有価証券報告書-第67期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)
(1)経営成績等の状況の概要
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度における我が国経済は、企業収益や設備投資の改善および良好な雇用環境が続き、景気は回復基調で推移しましたが、米中貿易摩擦や相次ぐ自然災害の影響に加え、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の世界的な拡大により、先行きが極めて不透明な状況で年度末を迎えました。
当情報サービス業界では、IoTやAIなど新技術を活用した先進事例が増加するとともに、生産性向上や合理化目的のICT投資を中心に企業のシステム需要が概ね堅調だったことに加え、2019年10月の消費税対応および2020年1月のWindows7サポート終了に伴う更新入替が継続的に発生したことで、旺盛な需要に支えられながら推移いたしました。
こうした環境の下、当社グループでは受注活動の強化と、収入安定化を目的としたストックビジネスの増強に取組みながら、引き続きサイバーセキュリティ製品「AppGuard®」の拡販ならびにスマートウォッチを活用したウェアラブル事業に注力するとともに、デジタルトランスフォーメーション推進の一環として、次世代IoT プラットフォーム「VANTIQ」の販売提携を実施するなど、新たなビジネスの拡大策を並行して展開いたしました。同時に、経営資源(技術、ノウハウ、人材、拠点、顧客基盤)の相互補完と活用によるマーケットの拡大を目的として、デジタル・インフォメーション・テクノロジー株式会社(代表取締役社長:市川 聡、資本金453,156千円、本社:東京都中央区)と資本提携および業務提携をいたしました。
また、業界共通の課題でもある技術者を中心とした人材不足への対策として、これまで株式会社DSR(旧株式会社大和ソフトウェアリサーチ、2019年7月社名変更)、株式会社アイデスを取得してきましたが、2019年11月、新たに大協電子通信株式会社を連結子会社化し、工事ビジネスの技術者確保による企業基盤の強化と、相互の事業領域におけるシナジーの創出による企業価値向上を、さらに一歩推し進めました。
一方、社内的には、「お客さま第一」の方針のもと、お客さまの経営課題の解決をご支援するために、「人の品質」「物の品質」「仕事の品質」の向上を目指し、組織を横断するタスクフォース活動による品質向上に引き続き取組みました。
この結果、販売面におきましては、富士通株式会社および同社グループとの連携による受注獲得に加え、消費税対応およびWindows7サポート終了による一時的な需要増ならびに連結子会社の取得による増収効果により、当連結会計年度の業績は、受注高391億41百万円(前期比105.8%)、売上高412億17百万円(前期比116.2%)となりました。
利益面におきましては、販売面と同様の理由による増収に伴う売上総利益の増加に加え、当社グループにおいては比較的収益性の高いソフトサービスの需要が堅調に推移する中、品質向上を目的とした社内施策が奏功し、通常ソフト開発で見込まれるトラブルの減少でプロジェクトの採算性が改善したことなどにより、営業利益20億79百万円(前期比207.5%)、経常利益21億3百万円(前期比196.7%)と大幅な増益となりました。
また、大協電子通信株式会社の連結子会社化による特別利益として、負ののれん発生益1億79百万円を計上したほか、法人税、住民税及び事業税ならびに法人税等調整額を計上した結果、親会社株主に帰属する当期純利益は、19億56百万円(前期比74.3%)と減少しましたが、これは前連結会計年度において繰延税金資産の回収可能性の判断に関する企業分類が変更されたことにより、親会社株主に帰属する当期純利益が大幅に増加したこととの比較によるものです。
事業部門別の連結販売実績は次のとおりであります。
なお、当社グループは、情報通信分野における機器の販売及びサービスの提供を行う単一の事業活動を営んでいるため、事業部門別に記載しております。
情報通信機器部門
情報通信機器部門におきましては、富士通株式会社および同社グループとの連携強化やWindows7サポート終了と消費税改正に伴う入替需要が当初の想定を上回ったことにより、受注高は124億98百万円(前期比105.2%)、売上高は134億88百万円(前期比119.6%)と増加しました。
