有価証券報告書-第12期(平成25年4月1日-平成26年3月31日)
財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析
平成25年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況は以下のとおりと分析しております。
なお、本項における将来に関する事項は、当連結会計年度の末日現在において判断したものであり、今後様々な要因によって大きく異なる結果となる可能性があります。
1.業績の状況
(財政状態及び経営成績の分析)
(1)総論
[収益状況]
①連結業務純益
・当連結会計年度の連結粗利益は、前連結会計年度比1,364億円減少し、2兆352億円となりました。
・みずほ銀行及びみずほ信託銀行2行合算ベース(以下、「銀・信」という(※))の業務粗利益は、前事業年度比1,792億円減少し、1兆5,068億円となりました。顧客部門は、国内が非金利収支の伸びを主因に、海外がアジアを中心に増加し、822億円の増加となりました。市場部門等は、前事業年度に好調であった国債等債券損益の剥落もあり、2,614億円の減少となりました。
・「銀・信」の経費は、コスト構造改革を推進するも、戦略的な経費や円安影響等により、前事業年度比245億円増加し、8,642億円となりました。
・みずほ証券連結ベース(以下、「証」という)の純営業収益は、株式委託手数料や投信手数料の増加等により前連結会計年度(旧みずほインベスターズ証券分の単純合算後ベース)比284億円の増加となりました。
・以上の結果、連結業務純益は前連結会計年度比1,678億円減少し、7,442億円となりました。
(※)平成25年7月にみずほ銀行とみずほコーポレート銀行は合併しております。みずほ銀行(「銀」)の計数は、合併前のみずほ銀行の第1四半期の計数、みずほコーポレート銀行の第1四半期の計数、合併後のみずほ銀行の第2四半期及び下半期の計数を単純合算しております。なお、過去計数は、合併前のみずほ銀行及びみずほコーポレート銀行の計数を単純合算しております。
②連結当期純利益
・連結与信関係費用は、1,128億円の戻り益となりました。
・連結株式等関係損益は、株式償却の減少等により、前連結会計年度比1,599億円改善し、770億円の利益となりました。
・「証」の連結当期純利益は、前連結会計年度(旧みずほインベスターズ証券分の単純合算後ベース)比252億円増加の512億円となりました。
・以上の結果、当連結会計年度の連結当期純利益は前連結会計年度比1,278億円増加し、6,884億円となりました。これは、修正年度計画6,000億円を上回り、過去最高益となっております。
[自己資本の状況]
・平成26年3月末の連結総自己資本比率、Tier1比率及び普通株式等Tier1比率は、それぞれ、14.35%、11.35%及び8.79%となりました。
・当社グループは、「安定的な自己資本の充実」と「着実な株主還元」の最適なバランスを図る「規律ある資本政策」を遂行しております。
・平成24年度末より適用が開始されたバーゼルⅢに対しては、中期経営計画の最終年度(平成27年度)末において、普通株式等Tier1比率8%(完全施行ベース(※1)、第十一回第十一種優先株式を含む(※2))を安定的に確保することを目指しております。
・具体的には、中期経営計画の各種施策の着実な実行等を通じ、収益の蓄積による内部留保の積上げや資産の効率的な運用等を図ることにより、自己資本の積上げと財務基盤の更なる強化に努めます。
・中長期的には、平成30年度末にかけての段階的導入を見据え、時間軸も考慮しながら、十分なレベルの普通株式等Tier1資本を積上げてまいります。
・これにより、G-SIFIs(グローバルにシステム上重要な金融機関)の選定を含む新たな資本規制への対応は十分可能なものと考えております。
(※1)平成30年度末のバーゼルⅢの完全施行時の規制に従い算出するものです。
(※2)バーゼルⅢ上、優先株式は普通株式等Tier1資本には含まれませんが、第十一回第十一種優先株式(平成28年7月強制転換)を普通株式等Tier1資本に含むものとした上で算出するものです。なお、第十一回第十一種優先株式の平成26年3月末の残高(自己株式を除く)は、3,126億円となりました(当初発行総額9,437億円のうち、66.8%が転換済)。
(2)経営成績の分析
[損益の状況]
前連結会計年度及び当連結会計年度における損益状況は以下のとおりです。
(図表1)
(注) 費用項目は△表記しております。
* 連結業務純益=連結粗利益-経費(除く臨時処理分)+持分法による投資損益等連結調整
① 連結粗利益
当連結会計年度の連結粗利益は、前連結会計年度比1,364億円減少し、2兆352億円となりました。項目ごとの収支は以下のとおりです。
(資金利益)
資金利益は、前連結会計年度比324億円増加し、1兆1,083億円となりました。
(信託報酬)
信託報酬は、前連結会計年度比35億円増加し、520億円となりました。
(役務取引等利益)
役務取引等利益は、前連結会計年度比533億円増加し、5,607億円となりました。
(特定取引利益・その他業務利益)
特定取引利益は、前連結会計年度比276億円減少し、1,874億円となりました。また、その他業務利益は、主として国債等債券売却益の減少等により、前連結会計年度比1,981億円減少し、1,267億円となりました。
② 営業経費
営業経費は、前連結会計年度比135億円増加し、1兆2,582億円となりました。
③ 不良債権処理額及び④貸倒引当金戻入益等(⑯与信関係費用)
不良債権処理額(含:一般貸倒引当金純繰入額)に、貸倒引当金戻入益等を加算した与信関係費用は、前連結会計年度比2,247億円改善し、1,128億円の戻り益となりました。
