有価証券報告書-第17期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)
(財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析)
(1) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
IFRSに準拠した連結財務諸表の作成において、経営者は会計方針の適用並びに資産、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす判断、見積り及び仮定を設定することが義務付けられております。実際の業績はこれらの見積りと異なる場合があります。
見積り及びその基礎となる仮定は継続して見直しております。会計上の見積りの見直しによる影響は、見積りを見直した会計期間及び将来の会計期間において認識しております。
当社グループの連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは以下のとおりであります。
① 金融商品の公正価値
当社グループは、資産又は負債の公正価値を測定する際に、入手可能な限り、市場の観察可能なデータを用いております。 公正価値の具体的な算定方法は次のとおりであります。
(a)資本性金融資産 上場株式については、取引所の価格によっております。非上場株式については、割引将来キャッシュ・フローに基づく評価技法、類似会社の市場価格に基づく評価技法、純資産価値に基づく評価技法、その他の評価技法を用いて算定しております。非上場株式の公正価値測定に当たっては、割引率、評価倍率等の観察可能でないインプットを利用しており、必要に応じて一定の非流動性ディスカウント、非支配持分ディスカウントを加味しております。非上場株式の公正価値の評価方針及び手続の決定はコーポレートにおいて行っており、評価モデルを含む公正価値測定については、個々の株式の事業内容、事業計画の入手可否及び類似上場企業等を定期的に確認し、その妥当性を検証しております。
(b)デリバティブ金融資産及びデリバティブ金融負債
通貨関連デリバティブ 為替予約取引、直物為替先渡取引、通貨オプション取引及び通貨スワップ取引については、期末日の先物為替相場に基づき算出しております。
金利関連デリバティブ 金利スワップについては、将来キャッシュ・フローを満期日までの期間及び信用リスクを加味した利率で割り引いた現在価値により算定しております。
商品関連デリバティブ 商品先物取引については、期末日現在の取引所の最終価格により算定しております。商品先渡取引、商品オプション取引及び商品スワップ取引については、一般に公表されている期末指標価格に基づいて算定しております。
② 非金融資産の減損
当社グループは期末日において、資産が減損している可能性を示す兆候があるか否かを判定し、減損の兆候が存在する場合には当該資産の回収可能価額を見積っております。のれん及び耐用年数の確定できない無形資産については毎期、さらに減損の兆候がある場合には都度、減損テストを実施しております。個別資産又は資金生成単位の帳簿価額が回収可能価額を超過する場合には、当該資産は回収可能価額まで減額し、減損損失を認識しております。
回収可能価額は、個別資産又は資金生成単位の処分コスト控除後の公正価値と使用価値のいずれか高い金額としております。公正価値は市場参加者間の秩序ある取引において成立し得る価格を合理的に見積もって算定しております。使用価値は、貨幣の時間価値及び個別資産又は資金生成単位に固有のリスクに関する現在の市場の評価を反映した税引前の割引率を用いて 、見積将来キャッシュ・フローを割引いて算定しております。将来キャッシュ・フロー見積りにあたって利用する事業計画は原則として5年を限度としております。なお、当社グループは、使用価値及び公正価値の算定上の複雑さに応じて外部専門家を適宜利用しております。
過年度にのれん以外の資産について認識した減損損失については、期末日において、認識した減損損失がもはや存在しない又は減少している可能性を示す兆候があるか否かを判定しております。このような兆候が存在する場合には、回収可能価額の見積りを行い、当該回収可能価額が資産の帳簿価額を上回る場合には、帳簿価額を回収可能価額まで増額し、減損損失の戻入れを認識しております。のれんについて認識した減損損失は、以後の期間において戻入れておりません。