ソリューションサービス部門
ソリューションサービス部門におきましては、受注高は266億43百万円(前期比106.1%)、売上高は277億28百万円(前期比114.6%)となりました。同部門の内訳は以下のとおりです。
ソフトウェアサービスでは、公共分野が減少したものの民需分野が堅調に推移したことに加え、取得いたしました連結子会社の売上高が主にソフトウェアサービスに属するため、売上高は188億80百万円(前期比121.1%)と大きく増加いたしました。
保守サービスでは、ストックビジネスが堅調に推移したことにより、売上高は57億89百万円(前期比101.8%)となりました。
ネットワーク工事では、受注高が既存顧客を中心に堅調に推移したことにより、売上高は30億58百万円(前期比105.0%)となりました。
当社グループでは、2020年3月期(第67期)から2022年3月期(第69期)までの3カ年を対象とした中期経営計画「D’s WAY(ディーズウェイ)」を策定し公表しておりますが、1年目である当連結会計年度においては、事業部門別実績の通りWindows7サポート終了と消費税改正に伴う入替需要が想定を上回ったこと、およびプロジェクトの開始から終了までの管理を徹底したこと等により売上高、利益ともに大幅に中期経営計画を上回る結果となりました。
(注) 自己資本は、期末日現在の金額にて算定しております。
②キャッシュ・フローの状況
営業活動によるキャッシュ・フローは、16億39百万円の収入(前期は11億円の収入)となりました。これは主に
税金等調整前当期純利益21億84百万円、売上債権の減少による13億84百万円の収入、仕入債務の減少による17億99
百万円の支出、等によるものであります。
投資活動によるキャッシュ・フローは、21百万円の収入(前期は77百万円の支出)であり、主に子会社株式の取
得によるものであります。
財務活動によるキャッシュ・フローは、8億45百万円の支出(前期は2百万円の支出)であり、主に借入金の返
済によるものであります。
これらの結果、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は、前連結会計年度の期末残高より8億16
百万円増加し、54億56百万円となりました。
③生産、受注及び販売の実績
当社グループは、情報通信分野における機器の販売及びサービスの提供を行う単一の事業活動を営んでいるため、事業部門別に記載しております。
a.受注実績
当連結会計年度における受注実績を事業部門別に示すと、次のとおりであります。
(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
b.販売実績
当連結会計年度における販売実績を事業部門別に示すと、次のとおりであります。
(注)1 最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.売上および売上原価
当情報サービス業界におきましては、IoTやAIなど新技術を活用した先進事例が一部で実現する一方、民需分野では企業規模の大小を問わず慎重な投資姿勢は維持しながらも、人手不足を背景とした生産性向上や合理化目的のICT投資を中心に企業のシステム投資は回復する傾向も見られ、売上高は412億17百万円(前期比116.2%)、売上原価は316億69百万円(前期比112.4%)となりました。売上高総利益率は23.2%となりました。
情報通信機器部門におきましては、富士通株式会社及び同社グループとの連携強化やWindows7サポート終了と消費税改正に伴う入替需要等により受注高が増加し、売上高は134億88百万円(前期比119.6%)と全売上高の32.7%(前期31.8%)となりました。
ソフトウェアサービスでは、公共分野が減少したものの民需分野が堅調に推移したことに加え、取得いたしました連結子会社の売上高が主にソフトウェアサービスに属するため、売上高は188億80百万円(前期比121.1%)となりました。
保守サービスでは、ストックビジネスが堅調に推移したことにより、売上高は57億89百万円(前期比101.8%)となりました。
ネットワーク工事では、受注高が既存顧客を中心に堅調に推移したことにより、売上高は30億58百万円(前期比105.0%)となりました。