⑤ 株式等関係損益
株式等関係損益は、株式償却の減少等により、前連結会計年度比1,599億円改善し、770億円の利益となりました。
⑥ 持分法による投資損益
持分法による投資損益は、前連結会計年度比266億円改善し、154億円の利益となりました。
⑦ その他
その他は、51億円の利益となりました。
⑧ 経常利益
以上の結果、当連結会計年度の経常利益は前連結会計年度比2,372億円増加し、9,875億円となりました。
⑨ 特別損益
特別損益は22億円の損失となりました。
⑩ 税金等調整前当期純利益
以上の結果、当連結会計年度の税金等調整前当期純利益は、前連結会計年度比2,675億円増加し、9,853億円となりました。
⑪ 税金関係費用
税金関係費用は2,149億円(損失)となりました。
⑫ 少数株主損益調整前当期純利益
少数株主損益調整前当期純利益は、前連結会計年度比1,104億円増加し、7,703億円となりました。
⑬ 少数株主損益
少数株主損益(利益)は、前連結会計年度比174億円減少し、819億円となりました。
⑭ 当期純利益(⑮包括利益)
以上の結果、当連結会計年度の当期純利益は、前連結会計年度比1,278億円増加し、6,884億円となりました。また、包括利益は、前連結会計年度比4,378億円減少し、8,329億円となりました。
-参考-
(図表2)損益状況 (銀行単体合算ベース)
与信関係費用=一般貸倒引当金純繰入額+不良債権処理額+貸倒引当金戻入益等+信託勘定与信関係費用
[セグメント情報]
前連結会計年度及び当連結会計年度におけるセグメント情報の概要は、以下のとおりです。
なお、詳細につきましては、第5 経理の状況、1. 連結財務諸表等、(1)連結財務諸表の(セグメント情報等)に記載しております。
(図表3)報告セグメントごとの業務粗利益及び業務純益の金額に関する情報
*業務粗利益は、信託勘定償却前の計数であり、業務純益は、信託勘定償却前及び一般貸倒引当金繰入前の計数であります。
*平成25年4月より新たなグループ運営体制に移行したことに伴い、報告セグメントを変更しております。前連結会計年度につきましては、当該変更を反映させるための組替えを行っております。なお、平成25年4月より当社の連結対象子会社であったみずほ証券は当社の直接出資子会社となっております。
*平成25年7月にみずほ銀行とみずほコーポレート銀行は合併しております。前連結会計年度における「みずほ銀行(連結)」、「みずほ銀行(単体)」は合併前のみずほ銀行及びみずほコーポレート銀行の計数を単純合算しており、当連結会計年度における「みずほ銀行(連結)」、「みずほ銀行(単体)」は合併前のみずほ銀行の第1四半期の計数、みずほコーポレート銀行の第1四半期の計数、合併後のみずほ銀行の第2四半期及び下半期の計数を単純合算しております。
*平成25年1月にみずほ証券とみずほインベスターズ証券は合併しております。前連結会計年度における「みずほ銀行(連結)」内の「みずほ証券(連結)」はみずほ証券(連結)及び合併前のみずほインベスターズ証券(連結)の計数を単純合算しております。
(3)財政状態の分析
前連結会計年度及び当連結会計年度における財政状態のうち、主なものは以下のとおりです。
(図表4)
[資産の部]
① 有価証券
(図表5)
有価証券は43兆9,975億円と、前連結会計年度末比9兆4,748億円減少しました。うち国債(日本国債)が、7兆7,079億円減少しました。
② 貸出金
(図表6)
(銀行単体合算ベース:銀行勘定+信託勘定)
*1 「中小企業等」とは、資本金3億円(ただし、卸売業は1億円、小売業、飲食業、物品賃貸業等は5千万円)以下の会社又は常用する従業員が300人(ただし、卸売業、物品賃貸業等は100人、小売業、飲食業は50人)以下の企業等であります。
*2 海外店貸出金残高には、特別国際金融取引勘定を含んでおります。
当連結会計年度末の連結ベースの貸出金残高は69兆3,014億円と、前連結会計年度末比1兆7,645億円増加しております。
なお、銀行単体合算ベースの貸出金は70兆9,948億円と前事業年度末比2兆8,230億円増加しております。国内店貸出金残高で4,552億円増加(うち預金保険機構及び政府等向け△1,555億円)、海外店貸出金残高(含む特別国際金融取引勘定)で2兆3,678億円増加しております。
また、銀行単体合算ベースの中小企業等貸出金は、前事業年度末比4,816億円増加し32兆4,448億円となりました。なお、居住性住宅ローンは前事業年度末比1,204億円減少し、10兆3,765億円となっております。
貸出金のうち、連結ベースのリスク管理債権額は以下のとおりです。
(図表7)
当連結会計年度末の連結ベースのリスク管理債権残高は、貸出条件緩和債権の減少を主因に前連結会計年度末比3,408億円減少し、1兆289億円となりました。貸出金に対するリスク管理債権の割合は1.48%となっております。
なお、不良債権(銀行単体合算ベース)に関しては、後段(4)で詳細を分析しております。
[負債の部]
① 預金
(図表8)
(銀行単体合算ベース)
*海外店分及び特別国際金融取引勘定分は含まれておりません。
当連結会計年度末の連結ベースの預金は89兆555億円と、前連結会計年度末比4兆8,135億円増加しております。銀行単体合算ベースの国内預金は、一般法人預金の増加等により、前事業年度末比2兆5,783億円増加しております。
また、連結ベースの譲渡性預金は12兆7,557億円と、前連結会計年度末比2兆5,710億円減少しております。
[純資産の部]
(図表9)
当連結会計年度末の純資産の部合計は、前連結会計年度末比5,683億円増加し、8兆3,045億円となりました。主な変動は以下のとおりです。
株主資本合計は、当期純利益の計上及び配当金の支払等により、前連結会計年度末比5,016億円増加し、5兆6,762億円となりました。
