有価証券報告書-第80期(平成26年4月1日-平成27年3月31日)

【提出】
2015/06/25 9:56
【資料】
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【項目】
111項目

財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析

(1)重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されており、重要な会計方針につきましては、≪第5 経理の状況 1.連結財務諸表等(1)連結財務諸表 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項≫ に記載しているとおりであります。この連結財務諸表の作成にあたっては、会計基準の範囲内で一定の見積りがなされ、引当金の計上等の数値に反映されております。これらの見積りについては、必要に応じて見直しを行っておりますが、不確実性があるため、実際の結果が見積りと異なる場合があります。
(2)経営成績の分析
当連結会計年度における売上高及び各利益の分析内容は、以下のとおりであります。
(売上高)
当水産流通業界におきましては、国際競争の激化等により仕入価格が上昇したことや運送・保管コストが増加傾向にあるなかで取扱数量は伸び悩みが続く等、引き続き厳しい経営環境となりました。
当社グループでは、安全・安心な水産物を安定供給するという社会的責任を果たすべく、産地出荷者とのネットワーク強化等に努めてまいりました。その結果、養殖事業用の餌などの市場外販売が堅調に推移したことから売上高は1,333億13百万円(前期比1.0%増)となりました。
(営業利益)
営業利益については、適時適切な集荷への取り組みや効率的な在庫管理に努めるなど原価管理に注力した結果、売上総利益は68億13百万円(前期比5.3%増)となりました。また、減価償却費などの販売費及び一般管理費が増加しましたが、営業利益は4億7百万円(前期比152.9%増)となりました。
(経常利益)
営業外損益において受取配当金64百万円、賃貸利益62百万円を計上したこと等により、経常利益は5億7百万円(前期比57.3%増)となりました。
(当期純利益)
特別利益として固定資産売却益47百万円等を計上し、特別損失として固定資産除却損14百万円等を計上いたしました。
その結果、税金等調整前当期純利益は5億47百万円(前期比62.3%増)となりました。
また、税金費用として、法人税、住民税及び事業税を99百万円、法人税等調整額を△60百万円計上したことにより、当期純利益は5億7百万円(前期比107.2%増)となりました。
(3)資本の源泉及び資金の流動性の分析
①財政状態の分析
(流動資産)
当連結会計年度末における流動資産は、137億20百万円(前期比7億84百万円増)となりました。これは主に現金及び預金が2億77百万円、商品及び製品が4億62百万円増加したこと等によるものであります。
(固定資産)
当連結会計年度末における固定資産は、60億96百万円(前期比67百万円減)となりました。これは主に投資有価証券が時価の上昇により3億99百万円増加した一方、資産売却や減価償却費の計上に伴い有形固定資産が3億24百万円、無形固定資産が1億23百万円減少したこと等によるものであります。
(流動負債)
当連結会計年度末における流動負債は、111億24百万円(前期比1億7百万円増)となりました。これは主に短期借入金(1年内返済予定の長期借入金を含む)が6億93百万円減少した一方、支払手形及び買掛金が5億96百万円、未払消費税等が1億29百万円増加したこと等によるものであります。
(固定負債)
当連結会計年度末における固定負債は、32億75百万円(前期比3億84百万円減)となりました。これは主に繰延税金負債が1億20百万円増加した一方、「退職給付に関する会計基準」を適用したこと等により退職給付に係る負債が3億3百万円、長期借入金が1億66百万円減少したこと等によるものであります。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産は、54億17百万円(前期比9億93百万円増)となりました。これは主に当期純利益を5億7百万円計上したこと等により利益剰余金が6億6百万円増加し、その他有価証券評価差額金が3億16百万円増加したこと等によるものであります。
②キャッシュ・フローの分析
キャッシュ・フローの状況につきましては、≪第2 事業の状況 1.業績等の概要(2)キャッシュ・フロー≫ に記載しております。また、キャッシュ・フローの指標のトレンドは以下のとおりであります。
(キャッシュ・フローの指標)
平成23年3月期平成24年3月期平成25年3月期平成26年3月期平成27年3月期
自己資本比率(%)18.820.121.023.227.3
時価ベースの自己資本比率(%)11.310.310.313.114.2
キャッシュ・フロー対有利子負債比率(年)34.22.315.6-3.4
インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍)1.924.63.7-28.9

(注) 自己資本比率:自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/営業キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:営業キャッシュ・フロー/利払い
※各指標はいずれも連結ベースの財務数値により算出しております。
※株式時価総額は、期末株価終値×期末発行済株式数(自己株式控除後)により算出しております。
※営業キャッシュ・フローは、連結キャッシュ・フロー計算書の営業活動によるキャッシュ・フローを使用しております。有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っている全ての負債を対象としております。また、利払いについては、連結キャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を使用しております。
※平成26年3月期のキャッシュ・フロー対有利子負債比率及びインタレスト・カバレッジ・レシオについては、営業キャッシュ・フローがマイナスのため記載しておりません。
(4)経営課題と今後の方針
当連結会計年度の経営成績及び財政状態を踏まえて、当社グループは≪3.対処すべき課題≫ に記載のとおり、市場間のネットワークを重視した営業戦略に基づいて収益基盤を確保し、財政面においても保有資産の見直しによる財務体質の強化に取り組んでまいります。
なお、本項の将来に関する記載は、有価証券報告書提出日現在において判断したものであります。