有価証券報告書-第39期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)
文中において将来について記載した事項は、当連結会計年度末現在において判断、予測したものであります。
Ⅰ 経営成績の状況の分析
当連結会計年度(2019年4月1日~2020年3月31日)の当社グループの経営成績の状況は、営業収益3,950百万円(前連結会計年度比12.8%増)、営業総利益1,993百万円(同24.0%増)、営業利益716百万円(同143.6%増)、経常利益441百万円(同7,509.0%増)、親会社株主に帰属する当期純利益343百万円(同40.5%減)となりました。その内訳や背景となる営業活動の状況は、次のとおりです。
(1)経営成績の内訳
(a) 営業収益・営業原価内訳 (単位:百万円)
(管理運営報酬等)
投資事業組合等の管理運営報酬等は、前連結会計年度に比べ減少し、134百万円(同12.0%減)となりました。主な減少要因は、前連結会計年度中に清算したファンドや報酬体系の変更に伴い報酬額が減少したファンドがあったことです。
(投資損益)
営業投資有価証券の売却高は、前連結会計年度から増加して2,768百万円(同45.9%増)となりました。これに伴い、売却高から売却原価を差し引いた実現キャピタルゲインも前連結会計年度から増加して1,717百万円(同34.1%増)となりました。
プライベートエクイティ投資では、前連結会計年度に比べて投資倍率の高い上場株式の売却が減少したことや、投資金額が多額な未上場株式について流動化を優先して売却を実行し売却損を計上したことにより、営業投資有価証券売却高は増加したものの、実現キャピタルゲインは前連結会計年度並みとなりました。一方、プロジェクト投資では、プロジェクトの売却件数が前連結会計年度の4件から当連結会計年度は7件へと増加したことにより、営業投資有価証券売却高及び実現キャピタルゲインが前連結会計年度から増加しました。
営業投資有価証券評価損及び投資損失引当金繰入額の合計は、前連結会計年度から減少し283百万円(同60.2%減)となりました。前連結会計年度及び当連結会計年度ともに、投資資産のうち売却見込額が投資額を下回ることとなった銘柄に対して損失を計上しています。前連結会計年度は、投資期間が長期に亘る海外の投資先企業で投資金額が多額な銘柄に対して損失を計上しました。一方、当連結会計年度は、国内外において投資金額がより少額な銘柄への計上となったため損失額が減少しました。
以上の結果、実現キャピタルゲインから営業投資有価証券評価損及び投資損失引当金繰入額の合計を控除した投資損益は、前連結会計年度から増加して1,434百万円の利益(同151.3%増)となりました。
(組合持分利益等)
営業収益のうち組合持分利益等には、当社グループが運営するプロジェクトの売電収益及び野菜の販売額、他社が運営するプロジェクトの持分利益(売電収益を源泉としたプロジェクトの純利益や、プロジェクトの売却益)、他社が運営するプライベートエクイティファンドの持分利益、利息・配当収入、及びその他の収益が含まれています。
当連結会計年度の組合持分利益等の合計額は、前連結会計年度から減少し1,028百万円(同27.5%減)となりました。このうち、当社グループが運営するプロジェクトの売電収益や野菜の販売額が914百万円(同15.0%減)を占めます。売却したプロジェクトからの売電収益の減少を新規に稼働したプロジェクトで補うことができず、前連結会計年度から減少しました。加えて、他社が運営するプライベートエクイティファンドの持分利益については、ファンドで発生した株式の売却益が減少したため、前連結会計年度から減少し59百万円(同81.2%減)となりました。
(組合持分損失等)
営業原価のうち組合持分損失等には、当社グループが運営するプロジェクトの売電原価及び野菜の製造原価、他社が運営するプロジェクトの持分損失(建設中のプロジェクトのコスト等)、及び他社が運営するプライベートエクイティファンドの持分損失等が含まれています。
当連結会計年度の組合持分損失等の合計額は617百万円(同9.7%増)となり、前連結会計年度から増加しました。このうち、当社グループが運営するプロジェクトの売電原価及び野菜の製造原価が583百万円(同14.3%増)を占めます。前連結会計年度に比べて植物工場における野菜の製造原価が増加しました。
以上の結果、営業収益は3,950百万円(同12.8%増)、営業原価は1,956百万円(同3.3%増)、営業総利益は1,993百万円(同24.0%増)となりました。
(b) 販売費及び一般管理費、営業損益
販売費及び一般管理費の合計額は、前連結会計年度に比べ減少し1,277百万円(同2.8%減)となりました。主な減少要因は、人件費や事務委託費の削減を進めたことです。
これらの結果、営業利益は前連結会計年度から増加し716百万円(同143.6%増)となりました。
(c)営業外損益及び経常損益
営業外収益は、前連結会計年度から減少し32百万円(同66.9%減)となりました。主な要因は、外貨建て投資資産の回収時に発生する為替差益の減少です。
営業外費用は、前連結会計年度から減少し307百万円(同20.3%減)となりました。主な要因は支払利息の減少です。当社単体の借入金を圧縮していることに加え、売却したプロジェクト分が減少しました。
これらの結果、経常利益は441百万円(同7,509.0%増)となりました。
(d)特別損益及び親会社株主に帰属する当期純損益
(特別損益)
当社は、資産の入替を促進するという中期経営計画に基づき、営業投資資産以外の資産についても積極的に早期の流動化を進めています。
そのような中、特別利益は、前連結会計年度は、投資有価証券の償還益425百万円や関係会社株式売却益226百万円が発生したこと等から、合計で723百万円でした。一方、当連結会計年度は、投資有価証券売却益173百万円が発生したこと等により、合計で189百万円(同73.9%減)となりました。
特別損失は、前連結会計年度は、関係会社整理損失引当金63百万円を繰り入れたこと等から合計で171百万円でした。一方、当連結会計年度は、投資有価証券償還損が発生したのみとなり、合計で2百万円(同98.8%減)となりました。
これらの結果、税金等調整前当期純利益は、前連結会計年度から増加し628百万円(同12.7%増)となりました。
(親会社株主に帰属する当期純損益)
法人税等合計については、主に子会社において23百万円(同26.4%増)発生しました。なお、前連結会計年度及び当連結会計年度ともに、税効果会計については保守的に見積もっており繰延税金資産を計上しておりません。
