有価証券報告書-第68期(令和2年4月1日-令和3年3月31日)

【提出】
2021/06/25 13:51
【資料】
PDFをみる
【項目】
129項目
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症拡大の影響により景気は急速に悪化しましたが、各種政策効果や海外経済の改善により、年後半にかけては個人消費や輸出に持ち直しの動きが見られました。年明け以降は、一部地域において緊急事態宣言が発出されるなど新型コロナウイルス感染症の再拡大が懸念されており、依然として先行きは不透明な状況が続いております。
当社グループを取り巻く事業環境は、当社の主力製品が関連するスマートフォン市場において、液晶パネル関連需要の減速と、有機ELパネルへの代替といった環境変化により引き続き厳しい状況で推移いたしました。
このような環境下において、当社グループは、特定市場への依存偏重から成長分野へ、また、受託加工専業から表面加工ソリューション業への事業領域拡張を図るとともに、経営体質のさらなる強化に取り組んで参りました。
この結果、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。
a.財政状態
当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末に比べ522百万円増加し、15,913百万円となりました。
当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末に比べ1,134百万円増加し、5,520百万円となりました。
当連結会計年度末の純資産合計は、前連結会計年度末に比べ611百万円減少し、10,392百万円となりました。この結果、当連結会計年度末の自己資本比率は65.3%、1株当たり純資産額は1,313円85銭となりました。
b.経営成績
当連結会計年度の売上高は、これまで主力としてきたスマートフォン向けに加え、自動車向けにFPD用基板やその他製品の販売活動を積極的に実施したことや、表面加工ソリューションとして成膜加工に関する生産ラインの構築から技術指導までを請け負う取引を実現させたことなどにより、6,306百万円(前期比15.7%増)となりました。
損益につきましては、経営体質強化として前期に実施した転進支援制度や固定資産の減損処理により固定費が圧縮されたことや、エネルギー費など製造原価の削減に加え、新型コロナウイルス感染症の影響により出張旅費などの経費が減少したことから、営業損失は89百万円(前期は1,206百万円の営業損失)、経常損失は17百万円(前期は1,159百万円の経常損失)となりました。親会社株主に帰属する当期純損失は、固定資産の減損損失683百万円を計上したことなどにより、701百万円(前期は3,511百万円の親会社株主に帰属する当期純損失)となりました。
品目別の状況は次のとおりであります。なお、当社グループは、真空成膜関連製品等の製造、販売を行う単一セグメントであるため、品目別に記載しております。
(FPD用基板)
液晶パネル用帯電防止膜やタッチパネル用透明導電膜は、自動車向けはメーターパネルやその他表示器機のフラットパネル化が進んでいることから受注は堅調に推移いたしました。スマートフォン向けは、第3四半期に米国スマートフォンメーカー向けで受注増加があったものの、全体としては液晶パネル関連需要の減速や米中対立による中国スマートフォンメーカーの生産減少の影響を受けるなど厳しい状況で推移いたしました。
この結果、売上高は3,102百万円(前期比8.8%増)となりました。
(その他)
カバーパネル向け反射防止・防汚膜は引き続き自動車向けを中心に堅調に推移いたしました。また、その他の薄膜製品についても多種多様な製品向けに販売活動に取り組むとともに、当連結会計年度においては、初めて表面加工ソリューション取引を実現いたしました。
この結果、売上高は3,203百万円(前期比23.4%増)となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ1,771百万円減少し、6,127百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況は、以下のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果使用した資金は537百万円(前期は14百万円の獲得)となりました。
これは主に、売上高が増加したことにより売上債権と仕入債務が増加し、純額で481百万円の資金減少要因があったことや前連結会計年度に実施した転進支援制度による特別退職金の支払い268百万円があったことなどによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は1,733百万円(前期比635.0%増)となりました。
これは主に、有形固定資産の取得による支出889百万円があったことや投資有価証券の取得による支出1,000百万円があったことなどによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果得られた資金は475百万円(前期は392百万円の使用)となりました。
これは主に、長期借入れによる収入1,050百万円と長期借入金の返済による支出571百万円であります。
③ 生産、受注及び販売の実績
当社グループは、真空成膜関連製品等の製造、販売を行う単一セグメントであるため、品目別に記載しております。
a.生産実績
当連結会計年度の生産実績を品目別に示すと、次のとおりであります。
品目別の名称金額(千円)前年同期比(%)
FPD用基板3,104,375108.2
その他2,772,818121.8
合計5,877,194114.2

(注)1.金額は販売価額によっております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
b.受注実績
当連結会計年度における受注実績を品目別に示すと、次のとおりであります。
品目別の名称受注高(千円)前年同期比(%)受注残高(千円)前年同期比(%)
FPD用基板3,306,455116.1255,092120.5
その他3,019,669114.7352,48093.7
合計6,326,124115.5607,572103.3

(注)1.金額は販売価額によっております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
c.販売実績
当連結会計年度における販売実績を品目別に示すと、次のとおりであります。
品目別の名称金額(千円)前年同期比(%)
FPD用基板3,102,817108.8
その他3,203,663123.4
合計6,306,481115.7

(注)1.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
2.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。
相手先前連結会計年度当連結会計年度
金額(千円)割合(%)金額(千円)割合(%)
㈱ジャパンディスプレイ633,16511.6822,22013.0
シャープ㈱588,65610.8353,2425.6
シャープディスプレイテクノロジー㈱--433,0526.9