その結果、ソリューションサービス部門の売上高は、277億28百万円(前期比114.6%)と全売上高の67.3%(前期68.2%)となりました。
売上原価は、ハードウェアの販売に係る情報通信機器の原価率は85.5%(前期85.0%)となりました。ソリューションサービスにおけるソフトウェアサービスの原価率は66.3%(前期72.6%)、保守サービスの原価率は87.0%(前期85.2%)、ネットワーク工事の原価率は84.2%(前期83.3%)となりました。
b.販売費及び一般管理費
販売費及び一般管理費は74億67百万円(前期比118.6%)であり、売上高に占める割合は18.1%(前期17.7%)となりました。
c.営業外損益
営業外収益は65百万円(前期比64.8%)、営業外費用は42百万円(前期比123.8%)であり、ほぼ毎期継続して発生するものであり、基本的に財務活動を行う上で必要となるものと判断しております。今後とも営業成績に大きな影響を及ぼすような財務活動による営業外の収支は発生しないものと判断しております。
d.特別利益
特別利益1億95百万円は負ののれん発生益1億79百万円及び投資有価証券売却益15百万円であります。
e.特別損益
特別損失1億13百万円は投資有価証券評価損80百万円、減損損失32百万円及び投資有価証券売却損1百万円であります。
f.法人税等
法人税、住民税及び事業税は3億82百万円(前期比139.8%)、法人税等調整額は△1億37百万円(前期法人税等調整額△20億52百万円)であります。
g.親会社株主に帰属する当期純利益
親会社株主に帰属する当期純利益は19億56百万円(前期比74.3%)となりました。1株当たり当期純利益は142円89銭(前期1株当たり当期純利益192円17銭)となりました。
②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
a.資金需要
当社グループの主な短期的な資金需要の主なものは、当社グループの販売目的である情報通信機器等の仕入、製造費用、及び販売費及び一般管理費等の営業費用であります。また、販売費及び一般管理費の主なものは人件費、賃借料などであります。当社グループの短期的な資金の源泉は、主に営業活動によって獲得した現金です。その結果、当連結会計年度の営業活動によるキャッシュ・フローは、16億39百万円の収入(前期は11億円の収入)となりました。今後、当社グループの新たな事業の基盤となるデジタルトランスフォーメーション推進に当たり、人件費の増加やパートナーとの連携による支出の増加を見込んでおります。
当社グループは、前連結会計年度に子会社を2社追加取得、当連結会計年度に子会社を1社追加取得いたしました。これは、当社グループの事業活動に必要な技術者を中心とした人事確保、新たな技術の習得を目的としており、今後も中期経営計画に沿って投資を継続する予定であります。
株主還元といたしましては、当連結会計年度において、1株当たり年間6円、総額81百万円の配当金の支払いを行いました。また、2020年6月25日に開催された当社の定時株主総会において、2020年3月31日現在の株主に対し、1株当たり10円の配当、総額1億36百万円の期末配当を2020年6月26日に実施することが承認されました。
以上の結果、当連結会計年度の期末日における現預金残高は55億13百万円となり、今後の資金需要には十分対応できる水準と考えております。
b.財務政策
当社グループは運転資金の安定的かつ機動的な確保を重視した資金調達を基本方針としており、子会社の取得等の多額の資金需要に対しては、必要に応じて外部金融機関から資金調達しております。また、当社グループは、資金の効率的な活用と金融費用の削減を目的として、CMS(キャッシュ・マネジメント・システム)を導入しております。さらに、グループ内の資金調達・管理の一元化を行い、より一層グループ全体の資金効率化を進めてまいります。当連結会計年度末における借入金は、短期借入金30億円、長期借入金2億64百万円及び社債1億50百万円であります。
当社グループは、営業活動によるキャッシュ・フローの創出能力と、金融機関との相対取引により、当社グループの成長を維持するための運転資金の確保・調達が可能であると判断しております。