また、非支配株主に帰属する当期純損益については、当社グループが運営するファンドやプロジェクトの損益のうち、当社グループ以外の出資者に帰属する部分が計上されています。当連結会計年度においては、これらのファンドやプロジェクトで利益が発生したため、261百万円の利益(前連結会計年度 38百万円の損失)となりました。
以上の結果、親会社株主に帰属する当期純利益は343百万円(前連結会計年度比40.5%減)となりました。
(2)営業活動の状況
(a)投資の状況
当社グループによる自己勘定並びに当社グループが運営の任にある、又は運営の為に必要な情報の提供を行っているファンド、並びに当社グループが運営に関わらない当社以外の第三者が運営するファンドのうち投資対象が特定されているもの等による投資実行額及び投資残高の内訳は以下のとおりであります。
①投資実行額内訳(自己勘定分及びファンド勘定分)
②投資残高内訳(自己勘定分及びファンド勘定分)
(注)1 QOL関連とは、生活の質「Quality of Life」を高める事業分野として、バイオ、医療機器、医薬品、環境、福祉・介護などを表しております。
2. 当社の投資実績をより適切に示す目的で、当連結会計年度より集計方法を変更しました。従来は、当社グループが運営に関わらない当社以外の第三者が運営するファンドへの出資分は含めていませんでしたが、当連結会計年度より、当該ファンド出資分のうち投資対象が特定されているもの等を含めています。その結果、当連結会計年度のプロジェクト投資の投資実行額及び投資残高は、従来の方法で集計した場合に比べそれぞれ823百万円増加しています。なお、当該集計方法の変更が、前連結会計年度の集計結果に与える影響はありません。
投資実行額は、前連結会計年度から減少し総計で22社、3,374百万円(前連結会計年度比10.0%減)となりました。一方、投資残高は、当連結会計年度末において130社、15,101百万円(前連結会計年度末 134社、13,951百万円)と前連結会計年度末から増加しました。
プライベートエクイティ投資については、原則として、当社の自己資金を用いる場合は、経営理念に従った事業テーマに基づきプロジェクト投資のパートナー企業に対して選別的に戦略投資を行います。また、ファンドの資金を用いる場合は、ファンドの投資方針に基づいて投資を行います。
当連結会計年度は、主に当社の自己資金を用いて国内で「戦略的投資」を積極的に行ったため、投資実行額は前連結会計年度から増加し12社、1,224百万円(前連結会計年度比795.3%増)となりました。投資残高については、株式の売却を進めた一方で投資実行額が増加したことから、前連結会計年度末と同程度の8,405百万円(前連結会計年度末8,437百万円)となりました。
プロジェクト投資の投資実行額は、前連結会計年度から減少し10件、2,150百万円(前連結会計年度比 40.5%減)となりました。主な減少要因は、前連結会計年度に比べ投資したメガソーラープロジェクトが小型だったことです。
再生可能エネルギープロジェクトのうち、メガソーラープロジェクトでは新規案件3件、既存案件1件へ投資を行いました。加えて、植物工場への追加投資や、バイオガス発電所の原料となる廃棄物の中間処理施設のオペレーターへの新規投資を実行したほか、高齢者向け施設のプロジェクトに新規投資を行いました。また、新たなプロジェクト投資の分野として、国内の物流施設の建設プロジェクトや商業ビルの運営プロジェクトにも投資を行いました。
プロジェクトの売却については、前連結会計年度は未稼働のものを含め4件、合計8.2MWのプロジェクトを売却又は回収しました。また、当連結会計年度は、稼働済みのプロジェクト7件、合計16.5MWを売却しました。なお、当連結会計年度に売却したプロジェクトのうち6件、合計14.2MWは、当社グループが運営するJAICソーラー2号投資事業有限責任組合へ譲渡したものであるため、前述の投資残高の件数及び金額には引き続き含まれています。その結果、投資残高は前連結会計年度末から増加し6,696百万円(前連結会計年度末5,514百万円)となりました。
なお、当連結会計年度末現在において投資を行っているメガソーラープロジェクト(JAICソーラー2号投資事業有限責任組合からの投資も含む)は、売却や回収した案件を除き、合計で25件、97.5MWとなりました。このうち、当社が出資した持分に帰属する部分は45.2MWです。また、メガソーラー以外の再生可能エネルギープロジェクトに対する投資実績は、木質バイオマス発電プロジェクトが1件、2.0MW、バイオガス発電プロジェクトが2件、1.6MW、風力発電プロジェクトが1件、最大25.2MWです。
(b)IPO(新規上場)の状況
当社グループによる自己勘定並びに当社グループが運営の任にある、又は運営の為に必要な情報の提供を行っているファンドから投資を行った投資先企業の新規上場の状況は以下のとおりであります。
① 新規上場(IPO)の状況(自己勘定分及びファンド勘定分)
② 初値倍率の状況(自己勘定分及びファンド勘定分)
(注)初値倍率=初値時価総額の合計/取得額の合計。なお、初値倍率の計算には株式交換等による上場株式取得分は含めておりません。
③ 新規上場した投資先企業の一覧
前連結会計年度(自 2018年4月1日 至 2019年3月31日)
当連結会計年度(自 2019年4月1日 至 2020年3月31日)
(c)ファンドの状況
当連結会計年度末における当社グループが管理、運用又は投資情報の提供を行っているファンドの運用残高は、11ファンド、17,390百万円(前連結会計年度末10ファンド、16,494百万円)となりました。
当連結会計年度においては、稼働済みメガソーラープロジェクトを投資対象とする「JAICソーラー2号投資事業有限責任組合」を設立しました。一方で、為替の変動による運用残高の減少が発生しました。
1)運用残高
(注)満期を迎えた後に清算期間に入っているファンドは上記の数値に含めておりません。
2)新規設立又はファンド総額が増加したファンド
3)新規設立又はファンド総額増加ファンド一覧
前連結会計年度(自2018年4月1日 至2019年3月31日)
当連結会計年度(自2019年4月1日 至2020年3月31日)
4)当連結会計年度末日以降3年以内において満期を迎えるファンド
(注)上記1)から4)の各表について
1 外貨建によるファンドは、各連結会計年度末日現在の為替レートを乗じて計算した金額を記載しております。従って、運用資産の増減額には為替による影響額も含まれております。
2 ファンド総額につきましては、コミットメントベース(契約で定められた出資約束金額ベース)の金額を記載しております。
Ⅱ キャッシュ・フローの状況の分析
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の進捗に伴い投資事業組合への出資による支出が1,590百万円(前連結会計年度964百万円)となったこと等から、収入額は前連結会計年度よりも減少し124百万円の収入(同 299百万円の収入)となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
