有価証券報告書-第42期(2022/04/01-2023/03/31)
文中において将来について記載した事項は、当連結会計年度末現在において判断、予測したものです。
Ⅰ 経営成績の状況の分析
当連結会計年度(2022年4月1日~2023年3月31日)の当社グループの経営成績の状況は、営業収益3,872百万円(前連結会計年度比 20.9%増)、営業総利益1,419百万円(同 15.1%増)、営業利益11百万円(前連結会計年度 営業損失237百万円)、経常損失126百万円(前連結会計年度 経常損失412百万円)、親会社株主に帰属する当期純損失295百万円(前連結会計年度 親会社株主に帰属する当期純利益19百万円)となりました。その内訳は次のとおりです。
(a) 営業収益・営業原価内訳 (単位:百万円)
(管理運営報酬等)
管理運営報酬等には、投資事業組合等の管理報酬と事務受託報酬が含まれます。管理運営報酬等の総額は、前連結会計年度並みの113百万円(前連結会計年度比 3.1%減)となりました。清算手続き中のファンドからの管理報酬の他、事務受託報酬が減少しました。
(投資損益)
(単位:百万円)
営業投資有価証券売却高は、前連結会計年度から増加して2,071百万円(同 19.6%増)となりました。しかしながら、売却高から売却原価を差し引いた実現キャピタルゲインは、一部の銘柄で売却損が発生したため、前連結会計年度から減少して754百万円(同 10.7%減)となりました。
営業投資有価証券評価損及び投資損失引当金繰入額の合計は、投資残高が比較的多額な投資先企業に対して引当金を計上したため、前連結会計年度から増加し316百万円(同 97.9%増)となりました。以上の結果、実現キャピタルゲインから営業投資有価証券評価損及び投資損失引当金繰入額の合計を控除した投資損益は、前連結会計年度から減少して437百万円の利益(同 36.1%減)となりました。
これを内訳別に見ると、プロジェクト投資では、前連結会計年度は、1件のメガソーラープロジェクトの売却と1件のディストリビューションセンターの一部を売却しました。一方、当連結会計年度の売却は1件のメガソーラープロジェクトに留まり、営業投資有価証券売却高及び実現キャピタルゲインが減少しました。また、事業の進捗に大幅な遅れが生じている投資先に対して引当金を計上しました。その結果、実現キャピタルゲインから営業投資有価証券評価損及び投資損失引当金繰入額の合計を控除した投資損益は損失となりました。
プライベートエクイティ投資では、前連結会計年度は、利益率の高い国内の上場株式の売却が中心でした。これに対し当連結会計年度は、国内の上場株式や国内外の投資金額が比較的多額な未上場株式を、利益を伴って売却しました。一方で、業況が悪化した投資先企業や回収見込額が低下した投資先企業の一部を売却したため、売却損が発生しました。その結果、営業投資有価証券売却高は前連結会計年度から増加したものの、実現キャピタルゲインは前期並みに留まりました。また、投資残高が比較的多額な投資先企業のうち事業進捗に遅れが生じた先に対して、引当金を計上しました。その結果、投資損益は、前連結会計年度から減少しました。
(組合持分利益・インカムゲイン等)
営業収益のうち組合持分利益・インカムゲイン等には、当社グループが運営するプロジェクトの収入(売電収益や、野菜の販売額、障がい者グループホームの賃貸収入等)、他社が運営するプロジェクトの持分利益(プロジェクトの運営による純利益や、プロジェクトの売却益)、他社が運営するプライベートエクイティファンドの持分利益、利息・配当収入、及び、その他の収益が含まれています。
当連結会計年度の組合持分利益・インカムゲイン等の合計額は、前連結会計年度から増加して1,668百万円(前連結会計年度比 25.5%増)となりました。
このうち、当社グループが運営するプロジェクトの収入は、742百万円(同 35.9%減)となりました。売電中のメガソーラープロジェクトの一部を前連結会計年度に売却したため、売電収益が減少しました。
他社が運営するプロジェクトの持分利益及び他社が運営するプライベートエクイティファンドの持分利益は合計で、前連結会計年度から増加して384百万円(同 161.1%増)となりました。他社が運営するプロジェクトで高齢者施設1件の売却益が計上されたため増加しました。
