訂正有価証券報告書-第100期(平成30年4月1日-平成31年3月31日)
(1)【コーポレート・ガバナンスの概要】
①コーポレート・ガバナンスに関する基本的な考え方
当社は、コーポレート・ガバナンス体制の構築にあたり、「透明性と説明責任の向上」及び「経営の監督と執行の役割分担の明確化」を重視しています。「透明性と説明責任の向上」のために、当社は、社外取締役及び社外監査役の視点を入れての経営監督及び監視機能の強化を図るとともに、情報開示に係る内部統制体制を整備し、公正開示の原則の下、役職員が説明責任の遂行にあたることとしています。また、「経営の監督と執行の役割分担の明確化」のために当社は執行役員に業務執行の権限を大幅に委譲した上で、取締役会が執行役員の業務執行を監督します。国内の15営業本部及び海外の3地域本部のそれぞれを統括する営業本部長及び地域本部長は、同時に執行役員でもあり、連結グループの機動性のある業務執行にあたります。
当社は、監査役による監査機能の実効性を高める一方、会社業務に通暁した社内取締役を中心とした実態に即した経営が総合商社の業態に必要であると判断し、監査役会設置会社の形態によるコーポレート・ガバナンスを採用する一方、「透明性と説明責任の向上」、及び「経営の監督と執行の役割分担の明確化」を担保するため、社外取締役・社外監査役の参画を得た各種諮問機関の設置などを通じて実効性の高いコーポレート・ガバナンスを実現します。株主をはじめとするステークホルダーのために有効なコーポレート・ガバナンスを実現するため、以下の体制を構築し、維持しています。
(a)取締役会は経営執行及び監督の最高機関であり、その機能の確保のために、当社は取締役の人数を実質的な討議を可能とする最大数にとどめるものとしています。また、社外取締役・社外監査役が委員として参加する諮問機関としてガバナンス委員会、指名委員会、報酬委員会を取締役会の下に設置しています。
(b)監査役は株主の負託を受けた独立の機関として取締役の職務執行を監査します。この目的のため、監査役は社内の重要会議への出席、各種報告の検証、会社業務の調査など多面的かつ有効な監査活動を展開し、必要な措置を適時に講じます。
当社のコーポレート・ガバナンスに対する基本的な考え方と方針については、「三井物産コーポレート・ガバナンス及び内部統制原則」としてまとめ、当社ウェブサイトに公表しています。
(https://www.mitsui.com/jp/ja/company/outline/governance/system/pdf/corp_gov.pdf)
また、当社は、2018年6月に公表された改訂コーポレートガバナンス・コードの各原則について、すべて実施しています。同コードの各原則に基づく開示については、国内証券取引所宛てに提出している「コーポレート・ガバナンス報告書」をご参照ください。
②当社におけるコーポレート・ガバナンス体制
(a)取締役会の状況
・当社は、2002年4月の執行役員制導入を契機に、取締役数を2002年6月に38名から11名に減員しました。2003年6月から社外取締役を選任、2015年6月の定時株主総会以降社外取締役5名を選任しています。本報告書提出時点において取締役14名のうち、執行役員を兼務する取締役は8名となっています。なお、取締役会は男性12名、女性2名(社外取締役)で構成されており、女性比率は14.3%です。
・取締役の人数は、実質的な討議が可能と判断される最大数にとどめるものとし、経営の監督と執行の役割分担の促進の観点より、増員に際しては社外取締役の増員を優先することとしています。取締役の任期は1年として毎年改選しますが、再任を妨げないものとしています。
・会長が当社の取締役会を招集し議長にあたります。なお、当社における会長の役割は、主として経営の監督を行うことであり、執行役員を兼務せず、日常の業務執行には関与しません。
・取締役会は、取締役会付議・報告事項に関する内規に従い、当社の経営に関する基本方針、重要な業務執行に関する事項、株主総会の決議により授権された事項のほか、法令及び定款に定められた事項を決議し、また、法令に定められた事項及び重要な業務の執行状況につき報告を受けます。
・取締役会は原則毎月1回開催するほか必要に応じて随時開催します。2019年3月期は合計16回開催しました。
・また、すべての社外取締役及び社外監査役により構成される社外役員会議を設置し、経営上の重要事項について、社外役員間、または社外役員と社内取締役、常勤監査役、会計監査人、執行役員等との間で情報共有・意見交換を行っています。2019年3月期は合計9回開催し、経営方針、監査、営業本部の取組状況等について、情報交換及び意見交換を行いました。
・当社は取締役会の諮問機関としてガバナンス委員会、指名委員会、報酬委員会の3つの委員会を設置しています。2015年6月に当社ガバナンス体制の強化を目的として各委員会の構成を見直しました。この結果、ガバナンス委員会の構成は過半数が社外役員となり、従来社外取締役が委員長を務めていた報酬委員会に加え、指名委員会の委員長も社外取締役となりました。また、2018年6月以降は、指名委員会の構成についても過半数が社外役員となり、2019年6月以降は、報酬委員会の構成についても過半数が社外役員となりました。
・当社は、会社法第427条第1項に基づき、各社外取締役との間で、会社法第425条第1項に定める最低責任限度額まで社外取締役の責任を限定する契約を締結しています。
・本報告書提出時点の取締役会及び監査役会の構成は以下のとおりです。
-取締役会:
飯島彰己(議長)、安永竜夫、藤井晋介、北森信明、竹部幸夫、内田貴和、堀健一、藤原弘達、米谷佳夫、武藤敏郎(社外取締役)、小林いずみ(社外取締役)、ジェニファー ロジャーズ(社外取締役)、サミュエル ウォルシュ(社外取締役)、内山田竹志(社外取締役)
-監査役会:
鈴木愼、塩谷公朗、松山遙(社外監査役)、小津博司(社外監査役)、森公高(社外監査役)
・当社は取締役会の諮問機関として以下の3つの委員会を設置しています。本報告書提出時点の各委員会の構成は以下のとおりです。
-「ガバナンス委員会」
構成:委員長 会長(飯島彰己)
委員 社長(安永竜夫)、社外取締役3名(武藤敏郎・ジェニファー ロジャーズ・
サミュエル ウォルシュ)、社内取締役1名(藤井晋介)、社外監査役1名(松山遙)。
目的:当社全体のコーポレート・ガバナンスの状況や方向性等につき、社外役員の視点も交えて検討する。
-「指名委員会」
構成:委員長 社外取締役(小林いずみ)
委員 会長(飯島彰己)、社長(安永竜夫)、社外取締役1名(内山田竹志)、社外監査役1名(小津博司)。
目的:当社取締役・執行役員の指名に関して、その選解任基準や選解任プロセス、最高経営責任者(CEO)等の後継者計画を策定し、また取締役人事案に対する評価を行うほか、取締役及び執行役員の解任につき審議する。
-「報酬委員会」
構成:委員長 社外取締役(武藤敏郎)
委員 社外取締役1名(小林いずみ)、社内取締役2名(内田貴和・藤原弘達)、社外監査役1名(森公高)。
目的:当社取締役・執行役員の報酬・賞与に関し、その体系・決定プロセスの検討及び役員報酬案に対する評価を行う。
・取締役会は、毎年、各取締役の自己評価なども踏まえ、取締役会の実効性について、分析・評価を行い、その結果の概要を開示します。当連結会計年度の評価手続き及び結果の概要は、第4.4(1)④(a)(i)に記載のとおりです。
(b)業務執行・内部統制体制
・当社の経営執行における最高責任者は社長であり、国内の商品毎の営業本部長及び海外地域本部長等は、社長から業務執行上の権限を委譲され、また、社長に対して責任を負います。当社は、会社経営全般に関する基本方針及び重要事項を審議し決定するため経営会議を設置しています。経営会議は、取締役会長、社長(議長)、コーポレートスタッフ部門担当役員及び社長が指名する代表取締役または執行役員をもって構成し、原則として毎週開催されます。経営会議に付議された事項は構成員の協議の結果を徴して社長が決定します。
・上述のとおり、社長直轄の組織である内部監査部が当社の内部統制の整備・運用状況を検証します。当社は、2011年4月のNASDAQ上場廃止及び同7月のSEC登録廃止の結果、2012年3月期以降、米国企業改革法への対応から本邦基準に則った内部統制の構築へと体制が移行しました。体制移行後においても、企業会計審議会が公表した「財務報告に係る内部統制の評価及び監査の基準」並びに「財務報告に係る内部統制の評価及び監査に関する実施基準」に示されている内部統制の基本的枠組み(フレームワーク)の下、内部統制を(1)「業務の有効性と効率性の向上」、(2)「会計基準への準拠、及び財務報告の信頼性の確保」、(3)「法令、法令に準ずる規範、並びに経営理念及びこれを反映した各種行動規範を含む社内ルールの遵守」、(4)「会社資産の保全」の4つの目的を達成し、また、「統制環境」、「リスクの評価」、「統制活動」、「情報と伝達」、「監視活動(モニタリング)」、「IT(情報技術)への対応」の6つの要素にて構成される「経営者が業務執行組織を統制する仕組み」と位置づけ、従来と同水準の内部統制体制を継続しています。