その他の包括利益累計額合計は、その他有価証券評価差額金の増加等により、前連結会計年度末比285億円増加し、7,810億円となりました。
少数株主持分は、前連結会計年度末比376億円増加し、1兆8,440億円となりました。
(4)不良債権に関する分析(銀行単体合算ベース)
① 残高に関する分析
(図表10)金融再生法開示債権(銀行勘定+信託勘定)
当事業年度末の不良債権残高(要管理債権以下(A))は、前事業年度末比3,418億円減少し、9,514億円となりました。不良債権比率((A)/(B))は1.21%となっております。
② 保全に関する分析
前事業年度及び当事業年度における金融再生法開示債権(要管理債権以下)の保全及び引当は以下のとおりであります。
(図表11)保全状況(銀行勘定)
(参考)要管理先債権に対する引当率・保全率
破産更生債権及びこれらに準ずる債権については、債権額から担保の処分可能見込額及び保証等による回収見込額を控除した残額全額を個別貸倒引当金として計上、ないしは直接償却を実施しております。その結果、信用部分に対する引当率、保全率ともに100%となっております。
危険債権については、債権額から担保の処分可能見込額及び保証等による回収見込額を控除した残額のうち、①債務者の支払能力を総合的に判断して算定した金額、②当該残額に今後3年間の倒産確率に基づき算定された予想損失率を乗じた金額のいずれかを個別貸倒引当金として計上しております。なお、与信額が一定額以上の大口債務者のうち、債権の元本の回収及び利息の受け取りに係るキャッシュ・フローを合理的に見積ることができる債権については、キャッシュ・フロー見積り法(DCF法)を適用しております。当事業年度末の信用部分に対する引当率は、前事業年度末比3.2ポイント増加し70.1%となり、また保全率も0.3ポイント増加し84.2%となっております。
要管理債権については、債権額に、今後3年間の倒産確率に基づき算定された予想損失率を乗じた金額を一般貸倒引当金として計上しております。なお、与信額が一定額以上の大口債務者のうち、債権の元本の回収及び利息の受け取りに係るキャッシュ・フローを合理的に見積ることができる債権については、キャッシュ・フロー見積り法(DCF法)を適用しております。当事業年度末の信用部分に対する引当率は、前事業年度末比7.1ポイント減少し24.2%に、保全率は3.5ポイント減少し54.1%となっております。
前記債権以外の債権に対する引当率は、以下のとおりであります。
(図表12)
(5)自己資本比率に関する分析
(図表13)連結自己資本比率(国際統一基準)
総自己資本の額は、連結当期純利益の計上による利益剰余金の増加等により、前連結会計年度末比3,114億円増加し、8兆6,559億円となりました。一方、リスク・アセットの額は、前連結会計年度末比1兆4,638億円増加し、60兆2,874億円となりました。この結果、連結総自己資本比率は前連結会計年度末比0.17ポイント上昇し、14.35%となりました。
2. キャッシュ・フローの状況
前連結会計年度及び当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの状況は以下のとおりです。
(図表14)
当連結会計年度における営業活動によるキャッシュ・フローは、債券貸借取引受入担保金の減少等により2兆2,860億円の支出となりました。投資活動によるキャッシュ・フローは、有価証券の売却等により10兆6,074億円の収入となり、財務活動によるキャッシュ・フローは、配当金の支払等により3,057億円の支出となりました。
以上の結果、現金及び現金同等物の当連結会計年度末残高は、前連結会計年度末比8兆848億円増加して、19兆4,324億円となりました。
なお、本項における将来に関する事項は、当連結会計年度の末日現在において判断したものであり、今後様々な要因によって大きく異なる結果となる可能性があります。
1.業績の状況
(財政状態及び経営成績の分析)
(1)総論
[収益状況]
①連結業務純益
・当連結会計年度の連結粗利益は、前連結会計年度比1,364億円減少し、2兆352億円となりました。
・みずほ銀行及びみずほ信託銀行2行合算ベース(以下、「銀・信」という(※))の業務粗利益は、前事業年度比1,792億円減少し、1兆5,068億円となりました。顧客部門は、国内が非金利収支の伸びを主因に、海外がアジアを中心に増加し、822億円の増加となりました。市場部門等は、前事業年度に好調であった国債等債券損益の剥落もあり、2,614億円の減少となりました。
・「銀・信」の経費は、コスト構造改革を推進するも、戦略的な経費や円安影響等により、前事業年度比245億円増加し、8,642億円となりました。
・みずほ証券連結ベース(以下、「証」という)の純営業収益は、株式委託手数料や投信手数料の増加等により前連結会計年度(旧みずほインベスターズ証券分の単純合算後ベース)比284億円の増加となりました。
・以上の結果、連結業務純益は前連結会計年度比1,678億円減少し、7,442億円となりました。
(※)平成25年7月にみずほ銀行とみずほコーポレート銀行は合併しております。みずほ銀行(「銀」)の計数は、合併前のみずほ銀行の第1四半期の計数、みずほコーポレート銀行の第1四半期の計数、合併後のみずほ銀行の第2四半期及び下半期の計数を単純合算しております。なお、過去計数は、合併前のみずほ銀行及びみずほコーポレート銀行の計数を単純合算しております。
②連結当期純利益
・連結与信関係費用は、1,128億円の戻り益となりました。
・連結株式等関係損益は、株式償却の減少等により、前連結会計年度比1,599億円改善し、770億円の利益となりました。