利息・配当収入は、前連結会計年度から増加して539百万円(同 2,088.8%増)となりました。2件のディストリビューションセンタープロジェクトと1件のその他プロジェクトの売却による利益配当が計上されたため増加しました。
(組合持分損失等)
営業原価のうち組合持分損失等には、当社グループが運営するプロジェクトの原価(売電原価や、野菜の製造原価、障がい者グループホームの賃貸原価等)、他社が運営するプロジェクトの持分損失(主に立上げ初期のプロジェクトからの純損失)、及び他社が運営するプライベートエクイティファンドの持分損失等が含まれています。
当連結会計年度の組合持分損失等の合計額は、前連結会計年度から減少し806百万円(同 11.7%減)となりました。このうち、当社グループが運営するプロジェクトの原価が661百万円(同 22.3%減)です。売電中のメガソーラープロジェクトの一部を前連結会計年度に売却したため、売電原価が減少しました。
一方で、他社が運営するプロジェクトの持分損失及び他社が運営するプライベートエクイティファンドの持分損失は合計で、前連結会計年度から増加し145百万円(同 129.6%増)となりました。他社が運営するプロジェクトのうち、事業の進捗が遅れているプロジェクトや立上げ初期のプロジェクトで純損失が増加しました。
以上の結果、営業収益は3,872百万円(同 20.9%増)、営業原価は2,453百万円(同 24.4%増)、営業総利益は1,419百万円(同 15.1%増)となりました。
(b) 販売費及び一般管理費、営業損益
販売費及び一般管理費の合計額は、前連結会計年度に比べて減少し1,408百万円(同 4.2%減)となりました。前連結会計年度に売却したメガソーラープロジェクトの運営費用が減少しました。
これらの結果、営業利益は11百万円(前連結会計年度 営業損失237百万円)となりました。
(c)営業外損益及び経常損益
営業外収益は、前連結会計年度から減少して50百万円(前連結会計年度比 38.9%減)となりました。外貨建て資産の回収に伴う為替差益が減少しました。
営業外費用は、主に支払利息であり、借入金の残高減少に伴い前連結会計年度から減少して188百万円(同 26.7%減)となりました。当社単体では借入金を圧縮しています。また、プロジェクト投資における借入金も、前連結会計年度に一部のプロジェクトを売却したため減少しました。
これらの結果、経常損失は126百万円(前連結会計年度 経常損失412百万円)となりました。
(d)特別損益及び親会社株主に帰属する当期純損益
当連結会計年度は、多額な特別損益は発生しませんでした。
法人税等合計は、所得が発生したため前連結会計年度から増加して45百万円(同 902.1%増)となりました。なお、前連結会計年度及び当連結会計年度ともに、税効果会計について適切に見積もった結果、繰延税金資産を計上しておりません。
非支配株主に帰属する当期純損益は、当社グループが運営するファンドやプロジェクトの損益のうち、当社グループ以外の出資者に帰属する額です。当連結会計年度は、これらのファンドやプロジェクトで利益が発生したため、123百万円の利益(同 68.6%減)となりました。
以上の結果、親会社株主に帰属する当期純損失は295百万円(前連結会計年度 親会社株主に帰属する当期純利益19百万円)となりました。
Ⅱ キャッシュ・フローの状況の分析
(単位:百万円)
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
前連結会計年度に比べて投資資産の回収が進捗したことから黒字に転換し、157百万円の収入(前連結会計年度 145百万円の支出)となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資有価証券の売却による収入が無かったため、0百万円の収入(同 212百万円の収入)となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
806百万円の支出(同 1,007百万円の支出)となりました。長期借入金の返済額の減少に伴い、前連結会計年度に比べて支出額が減少しました。