・当社では、業務執行及び内部統制に係る各種主要委員会を以下のとおり設置し、益々増大・多様化する広範なリスク・業態に対応しています。また、内部統制体制の見直しを行い、内部統制委員会が担っていた内部統制の基本方針策定、一元的管理体制整備、有効性の維持・向上といった役割と責任は、2019年4月以降経営会議が担うこととし、内部統制委員会を廃止し、その下部組織(コンプライアンス委員会・開示委員会・J-SOX各委員会)を経営会議の下部組織としました。併せて、当社のイノベーション取組み浸透状況を鑑み、イノベーション推進委員会は発展的解消とし、2019年4月以降は情報戦略委員会に統合することとしました。
-「コンプライアンス委員会」
経営会議の下部組織(社外弁護士がオブザーバーとして参加)として、当社コンプライアンス体制の整備及びその有効性の維持・向上を図ります。
-「開示委員会」
経営会議の下部組織として、当社における法定開示・適時開示並びに重要なその他の開示物及び開示行為に関する原則・基本方針の策定や社内体制の整備、また開示情報の重要性・妥当性の判定・判断を行います。
-「J-SOX委員会」
経営会議の下部組織として、当社における内外連結ベースでの財務報告の信頼性を確保するための体制の整備、及びその有効性の維持・向上を図ります。なお、2012年3月期に、当社のSEC登録廃止に伴い404条委員会からJ-SOX委員会に名称変更しました。
-「ポートフォリオ管理委員会」
経営会議の諮問機関として、ポートフォリオ戦略・投融資計画の策定、ポートフォリオのモニタリング、重要案件の個別審査にあたります。
-「情報戦略委員会」
経営会議の諮問機関として、全社情報戦略・IT戦略の策定、経営基盤構築や情報戦略推進体制に関する重要方針の策定とモニタリング等にあたります。
-「サステナビリティ委員会」
2018年3月期より「CSR推進委員会」の役割を強化拡大し、新たに「サステナビリティ委員会」を発足しました。経営会議の下部組織として、社会と当社の持続可能性(サステナビリティ)をより意識した経営の推進に向けた企画・立案・提言を行います。
-「ダイバーシティ推進委員会」
経営会議の諮問機関として、当社ダイバーシティ推進の基本方針・基本計画の立案、重点課題の策定と推進を行います。
-「危機対策本部」
危機対応のための臨時・非常設の社長直轄組織として、危機対応に関する全ての事項について、通常の社内決定機関に代わって必要な意思決定を行います。本部長には社長があたります。
当社のコーポレート・ガバナンス及び内部統制の全体の仕組みを図示すると以下のとおりとなります。

③内部統制システムの整備状況
当社は、内部統制プロセスの構築にあたり、企業会計審議会が示している内部統制の基本的枠組みに則り、「業務の有効性と効率性の向上」、「会計基準への準拠、及び財務報告の信頼性の確保」、「法令、法令に準ずる規範、並びに経営理念及びこれを反映した各種行動規範を含む社内ルールの遵守」、「会社資産の保全」の達成を目的として、以下の制度を導入しています。
(a)リスク管理体制
多様な事業を行う総合商社として、事業の履行に伴う損失の危険(「リスク」)は、各営業本部及び海外地域本部長等が委譲された権限の範囲内で管理します。当社の事業運営に伴うリスクには、信用リスク、市場リスク、関係会社の事業運営リスク、カントリーリスクなどの定量的リスクと、コンプライアンス・リスクやオペレーショナル・リスクのような定性的リスクがあります。各事業単位においては、定量的リスクへの対処として、ポジション限度や損切り限度の事前設定、専門部署によるポジションのモニタリングなどが、定性的リスクへの対処として、関連社内規則の遵守が義務付けられます。各営業本部及び海外拠点の長に委譲された権限を超えるリスクを負担する場合は、「稟議制度」により重要度に応じ、経営会議の決定、または、関係代表取締役若しくは関係役付執行役員の決裁を得ることを要します。
更に、「②当社におけるコーポレート・ガバナンス体制」に記載のとおり、執行役員及びコーポレートスタッフ部門の部長から構成される業務執行・内部統制体制に係る委員会として、ポートフォリオ管理委員会、コンプライアンス委員会、開示委員会、J-SOX委員会、サステナビリティ委員会、危機対策本部などの組織が全社レベルでのリスク管理体制の設計・整備や重要なリスクへの対処にあたります。コーポレートスタッフ部門各部は、担当する分野のリスクについて、全社ポジションの監視、所定の権限の範囲内でのコントロール、及び担当取締役及び執行役員の補佐にあたります。
(b)財務報告に係る内部統制
当社はSEC登録の廃止に伴い、2012年3月期以降は金融商品取引法に基づく内部統制報告制度へ準拠した対応を行っています。同対応について、当社は、全社的な統制に加え、会計・決算、IT、及び業務プロセスに係る内部統制の有効性につき評価対象部署による自己評価及び独立部署によるテスティングを実施してきました。これらを総合的に評価した結果、当社経営者は、2019年3月期の当社の財務報告に係る内部統制は有効であることを確認しました。
(c)情報システムの構築運営、情報セキュリティに関する内部統制
当社はIT利活用に対する基本理念を「IT基本方針」として宣言し、社員の更なる意識向上、ITガバナンスの浸透を図っています。
当社のグローバル・グループ情報戦略に係る重要方針に関しては、「情報戦略委員会規程」に基づいて設置された情報戦略委員会の審議を経て経営方針に沿い策定されています。
また、同委員会を中心とした体制のもと、情報システムの構築運営や情報セキュリティ面で必要となる以下の各規程の整備を通じて、情報漏えいリスク等の想定される各種リスクの管理を含む内部統制体制の強化を進めています。
「情報システム管理規程」:情報資産の調達・導入からその運用方法を規定。
「ITセキュリティ規程」:ITセキュリティ面でのシステム主管部の行動原則を規定。
「情報管理規程」 :情報リスク管理体制、情報管理に関する基本事項を規定。
「個人情報保護規程」 :事業遂行上必要となる個人情報の取扱に関する規程。(国内のみが対象)
「サイバーセキュリティ対策に関する規程」:サイバー攻撃等への予防及び事件発生時の緊急対策に関する規程。
(d)コンプライアンス体制
チーフ・コンプライアンス・オフィサーを委員長とするコンプライアンス委員会(「②当社におけるコーポレー
ト・ガバナンス体制」を参照願います)を設けているほか、部や室におけるライン職制によるコンプライアンス管理に加えて、国内外の各本部及び支社支店等にコンプライアンス統括責任者を設置しています。
当社は「三井物産役職員行動規範」を定め、また子会社においても同等の行動規範を定め、その継続的な点検により遵守状況の改善に努めています。さらに、グループ全体で共有すべきインテグリティやコンプライアンスに関する考え方を更に明確にするため、三井物産及びグループ各社を対象とする「三井物産グループ行動指針」を2018年11月に策定・公表しました。「三井物産役職員行動規範」及び「三井物産グループ行動指針」は当社ウェブサイトを参照願います。
当社は、内部通報窓口を社外弁護士及び第三者機関へのものも含め、全8ルート設置しています。国内関係会社においても、当社が指定している弁護士及び第三者機関をその関係会社の内部通報窓口として使えるようにし、匿名性を担保しつつ、より安心して利用できる報告・相談ルートを整備しています。海外拠点及び海外関係会社についても、現地の法令や特性を考慮しつつ報告・相談ルートを整備しています。また、当社は、内部通報を行った者に対し、当該内部通報を行ったこと自体を理由として不利な取り扱いを行うことを禁止し、その旨を社内規程において定め、周知徹底しています。コンプライアンス違反に対しては、就業規則に基づく懲戒を含め厳正に対応しています。
(e)特定事業管理制度
当社はDPF問題の発生を契機として、2005年4月に「特定事業管理制度」を制定しました。「環境関連事業」「メディカル・ヘルスケア・バイオ倫理関連事業」「補助金受給案件」及び「その他異例なレピュテ―ションリスクを内包する事業」の4事業領域を対象として社内審査を強化し、必要に応じてサステナビリティ委員会または社外専門家が委員として出席する環境・社会諮問委員会の答申を得、もしくはその他外部専門家の意見を聴取することとしています。また、環境や人権などの社会的リスクに知見のある専門家を常置し、これらに関連する新規・既存事業について必要に応じ助言を得ることとしています。
(f)企業集団における業務の適正を確保するための体制
