有価証券報告書-第104期(2022/04/01-2023/03/31)
(1)【コーポレート・ガバナンスの概要】
①コーポレート・ガバナンスに関する基本的な考え方
当社は、コーポレート・ガバナンス体制の構築にあたり、「透明性と説明責任の向上」および「経営の監督と執行の役割分担の明確化」を重視しています。「透明性と説明責任の向上」のために、当社は、社外取締役および社外監査役の視点を入れての経営監督および監視機能の強化を図るとともに、情報開示に係る内部統制体制を整備し、公正開示の原則の下、役職員が説明責任の遂行にあたることとしています。また、「経営の監督と執行の役割分担の明確化」のために当社は執行役員に業務執行の権限を大幅に委譲した上で、取締役会が執行役員の業務執行を監督します。国内の16事業本部および海外の2地域本部のそれぞれを統括する事業本部長および地域本部長は、同時に執行役員でもあり、連結グループの機動性のある業務執行にあたります。
当社は、監査役による監査機能の実効性を高める一方、会社業務に通暁した社内取締役を中心とした実態に即した経営が総合商社の業態に必要であると判断し、監査役会設置会社の形態によるコーポレート・ガバナンスを採用する一方、「透明性と説明責任の向上」、および「経営の監督と執行の役割分担の明確化」を担保するため、社外取締役・社外監査役の参画を得た各種諮問機関の設置などを通じて実効性の高いコーポレート・ガバナンスを実現します。株主をはじめとするステークホルダーのために有効なコーポレート・ガバナンスを実現するため、以下の体制を構築し、維持しています。
(a)取締役会は経営執行および監督の最高機関であり、その機能の確保のために、当社は取締役の人数を実質的な討議を行うのに適切な規模としています。また、社外取締役・社外監査役が委員として参加する諮問機関としてガバナンス委員会、指名委員会、報酬委員会を取締役会の下に設置しています。
(b)監査役は株主の負託を受けた独立の機関として取締役の職務執行を監査します。この目的のため、監査役は社内の重要会議への出席、各種報告の検証、会社業務の調査など多面的かつ有効な監査活動を展開し、必要な措置を適時に講じます。
当社のコーポレート・ガバナンスに対する基本的な考え方と方針については、「三井物産コーポレート・ガバナンス及び内部統制原則」としてまとめ、当社ウェブサイトに公表しています。なお、当該ページは定期的な更新を予定していますが、その際、更新した内容や日付を併せて記載します。
(https://www.mitsui.com/jp/ja/company/outline/governance/system/pdf/corp_gov_j.pdf)
また、当社は、2021年6月に公表された改訂コーポレートガバナンス・コードの各原則について、すべて実施しています。同コードの各原則に基づく開示については、国内証券取引所宛てに提出している「コーポレート・ガバナンス報告書」をご参照ください。なお、当該ページは定期的な更新を予定していますが、その際、更新した内容や日付を併せて記載します。
(https://www.mitsui.com/jp/ja/company/outline/governance/status/index.html)
②当社におけるコーポレート・ガバナンス体制
(a)取締役会の状況
・当社は、2002年4月の執行役員制導入を契機に、取締役数を2002年6月に38名から11名に減員しました。2003年6月から社外取締役を選任、2015年6月の定時株主総会以降社外取締役5名を選任し、2023年6月の定時株主総会では6名選任しています。本報告書提出時点において取締役15名のうち、執行役員を兼務する取締役は8名となっています。なお、取締役会は男性11名、女性4名(社外取締役)で構成されており、女性比率は26.7%です。
・取締役の人数は、実質的な討議を行うのに適切な規模としています。取締役の任期は1年として毎年改選しますが、再任を妨げないものとしています。
・会長が当社の取締役会を招集し議長にあたります。なお、当社における会長の役割は、主として経営の監督を行うことであり、執行役員を兼務せず、日常の業務執行には関与しません。
・取締役会は、取締役会付議・報告事項に関する内規に従い、当社の経営に関する基本方針、重要な業務執行に関する事項、株主総会の決議により授権された事項のほか、法令および定款に定められた事項を決議し、また、法令に定められた事項および重要な業務の執行状況につき報告を受けます。
・取締役会は原則毎月1回開催するほか必要に応じて随時開催します。2023年3月期は合計15回開催しました。
なお、2023年3月期の主な審議テーマ・付議報告件数は以下のとおりです。
・また、すべての社外取締役および社外監査役により構成される社外役員会議を設置し、経営上の重要事項について、社外役員間、または社外役員と社内取締役、常勤監査役、会計監査人、執行役員等との間で情報共有・意見交換を行っています。2023年3月期は合計12回開催し、決算等に関する市場の関心事、複数の事業本部の事業概況、2022年3月期のMitsui Engagement Survey(当社および当社グループ社員を対象としたEngagementに関するアンケート結果)等について、情報交換および意見交換を行いました。
・当社は取締役会の諮問機関としてガバナンス委員会、指名委員会、報酬委員会の3つの委員会を設置しています。2015年6月に当社ガバナンス体制の強化を目的として各委員会の構成を見直しました。この結果、ガバナンス委員会の構成は過半数が社外役員となり、従来より社外取締役が委員長を務めていた報酬委員会に加え、指名委員会の委員長も社外取締役となりました。また、2018年6月以降は、指名委員会の構成についても過半数が社外役員となりました。2019年6月以降は、報酬委員会の構成についても過半数が社外役員となり、本報告書提出時点では社外監査役が委員長を務めています。
・本報告書提出時点において取締役会は以下の15名で構成されています。
(*1)中井一雅取締役、重田哲也取締役、佐藤理取締役および松井透取締役は、2022年6月に取締役に就任した後に開催された取締役会11回全てに出席しています。
(*2)大黒哲也取締役、石黒不二代取締役、サラ L.カサノバ取締役およびジェシカ タン スーン ネオ取締役は、2023年6月21日開催の株主総会で選任されました。なお、2023年6月21日開催株主総会終了時に退任した米谷佳夫取締役、小林いずみ取締役、ジェニファー ロジャーズ取締役は、2023年3月期取締役会に15回全て出席しています。
・当社は取締役会の諮問機関として以下の3つの委員会を設置しています。本報告書提出時点の各委員会の構成は以下のとおりです。
-「ガバナンス委員会」
-「指名委員会」
-「報酬委員会」
・取締役会は、毎年、各取締役の自己評価なども踏まえ、取締役会の実効性について、分析・評価を行い、その結果の概要を開示します。当連結会計年度の評価手続きおよび結果の概要は、④コーポレート・ガバナンスの充実に向けた最近1年間における実施状況(a)コーポレート・ガバナンスの強化の取組み(i)取締役会の実効性評価に記載のとおりです。
(b)監査役会の状況
・監査役会の状況については(3)監査の状況①監査役会の状況をご参照ください。
(c)責任限定契約および役員等賠償責任保険契約の概要
・当社は、会社法第427条第1項に基づき、各社外取締役および各監査役との間で、会社法第425条第1項に定める最低責任限度額まで社外取締役および監査役の責任を限定する契約を締結しています。
・当社は、当社の取締役および監査役全員を被保険者とする会社法第430条の3第1項に規定する役員等賠償責任保険契約を保険会社との間で締結しています。当該保険契約では、被保険者が会社の職務執行に関して行った行為(不作為を含みます。)に起因して損害賠償請求がなされたことにより、被保険者が被る損害賠償金や訴訟費用等が填補されることとなり、被保険者の全ての保険料を当社が全額負担しています。
(d)業務執行・内部統制体制