これに現金及び現金同等物に係る換算差額11百万円を加算した結果、当連結会計年度末において現金及び現金同等物の残高は635百万円減少して1,762百万円となりました。
Ⅲ 財政状態の分析
(資産)
資産合計は、前連結会計年度末から減少し18,775百万円(前連結会計年度末 20,231百万円)となりました。
このうち現金及び預金は、前連結会計年度末から減少し3,130百万円(同 5,666百万円)となりました。主な減少要因は、当社グループの運営するファンドに帰属する預金が、税金の納付や分配金の支払により減少したことです。
なお、当社グループの運営するファンドに帰属する預金は、各ファンドの組合契約に従い運用しなければならない資金であり、当社グループに帰属する資金と明確に分別して管理しています。現金及び預金のうち当社グループに帰属する資金は、連結キャッシュ・フロー計算書の現金及び現金同等物の期末残高の1,762百万円(同 2,397百万円)です。加えて、当社グループが展開するプライベートエクイティ投資はその事業特性上株式市場等の変動要因による影響が極めて大きく、加えて昨今の変動の激しい環境下においては合理的な業績予想が困難な事業です。そのため、プライベートエクイティ投資からの資金回収額が大きく下振れすることも想定されます。そのような状況の中、経費や利息の支払い及び借入金の返済だけでなく、将来の成長に向けた投資を確実に行うために、当社グループは常に一定の現預金残高を保有する必要があります。
有形固定資産は、主に、当社グループが運営するプロジェクトの再生可能エネルギー発電所設備、植物工場、障がい者グループホームが計上されています。障がい者グループホームやメガソーラー発電所への投資を行ったため、前連結会計年度末から増加して5,432百万円(同 4,148百万円)となりました。
営業投資有価証券には、プライベートエクイティ投資資産に加え、当社が運営するプロジェクトのうち開発が初期段階のものや、他社が運営するプロジェクト投資資産が計上されています。プライベートエクイティ投資資産とプロジェクト投資資産の売却が共に進捗したため、前連結会計年度末から減少して9,375百万円(同 9,538百万円)となりました。
また、投資損失引当金は、繰り入れに伴い前連結会計年度末から増加して1,588百万円(同 1,492百万円)となりました。
その結果、当連結会計年度末における引当率(営業投資有価証券の期末残高に対する投資損失引当金の期末残高の割合)は、前連結会計年度末から1.3ポイント上昇して16.9%となりました。
(負債)
負債合計は、前連結会計年度末から減少して9,673百万円(前連結会計年度末 10,787百万円)となりました。
このうち借入金と社債の残高は、合計で8,993百万円(同 9,521百万円)となり、前連結会計年度末から減少しました。このうち、当社単体の金融機関からの借入額は5,137百万円(同 5,943百万円)です。残額は、当社グループが運営するプロジェクトにおけるプロジェクトファイナンスと社債他の残高3,856百万円(同 3,578百万円)です。
(単位:百万円)
当社単体の借入金は、当連結会計年度中に806百万円を返済し、前連結会計年度末から減少しました。今後も、将来の成長に向けた投資資金を確保した上で、当社単体の借入額を返済して参ります。
また、当社グループが運営するプロジェクトにおけるプロジェクトファイナンス・社債他は、主に障がい者グループホームプロジェクトの新規借入により、前連結会計年度末から残高が増加しました。なお、当社グループの運営するプロジェクトにおけるプロジェクトファイナンス・社債は、プロジェクトの資産や収益のみを返済原資としているため、当社グループの財務健全性に与える影響は限定的です。そのため、当社は、今後も当社グループの運営する再生可能エネルギー等の多様なプロジェクトにおいて、プロジェクトファイナンス・社債による資金調達を組み合わせてレバレッジを効かせた投資を行い、高い財務健全性を維持しながら収益性を高めていく方針です。
(純資産)
