有価証券報告書-第62期(平成30年4月1日-平成31年3月31日)
「『税効果会計に係る会計基準』の一部改正」(企業会計基準第28号 平成30年2月16日)等を当連結会計年度の期首から適用しており、財政状態の状況については、当該会計基準等を遡って適用した後の数値で前連結会計年度との比較・分析を行なっております。
当社グループは、スーパーマーケット事業の単一セグメントであるため、セグメント情報は記載しておりません。
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
イ 財政状態
(資産)
当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末に比べ10,691百万円増加し、224,315百万円となりました。これは主に、流動資産のその他に含まれている預け金、新規出店及び既存店の改装並びにサポートセンター(本社)移転等に係る投資により有形固定資産、新情報システムに係る投資により無形固定資産のその他に含まれているソフトウエアがそれぞれ増加したためであります。
(負債)
当連結会計年度末の負債は、前連結会計年度末に比べ1,274百万円増加し、130,259百万円となりました。これは主に、借入金が減少したものの、流動負債のその他に含まれている未払消費税等、買掛金及び未払法人税等が増加したためであります。
(純資産)
当連結会計年度末の純資産は、前連結会計年度末に比べ9,416百万円増加し、94,055百万円となりました。これは主に、親会社株主に帰属する当期純利益の計上により利益剰余金が増加したためであります。
ロ 経営成績
当連結会計年度における小売業を取り巻く経済環境は、多発した自然災害の影響を受けながらも、雇用・所得環境の改善を背景として緩やかな回復基調で推移いたしましたが、中国経済の失速リスクなど不確実な世界情勢に端を発する国内経済への影響が懸念されます。一方で、人手不足に伴う人件費の増加、原油価格上昇に伴う電気料金の高騰などの経営リスクが顕在化しているほか、ドラッグストアやネット通販など、事業領域・形態の多様化による業種・業態の枠を越えた競争はより熾烈となり、厳しい経営環境にありました。
このような経営環境の下、当社グループは「『豊かで楽しい食生活』を提案するグループとして、圧倒的なNo.1になること」を長期ビジョンとして掲げ、企業価値の創造と持続的な成長に向け取組んでおります。
当社におきましては、「ミールソリューションの充実」と「価格コンシャスの強化」を基本方針とし、当期からスタートした第9次中期経営計画では「『ヤオコーウェイ』の確立」をメインテーマに、「『チェーン』を強くする構造改革」、「商圏内シェアアップ(1km商圏シェアアップ)」を優先課題として、「商品・販売戦略」、「運営戦略」、「育成戦略」、「出店・成長戦略」の4つの戦略を柱に各々アクションプランを掲げ施策を推進しております。
上記の結果、当連結会計年度における売上高は417,709百万円(前期比4.9%増)、営業利益は17,900百万円(同5.5%増)、経常利益は17,488百万円(同5.8%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は11,798百万円(同7.2%増)となりました。
なお、個別では30期連続の増収増益を達成しております。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ824百万円増加し、15,693百万円となりました。各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果、得られた資金は22,970百万円(前期比4,357百万円増)となりました。これは主に、法人税等の支払があったものの、税金等調整前当期純利益及び減価償却費を計上したことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果、使用した資金は16,431百万円(前期比14,374百万円減)となりました。これは主に、店舗・旧サポートセンターの土地及び建物等の売却による収入があったものの、新サポートセンター建設・新規出店・既存店改装及び新情報システムに係る投資による支出があったことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果、使用した資金は5,715百万円(前期の得られた資金は4,736百万円)となりました。これは主に、長期借入金の返済及び配当金の支払によるものであります。