収入額が前連結会計年度から減少し、147百万円の収入(同1,224百万円の収入)となりました。主な要因は、投資有価証券の償還による収入が62百万円(同702百万円)に減少したためです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
長期借入金の返済により、1,617百万円の支出(同2,173百万円の支出)となりました。返済優先の財務対応を改め返済額を減額したことから、前連結会計年度に比べて支出額が減少しました。
これから現金及び現金同等物に係る換算差額12百万円を控除した結果、当連結会計年度末において現金及び現金同等物の残高は1,358百万円減少して2,723百万円となりました。
新規の投資資金と経常的な支払いは投資の回収資金で賄えていますが、借入金の返済は手許のキャッシュ残高を減らして行っている状況です。
Ⅲ 財政状態の分析
(資産)
資産合計は前連結会計年度末と同程度の28,548百万円(前連結会計年度末28,845百万円)となりました。当社グループが運営するプロジェクトを売却した一方で、建設が進んだプロジェクトの資産が増加しました。
このうち現金及び預金は、前連結会計年度末から減少し4,520百万円(同 7,108百万円)となりました。主な減少要因は、借入金の返済、及び、期中に売却したプロジェクトの保有していた預金が除外されたためです。なお、当該金額には、当社グループの運営するファンドに帰属する預金が含まれています。これらは各ファンドの組合契約に従い運用しなければならない資金であり、当社グループに帰属する資金と明確に分別して管理しています。当社グループに帰属する資金は、連結キャッシュ・フロー計算書の現金及び現金同等物の期末残高の2,723百万円(同 4,082百万円)となります。加えて、当社グループが展開するプライベートエクイティ投資はその事業特性上株式市場等の変動要因による影響が極めて大きく、加えて昨今の変動の激しい環境下においては合理的な業績予想が困難な事業です。そのため、プライベートエクイティ投資からの資金回収額が大きく下振れすることも想定されます。そのような状況の中、経費や利息の支払い及び借入金の返済だけでなく、将来の成長に向けた投資を確実に行うために、当社グループは常に一定の現預金残高を保有する必要があります。
有形固定資産は、主に、当社グループが運営するプロジェクトの再生可能エネルギー発電所設備が計上されています。プロジェクトの売却に伴う設備の減少額よりも建設が進んだプロジェクトの設備の増加額が上回ったため、前連結会計年度末から増加して12,119百万円(同 10,656百万円)となりました。
営業投資有価証券は、投資の回収が進捗したため、前連結会計年度から減少し9,848百万円(同 10,242百万円)となりました。
投資損失引当金は、引当済みの投資資産の売却に伴う取り崩しが生じた一方、投資資産の価値の毀損に伴う繰入を行ったことから、前連結会計年度末と同程度の1,574百万円(同 1,538百万円)となりました。
その結果、当連結会計年度末における引当率(営業投資有価証券の期末残高に対する投資損失引当金の期末残高の割合)は16.0%となり、前連結会計年度末から1.0ポイント上昇しました。
(負債)
当社グループが運営するプロジェクトにおいてプロジェクトファイナンスによる新規調達を行った一方で、当社単体の借入金の返済による減少やプロジェクトの売却に伴いプロジェクトファイナンスの残高が減少したため、負債合計は前連結会計年度から減少して19,832百万円(前連結会計年度末 20,444百万円)となりました。
なお、当連結会計年度末の借入金と社債の残高は合計で17,334百万円(同 19,552百万円)となりました。このうち、当社単体の金融機関からの借入額は8,166百万円(同 9,784百万円)です。残額は、当社グループが運営するプロジェクトにおけるプロジェクトファイナンスと社債の残高9,167百万円(同 9,768百万円)です。
(単位:百万円)
当社単体の借入金については、当連結会計年度中に1,617百万円を返済したため、前連結会計年度末から減少しました。また、2020年4月には、追加で513百万円を返済し、その残高を7,653百万円に圧縮しています。今後も当社単体の借入額は引き続き圧縮して参ります。他方、当社グループの運営するプロジェクトにおけるプロジェクトファイナンスは、プロジェクトの資産や収益のみを返済原資としているため、当社グループの財務健全性には影響を与えません。そのため、当社は、今後も当社グループの運営する再生可能エネルギー等の多様なプロジェクトにおいて、プロジェクトファイナンスによる資金調達を拡大することでレバレッジを効かせた投資を行い、財務健全性を損ねることなく収益性を高めていく方針です。
(純資産)
純資産のうち自己資本は、親会社株主に帰属する当期純利益の計上により、前連結会計年度末から増加し7,219百万円(同 6,796百万円)となりました。一方、総資産は前連結会計年度末と同程度となったため、当連結会計年度末における自己資本比率は前連結会計年度末から1.7ポイント上昇し25.3%(同 23.6%)となりました。また、純資産全体も前連結会計年度末から増加し、8,716百万円(同 8,400百万円)となりました。
なお、当社単体の自己資本比率は44.6%(同 38.9%)であり、前連結会計年度から5.7ポイント上昇しています。これは、借入金の圧縮に伴い財務健全性が改善しているためです。
Ⅳ 資本の財源及び資金の流動性についての分析
(当社グループの資金状況)
「Ⅱ キャッシュ・フローの状況の分析」に記載のとおりであります。
(借入金の状況)
「Ⅲ 財政状態の分析 (負債)」に記載のとおりであります。
(手許資金の状況)
「Ⅲ 財政状態の分析 (資産)」に記載のとおりであります。
(ファンドの状況)
「Ⅰ 経営成績の状況の分析(2)営業活動の状況(c)ファンドの状況」に記載のとおりであります。
(投資活動の状況)
「Ⅰ 経営成績の状況の分析(2)営業活動の状況(a)投資の状況」に記載のとおりであります。
(当社の資本政策の具体的な方針)
①株主資本の規模
黒字を定着させることで累積損失の解消を目指し、株主資本を増強する。
②総資産に占める株主資本の割合
金融機関からの借入金(プロジェクトファイナンスを除く)に依存した財務体質を改善すべく、投資回収資金によりこの借入金を返済してその削減を進め、将来的に、デットエクイティレシオ1倍未満を目指す。
③株主還元に関する方針
将来の収益源となる営業投資活動を積極的に行うべく内部留保の充実に努め、財務基盤の強化を図りながら、株主各位への安定的かつ継続的な株主還元を行う。