純資産のうち自己資本は、親会社株主に帰属する当期純損失を計上したため、前連結会計年度末から減少して7,581百万円(同 7,766百万円)となりました。他方で、総資産も前連結会計年度末から減少したため、当連結会計年度末における自己資本比率は前連結会計年度末から2.0ポイント上昇し40.4%(同 38.4%)となりました。また、純資産全体も前連結会計年度末から減少し、9,101百万円(同 9,443百万円)となりました。
Ⅳ営業活動の状況
(a)投資及び融資の状況
当社グループによる自己勘定並びに当社グループが運営の任にある、又は運営の為に必要な情報の提供を行っているファンド、並びに当社グループが運営に関わらない当社以外の第三者が運営するファンドのうち投資対象が特定されているもの等による投融資実行額及び投融資残高の内訳は以下のとおりです。
①投融資実行額内訳(自己勘定分及びファンド勘定分)
(注) 戦略投資とは、当社グループが投融資を行うプロジェクトにおいてパートナーとなる企業に対する投資です。フィナンシャル投資とは戦略投資以外の企業に対する投資です。
②投融資残高内訳(自己勘定分及びファンド勘定分)
(注) 戦略投資とは、当社グループが投融資を行うプロジェクトにおいてパートナーとなる企業に対する投資です。フィナンシャル投資とは戦略投資以外の企業に対する投資です。
当連結会計年度の投融資実行額は、前連結会計年度から増加して28社、3,561百万円(前連結会計年度比 4.1%増)となりました。また、当連結会計年度末の投融資残高は、前連結会計年度末から増加して131社、14,133百万円(前連結会計年度末 129社、13,784百万円)となりました。
このうちプロジェクト投資は、当連結会計年度の投融資実行額が増加し、新規プロジェクトへの投資と既存のプロジェクトへの追加投資の合計で18件、2,152百万円(前連結会計年度比 11.1%増)となりました。再生可能エネルギー分野で既存のメガソーラープロジェクトに追加投資を行った他、バイオマス発電や屋根置き型蓄電池付き太陽光発電システムの新規プロジェクトに投資を行いました。一方で、ヘルスケアプロジェクトやスマートアグリプロジェクトでは、投資金額が減少しました。
また、当連結会計年度の投資の回収は、メガソーラープロジェクト1件、ヘルスケアプロジェクト1件、ディストリビューションセンタープロジェクト1件、その他のプロジェクト1件を売却しました。また、既存プロジェクトからの分配金の受領による減少や、プロジェクトの持分損益に伴う投資残高の増減がありました。
それらの結果、投融資残高は前連結会計年度末から増加し、50件、7,123百万円(前連結会計年度末43件、6,344百万円)となりました。
なお、当連結会計年度末現在において投資を行っているメガソーラープロジェクト(JAICソーラー2号投資事業有限責任組合からの投資も含む)は、売却や回収した案件を除き合計で13件(15発電所)、30.7MWとなりました。このうち、当社が出資した持分に帰属する部分は13.1MWです。また、メガソーラー以外の再生可能エネルギープロジェクトに対する投資実績は、バイオマス発電プロジェクトが2件、4.0MW、バイオガス発電プロジェクトが2件、1.1MW、バイオガス発電所のオペレーターが1件、風力発電プロジェクトが1件、最大25.2MW、屋根置き型蓄電池付き太陽光発電システムが3件、合計1.2MWです。
プライベートエクイティ投資は、原則として、当社の自己資金を用いる場合は、経営理念に従った事業テーマに基づきプロジェクト投資のパートナー企業に対して選別的に戦略投資を行います。また、ファンドの資金を用いる場合は、ファンドの投資方針に基づいてフィナンシャル投資を行います。
当連結会計年度の投資実行額は、新規の企業への投資と既存の投資先企業への追加投資の合計で、10社、1,408百万円(前連結会計年度比 5.0%減)となり減少しました。戦略投資では1社当たりの投資金額が減少しました。フィナンシャル投資では、ベンチャー企業向けの投資が件数・金額ともに増加しました。当連結会計年度の投資回収は、戦略投資では3件を売却しました(一部売却を含む)。フィナンシャル投資では、国内の上場株式と中華圏の未上場株式を主に売却しました。それらの結果、投資残高は前連結会計年度末から減少し、81社、7,010百万円(前連結会計年度末86社、7,440百万円)となりました。
(b)IPO(新規上場)の状況