・当社の経営執行における最高責任者は社長であり、国内の事業本部長および海外地域本部長等は、社長から業務執行上の権限を委譲され、また、社長に対して責任を負います。当社は、会社経営全般に関する基本方針および重要事項を審議し決定するため経営会議を設置しています。経営会議は、取締役会長、社長(議長)、コーポレートスタッフ部門担当役員および社長が指名する代表取締役または執行役員をもって構成し、原則として毎週開催されます。経営会議に付議された事項は構成員の協議の結果を徴して社長が決定します。
・社長直轄の組織である内部監査部が当社の内部統制の整備・運用状況を検証します。当社は、2011年4月のNASDAQ上場廃止および同7月のSEC登録廃止の結果、2012年3月期以降、米国企業改革法への対応から本邦基準に則った内部統制の構築へと体制が移行しました。体制移行後においても、企業会計審議会が公表した「財務報告に係る内部統制の評価および監査の基準」並びに「財務報告に係る内部統制の評価および監査に関する実施基準」に示されている内部統制の基本的枠組み(フレームワーク)の下、内部統制を(1)「業務の有効性と効率性の向上」、(2)「会計基準への準拠、および財務報告の信頼性の確保」、(3)「法令、法令に準ずる規範、並びに経営理念およびこれを反映した各種行動規範を含む社内ルールの遵守」、(4)「会社資産の保全」の4つの目的を達成し、また、「統制環境」、「リスクの評価」、「統制活動」、「情報と伝達」、「監視活動(モニタリング)」、「IT(情報技術)への対応」の6つの要素にて構成される「経営者が業務執行組織を統制する仕組み」と位置づけ、従来と同水準の内部統制体制を継続しています。
・当社では、業務執行および内部統制に係る各種主要委員会を以下のとおり設置し、益々増大・多様化する広範なリスク・業態に対応しています。
-「コンプライアンス委員会」
経営会議の下部組織(社外弁護士がオブザーバーとして参加)として、当社コンプライアンス体制の整備およびその有効性の維持・向上を図ります。
-「開示委員会」
経営会議の下部組織として、当社における法定開示・適時開示並びに重要なその他の開示物および開示行為に関する原則・基本方針の策定や社内体制の整備、また開示情報の重要性・妥当性の判定・判断を行います。
-「J-SOX委員会」
経営会議の下部組織として、当社における内外連結ベースでの財務報告の信頼性を確保するための体制の整備、およびその有効性の維持・向上を図ります。
-「ポートフォリオ管理委員会」
経営会議の諮問機関として、ポートフォリオ戦略・投融資方針の策定、ポートフォリオのモニタリング、重要案件の個別審査にあたります。
-「情報戦略委員会」
経営会議の諮問機関として、全社情報戦略・ITおよびDX戦略の策定、経営基盤構築や情報戦略推進体制に関する重要方針の策定とモニタリング等にあたります。
-「サステナビリティ委員会」
経営会議の下部組織として、持続可能性(サステナビリティ)並びにESG(環境・社会・ガバナンス)課題に係る当社経営方針およびサステナビリティ経営をより意識した経営の推進に向けた企画・立案・提言を行います。
-「ダイバーシティ推進委員会」
経営会議の諮問機関として、当社ダイバーシティ推進の基本方針・基本計画の立案、重点課題の策定と推進を行います。
-「危機対策本部」
危機対応のための臨時・非常設の社長直轄組織として、危機対応に関する全ての事項について、通常の社内決定機関に代わって必要な意思決定を行います。本部長には社長があたります。
<当社のコーポレート・ガバナンス体制>
<コーポレート・ガバナンス体制の推移>
<取締役・監査役のスキルマトリクス>当社が取締役・監査役に期待する主な専門性・知見を示したものです。

取締役・監査役の選定に際しては、取締役会としてのバランスの観点から各者の専門性・バックグラウンドを踏まえ、全人格的に考慮しています。
上記は取締役会メンバーの有するすべての専門性・知見を示すものではありません。なお、「ESG」および「グローバル」はメンバー全員に対して期待する専門性・知見であることから、マトリクスの項目とはしていません。
「所属する委員会」では、各氏が委員長を務める委員会を白文字表記としています。
各取締役・監査役の経験・実績に関する特記事項等は、以下のとおりです。

③内部統制システムの整備状況
当社は、内部統制プロセスの構築にあたり、企業会計審議会が示している内部統制の基本的枠組みに則り、「業務の有効性と効率性の向上」、「会計基準への準拠、および財務報告の信頼性の確保」、「法令、法令に準ずる規範、並びに経営理念およびこれを反映した各種行動規範を含む社内ルールの遵守」、「会社資産の保全」の達成を目的として、以下の制度を導入しています。
(a)リスク管理体制
多様な事業の履行に伴う損失の危険(「リスク」)は、各事業本部および海外地域本部長等が委譲された権限の範囲内で管理します。当社の事業運営に伴うリスクには、信用リスク、市場リスク、関係会社の事業運営リスク、カントリーリスクなどの定量的リスクと、コンプライアンスリスクやオペレーショナルリスクのような定性的リスクがあります。各事業単位においては、定量的リスクへの対処として、ポジション限度や損切り限度の事前設定、専門部署によるポジションのモニタリングなどが、定性的リスクへの対処として、関連社内規則の遵守が義務付けられます。各事業本部および海外拠点の長に委譲された権限を超えるリスクを負担する場合は、「稟議制度」により重要度に応じ、経営会議の決定、または、関係代表取締役若しくは関係役付執行役員の決裁を得ることを要します。
さらに、「②当社におけるコーポレート・ガバナンス体制」に記載のとおり、執行役員およびコーポレートスタッフ部門の部長から構成される業務執行・内部統制体制に係る委員会として、ポートフォリオ管理委員会、コンプライアンス委員会、開示委員会、J-SOX委員会、サステナビリティ委員会、危機対策本部などの組織が全社レベルでのリスク管理体制の設計・整備や重要なリスクへの対処にあたります。コーポレートスタッフ部門各部は、担当する分野のリスクについて、全社ポジションの監視、所定の権限の範囲内でのコントロール、および担当取締役および執行役員の補佐にあたります。
(b)財務報告に係る内部統制
当社はSEC登録の廃止に伴い、2012年3月期以降は金融商品取引法に基づく内部統制報告制度へ準拠した対応を行っています。同対応について、当社は、全社的な統制に加え、会計・決算、IT、および業務プロセスに係る内部統制の有効性につき評価対象部署による自己評価および独立部署によるテスティングを実施してきました。これらを総合的に評価した結果、当社経営者は、2023年3月期の当社の財務報告に係る内部統制は有効であることを確認しました。
(c)情報システムの構築運営、情報セキュリティに関する内部統制
当社はIT利活用に対する基本理念を「IT基本方針」として宣言し、社員の更なる意識向上、ITガバナンスの浸透を図っています。
当社のグローバル・グループ情報戦略に係る重要方針に関しては、「情報戦略委員会規程」に基づいて設置された情報戦略委員会の審議を経て経営方針に沿い策定されています。
また、同委員会を中心とした体制のもと、情報システムの構築運営や情報セキュリティ面で必要となる以下の各規程の整備を通じて、情報漏えいやサイバー攻撃等の想定される各種リスクの管理を含む内部統制体制の強化を進めています。詳細については、第2 事業の状況 2.サステナビリティに関する考え方及び取組(5)情報セキュリティをご参照ください。
(d)コンプライアンス体制
チーフ・コンプライアンス・オフィサーを委員長とするコンプライアンス委員会 (「②当社におけるコーポレート・ガバナンス体制」をご参照ください) を設けているほか、部や室におけるライン職制によるコンプライアンス管理に加えて、国内外の各本部および支社支店等にコンプライアンス統括責任者を設置しています。また、各事業本部にコンプライアンス管理責任者を設置し、コンプライアンス統括責任者である事業本部長の職務遂行を補佐し、より現場に即したコンプライアンスの徹底およびインテグリティの浸透に関する取組みを加速させています。
当社は「三井物産役職員行動規範」を定め、また子会社においても同等の行動規範を定め、その継続的な点検により遵守状況の改善に努めています。さらに、グループ全体で共有すべきインテグリティやコンプライアンスに関する考え方をさらに明確にするため、三井物産およびグループ各社を対象とする「三井物産グループ行動指針」を定めています。「三井物産役職員行動規範」および「三井物産グループ行動指針」は当社ウェブサイトをご参照ください。