④支配権の変動や大規模な希釈化
当社は、支配権の変動や大規模な希釈化をもたらす資本政策については、証券取引所の規則に従い、既存株主を不当に害することのないよう、所定の手続きを実施する。
Ⅴ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されており、見積りが必要となる事項につきましては、合理的な基準に基づき、会計上の見積りを行っております。
当社グループの財政状態や経営成績において大きな影響があり、かつ重要な経営判断や見積りを必要とする重要な会計方針は、投資損失引当金に関する会計方針です。投資損失引当金は、投資先会社の実情を勘案して投資の損失に備える必要があると判断された場合、将来の損失見積額を計上しております。営業投資有価証券については、四半期毎に社内基準に従って、個別投資先企業の資産内容、損益の状況、事業計画の進捗状況、資金繰りの状況について、実績と将来の見込みを検討します。加えて、投資実行からの経過期間や、ファンドから投資をしている企業についてはファンド満期に伴う回収期限を勘案し、資産評価の適正性を精査しております。当該見積りの不確実性の内容やその変動により経営成績等に生じる影響などは、「第2事業の状況、2事業等のリスク Ⅱ営業活動に関するリスク (1)プライベートエクイティ投資に係るリスク」に記載しております。なお、新型コロナウィルス感染症の影響については「第5経理の状況、1 連結財務諸表等 注記事項(追加情報)」に記載しております。
Ⅵ 上記ⅠからⅤの分析等に基づく対応及び、経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等については、「第2 事業の状況、1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりであります。
Ⅰ 経営成績の状況の分析
当連結会計年度(2019年4月1日~2020年3月31日)の当社グループの経営成績の状況は、営業収益3,950百万円(前連結会計年度比12.8%増)、営業総利益1,993百万円(同24.0%増)、営業利益716百万円(同143.6%増)、経常利益441百万円(同7,509.0%増)、親会社株主に帰属する当期純利益343百万円(同40.5%減)となりました。その内訳や背景となる営業活動の状況は、次のとおりです。
(1)経営成績の内訳
(a) 営業収益・営業原価内訳 (単位:百万円)
| 前連結会計年度 2018年4月 1日~ 2019年3月31日 | 当連結会計年度 2019年4月 1日~ 2020年3月31日 | |
| 営業収益合計(A) | 3,503 | 3,950 |
| うち 管理運営報酬等 | 152 | 134 |
| うち 営業投資有価証券売却高(B) | 1,897 | 2,768 |
| うち 組合持分利益等 | 1,419 | 1,028 |
| うち その他営業収益 | 33 | 19 |
| 営業原価合計(C) | 1,895 | 1,956 |
| うち 営業投資有価証券売却原価(D) | 616 | 1,051 |
| うち 営業投資有価証券評価損・投資損失引当金繰入額 合計(E) | 710 | 283 |
| うち 組合持分損失等 | 562 | 617 |
| うち その他営業原価 | 6 | 5 |
| 営業総利益(A)-(C) | 1,608 | 1,993 |
| 実現キャピタルゲイン(B)-(D) | 1,281 | 1,717 |
| 投資損益 (B)-(D)-(E) | 570 | 1,434 |
(管理運営報酬等)
投資事業組合等の管理運営報酬等は、前連結会計年度に比べ減少し、134百万円(同12.0%減)となりました。主な減少要因は、前連結会計年度中に清算したファンドや報酬体系の変更に伴い報酬額が減少したファンドがあったことです。
(投資損益)
営業投資有価証券の売却高は、前連結会計年度から増加して2,768百万円(同45.9%増)となりました。これに伴い、売却高から売却原価を差し引いた実現キャピタルゲインも前連結会計年度から増加して1,717百万円(同34.1%増)となりました。
プライベートエクイティ投資では、前連結会計年度に比べて投資倍率の高い上場株式の売却が減少したことや、投資金額が多額な未上場株式について流動化を優先して売却を実行し売却損を計上したことにより、営業投資有価証券売却高は増加したものの、実現キャピタルゲインは前連結会計年度並みとなりました。一方、プロジェクト投資では、プロジェクトの売却件数が前連結会計年度の4件から当連結会計年度は7件へと増加したことにより、営業投資有価証券売却高及び実現キャピタルゲインが前連結会計年度から増加しました。
営業投資有価証券評価損及び投資損失引当金繰入額の合計は、前連結会計年度から減少し283百万円(同60.2%減)となりました。前連結会計年度及び当連結会計年度ともに、投資資産のうち売却見込額が投資額を下回ることとなった銘柄に対して損失を計上しています。前連結会計年度は、投資期間が長期に亘る海外の投資先企業で投資金額が多額な銘柄に対して損失を計上しました。一方、当連結会計年度は、国内外において投資金額がより少額な銘柄への計上となったため損失額が減少しました。
以上の結果、実現キャピタルゲインから営業投資有価証券評価損及び投資損失引当金繰入額の合計を控除した投資損益は、前連結会計年度から増加して1,434百万円の利益(同151.3%増)となりました。
(組合持分利益等)
営業収益のうち組合持分利益等には、当社グループが運営するプロジェクトの売電収益及び野菜の販売額、他社が運営するプロジェクトの持分利益(売電収益を源泉としたプロジェクトの純利益や、プロジェクトの売却益)、他社が運営するプライベートエクイティファンドの持分利益、利息・配当収入、及びその他の収益が含まれています。
当連結会計年度の組合持分利益等の合計額は、前連結会計年度から減少し1,028百万円(同27.5%減)となりました。このうち、当社グループが運営するプロジェクトの売電収益や野菜の販売額が914百万円(同15.0%減)を占めます。売却したプロジェクトからの売電収益の減少を新規に稼働したプロジェクトで補うことができず、前連結会計年度から減少しました。加えて、他社が運営するプライベートエクイティファンドの持分利益については、ファンドで発生した株式の売却益が減少したため、前連結会計年度から減少し59百万円(同81.2%減)となりました。
(組合持分損失等)
営業原価のうち組合持分損失等には、当社グループが運営するプロジェクトの売電原価及び野菜の製造原価、他社が運営するプロジェクトの持分損失(建設中のプロジェクトのコスト等)、及び他社が運営するプライベートエクイティファンドの持分損失等が含まれています。