③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。連結財務諸表は連結会計年度末日における資産・負債の報告数値等の作成について、見積り・判断を行って算出する必要があります。実際の結果は様々な要因による不確実性があり、見積りと異なる場合があります。経営陣は主に財政状態および経営成績に関する以下の項目が影響を及ぼすものと判断しております。
a.たな卸資産
当社グループは、連結会計年度末日におけるたな卸資産の商談の状況等を総合的に判断して陳腐化等の見積りを行い、これに基づき評価損を計上しております。また、当社グループは、受注契約に係る将来の損失に備えるため、翌連結会計年度以降に損失が発生すると見込まれる金額を受注損失引当金として計上しております。今後の実際の市場動向や、商談推移の如何により計上した評価損等の過不足が発生する可能性があります。
b.固定資産(のれんを含む)の減損
当社グループは、事業資産について経営環境の悪化により経常的な収益が見込めなくなった場合、帳簿価額を回収可能価額まで減額しております。なお回収可能価額は、将来キャッシュ・フローを割り引いて算定した使用価値としております。また、遊休資産については、帳簿価額に対し時価が著しく下落している場合、帳簿価額を回収可能価額まで減額しております。今後の地価動向や景気動向等によっては、固定資産の減損会計の適用に伴う損失処理が発生する可能性があります。
c.株式等の減損
当社グループは、取引関係の安定的な推移を目的として顧客および金融機関の株式等を保有しております。これらの中には連結会計年度末の時価が確定している上場株式等と時価が未確定の非上場株式等とが混在しております。当社グループでは個別銘柄ごとに時価の推移や発行体の財政状態等を見積り評価損等の計上を行っております。今後の株式市場の動向や、株式発行体の業績如何によっては追加すべき評価損等が発生する可能性があります。
d.賞与引当金
当社グループは、当連結会計年度に含まれる将来の支給見込額の日数按分額に基づき費用および引当金を計上しております。当社における従業員に係る賞与支給額は、賞与支給の都度労働組合との合意を要するため、将来時点の個別事情により当連結会計年度末に想定した見込額と異なる可能性があります。
e.退職給付債務
当社グループは、退職給付債務を数理計算上に仮定される各種の前提条件により計算しております。前提条件には、割引率、長期期待運用収益率、退職率、死亡率などが含まれております。実際の結果がこれらの前提条件と異なった場合には、将来期間において認識される費用又は債務の金額に影響を及ぼす可能性があります。
f.繰延税金資産
当社グループは、繰延税金資産について、決算の都度、将来の課税所得の見込みに基づき回収可能性の判断を実施しております。将来の期間にわたる課税所得の試算においては、慎重な判断に基づき、発生の確実性の高いと想定される金額により計算しておりますが、実際の課税所得が当初想定したものと異なる場合があります。これにより当連結会計年度末における繰延税金資産の回収可能見込額に過不足が発生する可能性があります。
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度における我が国経済は、企業収益や設備投資の改善および良好な雇用環境が続き、景気は回復基調で推移しましたが、米中貿易摩擦や相次ぐ自然災害の影響に加え、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の世界的な拡大により、先行きが極めて不透明な状況で年度末を迎えました。
当情報サービス業界では、IoTやAIなど新技術を活用した先進事例が増加するとともに、生産性向上や合理化目的のICT投資を中心に企業のシステム需要が概ね堅調だったことに加え、2019年10月の消費税対応および2020年1月のWindows7サポート終了に伴う更新入替が継続的に発生したことで、旺盛な需要に支えられながら推移いたしました。
こうした環境の下、当社グループでは受注活動の強化と、収入安定化を目的としたストックビジネスの増強に取組みながら、引き続きサイバーセキュリティ製品「AppGuard®」の拡販ならびにスマートウォッチを活用したウェアラブル事業に注力するとともに、デジタルトランスフォーメーション推進の一環として、次世代IoT プラットフォーム「VANTIQ」の販売提携を実施するなど、新たなビジネスの拡大策を並行して展開いたしました。同時に、経営資源(技術、ノウハウ、人材、拠点、顧客基盤)の相互補完と活用によるマーケットの拡大を目的として、デジタル・インフォメーション・テクノロジー株式会社(代表取締役社長:市川 聡、資本金453,156千円、本社:東京都中央区)と資本提携および業務提携をいたしました。