当社は、内部通報窓口を社外弁護士および第三者機関へのものも含め、全8ルート設置しています。国内関係会社においても、当社が指定している弁護士および第三者機関をその関係会社の内部通報窓口として使えるようにし、匿名性を担保しつつ、より安心して利用できる報告・相談ルートを整備しています。2023年3月期は、改正公益通報者保護法に基づき、通報対応を強化しました。海外拠点および海外関係会社についても、現地の法令や特性を考慮しつつ報告・相談ルートを整備しています。また、当社は、内部通報を行った者に対し、当該内部通報を行ったことを理由とする不利益取扱いや一切の報復行為を禁止し、その旨を社内規程において定め、周知徹底しています。コンプライアンス違反に対しては、就業規則に基づく懲戒を含め厳正に対応しています。
(e)企業集団における業務の適正を確保するための体制
当社は2006年3月に「三井物産コーポレート・ガバナンス及び内部統制原則」を定め、子会社に対しては法令その他に照らして合理的な限りこれに基づく内部統制を整備・運用せしめ、持分法適用会社に対しては、他出資者と連携して、同様の内部統制を整備・運用するよう働きかけることとしています。財務報告の信頼性を確保するための内部統制については、上述の財務報告に係る内部統制の取組みをご参照ください。また、関係会社毎に当社役職員から関係会社主管者を置き、「関係会社主管者職務規程」に基づく管理にあたらしめています。また、関係会社への常勤監査役の差入にあたって、主要関係会社については主管事業部ではなく内部監査部等から差入れるなど監査の独立性を強化しています。
④コーポレート・ガバナンスの充実に向けた最近1年間における実施状況
(a)コーポレート・ガバナンスの強化の取組み
当連結会計年度における当社コーポレート・ガバナンス強化の取組みは以下のとおりです。
(i)取締役会の実効性評価
当連結会計年度における取締役会の実効性評価を以下のとおり実施しました。
<評価方法>(1) 2023年1月に全取締役(14名)および全監査役(5名)に対し、取締役会の構成、運営状況および審議内容等に関するアンケートを実施(以下「2023年3月期アンケート」)しました。
(2) 同年2月2日開催の社外役員会議(全社外取締役および全社外監査役が出席)において、2023年3月期アンケート結果の報告と同結果に基づく取締役会実効性に関する意見交換を実施しました。
(3) 同年2月22日、2023年3月期アンケート結果および社外役員会議結果を踏まえ、ガバナンス委員会において議論しました。
(4) 同年3月27日、ガバナンス委員会での議論を踏まえ、経営会議において、取締役会実効性評価案および同開示案を議論しました。
(5) 同年4月6日、以上の全ての議論を踏まえ、取締役会において議論した後、2023年3月期の取締役会実効性の評価を確定しました。
<アンケートの項目>2023年3月期アンケートの質問票の大項目は以下のとおりです。設問ごとに、5段階で評価する方式としており、当該項目に関する自由コメント欄を設けています。さらに、取締役会の実効性向上の進捗が把握できるよう、前年対比での改善の度合いについても3段階で評価することとしています。
Ⅰ.取締役会の構成
Ⅱ.取締役会の運営状況
Ⅲ.取締役会の審議
Ⅳ.取締役会の役割・責務
Ⅴ.諮問委員会
Ⅵ.取締役・監査役自身の職務執行
Ⅶ.取締役・監査役への支援
Ⅷ.総括
<実効性向上に向けた2023年3月期の取組み>2022年3月期の取締役会の実効性評価の結果を踏まえ、取締役会および取締役会事務局は、2023年3月期は以下の点に取り組みました。
最適な取締役の全体数・社内外比率・社内取締役数・機関設計に関する継続的検討
2022年3月期の取締役会の実効性評価において、当社の現行の執行体制・統治体制を踏まえ、取締役の数、社内取締役の役割・比率等について継続的検討が必要との意見があったことを踏まえ、2022年5月17日および同年10月5日に開催されたガバナンス委員会において、社外役員の経験を踏まえた機関設計等ガバナンスについてヒアリングの上、当社執行体制および機関設計に関する議論を行いました。
2023年3月期アンケートでは、当社のガバナンスの在り方につき単に現状を肯定するだけでなく、その将来改革の選択肢を複眼的に議論しているとの意見、当社の取締役会は事務局のサポートの部分を含めて実効性が高く、またそのための工夫がなされているとの意見、取締役会の運営を継続的に見直しており、実効性は確保しているとの意見等がありました。
<評価結果の概要>2023年3月期アンケート、社外役員会議での意見交換、並びにガバナンス委員会、経営会議および取締役会での審議の結果、2023年3月期の取締役会の実効性については以下の内容が確認されました。
・取締役会の運営については、モニタリング機能を尊重した運営になっており、当社の健全なガバナンスを意識した経営の意識が表れていると考える。社外取締役・監査役の意見を踏まえた議事運営を評価する。
・個別案件に加えて、全社的な取組み・経営課題についてのトピックを取り上げて報告される等、取締役会で議論するにふさわしい事項の選定に工夫がされている。
・取締役の知見の多様性、意見表明のオープンさ、提案に対する執行側の対応とも本邦企業としてはトップクラスと思う。取締役に就任以降ガバナンスの質は着実に進化。
・取締役会は健全に機能し、効率良く運営されている。
・当社取締役の実効性は確保されており、議論内容に加え、準備の観点含め、他社比較でも良い。現行の仕組みの中で非常に上手く機能している。
上記の内容を総括した結果、2023年3月期の当社取締役会実効性は、適切に確保されていると判断しました。一方で、実効性をさらに高めていくための課題として、次に示す事項についてさらに取り組んでいくこととします。
<更なる実効性向上に向けた取組み>(1) 取締役の人数・多様性、社内取締役・社外取締役の比率、機関設計についての継続的な検討
2023年3月期アンケート、社外役員会議での意見交換、およびガバナンス委員会では、以下のような意見がありました。
- 機関設計が監査役会設置会社であると、監査役を含めて取締役会の出席人数が多くなること、一定の執行決議が必要なことから課題が多くなることが課題であるが、運営を継続的に見直しており、実効性は確保している。
- 総じてガバナンスは良いと思うものの、課題は強いて言えば取締役会の構成、人数か。取締役の人数は、取締役会の役割の見直しとセットの議論が必要。
- 当社にとってのベストなガバナンスの形は様々な要因で変わりうるので、他社の動向や市場の評価を踏まえ、継続的に検討していくことが必要。
これらの意見を踏まえ、取締役会の更なる審議の充実化を目指し、取締役の人数・多様性、社内取締役・社外取締役の比率および機関設計についての議論をガバナンス委員会で継続して参ります。
(2) 取締役会審議の充実化と効率化を推進する取組みの検討
取締役会における議題の選定および議事運営並びに社外役員に対する情報提供等を通じて、重要議案の審議の充実化が進みました。一方で、審議内容の充実度に比して、審議時間が徒に長くなっていないかとの意見、取締役会を臨機応変にスケジューリングすべきとの意見がありました。
これらの意見を踏まえ、取締役会審議の充実化と効率化を両立する取組みの検討を進めることに加えて、社外取締役への事前ブリーフィングを含めた取締役会のスケジューリングおよび運営の継続的な改善を継続して参ります。
当社取締役会は、上記の点を含め、取締役会の実効性を更に高めるべく引き続き改善に取り組み、取締役会による経営に対する万全の監督を担保するとともに、持続的な企業価値の向上を目指して参ります。
(ⅱ)その他の取組み
i) 取締役会の諮問機関の開催状況
・ガバナンス委員会は、合計3回開催し、ガバナンス面での社外役員の経験・意見を共有、当社執行体制を踏まえた機関設計を議論、並びに取締役会実効性評価などについて審議しました。
・指名委員会は、合計6回開催し、スキルマトリクスに基づく取締役候補の選定の検討・審議、取締役案について審議しました。