当連結会計年度の組合持分損失等の合計額は617百万円(同9.7%増)となり、前連結会計年度から増加しました。このうち、当社グループが運営するプロジェクトの売電原価及び野菜の製造原価が583百万円(同14.3%増)を占めます。前連結会計年度に比べて植物工場における野菜の製造原価が増加しました。
以上の結果、営業収益は3,950百万円(同12.8%増)、営業原価は1,956百万円(同3.3%増)、営業総利益は1,993百万円(同24.0%増)となりました。
(b) 販売費及び一般管理費、営業損益
販売費及び一般管理費の合計額は、前連結会計年度に比べ減少し1,277百万円(同2.8%減)となりました。主な減少要因は、人件費や事務委託費の削減を進めたことです。
これらの結果、営業利益は前連結会計年度から増加し716百万円(同143.6%増)となりました。
(c)営業外損益及び経常損益
営業外収益は、前連結会計年度から減少し32百万円(同66.9%減)となりました。主な要因は、外貨建て投資資産の回収時に発生する為替差益の減少です。
営業外費用は、前連結会計年度から減少し307百万円(同20.3%減)となりました。主な要因は支払利息の減少です。当社単体の借入金を圧縮していることに加え、売却したプロジェクト分が減少しました。
これらの結果、経常利益は441百万円(同7,509.0%増)となりました。
(d)特別損益及び親会社株主に帰属する当期純損益
(特別損益)
当社は、資産の入替を促進するという中期経営計画に基づき、営業投資資産以外の資産についても積極的に早期の流動化を進めています。
そのような中、特別利益は、前連結会計年度は、投資有価証券の償還益425百万円や関係会社株式売却益226百万円が発生したこと等から、合計で723百万円でした。一方、当連結会計年度は、投資有価証券売却益173百万円が発生したこと等により、合計で189百万円(同73.9%減)となりました。
特別損失は、前連結会計年度は、関係会社整理損失引当金63百万円を繰り入れたこと等から合計で171百万円でした。一方、当連結会計年度は、投資有価証券償還損が発生したのみとなり、合計で2百万円(同98.8%減)となりました。
これらの結果、税金等調整前当期純利益は、前連結会計年度から増加し628百万円(同12.7%増)となりました。
(親会社株主に帰属する当期純損益)
法人税等合計については、主に子会社において23百万円(同26.4%増)発生しました。なお、前連結会計年度及び当連結会計年度ともに、税効果会計については保守的に見積もっており繰延税金資産を計上しておりません。
また、非支配株主に帰属する当期純損益については、当社グループが運営するファンドやプロジェクトの損益のうち、当社グループ以外の出資者に帰属する部分が計上されています。当連結会計年度においては、これらのファンドやプロジェクトで利益が発生したため、261百万円の利益(前連結会計年度 38百万円の損失)となりました。
以上の結果、親会社株主に帰属する当期純利益は343百万円(前連結会計年度比40.5%減)となりました。
(2)営業活動の状況
(a)投資の状況
当社グループによる自己勘定並びに当社グループが運営の任にある、又は運営の為に必要な情報の提供を行っているファンド、並びに当社グループが運営に関わらない当社以外の第三者が運営するファンドのうち投資対象が特定されているもの等による投資実行額及び投資残高の内訳は以下のとおりであります。
①投資実行額内訳(自己勘定分及びファンド勘定分)
| 前連結会計年度 (自 2018年4月1日 至 2019年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2019年4月1日 至 2020年3月31日) | |||||
| 社数又は件数(社・件) | 金額(百万円) | 社数又は件数(社・件) | 金額(百万円) | |||
| 1)地域別 | ||||||
| 日本 | 14 | 3,662 | 22 | 3,374 | ||
| 中華圏(中国、香港、台湾)他 | 2 | 86 | - | - | ||
| 2)業種別 | ||||||
| プロジェクト投資 | 12 | 3,612 | 10 | 2,150 | ||
| プライベートエクイティ投資 小計 | 4 | 136 | 12 | 1,224 | ||
| うち QOL関連 | 1 | 86 | 2 | 152 | ||
| うち IT・インターネット関連 | 1 | 0 | 2 | 112 | ||
| うち 機械・精密機器 | - | - | 2 | 379 | ||
| うち サービス関連 | 2 | 50 | 3 | 117 | ||
| うち その他 | - | - | 3 | 461 | ||
| 投資実行額合計 | 16 | 3,749 | 22 | 3,374 | ||
②投資残高内訳(自己勘定分及びファンド勘定分)
| 前連結会計年度末 (2019年3月31日現在) | 当連結会計年度末 (2020年3月31日現在) | |||||
| 社数又は件数(社・件) | 金額(百万円) | 社数又は件数(社・件) | 金額(百万円) | |||
| 1)地域別 | ||||||
| 日本 | 81 | 8,485 | 84 | 10,512 | ||
| 中華圏(中国、香港、台湾)他 | 53 | 5,465 | 46 | 4,589 | ||
| 2)業種別 | ||||||
| プロジェクト投資 | 26 | 5,514 | 32 | 6,696 | ||
| プライベートエクイティ投資 小計 | 108 | 8,437 | 98 | 8,405 | ||
| うち QOL関連 | 29 | 3,540 | 24 | 3,123 | ||
| うち IT・インターネット関連 | 48 | 2,119 | 40 | 1,854 | ||
| うち 機械・精密機器 | 6 | 462 | 7 | 748 | ||
| うち サービス関連 | 14 | 1,173 | 15 | 1,070 | ||
| うち その他 | 11 | 1,141 | 12 | 1,608 | ||
| 投資残高合計 | 134 | 13,951 | 130 | 15,101 | ||
(注)1 QOL関連とは、生活の質「Quality of Life」を高める事業分野として、バイオ、医療機器、医薬品、環境、福祉・介護などを表しております。
2. 当社の投資実績をより適切に示す目的で、当連結会計年度より集計方法を変更しました。従来は、当社グループが運営に関わらない当社以外の第三者が運営するファンドへの出資分は含めていませんでしたが、当連結会計年度より、当該ファンド出資分のうち投資対象が特定されているもの等を含めています。その結果、当連結会計年度のプロジェクト投資の投資実行額及び投資残高は、従来の方法で集計した場合に比べそれぞれ823百万円増加しています。なお、当該集計方法の変更が、前連結会計年度の集計結果に与える影響はありません。