・「証」の連結当期純利益は、前連結会計年度(旧みずほインベスターズ証券分の単純合算後ベース)比252億円増加の512億円となりました。
・以上の結果、当連結会計年度の連結当期純利益は前連結会計年度比1,278億円増加し、6,884億円となりました。これは、修正年度計画6,000億円を上回り、過去最高益となっております。
[自己資本の状況]
・平成26年3月末の連結総自己資本比率、Tier1比率及び普通株式等Tier1比率は、それぞれ、14.35%、11.35%及び8.79%となりました。
・当社グループは、「安定的な自己資本の充実」と「着実な株主還元」の最適なバランスを図る「規律ある資本政策」を遂行しております。
・平成24年度末より適用が開始されたバーゼルⅢに対しては、中期経営計画の最終年度(平成27年度)末において、普通株式等Tier1比率8%(完全施行ベース(※1)、第十一回第十一種優先株式を含む(※2))を安定的に確保することを目指しております。
・具体的には、中期経営計画の各種施策の着実な実行等を通じ、収益の蓄積による内部留保の積上げや資産の効率的な運用等を図ることにより、自己資本の積上げと財務基盤の更なる強化に努めます。
・中長期的には、平成30年度末にかけての段階的導入を見据え、時間軸も考慮しながら、十分なレベルの普通株式等Tier1資本を積上げてまいります。
・これにより、G-SIFIs(グローバルにシステム上重要な金融機関)の選定を含む新たな資本規制への対応は十分可能なものと考えております。
(※1)平成30年度末のバーゼルⅢの完全施行時の規制に従い算出するものです。
(※2)バーゼルⅢ上、優先株式は普通株式等Tier1資本には含まれませんが、第十一回第十一種優先株式(平成28年7月強制転換)を普通株式等Tier1資本に含むものとした上で算出するものです。なお、第十一回第十一種優先株式の平成26年3月末の残高(自己株式を除く)は、3,126億円となりました(当初発行総額9,437億円のうち、66.8%が転換済)。
(2)経営成績の分析
[損益の状況]
前連結会計年度及び当連結会計年度における損益状況は以下のとおりです。
(図表1)
前連結会計年度 (自 平成24年 4月1日 至 平成25年 3月31日) | 当連結会計年度 (自 平成25年 4月1日 至 平成26年 3月31日) | 比較 | ||
金額(億円) | 金額(億円) | 金額(億円) | ||
連結粗利益 | ① | 21,717 | 20,352 | △1,364 |
資金利益 | 10,758 | 11,083 | 324 | |
信託報酬 | 485 | 520 | 35 | |
うち信託勘定与信関係費用 | ①’ | ― | ― | ― |
役務取引等利益 | 5,073 | 5,607 | 533 | |
特定取引利益 | 2,150 | 1,874 | △276 | |
その他業務利益 | 3,248 | 1,267 | △1,981 | |
営業経費 | ② | △12,446 | △12,582 | △135 |
人件費 | △6,352 | △6,113 | 238 | |
物件費 | △5,591 | △5,937 | △345 | |
税金 | △502 | △531 | △28 | |
不良債権処理額 (含:一般貸倒引当金純繰入額) | ③ | △1,369 | △233 | 1,136 |
貸倒引当金戻入益等 | ④ | 251 | 1,362 | 1,110 |
株式等関係損益 | ⑤ | △829 | 770 | 1,599 |
持分法による投資損益 | ⑥ | △111 | 154 | 266 |
その他 | ⑦ | 292 | 51 | △241 |
経常利益(①+②+③+④+⑤+⑥+⑦) | ⑧ | 7,503 | 9,875 | 2,372 |
特別損益 | ⑨ | △325 | △22 | 303 |
税金等調整前当期純利益(⑧+⑨) | ⑩ | 7,178 | 9,853 | 2,675 |
税金関係費用 | ⑪ | △578 | △2,149 | △1,571 |
少数株主損益調整前当期純利益 (⑩+⑪) | ⑫ | 6,599 | 7,703 | 1,104 |
少数株主損益 | ⑬ | △994 | △819 | 174 |
当期純利益(⑫+⑬) | ⑭ | 5,605 | 6,884 | 1,278 |
包括利益 | ⑮ | 12,708 | 8,329 | △4,378 |
与信関係費用(①’+③+④) | ⑯ | △1,118 | 1,128 | 2,247 |
(注) 費用項目は△表記しております。
(参考)連結業務純益 | 9,121 | 7,442 | △1,678 |
* 連結業務純益=連結粗利益-経費(除く臨時処理分)+持分法による投資損益等連結調整
① 連結粗利益
当連結会計年度の連結粗利益は、前連結会計年度比1,364億円減少し、2兆352億円となりました。項目ごとの収支は以下のとおりです。
(資金利益)
資金利益は、前連結会計年度比324億円増加し、1兆1,083億円となりました。
(信託報酬)
信託報酬は、前連結会計年度比35億円増加し、520億円となりました。
(役務取引等利益)
役務取引等利益は、前連結会計年度比533億円増加し、5,607億円となりました。
(特定取引利益・その他業務利益)
特定取引利益は、前連結会計年度比276億円減少し、1,874億円となりました。また、その他業務利益は、主として国債等債券売却益の減少等により、前連結会計年度比1,981億円減少し、1,267億円となりました。
② 営業経費
営業経費は、前連結会計年度比135億円増加し、1兆2,582億円となりました。
③ 不良債権処理額及び④貸倒引当金戻入益等(⑯与信関係費用)