当社は2006年3月に「三井物産コーポレート・ガバナンス及び内部統制原則」を定め、子会社に対しては法令その他に照らして合理的な限りこれに基づく内部統制を整備・運用せしめ、持分法適用会社に対しては、他出資者と連携して、同様の内部統制を整備・運用するよう働きかけることとしています。財務報告の信頼性を確保するための内部統制については、上述の財務報告に係る内部統制の取組みを参照願います。また、関係会社毎に当社役職員から関係会社主管者を置き、「関係会社主管者職務規程」に基づく管理にあたらしめています。また、関係会社への常勤監査役の差入にあたって、主要関係会社については主管営業部ではなく内部監査部から差入れるなど監査の独立性を強化しています。
④コーポレート・ガバナンスの充実に向けた最近1年間における実施状況
(a)コーポレート・ガバナンスの強化の取組み
当連結会計年度における当社コーポレート・ガバナンス強化の取組みは以下のとおりです。
(i)取締役会の実効性評価
当連結会計年度における取締役会の実効性評価を以下のとおり実施しました。
<評価方法>(1)2019年1月に全取締役(14名)及び全監査役(5名)に対し、取締役会の構成、運営状況及審議内容等に関す るアンケートを実施(以下「2019年3月期アンケート」)。
(2)同年2月1日開催の社外役員会議(全社外取締役及び全社外監査役が出席)において、取締役会の実効性に関 する意見交換を実施。
(3)2019年3月期アンケート及び社外役員会議の結果を踏まえ、同年2月12日開催のガバナンス委員会において議 論。
(4)同年3月20日開催の取締役会において、ガバナンス委員会の答申を踏まえて議論した後、2019年3月期の取締 役会の実効性の評価を確定。
なお、2018年11月開催のガバナンス委員会において、第三者起用による取締役会実効性評価方法も含めたプロセスの妥当性を検証した結果、従前の自己評価の有効性が認識されたため、2019年3月期の取締役会実効性評価については、自己評価方式を継続するとの結論に至りました。
<アンケートの項目>2019年3月期アンケートの質問票の大項目は以下のとおりです。設問ごとに、5段階で評価する方式としており、当該項目に関する自由コメント欄を設けています。更に、取締役会の実効性向上の進捗が把握できるよう、前年対比での改善の度合いについても3段階で評価することとしています。
Ⅰ.取締役会の構成
Ⅱ.取締役会の運営状況
Ⅲ.取締役会の審議
Ⅳ.取締役会の役割・責務
Ⅴ.諮問委員会
Ⅵ.取締役・監査役自身の職務執行
Ⅶ.取締役・監査役への支援
Ⅷ.総括
<実効性向上に向けた2019年3月期の取組み>2018年3月期の取締役会の実効性評価の結果を踏まえ、取締役会及び取締役会事務局は、2019年3月期は以下の点に取り組みました。なお、実効性向上のための課題や課題解決のための施策の取り組み状況については、2018年9月及び同年12月に開催されたガバナンス委員会でも確認・報告等がなされました。
・取締役会の構成について
2018年11月に開催された当社研修所における合宿フリーディスカッション(以下「合宿フリーディスカッション」)の中で当社のガバナンス・機関設計を議論する等、選択する機関設計に応じた最適な取締役会の構成の在り姿について議論を深めました。また、社外取締役として、実業経験を有する内山田竹志氏(トヨタ自動車株式会社会長)の選任を2019年6月20日開催の定時株主総会に付議し、同株主総会において選任されました。
2019年3月期アンケートでは、取締役会の構成に関し、社外役員の大多数が肯定的に評価しておりますが、将来課題として全体人数を減らすべきとの意見や社外取締役比率を上げるべきとの意見、実業経験者を増やしたことを評価する意見、指名委員会での社外取締役に求められる知識・経験・属性の議論を期待するなどの意見もありました。
・取締役会での審議項目について
社外役員を交えて議論するのに適した議題設定を策定するとともに、内部統制、リスクマネジメント、サステナビリティ、サイバーセキュリティ等全社的なテーマや世の中のトレンド・時事を踏まえた議題について取締役会で議論する機会を設けました(※)。また、社外役員会議にて「資本市場の反応・関心事項」等を議論しました。加えて、個別営業案件の審議を通じ、石炭事業についての当社方針を議論した他、非資源事業領域への取組方針等を議論しました(※)。
2019年3月期アンケートでは、取締役会の審議項目に関し、社外役員の大多数が肯定的に評価しており、全体でも大多数の回答者から、前期より改善がみられるとの回答が得られました。
※①今期取締役会・社外役員会議・諮問委員会年間開催実績、②出席回数、③2019年3月期の取締役会での主な審議テーマ・付議報告件数については、当社ウェブサイトに公表していますので、参照願います。
①https://www.mitsui.com/jp/ja/company/outline/governance/outlook/files/record_j.jpg
②https://www.mitsui.com/jp/ja/company/outline/governance/outlook/files/attendance_j.jpg
③https://www.mitsui.com/jp/ja/company/outline/governance/outlook/files/reports_j.jpg
※2019年3月期社外役員会議テーマ一覧については、当社ウェブサイトに公表していますので、参照願います。
https://www.mitsui.com/jp/ja/company/outline/governance/outlook/files/theme_j.jpg
・取締役会の審議方法について
昨年度の取締役会実効性評価において、取締役会の審議方法について、フリーディスカッションの機会の設定を望むとの意見があったことを受け、2018年11月に合宿フリーディスカッションの機会を設け、以下のテーマについて取締役・監査役全員によるフリーディスカッションを行いました。
-当社ガバナンス・機関設計
-持続的成長の実現に向けたテーマ・現状・論点
-持続的成長の実現を支える当社人材像
2019年3月期アンケートでは、取締役会の審議方法に関し、社外役員の大多数が肯定的に評価しており、全体でも大多数の回答者から、前期より改善がみられるとの回答が得られました。一方、更なる改善を図るための今後の課題として、社外取締役に個別案件の重要性をよく認識してもらうためにも経営会議での議論・ニュアンスを正確に伝える必要があるとの意見もありました。
・諮問委員会に関する事項について
2019年3月期には、各諮問委員会の審議内容・結果の取締役会への報告を拡充した他、各諮問委員会での開催頻度の設定や議論を充実させる取り組みが行われました。
2019年3月期アンケートに関し、社外役員の大多数が肯定的に評価しており、全体でも大多数の回答者から、前期より改善がみられるとの回答が得られました。一方、各諮問委員会の審議内容の取締役会への報告が増え透明性は増したが今後の取締役会での議論に期待する等の意見もあり、更なる改善に向けた課題を認識しました。
<評価結果の概要>前期の取り組みを踏まえ、2019年3月期アンケート、社外役員会議での意見交換並びにガバナンス委員会及び取締役会での審議の結果、2019年3月期の取締役会の実効性については以下の内容が確認されました。
-昨年の課題である①「取締役の構成」、②「取締役会の審議項目」、③「取締役会の審議方法」、④「諮問委員会」について改善された旨の意見が多数。
-取締役会は多様性に富み、実効的な経営の監督を担保する体制が整えられている。
-取締役会の資料準備、情報提供、スケジューリング等、取締役会事務局による支援は適切に行われており、取締役会は円滑に運営されている。
-取締役会では審議時間が十分確保されており、建設的な議論・意見交換が行われている。
-取締役会において会社としての方向性や事業戦略が活発に議論されている。また、社外役員も交えた取締役・監査役によるフリーディスカッションの機会を活用し、当社の持続的成長実現に向けた幅広い議論が行われた。
-取締役会には全社的・多角的にリスクを分析した結果が報告されており、かかる報告を踏まえ、取締役会では取締役・監査役各自の知見に基づき、リスクに関する指摘・検討が行われている。
-取締役会は、内部統制システムやリスク管理体制の整備・運用状況を適切に監督している。
-個々の取締役・監査役は、業務執行から独立した客観的な立場から、経営陣に対する監督・監査を行うとの取締役会の責務を理解した上で、十分な時間・労力を費やして取締役・監査役としての職責を果たしている。
-取締役・監査役が役割・責務を果たすために必要な知識の習得等を行う機会及び費用は適切に確保されており、また、社外役員と経営陣、会計監査人、及び内部監査部門との連携体制も概ね確保されている。
上記の内容を総括した結果、当社取締役会は、2019年3月期の取締役会の実効性は適切に確保されていると判断しました。一方で、実効性を更に高めていくための課題として、次に示す事項について取り組んでいく必要性が認識されました。