なお、持分法適用会社に対する投資の帳簿価額の一部を構成するのれんは区分して認識しないため、個別に減損テストを実施しておりません。持分法適用会社に対する投資が減損している可能性が示唆されている場合には、投資全体の帳簿価額について回収可能価額を帳簿価額と比較することにより単一の資産として減損テストを行っております。
当社グループでは、固定資産の減損会計等の会計上の見積りについて、連結財務諸表作成時において入手可能な情報に基づき実施しております。新型コロナウイルス感染症の影響は、事業や地域によってその影響や程度が異なるものの、足元の状況が少なくとも3ヶ月(2020年6月まで)継続し、一定の期間を経て回復するという仮定に基づき会計上の見積りを行っております。
③ 引当金
引当金は、過去の事象の結果として現在の債務(法的債務又は推定的債務)を有しており、当該債務を決済するために経済的便益を有する資源の流出が生じる可能性が高く、当該債務の金額について信頼性のある見積りが可能である場合に認識しております。
貨幣の時間的価値の影響に重要性がある場合、当該負債に特有のリスクを反映させた現在の税引前の割引率を用いて割引いた金額で引当金を計上しております。
④ 確定給付制度債務の測定
確定給付制度は、確定拠出制度以外の退職給付制度であります。確定給付制度債務は、制度ごとに区別して、従業員が過年度及び当年度において提供したサービスの対価として獲得した将来給付額を見積り、当該金額を現在価値に割り引くことによって算定しております。制度資産の公正価値は当該算定結果から差し引いております。
割引率は、当社グループの確定給付制度債務と概ね同じ満期日を有するもので、かつ支払見込給付と同じ通貨建ての、主として報告日における信用格付けAAの債券の利回りであります。
過去勤務費用は、即時に純損益で認識しております。
当社グループは、確定給付制度から生じるすべての確定給付負債(資産)の純額の再測定を即時にその他の包括利益で認識しており、直ちに利益剰余金に振り替えております。
⑤ 繰延税金資産の回収可能性
繰延税金資産及び繰延税金負債は、資産及び負債の帳簿価額と税務基準額との差額である一時差異、税務上の繰越欠損金及び繰越税額控除について認識しており、期末日における法定税率又は実質的法定税率、及び税法に基づいて、資産が実現する期又は負債が決済される期に適用されると予想される税率又は税法で算定しております
繰延税金資産は、将来減算一時差異、税務上の繰越欠損金及び繰越税額控除のうち、将来課税所得に対して利用できる可能性が高いものに限り認識しております。繰延税金資産の帳簿価額は期末日において再検討しており、繰延税金資産の便益を実現させるだけの十分な課税所得を稼得する可能性が高くなくなった範囲で繰延税金資産の帳簿価額を減額しております。
(2) 当連結会計年度の経営成績の分析
当連結会計年度(以下、当期という)は、米中貿易摩擦や中国経済成長の鈍化、Brexitの迷走、中東情勢などにより、世界的な経済成長の減速感が高まりました。加えて、新型コロナウイルスのパンデミックの影響が出始め、「ヒト・モノ」の動きが大きく制限され、全世界において経済環境は急激に悪化しています。各国政府は、感染の拡大防止対策や財政・金融対策を打ち出し、早期終息と国民生活へ与える影響の最小化に努めているものの、予断を許さない状況です。
米国は、米中貿易に関する合意に至るなど成長の改善も見込まれていましたが、新型コロナウイルス感染拡大による個人消費及び企業活動の停滞により、経済成長の急減速が生じています。
欧州は、中国向けなどの外需停滞や、Brexit後の不確実性により成長が低迷しておりましたが、加えて新型コロナウイルスの感染拡大によりEUの求心力低下が顕在化し、経済・政治の両面で先行きの不透明感が増しています。
中国は、新型コロナウイルスの感染拡大により、生産など供給面が停止、加えて人の移動制限もあり需要面も減退しており、GDP成長率が初のマイナスとなる等、経済の減速感が強まっています。
アジアは、これまで輸出や民間消費が成長を支えて来たものの、各国で新型コロナウイルスの影響が拡大しており、世界的な景気減速や、サプライチェーンの分断、消費抑制により、今後成長率が下押しされる恐れがあります。
日本は、緩やかな景気回復基調にありましたが、新型コロナウイルスの感染拡大を受け、外需の低迷や消費活動の停滞により、景気は急速に悪化しております。
当期の経営成績を分析しますと、次のとおりであります。
収益は、合成樹脂取引の減少やメタノール価格の下落などによる化学での減収や、海外石炭事業の販売価格下落などによる金属・資源での減収などにより、1兆7,548億25百万円と前期比5.5%の減収となりました。