・報酬委員会は合計7回開催し、グローバルな競争環境下における中長期的な企業価値貢献に向けた報酬体系や水準の見直し等について審議しました。
「ガバナンス委員会」
「指名委員会」
「報酬委員会」
ⅱ) 社外役員会議の開催状況
社外役員会議を合計12回開催し、決算等に対する市場の関心事、複数の事業本部の事業概況、今期のMitsui Engagement Survey(当社および当社グループ社員を対象としたEngagementに関するアンケート結果)等について議論しました。
(b)内部統制強化のための諸施策
当連結会計年度における業務執行および内部統制に係る委員会の取組みは以下のとおりです。
・コンプライアンス委員会において年3回、また、経営会議、取締役会において年2回コンプライアンス体制の状況につき報告、それぞれの場で活発に議論を行いました。また、役職員のコンプライアンスの徹底およびインテグリティの浸透の取組みとして、ハンドブックの共有、各種研修等を実施するとともに、2022年11月には、「Integrityのある組織」をテーマにWith Integrity月間を設け、全社内企画としては、①社長と社員のIntegrity対談の放映、②CCOと事業本部長の対談記事配信、③過去の企業不祥事を振り返る動画の配信等を行いました。また、当社および主要な国内関係会社において意識調査アンケートを実施し、当社グループでのコンプライアンス意識浸透状況・問題の予兆を把握、問題の早期改善を図る等コンプライアンス体制の強化に努めています。更に、「三井物産グループ行動指針-With Integrity」の周知を進めるとともに、主要な関係会社には研修やコンプライアンスハンドブックを提供したほか、関係会社の実効的なコンプライアンス体制の整備・強化に資するため「関係会社コンプライアンス体制整備ガイドライン」を運用するなど、関係会社におけるコンプライアンス体制強化に向けた対応を継続しています。発見的統制の更なる強化を目的として、コンプライアンスに関する問題で何かおかしいと思うことがあったら声を挙げる“Speak Up”を促すメッセージの継続的な発信、ポスターの社内掲示、内部通報制度紹介動画のイントラ掲載等の取組みを進め、内部通報制度への信頼性向上に努めました。また、国内外の独占禁止法および贈賄防止法に抵触するまたはその疑義のある事案について、海外現地法人や国内外子会社の役職員からの通報を当社本店法務部コンプライアンス室で一元的に受け付ける「グローバル・グループ・ホットライン」を導入しています。
・開示委員会は合計4回開催し、各種開示物および開示行為に関する原則・方針を策定したほか、開示内容の妥当性の判定・判断を行いました。
・J-SOX委員会は合計2回開催し、2023年3月期の財務報告に係る内部統制の状況の把握および有効性の維持・向上に向けた全社的対応等の検討を行いました。
・ポートフォリオ管理委員会は、合計9回開催しました。全社ポートフォリオのモニタリング、資産効率やサステナビリティの観点からのポートフォリオ戦略に関する議論、全社キャッシュ・フロー・アロケーションの進捗や、中期経営計画で定めたStrategic Focus分野における取組方針・戦略の確認を行い、全社レベルでの適切なリスク管理を継続しました。
・情報戦略委員会は、合計9回開催しました。詳細については、第2 事業の状況2 サステナビリティに関する考え方及び取組(5)情報セキュリティをご参照ください。
・サステナビリティ委員会は合計7回開催し、2030年GHGインパクト半減目標に向けたロードマップの策定、サプライチェーンにおける個別調達方針の策定、また、社有林の経営管理・活用方針などを審議しました。
・ダイバーシティ推進委員会は、構成員について委員長、人事総務部長、経営企画部長に加えて、当連結会計年度は海外Executive Vice Presidentや事業本部長を含む5名(内、女性3名、外国籍1名)を受け入れ多様なメンバー構成を確保しています。開催頻度は年3回で、日本採用の女性社員の活躍推進、および、海外採用社員の活躍推進に向けた指標管理やアクションプランのモニタリング、当社における女性活躍推進に向けたデータの分析と議論も実施しました。また、委員会メンバーによる社員との接点を設け、リーダーシップ開発研修での活動、組織文化の改革に向けたメッセージ発信なども行いました。「多様性を力に」する組織の実現に向けたMitsui Engagement Surveyの結果概要も確認し、全社施策の討議を行いました。
⑤その他当社定款規定について
(a)取締役の選任の決議要件
当社は、取締役の選任決議について、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主の出席を要する旨を定款に定めています。また、取締役の選任決議は累積投票によらない旨も定款に定めています。
(b)自己の株式の取得の決定機関
当社は、機動的な資本政策の遂行を可能にするため、取締役会の決議をもって自己の株式を市場取引等により取得することができる旨を定款に定めています。
(c)株主総会の特別決議要件
当社は、株主総会の円滑な運営を行なうため、会社法第309条第2項に定める株主総会の決議は、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の3分の2以上をもって決する旨を定款に定めています。
(d)中間配当
当社は、株主への機動的な利益還元を行うため、取締役会の決議によって毎年9月30日を基準日として中間配当を行うことができる旨を定款に定めています。
(e)取締役および監査役の責任軽減
当社は、取締役および監査役が、職務を遂行するにあたり、期待される役割を充分に発揮できるよう、取締役会の決議によって、法令の定める範囲内で、取締役および監査役の責任を免除できる旨を定款に定めています。
①コーポレート・ガバナンスに関する基本的な考え方
当社は、コーポレート・ガバナンス体制の構築にあたり、「透明性と説明責任の向上」および「経営の監督と執行の役割分担の明確化」を重視しています。「透明性と説明責任の向上」のために、当社は、社外取締役および社外監査役の視点を入れての経営監督および監視機能の強化を図るとともに、情報開示に係る内部統制体制を整備し、公正開示の原則の下、役職員が説明責任の遂行にあたることとしています。また、「経営の監督と執行の役割分担の明確化」のために当社は執行役員に業務執行の権限を大幅に委譲した上で、取締役会が執行役員の業務執行を監督します。国内の16事業本部および海外の2地域本部のそれぞれを統括する事業本部長および地域本部長は、同時に執行役員でもあり、連結グループの機動性のある業務執行にあたります。
当社は、監査役による監査機能の実効性を高める一方、会社業務に通暁した社内取締役を中心とした実態に即した経営が総合商社の業態に必要であると判断し、監査役会設置会社の形態によるコーポレート・ガバナンスを採用する一方、「透明性と説明責任の向上」、および「経営の監督と執行の役割分担の明確化」を担保するため、社外取締役・社外監査役の参画を得た各種諮問機関の設置などを通じて実効性の高いコーポレート・ガバナンスを実現します。株主をはじめとするステークホルダーのために有効なコーポレート・ガバナンスを実現するため、以下の体制を構築し、維持しています。
(a)取締役会は経営執行および監督の最高機関であり、その機能の確保のために、当社は取締役の人数を実質的な討議を行うのに適切な規模としています。また、社外取締役・社外監査役が委員として参加する諮問機関としてガバナンス委員会、指名委員会、報酬委員会を取締役会の下に設置しています。
(b)監査役は株主の負託を受けた独立の機関として取締役の職務執行を監査します。この目的のため、監査役は社内の重要会議への出席、各種報告の検証、会社業務の調査など多面的かつ有効な監査活動を展開し、必要な措置を適時に講じます。
当社のコーポレート・ガバナンスに対する基本的な考え方と方針については、「三井物産コーポレート・ガバナンス及び内部統制原則」としてまとめ、当社ウェブサイトに公表しています。なお、当該ページは定期的な更新を予定していますが、その際、更新した内容や日付を併せて記載します。