不良債権処理額(含:一般貸倒引当金純繰入額)に、貸倒引当金戻入益等を加算した与信関係費用は、前連結会計年度比2,247億円改善し、1,128億円の戻り益となりました。
⑤ 株式等関係損益
株式等関係損益は、株式償却の減少等により、前連結会計年度比1,599億円改善し、770億円の利益となりました。
⑥ 持分法による投資損益
持分法による投資損益は、前連結会計年度比266億円改善し、154億円の利益となりました。
⑦ その他
その他は、51億円の利益となりました。
⑧ 経常利益
以上の結果、当連結会計年度の経常利益は前連結会計年度比2,372億円増加し、9,875億円となりました。
⑨ 特別損益
特別損益は22億円の損失となりました。
⑩ 税金等調整前当期純利益
以上の結果、当連結会計年度の税金等調整前当期純利益は、前連結会計年度比2,675億円増加し、9,853億円となりました。
⑪ 税金関係費用
税金関係費用は2,149億円(損失)となりました。
⑫ 少数株主損益調整前当期純利益
少数株主損益調整前当期純利益は、前連結会計年度比1,104億円増加し、7,703億円となりました。
⑬ 少数株主損益
少数株主損益(利益)は、前連結会計年度比174億円減少し、819億円となりました。
⑭ 当期純利益(⑮包括利益)
以上の結果、当連結会計年度の当期純利益は、前連結会計年度比1,278億円増加し、6,884億円となりました。また、包括利益は、前連結会計年度比4,378億円減少し、8,329億円となりました。
-参考-
(図表2)損益状況 (銀行単体合算ベース)
前事業年度 (自 平成24年 4月1日 至 平成25年 3月31日) | 当事業年度 (自 平成25年 4月1日 至 平成26年 3月31日) | 比較 | |
金額(億円) | 金額(億円) | 金額(億円) | |
業務粗利益 | 16,861 | 15,068 | △1,792 |
資金利益 | 9,565 | 9,637 | 72 |
信託報酬 | 477 | 514 | 36 |
うち一般合同信託報酬 | 28 | 31 | 2 |
うち信託勘定与信関係費用 | ― | ― | ― |
役務取引等利益 | 3,460 | 3,741 | 281 |
特定取引利益 | 496 | 337 | △158 |
その他業務利益 | 2,860 | 837 | △2,023 |
経費(除:臨時処理分) | △8,397 | △8,642 | △245 |
実質業務純益(除:信託勘定与信関係費用) | 8,463 | 6,426 | △2,037 |
臨時損益等(含:一般貸倒引当金純繰入額) | △2,766 | 1,590 | 4,356 |
うち一般貸倒引当金純繰入額+不良債権処理額 | △1,733 | △181 | 1,551 |
うち貸倒引当金戻入益等 | 592 | 1,348 | 756 |
うち株式等関係損益 | △1,312 | 576 | 1,889 |
経常利益 | 5,697 | 8,016 | 2,319 |
特別損益 | △150 | △102 | 47 |
当期純利益 | 5,112 | 5,825 | 712 |
与信関係費用 | △1,141 | 1,166 | 2,308 |
与信関係費用=一般貸倒引当金純繰入額+不良債権処理額+貸倒引当金戻入益等+信託勘定与信関係費用
[セグメント情報]
前連結会計年度及び当連結会計年度におけるセグメント情報の概要は、以下のとおりです。
なお、詳細につきましては、第5 経理の状況、1. 連結財務諸表等、(1)連結財務諸表の(セグメント情報等)に記載しております。
(図表3)報告セグメントごとの業務粗利益及び業務純益の金額に関する情報
前連結会計年度 (自 平成24年4月1日 至 平成25年3月31日) | 当連結会計年度 (自 平成25年4月1日 至 平成26年3月31日) | 比較 | |||||
金額(億円) | 金額(億円) | 金額(億円) | |||||
業務粗利益 | 業務純益 | 業務粗利益 | 業務純益 | 業務粗利益 | 業務純益 | ||
みずほ銀行(連結) | 19,698 | 8,722 | 15,391 | 6,329 | △4,307 | △2,393 | |
みずほ銀行(単体) | 15,625 | 7,971 | 13,841 | 5,929 | △1,784 | △2,041 | |
みずほ証券(連結) | 2,627 | 349 | ―――― | ―――― | △2,627 | △349 | |
その他 | 1,445 | 402 | 1,549 | 399 | 104 | △2 | |
みずほ信託銀行(連結) | 1,444 | 508 | 1,483 | 544 | 38 | 36 | |
みずほ証券(連結) | ―――― | ―――― | 2,867 | 406 | 2,867 | 406 | |
その他 | 573 | △109 | 610 | 162 | 36 | 271 | |
みずほフィナンシャルグループ(連結) | 21,717 | 9,121 | 20,352 | 7,442 | △1,364 | △1,678 |
*業務粗利益は、信託勘定償却前の計数であり、業務純益は、信託勘定償却前及び一般貸倒引当金繰入前の計数であります。
*平成25年4月より新たなグループ運営体制に移行したことに伴い、報告セグメントを変更しております。前連結会計年度につきましては、当該変更を反映させるための組替えを行っております。なお、平成25年4月より当社の連結対象子会社であったみずほ証券は当社の直接出資子会社となっております。
