有価証券報告書-第19期(令和2年1月1日-令和2年12月31日)

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2021/03/30 16:13
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156項目
(経営成績等の状況の概要)
(1) 経営成績の状況
当連結会計年度(2020年1月1日~2020年12月31日)における経済環境は、国内では新型コロナウイルス感染症の感染拡大の影響が残る中、段階的な経済活動の再開や各種政策の効果等により持ち直しの動きも見られましたが、コロナ禍の収束は未だ見えず、依然として厳しい状況が続きました。海外でも多くの国と地域で感染拡大防止による経済活動の制限が続いたため、市場の回復は緩やかなものとなり、国内外とも総体的に低調に推移しました。
このような環境の下、当社グループにおきましても、日本及び海外の多くの市場において、新型コロナウイルス感染症の感染拡大による直接的な影響や、自粛ムードの広がりに起因する消費マインドの冷え込み等の影響を受け、厳しい状況が続きました。この結果、当期間の連結売上高は870億96百万円(前期比84.0%)となりました。
国内外別では、国内市場における連結売上高は248億62百万円(前期比79.5%)、海外市場における連結売上高は622億34百万円(前期比85.9%)となりました。
また、損益につきましては連結営業利益が141億41百万円(前期比73.9%)、連結経常利益が143億56百万円(前期比74.7%)、親会社株主に帰属する当期純利益は99億33百万円(前期比74.8%)となりました。
各セグメント別の状況は以下のとおりです。
(日本セグメント)
国内のステイショナリー用品事業においては、販売店の休業や短縮営業が解除された後も新型コロナウイルス感染症の感染拡大の影響による消費の冷え込みが回復せず、特に都市部で厳しい状況が続きました。その中においても「フリクション」シリーズや「ジュース」シリーズ等といった定番商品の売り場の維持に加え、激細油性ボールペン「アクロボール03」等の付加価値のある新製品を投入することにより、市場の活性化に努めました。
玩具事業においては、主力商品である「メルちゃん」シリーズや知育玩具の国内での販売は巣ごもり需要もありましたが、コロナ禍の影響で輸出が減少したこともあり、厳しい状況となりました。
以上の結果、当セグメントにおける外部顧客に対する売上高は300億55百万円(前期比76.7%)、セグメント利益は92億10百万円(前期比62.5%)となりました。
(米州セグメント)
米州地域につきましては、米国市場において、新型コロナウイルス感染症の感染拡大に伴うオフィス環境の変化による需要の減少もあり、定番商品の「G-2(ジーツー)」等の販売が伸び悩みました。さらにブラジル市場においてもコロナ禍に加えて、為替の影響も大きく受けたため苦戦が続きました。
以上の結果、当セグメントにおける外部顧客に対する売上高は222億73百万円(前期比79.6%)、セグメント利益は10億50百万円(前期比71.2%)となりました。
(欧州セグメント)
欧州地域につきましては、主要国にて秋口に再び新型コロナウイルス感染症の感染拡大がみられ、緩和されていた感染拡大防止措置が再び強化される等、一時期復調していた「フリクション」シリーズをはじめとした主力商品の販売に影響が出ました。
以上の結果、当セグメントにおける外部顧客に対する売上高は185億45百万円(前期比94.0%)、セグメント利益は14億18百万円(前期比88.7%)となりました。
(アジアセグメント)
アジア地域につきましては、中国市場や台湾市場が復調傾向であり、「P-500/700」、「ジュース」シリーズ等の販売が堅調でありました。半面、その他の地域では依然としてコロナ禍の影響を大きく受け、厳しい状況が続きました。
以上の結果、当セグメントにおける外部顧客に対する売上高は162億22百万円(前期比96.3%)、セグメント利益は為替変動の影響を受けたこともあり8億7百万円(前期比58.2%)となりました。
(2) 財政状態の状況
当連結会計年度末の総資産は前連結会計年度末に比べ23億63百万円減少し、1,235億71百万円(前期比98.1%)となりました。
① 流動資産
流動資産は前連結会計年度末に比べ8億23百万円減少し、824億80百万円(前期比99.0%)となりました。これは主に、「現金及び預金」が54億97百万円増加した一方で、「受取手形及び売掛金」が49億26百万円、「商品及び製品」が12億63百万円それぞれ減少したことによるものです。
② 固定資産
固定資産は前連結会計年度末に比べ15億39百万円減少し、410億90百万円(前期比96.4%)となりました。これは主に、有形固定資産が7億71百万円、「繰延税金資産」が7億37百万円それぞれ減少したことによるものです。
③ 流動負債
流動負債は前連結会計年度末に比べ55億46百万円減少し、272億29百万円(前期比83.1%)となりました。これは主に、「支払手形及び買掛金」が36億65百万円、「未払法人税等」が12億25百万円、「その他」に含まれる未払金が9億89百万円それぞれ減少した一方で、「1年内返済予定の長期借入金」が10億7百万円増加したことによるものです。
④ 固定負債
固定負債は前連結会計年度末に比べ35億11百万円減少し、84億67百万円(前期比70.7%)となりました。これは主に、「長期借入金」が35億82百万円減少したことによるものです。
⑤ 純資産
純資産は前連結会計年度末に比べ66億94百万円増加し、878億73百万円(前期比108.2%)となりました。これは主に、「利益剰余金」が79億61百万円増加した一方で、「為替換算調整勘定」が12億77百万円減少したことによるものです。
(3) キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末の現金及び現金同等物(以下「資金」といいます。)は、前連結会計年度末に比べ52億35百万円増加し、377億24百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動による資金の増加は、151億37百万円(前連結会計年度は151億89百万円の増加)となりました。収入の主な内訳は、「税金等調整前当期純利益」143億23百万円、「減価償却費」40億7百万円、「売上債権の減少額」43億2百万円であり、支出の主な内訳は、「仕入債務の減少額」36億66百万円、「法人税等の支払額」47億98百万円であります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動による資金の減少は、44億61百万円(前連結会計年度は54億81百万円の減少)となりました。これは主に、「有形固定資産の取得による支出」47億19百万円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動による資金の減少は、53億97百万円(前連結会計年度は20億89百万円の減少)となりました。これは主に、「長期借入金の返済による支出」26億74百万円、「配当金の支払額」19億71百万円によるものであります。
(生産、受注及び販売の実績)
(1) 生産実績
当社グループにおきましては、「日本」セグメントが当社の生産活動の中心となっております。
セグメントの名称金額(百万円)前期比(%)
日本34,95083.9

(注) 1 上記の金額は工場出荷価格によっており、消費税等は含まれておりません。
2 上記の金額には外部への製造委託を含めております。
3 当社グループの生産は、当社、連結子会社であるパイロットインキ㈱及び東海化学工業㈱でその大半を占めているため、上記の金額は3社の金額を表示しております。
(2) 受注実績
見込生産を主体としており、受注生産は僅少であるため、記載を省略しております。
(3) 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称金額(百万円)前期比(%)
日本30,05576.7
米州22,27379.6
欧州18,54594.0
アジア16,22296.3
合計87,09684.0

(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
3 主要な販売先については、総販売実績に対する販売割合が10%以上の相手先はないため、記載を省略しております。
4 「アジア」には、アフリカ、オセアニアを含んでおります。
(経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容)
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末において判断したものであります。
(1)重要な会計方針並びに重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表を作成するにあたり重要となる会計方針については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載されているとおりであります。
連結財務諸表の作成におきましては、当社グループにおける過去の実績等を踏まえ合理的に見積りを行っておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性が存在するため、これらの見積りと異なる場合があります。
連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは以下のとおりであります。
なお、新型コロナウイルス感染症の影響については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(追加情報)」に記載されているとおりであります。
① 固定資産の減損
当社グループは、固定資産のうち減損の兆候がある資産又は資産グループについて、当該資産又は資産グループから得られる割引前将来キャッシュ・フローの総額が帳簿価額を下回る場合には、帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として計上しております。減損の兆候の把握、減損損失の認識及び測定に当たっては慎重に検討しておりますが、事業計画や市場環境の変化により、その見積り額の前提とした条件や仮定に変更が生じ減少した場合、減損処理が必要となる可能性があります。
② 棚卸資産の評価
当社グループは、棚卸資産の評価方法として原価法(貸借対照表価額は収益性の低下に基づく簿価切下げの方法により算定)を採用しており、期末における正味売却価額が取得原価を下回っている場合には、当該正味売却価額をもって貸借対照表価額としております。棚卸資産の収益性の低下、滞留、陳腐化が生じた場合、将来において追加の評価損の計上が必要となる可能性があります。
③ 繰延税金資産の回収可能性
当社グループは、繰延税金資産について、将来の利益計画に基づいた課税所得が十分に確保できることや、回収可能性があると判断した将来減算一時差異について繰延税金資産を計上しております。繰延税金資産の回収可能性は将来の課税所得の見積りに依存するため、その見積りの前提とした条件や仮定に変更が生じ減少した場合、繰延税金資産が減額され税金費用が計上される可能性があります。
④ 退職給付に係る負債及び退職給付に係る資産
退職給付に係る負債、退職給付に係る資産及び退職給付費用は、数理計算上使用される前提条件に基づいております。これらの前提条件には、割引率、発生した給付額、利息費用、年金資産の長期期待運用収益率、死亡率などの要素が含まれております。実際の結果がこれらの前提条件と異なる場合、または前提条件が変更された場合、その影響は累積され、将来の会計期間にわたって償却されるため、将来の退職給付費用に影響を及ぼす可能性があります。
(2) 当連結会計年度の経営成績の分析
① 売上高
当連結会計年度の連結売上高は前連結会計年度から減少し、870億96百万円となりました。新型コロナウイルス感染症の拡大による業績への影響は、第1四半期は限定的でありましたが、第2四半期には多くの国と地域でロックダウンの実施や緊急事態宣言の発出がなされ、店舗の閉鎖、テレワーク実施による納品需要の激減など、販売面で大きく影響を受けました。また、第3、第4四半期は多くの国で経済活動の制限や自粛が緩和されたものの、消費は戻らず、業績の回復には至りませんでした。
ステイショナリーの外部顧客への売上高は、日本セグメント、米州セグメント、欧州セグメント、アジアセグメントの報告セグメントすべてにおいて、前年を下回り、その結果、前連結会計年度に比べ162億3百万円減少し、821億65百万円となりました。また、主に日本セグメントで行っている玩具を含むその他の製商品の外部顧客への売上高は、前連結会計年度を4億14百万円下回り、49億31百万円となりました。
なお、連結売上高は、当社及び連結子会社において外貨建ての売上高を換算する際、並びに海外連結子会社の個別財務諸表を円貨に換算する際に使用する為替レートの変動による影響を受けております。これにより当連結会計年度の連結売上高は16億48百万円減少したと試算しており、この影響を除きますと149億68百万円の減少となります。
② 営業利益
当連結会計年度の連結営業利益は前連結会計年度に比べ50億円減少し、141億41百万円となり、売上高営業利益率は前連結会計年度より2.2%減少の16.2%となりました。これは主に、連結売上高の減少に加えて、売上総利益率が円高に推移したこと及びコロナ禍での販売減少に合わせ生産を縮小したことにより低下し、売上総利益が減少したことによるものです。
③ 経常利益
当連結会計年度の連結経常利益は前連結会計年度に比べ48億58百万円減少し、143億56百万円となり、売上高経常利益率は前連結会計年度より2.0%減少し、16.5%となりました。
④ 親会社株主に帰属する当期純利益
当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益は前連結会計年度に比べ33億44百万円減少し、99億33百万円となりました。これは、連結経常利益が減少した一方、法人税等の額が減少したことによるものです。
(3) 当連結会計年度の財政状態の分析
当連結会計年度の財政状態の分析につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(経営成績等の状況の概要)(2) 財政状態の状況」をご参照ください。
なお、連結ベースの財政状態に関する主な指標のトレンドは下記のとおりであります。
2019年12月期2020年12月期
流動比率(%)254.2302.9
固定比率(%)53.447.4
有利子負債自己資本比率(D/Eレシオ)(倍)0.20.2