売上総利益は、収益の減少などにより、前期比204億62百万円減少の2,204億94百万円となりました。
税引前利益は、一般炭炭鉱権益の売却などによるその他の収益・費用の増加があったものの、売上総利益の減益に加え、持分法による投資損益の減少などにより、前期比193億54百万円減少の755億28百万円となりました。
当期純利益は、税引前利益755億28百万円から、法人所得税費用109億54百万円を控除した結果、当期純利益は前期比106億46百万円減少の645億73百万円となりました。また、親会社の所有者に帰属する当期純利益(以下、当期純利益という)は前期比95億98百万円減少し、608億21百万円となりました。
在外営業活動体の換算差額やその他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産(以下、FVTOCIの金融資産)や、当期純利益の減益などにより、当期包括利益は前期比573億9百万円減少し、23億61百万円の損失となりました。また、親会社の所有者に帰属する当期包括利益は前期比551億58百万円減少し、42億20百万円の損失となりました。
次に、これをセグメント別に分析しますと、以下のとおりであります。
<自動車>収益は、国内外自動車ディーラー事業などの新規取得があったものの、海外自動車ディストリビューター事業での販売台数減少などにより、2,252億76百万円と前期比7.1%の減収となりました。当期純利益は、前期における自動車関連会社の売却によるその他の収益・費用の減少などにより、前期比40億29百万円減少し、23億80百万円となりました。
当期は中核ビジネスである自動車販売事業について、下期にタイ、ロシア、フィリピンなどにおける市況悪化により、計画比未達となったものの、有望市場でのM&Aによる新たな事業領域の拡大を図っております。地域密着型のセールス・マーケティング力とアフターセールサービスの強化、先進デジタル技術を取り入れた機能強化を通じて事業のバリューアップを図ると共に、販売金融事業の強化、先進デジタル技術を取り入れた新たなサービス事業の構築にも積極的に取り組んでおります。
<航空産業・交通プロジェクト>収益は、航空機関連取引における増収などにより、356億31百万円と前期比28.1%の増収となりました。当期純利益は、保有船舶の減損によるその他の収益・費用の減少などにより、前期比21億68百万円減少し、17億94百万円となりました。
当期は保有船舶の減損等により計画比未達となったものの、国内における民間航空機代理店事業での豊富な実績を基に、航空・防衛産業関連機器の輸出入販売のみならず、経年機や退役機の中古部品を航空・整備会社に販売するパーツアウト事業や、ビジネスジェット事業に積極的に取り組んでおります。また、当期に参画した熊本空港をはじめとして、国内外で空港運営事業を展開し、空港を起点とした周辺ビジネスへの展開を志向しております。交通インフラ事業においては、インドにおけるデリー~ムンバイ間貨物専用鉄道の建設、北米における鉄道関連事業など地域の交通インフラを支える分野での事業展開を進めております。船舶については新造船や中古船などの各種船舶及び舶用機器販売事業を軸として推進しております。
<機械・医療インフラ>収益は、産業機械取引の増加などにより、1,237億25百万円と前期比15.6%の増収となりました。当期純利益は、売上総利益の増益に加え、持分法による投資損益の増加などにより、前期比18億4百万円増加し、45億67百万円となりました。
当期は軸受事業やプラント事業が伸び悩みましたが、トルコ病院PPP事業の好調な進捗が寄与し、全体としては概ね計画通りに推移しました。産業機械やベアリングの取り扱いに加え、PPP(官民連携事業)型病院運営事業では、施設運営サービスを含めた収益モデルの確立と、周辺に広がるヘルスケア・ビジネスの創出に取り組んでおります。プラント事業においては、資本参加したタイのエンジニアリング会社との協業を核としつつ、リサイクル、環境関連プロジェクトにも注力しております。5G時代到来を見据え、先端産業分野においては、生体認証技術を駆使した事業や、医療分野では、遠隔医療・介護への取り組みを行っております。
<エネルギー・社会インフラ>収益は、海外ガス火力発電事業での増収などにより、820億9百万円と前期比9.7%の増収となりました。当期純利益は、石油ガス権益の減損などによるその他の収益・費用の減少があったものの、売上総利益の増益などにより、前期比38億46百万円増加し、96億32百万円となりました。