3.本表の金額には、消費税等は含まれておりません。
4.シャープディスプレイテクノロジー㈱は、2020年10月1日にシャープ㈱のディスプレイデバイス事業の分社化により設立された会社であります。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.財政状態の分析
(資産合計)
当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末に比べ522百万円増加し、15,913百万円となりました。
これは主に、流動資産では現金及び預金が1,471百万円、有価証券が399百万円それぞれ減少し、受取手形及び売掛金が1,307百万円増加し、固定資産では投資有価証券が1,012百万円増加したことなどによるものであります。
(負債合計)
負債合計は、前連結会計年度末に比べ1,134百万円増加し、5,520百万円となりました。これは主に、流動負債では支払手形及び買掛金が822百万円増加し、固定負債では長期借入金が450百万円増加したことなどによるものであります。
(純資産合計)
純資産合計は、前連結会計年度末に比べ611百万円減少し、10,392百万円となりました。これは主に、親会社株主に帰属する当期純損失の計上により利益剰余金が701百万円減少したことによるものであります。
b.経営成績の分析
(売上高)
当連結会計年度の売上高は、前連結会計年度に比べ857百万円増加し、6,306百万円(前期比15.7%増)となりました。当社グループ製品の主力市場であるスマートフォン市場はディスプレイパネルの主流が液晶パネルから有機ELパネルにシフトしていることから引き続き厳しい状況であるものの、スマートフォン市場への過度な依存を減らすべく取り組んできた自動車向け製品の売上が増加したことから堅調に推移いたしました。
また、受託加工以外の新たな取り組みとして始めた表面加工ソリューション取引も年度内に実現させることが出来ました。
(営業損失)
当連結会計年度の営業損失は、89百万円(前期は1,206百万円の営業損失)となりました。
前期に実施した転進支援制度や固定資産の減損処理により固定費が圧縮されたことや、経営体質の強化として引き続き経費削減を徹底してきたことに加え、新型コロナウイルス感染症の影響により出張旅費などの経費が減少したことから前連結会計年度に比べ大幅に改善いたしました。
(経常損失)
当連結会計年度の経常損失は、17百万円(前期は1,159百万円の経常損失)となりました。
為替相場が前連結会計年度末と比較し円安に推移したことから為替差益22百万円が発生し、営業外収支は前連結会計年度に比べ25百万円の改善となりました。
(親会社株主に帰属する当期純損失)
当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純損失は、701百万円(前期は3,511百万円の親会社株主に帰属する当期純損失)となりました。
前連結会計年度に引き続き当連結会計年度も減損損失を計上しましたが、金額は2,037百万円から683百万円へと減少しました。当連結会計年度は、第1四半期から第3四半期まで連続で減損損失を計上したものの、当連結会計年度末時点においては、回復傾向にある直近の業績や将来の事業計画に基づく将来キャッシュ・フローを算定した結果、減損損失の認識は不要と判断いたしました。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
前連結会計年度の営業損失1,206百万円に比べ当連結会計年度の営業損失は89百万円と大幅に改善したものの、営業活動によるキャッシュ・フローは前連結会計年度の14百万円のプラスから537百万円のマイナスへと悪化しました。これは前期まで続いていた売上高の減少が拡大へと転じたことによる売上債権の増加が資金のマイナス要因として働いたこと、また、前連結会計年度に実施した転進支援制度による特別退職金の支払いが当連結会計年度に行なわれたことが主な要因であります。
営業キャッシュ・フローが黒字になるよう早期に業績を立て直し、安定的に営業キャッシュ・フローを生み出せる体質に転換することが急務であると考えております。
当社グループの資金需要の主なものは、製品製造のための原材料等の購入費、製造経費、販売費及び一般管理費等の運転資金需要と生産効率及び品質向上、生産能力増強を目的とした設備投資等の長期資金需要であります。
当社グループは、事業活動のための適切な資金調達、適切な流動性の維持及び財務構造の安定化を図ることを基本方針としております。運転資金需要には自己資金及び金融機関からの短期借入により、また、設備投資などの長期資金需要に対しては、主に金融機関からの長期借入を基本としております。
当面の設備投資資金につきましては、可能な範囲で金融機関からの長期借入により調達することとし、手元流動性は経営環境の変化に備えて十分確保するとともに、当社グループの新たな収益源への投資を引き続き検討してまいります。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、第5 経理の状況 1 連結財務諸表 (1) 連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)に記載したとおりであります。

IRBANK 採用情報

フルスタックエンジニア

  • 10年以上蓄積したファイナンスデータとAIを掛け合わせて、投資の意思決定を加速させるポジションです。
  • UI からデータベースまで一貫して関われるポジションです。

プロダクトMLエンジニア

  • MLとLLMを掛け合わせ、分析から予測までをスピーディかつ正確な投資体験に落とし込むポジションです。

AI Agent エンジニア

  • 開示資料・決算・企業データを横断し、投資家の意思決定を支援するAI Agent機能を設計・実装するポジションです。
  • RAG・検索・ランキングを含む情報取得/推論パイプラインの設計から運用まで一気通貫で担います。

UI/UXデザイナー

  • IRBANK初の一人目デザイナーとして、複雑な金融情報を美しく直感的に届ける体験をつくるポジションです。

Webメディアディレクター

  • 月間500万PVを超える、大規模DBサイトを運営できます。
  • これから勢いよく伸びるであろうサービスの根幹部分を支えるポジションです。

クラウドインフラ & セキュリティエンジニア

  • Google Cloud 上でマイクロサービス基盤の信頼性・可用性・セキュリティを担うポジションです。
  • 大規模金融データを安全かつ高速に処理するインフラを設計・構築できます。

学生インターン

  • 月間500万PVを超える日本最大級のIRデータプラットフォームの運営に携わり、金融・データ・プロダクトの現場を学生のうちから体験できます。

マーケティングマネージャー

  • IRBANKのブランドと文化の構築。
  • 百万人の現IRBANKユーザーとまだIRBANKを知らない数千万人に対してマーケティングをしてみたい方。