<更なる実効性向上に向けた取組み>・個別営業案件の審議の深化
取締役会に付議される個別営業案件と全社戦略等との関係や全社戦略・事業計画については、過去の実効性評価での意見・課題認識を踏まえ、以下の施策を実施してきました。
2017年3月期
個別営業案件の説明資料の見直しを行い、当社の戦略や資産ポートフォリオにおける位置付けを示すことで、当該個別営業案件の議論を通じて会社の大きな方向性の議論ができるように努めた。
2018年3月期
企業戦略や中期経営計画等、会社の大きな方向性について、より多くの議論の機会を設けるべく、事業計画につき審議した他、新中期経営計画につき、社外役員会議を経て、取締役会で審議。また、社外役員会議にて、「資本市場の関心事項と当社IR活動」や「当社のDigital Transformation」をテーマに議論。
しかしながら、今期においても、個別営業案件の中で全体像が把握しづらい等の意見が複数ありました。
これらの意見を踏まえ、セグメント戦略における個別営業案件の位置付けが分かり易く伝わる資料作成を更に意識することなどにより、個別営業案件審議の深化に努めて参ります。
・合宿フリーディスカッションについて
合宿フリーディスカッションに関し、「会社の方向性、事業戦略の議論ができた」、「議論の活性化が促された」、「合宿形式が良かったと」の意見があり、取締役・監査役の全員が次年度も継続実施すべきと回答しました。一方、改善点として、テーマやフリーディスカッションの実施方法に関しては工夫し、更なる進化を期待する旨の意見がありました。
これらの意見を踏まえ、テーマの選定やフリーディスカッションの議論方法を工夫・改善の上、合宿フリーディスカッションを継続して参ります。
・取締役会運営の更なる改善について
取締役会の運営に関して、①事前資料配布の更なる早期化、②重要な個別営業案件の審議の充実化、③書面決議の更なる活用、④経営会議での議論のより正確・客観的・鮮明な共有を求める意見がありました。
これらの意見を踏まえ、当社取締役会では、①ドラフト段階での資料共有、②重要案件に関する、資料の記載充実、より長い時間配分、担当営業部に加え、事業統括部長による説明などより社外役員に対し、より客観的・多角的な情報提供、③書面決議の更なる活用、④経営会議での議論のより正確・客観的・鮮明な共有など、取締役会運営の更なる改善に取り組んで参ります。
・諮問委員会について
取締役会の諮問委員会について、「委員会での検討・議論が充実してきているが、委員以外の取締役の理解がどこまで進んでいるか分からない」との意見や諮問委員会での議論の取締役会への報告の更なる充実を期待する意見がありました。
各諮問委員会の方向性・活動方針に関する取締役会での審議の充実化や諮問委員会の活動の取締役会への定期的な報告の継続等に取組んで参ります。
・実効性評価方法について
取締役会の実効性評価方法については、定期的に第三者評価を実施するのが良いとの意見や、自己評価の方法やアンケート内容に関し第三者から助言・評価を取り付けるべきとの意見がありました。
当社取締役会では、これらの意見を踏まえ、来期の実効性評価については、第三者評価を起用する方向で検討して参ります。
当社取締役会は、上記の点を含め、取締役会の実効性の維持・向上に引き続き取り組み、取締役会による経営に対する万全の監督を担保するとともに、持続的な企業価値の向上を目指して参ります。
(ⅱ)その他の取組み
ア 取締役会の諮問機関の開催状況
・ガバナンス委員会は、合計3回開催し、当社全体のコーポレート・ガバナンスの状況や方向性等につき、社外役員の視点も交えて討議を行いました。
・指名委員会は、合計4回開催し、コーポレートガバナンス・コード改訂への対応、取締役及び執行役員の選解任基準及びプロセスのレビューを行うとともに、取締役候補者が同選定基準に定める要件を充足していることを確認、また最高経営責任者(CEO)の後継者計画や取締役の構成やバランスを審議しました。
・報酬委員会は合計5回開催し、コーポレートガバナンス・コード改訂への対応、取締役・執行役員の報酬・賞与に関し、その体系・決定プロセスの検討及び役員報酬案に対する評価を行いました。
イ 社外役員会議の開催状況
社外役員会議を合計9回開催し、経営方針、監査、営業本部の取組状況等について、社外役員と社内取締役、執行役員、常勤監査役及び会計監査人等との間で情報交換及び意見交換を行いました。
(b)内部統制強化のための諸施策
当連結会計年度における業務執行及び内部統制に係る委員会の取組みは以下のとおりです。
・内部統制委員会は合計2回開催しました。下部組織であるコンプライアンス委員会、開示委員会、J-SOX委員会それぞれの内容の報告を行いました。
・コンプライアンス委員会、経営会議、取締役会において年2回コンプライアンス体制の状況につき報告、それぞれの場で活発に議論を行いました。また、役職員のコンプライアンスの徹底及びインテグリティの浸透の取組みとして、ハンドブックの配布、各種e-learning及び研修等を実施するとともに、2018年11月には、「インテグリティについて考える」をテーマにコンプライアンス見直し月間を設け、セミナー、意見・情報交換等を行いました。当社及び主要な国内関係会社において意識調査アンケートを実施し、当社グループでのコンプライアンス意識浸透状況を把握し、主要な国内関係会社には研修を行いハンドブックを配布するなど、関係会社コンプライアンス担当者向けの支援を行いました。発見統制の更なる強化を目的として、コンプライアンスに関する問題で何かおかしいと思うことがあったら声を挙げる“Speak Up”を促すメッセージの継続的な発信、ポスターの社内掲示、内部通報制度紹介動画のイントラ掲載等の取組を進め、内部通報制度への信頼性向上に努めました。また、国内外の独占禁止法及び贈賄防止法に抵触するまたはその疑義のある事案については、海外現地法人や国内外子会社の役職員からの通報を当社本店法務部コンプライアンス室で一元的に受け付ける「グローバル・グループ・ホットライン」の運用を開始しております。
・開示委員会は合計4回開催し、各種開示資料の開示方針を策定したほか、記載内容の妥当性の評価を行いました。
・J-SOX委員会は合計2回開催し、2019年3月期の財務報告に係る内部統制の状況の把握及び有効性の維持・向上に向けた全社的対応等の検討を行いました。
・ポートフォリオ管理委員会は、合計9回開催しました。事業ポートフォリオ戦略、投融資・リサイクル計画、及び個別大型投資案件の審査結果の経営会議への答申、並びにキャッシュ・フロー、リスクアセット等の重要指標についての把握・分析を行いました。
・情報戦略委員会は、合計5回開催しました。Digital Transformationに関する各種取組みの確認や、2020年オフィス移転に向けたワークスタイル変革、業務プロセス見直しや基幹システム更新に関する討議を行いました。
・サステナビリティ委員会は合計4回開催し、サステナビリティに関わる経営方針及び事業活動に関する経営会議への提言、サステナビリティ推進活動及び三井物産環境基金の進捗報告や取組方針の策定を行いました。
・イノベーション推進委員会は合計4回開催しました。次世代ビジネス創造のみならず、ビジネスモデル変革等も含めたイノベーションの取組みを推進するとともに、全社的に取り上げるべき重点分野の情報取集と社内共有・啓蒙活動の実施、及び個別案件・テーマの検討・審議を行いました。
・ダイバーシティ推進委員会を2018年9月に開催し、「多様な人材の総戦力化による企業競争力の向上」というダイバーシティ経営の実現に向け、これまでの進捗と個別課題の状況を報告、連結グローバルベースでのDiversity&Inclusionを推進することの決定を行いました。
⑥その他当社定款規定について
(a)取締役の選任の決議要件
当社は、取締役の選任決議について、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主の出席を要する旨を定款に定めています。また、取締役の選任決議は累積投票によらない旨も定款に定めています。
(b)自己の株式の取得の決定機関
当社は、機動的な資本政策の遂行を可能にするため、取締役会の決議をもって自己の株式を市場取引等により取得することができる旨を定款に定めています。
(c)株主総会の特別決議要件
当社は、株主総会の円滑な運営を行なうため、会社法第309条第2項に定める株主総会の決議は、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の3分の2以上をもって決する旨を定款に定めています。
(d)中間配当
当社は、株主への機動的な利益還元を行うため、取締役会の決議によって毎年9月30日を基準日として中間配当を行うことができる旨を定款に定めています。
(e)取締役及び監査役の責任軽減
当社は、取締役及び監査役が、職務を遂行するにあたり、期待される役割を充分に発揮できるよう、取締役会の決議によって、法令の定める範囲内で、取締役及び監査役の責任を免除できる旨を定款に定めています。