③ 生産、受注及び販売の実績
当社グループは、スーパーマーケット事業の単一セグメントであるため、部門別に販売及び仕入の状況を記載しております。
(販売実績)
(注)1 総販売実績に対し、10%以上に該当する販売先はありません。
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(仕入実績)
(注)1 上記の金額は、実際仕入額によっております。
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表の作成にあたりまして、当社経営陣は決算日における資産・負債の金額、並びに報告期間における収益・費用の金額のうち、見積りが必要となる事項につきましては、過去の実績、現在の状況を勘案して可能な限り正確な見積りを行なっておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これら見積りと異なる場合があります。当社グループの連結財務諸表で採用している重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1(1)連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しております。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
イ 経営成績の分析
当社におきましては、「ミールソリューションの充実」と「価格コンシャスの強化」を基本方針とし、当期からスタートした第9次中期経営計画では「『ヤオコーウェイ』の確立」をメインテーマに、「『チェーン』を強くする構造改革」、「商圏内シェアアップ(1km商圏シェアアップ)」を優先課題として、「商品・販売戦略」、「運営戦略」、「育成戦略」、「出店・成長戦略」の4つの戦略を柱に各々アクションプランを掲げ施策を推進しております。
[商品・販売戦略]
商品面につきましては、主に独自商品の開発と育成を軸にミールソリューションの充実に注力いたしました。特に、「Yes!YAOKO」(当社独自のプライベートブランド)及び「star select」(株式会社ライフコーポレーションとの共同開発プライベートブランド)をはじめ、国内外の新たな産地・供給元の開拓、原料調達から入り込んだ商品開発、直輸入商品の導入など、当社の独自化・差別化に繋がる品揃えを充実いたしました。
販売面につきましては、店舗におけるお客さまへの提案・発信をベースに旬・主力商品の販売力強化に取組み、商品面と両輪で商品育成を進めるなど、商品・販売の両面において当社のマーチャンダイジングの独自性・優位性向上に注力いたしました。
一方で、あらゆる年代層やライフスタイルを重視するお客さまからの支持拡大を図るべく、価格コンシャス強化の一環としてEDLP(常時低価格販売)を拡充するとともに、会員数220万人を超える「ヤオコーカード」によるFSP(フリークエント・ショッパーズ・プログラム)を活用したマーケティング施策を展開いたしました。
[運営戦略]
店舗作業工程の見直しをベースとした生産性向上モデル(カイゼン)の水平展開を継続するとともに、セルフ精算レジ導入店舗の拡大、業務支援の根幹となる新基幹システムの稼働などIT・機器の活用による自動化、アウトソーシングによる業務効率化を重点的に推進いたしました。
また、デリカ・生鮮センターを活用して、高い商品価値水準の確保と併せ店舗の省力化・省人化を企図した商品の開発・導入を推進いたしました。
[育成戦略]
カイゼンと並行して、働き方に対する意識改革とともに労働環境を改善する取組みに注力いたしました。特に、新たに1月2日を休業日に設定し、正月に元日と2日の連続休暇を設けるなど、ワーク・ライフバランスの向上を図りました。また、「採用・定着・教育」のプロセス強化により採用したメンバーの定着を促進する一方、人材育成の基盤として社内に開設した「ヤオコー大学」を通して、入社1年目から5年目までの教育カリキュラムを体系的に展開し、社員のキャリアアップを推進しております。
なお、引き続き外国人技能実習生の受け入れを進めており、店舗及びデリカ・生鮮センターで活躍しております。
[出店・成長戦略]
新規出店として7月に作草部店(千葉県千葉市)、9月に小田原ダイナシティ店(神奈川県小田原市)、新浦安店(千葉県浦安市)、10月に北本中央店(埼玉県北本市)、2月に西大宮店(埼玉県さいたま市)、3月に久喜菖蒲店(埼玉県久喜市)の6店舗を開設するとともに、3店舗を閉鎖いたしました。また、既存店の活性化策として8店舗について大型改装を実施いたしました。
事業化4年目を迎えたネットスーパーは、5月に上福岡駒林店、3月に川越南古谷店にて開業し4店舗となりました。
前期に当社グループとなった株式会社エイヴイでは、「圧倒的な低価格」と「徹底したローコスト運営」を基本方針とし、その具現化を図る施策や取組みを鋭意進めております。店舗展開においては、9月に4年ぶりの新規出店となるエイビイ新鶴見店(神奈川県横浜市)を開設いたしました。
当社グループでは、引き続き当社とエイヴイそれぞれの長所・強みを活かしながら、グループ全体で商圏シェアを高めてまいります。
2019年3月31日現在の店舗数は、グループ全体で172店舗(ヤオコー161店舗、エイヴィ11店舗)となりました。
上記の結果、当連結会計年度における売上高は417,709百万円(前期比4.9%増)、営業利益は17,900百万円(同5.5%増)、経常利益は17,488百万円(同5.8%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は11,798百万円(同7.2%増)となりました。
なお、個別では30期連続の増収増益を達成しております。
(注)「FSP(フリークエント・ショッパーズ・プログラム)」とは、ロイヤルカスタマーの維持拡大を図るための販売促進に関するマーケティング政策のことで、ポイントカード等でお客さまの購買データを分析して、個々のお客さまに最も適した商品・サービスを提供すること。
ロ 目標とする経営指標に基づく経営成績等に関する分析
当社グループの目標とする経営指標につきましては、「お客さまの毎日の生活に密接に関連する分野」を担わせていただいている企業群であることから、安定的な利益率を確保しながら業容の伸長による利益の拡大を図り、売上高経常利益率4%以上の確保を目指しております。
上記、「イ 経営成績の分析」に記載しております戦略課題に取り組んだ結果、新規出店及び既存店売上高の伸長に寄与し、当連結会計年度における売上高は417,709百万円となりました。利益面につきましては、大型投資に伴う減価償却費の増加及び電気料単価の上昇に伴う水道光熱費の増加がありましたが、カイゼン及びデリカ・生鮮センターを活用した業務効率化、備品・消耗品を中心とした経費圧縮により、経常利益は17,488百万円となり、目標とする経営指標である売上高経常利益率4%を達成いたしました。
ハ 経営成績に重要な影響を与える要因
当社グループが事業展開する食品スーパーマーケット事業においては、相次ぐ競合店舗の出店に加え、コンビニエンスストアやドラッグストアなど業種・業態の枠を越えた品揃えの拡大、ネット通販サービスとの競合が進展しております。熾烈な競争による厳しい経営環境の中、企業の淘汰や合従連衡など業界の再編の様相を呈しております。
一方、人手不足に伴う慢性的な人材採用難により、時給単価が上昇しております。今後、人材採用が逼迫した場合、人件費がさらに増加するリスクがあります。
これらは、当社の事業展開上のリスクとして、経営成績に重要な影響を与える要因であると認識しております。
ニ 資本の財源及び資金の流動性についての分析
当社グループの資本の財源及び資金の流動性について、主として営業活動により得られた資金のほか、金融機関からの借入により必要資金を調達しており、新規出店、既存店の改装等の設備資金及び店舗運営費用、販売費及び一般管理費等の運転資金需要に対応しております。
当社グループは、スーパーマーケット事業の単一セグメントであるため、セグメント情報は記載しておりません。
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
イ 財政状態
(資産)
当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末に比べ10,691百万円増加し、224,315百万円となりました。これは主に、流動資産のその他に含まれている預け金、新規出店及び既存店の改装並びにサポートセンター(本社)移転等に係る投資により有形固定資産、新情報システムに係る投資により無形固定資産のその他に含まれているソフトウエアがそれぞれ増加したためであります。
(負債)
当連結会計年度末の負債は、前連結会計年度末に比べ1,274百万円増加し、130,259百万円となりました。これは主に、借入金が減少したものの、流動負債のその他に含まれている未払消費税等、買掛金及び未払法人税等が増加したためであります。
(純資産)
当連結会計年度末の純資産は、前連結会計年度末に比べ9,416百万円増加し、94,055百万円となりました。これは主に、親会社株主に帰属する当期純利益の計上により利益剰余金が増加したためであります。
ロ 経営成績
当連結会計年度における小売業を取り巻く経済環境は、多発した自然災害の影響を受けながらも、雇用・所得環境の改善を背景として緩やかな回復基調で推移いたしましたが、中国経済の失速リスクなど不確実な世界情勢に端を発する国内経済への影響が懸念されます。一方で、人手不足に伴う人件費の増加、原油価格上昇に伴う電気料金の高騰などの経営リスクが顕在化しているほか、ドラッグストアやネット通販など、事業領域・形態の多様化による業種・業態の枠を越えた競争はより熾烈となり、厳しい経営環境にありました。
このような経営環境の下、当社グループは「『豊かで楽しい食生活』を提案するグループとして、圧倒的なNo.1になること」を長期ビジョンとして掲げ、企業価値の創造と持続的な成長に向け取組んでおります。
当社におきましては、「ミールソリューションの充実」と「価格コンシャスの強化」を基本方針とし、当期からスタートした第9次中期経営計画では「『ヤオコーウェイ』の確立」をメインテーマに、「『チェーン』を強くする構造改革」、「商圏内シェアアップ(1km商圏シェアアップ)」を優先課題として、「商品・販売戦略」、「運営戦略」、「育成戦略」、「出店・成長戦略」の4つの戦略を柱に各々アクションプランを掲げ施策を推進しております。
上記の結果、当連結会計年度における売上高は417,709百万円(前期比4.9%増)、営業利益は17,900百万円(同5.5%増)、経常利益は17,488百万円(同5.8%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は11,798百万円(同7.2%増)となりました。
なお、個別では30期連続の増収増益を達成しております。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ824百万円増加し、15,693百万円となりました。各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果、得られた資金は22,970百万円(前期比4,357百万円増)となりました。これは主に、法人税等の支払があったものの、税金等調整前当期純利益及び減価償却費を計上したことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果、使用した資金は16,431百万円(前期比14,374百万円減)となりました。これは主に、店舗・旧サポートセンターの土地及び建物等の売却による収入があったものの、新サポートセンター建設・新規出店・既存店改装及び新情報システムに係る投資による支出があったことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果、使用した資金は5,715百万円(前期の得られた資金は4,736百万円)となりました。これは主に、長期借入金の返済及び配当金の支払によるものであります。
③ 生産、受注及び販売の実績
当社グループは、スーパーマーケット事業の単一セグメントであるため、部門別に販売及び仕入の状況を記載しております。
(販売実績)
| 部門別 | 前連結会計年度 (自 2017年4月1日 至 2018年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2018年4月1日 至 2019年3月31日) | |||
| 売上高(百万円) | 構成比(%) | 売上高(百万円) | 構成比(%) | 前期比(%) | |
| 生鮮食品 | 141,284 | 35.5 | 147,621 | 35.3 | 104.5 |
| デリカ食品 | 46,812 | 11.8 | 49,509 | 11.9 | 105.8 |
| 加工食品 | 110,403 | 27.7 | 116,415 | 27.9 | 105.5 |
| 日配食品 | 81,056 | 20.4 | 85,049 | 20.4 | 104.9 |
| 住居関連 | 16,107 | 4.0 | 16,605 | 4.0 | 103.1 |
| 専門店 | 2,565 | 0.6 | 2,507 | 0.6 | 97.8 |
| 合計 | 398,228 | 100.0 | 417,709 | 100.0 | 104.9 |
(注)1 総販売実績に対し、10%以上に該当する販売先はありません。
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(仕入実績)
| 部門別 | 前連結会計年度 (自 2017年4月1日 至 2018年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2018年4月1日 至 2019年3月31日) | |||
| 仕入高(百万円) | 構成比(%) | 仕入高(百万円) | 構成比(%) | 前期比(%) | |
| 生鮮食品 | 103,744 | 35.5 | 108,372 | 35.4 | 104.5 |
| デリカ食品 | 23,770 | 8.1 | 24,846 | 8.1 | 104.5 |
| 加工食品 | 88,509 | 30.3 | 93,063 | 30.4 | 105.2 |
| 日配食品 | 61,058 | 20.9 | 64,179 | 21.0 | 105.1 |
| 住居関連 | 12,575 | 4.3 | 13,048 | 4.3 | 103.8 |
| 専門店 | 2,293 | 0.8 | 2,243 | 0.7 | 97.8 |
| 合計 | 291,953 | 100.0 | 305,753 | 100.0 | 104.7 |
(注)1 上記の金額は、実際仕入額によっております。
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表の作成にあたりまして、当社経営陣は決算日における資産・負債の金額、並びに報告期間における収益・費用の金額のうち、見積りが必要となる事項につきましては、過去の実績、現在の状況を勘案して可能な限り正確な見積りを行なっておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これら見積りと異なる場合があります。当社グループの連結財務諸表で採用している重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1(1)連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しております。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
イ 経営成績の分析
当社におきましては、「ミールソリューションの充実」と「価格コンシャスの強化」を基本方針とし、当期からスタートした第9次中期経営計画では「『ヤオコーウェイ』の確立」をメインテーマに、「『チェーン』を強くする構造改革」、「商圏内シェアアップ(1km商圏シェアアップ)」を優先課題として、「商品・販売戦略」、「運営戦略」、「育成戦略」、「出店・成長戦略」の4つの戦略を柱に各々アクションプランを掲げ施策を推進しております。
[商品・販売戦略]
商品面につきましては、主に独自商品の開発と育成を軸にミールソリューションの充実に注力いたしました。特に、「Yes!YAOKO」(当社独自のプライベートブランド)及び「star select」(株式会社ライフコーポレーションとの共同開発プライベートブランド)をはじめ、国内外の新たな産地・供給元の開拓、原料調達から入り込んだ商品開発、直輸入商品の導入など、当社の独自化・差別化に繋がる品揃えを充実いたしました。
販売面につきましては、店舗におけるお客さまへの提案・発信をベースに旬・主力商品の販売力強化に取組み、商品面と両輪で商品育成を進めるなど、商品・販売の両面において当社のマーチャンダイジングの独自性・優位性向上に注力いたしました。
一方で、あらゆる年代層やライフスタイルを重視するお客さまからの支持拡大を図るべく、価格コンシャス強化の一環としてEDLP(常時低価格販売)を拡充するとともに、会員数220万人を超える「ヤオコーカード」によるFSP(フリークエント・ショッパーズ・プログラム)を活用したマーケティング施策を展開いたしました。
[運営戦略]
店舗作業工程の見直しをベースとした生産性向上モデル(カイゼン)の水平展開を継続するとともに、セルフ精算レジ導入店舗の拡大、業務支援の根幹となる新基幹システムの稼働などIT・機器の活用による自動化、アウトソーシングによる業務効率化を重点的に推進いたしました。
また、デリカ・生鮮センターを活用して、高い商品価値水準の確保と併せ店舗の省力化・省人化を企図した商品の開発・導入を推進いたしました。
[育成戦略]
カイゼンと並行して、働き方に対する意識改革とともに労働環境を改善する取組みに注力いたしました。特に、新たに1月2日を休業日に設定し、正月に元日と2日の連続休暇を設けるなど、ワーク・ライフバランスの向上を図りました。また、「採用・定着・教育」のプロセス強化により採用したメンバーの定着を促進する一方、人材育成の基盤として社内に開設した「ヤオコー大学」を通して、入社1年目から5年目までの教育カリキュラムを体系的に展開し、社員のキャリアアップを推進しております。
なお、引き続き外国人技能実習生の受け入れを進めており、店舗及びデリカ・生鮮センターで活躍しております。
[出店・成長戦略]
新規出店として7月に作草部店(千葉県千葉市)、9月に小田原ダイナシティ店(神奈川県小田原市)、新浦安店(千葉県浦安市)、10月に北本中央店(埼玉県北本市)、2月に西大宮店(埼玉県さいたま市)、3月に久喜菖蒲店(埼玉県久喜市)の6店舗を開設するとともに、3店舗を閉鎖いたしました。また、既存店の活性化策として8店舗について大型改装を実施いたしました。
事業化4年目を迎えたネットスーパーは、5月に上福岡駒林店、3月に川越南古谷店にて開業し4店舗となりました。
前期に当社グループとなった株式会社エイヴイでは、「圧倒的な低価格」と「徹底したローコスト運営」を基本方針とし、その具現化を図る施策や取組みを鋭意進めております。店舗展開においては、9月に4年ぶりの新規出店となるエイビイ新鶴見店(神奈川県横浜市)を開設いたしました。
当社グループでは、引き続き当社とエイヴイそれぞれの長所・強みを活かしながら、グループ全体で商圏シェアを高めてまいります。
2019年3月31日現在の店舗数は、グループ全体で172店舗(ヤオコー161店舗、エイヴィ11店舗)となりました。
上記の結果、当連結会計年度における売上高は417,709百万円(前期比4.9%増)、営業利益は17,900百万円(同5.5%増)、経常利益は17,488百万円(同5.8%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は11,798百万円(同7.2%増)となりました。
なお、個別では30期連続の増収増益を達成しております。
(注)「FSP(フリークエント・ショッパーズ・プログラム)」とは、ロイヤルカスタマーの維持拡大を図るための販売促進に関するマーケティング政策のことで、ポイントカード等でお客さまの購買データを分析して、個々のお客さまに最も適した商品・サービスを提供すること。
ロ 目標とする経営指標に基づく経営成績等に関する分析
当社グループの目標とする経営指標につきましては、「お客さまの毎日の生活に密接に関連する分野」を担わせていただいている企業群であることから、安定的な利益率を確保しながら業容の伸長による利益の拡大を図り、売上高経常利益率4%以上の確保を目指しております。
上記、「イ 経営成績の分析」に記載しております戦略課題に取り組んだ結果、新規出店及び既存店売上高の伸長に寄与し、当連結会計年度における売上高は417,709百万円となりました。利益面につきましては、大型投資に伴う減価償却費の増加及び電気料単価の上昇に伴う水道光熱費の増加がありましたが、カイゼン及びデリカ・生鮮センターを活用した業務効率化、備品・消耗品を中心とした経費圧縮により、経常利益は17,488百万円となり、目標とする経営指標である売上高経常利益率4%を達成いたしました。
ハ 経営成績に重要な影響を与える要因
当社グループが事業展開する食品スーパーマーケット事業においては、相次ぐ競合店舗の出店に加え、コンビニエンスストアやドラッグストアなど業種・業態の枠を越えた品揃えの拡大、ネット通販サービスとの競合が進展しております。熾烈な競争による厳しい経営環境の中、企業の淘汰や合従連衡など業界の再編の様相を呈しております。
一方、人手不足に伴う慢性的な人材採用難により、時給単価が上昇しております。今後、人材採用が逼迫した場合、人件費がさらに増加するリスクがあります。
これらは、当社の事業展開上のリスクとして、経営成績に重要な影響を与える要因であると認識しております。
ニ 資本の財源及び資金の流動性についての分析
当社グループの資本の財源及び資金の流動性について、主として営業活動により得られた資金のほか、金融機関からの借入により必要資金を調達しており、新規出店、既存店の改装等の設備資金及び店舗運営費用、販売費及び一般管理費等の運転資金需要に対応しております。