*平成25年7月にみずほ銀行とみずほコーポレート銀行は合併しております。前連結会計年度における「みずほ銀行(連結)」、「みずほ銀行(単体)」は合併前のみずほ銀行及びみずほコーポレート銀行の計数を単純合算しており、当連結会計年度における「みずほ銀行(連結)」、「みずほ銀行(単体)」は合併前のみずほ銀行の第1四半期の計数、みずほコーポレート銀行の第1四半期の計数、合併後のみずほ銀行の第2四半期及び下半期の計数を単純合算しております。
*平成25年1月にみずほ証券とみずほインベスターズ証券は合併しております。前連結会計年度における「みずほ銀行(連結)」内の「みずほ証券(連結)」はみずほ証券(連結)及び合併前のみずほインベスターズ証券(連結)の計数を単純合算しております。
(3)財政状態の分析
前連結会計年度及び当連結会計年度における財政状態のうち、主なものは以下のとおりです。
(図表4)
前連結会計年度 (平成25年3月31日) | 当連結会計年度 (平成26年3月31日) | 比較 | ||
金額(億円) | 金額(億円) | 金額(億円) | ||
資産の部 | 1,774,110 | 1,758,228 | △15,881 | |
うち有価証券 | 534,723 | 439,975 | △94,748 | |
うち貸出金 | 675,368 | 693,014 | 17,645 | |
負債の部 | 1,696,748 | 1,675,183 | △21,564 | |
うち預金 | 842,419 | 890,555 | 48,135 | |
うち譲渡性預金 | 153,267 | 127,557 | △25,710 | |
純資産の部 | 77,362 | 83,045 | 5,683 | |
うち株主資本合計 | 51,746 | 56,762 | 5,016 | |
うちその他の包括利益累計額合計 | 7,525 | 7,810 | 285 | |
うち少数株主持分 | 18,064 | 18,440 | 376 |
[資産の部]
① 有価証券
(図表5)
前連結会計年度 (平成25年3月31日) | 当連結会計年度 (平成26年3月31日) | 比較 | ||
金額(億円) | 金額(億円) | 金額(億円) | ||
有価証券 | 534,723 | 439,975 | △94,748 | |
国債 | 338,055 | 260,975 | △77,079 | |
地方債 | 2,437 | 2,446 | 9 | |
社債・短期社債 | 29,945 | 27,925 | △2,019 | |
株式 | 32,032 | 35,250 | 3,218 | |
その他の証券 | 132,253 | 113,376 | △18,877 |
有価証券は43兆9,975億円と、前連結会計年度末比9兆4,748億円減少しました。うち国債(日本国債)が、7兆7,079億円減少しました。
② 貸出金
(図表6)
前連結会計年度 (平成25年3月31日) | 当連結会計年度 (平成26年3月31日) | 比較 | ||
金額(億円) | 金額(億円) | 金額(億円) | ||
貸出金 | 675,368 | 693,014 | 17,645 |
(銀行単体合算ベース:銀行勘定+信託勘定)
前事業年度 (平成25年3月31日) | 当事業年度 (平成26年3月31日) | 比較 | ||
金額(億円) | 金額(億円) | 金額(億円) | ||
貸出金 | 681,717 | 709,948 | 28,230 | |
国内店貸出金残高 | 567,375 | 571,927 | 4,552 | |
中小企業等貸出金 | *1 | 319,632 | 324,448 | 4,816 |
うち居住性住宅ローン | 104,970 | 103,765 | △1,204 | |
海外店貸出金残高 | *2 | 114,342 | 138,020 | 23,678 |
*1 「中小企業等」とは、資本金3億円(ただし、卸売業は1億円、小売業、飲食業、物品賃貸業等は5千万円)以下の会社又は常用する従業員が300人(ただし、卸売業、物品賃貸業等は100人、小売業、飲食業は50人)以下の企業等であります。
*2 海外店貸出金残高には、特別国際金融取引勘定を含んでおります。
当連結会計年度末の連結ベースの貸出金残高は69兆3,014億円と、前連結会計年度末比1兆7,645億円増加しております。
なお、銀行単体合算ベースの貸出金は70兆9,948億円と前事業年度末比2兆8,230億円増加しております。国内店貸出金残高で4,552億円増加(うち預金保険機構及び政府等向け△1,555億円)、海外店貸出金残高(含む特別国際金融取引勘定)で2兆3,678億円増加しております。
また、銀行単体合算ベースの中小企業等貸出金は、前事業年度末比4,816億円増加し32兆4,448億円となりました。なお、居住性住宅ローンは前事業年度末比1,204億円減少し、10兆3,765億円となっております。
貸出金のうち、連結ベースのリスク管理債権額は以下のとおりです。
(図表7)
前連結会計年度 (平成25年3月31日) | 当連結会計年度 (平成26年3月31日) | 比較 | ||
金額(億円) | 金額(億円) | 金額(億円) | ||
破綻先債権 | 336 | 121 | △214 | |
延滞債権 | 6,379 | 5,080 | △1,299 | |
3ヵ月以上延滞債権 | 34 | 41 | 6 | |
貸出条件緩和債権 | 6,947 | 5,046 | △1,901 | |
合計 | 13,698 | 10,289 | △3,408 | |
貸出金に対する割合(%) | 2.02 | 1.48 | △0.54 |
当連結会計年度末の連結ベースのリスク管理債権残高は、貸出条件緩和債権の減少を主因に前連結会計年度末比3,408億円減少し、1兆289億円となりました。貸出金に対するリスク管理債権の割合は1.48%となっております。
