有価証券報告書-第94期(平成28年4月1日-平成29年3月31日)

【提出】
2017/06/28 14:28
【資料】
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【項目】
148項目

対処すべき課題

以下の記載における将来に関する事項は、当連結会計年度の末日現在において当行が判断したものであります。
(1)経営方針
当行は、銀行の持つ社会的・公共的責任を自覚し、より調和のとれた健全かつ透明性の高い経営を目指してまいります。
また、お客さまのニーズに的確かつ迅速にお応えできる体制整備と自由闊達で創造力と活力に溢れた企業風土を醸成し、行員一人ひとりが十分に個性を発揮でき、生きがいをもてるような銀行を確立していくことを経営の基本方針としております。
(2)経営戦略
当行は、平成25年4月よりスタートさせた長期ビジョン「埼玉に新たな価値を創造する『地域№1銀行』(名称:MVP~Musashino Value-making Plan)」の実現に向けて、「成長ドメイン」「創造ドメイン」の2つの事業領域(ドメイン)でそれぞれ地域No.1の領域を築くことを基本方針として取組んでおります。
この長期ビジョンは、3つのフェーズに分けて進めておりますが、第1フェーズの「MVP 1/3(ワンサード)(平成25年4月1日~平成28年3月31日)」において「地域No.1銀行」に向けた態勢強化を実現し、第2フェーズの「MVP 2/3(ツーサード)(平成28年4月1日~平成31年3月31日)」において、以下を基本戦略として「地域No.1銀行」としての評価を確立したいと考えております。
(MVP 2/3の基本戦略)
・成長戦略の加速
・成長戦略と創造戦略の融合
・経営管理態勢の強化
(3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
中期経営計画「MVP 2/3(ツーサード)」は長期ビジョンの第2フェーズであり、「地域No.1銀行」としての評価を確立すべく最終年度(平成31年3月期)の計数目標を次のとおりとしております。
預金等残高
(単体末残)
※預り資産残高含む
貸出金
(単体末残)
当期純利益
(単体)
ROE
(連結5年平均)
5.6兆円3.7兆円105億円5%以上

(4)経営環境及び対処すべき課題等
地域金融機関におきましては、法令遵守、内部統制、社会的責任など「企業経営の質」や「経営の透明性」が厳しく問われるとともに、成長性や収益性の継続的な向上、財務体質の一段の強化、更には地域経済の活性化が求められております。
当行といたしましても、お客さまの高度化・多様化するニーズに的確にお応えするため、人材育成に注力するとともに、付加価値の高い商品、サービスを継続的に提供することにより、基盤となる預貸業務の強化に加え、預り資産や法人役務収益の増強などにより、収益力や財務内容の一層の改善に努めると同時に、リスク管理態勢や企業集団として、コーポレート・ガバナンスを強化し、持続的な成長と中長期的な企業価値の向上を目指していくことが最大の経営課題と捉えております。
また、当行は地元金融機関として、金融仲介機能の発揮を通じて、お客さまの安定的資産形成の実現に向けて、顧客本意の業務運営を定着させるための取り組みを行ってまいります。加えて、事業性評価に基づくお取引先企業の本業支援などによる地域企業の生産性向上、地域経済の持続的成長と地方創生に貢献していくことが使命であると認識しております。
そのため、銀行単体の機能だけでなく、当行グループ会社が持つリースやカード、システムコンサル、シンクタンクなどの機能も活用する等、グループ会社と連携し、様々なお客さまのニーズにお応えできるよう、スピード感をもって取り組んでまいります。
また、コンプライアンスの更なる向上を図ること、更には女性の活躍推進やお客さま満足度向上にも取り組むことで、持続可能性の高い企業へと変革していきたいと考えております。
こうした取り組みを通じて、競争力のある経営体質を確立するとともに、地域金融機関として、お客さま、株主さま、地域社会など全てのステークホルダーのご期待にお応えできるよう、「More For You ~ もっと、街・暮らし・笑顔のために」というブランドメッセージのもと、役職員一同最大限の努力を続けてまいる所存であります。