投資実行額は、前連結会計年度から減少し総計で22社、3,374百万円(前連結会計年度比10.0%減)となりました。一方、投資残高は、当連結会計年度末において130社、15,101百万円(前連結会計年度末 134社、13,951百万円)と前連結会計年度末から増加しました。
プライベートエクイティ投資については、原則として、当社の自己資金を用いる場合は、経営理念に従った事業テーマに基づきプロジェクト投資のパートナー企業に対して選別的に戦略投資を行います。また、ファンドの資金を用いる場合は、ファンドの投資方針に基づいて投資を行います。
当連結会計年度は、主に当社の自己資金を用いて国内で「戦略的投資」を積極的に行ったため、投資実行額は前連結会計年度から増加し12社、1,224百万円(前連結会計年度比795.3%増)となりました。投資残高については、株式の売却を進めた一方で投資実行額が増加したことから、前連結会計年度末と同程度の8,405百万円(前連結会計年度末8,437百万円)となりました。
プロジェクト投資の投資実行額は、前連結会計年度から減少し10件、2,150百万円(前連結会計年度比 40.5%減)となりました。主な減少要因は、前連結会計年度に比べ投資したメガソーラープロジェクトが小型だったことです。
再生可能エネルギープロジェクトのうち、メガソーラープロジェクトでは新規案件3件、既存案件1件へ投資を行いました。加えて、植物工場への追加投資や、バイオガス発電所の原料となる廃棄物の中間処理施設のオペレーターへの新規投資を実行したほか、高齢者向け施設のプロジェクトに新規投資を行いました。また、新たなプロジェクト投資の分野として、国内の物流施設の建設プロジェクトや商業ビルの運営プロジェクトにも投資を行いました。
プロジェクトの売却については、前連結会計年度は未稼働のものを含め4件、合計8.2MWのプロジェクトを売却又は回収しました。また、当連結会計年度は、稼働済みのプロジェクト7件、合計16.5MWを売却しました。なお、当連結会計年度に売却したプロジェクトのうち6件、合計14.2MWは、当社グループが運営するJAICソーラー2号投資事業有限責任組合へ譲渡したものであるため、前述の投資残高の件数及び金額には引き続き含まれています。その結果、投資残高は前連結会計年度末から増加し6,696百万円(前連結会計年度末5,514百万円)となりました。
なお、当連結会計年度末現在において投資を行っているメガソーラープロジェクト(JAICソーラー2号投資事業有限責任組合からの投資も含む)は、売却や回収した案件を除き、合計で25件、97.5MWとなりました。このうち、当社が出資した持分に帰属する部分は45.2MWです。また、メガソーラー以外の再生可能エネルギープロジェクトに対する投資実績は、木質バイオマス発電プロジェクトが1件、2.0MW、バイオガス発電プロジェクトが2件、1.6MW、風力発電プロジェクトが1件、最大25.2MWです。
(b)IPO(新規上場)の状況
当社グループによる自己勘定並びに当社グループが運営の任にある、又は運営の為に必要な情報の提供を行っているファンドから投資を行った投資先企業の新規上場の状況は以下のとおりであります。
① 新規上場(IPO)の状況(自己勘定分及びファンド勘定分)
| 投資先企業の所在地 | 前連結会計年度 (自 2018年4月1日 至 2019年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2019年4月1日 至 2020年3月31日) |
| 国内 | 2社 | 3社 |
| 海外 | -社 | 1社 |
| 合計 | 2社 | 4社 |
② 初値倍率の状況(自己勘定分及びファンド勘定分)
| 投資先企業の所在地 | 前連結会計年度 (自 2018年4月1日 至 2019年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2019年4月1日 至 2020年3月31日) |
| 国内 | 9.7倍 | 5.2倍 |
| 海外 | -倍 | 8.6倍 |
(注)初値倍率=初値時価総額の合計/取得額の合計。なお、初値倍率の計算には株式交換等による上場株式取得分は含めておりません。
③ 新規上場した投資先企業の一覧
前連結会計年度(自 2018年4月1日 至 2019年3月31日)
| 社数 | 投資先企業名 | 上場年月日 | 上場市場 | 事業内容 | 本社所在地 |
| 国内:2社 海外:-社 | VALUENEX株式会社 | 2018年10月30日 | 東京証券取引所マザーズ | 特許・文書解析ツール「TechRadar」、「DocRadar」のASPライセンスサービス及びこれを用いたコンサルティングサービスの提供 | 東京都 |
| 株式会社ミンカブ・ジ・インフォノイド | 2019年3月19日 | 東京証券取引所マザーズ | AI、クラウドインプットによる情報生成技術を活用した金融情報メディア(「みんなの株式」等)の運営並びに金融機関向け情報系フィンテックソリューションの提供 | 東京都 |
当連結会計年度(自 2019年4月1日 至 2020年3月31日)
| 社数 | 投資先企業名 | 上場年月日 | 上場市場 | 事業内容 | 本社所在地 |
| 国内:3社 海外:1社 | 株式会社ステムリム | 2019年8月9日 | 東京証券取引所マザーズ | 生体内に存在する幹細胞を活性化し、損傷組織の再生を誘導する医薬品・医療機器及び遺伝子治療等製品の研究、開発、製造、販売 | 大阪府 |
| 株式会社ピー・ビーシステムズ | 2019年9月12日 | 福岡証券取引所 Q-Board | 企業の基幹システムをクラウド化する「セキュアクラウドシステム事業」、VRシアター4D王の製造販売を行う「エモーショナルシステム事業」 | 福岡県 | |
| Fangdd Network Group Ltd. | 2019年11月1日 | 米国NASDAQ グローバル | 中国最大の不動産仲介サイト「房多多」の運営 | 中国 | |
| 株式会社リグア | 2020年3月13日 | 東京証券取引所マザーズ | 接骨院などの経営支援を行う接骨院ソリューション事業、保険代理店や金融商品仲介業を行う金融サービス事業 | 大阪府 |
(c)ファンドの状況
当連結会計年度末における当社グループが管理、運用又は投資情報の提供を行っているファンドの運用残高は、11ファンド、17,390百万円(前連結会計年度末10ファンド、16,494百万円)となりました。