なお、不良債権(銀行単体合算ベース)に関しては、後段(4)で詳細を分析しております。
[負債の部]
① 預金
(図表8)
前連結会計年度 (平成25年3月31日) | 当連結会計年度 (平成26年3月31日) | 比較 | ||
金額(億円) | 金額(億円) | 金額(億円) | ||
預金 | 842,419 | 890,555 | 48,135 | |
譲渡性預金 | 153,267 | 127,557 | △25,710 |
(銀行単体合算ベース)
前事業年度 (平成25年3月31日) | 当事業年度 (平成26年3月31日) | 比較 | ||
金額(億円) | 金額(億円) | 金額(億円) | ||
預金(国内) | 744,539 | 770,322 | 25,783 | |
個人 | 377,805 | 385,028 | 7,222 | |
一般法人 | 314,338 | 333,296 | 18,957 | |
金融機関・政府公金 | 52,394 | 51,997 | △397 |
*海外店分及び特別国際金融取引勘定分は含まれておりません。
当連結会計年度末の連結ベースの預金は89兆555億円と、前連結会計年度末比4兆8,135億円増加しております。銀行単体合算ベースの国内預金は、一般法人預金の増加等により、前事業年度末比2兆5,783億円増加しております。
また、連結ベースの譲渡性預金は12兆7,557億円と、前連結会計年度末比2兆5,710億円減少しております。
[純資産の部]
(図表9)
前連結会計年度 (平成25年3月31日) | 当連結会計年度 (平成26年3月31日) | 比較 | ||
金額(億円) | 金額(億円) | 金額(億円) | ||
純資産の部合計 | 77,362 | 83,045 | 5,683 | |
株主資本合計 | 51,746 | 56,762 | 5,016 | |
資本金 | 22,549 | 22,549 | - | |
資本剰余金 | 11,095 | 11,095 | - | |
利益剰余金 | 18,147 | 23,156 | 5,008 | |
自己株式 | △46 | △38 | 7 | |
その他の包括利益累計額合計 | 7,525 | 7,810 | 285 | |
その他有価証券評価差額金 | 6,158 | 7,335 | 1,176 | |
繰延ヘッジ損益 | 846 | △66 | △913 | |
土地再評価差額金 | 1,423 | 1,407 | △16 | |
為替換算調整勘定 | △903 | △635 | 268 | |
退職給付に係る調整累計額 | - | △229 | △229 | |
新株予約権 | 26 | 31 | 4 | |
少数株主持分 | 18,064 | 18,440 | 376 |
当連結会計年度末の純資産の部合計は、前連結会計年度末比5,683億円増加し、8兆3,045億円となりました。主な変動は以下のとおりです。
株主資本合計は、当期純利益の計上及び配当金の支払等により、前連結会計年度末比5,016億円増加し、5兆6,762億円となりました。
その他の包括利益累計額合計は、その他有価証券評価差額金の増加等により、前連結会計年度末比285億円増加し、7,810億円となりました。
少数株主持分は、前連結会計年度末比376億円増加し、1兆8,440億円となりました。
(4)不良債権に関する分析(銀行単体合算ベース)
① 残高に関する分析
(図表10)金融再生法開示債権(銀行勘定+信託勘定)
前事業年度 (平成25年3月31日) | 当事業年度 (平成26年3月31日) | 比較 | ||
金額(億円) | 金額(億円) | 金額(億円) | ||
破産更生債権及びこれらに準ずる債権 | 1,591 | 672 | △919 | |
危険債権 | 5,532 | 4,720 | △812 | |
要管理債権 | 5,808 | 4,121 | △1,687 | |
小計(要管理債権以下) | (A) | 12,933 | 9,514 | △3,418 |
正常債権 | 742,935 | 775,325 | 32,389 | |
合計 | (B) | 755,869 | 784,839 | 28,970 |
(A)/(B)(%) | 1.71 | 1.21 | △0.49 |
当事業年度末の不良債権残高(要管理債権以下(A))は、前事業年度末比3,418億円減少し、9,514億円となりました。不良債権比率((A)/(B))は1.21%となっております。
② 保全に関する分析
前事業年度及び当事業年度における金融再生法開示債権(要管理債権以下)の保全及び引当は以下のとおりであります。
(図表11)保全状況(銀行勘定)
前事業年度 (平成25年3月31日) | 当事業年度 (平成26年3月31日) | 比較 | |||
金額(億円) | 金額(億円) | 金額(億円) | |||
破産更生債権及びこれらに準ずる債権 | (A) | 1,591 | 672 | △919 | |
うち担保・保証等 | (B) | 1,372 | 662 | △710 | |
うち引当金 | (C) | 219 | 10 | △208 | |
信用部分に対する引当率 | (C)/((A)-(B)) | 100.0% | 100.0% | - | |
保全率 | ((B)+(C))/(A) | 100.0% | 100.0% | - | |
危険債権 | (A) | 5,502 | 4,689 | △812 | |
うち担保・保証等 | (B) | 2,830 | 2,223 | △607 | |
うち引当金 | (C) | 1,786 | 1,729 | △57 | |
信用部分に対する引当率 | (C)/((A)-(B)) | 66.8% | 70.1% | 3.2% | |
