有価証券報告書-第27期(平成27年3月1日-平成28年2月29日)

【提出】
2016/05/25 14:17
【資料】
PDFをみる
【項目】
72項目

財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析

文中の将来に関する事項は、本書提出日(平成28年5月25日)現在において当社が判断したものであります。
(1)重要な会計方針及び見積り
当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この財務諸表の作成にあたり、見積りが必要な事項につきましては、一定の会計基準の範囲内にて合理的な基準に基づき、会計上の見積りを行っております。
詳細につきましては、「第一部 企業情報、第5 経理の状況、財務諸表等 重要な会計方針」に記載しております。
(2)財政状態及び経営成績の分析
① 財政状態の分析
(資産)
1)現金及び預金
当期の現金及び預金の残高は、前期と比べて3億39百万円減少の12億23百万円となりました。これは、当期における事業活動の結果、営業活動によるキャッシュ・フローが48百万円の支出、投資活動によるキャッシュ・フローが1億86百万円の支出、財務活動によるキャッシュ・フローが1億3百万円の支出となった結果であります。
2)商品
当期の商品の残高は、前期と比べて16百万円増加の8億19百万円となりました。これは主としてボトムスが前期と比べて20百万円減少の1億10百万円、ニットが前期と比べて4百万円減少の1億84百万円、ブルゾンが前期と比べて25百万円増加の2億72百万円、シャツが前期と比べて6百万円増加の35百万円等によるものであります。
(負債)
3)長期借入金(一年内返済予定の長期借入金含む)
当期の長期借入金の残高は前期と比べて1億79百万円減少の4億2百万円となりました。これは主として返済によるものであります。
4)社債(一年内償還予定の社債含む)
当期の社債の残高は前期と比べて80百万円増加の5億5百万円となりました。これは主として社債の発行及び償還によるものであります。
(純資産)
5)利益剰余金合計
当期の利益剰余金合計の残高は前期と比べて2億59百万円減少の12億31百万円となりました。これは主として当期純損失によるものであります。
② 経営成績の分析
1)売上高
当期の売上高につきましては、前期と比べて5億47百万円減(前期比8.0%減)の62億85百万円となりま
した。これは主として、既存店の売上高が前年比で6.9%減になったことによるものであります。
2)売上総利益
当期の売上総利益につきましては、前期と比べて2億87百万円減(前期比8.6%減)の30億57百万円とな
りました。これは主として、売上高が前期比8.0%減になったことによるものであります。
3)販売費及び一般管理費
当期の販売費及び一般管理費につきましては、前期と比べて2億6百万円減(前期比6.2%減)の31億44百万円となりました。これは主として、人件費の減少等によるものであります。
4)営業外損益
当期の営業外費用につきましては、前期と比べて2百万円増(前期比11.8%増)の21百万円となりまし
た。これは主として、社債利息等の増加によるものであります。
5)特別損益
当期の特別利益につきましては、前期と比べて64百万円増(前期実績なし)の64百万円となりました。これは、長期債権の一括回収によるものであります。特別損失につきましては、前期と比べて52百万円減(前期比55.2%減)の42百万円となりました。これは主として、減損損失の減少等によるものであります。
(3)経営成績に重要な影響を与える要因について
カジュアルウェア市場全般について、外的要因として、国内の景気動向、消費環境、天候、気温、流行等が大きく変動する場合に影響を受けます。
(4)経営戦略の現状と見通し
現状は、長期安定的な成長を遂げていくことを重要な経営課題として、大量販売とは一線を画した事業戦略の推
進、将来の成長に向けたブランド力の強化、新規業態の成長戦略を進めております。次期の経済情勢につきまして
は、世界的な経済環境は引き続き不安定な状況で推移し、国内においても、景気を押し下げる要因である、株価の
下落、円高の進行、個人消費の停滞などのリスクが存在しており、厳しい経営環境で推移するものと予想されます。
このような状況において、当社は、商品力の強化、販売戦略の徹底、構造改革をテーマとする取り組みを進め、業績の回復を図ってまいります。また、店舗戦略は、既存店の強化を中心として、改装・不採算店舗の撤退などの
施策を推進し、利益体質の強化を目指してまいります。
その結果、次期の業績の見通しにつきましては、売上高60億40百万円(前年同期比3.9%減)、営業利益50百万円
(前年同期比1億37百万円増)、経常利益30百万円(前年同期比1億33百万円増)、当期純利益10百万円(前年同期比
2億69百万円増)を見込んでおります。
(5)資本の財源及び資金の流動性
当期の資金状況は、営業活動によるキャッシュ・フローにおいて48百万円の支出、投資活動のキャッシュ・フローにおいて2億77百万円の投資を実施、退店並びに契約変更に伴う敷金及び保証金の返還、長期債権の一括回収等により90百万円を回収し、差引きで1億86百万円の支出となりました。また、財務活動によるキャッシュ・フローにおいて1億95百万円の資金調達を実施、長期借入金1億79百万円を返済、社債1億20百万円を償還し、1億3百万円の支出となりました。その結果、現金及び現金同等物の当期末における残高は前期と比べて3億39百万円減少の12億23百万円となり、今後の経営に必要な資金は十分に確保しております。
(6)経営者の問題認識と今後の方針について
高齢者層の増加、人口の減少、消費嗜好の多様化等の環境変化により、当社が属するカジュアルウェア市場につ
きましても企業間競争はさらに激化するものと考えております。
これに対応するため、コンサルティングセールス、付加価値の高い商品など、当社の強みを生かせる分野に経営
資源を投入して、その分野におけるブランドイメージを確立させ、「METHOD」、「流儀圧搾」に続く核となるブラ
ンドを育成・展開することにより長期安定的な成長戦略を実施してまいります。