当連結会計年度においては、稼働済みメガソーラープロジェクトを投資対象とする「JAICソーラー2号投資事業有限責任組合」を設立しました。一方で、為替の変動による運用残高の減少が発生しました。
1)運用残高
| 前連結会計年度末 (2019年3月31日現在) | 当連結会計年度末 (2020年3月31日現在) | |
| ファンド総額(百万円) | 16,494 | 17,390 |
| うち当社グループ出資額 (百万円) | 5,344 | 5,163 |
| ファンド数 | 10 | 11 |
(注)満期を迎えた後に清算期間に入っているファンドは上記の数値に含めておりません。
2)新規設立又はファンド総額が増加したファンド
| 前連結会計年度(自2018年4月1日 至2019年3月31日) | |||
| 新規設立 | ファンド総額増加 | ||
| ファンド総額(百万円) | ― | ファンド総額の増加額(百万円) | 2,000 |
| ファンド数 | ― | ファンド数 | 1 |
| 当連結会計年度(自2019年4月1日 至2020年3月31日) | |||
| 新規設立 | ファンド総額増加 | ||
| ファンド総額(百万円) | 1,359 | ファンド総額の増加額(百万円) | ― |
| ファンド数 | 1 | ファンド数 | ― |
3)新規設立又はファンド総額増加ファンド一覧
前連結会計年度(自2018年4月1日 至2019年3月31日)
| ファンド名 | ファンド総額 増加時期 | ファンド総額 増加額 (百万円) | 特徴 |
| サクセッション1号 投資事業有限責任組合 | 2018年6月、10月 | 2,000 | 日本国内の事業承継問題を抱える中小企業を投資対象とするファンド |
当連結会計年度(自2019年4月1日 至2020年3月31日)
| ファンド名 | ファンド設立時期 | ファンド総額 (百万円) | 特徴 |
| JAICソーラー2号 投資事業有限責任組合 | 2020年3月 | 1,359 | 稼働済みメガソーラープロジェクトを投資対象とするファンド |
4)当連結会計年度末日以降3年以内において満期を迎えるファンド
| 2021年3月期 (自 2020年4月1日 至 2021年3月31日) | 2022年3月期 (自 2021年4月1日 至 2022年3月31日) | 2023年3月期 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) | |
| ファンド総額(百万円) | 9,520 | 500 | ― |
| ファンド数 | 6 | 1 | ― |
(注)上記1)から4)の各表について
1 外貨建によるファンドは、各連結会計年度末日現在の為替レートを乗じて計算した金額を記載しております。従って、運用資産の増減額には為替による影響額も含まれております。
2 ファンド総額につきましては、コミットメントベース(契約で定められた出資約束金額ベース)の金額を記載しております。
Ⅱ キャッシュ・フローの状況の分析
| 前連結会計年度 2018年 4月1日~ 2019年 3月31日 | 当連結会計年度 2019年 4月1日~ 2020年 3月31日 | |
| 営業活動によるキャッシュ・フロー | 299 | 124 |
| 投資活動によるキャッシュ・フロー | 1,224 | 147 |
| 財務活動によるキャッシュ・フロー | △2,173 | △1,617 |
| 現金及び現金同等物期末残高 | 4,082 | 2,723 |
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の進捗に伴い投資事業組合への出資による支出が1,590百万円(前連結会計年度964百万円)となったこと等から、収入額は前連結会計年度よりも減少し124百万円の収入(同 299百万円の収入)となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
収入額が前連結会計年度から減少し、147百万円の収入(同1,224百万円の収入)となりました。主な要因は、投資有価証券の償還による収入が62百万円(同702百万円)に減少したためです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
長期借入金の返済により、1,617百万円の支出(同2,173百万円の支出)となりました。返済優先の財務対応を改め返済額を減額したことから、前連結会計年度に比べて支出額が減少しました。
これから現金及び現金同等物に係る換算差額12百万円を控除した結果、当連結会計年度末において現金及び現金同等物の残高は1,358百万円減少して2,723百万円となりました。
新規の投資資金と経常的な支払いは投資の回収資金で賄えていますが、借入金の返済は手許のキャッシュ残高を減らして行っている状況です。
Ⅲ 財政状態の分析
(資産)
| 期末残高 | 前連結会計年度末 (2019年3月31日現在) | 当連結会計年度末 (2020年3月31日現在) | ||
| 金額(百万円) | 引当率(%) (b)/(a) | 金額(百万円) | 引当率(%) (b)/(a) | |
| 資産合計 | 28,845 | - | 28,548 | - |
| うち 現金及び預金 | 7,108 | - | 4,520 | - |
| うち 有形固定資産 | 10,656 | - | 12,119 | - |
| うち 営業投資有価証券(a) | 10,242 | - | 9,848 | - |
| うち 投資損失引当金(b) | △1,538 | 15.0 | △1,574 | 16.0 |
資産合計は前連結会計年度末と同程度の28,548百万円(前連結会計年度末28,845百万円)となりました。当社グループが運営するプロジェクトを売却した一方で、建設が進んだプロジェクトの資産が増加しました。
このうち現金及び預金は、前連結会計年度末から減少し4,520百万円(同 7,108百万円)となりました。主な減少要因は、借入金の返済、及び、期中に売却したプロジェクトの保有していた預金が除外されたためです。なお、当該金額には、当社グループの運営するファンドに帰属する預金が含まれています。これらは各ファンドの組合契約に従い運用しなければならない資金であり、当社グループに帰属する資金と明確に分別して管理しています。当社グループに帰属する資金は、連結キャッシュ・フロー計算書の現金及び現金同等物の期末残高の2,723百万円(同 4,082百万円)となります。加えて、当社グループが展開するプライベートエクイティ投資はその事業特性上株式市場等の変動要因による影響が極めて大きく、加えて昨今の変動の激しい環境下においては合理的な業績予想が困難な事業です。そのため、プライベートエクイティ投資からの資金回収額が大きく下振れすることも想定されます。そのような状況の中、経費や利息の支払い及び借入金の返済だけでなく、将来の成長に向けた投資を確実に行うために、当社グループは常に一定の現預金残高を保有する必要があります。