(https://www.mitsui.com/jp/ja/company/outline/governance/system/pdf/corp_gov_j.pdf)
また、当社は、2021年6月に公表された改訂コーポレートガバナンス・コードの各原則について、すべて実施しています。同コードの各原則に基づく開示については、国内証券取引所宛てに提出している「コーポレート・ガバナンス報告書」をご参照ください。なお、当該ページは定期的な更新を予定していますが、その際、更新した内容や日付を併せて記載します。
(https://www.mitsui.com/jp/ja/company/outline/governance/status/index.html)
②当社におけるコーポレート・ガバナンス体制
(a)取締役会の状況
・当社は、2002年4月の執行役員制導入を契機に、取締役数を2002年6月に38名から11名に減員しました。2003年6月から社外取締役を選任、2015年6月の定時株主総会以降社外取締役5名を選任し、2023年6月の定時株主総会では6名選任しています。本報告書提出時点において取締役15名のうち、執行役員を兼務する取締役は8名となっています。なお、取締役会は男性11名、女性4名(社外取締役)で構成されており、女性比率は26.7%です。
・取締役の人数は、実質的な討議を行うのに適切な規模としています。取締役の任期は1年として毎年改選しますが、再任を妨げないものとしています。
・会長が当社の取締役会を招集し議長にあたります。なお、当社における会長の役割は、主として経営の監督を行うことであり、執行役員を兼務せず、日常の業務執行には関与しません。
・取締役会は、取締役会付議・報告事項に関する内規に従い、当社の経営に関する基本方針、重要な業務執行に関する事項、株主総会の決議により授権された事項のほか、法令および定款に定められた事項を決議し、また、法令に定められた事項および重要な業務の執行状況につき報告を受けます。
・取締役会は原則毎月1回開催するほか必要に応じて随時開催します。2023年3月期は合計15回開催しました。
なお、2023年3月期の主な審議テーマ・付議報告件数は以下のとおりです。
| 分類 | 件数 |
| 経営戦略・サステナビリティ・ガバナンス関連 | 26件 |
| 決算・財務関連 | 19件 |
| 監査役・会計監査人関連 | 4件 |
| リスクマネジメント・内部統制・コンプライアンス関連 | 9件 |
| 人事関連 | 5件 |
| 個別案件 | 16件 |
| 合計 | 79件 |
・また、すべての社外取締役および社外監査役により構成される社外役員会議を設置し、経営上の重要事項について、社外役員間、または社外役員と社内取締役、常勤監査役、会計監査人、執行役員等との間で情報共有・意見交換を行っています。2023年3月期は合計12回開催し、決算等に関する市場の関心事、複数の事業本部の事業概況、2022年3月期のMitsui Engagement Survey(当社および当社グループ社員を対象としたEngagementに関するアンケート結果)等について、情報交換および意見交換を行いました。
・当社は取締役会の諮問機関としてガバナンス委員会、指名委員会、報酬委員会の3つの委員会を設置しています。2015年6月に当社ガバナンス体制の強化を目的として各委員会の構成を見直しました。この結果、ガバナンス委員会の構成は過半数が社外役員となり、従来より社外取締役が委員長を務めていた報酬委員会に加え、指名委員会の委員長も社外取締役となりました。また、2018年6月以降は、指名委員会の構成についても過半数が社外役員となりました。2019年6月以降は、報酬委員会の構成についても過半数が社外役員となり、本報告書提出時点では社外監査役が委員長を務めています。
・本報告書提出時点において取締役会は以下の15名で構成されています。
| 氏名 | 常勤/社外 区分 | 2023年3月期 取締役会 出席状況 (全15回) | 取締役会諮問委員会の兼務状況 |
| 安永 竜夫 | 常勤 | 15回 | ガバナンス委員会、指名委員会 |
| 堀 健一 | 常勤 | 15回 | ガバナンス委員会、指名委員会 |
| 宇野 元明 | 常勤 | 15回 | |
| 竹増 喜明 | 常勤 | 15回 | 報酬委員会 |
| 中井 一雅 | 常勤 | 11回(*1) | |
| 重田 哲也 | 常勤 | 11回(*1) | 報酬委員会 |
| 佐藤 理 | 常勤 | 11回(*1) | ガバナンス委員会 |
| 松井 透 | 常勤 | 11回(*1) | |
| 大黒 哲也(*2) | 常勤 | - | |
| サミュエル ウォルシュ | 社外 | 15回 | ガバナンス委員会 |
| 内山田 竹志 | 社外 | 15回 | 指名委員会 |
| 江川 雅子 | 社外 | 15回 | ガバナンス委員会、報酬委員会 |
| 石黒 不二代(*2) | 社外 | - | 指名委員会 |
| サラ L.カサノバ(*2) | 社外 | - | ガバナンス委員会 |
| ジェシカ タン スーン ネオ(*2) | 社外 | - | 報酬委員会 |
(*1)中井一雅取締役、重田哲也取締役、佐藤理取締役および松井透取締役は、2022年6月に取締役に就任した後に開催された取締役会11回全てに出席しています。
(*2)大黒哲也取締役、石黒不二代取締役、サラ L.カサノバ取締役およびジェシカ タン スーン ネオ取締役は、2023年6月21日開催の株主総会で選任されました。なお、2023年6月21日開催株主総会終了時に退任した米谷佳夫取締役、小林いずみ取締役、ジェニファー ロジャーズ取締役は、2023年3月期取締役会に15回全て出席しています。
・当社は取締役会の諮問機関として以下の3つの委員会を設置しています。本報告書提出時点の各委員会の構成は以下のとおりです。
-「ガバナンス委員会」
| 構成 | 委員長 会長(安永竜夫) 委員 社長(堀健一)、CSO(チーフ・ストラテジー・オフィサー)(佐藤理)、社外取締役3名(サミュエル ウォルシュ・江川雅子・サラ L.カサノバ)、社外監査役1名(玉井裕子) |
| 役割期待 | 当社のコーポレート・ガバナンスの継続的なモニタリング実施と更なる充実のための施策の検討を通じ、経営の透明性・公正性を高め、コーポレート・ガバナンスの継続的な向上を 図る。 |
| 機能 | 当社のコーポレート・ガバナンスに係わる基本方針・施策に関する検討、並びに当社の コーポレート・ガバナンスの更なる充実のための施策として取締役会の構成・人数・議題の検討、および指名委員会・報酬委員会での審議・検討事項の提案を含む取締役会の諮問委員会のあり方の検討。 |
-「指名委員会」
| 構成 | 委員長 社外取締役(内山田竹志) 委員 会長(安永竜夫)、社長(堀健一)、社外取締役1名(石黒不二代)、社外監査役1名(林眞琴) |
| 役割期待 | 当社取締役および執行役員の指名プロセスに関し、社外役員が関与することにより透明性・客観性を高め、役員指名の公正性を担保する。 |
| 機能 | 当社取締役および執行役員の指名に関する選解任基準・選解任プロセスの検討、最高経営責任者(CEO)等の後継者計画の策定、並びに取締役人事案に対する評価、並びに役員の解任に係る審議。 |
-「報酬委員会」
| 構成 | 委員長 社外監査役(森公高) 委員 CFO(チーフ・フィナンシャル・オフィサー)(重田哲也)、CHRO(チーフ・ヒュー マン・リソース・オフィサー)(竹増喜明)、社外取締役2名(江川雅子・ジェシカ タン スーン ネオ) |
| 役割期待 | 当社取締役および執行役員の報酬に関する決定プロセスにつき、社外役員の関与により透明性と客観性を高めるとともに継続的なモニタリング実施を通じ、役員報酬の公正性を担保する。 |
| 機能 | 当社取締役および執行役員の報酬・賞与に関する体系・決定プロセスの検討、並びに取締役報酬・賞与案に対する評価、並びに執行役員評価・賞与案に対する評価。 |
・取締役会は、毎年、各取締役の自己評価なども踏まえ、取締役会の実効性について、分析・評価を行い、その結果の概要を開示します。当連結会計年度の評価手続きおよび結果の概要は、④コーポレート・ガバナンスの充実に向けた最近1年間における実施状況(a)コーポレート・ガバナンスの強化の取組み(i)取締役会の実効性評価に記載のとおりです。