①コーポレート・ガバナンスに関する基本的な考え方
当社は、コーポレート・ガバナンス体制の構築にあたり、「透明性と説明責任の向上」及び「経営の監督と執行の役割分担の明確化」を重視しています。「透明性と説明責任の向上」のために、当社は、社外取締役及び社外監査役の視点を入れての経営監督及び監視機能の強化を図るとともに、情報開示に係る内部統制体制を整備し、公正開示の原則の下、役職員が説明責任の遂行にあたることとしています。また、「経営の監督と執行の役割分担の明確化」のために当社は執行役員に業務執行の権限を大幅に委譲した上で、取締役会が執行役員の業務執行を監督します。国内の15営業本部及び海外の3地域本部のそれぞれを統括する営業本部長及び地域本部長は、同時に執行役員でもあり、連結グループの機動性のある業務執行にあたります。
当社は、監査役による監査機能の実効性を高める一方、会社業務に通暁した社内取締役を中心とした実態に即した経営が総合商社の業態に必要であると判断し、監査役会設置会社の形態によるコーポレート・ガバナンスを採用する一方、「透明性と説明責任の向上」、及び「経営の監督と執行の役割分担の明確化」を担保するため、社外取締役・社外監査役の参画を得た各種諮問機関の設置などを通じて実効性の高いコーポレート・ガバナンスを実現します。株主をはじめとするステークホルダーのために有効なコーポレート・ガバナンスを実現するため、以下の体制を構築し、維持しています。
(a)取締役会は経営執行及び監督の最高機関であり、その機能の確保のために、当社は取締役の人数を実質的な討議を可能とする最大数にとどめるものとしています。また、社外取締役・社外監査役が委員として参加する諮問機関としてガバナンス委員会、指名委員会、報酬委員会を取締役会の下に設置しています。
(b)監査役は株主の負託を受けた独立の機関として取締役の職務執行を監査します。この目的のため、監査役は社内の重要会議への出席、各種報告の検証、会社業務の調査など多面的かつ有効な監査活動を展開し、必要な措置を適時に講じます。
当社のコーポレート・ガバナンスに対する基本的な考え方と方針については、「三井物産コーポレート・ガバナンス及び内部統制原則」としてまとめ、当社ウェブサイトに公表しています。
(https://www.mitsui.com/jp/ja/company/outline/governance/system/pdf/corp_gov.pdf)
また、当社は、2018年6月に公表された改訂コーポレートガバナンス・コードの各原則について、すべて実施しています。同コードの各原則に基づく開示については、国内証券取引所宛てに提出している「コーポレート・ガバナンス報告書」をご参照ください。
②当社におけるコーポレート・ガバナンス体制
(a)取締役会の状況
・当社は、2002年4月の執行役員制導入を契機に、取締役数を2002年6月に38名から11名に減員しました。2003年6月から社外取締役を選任、2015年6月の定時株主総会以降社外取締役5名を選任しています。本報告書提出時点において取締役14名のうち、執行役員を兼務する取締役は8名となっています。なお、取締役会は男性12名、女性2名(社外取締役)で構成されており、女性比率は14.3%です。
・取締役の人数は、実質的な討議が可能と判断される最大数にとどめるものとし、経営の監督と執行の役割分担の促進の観点より、増員に際しては社外取締役の増員を優先することとしています。取締役の任期は1年として毎年改選しますが、再任を妨げないものとしています。
・会長が当社の取締役会を招集し議長にあたります。なお、当社における会長の役割は、主として経営の監督を行うことであり、執行役員を兼務せず、日常の業務執行には関与しません。
・取締役会は、取締役会付議・報告事項に関する内規に従い、当社の経営に関する基本方針、重要な業務執行に関する事項、株主総会の決議により授権された事項のほか、法令及び定款に定められた事項を決議し、また、法令に定められた事項及び重要な業務の執行状況につき報告を受けます。
・取締役会は原則毎月1回開催するほか必要に応じて随時開催します。2019年3月期は合計16回開催しました。
・また、すべての社外取締役及び社外監査役により構成される社外役員会議を設置し、経営上の重要事項について、社外役員間、または社外役員と社内取締役、常勤監査役、会計監査人、執行役員等との間で情報共有・意見交換を行っています。2019年3月期は合計9回開催し、経営方針、監査、営業本部の取組状況等について、情報交換及び意見交換を行いました。
・当社は取締役会の諮問機関としてガバナンス委員会、指名委員会、報酬委員会の3つの委員会を設置しています。2015年6月に当社ガバナンス体制の強化を目的として各委員会の構成を見直しました。この結果、ガバナンス委員会の構成は過半数が社外役員となり、従来社外取締役が委員長を務めていた報酬委員会に加え、指名委員会の委員長も社外取締役となりました。また、2018年6月以降は、指名委員会の構成についても過半数が社外役員となり、2019年6月以降は、報酬委員会の構成についても過半数が社外役員となりました。
・当社は、会社法第427条第1項に基づき、各社外取締役との間で、会社法第425条第1項に定める最低責任限度額まで社外取締役の責任を限定する契約を締結しています。
・本報告書提出時点の取締役会及び監査役会の構成は以下のとおりです。
-取締役会:
飯島彰己(議長)、安永竜夫、藤井晋介、北森信明、竹部幸夫、内田貴和、堀健一、藤原弘達、米谷佳夫、武藤敏郎(社外取締役)、小林いずみ(社外取締役)、ジェニファー ロジャーズ(社外取締役)、サミュエル ウォルシュ(社外取締役)、内山田竹志(社外取締役)
-監査役会:
鈴木愼、塩谷公朗、松山遙(社外監査役)、小津博司(社外監査役)、森公高(社外監査役)
・当社は取締役会の諮問機関として以下の3つの委員会を設置しています。本報告書提出時点の各委員会の構成は以下のとおりです。
-「ガバナンス委員会」
構成:委員長 会長(飯島彰己)
委員 社長(安永竜夫)、社外取締役3名(武藤敏郎・ジェニファー ロジャーズ・
サミュエル ウォルシュ)、社内取締役1名(藤井晋介)、社外監査役1名(松山遙)。
目的:当社全体のコーポレート・ガバナンスの状況や方向性等につき、社外役員の視点も交えて検討する。
-「指名委員会」
構成:委員長 社外取締役(小林いずみ)
委員 会長(飯島彰己)、社長(安永竜夫)、社外取締役1名(内山田竹志)、社外監査役1名(小津博司)。
目的:当社取締役・執行役員の指名に関して、その選解任基準や選解任プロセス、最高経営責任者(CEO)等の後継者計画を策定し、また取締役人事案に対する評価を行うほか、取締役及び執行役員の解任につき審議する。
-「報酬委員会」
構成:委員長 社外取締役(武藤敏郎)
委員 社外取締役1名(小林いずみ)、社内取締役2名(内田貴和・藤原弘達)、社外監査役1名(森公高)。
目的:当社取締役・執行役員の報酬・賞与に関し、その体系・決定プロセスの検討及び役員報酬案に対する評価を行う。
・取締役会は、毎年、各取締役の自己評価なども踏まえ、取締役会の実効性について、分析・評価を行い、その結果の概要を開示します。当連結会計年度の評価手続き及び結果の概要は、第4.4(1)④(a)(i)に記載のとおりです。
(b)業務執行・内部統制体制
・当社の経営執行における最高責任者は社長であり、国内の商品毎の営業本部長及び海外地域本部長等は、社長から業務執行上の権限を委譲され、また、社長に対して責任を負います。当社は、会社経営全般に関する基本方針及び重要事項を審議し決定するため経営会議を設置しています。経営会議は、取締役会長、社長(議長)、コーポレートスタッフ部門担当役員及び社長が指名する代表取締役または執行役員をもって構成し、原則として毎週開催されます。経営会議に付議された事項は構成員の協議の結果を徴して社長が決定します。
・上述のとおり、社長直轄の組織である内部監査部が当社の内部統制の整備・運用状況を検証します。当社は、2011年4月のNASDAQ上場廃止及び同7月のSEC登録廃止の結果、2012年3月期以降、米国企業改革法への対応から本邦基準に則った内部統制の構築へと体制が移行しました。体制移行後においても、企業会計審議会が公表した「財務報告に係る内部統制の評価及び監査の基準」並びに「財務報告に係る内部統制の評価及び監査に関する実施基準」に示されている内部統制の基本的枠組み(フレームワーク)の下、内部統制を(1)「業務の有効性と効率性の向上」、(2)「会計基準への準拠、及び財務報告の信頼性の確保」、(3)「法令、法令に準ずる規範、並びに経営理念及びこれを反映した各種行動規範を含む社内ルールの遵守」、(4)「会社資産の保全」の4つの目的を達成し、また、「統制環境」、「リスクの評価」、「統制活動」、「情報と伝達」、「監視活動(モニタリング)」、「IT(情報技術)への対応」の6つの要素にて構成される「経営者が業務執行組織を統制する仕組み」と位置づけ、従来と同水準の内部統制体制を継続しています。
・当社では、業務執行及び内部統制に係る各種主要委員会を以下のとおり設置し、益々増大・多様化する広範なリスク・業態に対応しています。また、内部統制体制の見直しを行い、内部統制委員会が担っていた内部統制の基本方針策定、一元的管理体制整備、有効性の維持・向上といった役割と責任は、2019年4月以降経営会議が担うこととし、内部統制委員会を廃止し、その下部組織(コンプライアンス委員会・開示委員会・J-SOX各委員会)を経営会議の下部組織としました。併せて、当社のイノベーション取組み浸透状況を鑑み、イノベーション推進委員会は発展的解消とし、2019年4月以降は情報戦略委員会に統合することとしました。
-「コンプライアンス委員会」
経営会議の下部組織(社外弁護士がオブザーバーとして参加)として、当社コンプライアンス体制の整備及びその有効性の維持・向上を図ります。
-「開示委員会」
経営会議の下部組織として、当社における法定開示・適時開示並びに重要なその他の開示物及び開示行為に関する原則・基本方針の策定や社内体制の整備、また開示情報の重要性・妥当性の判定・判断を行います。
-「J-SOX委員会」
経営会議の下部組織として、当社における内外連結ベースでの財務報告の信頼性を確保するための体制の整備、及びその有効性の維持・向上を図ります。なお、2012年3月期に、当社のSEC登録廃止に伴い404条委員会からJ-SOX委員会に名称変更しました。
-「ポートフォリオ管理委員会」
経営会議の諮問機関として、ポートフォリオ戦略・投融資計画の策定、ポートフォリオのモニタリング、重要案件の個別審査にあたります。
-「情報戦略委員会」
経営会議の諮問機関として、全社情報戦略・IT戦略の策定、経営基盤構築や情報戦略推進体制に関する重要方針の策定とモニタリング等にあたります。
-「サステナビリティ委員会」
2018年3月期より「CSR推進委員会」の役割を強化拡大し、新たに「サステナビリティ委員会」を発足しました。経営会議の下部組織として、社会と当社の持続可能性(サステナビリティ)をより意識した経営の推進に向けた企画・立案・提言を行います。
-「ダイバーシティ推進委員会」
経営会議の諮問機関として、当社ダイバーシティ推進の基本方針・基本計画の立案、重点課題の策定と推進を行います。
-「危機対策本部」
危機対応のための臨時・非常設の社長直轄組織として、危機対応に関する全ての事項について、通常の社内決定機関に代わって必要な意思決定を行います。本部長には社長があたります。
当社のコーポレート・ガバナンス及び内部統制の全体の仕組みを図示すると以下のとおりとなります。

③内部統制システムの整備状況
当社は、内部統制プロセスの構築にあたり、企業会計審議会が示している内部統制の基本的枠組みに則り、「業務の有効性と効率性の向上」、「会計基準への準拠、及び財務報告の信頼性の確保」、「法令、法令に準ずる規範、並びに経営理念及びこれを反映した各種行動規範を含む社内ルールの遵守」、「会社資産の保全」の達成を目的として、以下の制度を導入しています。
(a)リスク管理体制
多様な事業を行う総合商社として、事業の履行に伴う損失の危険(「リスク」)は、各営業本部及び海外地域本部長等が委譲された権限の範囲内で管理します。当社の事業運営に伴うリスクには、信用リスク、市場リスク、関係会社の事業運営リスク、カントリーリスクなどの定量的リスクと、コンプライアンス・リスクやオペレーショナル・リスクのような定性的リスクがあります。各事業単位においては、定量的リスクへの対処として、ポジション限度や損切り限度の事前設定、専門部署によるポジションのモニタリングなどが、定性的リスクへの対処として、関連社内規則の遵守が義務付けられます。各営業本部及び海外拠点の長に委譲された権限を超えるリスクを負担する場合は、「稟議制度」により重要度に応じ、経営会議の決定、または、関係代表取締役若しくは関係役付執行役員の決裁を得ることを要します。
更に、「②当社におけるコーポレート・ガバナンス体制」に記載のとおり、執行役員及びコーポレートスタッフ部門の部長から構成される業務執行・内部統制体制に係る委員会として、ポートフォリオ管理委員会、コンプライアンス委員会、開示委員会、J-SOX委員会、サステナビリティ委員会、危機対策本部などの組織が全社レベルでのリスク管理体制の設計・整備や重要なリスクへの対処にあたります。コーポレートスタッフ部門各部は、担当する分野のリスクについて、全社ポジションの監視、所定の権限の範囲内でのコントロール、及び担当取締役及び執行役員の補佐にあたります。
(b)財務報告に係る内部統制
当社はSEC登録の廃止に伴い、2012年3月期以降は金融商品取引法に基づく内部統制報告制度へ準拠した対応を行っています。同対応について、当社は、全社的な統制に加え、会計・決算、IT、及び業務プロセスに係る内部統制の有効性につき評価対象部署による自己評価及び独立部署によるテスティングを実施してきました。これらを総合的に評価した結果、当社経営者は、2019年3月期の当社の財務報告に係る内部統制は有効であることを確認しました。
(c)情報システムの構築運営、情報セキュリティに関する内部統制
当社はIT利活用に対する基本理念を「IT基本方針」として宣言し、社員の更なる意識向上、ITガバナンスの浸透を図っています。
当社のグローバル・グループ情報戦略に係る重要方針に関しては、「情報戦略委員会規程」に基づいて設置された情報戦略委員会の審議を経て経営方針に沿い策定されています。
また、同委員会を中心とした体制のもと、情報システムの構築運営や情報セキュリティ面で必要となる以下の各規程の整備を通じて、情報漏えいリスク等の想定される各種リスクの管理を含む内部統制体制の強化を進めています。
「情報システム管理規程」:情報資産の調達・導入からその運用方法を規定。
「ITセキュリティ規程」:ITセキュリティ面でのシステム主管部の行動原則を規定。
「情報管理規程」 :情報リスク管理体制、情報管理に関する基本事項を規定。
「個人情報保護規程」 :事業遂行上必要となる個人情報の取扱に関する規程。(国内のみが対象)
「サイバーセキュリティ対策に関する規程」:サイバー攻撃等への予防及び事件発生時の緊急対策に関する規程。
(d)コンプライアンス体制
チーフ・コンプライアンス・オフィサーを委員長とするコンプライアンス委員会(「②当社におけるコーポレー
ト・ガバナンス体制」を参照願います)を設けているほか、部や室におけるライン職制によるコンプライアンス管理に加えて、国内外の各本部及び支社支店等にコンプライアンス統括責任者を設置しています。
当社は「三井物産役職員行動規範」を定め、また子会社においても同等の行動規範を定め、その継続的な点検により遵守状況の改善に努めています。さらに、グループ全体で共有すべきインテグリティやコンプライアンスに関する考え方を更に明確にするため、三井物産及びグループ各社を対象とする「三井物産グループ行動指針」を2018年11月に策定・公表しました。「三井物産役職員行動規範」及び「三井物産グループ行動指針」は当社ウェブサイトを参照願います。
当社は、内部通報窓口を社外弁護士及び第三者機関へのものも含め、全8ルート設置しています。国内関係会社においても、当社が指定している弁護士及び第三者機関をその関係会社の内部通報窓口として使えるようにし、匿名性を担保しつつ、より安心して利用できる報告・相談ルートを整備しています。海外拠点及び海外関係会社についても、現地の法令や特性を考慮しつつ報告・相談ルートを整備しています。また、当社は、内部通報を行った者に対し、当該内部通報を行ったこと自体を理由として不利な取り扱いを行うことを禁止し、その旨を社内規程において定め、周知徹底しています。コンプライアンス違反に対しては、就業規則に基づく懲戒を含め厳正に対応しています。
(e)特定事業管理制度
当社はDPF問題の発生を契機として、2005年4月に「特定事業管理制度」を制定しました。「環境関連事業」「メディカル・ヘルスケア・バイオ倫理関連事業」「補助金受給案件」及び「その他異例なレピュテ―ションリスクを内包する事業」の4事業領域を対象として社内審査を強化し、必要に応じてサステナビリティ委員会または社外専門家が委員として出席する環境・社会諮問委員会の答申を得、もしくはその他外部専門家の意見を聴取することとしています。また、環境や人権などの社会的リスクに知見のある専門家を常置し、これらに関連する新規・既存事業について必要に応じ助言を得ることとしています。
(f)企業集団における業務の適正を確保するための体制