保全率 | ((B)+(C))/(A) | 83.9% | 84.2% | 0.3% | |
要管理債権 | (A) | 5,808 | 4,121 | △1,687 | |
うち担保・保証等 | (B) | 2,228 | 1,629 | △599 | |
うち引当金 | (C) | 1,122 | 603 | △518 | |
信用部分に対する引当率 | (C)/((A)-(B)) | 31.3% | 24.2% | △7.1% | |
保全率 | ((B)+(C))/(A) | 57.6% | 54.1% | △3.5% |
(参考)要管理先債権に対する引当率・保全率
前事業年度 (平成25年3月31日) | 当事業年度 (平成26年3月31日) | 比較 | ||
信用部分に対する引当率 | 31.9% | 27.9% | △4.0% | |
保全率 | 58.3% | 57.4% | △0.8% |
破産更生債権及びこれらに準ずる債権については、債権額から担保の処分可能見込額及び保証等による回収見込額を控除した残額全額を個別貸倒引当金として計上、ないしは直接償却を実施しております。その結果、信用部分に対する引当率、保全率ともに100%となっております。
危険債権については、債権額から担保の処分可能見込額及び保証等による回収見込額を控除した残額のうち、①債務者の支払能力を総合的に判断して算定した金額、②当該残額に今後3年間の倒産確率に基づき算定された予想損失率を乗じた金額のいずれかを個別貸倒引当金として計上しております。なお、与信額が一定額以上の大口債務者のうち、債権の元本の回収及び利息の受け取りに係るキャッシュ・フローを合理的に見積ることができる債権については、キャッシュ・フロー見積り法(DCF法)を適用しております。当事業年度末の信用部分に対する引当率は、前事業年度末比3.2ポイント増加し70.1%となり、また保全率も0.3ポイント増加し84.2%となっております。
要管理債権については、債権額に、今後3年間の倒産確率に基づき算定された予想損失率を乗じた金額を一般貸倒引当金として計上しております。なお、与信額が一定額以上の大口債務者のうち、債権の元本の回収及び利息の受け取りに係るキャッシュ・フローを合理的に見積ることができる債権については、キャッシュ・フロー見積り法(DCF法)を適用しております。当事業年度末の信用部分に対する引当率は、前事業年度末比7.1ポイント減少し24.2%に、保全率は3.5ポイント減少し54.1%となっております。
前記債権以外の債権に対する引当率は、以下のとおりであります。
(図表12)
前事業年度 (平成25年3月31日) | 当事業年度 (平成26年3月31日) | 比較 | |
要管理先債権以外の要注意先債権 | 6.27% | 6.34% | 0.07% |
正常先債権 | 0.11% | 0.10% | △0.01% |
(5)自己資本比率に関する分析
(図表13)連結自己資本比率(国際統一基準)
前連結会計年度 (平成25年3月31日) | 当連結会計年度 (平成26年3月31日) | 比較 | ||
金額(億円) | 金額(億円) | 金額(億円) | ||
連結総自己資本比率(④/⑦) | ① | 14.18% | 14.35% | 0.17% |
連結Tier1比率(⑤/⑦) | ② | 11.02% | 11.35% | 0.33% |
連結普通株式等Tier1比率(⑥/⑦) | ③ | 8.16% | 8.79% | 0.63% |
連結における総自己資本の額 | ④ | 83,445 | 86,559 | 3,114 |
連結におけるTier1資本の額 | ⑤ | 64,874 | 68,447 | 3,572 |
連結における普通株式等Tier1資本の額 | ⑥ | 48,038 | 53,044 | 5,005 |
リスク・アセットの額 | ⑦ | 588,235 | 602,874 | 14,638 |
連結総所要自己資本額 | ⑧ | 47,058 | 48,229 | 1,171 |
総自己資本の額は、連結当期純利益の計上による利益剰余金の増加等により、前連結会計年度末比3,114億円増加し、8兆6,559億円となりました。一方、リスク・アセットの額は、前連結会計年度末比1兆4,638億円増加し、60兆2,874億円となりました。この結果、連結総自己資本比率は前連結会計年度末比0.17ポイント上昇し、14.35%となりました。
2. キャッシュ・フローの状況
前連結会計年度及び当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの状況は以下のとおりです。
(図表14)
前連結会計年度 (自 平成24年 4月1日 至 平成25年 3月31日) | 当連結会計年度 (自 平成25年 4月1日 至 平成26年 3月31日) | 比較 | |
金額(億円) | 金額(億円) | 金額(億円) | |
営業活動によるキャッシュ・フロー | 58,586 | △22,860 | △81,446 |
投資活動によるキャッシュ・フロー | △7,496 | 106,074 | 113,571 |
財務活動によるキャッシュ・フロー | △2,838 | △3,057 | △218 |
当連結会計年度における営業活動によるキャッシュ・フローは、債券貸借取引受入担保金の減少等により2兆2,860億円の支出となりました。投資活動によるキャッシュ・フローは、有価証券の売却等により10兆6,074億円の収入となり、財務活動によるキャッシュ・フローは、配当金の支払等により3,057億円の支出となりました。
以上の結果、現金及び現金同等物の当連結会計年度末残高は、前連結会計年度末比8兆848億円増加して、19兆4,324億円となりました。