また、業界共通の課題でもある技術者を中心とした人材不足への対策として、これまで株式会社DSR(旧株式会社大和ソフトウェアリサーチ、2019年7月社名変更)、株式会社アイデスを取得してきましたが、2019年11月、新たに大協電子通信株式会社を連結子会社化し、工事ビジネスの技術者確保による企業基盤の強化と、相互の事業領域におけるシナジーの創出による企業価値向上を、さらに一歩推し進めました。
一方、社内的には、「お客さま第一」の方針のもと、お客さまの経営課題の解決をご支援するために、「人の品質」「物の品質」「仕事の品質」の向上を目指し、組織を横断するタスクフォース活動による品質向上に引き続き取組みました。
この結果、販売面におきましては、富士通株式会社および同社グループとの連携による受注獲得に加え、消費税対応およびWindows7サポート終了による一時的な需要増ならびに連結子会社の取得による増収効果により、当連結会計年度の業績は、受注高391億41百万円(前期比105.8%)、売上高412億17百万円(前期比116.2%)となりました。
利益面におきましては、販売面と同様の理由による増収に伴う売上総利益の増加に加え、当社グループにおいては比較的収益性の高いソフトサービスの需要が堅調に推移する中、品質向上を目的とした社内施策が奏功し、通常ソフト開発で見込まれるトラブルの減少でプロジェクトの採算性が改善したことなどにより、営業利益20億79百万円(前期比207.5%)、経常利益21億3百万円(前期比196.7%)と大幅な増益となりました。
また、大協電子通信株式会社の連結子会社化による特別利益として、負ののれん発生益1億79百万円を計上したほか、法人税、住民税及び事業税ならびに法人税等調整額を計上した結果、親会社株主に帰属する当期純利益は、19億56百万円(前期比74.3%)と減少しましたが、これは前連結会計年度において繰延税金資産の回収可能性の判断に関する企業分類が変更されたことにより、親会社株主に帰属する当期純利益が大幅に増加したこととの比較によるものです。
事業部門別の連結販売実績は次のとおりであります。
なお、当社グループは、情報通信分野における機器の販売及びサービスの提供を行う単一の事業活動を営んでいるため、事業部門別に記載しております。
情報通信機器部門
情報通信機器部門におきましては、富士通株式会社および同社グループとの連携強化やWindows7サポート終了と消費税改正に伴う入替需要が当初の想定を上回ったことにより、受注高は124億98百万円(前期比105.2%)、売上高は134億88百万円(前期比119.6%)と増加しました。
ソリューションサービス部門
ソリューションサービス部門におきましては、受注高は266億43百万円(前期比106.1%)、売上高は277億28百万円(前期比114.6%)となりました。同部門の内訳は以下のとおりです。
ソフトウェアサービスでは、公共分野が減少したものの民需分野が堅調に推移したことに加え、取得いたしました連結子会社の売上高が主にソフトウェアサービスに属するため、売上高は188億80百万円(前期比121.1%)と大きく増加いたしました。
保守サービスでは、ストックビジネスが堅調に推移したことにより、売上高は57億89百万円(前期比101.8%)となりました。
ネットワーク工事では、受注高が既存顧客を中心に堅調に推移したことにより、売上高は30億58百万円(前期比105.0%)となりました。
当社グループでは、2020年3月期(第67期)から2022年3月期(第69期)までの3カ年を対象とした中期経営計画「D’s WAY(ディーズウェイ)」を策定し公表しておりますが、1年目である当連結会計年度においては、事業部門別実績の通りWindows7サポート終了と消費税改正に伴う入替需要が想定を上回ったこと、およびプロジェクトの開始から終了までの管理を徹底したこと等により売上高、利益ともに大幅に中期経営計画を上回る結果となりました。
| 2020年3月期 (当連結会計年度) | 増減 | |||
| 中期経営計画 | 実績 | 金額 | 率 | |
| 売上高 | 38,030百万円 | 41,217百万円 | 3,187百万円 | 8.4% |
| 営業利益 | 1,070百万円 | 2,079百万円 | 1,009百万円 | 94.3% |
| 営業利益率 | 2.8% | 5.1% | - | - |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 690百万円 | 1,956百万円 | 1,266百万円 | 183.5% |
| ROE (自己資本利益率) | 9.7% | 24.0% | - | - |
| 自己資本比率 | 27.8% | 33.0% | - | - |
(注) 自己資本は、期末日現在の金額にて算定しております。
②キャッシュ・フローの状況
営業活動によるキャッシュ・フローは、16億39百万円の収入(前期は11億円の収入)となりました。これは主に
税金等調整前当期純利益21億84百万円、売上債権の減少による13億84百万円の収入、仕入債務の減少による17億99
百万円の支出、等によるものであります。
投資活動によるキャッシュ・フローは、21百万円の収入(前期は77百万円の支出)であり、主に子会社株式の取
得によるものであります。
財務活動によるキャッシュ・フローは、8億45百万円の支出(前期は2百万円の支出)であり、主に借入金の返
済によるものであります。
これらの結果、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は、前連結会計年度の期末残高より8億16
百万円増加し、54億56百万円となりました。
③生産、受注及び販売の実績
当社グループは、情報通信分野における機器の販売及びサービスの提供を行う単一の事業活動を営んでいるため、事業部門別に記載しております。
a.受注実績
当連結会計年度における受注実績を事業部門別に示すと、次のとおりであります。
| 事業部門別 | 受注高(千円) | 前年同期比(%) | 受注残高(千円) | 前年同期比(%) |
| 情報通信機器 | 12,498,093 | 105.2 | 2,308,435 | 70.0 |
| ソリューションサービス | ||||
| ソフトウェアサービス | 18,010,059 | 109.3 | 8,593,792 | 90.8 |
| 保守サービス | 5,657,248 | 98.7 | 1,252,191 | 90.4 |
| ネットワーク工事 | 2,976,349 | 102.9 | 613,423 | 88.2 |
| 小計 | 26,643,657 | 106.1 | 10,459,407 | 90.6 |
| 合計 | 39,141,750 | 105.8 | 12,767,843 | 86.0 |
(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
b.販売実績
当連結会計年度における販売実績を事業部門別に示すと、次のとおりであります。
| 事業部門別 | 販売高(千円) | 前年同期比(%) |
| 情報通信機器 | 13,488,384 | 119.6 |
| ソリューションサービス | ||
| ソフトウェアサービス | 18,880,626 | 121.1 |
| 保守サービス | 5,789,728 | 101.8 |
| ネットワーク工事 | 3,058,313 | 105.0 |
| 小計 | 27,728,668 | 114.6 |
| 合計 | 41,217,053 | 116.2 |
(注)1 最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
| 相手先 | 前連結会計年度 (自 2018年4月1日 至 2019年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2019年4月1日 至 2020年3月31日) | ||
| 富士通株式会社 | 金額(千円) | 割合(%) | 金額(千円) | 割合(%) |
| 2,891,670 | 8.2 | 1,749,845 | 4.2 | |
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.売上および売上原価
当情報サービス業界におきましては、IoTやAIなど新技術を活用した先進事例が一部で実現する一方、民需分野では企業規模の大小を問わず慎重な投資姿勢は維持しながらも、人手不足を背景とした生産性向上や合理化目的のICT投資を中心に企業のシステム投資は回復する傾向も見られ、売上高は412億17百万円(前期比116.2%)、売上原価は316億69百万円(前期比112.4%)となりました。売上高総利益率は23.2%となりました。
情報通信機器部門におきましては、富士通株式会社及び同社グループとの連携強化やWindows7サポート終了と消費税改正に伴う入替需要等により受注高が増加し、売上高は134億88百万円(前期比119.6%)と全売上高の32.7%(前期31.8%)となりました。
ソフトウェアサービスでは、公共分野が減少したものの民需分野が堅調に推移したことに加え、取得いたしました連結子会社の売上高が主にソフトウェアサービスに属するため、売上高は188億80百万円(前期比121.1%)となりました。
保守サービスでは、ストックビジネスが堅調に推移したことにより、売上高は57億89百万円(前期比101.8%)となりました。
ネットワーク工事では、受注高が既存顧客を中心に堅調に推移したことにより、売上高は30億58百万円(前期比105.0%)となりました。
その結果、ソリューションサービス部門の売上高は、277億28百万円(前期比114.6%)と全売上高の67.3%(前期68.2%)となりました。
売上原価は、ハードウェアの販売に係る情報通信機器の原価率は85.5%(前期85.0%)となりました。ソリューションサービスにおけるソフトウェアサービスの原価率は66.3%(前期72.6%)、保守サービスの原価率は87.0%(前期85.2%)、ネットワーク工事の原価率は84.2%(前期83.3%)となりました。
b.販売費及び一般管理費
販売費及び一般管理費は74億67百万円(前期比118.6%)であり、売上高に占める割合は18.1%(前期17.7%)となりました。
c.営業外損益
営業外収益は65百万円(前期比64.8%)、営業外費用は42百万円(前期比123.8%)であり、ほぼ毎期継続して発生するものであり、基本的に財務活動を行う上で必要となるものと判断しております。今後とも営業成績に大きな影響を及ぼすような財務活動による営業外の収支は発生しないものと判断しております。
d.特別利益
特別利益1億95百万円は負ののれん発生益1億79百万円及び投資有価証券売却益15百万円であります。
e.特別損益
特別損失1億13百万円は投資有価証券評価損80百万円、減損損失32百万円及び投資有価証券売却損1百万円であります。
f.法人税等
法人税、住民税及び事業税は3億82百万円(前期比139.8%)、法人税等調整額は△1億37百万円(前期法人税等調整額△20億52百万円)であります。
g.親会社株主に帰属する当期純利益
親会社株主に帰属する当期純利益は19億56百万円(前期比74.3%)となりました。1株当たり当期純利益は142円89銭(前期1株当たり当期純利益192円17銭)となりました。
②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
a.資金需要
当社グループの主な短期的な資金需要の主なものは、当社グループの販売目的である情報通信機器等の仕入、製造費用、及び販売費及び一般管理費等の営業費用であります。また、販売費及び一般管理費の主なものは人件費、賃借料などであります。当社グループの短期的な資金の源泉は、主に営業活動によって獲得した現金です。その結果、当連結会計年度の営業活動によるキャッシュ・フローは、16億39百万円の収入(前期は11億円の収入)となりました。今後、当社グループの新たな事業の基盤となるデジタルトランスフォーメーション推進に当たり、人件費の増加やパートナーとの連携による支出の増加を見込んでおります。
当社グループは、前連結会計年度に子会社を2社追加取得、当連結会計年度に子会社を1社追加取得いたしました。これは、当社グループの事業活動に必要な技術者を中心とした人事確保、新たな技術の習得を目的としており、今後も中期経営計画に沿って投資を継続する予定であります。
株主還元といたしましては、当連結会計年度において、1株当たり年間6円、総額81百万円の配当金の支払いを行いました。また、2020年6月25日に開催された当社の定時株主総会において、2020年3月31日現在の株主に対し、1株当たり10円の配当、総額1億36百万円の期末配当を2020年6月26日に実施することが承認されました。
以上の結果、当連結会計年度の期末日における現預金残高は55億13百万円となり、今後の資金需要には十分対応できる水準と考えております。
b.財務政策
当社グループは運転資金の安定的かつ機動的な確保を重視した資金調達を基本方針としており、子会社の取得等の多額の資金需要に対しては、必要に応じて外部金融機関から資金調達しております。また、当社グループは、資金の効率的な活用と金融費用の削減を目的として、CMS(キャッシュ・マネジメント・システム)を導入しております。さらに、グループ内の資金調達・管理の一元化を行い、より一層グループ全体の資金効率化を進めてまいります。当連結会計年度末における借入金は、短期借入金30億円、長期借入金2億64百万円及び社債1億50百万円であります。
当社グループは、営業活動によるキャッシュ・フローの創出能力と、金融機関との相対取引により、当社グループの成長を維持するための運転資金の確保・調達が可能であると判断しております。
③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。連結財務諸表は連結会計年度末日における資産・負債の報告数値等の作成について、見積り・判断を行って算出する必要があります。実際の結果は様々な要因による不確実性があり、見積りと異なる場合があります。経営陣は主に財政状態および経営成績に関する以下の項目が影響を及ぼすものと判断しております。
a.たな卸資産
当社グループは、連結会計年度末日におけるたな卸資産の商談の状況等を総合的に判断して陳腐化等の見積りを行い、これに基づき評価損を計上しております。また、当社グループは、受注契約に係る将来の損失に備えるため、翌連結会計年度以降に損失が発生すると見込まれる金額を受注損失引当金として計上しております。今後の実際の市場動向や、商談推移の如何により計上した評価損等の過不足が発生する可能性があります。
b.固定資産(のれんを含む)の減損
当社グループは、事業資産について経営環境の悪化により経常的な収益が見込めなくなった場合、帳簿価額を回収可能価額まで減額しております。なお回収可能価額は、将来キャッシュ・フローを割り引いて算定した使用価値としております。また、遊休資産については、帳簿価額に対し時価が著しく下落している場合、帳簿価額を回収可能価額まで減額しております。今後の地価動向や景気動向等によっては、固定資産の減損会計の適用に伴う損失処理が発生する可能性があります。
c.株式等の減損
当社グループは、取引関係の安定的な推移を目的として顧客および金融機関の株式等を保有しております。これらの中には連結会計年度末の時価が確定している上場株式等と時価が未確定の非上場株式等とが混在しております。当社グループでは個別銘柄ごとに時価の推移や発行体の財政状態等を見積り評価損等の計上を行っております。今後の株式市場の動向や、株式発行体の業績如何によっては追加すべき評価損等が発生する可能性があります。
d.賞与引当金
当社グループは、当連結会計年度に含まれる将来の支給見込額の日数按分額に基づき費用および引当金を計上しております。当社における従業員に係る賞与支給額は、賞与支給の都度労働組合との合意を要するため、将来時点の個別事情により当連結会計年度末に想定した見込額と異なる可能性があります。
e.退職給付債務
当社グループは、退職給付債務を数理計算上に仮定される各種の前提条件により計算しております。前提条件には、割引率、長期期待運用収益率、退職率、死亡率などが含まれております。実際の結果がこれらの前提条件と異なった場合には、将来期間において認識される費用又は債務の金額に影響を及ぼす可能性があります。
f.繰延税金資産
当社グループは、繰延税金資産について、決算の都度、将来の課税所得の見込みに基づき回収可能性の判断を実施しております。将来の期間にわたる課税所得の試算においては、慎重な判断に基づき、発生の確実性の高いと想定される金額により計算しておりますが、実際の課税所得が当初想定したものと異なる場合があります。これにより当連結会計年度末における繰延税金資産の回収可能見込額に過不足が発生する可能性があります。