当社グループによる自己勘定並びに当社グループが運営の任にある、又は運営の為に必要な情報の提供を行っているファンドから投資を行った投資先企業の新規上場の状況は以下のとおりです。
① 新規上場(IPO)の状況(自己勘定分及びファンド勘定分)
(注)初値換算投資倍率=初値換算による保有株式の時価/保有株式への投資額(IPO時簿価残高)。なお、初値換算投資倍率の計算には株式交換等による上場株式取得分は含めておりません。
② 新規上場した投資先企業の一覧
前連結会計年度(自 2021年4月1日 至 2022年3月31日)
(注)上場市場は、上場年月日時点の市場を記載しています。
当連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
なお、当連結会計年度末後、当報告書提出日までに新規上場した投資先企業の一覧は、下記のとおりです。
(c)ファンドの状況
当連結会計年度末における当社グループが管理、運用又は投資情報の提供を行っているファンドの運用残高は、9ファンド、15,850百万円(前連結会計年度末10ファンド、16,463百万円)となりました。
当連結会計年度は、日本国内の事業承継問題を抱える中小企業を投資対象とする「サクセッション2号投資事業有限責任組合」を新規設立した後増額しました(増額後ファンド総額3,701百万円)。一方で、満期延長中であった2ファンド(ファンド総額 合計4,328百万円)が減少しました。また、為替の変動により、外貨建てファンドのファンド総額が14百万円増加しました。
①運用残高
②運用期間中のファンド(当連結会計年度末(2023年3月31日現在))
(注) 1 外貨建によるファンドは、各連結会計年度末日現在の為替レートを乗じて計算した金額を記載しております。従って、運用資産の増減額には為替による影響額も含まれております。
2 ファンド総額につきましては、コミットメントベース(契約で定められた出資約束金額ベース)の金額を記載しております。
Ⅴ 資本の財源及び資金の流動性についての分析
(当社グループの資金状況)
「Ⅱ キャッシュ・フローの状況の分析」に記載のとおりです。
(借入金の状況)
「Ⅲ 財政状態の分析 (負債)」に記載のとおりです。
(手許資金の状況)
「Ⅲ 財政状態の分析 (資産)」に記載のとおりです。
(ファンドの状況)
「Ⅳ 営業活動の状況(c)ファンドの状況」に記載のとおりです。
(投資活動の状況)
「Ⅳ 営業活動の状況(a)投資及び融資の状況」に記載のとおりです。
(株主還元の状況)
「第4 提出会社の状況、3. 配当政策」に記載のとおりです。
Ⅵ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されています。この連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものは、投資損失引当金と固定資産の減損です。その詳細は「第5経理の状況、1 連結財務諸表等 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しています。
当該見積り及び当該仮定の不確実性の内容やその変動により経営成績に生じる影響など、その記載内容を補足する情報は、「第2事業の状況、3事業等のリスク Ⅱ営業活動に関するリスク (1)プライベートエクイティ投資に係るリスク、及び(2)プロジェクト投資に係るリスク」に記載しています。
Ⅶ 上記ⅠからⅥの分析等に基づく対応及び、経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等については、「第2 事業の状況、1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりであります。
Ⅷ 主要な販売先の状況
最近2連結会計年度の主な相手先別の売上高及び当該売上高の総売上高に対する割合は次のとおりであります。
1. 前連結会計年度
(注)単一の外部顧客への売上高が連結損益計算書の売上高の10%以上に該当する外部顧客が、上記の他に1社ありますが、秘密保持契約を締結しているため、記載を省略しております。
2. 当連結会計年度
当連結会計年度において当社グループには、単一の外部顧客への売上高が、連結損益計算書の売上高の10%以上に該当する外部顧客がおります。
当該外部顧客との取引の内容は、当報告書提出日時点において、他の報告書や開示資料等により情報開示されておりません。また、当該取引は保有する1銘柄の株式を売却したものであり、本報告書においてその内容を開示する場合には個別の取引の相手先や金額という取引条件が特定されることとなり、当社グループの今後の営業活動の条件交渉にあたり支障をきたす恐れがあります。そのため、当該顧客の名称及び金額の記載を省略しております。
Ⅰ 経営成績の状況の分析
当連結会計年度(2022年4月1日~2023年3月31日)の当社グループの経営成績の状況は、営業収益3,872百万円(前連結会計年度比 20.9%増)、営業総利益1,419百万円(同 15.1%増)、営業利益11百万円(前連結会計年度 営業損失237百万円)、経常損失126百万円(前連結会計年度 経常損失412百万円)、親会社株主に帰属する当期純損失295百万円(前連結会計年度 親会社株主に帰属する当期純利益19百万円)となりました。その内訳は次のとおりです。
(a) 営業収益・営業原価内訳 (単位:百万円)
| 前連結会計年度 自 2021年4月 1日~ 至 2022年3月31日 | 当連結会計年度 自 2022年4月 1日~ 至 2023年3月31日 | |
| 営業収益合計 | 3,204 | 3,872 |
| うち 管理運営報酬等 | 117 | 113 |
| うち 営業投資有価証券売却高 | 1,732 | 2,071 |
| うち 組合持分利益・インカムゲイン等 | 1,330 | 1,668 |
| うち その他営業収益 | 24 | 18 |
| 営業原価合計 | 1,971 | 2,453 |
| うち 営業投資有価証券売却原価 | 887 | 1,316 |
| うち 営業投資有価証券評価損・投資損失引当金繰入額 合計 | 160 | 316 |
| うち 組合持分損失等 | 914 | 806 |
| うち その他営業原価 | 10 | 12 |
| 営業総利益 | 1,232 | 1,419 |
(管理運営報酬等)
管理運営報酬等には、投資事業組合等の管理報酬と事務受託報酬が含まれます。管理運営報酬等の総額は、前連結会計年度並みの113百万円(前連結会計年度比 3.1%減)となりました。清算手続き中のファンドからの管理報酬の他、事務受託報酬が減少しました。
(投資損益)
(単位:百万円)
| 前連結会計年度 自 2021年4月 1日~ 至 2022年3月31日 | 当連結会計年度 自 2022年4月 1日~ 至 2023年3月31日 | |||||
| プロジェクト 投資資産 | プライベートエクイティ 投資資産 | 合計 | プロジェクト 投資資産 | プライベートエクイティ 投資資産 | 合計 | |
| 営業投資有価証券売却高 (A) | 669 | 1,062 | 1,732 | 149 | 1,921 | 2,071 |
| 営業投資有価証券売却原価(B) | 521 | 365 | 887 | 90 | 1,226 | 1,316 |
| 実現キャピタルゲイン (A)-(B) | 147 | 697 | 845 | 59 | 695 | 754 |
| 営業投資有価証券評価損・ 投資損失引当金繰入額 合計(C) | ― | 160 | 160 | 75 | 241 | 316 |
| 投資損益 (A)-(B)-(C) | 147 | 537 | 685 | △15 | 453 | 437 |
営業投資有価証券売却高は、前連結会計年度から増加して2,071百万円(同 19.6%増)となりました。しかしながら、売却高から売却原価を差し引いた実現キャピタルゲインは、一部の銘柄で売却損が発生したため、前連結会計年度から減少して754百万円(同 10.7%減)となりました。
営業投資有価証券評価損及び投資損失引当金繰入額の合計は、投資残高が比較的多額な投資先企業に対して引当金を計上したため、前連結会計年度から増加し316百万円(同 97.9%増)となりました。以上の結果、実現キャピタルゲインから営業投資有価証券評価損及び投資損失引当金繰入額の合計を控除した投資損益は、前連結会計年度から減少して437百万円の利益(同 36.1%減)となりました。
