有価証券報告書-第67期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)

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2020/06/25 12:21
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【項目】
143項目
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、米中貿易摩擦の長期化や中国経済の減速等の影響に加え、新型コロナウイルスの感染拡大に伴う世界経済への不安が高まるなど、先行き不透明な状況で推移いたしました。
このような環境の中、当社グループを取り巻く事業環境は、当社の主力製品が関連する中小型FPD市場において、車載向けは堅調に推移するものの、スマートフォン向け需要の低迷が続いていることから厳しい状況で推移いたしました。
この結果、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。
a.財政状態
当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末に比べ7,167百万円減少し、15,390百万円となりました。
当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末に比べ3,454百万円減少し、4,386百万円となりました。
当連結会計年度末の純資産合計は、前連結会計年度末に比べ3,713百万円減少し、11,004百万円となりました。この結果、当連結会計年度末の自己資本比率は71.5%、1株当たり純資産額は1,391円18銭となりました。
b.経営成績
当連結会計年度の売上高は、売上高は5,449百万円(前期比13.3%減)となりました。損益につきましては、売上高が減少したことから営業損失は1,206百万円(前期は501百万円の営業損失)、経常損失は1,159百万円(前期は428百万円の経常損失)となりました。また、投資有価証券売却益として60百万円を特別利益に、事業環境の変化に伴う当社グループの収益性低下による固定資産の減損損失2,037百万円、収益構造の強化を図るために実施した転進支援制度による特別退職金268百万円などを特別損失に計上いたしました。これにより親会社株主に帰属する当期純損失は3,511百万円(前期は1,020百万円の親会社株主に帰属する当期純損失)となりました。
品目別の状況は次のとおりであります。なお、当社グループは、真空成膜関連製品等の製造、販売を行う単一セグメントであるため、品目別に記載しております。
(FPD用基板)
液晶パネル用帯電防止膜は、車載向けは安定的に推移したものの、スマートフォン向けではスマートフォンに搭載される表示パネルの多くが液晶パネルから有機ELパネルに移行されたことにより受注は大きく減少いたしました。タッチパネル用透明導電膜は、中国系スマートフォン向けや車載向けが安定的に推移いたしました。
この結果、売上高は2,852百万円(前期比11.0%減)となりました。
(その他)
その他製品につきましては、カバーパネル向け反射防止・防汚膜は安定的に推移しましたが、液晶プロジェクター向けや照明向けで受注が減少したことや、その他の製品につきましても市場環境が厳しいことから試作等の受注が低下するなど厳しい状況で推移いたしました。
この結果、売上高は2,596百万円(前期比15.7%減)となりました。
なお、新型コロナウイルス感染症の当社グループへの影響は、中国の連結子会社において、得意先の稼働調整による受注の減少、材料支給遅延等による生産活動への影響が2020年2月から現れておりますが、連結財務諸表の作成に当たっては、同社の決算日である2019年12月31日現在のものを使用しているため、当連結会計年度の業績には反映されておりません
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ638百万円減少し、7,899百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況は、以下のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は14百万円(前期比88.3%減)となりました。
これは主に、税金等調整前当期純損失が3,498百万円となったものの、減価償却費296百万円、減損損失2,037百万円、投資有価証券評価損93百万円などの資金流出を伴わない費用が多額であったことや、特別退職金268百万円の支払いが翌期になったこと、売上債権と仕入債務の減少により純額で438百万円の資金増加要因があったことなどによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は235百万円(前期比70.2%減)となりました。
これは主に、有形固定資産の取得による支出638百万円があったものの、投資有価証券の売却による収入378百万円があったことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は392百万円(前期比170.0%増)となりました。
これは主に、長期借入れによる収入350百万円があったものの、長期借入金の返済による支出622百万円及び配当金の支払額118百万円があったことなどによるものであります。
③ 生産、受注及び販売の実績
当社グループは、真空成膜関連製品等の製造、販売を行う単一セグメントであるため、品目別に記載しております。
a.生産実績
当連結会計年度の生産実績を品目別に示すと、次のとおりであります。
品目別の名称金額(千円)前年同期比(%)
FPD用基板2,868,28389.4
その他2,276,36975.6
合計5,144,65282.7

(注)1.金額は販売価額によっております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
b.受注実績
当連結会計年度における受注実績を品目別に示すと、次のとおりであります。
品目別の名称受注高(千円)前年同期比(%)受注残高(千円)前年同期比(%)
FPD用基板2,847,57291.2211,73897.6
その他2,631,85183.5376,191110.3
合計5,479,42487.4587,929105.4

(注)1.金額は販売価額によっております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
c.販売実績
当連結会計年度における販売実績を品目別に示すと、次のとおりであります。
品目別の名称金額(千円)前年同期比(%)
FPD用基板2,852,70689.0
その他2,596,71384.3
合計5,449,41986.7

(注)1.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
2.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。
相手先前連結会計年度当連結会計年度
金額(千円)割合(%)金額(千円)割合(%)
㈱ジャパンディスプレイ609,8829.7633,16511.6
シャープ㈱1,269,03620.2588,65610.8