(注)流動比率 : 流動資産/流動負債
固定比率 : 固定資産/自己資本
有利子負債自己資本比率 : 有利子負債/自己資本
・各指標は、いずれも連結ベースの財務数値により計算しております。
・有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っている全ての負債を対象としております。
(4) 資本の財源及び資金の流動性についての分析
① 当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況の分析
当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況の分析につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(経営成績等の状況の概要)(3) キャッシュ・フローの状況」をご参照ください。
なお、連結ベースのキャッシュ・フロー指標のトレンドは下記のとおりであります。
2019年12月期2020年12月期
自己資本比率(%)63.470.2
時価ベースの自己資本比率(%)138.492.4
債務償還年数(年)1.21.0
インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍)67.8105.2

(注)自己資本比率 : 自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率 : 株式時価総額/総資産
債務償還年数 : 有利子負債/営業キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ : 営業キャッシュ・フロー/利払い
・各指標は、いずれも連結ベースの財務数値により計算しております。
・株式時価総額は、期末株価数値×期末発行済株式総数(自己株式控除後)により算出しております。
・有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っている全ての負債を対象としております。
・営業キャッシュ・フロー及び利払いは、連結キャッシュ・フロー計算書に計上されている「営業活動によるキャッシュ・フロー」及び「利息の支払額」を用いております。
② 財務政策
当社グループの資金需要のうち主なものは、運転資金及び設備投資によるものであります。
運転資金につきましては主に自己資金により充当しており、必要に応じて金融機関からの短期借入金による調達も行っております。設備投資資金につきましては自己資金及び金融機関からの長期借入金による調達を基本としております。
また、重要な設備投資の予定及びその資金の調達源につきましては、「第3 設備の状況 3 設備の新設、除却等の計画 (1) 重要な設備の新設等」をご参照ください。
なお、資金の流動性を維持するため、主要取引金融機関と特定融資枠契約(コミットメントライン)及び当座貸越契約を締結しております。
(5) 経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、連結経営を重視する中で、連結売上高、連結営業利益並びに連結経常利益の伸長に努め、引き続き安定的な利益体質の構築に向けた経営基盤の強化を目指してまいります。新型コロナウイルス感染症の影響は国や地域で異なることから、その収束時期を正確に見通すことは困難ですが、2021年度期末に向けて緩やかにコロナ禍が収束していくことを前提条件とした上で、市場の回復はそれ以上に長期化することも想定し、翌連結会計年度は、連結売上高920億円以上、売上高営業利益率15%以上、ROE(自己資本当期純利益率)10%以上の確保を目指してまいります。
なお、当連結会計年度の連結売上高は870億96百万円、売上高営業利益率は16.2%、ROE(自己資本当期純利益率)は11.9%となりました。

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