当期は太陽光発電事業の新規運転開始や一部持分譲渡益の認識により、前期比で増益となりました。当社は持続可能な社会の実現を目指して、環境負荷を抑えたエネルギー供給事業に取り組み中です。新興国ではLNG調達から受入基地・発電所運営までの一体型事業を推進し、米国では石炭火力発電から最新鋭ガス火力発電への転換を推進しています。再生可能エネルギー分野では、世界15カ所での太陽光発電を軸として、欧州と米国での陸上風力、台湾洋上風力、国内バイオマス発電にも参入し、着実に収益を積み上げております。社会インフラ分野では、ミャンマーにて通信タワー事業へ参画しており、今後もデータ通信・処理需要増加に応えるインフラ整備事業を進めてまいります。
<金属・資源>収益は、海外石炭事業の販売価格下落などにより、3,505億19百万円と前期比8.5%の減収となりました。当期純利益は、一般炭炭鉱権益の売却などによるその他の収益・費用の増加があったものの、売上総利益の減益に加え、持分法による投資損益の減少などにより、前期比103億59百万円減少し、201億4百万円となりました。
当期は石炭市況の下落、軟調な鉄鋼需要により計画比未達となりました。石炭・鉄鉱石・ベースメタル・レアメタル・インダストリアルミネラルなどの金属資源分野において、上流権益投資及びトレーディング事業に加え、市況に左右されにくい安定収益基盤確立に向けた資産ポートフォリオへの転換、事業系ビジネスの創出・推進に取り組んでおります。特に石炭では世界的な環境意識の高まりや持続的な成長の観点から、インドネシア、豪州の一般炭権益の売却を進めており、原料炭権益については、豪州グレゴリー・クライナム炭鉱を取得するなど、バランスの取れたポートフォリオの構築を進めております。また、世界最大規模の鉄鋼総合商社メタルワンを通じて世界各国での鉄鋼製品の販売・加工・流通事業も展開しております。
<化学>収益は、合成樹脂取引の減少やメタノール価格の下落などにより、4,464億29百万円と前期比11.6%の減収となりました。当期純利益は、売上総利益の減益があったものの、販売費及び一般管理費の良化などにより、前期比2億85百万円増加し、92億69百万円となりました。
当期は主力商品市況や自動車生産台数減少に伴う中国を中心とした海外トレーディングの低迷により計画比未達となりました。主要事業であるメタノール事業においては、アジア・欧州での約200万トンのトレーディング、インドネシアKMI社の安定操業継続を軸として運営を実施すると共に、KMI社の経験を活かし新たなガスケミカル事業の実現に向け取り組んでおります。合成樹脂事業では、双日プラネットを中心にグローバルな販売・調達ネットワークを通じ、主力の自動車関連と包装資材向けに100万トンを超える合成樹脂を取り扱っており、環境関連商材の取り扱いにも注力しております。また、炭化水素系樹脂であるC5樹脂や、工業塩・レアアースといった無機化学・鉱産系商品のトレーディング・事業投資も展開しております。
<食料・アグリビジネス>収益は、海外肥料事業での取扱数量減少などにより、1,152億19百万円と前期比10.2%の減収となりました。当期純利益は、売上総利益の減益に加え、国内水産事業における固定資産の減損によるその他の収益・費用の減少などにより、前期比9億15百万円減少し、13億65百万円となりました。
当期は国内水産事業の減損や海外肥料事業での天候不順及び販売低迷により計画比未達となりました。アグリビジネス事業では、タイ、フィリピン、ベトナムでトップクラスの市場シェアの肥料事業を長年運営しており、この強みを活かしてミャンマーなどの周辺国での事業展開を進めております。食料事業では、国内外での原料供給のほか、製粉・製糖・製菓・製パンなどの加工事業、製品販売を手掛け、フィリピンで2017年に製粉会社へ参画し、小麦粉販売卸会社、製パン会社を設立しました。ベトナムでは、現地有力パートナーとの協業を通じて、食品、農業関連分野での展開を進めてまいります。
<リテール・生活産業>収益は、食肉取引の増加があったものの、木材取引や繊維製品取引の減少などにより、3,102億74百万円と前期比2.2%の減収となりました。当期純利益は、売上総利益の減益があったものの、不動産の売却によるその他の収益・費用の増加などにより、前期比2億39百万円増加し、59億63百万円となりました。
