有価証券報告書-第107期(平成28年4月1日-平成29年3月31日)

【提出】
2017/06/26 13:41
【資料】
PDFをみる
【項目】
107項目

有報資料

(1)会社の経営の基本方針
[企業理念]
当社は、証券金融の専門機関として、常にその公共的役割を強く認識するとともに、証券界、金融界の多様なニーズに積極的に応え、証券市場の参加者、利用者の長期的な利益向上を図ることで、証券市場の発展に貢献することを使命とする。
[経営方針]
①証券金融会社としての社会的責任を常に認識し、コンプライアンス、企業統治および経営リスクの管理を徹底することにより健全な業務運営を実践し、以って、揺るぎない社会的信頼を確立する。
②証券市場のインフラの担い手として求められる経営の安定性および財務の健全性を確保するため、強固な自己資本を維持しながら企業価値の増大を図るとともに、収益環境や投資計画などを総合的に勘案し、株主への利益還元を充実したものとしていく。
③証券金融会社の根幹である貸借取引業務をより強化し、あわせて当社・グループ会社が提供する金融・証券関連サービスの拡充と新規展開に努め、グループ全体のビジネス基盤を一層拡大し堅固なものとする。
④経営環境の変化に機動的に対応するため、グループ内の組織・業務運営の一層の効率化を推進する。
(2)中長期的な会社の経営戦略
①第4次中期経営計画(平成26年度~28年度)
当社は、平成26年5月に、平成26年度から28年度までの3年間を対象とした中期経営計画を策定し、鋭意取り組んでまいりました。各戦略の達成状況は以下のとおりです。
[事業戦略]
イ.証券市場のインフラとしての貸借取引業務等の拡大
発行会社へのアプローチ活動を強化し、貸借銘柄の拡大に努めた結果、平成29年3月末の貸借銘柄数は2,322銘柄(平成26年3月末比263銘柄増)と、着実に増加しております。また、貸借取引における営業力強化の一環として設置した営業推進担当を中心に金融商品取引業者の利用向上を図った営業活動を行ったほか、信用・貸借取引制度に関する理解・利用の促進のため貸借取引情報専用サイトの開設や証券会社の営業担当者等を対象としたセミナー・研修を実施するなど情報発信活動の強化に取組みました。
ロ.金融商品取引業者等の多様なニーズへの対応
定期的な訪問活動を継続し、取引先ニーズに応じた貸付商品の提案、貸付条件の弾力化等による利用の拡大に努めました。また、当社および子会社である日証金信託銀行株式会社の営業面での連携をさらに進め、当社グループの取引先に総合的な金融サービスを提供するため、営業目的で相互に法人顧客に関する情報を共有する体制を整備しました。
ハ.システム基盤の強化
取引先に高い利便性を提供するとともに、業務の効率化によるコスト削減と業務運営の安定性の向上を図り、各事業戦略をシステム面から支援する態勢を強化すべく、平成29年1月に基幹システムの全面リニューアルを実施しました。
ニ.その他の事業戦略
新たなビジネスチャンスの獲得を目指すため、アジアをはじめとする海外の証券関連企業とのネットワークの構築に努めました。また、資金運用については運用対象の多様化を図ることでリスクの分散と運用利回りの向上に努めました。
[経営管理体制の強化]
イ.内部統制の充実
コンプライアンス・プログラムに基づき、役職員の倫理・コンプライアンス意識の向上を図る施策を実施するとともに、コンプライアンス・リスク等の把握に努めました。また、内部監査品質の維持・向上のための継続的な自己評価を実施しました。
運用対象の拡大に対応した市場リスク管理体制の整備や非居住者との取引、外国有価証券等の取扱い開始に伴う信用リスク管理体制の充実を図り、多様化・複雑化するリスクに応じたリスク管理の一層の充実に努めました。
ロ.業務運営体制の強化
当社の収益力向上に向けた業務戦略、新規業務の開発・戦略等の取組みを強化する観点から、業務戦略部門を主管する部署を新設するとともに、最近のコーポレートガバナンス強化の動きや経営管理の重要性に鑑み、取締役会を含むガバナンスの強化を図る観点から経営企画部門を主管する部署を新設する組織変更を行いました。
昨今、ビジネスのIT化が進むなかで、サイバー攻撃の脅威は当社においても重大なリスクであるとの認識の下、セキュリティ対策の強化などシステム面での対応に加えて、サイバー攻撃等を想定したコンティンジェンシープランの策定や金融機関を対象とした情報共有機関への加入など、サイバーセキュリティ態勢の整備を推進しました。
ハ.人材育成の推進
当社グループ会社や証券関係団体、大手金融機関等への出向・派遣および社内外での研修等により、金融の高度化・IT化に対応できる人材の育成に取組みました。
②第5次中期経営計画(平成29年度~31年度)
平成29年3月に、上記「(1)会社の経営の基本方針」に基づき、第5次中期経営計画として次の戦略を策定いたしました。
[計画策定にあたっての考え方]
当社は、大阪証券金融(株)との合併後3年超が経過しますが、この間、当社グループは業務および組織・システムの一体化に取組み、効率的で活力のある体制づくりを進めてきました。
一方で、当社グループを取り巻く事業環境は、大きく変化しています。すなわち、商品やサービスに人工知能(AI)を活用する技術向上とも相俟って金融のグローバル化と高度化が加速し、また、金融市場の安定化に向けた国際金融規制や有価証券決済制度の見直しがさらに進められ、その下で新たな金融取引のニーズも生まれつつあります。
当社グループは、現下の超低金利が継続する可能性にも留意しつつ、これまで培ってきた資金・有価証券関連業務の運営能力と高い信用力、市場における中立性を活かして、既存ビジネスの強化に取組むとともに、内外の新たな取引ニーズを積極的に取り込むことで、当社の存立基盤をより強固なものとし、市場や投資家の信認に応えていきたいと考えています。
こうした考え方に立って、平成29年度を初年度とする新たな中期経営計画を策定しました。
[戦略]
イ.証券市場のインフラとしての貸借取引業務の強化
株式市場を取り巻く環境変化に適切に対応し貸借取引業務の安定的な運営および利便性向上を図る。また、市場参加者の動向を的確に把握し、貸借取引の利用促進を図るとともに、制度信用・貸借取引にかかる情報発信を強化し、投資家のすそ野を拡大する。
ロ.内外の金融商品取引業者等への柔軟な対応
既存取引先の海外法人をはじめとした非居住者との直接取引の拡大を図るとともに、外国有価証券の担保受入により取引拡大を目指すなど、内外の金融商品取引業者等との多様な取引に積極的に対応し、収益機会の拡大を図る。
また、有価証券の決済期間短縮化に伴う新たな取引ニーズに積極的に応え有価証券貸付業務の拡大を図る。
ハ.新規業務の開発
証券金融会社としての業歴を背景とした当社の特長を活かし、内外の関係先やグループ会社との連携の下で、長期的視野に立って新規業務を開発する。
ニ.資金の効率的活用としての有価証券運用の多様化
外部環境の変化に対し、適切なリスクコントロールの下、機動的にポートフォリオの見直しを実施することで、安定した収益を確保する。また、外国国債など外貨建て有価証券による運用拡大や、外貨を利用したビジネス展開をサポートするため、外貨調達手段の整備を進める。
ホ.グループ連携の強化
子会社を中心とするグループ会社との連携を強化し、多様化する取引ニーズに積極的に対応する。また、当社および子会社の一体的な取組みによりグループ全体としての収益基盤を一層強固なものとする。
ヘ.業務運営管理体制の強化
当社に求められている社会的要請に積極的に対応し、企業理念を実現していくため、コンプライアンスを経営の前提と位置付けていることをあらためて確認する。
当社に対する揺るぎない社会的信頼を確立するため、内部監査の実効性を確保し、金融業務に付随するリスクの多様化・複雑化に対応してリスク管理の一層の充実を図る。
重大な災害発生時においても最重要業務である貸借取引業務を継続するため、金融・証券業界の動向を注視しながら、遠隔地バックアップ態勢の整備を推進する。
ト.働きやすい職場環境の整備と企業活力の向上
働きがいがあり、かつ、働きやすい職場環境を整備することにより、職員ひとりひとりの生産性を高め、企業活力を向上させる。
(3)会社の対処すべき課題
近年、商品やサービスに人工知能(AI)を活用する技術向上とも相俟って、金融のグローバル化と高度化が加速しており、また、金融市場の安定化に向けた国際金融規制や有価証券決済制度の見直しがすすめられるなど、当社グループを取り巻く事業環境は大きく変化しております。
こうした中、当社は現下の超低金利が継続する可能性にも留意しつつ、これまで培ってきた資金・有価証券関連業務の運営能力と高い信用力や市場における中立性を活かして既存ビジネスを強化するとともに、内外の新たな取引ニーズを積極的に取り込むことで、当社の存立基盤をより強固なものとし、市場や投資家の信認に応えていきたいとの考え方に基づき、平成29年3月に第5次中期経営計画を策定いたしました。
第5次中期経営計画の下、貸借取引業務については、証券市場のインフラとして安定的な運営と利便性向上を図るとともに、制度信用・貸借取引にかかる情報発信を強化し投資家のすそ野拡大に努めます。また、非居住者との直接取引や外国有価証券の担保受入により取引拡大を目指すなど、内外の金融商品取引業者等との多様な取引に積極的に対応することで収益機会の拡大を図り、有価証券の決済期間短縮化に伴う新たな取引ニーズにも積極的に応えていく所存です。重大な災害発生時における業務継続体制のさらなる対応強化を図るほか、サイバーセキュリティ対策についても整備・強化をすすめてまいります。
当社グループでは、以上のような取組みを通じて中長期的な業績の向上と企業価値の増大を実現し、株主の皆様への利益還元を引き続き充実したものとしてまいりたいと考えております。

IRBANK 採用情報

フルスタックエンジニア

  • 10年以上蓄積したファイナンスデータとAIを掛け合わせて、投資の意思決定を加速させるポジションです。
  • UI からデータベースまで一貫して関われるポジションです。

プロダクトMLエンジニア

  • MLとLLMを掛け合わせ、分析から予測までをスピーディかつ正確な投資体験に落とし込むポジションです。

AI Agent エンジニア

  • 開示資料・決算・企業データを横断し、投資家の意思決定を支援するAI Agent機能を設計・実装するポジションです。
  • RAG・検索・ランキングを含む情報取得/推論パイプラインの設計から運用まで一気通貫で担います。

UI/UXデザイナー

  • IRBANK初の一人目デザイナーとして、複雑な金融情報を美しく直感的に届ける体験をつくるポジションです。

Webメディアディレクター

  • 月間500万PVを超える、大規模DBサイトを運営できます。
  • これから勢いよく伸びるであろうサービスの根幹部分を支えるポジションです。

クラウドインフラ & セキュリティエンジニア

  • Google Cloud 上でマイクロサービス基盤の信頼性・可用性・セキュリティを担うポジションです。
  • 大規模金融データを安全かつ高速に処理するインフラを設計・構築できます。

学生インターン

  • 月間500万PVを超える日本最大級のIRデータプラットフォームの運営に携わり、金融・データ・プロダクトの現場を学生のうちから体験できます。

マーケティングマネージャー

  • IRBANKのブランドと文化の構築。
  • 百万人の現IRBANKユーザーとまだIRBANKを知らない数千万人に対してマーケティングをしてみたい方。