有形固定資産は、主に、当社グループが運営するプロジェクトの再生可能エネルギー発電所設備が計上されています。プロジェクトの売却に伴う設備の減少額よりも建設が進んだプロジェクトの設備の増加額が上回ったため、前連結会計年度末から増加して12,119百万円(同 10,656百万円)となりました。
営業投資有価証券は、投資の回収が進捗したため、前連結会計年度から減少し9,848百万円(同 10,242百万円)となりました。
投資損失引当金は、引当済みの投資資産の売却に伴う取り崩しが生じた一方、投資資産の価値の毀損に伴う繰入を行ったことから、前連結会計年度末と同程度の1,574百万円(同 1,538百万円)となりました。
その結果、当連結会計年度末における引当率(営業投資有価証券の期末残高に対する投資損失引当金の期末残高の割合)は16.0%となり、前連結会計年度末から1.0ポイント上昇しました。
(負債)
当社グループが運営するプロジェクトにおいてプロジェクトファイナンスによる新規調達を行った一方で、当社単体の借入金の返済による減少やプロジェクトの売却に伴いプロジェクトファイナンスの残高が減少したため、負債合計は前連結会計年度から減少して19,832百万円(前連結会計年度末 20,444百万円)となりました。
なお、当連結会計年度末の借入金と社債の残高は合計で17,334百万円(同 19,552百万円)となりました。このうち、当社単体の金融機関からの借入額は8,166百万円(同 9,784百万円)です。残額は、当社グループが運営するプロジェクトにおけるプロジェクトファイナンスと社債の残高9,167百万円(同 9,768百万円)です。
(単位:百万円)
| 前連結会計年度末 (2019年3月31日現在) | 当連結会計年度末 (2020年3月31日現在) | |
| 借入金・社債残高合計 | 19,552 | 17,334 |
| うち 当社単体借入額 | 9,784 | 8,166 |
| うち 匿名組合等によるプロジェクトファイナンス・社債 | 9,768 | 9,167 |
当社単体の借入金については、当連結会計年度中に1,617百万円を返済したため、前連結会計年度末から減少しました。また、2020年4月には、追加で513百万円を返済し、その残高を7,653百万円に圧縮しています。今後も当社単体の借入額は引き続き圧縮して参ります。他方、当社グループの運営するプロジェクトにおけるプロジェクトファイナンスは、プロジェクトの資産や収益のみを返済原資としているため、当社グループの財務健全性には影響を与えません。そのため、当社は、今後も当社グループの運営する再生可能エネルギー等の多様なプロジェクトにおいて、プロジェクトファイナンスによる資金調達を拡大することでレバレッジを効かせた投資を行い、財務健全性を損ねることなく収益性を高めていく方針です。
(純資産)
純資産のうち自己資本は、親会社株主に帰属する当期純利益の計上により、前連結会計年度末から増加し7,219百万円(同 6,796百万円)となりました。一方、総資産は前連結会計年度末と同程度となったため、当連結会計年度末における自己資本比率は前連結会計年度末から1.7ポイント上昇し25.3%(同 23.6%)となりました。また、純資産全体も前連結会計年度末から増加し、8,716百万円(同 8,400百万円)となりました。
なお、当社単体の自己資本比率は44.6%(同 38.9%)であり、前連結会計年度から5.7ポイント上昇しています。これは、借入金の圧縮に伴い財務健全性が改善しているためです。
Ⅳ 資本の財源及び資金の流動性についての分析
(当社グループの資金状況)
「Ⅱ キャッシュ・フローの状況の分析」に記載のとおりであります。
(借入金の状況)
「Ⅲ 財政状態の分析 (負債)」に記載のとおりであります。
(手許資金の状況)
「Ⅲ 財政状態の分析 (資産)」に記載のとおりであります。
(ファンドの状況)
「Ⅰ 経営成績の状況の分析(2)営業活動の状況(c)ファンドの状況」に記載のとおりであります。
(投資活動の状況)
「Ⅰ 経営成績の状況の分析(2)営業活動の状況(a)投資の状況」に記載のとおりであります。
(当社の資本政策の具体的な方針)
①株主資本の規模
黒字を定着させることで累積損失の解消を目指し、株主資本を増強する。
②総資産に占める株主資本の割合
金融機関からの借入金(プロジェクトファイナンスを除く)に依存した財務体質を改善すべく、投資回収資金によりこの借入金を返済してその削減を進め、将来的に、デットエクイティレシオ1倍未満を目指す。
③株主還元に関する方針
将来の収益源となる営業投資活動を積極的に行うべく内部留保の充実に努め、財務基盤の強化を図りながら、株主各位への安定的かつ継続的な株主還元を行う。
④支配権の変動や大規模な希釈化
当社は、支配権の変動や大規模な希釈化をもたらす資本政策については、証券取引所の規則に従い、既存株主を不当に害することのないよう、所定の手続きを実施する。
Ⅴ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されており、見積りが必要となる事項につきましては、合理的な基準に基づき、会計上の見積りを行っております。
当社グループの財政状態や経営成績において大きな影響があり、かつ重要な経営判断や見積りを必要とする重要な会計方針は、投資損失引当金に関する会計方針です。投資損失引当金は、投資先会社の実情を勘案して投資の損失に備える必要があると判断された場合、将来の損失見積額を計上しております。営業投資有価証券については、四半期毎に社内基準に従って、個別投資先企業の資産内容、損益の状況、事業計画の進捗状況、資金繰りの状況について、実績と将来の見込みを検討します。加えて、投資実行からの経過期間や、ファンドから投資をしている企業についてはファンド満期に伴う回収期限を勘案し、資産評価の適正性を精査しております。当該見積りの不確実性の内容やその変動により経営成績等に生じる影響などは、「第2事業の状況、2事業等のリスク Ⅱ営業活動に関するリスク (1)プライベートエクイティ投資に係るリスク」に記載しております。なお、新型コロナウィルス感染症の影響については「第5経理の状況、1 連結財務諸表等 注記事項(追加情報)」に記載しております。
Ⅵ 上記ⅠからⅤの分析等に基づく対応及び、経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等については、「第2 事業の状況、1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりであります。