャレンジを一層評価する人事評価制度への見直し、自己啓発支援制度の拡充。 ・女性活躍推進の一環として、「フジコピアン ダイバーシティポリシー」の制定、女性の管理職比率などの目標値設定、子の看護休暇等の要件緩和など働きやすい環境整備を実施。 |
| 4.基幹系システムの再構築による業務改革 ・経営意思決定を支援する機能の実装(スピード化) ・業務およびシステムのシンプル化/基本に立ち返った効率化(標準化、平準化、可視化) | ・新システムの設計自体は計画どおり進捗。 ・一方で、社内の習熟度が十分な水準に達していないとの判断から、システム移行後の混乱を回避するため、一部のシステムを除き、当初の2023年1月本稼動を同年5月に延期。 |
② 新中期経営計画「飛躍・成長する3年」(2023年12月期~2025年12月期)について
今後の経営環境につきましては、ますます不連続かつ不確実に変化する厳しいものとなることが想定されます。そうしたなか、これまでの中期経営計画の取り組み、すなわち、「体幹をきたえる3年」(2017年12月期~2019年12月期)および「挑戦する3年」(2020年12月期~2022年12月期)において積み上げてきた成果を糧としつつ、それらの取り組みの過程で認識した課題解決に向けた施策を展開することにより持続的かつ飛躍的な成長を目指すという思いを込めて、2023年12月期から2025年12月期の新中期経営計画について、以下のとおり位置づけました。
| 飛躍・成長する3年 [中期経営方針 2023~2025] 1.自らが経営者目線で考え、チャレンジする人財の育成 2.市場ニーズ、ビジネス環境の変化に迅速かつ柔軟に対応する 3.成長ドライブを支える開発力・ものづくり力の強化 |
[新中期経営計画「飛躍・成長する3年」における重点課題]
| イ.新製品・新規事業の開発(継続) ・成長に向けた領域・テーマの明確化 右図のC領域・D領域(開発工数をともなうもの)を「新製品・新規事業」の主要対象領域として開発体制を強化するとともに、B領域においても、将来「新製品・新規事業」になり得る有望なテーマについて、営業リソースを投入する。 ・新製品・新規事業開発のターゲットとして、車載関 連、半導体関連、軽包装関連の市場など中長期的な成 長や安定的な需要が見込める分野を中心とする。 ・開発体制の強化 技術調査能力向上、新規分野の開発品の設計基準整備 → お客さまの要求品質への対応力強化 要素技術の拡充 産学連携の継続 | 既存市場 | 新規市場 | |
| 既存製品 | A | B | |
| 新規製品 | C | D | |
ロ.ものづくり力・生産性の強化(継続)
・環境に配慮した効率的な原材料の使用
・設備投資によるさらなる生産性の向上、生産量増加に対応できる安定生産体制の確保
・新規事業に向けた生産体制の構築
・コストダウン活動
生産技術力のさらなる強化
購買戦略の強化(海外調達も含めた原材料コスト削減)
工程内ロスのさらなる削減
ハ.人財育成(継続)
・現行人事制度のモニタリングとPDCA機能の発揮
チャレンジを評価する人事評価制度の運用状況、コア人財育成、女性活躍推進など
・従業員エンゲージメント向上のための施策推進
従業員エンゲージメント水準のアセスメント検討
健康経営への取り組み
・人的資本への投資強化
KPI(目標)の設定と具体的取り組み
ニ.カーボンニュートラルへの取り組み
[CO2排出量の目標について]
・対象範囲:日本国内拠点(国内子会社を含む)
・排出対象:Scope1、Scope2(注1)
・削減目標:2019年度を基準として、2030年度にCO2排出量を30%削減する。
(注1)Scope1:燃料の燃焼などによる直接排出。Scope2:電力や蒸気の使用による間接排出。
Scope3:Scope1、2に含まれない燃料およびエネルギー関連活動。
[実施する施策および今後の検討対象施策]
・岡山工場におけるLNGの優先使用
・岡山工場における高効率設備の導入
・全拠点における省電力機器・照明の導入
・再生可能エネルギー導入の検討
[新中期経営計画(飛躍・成長する3年)における数値目標]
最終年度である2025年度の数値目標を以下のとおりとし、ROE5%以上の達成を目指します。
(新中期経営計画の最終年度である2025年度の数値目標)
| 2025年度目標 | |
| 連結売上高 | 11,000百万円 |
| 連結営業利益 | 1,050百万円 |
| 連結経常利益 | 1,100百万円 |
| 連結当期純利益 | 700百万円 |
| 自己資本利益率[ROE] | 5.9% |
③ サステナビリティに関する課題への取り組みについて
当社では、サステナビリティに関する課題として、以下の3点に優先的に取り組んでおります。
イ.気候変動問題への対応
前記「②新中期経営計画」に記載のとおりです。
ロ.人的資本投資およびダイバーシティ(女性活躍推進を中心に)
前記「①前回中期経営計画」および「②新中期経営計画」に記載のとおりです。
ハ.知的財産への投資について
・当社は1950年の創立以来、画期的な製品開発を実現することにより市場を切り拓き、「開発志向型企業」としてのスタイルを確立してまいりました。
