有価証券報告書-第61期(平成29年4月1日-平成30年3月31日)

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2018/06/29 10:30
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(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、輸出の持ち直しを背景に緩やかな回復基調が続いたものの、個人消費は伸び悩み、力強さを欠く展開となりました。また、米国の財政・通商政策が世界経済に及ぼす影響が懸念されるなど、景気の先行きは不透明な状況で推移しております。小売業界におきましては、オーバーストアや業態を超えた競争の激化、人員不足感の高まり等を受け、厳しい経営環境が続いております。
このような状況の下、中期3ヵ年経営計画の最終年度を迎えた当社グループは、スーパーマーケットの既存店強化やインフラの効率的活用を図る「構造改革の推進」、ドラッグストア及びホームセンター事業の業容拡大を目指す「成長ドライバーの育成」、事業会社の成長とガバナンス強化を促す「組織基盤の強化」に取り組んでまいりました。平成29年2月に導入を開始したプリペイド式電子マネー「Lu Vit(ルビット)カード」の会員数は、初年度想定を超える208万人に達し、利用率も計画を上回るペースで推移しました。店舗競争力や商品力の向上につきましては、進捗が遅れていたスーパーマーケット事業において、改装・新設店舗で試みた売場構成の成果がようやく現れ始めました。但し、改装未着手店舗の収益悪化により、改装費用が吸収できず、収益構造の改善には時間を要しております。ドラッグストア事業においては、第3四半期より価格政策を見直し、既存店の更なる伸張を目指したところ、売上の増加に伴い、経費率の低減効果が得られました。しかしながら、想定より低下した売上総利益率の是正が遅れ、収益性の向上が継続的な課題となっております。第4四半期に大規模改装が続いたホームセンター事業でも経費率が悪化するなど、主要3事業で収益性が低下し、中期3ヵ年経営計画の戦略目標「経営効率の改善」に対して多くの課題が残りました。
その結果、当連結会計年度の営業収益は前年同期比4.5%増の5,440億20百万円となりました。営業利益は前年同期比12.8%減の134億70百万円に、経常利益は前年同期比10.9%減の149億37百万円となりました。また、親会社株主に帰属する当期純利益は前年同期比28.1%減の75億70百万円となりました。なお、グループ全体の店舗数は、当連結会計年度末で799店舗となっております。
セグメントの業績は次のとおりであります。
<スーパーマーケット(SM)事業>SM事業の営業収益は3,459億60百万円(前年同期比2.8%増)、営業利益は85億18百万円(前年同期比12.5%減)となりました。
既存店の強化を課題とするSMバローは28店舗で改装を行い、「カテゴリーキラー」として広域からの集客を可能にする魅力ある店づくりを進めました。改装にあたっては、平成29年10月新設の「SMバロー勝川店」(愛知県春日井市)や11月新設の「SMバロールビットタウン店」(岐阜県中津川市)などに導入した品揃え、価格、鮮度・美味しさへの取り組みを波及させております。増床により売場面積が700坪を超えた「SMバロー羽島インター店」(岐阜県羽島市)では、青果・精肉部門を拡張するなど、売場構成を大きく変更し、青果からインストア・ベーカリーまで魅力あるカテゴリーを配置しました。課題としていた鮮魚部門では商品化を見直すとともに、テナント導入による補強を行い、生鮮の魅力の連続性を高めております。
惣菜部門ではベーシックな商品の品質向上と育成に取り組み、調理方法を見直した焼き鳥の販売金額は前年同期比1.5倍、焼きそば・たこ焼き等は同1.9倍に伸張し、製造段階の利益改善にも繋がりました。主力商品の「手巻きおにぎり」8種、「こだわりおにぎり」6種については製法を変更し、米の旨味と塩本来の味わいが感じられるおにぎりに仕上げております。また、商品力の向上を目的として、平成29年9月、惣菜専門店の2号店となる「デリカキッチン近鉄パッセ店」(愛知県名古屋市中村区)を開設いたしました。
店舗につきましては、平成29年4月に移転新設した「SMバロー北寺島店」(静岡県浜松市中区)を含む8店舗を開設、2店舗を閉鎖し、当連結会計年度末現在のSM店舗数はグループ合計281店舗となりました。SMバローの既存店売上高は前年同期比で1.6%減少しましたが、前期から当期に開設した店舗や前期に子会社化した株式会社公正屋の寄与、惣菜の製造・販売事業の伸張により、事業全体で増収を確保しました。インフラの効率改善は引き続き進展したものの、人件費や新店・改装費用の増加により、事業全体で減益となりました。
<ドラッグストア事業>ドラッグストア事業の営業収益は1,179億49百万円(前年同期比10.2%増)、営業利益は25億32百万円(前年同期比6.0%減)となりました。
同事業では、利便性の向上による集客拡大と専門性の強化を図り、30店舗で改装を行ったほか、岐阜県・愛知県を中心に27店舗を新設、3店舗を閉鎖し、当連結会計年度末現在の店舗数は361店舗となりました。平成29年9月新設の「V・drug岐阜県庁西店」(岐阜県岐阜市)では、医薬品・化粧品の強化と併せて食品部門を拡充し、中部フーズ株式会社が店内製造・販売業務を担う惣菜売場や株式会社タチヤが運営する青果・精肉売場を設置しました。10月に移転新設した「V・drug高山中央薬局」(岐阜県高山市)でも惣菜売場を導入したほか、脳・血管年齢や基礎代謝を測るヘルスチェック・コーナーの設置や化粧品売場の充実を図りました。また、オペレーションの効率化に向けて、「V・drug長久手南店」(愛知県長久手市)、「V・drug可児川合店」(岐阜県可児市)を改装して販促策をEDLP(エブリデイ・ロー・プライス)に変更し、自動発注の拡大や機能が重複する商品の削減を進めたところ、商品管理に係る作業を大幅に削減できたため、同様の変更を計10店舗に拡大しております。
既存店の更なる伸張を目指して、第3四半期より価格政策の見直しを図り、地域別の価格設定や売れ筋商品のEDLP化を進めました。好調に推移してきた調剤や化粧品に加え、食品部門が高い伸びを示し、中部薬品株式会社の既存店売上高は前年同期比で4.6%増加しました。前期から当期にかけて開設した店舗も寄与しましたが、増加した人件費や新店開業費用を吸収できず、増収減益となりました。
<ホームセンター(HC)事業>HC事業の営業収益は535億55百万円(前年同期比6.3%増)、営業利益は21億49百万円(前年同期比6.6%減)となりました。
同事業では専門性を追求するとともに、「地域一番店」を目指して、自動車タイヤ交換やペット等の「暮らし」を支えるカテゴリーを強化しました。平成29年4月、静岡県初進出となる「HCバロー浜松浜北店」(静岡県浜松市浜北区)を開設し、当連結会計年度末現在の店舗数は36店舗となりました。同店の商圏特性から、アウトドア・レジャー用品を強化部門とし、新たな品揃え・展開手法を他店舗へも移植しました。また、自動車タイヤの取付け・保管サービス「タイヤ市場」を計11店舗に拡大したほか、2拠点目となるセルフサービス式ガソリンスタンドを「HCバロー瑞浪中央店」(岐阜県瑞浪市)に設置しております。
専門性の更なる強化を図るため、平成30年2月に既存店を業態転換し、建築に携わるプロ(職人)を対象とする専門業態「PROsite(プロサイト)各務原インター店」(岐阜県各務原市)を開設しました。同店の開設に先立ち、工具・金物等の品揃えを補完する機能の構築やインターネット販売の効率的運営を目的として、インターネット専業の資材・工具販売業である株式会社ファースト(本社:宮城県仙台市宮城野区)の株式を取得し、子会社化いたしました。
HC事業におきましては、建築資材や農業資材・園芸に加え、自動車タイヤ交換やペット等の強化部門が好調に推移し、HCバローの既存店売上高は前年同期比で2.8%増加しました。前期から当期に開設した店舗も寄与しましたが、人件費や改装費用の増加により、増収減益となりました。
<スポーツクラブ事業>スポーツクラブ事業の営業収益は113億97百万円(前年同期比9.0%増)、営業利益は6億80百万円(前年同期比6.5%増)となりました。
同事業につきましては、低投資かつ月会費を抑えたフィットネスジム「Will_G(ウィルジー)」の出店を加速するとともに、フランチャイズ(FC)運営にも本格参入し、「アクトスWill_Gカリブ梅島」(東京都足立区)など計22店舗を新設(うちFC運営は4店舗)、2店舗を閉鎖したほか、既存1店舗をFC運営へ転換し、当連結会計年度末現在の店舗数は95店舗(うちFC運営は7店舗)となりました。新設7店舗では現金を扱わない「キャッシュレス」方式の運営に取り組むなど、フロント業務の更なる簡素化を図っております。同事業は、会員数の増加やスタッフがサポートするストレッチング等の有料プログラムの伸張により、増収増益を確保しました。
<流通関連事業>流通関連事業の営業収益は90億75百万円(前年同期比5.6%減)、営業利益は37億25百万円(前年同期比0.7%増)となりました。
物流、資材卸売、設備メンテナンスなど、流通に関わる事業に携わるグループ企業では、経費削減や環境負荷低減に繋がる設備導入を進めるとともに、規模拡大に対応するためのインフラの改善やサービスレベルの維持向上に努めました。物流事業においては、これまで「一宮物流センター」(愛知県一宮市)が愛知県西部及び周辺地域のSM及びドラッグストアに対する物流業務を担っておりましたが、ドラッグストア事業の中長期的な成長を支えるため、平成29年11月、「中部薬品木曽川物流センター」(愛知県一宮市)を新設し、同事業の物流業務を移管しました。
<その他の事業>その他の事業の営業収益は60億82百万円(前年同期比6.2%減)、営業利益は9億74百万円(前年同期比20.0%減)となりました。
同事業には、ペットショップ事業、衣料品等の販売業及び保険代理店などが含まれております。ペットショップ事業においては、ペットの美と健康をサポートする新たな業態として、平成29年4月に「ペットフォレスト+C(プラスシー)町田金森店」(東京都町田市)、「同 センター南店」(神奈川県横浜市都筑区)を開設し、当連結会計年度末現在の店舗数は21店舗となりました。
組織基盤の強化につきましては、労務コンプライアンスの徹底を図るとともに、「働きやすい会社」の実現に向けて、平成29年7月、当社を含むグループ企業4社に勤務する社員(管理職を除く)を対象に、「勤務地選択制度」を導入いたしました。また9月には、多様な人材の活躍支援の一環として、当社可児事務所(岐阜県可児市)に企業内保育所「スマイルネストバロー広見保育園」を併設しております。
当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末に比べ164億59百万円増加し、2,859億47百万円となりました。
これは主に、新規出店等によるたな卸資産15億17百万円の増加及び設備投資等による有形固定資産99億24百万円の増加によるものであります。
負債は、支払手形及び買掛金18億78百万円及び借入金10億40百万円の増加により、前連結会計年度末に比べ110億19百万円増加し1,727億80百万円となりました。
また、非支配株主持分及び新株予約権を除く純資産は前連結会計年度末に比べ53億7百万円増加し、1,123億65百万円となり、自己資本比率は39.3%となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物の期末残高は、149億38百万円(前連結会計年度比1.9%増)となりました。これはフリーキャッシュ・フロー(営業活動によるキャッシュ・フローから投資活動によるキャッシュ・フローを差し引いたもの)が35億31百万円の収入となったものの、財務活動によるキャッシュ・フローが32億23百万円の支出となったことによるものであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動により得られた資金は、前連結会計年度に比べ55億20百万円増加し277億90百万円(前連結会計年度比24.8%増)となりました。
これは主に、たな卸資産の増加12億73百万円及び法人税等の支払59億20百万円の支出があったものの、税金等調整前当期純利益118億29百万円、減価償却費139億52百万円の計上及び未払金及び未払費用の増加41億77百万円によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は、前連結会計年度に比べ26億89百万円増加し242億58百万円(前連結会計年度比12.5%増)となりました。
これは主に、差入保証金の回収8億72百万円の収入があったものの、新規出店及び改装による有形固定資産の取得214億47百万円及び差入保証金の差入による支出20億92百万円があったことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は、前連結会計年度に比べ55百万円増加し32億23百万円(前連結会計年度比1.7%増)となりました。
これは主に、長期借入金の調達198億97百万円があったものの、長期借入金の返済192億82百万円、ファイナンス・リース債務の返済16億92百万円及び配当金の支払21億49百万円があったことによるものであります。
③ 販売及び仕入の実績
a. 販売実績
セグメント別営業収益
セグメントの名称営業収益(百万円)前年同期比(%)
スーパーマーケット事業345,960102.8
ドラッグストア事業117,949110.2
ホームセンター事業53,555106.3
スポーツクラブ事業11,397109.0
流通関連事業9,07594.4
その他の事業6,08293.8
合計544,020104.5

(注) 1.セグメント間の取引については、相殺消去しております。
2.上記金額には、消費税等は含まれておりません。
b. 商品仕入実績
セグメント別商品仕入
セグメントの名称仕入高(百万円)前年同期比(%)
スーパーマーケット事業236,062102.3
ドラッグストア事業82,327107.9
ホームセンター事業37,577106.9
スポーツクラブ事業698138.9
流通関連事業14,70297.5
その他の事業3,111101.0
合計374,480103.8

(注) 1.セグメント間の取引については、相殺消去しております。
2.上記金額には、消費税等は含まれておりません。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されています。この連結財務諸表の作成に当たって、決算日における資産、負債の報告数値、並びに報告期間における収益、費用に対して分析を行っております。また、貸倒債権、偶発債務、訴訟等の見積りの行いにくいものに対して、過去の実績や状況に応じて合理的と思われる要因に基づき、見積り及び判断を行っております。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの当連結会計年度の経営成績等は、スーパーマーケット8店舗、ドラッグストア27店舗、ホームセンター1店舗及びスポーツクラブ22店舗の積極的な出店を行ったことにより、営業収益は5,440億20百万円(前連結会計年度比4.5%増)となりました。営業収益の増加に伴い売上原価は3,943億99百万円(前連結会計年度比4.4%増)、営業収益に対する比率は前年と同じく72.5%となりました。
販売費及び一般管理費は1,361億50百万円(前連結会計年度比6.8%増)、営業収益に対する比率は前年に比べ0.5ポイント悪化し25.0%となりました。
以上の結果、営業収益に対する営業利益の比率は、前年に比べ0.5ポイント悪化し2.5%となりました。
当社グループの資本の財源及び資金の流動性は、運転資金及び設備投資は営業キャッシュ・フローの範囲内で行う方針であり、営業キャッシュ・フローでまかないきれない時は、資金調達を行います。
当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況は、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」をご参照ください。
セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容は、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」をご参照ください。

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