有価証券報告書-第60期(2025/04/01-2026/03/31)

【提出】
2026/06/22 15:49
【資料】
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【項目】
184項目
当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)経営方針
当社グループは、「仕事を通じて人生を楽しみ、社会に貢献する」を経営理念として掲げ“食”を通じて社会に貢献する企業を標榜しております。また、「人が育てば企業が育つ」の固い信念に基づいて、経営のあらゆる場面において“教育”を最重点課題として取り組んでおります。さらに、当社は株主を大切にする企業でありたいとの強い願いから株主との対話を重視し、1989年の株式上場以来“開かれた株主総会”を他社に先駆けて実践してまいりました。
今後共、安定収益企業として顧客、株主、取引先、従業員それぞれの期待に応えるべく“バランスのとれた経営”を行っていきたいと考えております。
(2)経営環境及び経営戦略
当連結会計年度におけるわが国経済は、雇用・所得環境の改善やインバウンド需要の拡大などを背景に景気は緩やかな回復が続いております。しかしながら、米国の政策動向や、為替相場の不安定な推移、地政学的リスクに起因するエネルギー資源や原材料価格などの高騰等もあり、依然として先行きは不透明な状況となっております。
外食産業におきましては、インバウンド需要は引き続き堅調であるものの、原材料の価格高騰、光熱費等様々なコストの上昇、人手不足に伴う人件費の増加が継続しており、事業を取り巻く経営環境は依然として厳しいものとなっております。
このような状況の中、当社グループは、2025年5月に2030年3月期を最終期とする5ヶ年の「中期経営計画」を公表し、グループビジョン「おもてなしで付加価値の創造を紡ぐ」を掲げ、将来にわたって持続的に成長する企業グループであることを目指して、グループ一丸となって事業収益の最大化を図るため、戦略構築と実行を徹底し、企業風土の変革を希求し続けてまいりました。
(3)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
① 当社グループは、グループビジョン「おもてなしで付加価値の創造を紡ぐ」を掲げております。この実現に向けて、お客様と従業員、お取引先と事業会社、部下と上司といったあらゆる関係者間において、「対等」と「尊重」、ならびに「和」を重んじる企業風土の醸成に継続的に取り組み、付加価値創造を志向する経営を推進しております。
当社は、日本の外食産業がチェーン展開により成長を遂げた1970年の大阪万博期に、実演手打うどん「杵屋」第1号店を開業して以来、うどん・そばを中心とした多様なレストラン事業を展開し、事業基盤の拡充を図ってまいりました。
さらに、これまでM&A等を通じて事業領域の拡大を進め、①ニッポンの食の魅力を国内外に適正な価格で提供する事業、②地域から求められる生活に欠かせない事業、③高い参入障壁を有する事業といった分野への取り組みを強化してまいりました。具体的には、機内食事業、冷凍おせち料理製造業、地方卸売市場の開設(建替えおよび不動産賃貸)、地方鉄道・バス事業、マレーシアにおけるコンビニ弁当・おにぎり等の製造事業などを展開しております。
これらの歩みを踏まえ、2025年5月に策定した中期経営計画においては、コロナ禍における守りの経営から転換し、各事業における再成長戦略の着実な実行を図るとともに、持株会社である当社主導のもと、M&Aも含めたグループシナジーの創出により、さらなる付加価値の向上を目指しております。
その第一段階として、株式会社神戸物産との合弁会社「株式会社MEAL HUB」を設立し、アジア太平洋地域における機内食関連企業群の株式取得を同合弁会社にて推進することを、2026年3月31日に公表いたしました。本取り組みにより、ODM・OEM事業(機内食事業等)の強化のみならず、グループ全体のグローバル展開の加速を図ってまいります。
② 当社グループが主に事業展開する国内市場が少子超高齢社会となり、ライフスタイルの多様化、働く女性・高齢者および外国人労働者の更なる増加、孤食や食の外部化の拡大傾向など外部環境の変化を踏まえ、2030年3月期の目標達成に向けて、2027年3月期に取り組む各事業の主要な施策は以下のとおりです。
(レストラン事業)
建築費・人件費・材料費等の高騰を踏まえ、出店戦略においては投資効率を重視し、競争力の発揮およびその再現性が高い立地・業種業態に厳選して展開してまいります。また、既存店舗においては、創業ブランドである「杵屋」を中心に、自家製麺へのこだわりという付加価値の再認知・浸透を図ってまいります。その具体的施策として、昨年、大阪・関西万博において好評を博した手打ちうどん教室の展開や、テレビCMの実施などを推進してまいります。さらに、プロ野球球団・阪神タイガースのレギュラーパートナーとして連携キャンペーンを実施するなど販売促進を兼ねたブランド認知施策を図るとともに、オペレーション改革、業態変更及び設備更新を通じて収益性の向上を目指してまいります。
(ODM・OEM事業)
冷凍おせち及び冷凍宅配弁当等の業務用冷凍食品製造や関西国際空港の機内食などを担うODM・OEM事業においては、委託元各社からの需要の増加を見越した生産体制の改善と更なる効率化に引き続き取り組んで参ります。冷凍宅配弁当の製造においては、働く世代向けの市場が拡大を続けるなか、その製造を担う有力な業界プレイヤーの位置の確保を目指して参ります。機内食事業においては、株式会社神戸物産との合弁会社「株式会社MEAL HUB」を通じて株式を取得する予定のLSG APACのアジア太平洋各国・地域の機内食関連企業群との連携を図ることで、グループシナジーの創出を図ってまいります。
(その他)
2022年10月に開校した日本語学校は、2025年7月に教室の増設を行い、11月には定員1.5倍の150名までの留学生増員認可を当局より受けることができました。また、特定技能1号の外国人材を中心とした登録支援機関は、事業開始から1年が経過し、グループ企業の労働力確保に関しては一定の成果として300名程度の人材の確保ができました。今後、グループ外の市場に対して、労働人口不足という社会的課題に貢献するため、事業の成長発展をスピードアップさせて参ります。
(4)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループが目標としている経営指標における当連結会計年度の実績値は下表のとおりであります。
経営指標目標数値2026年3月期実績(連結)
売上高経常利益率5%1.3%
自己資本当期純利益率8%2.4%
配当性向30%以上71.1%

当連結会計年度におきましては、売上高は前年同期比20億16百万円増加、営業利益は前年同期比4億23百万円減少、経常利益は前年同期比3億64百万円減少、親会社株主に帰属する当期純利益は前年同期比4億24百万円減少となりました。それにより、売上高経常利益率は1.3%(前年同期比0.9ポイント悪化)、自己資本当期純利益率は2.4%(前年同期比4.8ポイント悪化)となりました。グルメ杵屋グループの次世代に向けた事業構造構築に果断にチャレンジすることで、これらの指標について改善するよう取り組んでまいります。

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