(b)監査役会の状況
・監査役会の状況については(3)監査の状況①監査役会の状況をご参照ください。
(c)責任限定契約および役員等賠償責任保険契約の概要
・当社は、会社法第427条第1項に基づき、各社外取締役および各監査役との間で、会社法第425条第1項に定める最低責任限度額まで社外取締役および監査役の責任を限定する契約を締結しています。
・当社は、当社の取締役および監査役全員を被保険者とする会社法第430条の3第1項に規定する役員等賠償責任保険契約を保険会社との間で締結しています。当該保険契約では、被保険者が会社の職務執行に関して行った行為(不作為を含みます。)に起因して損害賠償請求がなされたことにより、被保険者が被る損害賠償金や訴訟費用等が填補されることとなり、被保険者の全ての保険料を当社が全額負担しています。
(d)業務執行・内部統制体制
・当社の経営執行における最高責任者は社長であり、国内の事業本部長および海外地域本部長等は、社長から業務執行上の権限を委譲され、また、社長に対して責任を負います。当社は、会社経営全般に関する基本方針および重要事項を審議し決定するため経営会議を設置しています。経営会議は、取締役会長、社長(議長)、コーポレートスタッフ部門担当役員および社長が指名する代表取締役または執行役員をもって構成し、原則として毎週開催されます。経営会議に付議された事項は構成員の協議の結果を徴して社長が決定します。
・社長直轄の組織である内部監査部が当社の内部統制の整備・運用状況を検証します。当社は、2011年4月のNASDAQ上場廃止および同7月のSEC登録廃止の結果、2012年3月期以降、米国企業改革法への対応から本邦基準に則った内部統制の構築へと体制が移行しました。体制移行後においても、企業会計審議会が公表した「財務報告に係る内部統制の評価および監査の基準」並びに「財務報告に係る内部統制の評価および監査に関する実施基準」に示されている内部統制の基本的枠組み(フレームワーク)の下、内部統制を(1)「業務の有効性と効率性の向上」、(2)「会計基準への準拠、および財務報告の信頼性の確保」、(3)「法令、法令に準ずる規範、並びに経営理念およびこれを反映した各種行動規範を含む社内ルールの遵守」、(4)「会社資産の保全」の4つの目的を達成し、また、「統制環境」、「リスクの評価」、「統制活動」、「情報と伝達」、「監視活動(モニタリング)」、「IT(情報技術)への対応」の6つの要素にて構成される「経営者が業務執行組織を統制する仕組み」と位置づけ、従来と同水準の内部統制体制を継続しています。
・当社では、業務執行および内部統制に係る各種主要委員会を以下のとおり設置し、益々増大・多様化する広範なリスク・業態に対応しています。
-「コンプライアンス委員会」
経営会議の下部組織(社外弁護士がオブザーバーとして参加)として、当社コンプライアンス体制の整備およびその有効性の維持・向上を図ります。
-「開示委員会」
経営会議の下部組織として、当社における法定開示・適時開示並びに重要なその他の開示物および開示行為に関する原則・基本方針の策定や社内体制の整備、また開示情報の重要性・妥当性の判定・判断を行います。
-「J-SOX委員会」
経営会議の下部組織として、当社における内外連結ベースでの財務報告の信頼性を確保するための体制の整備、およびその有効性の維持・向上を図ります。
-「ポートフォリオ管理委員会」
経営会議の諮問機関として、ポートフォリオ戦略・投融資方針の策定、ポートフォリオのモニタリング、重要案件の個別審査にあたります。
-「情報戦略委員会」
経営会議の諮問機関として、全社情報戦略・ITおよびDX戦略の策定、経営基盤構築や情報戦略推進体制に関する重要方針の策定とモニタリング等にあたります。
-「サステナビリティ委員会」
経営会議の下部組織として、持続可能性(サステナビリティ)並びにESG(環境・社会・ガバナンス)課題に係る当社経営方針およびサステナビリティ経営をより意識した経営の推進に向けた企画・立案・提言を行います。
-「ダイバーシティ推進委員会」
経営会議の諮問機関として、当社ダイバーシティ推進の基本方針・基本計画の立案、重点課題の策定と推進を行います。
-「危機対策本部」
危機対応のための臨時・非常設の社長直轄組織として、危機対応に関する全ての事項について、通常の社内決定機関に代わって必要な意思決定を行います。本部長には社長があたります。
<当社のコーポレート・ガバナンス体制>

<コーポレート・ガバナンス体制の推移>

<取締役・監査役のスキルマトリクス>当社が取締役・監査役に期待する主な専門性・知見を示したものです。

取締役・監査役の選定に際しては、取締役会としてのバランスの観点から各者の専門性・バックグラウンドを踏まえ、全人格的に考慮しています。
上記は取締役会メンバーの有するすべての専門性・知見を示すものではありません。なお、「ESG」および「グローバル」はメンバー全員に対して期待する専門性・知見であることから、マトリクスの項目とはしていません。
「所属する委員会」では、各氏が委員長を務める委員会を白文字表記としています。
各取締役・監査役の経験・実績に関する特記事項等は、以下のとおりです。

③内部統制システムの整備状況
当社は、内部統制プロセスの構築にあたり、企業会計審議会が示している内部統制の基本的枠組みに則り、「業務の有効性と効率性の向上」、「会計基準への準拠、および財務報告の信頼性の確保」、「法令、法令に準ずる規範、並びに経営理念およびこれを反映した各種行動規範を含む社内ルールの遵守」、「会社資産の保全」の達成を目的として、以下の制度を導入しています。
(a)リスク管理体制
多様な事業の履行に伴う損失の危険(「リスク」)は、各事業本部および海外地域本部長等が委譲された権限の範囲内で管理します。当社の事業運営に伴うリスクには、信用リスク、市場リスク、関係会社の事業運営リスク、カントリーリスクなどの定量的リスクと、コンプライアンスリスクやオペレーショナルリスクのような定性的リスクがあります。各事業単位においては、定量的リスクへの対処として、ポジション限度や損切り限度の事前設定、専門部署によるポジションのモニタリングなどが、定性的リスクへの対処として、関連社内規則の遵守が義務付けられます。各事業本部および海外拠点の長に委譲された権限を超えるリスクを負担する場合は、「稟議制度」により重要度に応じ、経営会議の決定、または、関係代表取締役若しくは関係役付執行役員の決裁を得ることを要します。
さらに、「②当社におけるコーポレート・ガバナンス体制」に記載のとおり、執行役員およびコーポレートスタッフ部門の部長から構成される業務執行・内部統制体制に係る委員会として、ポートフォリオ管理委員会、コンプライアンス委員会、開示委員会、J-SOX委員会、サステナビリティ委員会、危機対策本部などの組織が全社レベルでのリスク管理体制の設計・整備や重要なリスクへの対処にあたります。コーポレートスタッフ部門各部は、担当する分野のリスクについて、全社ポジションの監視、所定の権限の範囲内でのコントロール、および担当取締役および執行役員の補佐にあたります。
(b)財務報告に係る内部統制
当社はSEC登録の廃止に伴い、2012年3月期以降は金融商品取引法に基づく内部統制報告制度へ準拠した対応を行っています。同対応について、当社は、全社的な統制に加え、会計・決算、IT、および業務プロセスに係る内部統制の有効性につき評価対象部署による自己評価および独立部署によるテスティングを実施してきました。これらを総合的に評価した結果、当社経営者は、2023年3月期の当社の財務報告に係る内部統制は有効であることを確認しました。
(c)情報システムの構築運営、情報セキュリティに関する内部統制
当社はIT利活用に対する基本理念を「IT基本方針」として宣言し、社員の更なる意識向上、ITガバナンスの浸透を図っています。
当社のグローバル・グループ情報戦略に係る重要方針に関しては、「情報戦略委員会規程」に基づいて設置された情報戦略委員会の審議を経て経営方針に沿い策定されています。