3.本表の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.財政状態の分析
(資産合計)
当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末に比べ7,167百万円減少し、15,390百万円となりました。
これは主に、流動資産では受取手形及び売掛金が取引先との有償支給材料取引の影響により3,897百万円減少したこと、固定資産では減損損失の計上などにより有形固定資産が1,748百万円減少したことなどによるものであります。
(負債合計)
負債合計は、前連結会計年度末に比べ3,454百万円減少し、4,386百万円となりました。これは主に、流動負債の支払手形及び買掛金が取引先との有償支給材料取引の影響により3,454百万円減少したことなどによるものであります。
(純資産合計)
純資産合計は、前連結会計年度末に比べ3,713百万円減少し、11,004百万円となりました。これは主に、親会社株主に帰属する当期純損失の計上により利益剰余金が3,630百万円減少したことによるものであります。
b.経営成績の分析
(売上高)
当連結会計年度の売上高は、前連結会計年度に比べ837百万円減少し、5,449百万円(前期比13.3%減)となりました。これは主に、当社グループ製品の主力市場であるスマートフォン市場において、スマートフォンのライフサイクルの長期化に加え、ハイエンドスマートフォンに搭載されるディスプレイパネルの主流が液晶パネルから有機ELパネルにシフトしていることから液晶パネル向け帯電防止膜の受注が大きく減少したことによるものであります。また、スマートフォン市場のような特定事業領域への過度な依存を減らすべく現在取り組んでいる新たな商材についても立ち上がりが後ろ倒しになるなど、液晶パネル向け帯電防止膜の落ち込みをカバーするには至りませんでした。
(営業損失)
当連結会計年度の営業損失は、1,206百万円(前期は501百万円の営業損失)となりました。
売上高が減少するなか、製造原価及び販売管理業務の効率化など一層の経費削減に取り組んだものの、生産活動における固定費が一定額発生すること、また、新たな商材立ち上げに必要となる部材購入や研究開発費用の増加、販売競争力を高めるべく販売活動費が増加したことから、売上高の減少に比較して製造原価及び販売管理費を低減させることが出来ませんでした。
(経常損失)
当連結会計年度の経常損失は、1,159百万円(前期は428百万円の経常損失)となりました。
前連結会計年度に計上した35百万円の為替差益がなくなったことより営業外収支は前期に比べ26百万円の悪化となりました。
(親会社株主に帰属する当期純損失)
当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純損失は、3,511百万円(前期は1,020百万円の親会社株主に帰属する当期純損失)となりました。
投資有価証券の保有目的見直しに伴い売却した投資有価証券売却益60百万円を特別利益に計上したものの、事業環境の変化に伴う当社グループの収益性低下による固定資産の減損損失2,037百万円、収益構造の強化を図るために実施した転進支援制度による特別退職金268百万円、投資有価証券の評価損93百万円などを特別損失に計上したことから、前期に引き続き多額の親会社株主に帰属する当期純損失となりました。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社グループは、2期連続して大幅な営業損失を計上したものの、営業活動によるキャッシュ・フローは前連結会計年度に引き続き黒字を確保しております。営業キャッシュ・フローが黒字の間に早期に業績を立て直し、安定的に営業キャッシュ・フローを生み出せる体質に転換することが急務であると考えております。
当社グループの資金需要の主なものは、製品製造のための原材料等の購入費、製造経費、販売費及び一般管理費等の運転資金需要と生産効率及び品質向上、生産能力増強を目的とした設備投資等の長期資金需要であります。
当社グループは、事業活動のための適切な資金調達、適切な流動性の維持及び財務構造の安定化を図ることを基本方針としております。運転資金需要には自己資金及び金融機関からの短期借入により、また、設備投資などの長期資金需要に対しては、主に金融機関からの長期借入を基本としております。
当面の設備投資資金につきましては、可能な範囲で金融機関からの長期借入により調達することとし、手元流動性は経営環境の変化に備えて十分確保するとともに、当社グループの新たな収益源への投資を引き続き検討してまいります。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたり、見積りが必要な事項につきましては、過去の実績やその時点での情報に基づき、継続的かつ合理的、保守的な評価に重点をおき見積りを行っておりますが、見積り特有の不確実性があるため、実際の結果はこれらの見積りと異なる場合があります。
当社は、特に以下の会計基準の適用において使用される当社の判断と見積りが、当社グループの連結財務諸表の報告額に重要な影響を及ぼすと考えております。
a.繰延税金資産
当社グループは、繰延税金資産について、その回収可能性を勘案して、評価性引当額を計上しております。評価性引当額を計上する際には、将来の課税所得を合理的に見積もっております。
現在、税務上重要な繰越欠損金が存在し、今後の見通しも不透明であることから繰延税金資産の回収可能性は無いものと判断し、繰延税金資産の全額について評価性引当額を計上しております。
b.減損会計
当社グループは、固定資産の減損会計を適用するに当たり、資産のグルーピング、将来キャッシュ・フローの予測、正味売却価額の見積り、割引率の推定等において、当社グループに固有の事情を反映した合理的で説明可能な仮定及び予測に基づいて算出しております。
当連結会計年度においては、過年度における予測と実績の乖離、事業環境の不確実性の高まり等を勘案し、直近の実績ベースのみでの予測、受注情報の確度をより重視した見積りを行っております。
c.新型コロナウイルス感染症の影響
上記の会計上の見積りにおいては、新型コロナウイルス感染症拡大による影響は概ね2020年度の上期中は継続するとの仮定を置いております。
なお、今後の状況次第では2021年3月期の連結財務諸表に重要な影響を与える可能性があります。

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