当期はベトナム製紙事業及び国内建材事業において市況悪化や販売低迷により計画比未達となりました。消費市場の「お客様起点のビジネス」にこだわり、「生活の豊かさ」と「利便性」を高める多様な事業、リテール事業、商業施設事業、畜肉事業、林産・繊維・物資事業などを展開しており、なかでも、経済成長が続くASEANをはじめ、新興国での事業拡大、機能の強化に取り組んでおります。特にベトナムでは食品流通プラットフォーム構築・林産や繊維トレードのサプライ拠点強化・段ボール原紙及び家庭紙の製造など、国内外の消費市場に関わる幅広い事業を推進しました。これまで培った生活産業ビジネスのネットワークを活用し、新たな地域に展開することで、生活基盤向上・近代化への需要に応えてまいります。
<産業基盤・都市開発>収益は、不動産取引の増加などにより、344億80百万円と前期比3.6%の増収となりました。当期純利益は、持分法による投資損益の増加などにより、前期比3億87百万円増加し、14億74百万円となりました。
当期は国内事業で厳しい業績となりましたが、海外工業団地事業での販売増加により計画を上回る推移となりました。海外では引き続きインドネシア・デルタマスシティでの工業団地事業が好調に推移し、さらに、日本人学校の開校や日系企業との住宅開発などスマートシティ化を含めた複合都市インフラ開発を推進しました。国内ではJ-REITに係るアセットマネジメント、ウエアハウジング・ブリッジファンド、プロパティマネジメントなどのバリューチェーンを意識した各事業の拡大を図りました。
(3) 資本の財源と資金の流動性及び調達状況について
① 財政状態
当期末の資産合計は、IFRS第16号「リース」の適用に伴う使用権資産の増加があったものの、営業債権及びその他の債権(流動)が煙草、化学で減少したことなどにより、前期末比667億74百万円減少の2兆2,302億85百万円となりました。
負債合計は、IFRS第16号「リース」の適用に伴うリース負債の増加があったものの、営業債務及びその他の債務(流動)が煙草、化学で減少したことなどにより、前期末比270億64百万円減少の1兆6,083億87百万円となりました。
資本のうち当社株主に帰属する持分合計は、為替や株価の変動によるその他の資本の構成要素の減少や自己株式の取得により、前期末比391億72百万円減少の5,791億23百万円となりました。
この結果、自己資本比率(※)は26.0%となりました。また、有利子負債総額から現金及び現金同等物、及び定期預金を差し引いたネット有利子負債は前期末比284億63百万円増加の6,131億74百万円となり、ネット有利子負債倍率(※)は1.06倍となりました。なお、有利子負債総額にはリース負債を含めておりません。
※自己資本比率及びネット有利子負債倍率の算出には、親会社の所有者に帰属する持分を使用しております。
次に、これをセグメント別に分析しますと、以下のとおりであります。
<自動車>当期末のセグメント資産は、使用権資産の増加などにより、前期末比127億51百万円増加の1,805億28百万円となりました。
<航空産業・交通プロジェクト>当期末のセグメント資産は、航空機関連の前渡金拠出による流動資産の増加などにより、前期末比49億18百万円増加の1,350億99百万円となりました。
<機械・医療インフラ>当期末のセグメント資産は、前期末比23億95百万円増加の1,238億91百万円となりました。
<エネルギー・社会インフラ>当期末のセグメント資産は、国内太陽光発電事業会社の一部売却などにより、前期末比213億1百万円減少の2,631億72百万円となりました。
<金属・資源>当期末のセグメント資産は、為替の変動による持分法で会計処理されている投資の減少などにより、前期末比214億52百万円減少の4,431億13百万円となりました。
<化学>当期末のセグメント資産は、海外地域における化学品、合成樹脂取引の減少による営業債権及びその他の債権の減少などにより、前期末比295億43百万円減少の2,690億31百万円となりました。
<食料・アグリビジネス>当期末のセグメント資産は、前期末比37億80百万円増加の1,288億96百万円となりました。
<リテール・生活産業>当期末のセグメント資産は、煙草関連取引における営業債権及びその他の債権の減少などにより、前期末比254億13百万円減少の3,703億25百万円となりました。
<産業基盤・都市開発>当期末のセグメント資産は、使用権資産の増加などにより、前期末比46億32百万円増加の771億75百万円となりました。
② キャッシュ・フロー