当社は2006年3月に「三井物産コーポレート・ガバナンス及び内部統制原則」を定め、子会社に対しては法令その他に照らして合理的な限りこれに基づく内部統制を整備・運用せしめ、持分法適用会社に対しては、他出資者と連携して、同様の内部統制を整備・運用するよう働きかけることとしています。財務報告の信頼性を確保するための内部統制については、上述の財務報告に係る内部統制の取組みを参照願います。また、関係会社毎に当社役職員から関係会社主管者を置き、「関係会社主管者職務規程」に基づく管理にあたらしめています。また、関係会社への常勤監査役の差入にあたって、主要関係会社については主管営業部ではなく内部監査部から差入れるなど監査の独立性を強化しています。
④コーポレート・ガバナンスの充実に向けた最近1年間における実施状況
(a)コーポレート・ガバナンスの強化の取組み
当連結会計年度における当社コーポレート・ガバナンス強化の取組みは以下のとおりです。
(i)取締役会の実効性評価
当連結会計年度における取締役会の実効性評価を以下のとおり実施しました。
<評価方法>(1)2019年1月に全取締役(14名)及び全監査役(5名)に対し、取締役会の構成、運営状況及審議内容等に関す るアンケートを実施(以下「2019年3月期アンケート」)。
(2)同年2月1日開催の社外役員会議(全社外取締役及び全社外監査役が出席)において、取締役会の実効性に関 する意見交換を実施。
(3)2019年3月期アンケート及び社外役員会議の結果を踏まえ、同年2月12日開催のガバナンス委員会において議 論。
(4)同年3月20日開催の取締役会において、ガバナンス委員会の答申を踏まえて議論した後、2019年3月期の取締 役会の実効性の評価を確定。
なお、2018年11月開催のガバナンス委員会において、第三者起用による取締役会実効性評価方法も含めたプロセスの妥当性を検証した結果、従前の自己評価の有効性が認識されたため、2019年3月期の取締役会実効性評価については、自己評価方式を継続するとの結論に至りました。
<アンケートの項目>2019年3月期アンケートの質問票の大項目は以下のとおりです。設問ごとに、5段階で評価する方式としており、当該項目に関する自由コメント欄を設けています。更に、取締役会の実効性向上の進捗が把握できるよう、前年対比での改善の度合いについても3段階で評価することとしています。
Ⅰ.取締役会の構成
Ⅱ.取締役会の運営状況
Ⅲ.取締役会の審議
Ⅳ.取締役会の役割・責務
Ⅴ.諮問委員会
Ⅵ.取締役・監査役自身の職務執行
Ⅶ.取締役・監査役への支援
Ⅷ.総括
<実効性向上に向けた2019年3月期の取組み>2018年3月期の取締役会の実効性評価の結果を踏まえ、取締役会及び取締役会事務局は、2019年3月期は以下の点に取り組みました。なお、実効性向上のための課題や課題解決のための施策の取り組み状況については、2018年9月及び同年12月に開催されたガバナンス委員会でも確認・報告等がなされました。
・取締役会の構成について
2018年11月に開催された当社研修所における合宿フリーディスカッション(以下「合宿フリーディスカッション」)の中で当社のガバナンス・機関設計を議論する等、選択する機関設計に応じた最適な取締役会の構成の在り姿について議論を深めました。また、社外取締役として、実業経験を有する内山田竹志氏(トヨタ自動車株式会社会長)の選任を2019年6月20日開催の定時株主総会に付議し、同株主総会において選任されました。
2019年3月期アンケートでは、取締役会の構成に関し、社外役員の大多数が肯定的に評価しておりますが、将来課題として全体人数を減らすべきとの意見や社外取締役比率を上げるべきとの意見、実業経験者を増やしたことを評価する意見、指名委員会での社外取締役に求められる知識・経験・属性の議論を期待するなどの意見もありました。
・取締役会での審議項目について
社外役員を交えて議論するのに適した議題設定を策定するとともに、内部統制、リスクマネジメント、サステナビリティ、サイバーセキュリティ等全社的なテーマや世の中のトレンド・時事を踏まえた議題について取締役会で議論する機会を設けました(※)。また、社外役員会議にて「資本市場の反応・関心事項」等を議論しました。加えて、個別営業案件の審議を通じ、石炭事業についての当社方針を議論した他、非資源事業領域への取組方針等を議論しました(※)。
2019年3月期アンケートでは、取締役会の審議項目に関し、社外役員の大多数が肯定的に評価しており、全体でも大多数の回答者から、前期より改善がみられるとの回答が得られました。
※①今期取締役会・社外役員会議・諮問委員会年間開催実績、②出席回数、③2019年3月期の取締役会での主な審議テーマ・付議報告件数については、当社ウェブサイトに公表していますので、参照願います。
①https://www.mitsui.com/jp/ja/company/outline/governance/outlook/files/record_j.jpg
②https://www.mitsui.com/jp/ja/company/outline/governance/outlook/files/attendance_j.jpg
③https://www.mitsui.com/jp/ja/company/outline/governance/outlook/files/reports_j.jpg
※2019年3月期社外役員会議テーマ一覧については、当社ウェブサイトに公表していますので、参照願います。
https://www.mitsui.com/jp/ja/company/outline/governance/outlook/files/theme_j.jpg
・取締役会の審議方法について
昨年度の取締役会実効性評価において、取締役会の審議方法について、フリーディスカッションの機会の設定を望むとの意見があったことを受け、2018年11月に合宿フリーディスカッションの機会を設け、以下のテーマについて取締役・監査役全員によるフリーディスカッションを行いました。
-当社ガバナンス・機関設計
-持続的成長の実現に向けたテーマ・現状・論点
-持続的成長の実現を支える当社人材像
2019年3月期アンケートでは、取締役会の審議方法に関し、社外役員の大多数が肯定的に評価しており、全体でも大多数の回答者から、前期より改善がみられるとの回答が得られました。一方、更なる改善を図るための今後の課題として、社外取締役に個別案件の重要性をよく認識してもらうためにも経営会議での議論・ニュアンスを正確に伝える必要があるとの意見もありました。
・諮問委員会に関する事項について
2019年3月期には、各諮問委員会の審議内容・結果の取締役会への報告を拡充した他、各諮問委員会での開催頻度の設定や議論を充実させる取り組みが行われました。
2019年3月期アンケートに関し、社外役員の大多数が肯定的に評価しており、全体でも大多数の回答者から、前期より改善がみられるとの回答が得られました。一方、各諮問委員会の審議内容の取締役会への報告が増え透明性は増したが今後の取締役会での議論に期待する等の意見もあり、更なる改善に向けた課題を認識しました。
<評価結果の概要>前期の取り組みを踏まえ、2019年3月期アンケート、社外役員会議での意見交換並びにガバナンス委員会及び取締役会での審議の結果、2019年3月期の取締役会の実効性については以下の内容が確認されました。
-昨年の課題である①「取締役の構成」、②「取締役会の審議項目」、③「取締役会の審議方法」、④「諮問委員会」について改善された旨の意見が多数。
-取締役会は多様性に富み、実効的な経営の監督を担保する体制が整えられている。
-取締役会の資料準備、情報提供、スケジューリング等、取締役会事務局による支援は適切に行われており、取締役会は円滑に運営されている。
-取締役会では審議時間が十分確保されており、建設的な議論・意見交換が行われている。
-取締役会において会社としての方向性や事業戦略が活発に議論されている。また、社外役員も交えた取締役・監査役によるフリーディスカッションの機会を活用し、当社の持続的成長実現に向けた幅広い議論が行われた。
-取締役会には全社的・多角的にリスクを分析した結果が報告されており、かかる報告を踏まえ、取締役会では取締役・監査役各自の知見に基づき、リスクに関する指摘・検討が行われている。
-取締役会は、内部統制システムやリスク管理体制の整備・運用状況を適切に監督している。
-個々の取締役・監査役は、業務執行から独立した客観的な立場から、経営陣に対する監督・監査を行うとの取締役会の責務を理解した上で、十分な時間・労力を費やして取締役・監査役としての職責を果たしている。
-取締役・監査役が役割・責務を果たすために必要な知識の習得等を行う機会及び費用は適切に確保されており、また、社外役員と経営陣、会計監査人、及び内部監査部門との連携体制も概ね確保されている。
上記の内容を総括した結果、当社取締役会は、2019年3月期の取締役会の実効性は適切に確保されていると判断しました。一方で、実効性を更に高めていくための課題として、次に示す事項について取り組んでいく必要性が認識されました。
<更なる実効性向上に向けた取組み>・個別営業案件の審議の深化
取締役会に付議される個別営業案件と全社戦略等との関係や全社戦略・事業計画については、過去の実効性評価での意見・課題認識を踏まえ、以下の施策を実施してきました。
2017年3月期
個別営業案件の説明資料の見直しを行い、当社の戦略や資産ポートフォリオにおける位置付けを示すことで、当該個別営業案件の議論を通じて会社の大きな方向性の議論ができるように努めた。
2018年3月期
企業戦略や中期経営計画等、会社の大きな方向性について、より多くの議論の機会を設けるべく、事業計画につき審議した他、新中期経営計画につき、社外役員会議を経て、取締役会で審議。また、社外役員会議にて、「資本市場の関心事項と当社IR活動」や「当社のDigital Transformation」をテーマに議論。
しかしながら、今期においても、個別営業案件の中で全体像が把握しづらい等の意見が複数ありました。
これらの意見を踏まえ、セグメント戦略における個別営業案件の位置付けが分かり易く伝わる資料作成を更に意識することなどにより、個別営業案件審議の深化に努めて参ります。
・合宿フリーディスカッションについて
合宿フリーディスカッションに関し、「会社の方向性、事業戦略の議論ができた」、「議論の活性化が促された」、「合宿形式が良かったと」の意見があり、取締役・監査役の全員が次年度も継続実施すべきと回答しました。一方、改善点として、テーマやフリーディスカッションの実施方法に関しては工夫し、更なる進化を期待する旨の意見がありました。
これらの意見を踏まえ、テーマの選定やフリーディスカッションの議論方法を工夫・改善の上、合宿フリーディスカッションを継続して参ります。
・取締役会運営の更なる改善について
取締役会の運営に関して、①事前資料配布の更なる早期化、②重要な個別営業案件の審議の充実化、③書面決議の更なる活用、④経営会議での議論のより正確・客観的・鮮明な共有を求める意見がありました。
これらの意見を踏まえ、当社取締役会では、①ドラフト段階での資料共有、②重要案件に関する、資料の記載充実、より長い時間配分、担当営業部に加え、事業統括部長による説明などより社外役員に対し、より客観的・多角的な情報提供、③書面決議の更なる活用、④経営会議での議論のより正確・客観的・鮮明な共有など、取締役会運営の更なる改善に取り組んで参ります。
・諮問委員会について
取締役会の諮問委員会について、「委員会での検討・議論が充実してきているが、委員以外の取締役の理解がどこまで進んでいるか分からない」との意見や諮問委員会での議論の取締役会への報告の更なる充実を期待する意見がありました。
各諮問委員会の方向性・活動方針に関する取締役会での審議の充実化や諮問委員会の活動の取締役会への定期的な報告の継続等に取組んで参ります。
・実効性評価方法について
取締役会の実効性評価方法については、定期的に第三者評価を実施するのが良いとの意見や、自己評価の方法やアンケート内容に関し第三者から助言・評価を取り付けるべきとの意見がありました。
当社取締役会では、これらの意見を踏まえ、来期の実効性評価については、第三者評価を起用する方向で検討して参ります。
当社取締役会は、上記の点を含め、取締役会の実効性の維持・向上に引き続き取り組み、取締役会による経営に対する万全の監督を担保するとともに、持続的な企業価値の向上を目指して参ります。
(ⅱ)その他の取組み
ア 取締役会の諮問機関の開催状況
・ガバナンス委員会は、合計3回開催し、当社全体のコーポレート・ガバナンスの状況や方向性等につき、社外役員の視点も交えて討議を行いました。
・指名委員会は、合計4回開催し、コーポレートガバナンス・コード改訂への対応、取締役及び執行役員の選解任基準及びプロセスのレビューを行うとともに、取締役候補者が同選定基準に定める要件を充足していることを確認、また最高経営責任者(CEO)の後継者計画や取締役の構成やバランスを審議しました。
・報酬委員会は合計5回開催し、コーポレートガバナンス・コード改訂への対応、取締役・執行役員の報酬・賞与に関し、その体系・決定プロセスの検討及び役員報酬案に対する評価を行いました。
イ 社外役員会議の開催状況
社外役員会議を合計9回開催し、経営方針、監査、営業本部の取組状況等について、社外役員と社内取締役、執行役員、常勤監査役及び会計監査人等との間で情報交換及び意見交換を行いました。
(b)内部統制強化のための諸施策
当連結会計年度における業務執行及び内部統制に係る委員会の取組みは以下のとおりです。
・内部統制委員会は合計2回開催しました。下部組織であるコンプライアンス委員会、開示委員会、J-SOX委員会それぞれの内容の報告を行いました。
・コンプライアンス委員会、経営会議、取締役会において年2回コンプライアンス体制の状況につき報告、それぞれの場で活発に議論を行いました。また、役職員のコンプライアンスの徹底及びインテグリティの浸透の取組みとして、ハンドブックの配布、各種e-learning及び研修等を実施するとともに、2018年11月には、「インテグリティについて考える」をテーマにコンプライアンス見直し月間を設け、セミナー、意見・情報交換等を行いました。当社及び主要な国内関係会社において意識調査アンケートを実施し、当社グループでのコンプライアンス意識浸透状況を把握し、主要な国内関係会社には研修を行いハンドブックを配布するなど、関係会社コンプライアンス担当者向けの支援を行いました。発見統制の更なる強化を目的として、コンプライアンスに関する問題で何かおかしいと思うことがあったら声を挙げる“Speak Up”を促すメッセージの継続的な発信、ポスターの社内掲示、内部通報制度紹介動画のイントラ掲載等の取組を進め、内部通報制度への信頼性向上に努めました。また、国内外の独占禁止法及び贈賄防止法に抵触するまたはその疑義のある事案については、海外現地法人や国内外子会社の役職員からの通報を当社本店法務部コンプライアンス室で一元的に受け付ける「グローバル・グループ・ホットライン」の運用を開始しております。
・開示委員会は合計4回開催し、各種開示資料の開示方針を策定したほか、記載内容の妥当性の評価を行いました。
・J-SOX委員会は合計2回開催し、2019年3月期の財務報告に係る内部統制の状況の把握及び有効性の維持・向上に向けた全社的対応等の検討を行いました。
・ポートフォリオ管理委員会は、合計9回開催しました。事業ポートフォリオ戦略、投融資・リサイクル計画、及び個別大型投資案件の審査結果の経営会議への答申、並びにキャッシュ・フロー、リスクアセット等の重要指標についての把握・分析を行いました。
・情報戦略委員会は、合計5回開催しました。Digital Transformationに関する各種取組みの確認や、2020年オフィス移転に向けたワークスタイル変革、業務プロセス見直しや基幹システム更新に関する討議を行いました。
・サステナビリティ委員会は合計4回開催し、サステナビリティに関わる経営方針及び事業活動に関する経営会議への提言、サステナビリティ推進活動及び三井物産環境基金の進捗報告や取組方針の策定を行いました。
・イノベーション推進委員会は合計4回開催しました。次世代ビジネス創造のみならず、ビジネスモデル変革等も含めたイノベーションの取組みを推進するとともに、全社的に取り上げるべき重点分野の情報取集と社内共有・啓蒙活動の実施、及び個別案件・テーマの検討・審議を行いました。
・ダイバーシティ推進委員会を2018年9月に開催し、「多様な人材の総戦力化による企業競争力の向上」というダイバーシティ経営の実現に向け、これまでの進捗と個別課題の状況を報告、連結グローバルベースでのDiversity&Inclusionを推進することの決定を行いました。
⑥その他当社定款規定について
(a)取締役の選任の決議要件
当社は、取締役の選任決議について、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主の出席を要する旨を定款に定めています。また、取締役の選任決議は累積投票によらない旨も定款に定めています。
(b)自己の株式の取得の決定機関
当社は、機動的な資本政策の遂行を可能にするため、取締役会の決議をもって自己の株式を市場取引等により取得することができる旨を定款に定めています。
(c)株主総会の特別決議要件
当社は、株主総会の円滑な運営を行なうため、会社法第309条第2項に定める株主総会の決議は、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の3分の2以上をもって決する旨を定款に定めています。
(d)中間配当
当社は、株主への機動的な利益還元を行うため、取締役会の決議によって毎年9月30日を基準日として中間配当を行うことができる旨を定款に定めています。
(e)取締役及び監査役の責任軽減
当社は、取締役及び監査役が、職務を遂行するにあたり、期待される役割を充分に発揮できるよう、取締役会の決議によって、法令の定める範囲内で、取締役及び監査役の責任を免除できる旨を定款に定めています。