・従いまして、当社にとって知的財産は何ものにも代えがたい重要な資産であります。
・現在、原則2ヶ月に1度、関係取締役・執行役員による「特許出願審査委員会」を開催しており、新たな開発技術について特許出願の是非を議論したうえで特許を出願しております。
・その結果、この10年間、国内外の特許保有件数は常に200件程度をキープしており、研究開発費はもちろんのこと、特許につきましても相応の出願・維持コストをかけるなど、知的財産への投資を続けております。
今後も、質の高い特許を数多く出願できるよう開発技術力の向上に努めてまいります。
[当社における国内外の特許保有件数推移](単位:件)
| 2013 年度 | 2014 年度 | 2015 年度 | 2016 年度 | 2017 年度 | 2018 年度 | 2019 年度 | 2020 年度 | 2021 年度 | 2022 年度 | |
| 国内 | 201 | 198 | 193 | 184 | 194 | 186 | 193 | 177 | 168 | 172 |
| 海外 | 41 | 37 | 35 | 34 | 34 | 33 | 33 | 36 | 31 | 28 |
| 合計 | 242 | 235 | 228 | 218 | 228 | 219 | 226 | 213 | 199 | 200 |
(4) 経営環境、優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
経営環境につきましては、世界的な消費者物価の上昇、中国経済の減速懸念、為替の急変動リスクなど、国内外のいずれの環境とも、ますます不連続かつ不確実に変化する厳しいものとなることが想定されます。
優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題につきましては、国内外の拠点を活用して、特長ある付加価値の高い新製品を積極的に市場投入していくほか、既存製品のコストダウン実現によるシェアアップなどにより、販売拡大を図るとともに、収益を確保するべく、「(3) 中長期的な会社の経営戦略」にも掲げております重点課題に優先的に取り組んでまいります。
また当社は、東京証券取引所の市場区分の見直しによって、2022年4月4日、「市場第二部」から「スタンダード市場」に移行しました。
一方で、当社は移行基準日時点(2021年6月30日)において、当該市場の上場維持基準を充たしていないことから、2021年12月14日付で「新市場区分の上場維持基準の適合に向けた計画書」(以下、「適合計画書」といいます。)を東京証券取引所に提出・開示いたしました。移行基準日時点において、「流通株式時価総額」が当該市場の上場維持基準に適合しておりませんでしたが、中期経営計画(2020年12月期~2022年12月期)など上場維持基準の適合計画に基づく各種取り組みを進めてきた結果、2022年12月末日時点において、適合していることを確認しました。
① 当社の上場維持基準への適合状況の推移および計画期間
| 株主数 | 流通株式数 | 流通株式 時価総額 | 流通株式比率 | ||
| 当社の適合状況およびその推移 | 2021年6月末日時点(移行基準日) | 933人 (適合) | 5,664単位 (適合) | 8.9億円 (不適合) | 31.6% (適合) |
| 2022年12月末日時点 | 906人 (適合) | 5,148単位 (適合) | 10.03億円 (適合) | 28.7% (適合) | |
| 上場維持基準 | 400人 | 2,000単位 | 10億円 | 25% | |
| 当初の計画に記載した計画期間 | 2025年12月まで | ||||
※ 2021年6月末日(移行基準日)時点における当社の適合状況は、東証が移行基準日時点で把握している当社の株券等の分布状況等をもとに算出を行ったものです。
※ 2022年12月末日時点における当社の適合状況は、東証が当該基準日時点で把握している当社の株券等の分布状況等をもとに算出を行ったものです。
② 上場維持基準の適合に向けた取り組みの実施状況および評価(2021年6月末~2022年12月末)
詳細は、前述の「(3) 中長期的な会社の経営戦略 ① 前回中期経営計画「挑戦する3年」(2020年12月期~2022年12月期)について」に記載のとおりです。
③ 今後の課題と取り組み内容
昨年度までの中期経営計画における取り組みにより確かに業績は向上いたしましたが、「適合計画書」において目標とした「ROE 5.0%」に達しておりません。(2022年12月期ROE 実績は4.5%)
今後も安定的に上場維持基準に適合していくために、まずはROE 目標を達成するとともに、「適合計画書」に掲げた取り組みにより持続的な成長と企業価値向上を推し進め、その成果を適切に株主の皆さまに還元し続けるよう努めてまいります。
詳細は、前述の「(3) 中長期的な会社の経営戦略 ② 新中期経営計画「飛躍・成長する3年」(2023年12月期~2025年12月期)について」に記載のとおりです。