当期のキャッシュ・フローの状況は、営業活動によるキャッシュ・フローは405億10百万円の収入、投資活動によるキャッシュ・フローは356億69百万円の支出、財務活動によるキャッシュ・フローは121億64百万円の支出となりました。これに現金及び現金同等物に係る換算差額を調整した結果、当期末における現金及び現金同等物の残高は2,726億51百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当期の営業活動による資金は、営業収入及び配当収入などにより405億10百万円の収入となりました。前期比では559億66百万円の収入減少となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当期の投資活動による資金は、投資の売却などによる収入がありましたが、豪州原料炭炭鉱権益の取得やミャンマー通信インフラ事業への投資などによる支出により356億69百万円の支出となりました。前期比では65億31百万円の支出減少となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当期の財務活動による資金は、配当金の支払い及び自己株式の取得などにより121億64百万円の支出となりました。前期比では627億43百万円の支出減少となりました。
中期経営計画2020におけるキャッシュ・フローマネジメントにつきましては、期間収益と資産入替により創出されたキャッシュの範囲内で成長投資と株主還元をマネージしていくこととしております。加えて、短期の運転資金増減の影響を受けない基礎的キャッシュ・フローを中期経営計画3ヵ年累計で黒字とする計画としております。
当期は、基礎的営業キャッシュ・フローの積み上がりに加え、資産入替による回収が順調に進んだことにより、基礎的キャッシュ・フロー、フリー・キャッシュ・フロー共に黒字となりました。成長投資につきましては、自動車の販売金融会社のほか、太陽光、洋上風力などの再生可能エネルギー、通信タワーをはじめとするインフラ系、空港、商業施設などの投資を810億円実行いたしました。株主還元におきましては、連結配当性向を30%程度とする中期経営計画2020における配当に関する基本方針に基づき、配当を行いました。また、当社株式の需給への影響に備えるため及び資本効率の向上を図るために、自己株式の取得を実行しております。

③ 資金の流動性と資金調達について
当社グループは、「中期経営計画2020」におきまして、従来と同様に、資金調達構造の安定性維持・向上を財務戦略の基本方針とし長期調達比率の維持、また経済・金融環境の変化に備えた十分な手元流動性の確保により、安定した財務基盤の維持に努めており、当期末の流動比率は161.4%、長期調達比率は79.1%となりました。
長期資金調達手段のひとつである普通社債につきましては、2019年11月に100億円を発行いたしました。引き続き金利や市場動向を注視し、適切なタイミング、コストでの起債を検討してまいります。
また、資金調達の機動性及び流動性確保の補完機能を高めるため、円貨1,000億円(未使用)及び16億米ドル(2.6億米ドル使用)の長期コミットメントライン契約を有しております。
(目標とする経営指標の達成状況等)
「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (2) 今後の見通し及び対処すべき課題」をご参照下さい。
(販売、仕入及び成約の状況)
① 販売の状況
「(2) 当連結会計年度の経営成績の分析」及び「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項 5 セグメント情報」をご参照下さい。
② 仕入の状況
仕入は販売と概ね連動しているため、記載は省略しております。
③ 成約の状況
成約は販売と概ね連動しているため、記載は省略しております。
※将来情報に関するご注意
上記の文中における将来に関する事項は、現在入手可能な情報から当社が当期末現在において合理的であるとした判断及び仮定に基づいて記載しております。「2 事業等のリスク」に記載の要因及びその他の要因により、実際の連結業績は見通しとは異なる可能性があります。新型コロナウイルス感染症の拡大による影響については、2020年3月末時点において当社が把握している情報を基に、足元の状況が3ヶ月継続すると仮定して算出しております。今後の実際の感染拡大の収束時期や、内外主要市場の経済環境、為替相場の変動など様々な要因により、実際の業績等は大きく変動する可能性があります。