また、同委員会を中心とした体制のもと、情報システムの構築運営や情報セキュリティ面で必要となる以下の各規程の整備を通じて、情報漏えいやサイバー攻撃等の想定される各種リスクの管理を含む内部統制体制の強化を進めています。詳細については、第2 事業の状況 2.サステナビリティに関する考え方及び取組(5)情報セキュリティをご参照ください。
(d)コンプライアンス体制
チーフ・コンプライアンス・オフィサーを委員長とするコンプライアンス委員会 (「②当社におけるコーポレート・ガバナンス体制」をご参照ください) を設けているほか、部や室におけるライン職制によるコンプライアンス管理に加えて、国内外の各本部および支社支店等にコンプライアンス統括責任者を設置しています。また、各事業本部にコンプライアンス管理責任者を設置し、コンプライアンス統括責任者である事業本部長の職務遂行を補佐し、より現場に即したコンプライアンスの徹底およびインテグリティの浸透に関する取組みを加速させています。
当社は「三井物産役職員行動規範」を定め、また子会社においても同等の行動規範を定め、その継続的な点検により遵守状況の改善に努めています。さらに、グループ全体で共有すべきインテグリティやコンプライアンスに関する考え方をさらに明確にするため、三井物産およびグループ各社を対象とする「三井物産グループ行動指針」を定めています。「三井物産役職員行動規範」および「三井物産グループ行動指針」は当社ウェブサイトをご参照ください。
当社は、内部通報窓口を社外弁護士および第三者機関へのものも含め、全8ルート設置しています。国内関係会社においても、当社が指定している弁護士および第三者機関をその関係会社の内部通報窓口として使えるようにし、匿名性を担保しつつ、より安心して利用できる報告・相談ルートを整備しています。2023年3月期は、改正公益通報者保護法に基づき、通報対応を強化しました。海外拠点および海外関係会社についても、現地の法令や特性を考慮しつつ報告・相談ルートを整備しています。また、当社は、内部通報を行った者に対し、当該内部通報を行ったことを理由とする不利益取扱いや一切の報復行為を禁止し、その旨を社内規程において定め、周知徹底しています。コンプライアンス違反に対しては、就業規則に基づく懲戒を含め厳正に対応しています。
(e)企業集団における業務の適正を確保するための体制
当社は2006年3月に「三井物産コーポレート・ガバナンス及び内部統制原則」を定め、子会社に対しては法令その他に照らして合理的な限りこれに基づく内部統制を整備・運用せしめ、持分法適用会社に対しては、他出資者と連携して、同様の内部統制を整備・運用するよう働きかけることとしています。財務報告の信頼性を確保するための内部統制については、上述の財務報告に係る内部統制の取組みをご参照ください。また、関係会社毎に当社役職員から関係会社主管者を置き、「関係会社主管者職務規程」に基づく管理にあたらしめています。また、関係会社への常勤監査役の差入にあたって、主要関係会社については主管事業部ではなく内部監査部等から差入れるなど監査の独立性を強化しています。
④コーポレート・ガバナンスの充実に向けた最近1年間における実施状況
(a)コーポレート・ガバナンスの強化の取組み
当連結会計年度における当社コーポレート・ガバナンス強化の取組みは以下のとおりです。
(i)取締役会の実効性評価
当連結会計年度における取締役会の実効性評価を以下のとおり実施しました。
<評価方法>(1) 2023年1月に全取締役(14名)および全監査役(5名)に対し、取締役会の構成、運営状況および審議内容等に関するアンケートを実施(以下「2023年3月期アンケート」)しました。
(2) 同年2月2日開催の社外役員会議(全社外取締役および全社外監査役が出席)において、2023年3月期アンケート結果の報告と同結果に基づく取締役会実効性に関する意見交換を実施しました。
(3) 同年2月22日、2023年3月期アンケート結果および社外役員会議結果を踏まえ、ガバナンス委員会において議論しました。
(4) 同年3月27日、ガバナンス委員会での議論を踏まえ、経営会議において、取締役会実効性評価案および同開示案を議論しました。
(5) 同年4月6日、以上の全ての議論を踏まえ、取締役会において議論した後、2023年3月期の取締役会実効性の評価を確定しました。
<アンケートの項目>2023年3月期アンケートの質問票の大項目は以下のとおりです。設問ごとに、5段階で評価する方式としており、当該項目に関する自由コメント欄を設けています。さらに、取締役会の実効性向上の進捗が把握できるよう、前年対比での改善の度合いについても3段階で評価することとしています。
Ⅰ.取締役会の構成
Ⅱ.取締役会の運営状況
Ⅲ.取締役会の審議
Ⅳ.取締役会の役割・責務
Ⅴ.諮問委員会
Ⅵ.取締役・監査役自身の職務執行
Ⅶ.取締役・監査役への支援
Ⅷ.総括
<実効性向上に向けた2023年3月期の取組み>2022年3月期の取締役会の実効性評価の結果を踏まえ、取締役会および取締役会事務局は、2023年3月期は以下の点に取り組みました。
最適な取締役の全体数・社内外比率・社内取締役数・機関設計に関する継続的検討
2022年3月期の取締役会の実効性評価において、当社の現行の執行体制・統治体制を踏まえ、取締役の数、社内取締役の役割・比率等について継続的検討が必要との意見があったことを踏まえ、2022年5月17日および同年10月5日に開催されたガバナンス委員会において、社外役員の経験を踏まえた機関設計等ガバナンスについてヒアリングの上、当社執行体制および機関設計に関する議論を行いました。
2023年3月期アンケートでは、当社のガバナンスの在り方につき単に現状を肯定するだけでなく、その将来改革の選択肢を複眼的に議論しているとの意見、当社の取締役会は事務局のサポートの部分を含めて実効性が高く、またそのための工夫がなされているとの意見、取締役会の運営を継続的に見直しており、実効性は確保しているとの意見等がありました。
<評価結果の概要>2023年3月期アンケート、社外役員会議での意見交換、並びにガバナンス委員会、経営会議および取締役会での審議の結果、2023年3月期の取締役会の実効性については以下の内容が確認されました。
・取締役会の運営については、モニタリング機能を尊重した運営になっており、当社の健全なガバナンスを意識した経営の意識が表れていると考える。社外取締役・監査役の意見を踏まえた議事運営を評価する。
・個別案件に加えて、全社的な取組み・経営課題についてのトピックを取り上げて報告される等、取締役会で議論するにふさわしい事項の選定に工夫がされている。
・取締役の知見の多様性、意見表明のオープンさ、提案に対する執行側の対応とも本邦企業としてはトップクラスと思う。取締役に就任以降ガバナンスの質は着実に進化。
・取締役会は健全に機能し、効率良く運営されている。
・当社取締役の実効性は確保されており、議論内容に加え、準備の観点含め、他社比較でも良い。現行の仕組みの中で非常に上手く機能している。
上記の内容を総括した結果、2023年3月期の当社取締役会実効性は、適切に確保されていると判断しました。一方で、実効性をさらに高めていくための課題として、次に示す事項についてさらに取り組んでいくこととします。
<更なる実効性向上に向けた取組み>(1) 取締役の人数・多様性、社内取締役・社外取締役の比率、機関設計についての継続的な検討
2023年3月期アンケート、社外役員会議での意見交換、およびガバナンス委員会では、以下のような意見がありました。
- 機関設計が監査役会設置会社であると、監査役を含めて取締役会の出席人数が多くなること、一定の執行決議が必要なことから課題が多くなることが課題であるが、運営を継続的に見直しており、実効性は確保している。
- 総じてガバナンスは良いと思うものの、課題は強いて言えば取締役会の構成、人数か。取締役の人数は、取締役会の役割の見直しとセットの議論が必要。
- 当社にとってのベストなガバナンスの形は様々な要因で変わりうるので、他社の動向や市場の評価を踏まえ、継続的に検討していくことが必要。
これらの意見を踏まえ、取締役会の更なる審議の充実化を目指し、取締役の人数・多様性、社内取締役・社外取締役の比率および機関設計についての議論をガバナンス委員会で継続して参ります。
(2) 取締役会審議の充実化と効率化を推進する取組みの検討
取締役会における議題の選定および議事運営並びに社外役員に対する情報提供等を通じて、重要議案の審議の充実化が進みました。一方で、審議内容の充実度に比して、審議時間が徒に長くなっていないかとの意見、取締役会を臨機応変にスケジューリングすべきとの意見がありました。
これらの意見を踏まえ、取締役会審議の充実化と効率化を両立する取組みの検討を進めることに加えて、社外取締役への事前ブリーフィングを含めた取締役会のスケジューリングおよび運営の継続的な改善を継続して参ります。
当社取締役会は、上記の点を含め、取締役会の実効性を更に高めるべく引き続き改善に取り組み、取締役会による経営に対する万全の監督を担保するとともに、持続的な企業価値の向上を目指して参ります。
(ⅱ)その他の取組み
i) 取締役会の諮問機関の開催状況
・ガバナンス委員会は、合計3回開催し、ガバナンス面での社外役員の経験・意見を共有、当社執行体制を踏まえた機関設計を議論、並びに取締役会実効性評価などについて審議しました。
・指名委員会は、合計6回開催し、スキルマトリクスに基づく取締役候補の選定の検討・審議、取締役案について審議しました。
・報酬委員会は合計7回開催し、グローバルな競争環境下における中長期的な企業価値貢献に向けた報酬体系や水準の見直し等について審議しました。
「ガバナンス委員会」
| 構成 | 氏名 | 2023年3月期 出席状況 |
| 会長(委員長) | 安永 竜夫 | 3回/3回 |
| 社長 | 堀 健一 | 3回/3回 |
| CSO | 佐藤 理 | 3回/3回 |
| 社外取締役 | ジェニファー ロジャーズ サミュエル ウォルシュ 江川 雅子 | 3回/3回 3回/3回 3回/3回 |
| 社外監査役 | 玉井 裕子 | 2回/2回 |
「指名委員会」
| 構成 | 氏名 | 2023年3月期 出席状況 |
| 社外取締役 (委員長) | 小林 いずみ | 6回/6回 |
| 会長 | 安永 竜夫 | 5回/6回 |
| 社長 | 堀 健一 | 6回/6回 |
| 社外取締役 | 内山田 竹志 | 6回/6回 |
| 社外監査役 | 小津 博司 | 6回/6回 |
「報酬委員会」
| 構成 | 氏名 | 2023年3月期 出席状況 |
| 社外監査役 (委員長) | 森 公高 | 7回/7回 |
| CFO | 重田 哲也 | 7回/7回 |
| CHRO | 竹増 喜明 | 7回/7回 |
| 社外取締役 | 小林 いずみ 江川 雅子 | 7回/7回 7回/7回 |
ⅱ) 社外役員会議の開催状況
社外役員会議を合計12回開催し、決算等に対する市場の関心事、複数の事業本部の事業概況、今期のMitsui Engagement Survey(当社および当社グループ社員を対象としたEngagementに関するアンケート結果)等について議論しました。
(b)内部統制強化のための諸施策
当連結会計年度における業務執行および内部統制に係る委員会の取組みは以下のとおりです。
・コンプライアンス委員会において年3回、また、経営会議、取締役会において年2回コンプライアンス体制の状況につき報告、それぞれの場で活発に議論を行いました。また、役職員のコンプライアンスの徹底およびインテグリティの浸透の取組みとして、ハンドブックの共有、各種研修等を実施するとともに、2022年11月には、「Integrityのある組織」をテーマにWith Integrity月間を設け、全社内企画としては、①社長と社員のIntegrity対談の放映、②CCOと事業本部長の対談記事配信、③過去の企業不祥事を振り返る動画の配信等を行いました。また、当社および主要な国内関係会社において意識調査アンケートを実施し、当社グループでのコンプライアンス意識浸透状況・問題の予兆を把握、問題の早期改善を図る等コンプライアンス体制の強化に努めています。更に、「三井物産グループ行動指針-With Integrity」の周知を進めるとともに、主要な関係会社には研修やコンプライアンスハンドブックを提供したほか、関係会社の実効的なコンプライアンス体制の整備・強化に資するため「関係会社コンプライアンス体制整備ガイドライン」を運用するなど、関係会社におけるコンプライアンス体制強化に向けた対応を継続しています。発見的統制の更なる強化を目的として、コンプライアンスに関する問題で何かおかしいと思うことがあったら声を挙げる“Speak Up”を促すメッセージの継続的な発信、ポスターの社内掲示、内部通報制度紹介動画のイントラ掲載等の取組みを進め、内部通報制度への信頼性向上に努めました。また、国内外の独占禁止法および贈賄防止法に抵触するまたはその疑義のある事案について、海外現地法人や国内外子会社の役職員からの通報を当社本店法務部コンプライアンス室で一元的に受け付ける「グローバル・グループ・ホットライン」を導入しています。
・開示委員会は合計4回開催し、各種開示物および開示行為に関する原則・方針を策定したほか、開示内容の妥当性の判定・判断を行いました。
・J-SOX委員会は合計2回開催し、2023年3月期の財務報告に係る内部統制の状況の把握および有効性の維持・向上に向けた全社的対応等の検討を行いました。
・ポートフォリオ管理委員会は、合計9回開催しました。全社ポートフォリオのモニタリング、資産効率やサステナビリティの観点からのポートフォリオ戦略に関する議論、全社キャッシュ・フロー・アロケーションの進捗や、中期経営計画で定めたStrategic Focus分野における取組方針・戦略の確認を行い、全社レベルでの適切なリスク管理を継続しました。
・情報戦略委員会は、合計9回開催しました。詳細については、第2 事業の状況2 サステナビリティに関する考え方及び取組(5)情報セキュリティをご参照ください。
・サステナビリティ委員会は合計7回開催し、2030年GHGインパクト半減目標に向けたロードマップの策定、サプライチェーンにおける個別調達方針の策定、また、社有林の経営管理・活用方針などを審議しました。
・ダイバーシティ推進委員会は、構成員について委員長、人事総務部長、経営企画部長に加えて、当連結会計年度は海外Executive Vice Presidentや事業本部長を含む5名(内、女性3名、外国籍1名)を受け入れ多様なメンバー構成を確保しています。開催頻度は年3回で、日本採用の女性社員の活躍推進、および、海外採用社員の活躍推進に向けた指標管理やアクションプランのモニタリング、当社における女性活躍推進に向けたデータの分析と議論も実施しました。また、委員会メンバーによる社員との接点を設け、リーダーシップ開発研修での活動、組織文化の改革に向けたメッセージ発信なども行いました。「多様性を力に」する組織の実現に向けたMitsui Engagement Surveyの結果概要も確認し、全社施策の討議を行いました。
⑤その他当社定款規定について
(a)取締役の選任の決議要件
当社は、取締役の選任決議について、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主の出席を要する旨を定款に定めています。また、取締役の選任決議は累積投票によらない旨も定款に定めています。
(b)自己の株式の取得の決定機関
当社は、機動的な資本政策の遂行を可能にするため、取締役会の決議をもって自己の株式を市場取引等により取得することができる旨を定款に定めています。
(c)株主総会の特別決議要件
当社は、株主総会の円滑な運営を行なうため、会社法第309条第2項に定める株主総会の決議は、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の3分の2以上をもって決する旨を定款に定めています。
(d)中間配当
当社は、株主への機動的な利益還元を行うため、取締役会の決議によって毎年9月30日を基準日として中間配当を行うことができる旨を定款に定めています。
(e)取締役および監査役の責任軽減
当社は、取締役および監査役が、職務を遂行するにあたり、期待される役割を充分に発揮できるよう、取締役会の決議によって、法令の定める範囲内で、取締役および監査役の責任を免除できる旨を定款に定めています。