これを内訳別に見ると、プロジェクト投資では、前連結会計年度は、1件のメガソーラープロジェクトの売却と1件のディストリビューションセンターの一部を売却しました。一方、当連結会計年度の売却は1件のメガソーラープロジェクトに留まり、営業投資有価証券売却高及び実現キャピタルゲインが減少しました。また、事業の進捗に大幅な遅れが生じている投資先に対して引当金を計上しました。その結果、実現キャピタルゲインから営業投資有価証券評価損及び投資損失引当金繰入額の合計を控除した投資損益は損失となりました。
プライベートエクイティ投資では、前連結会計年度は、利益率の高い国内の上場株式の売却が中心でした。これに対し当連結会計年度は、国内の上場株式や国内外の投資金額が比較的多額な未上場株式を、利益を伴って売却しました。一方で、業況が悪化した投資先企業や回収見込額が低下した投資先企業の一部を売却したため、売却損が発生しました。その結果、営業投資有価証券売却高は前連結会計年度から増加したものの、実現キャピタルゲインは前期並みに留まりました。また、投資残高が比較的多額な投資先企業のうち事業進捗に遅れが生じた先に対して、引当金を計上しました。その結果、投資損益は、前連結会計年度から減少しました。
(組合持分利益・インカムゲイン等)
営業収益のうち組合持分利益・インカムゲイン等には、当社グループが運営するプロジェクトの収入(売電収益や、野菜の販売額、障がい者グループホームの賃貸収入等)、他社が運営するプロジェクトの持分利益(プロジェクトの運営による純利益や、プロジェクトの売却益)、他社が運営するプライベートエクイティファンドの持分利益、利息・配当収入、及び、その他の収益が含まれています。
当連結会計年度の組合持分利益・インカムゲイン等の合計額は、前連結会計年度から増加して1,668百万円(前連結会計年度比 25.5%増)となりました。
このうち、当社グループが運営するプロジェクトの収入は、742百万円(同 35.9%減)となりました。売電中のメガソーラープロジェクトの一部を前連結会計年度に売却したため、売電収益が減少しました。
他社が運営するプロジェクトの持分利益及び他社が運営するプライベートエクイティファンドの持分利益は合計で、前連結会計年度から増加して384百万円(同 161.1%増)となりました。他社が運営するプロジェクトで高齢者施設1件の売却益が計上されたため増加しました。
利息・配当収入は、前連結会計年度から増加して539百万円(同 2,088.8%増)となりました。2件のディストリビューションセンタープロジェクトと1件のその他プロジェクトの売却による利益配当が計上されたため増加しました。
(組合持分損失等)
営業原価のうち組合持分損失等には、当社グループが運営するプロジェクトの原価(売電原価や、野菜の製造原価、障がい者グループホームの賃貸原価等)、他社が運営するプロジェクトの持分損失(主に立上げ初期のプロジェクトからの純損失)、及び他社が運営するプライベートエクイティファンドの持分損失等が含まれています。
当連結会計年度の組合持分損失等の合計額は、前連結会計年度から減少し806百万円(同 11.7%減)となりました。このうち、当社グループが運営するプロジェクトの原価が661百万円(同 22.3%減)です。売電中のメガソーラープロジェクトの一部を前連結会計年度に売却したため、売電原価が減少しました。
一方で、他社が運営するプロジェクトの持分損失及び他社が運営するプライベートエクイティファンドの持分損失は合計で、前連結会計年度から増加し145百万円(同 129.6%増)となりました。他社が運営するプロジェクトのうち、事業の進捗が遅れているプロジェクトや立上げ初期のプロジェクトで純損失が増加しました。
以上の結果、営業収益は3,872百万円(同 20.9%増)、営業原価は2,453百万円(同 24.4%増)、営業総利益は1,419百万円(同 15.1%増)となりました。
(b) 販売費及び一般管理費、営業損益
販売費及び一般管理費の合計額は、前連結会計年度に比べて減少し1,408百万円(同 4.2%減)となりました。前連結会計年度に売却したメガソーラープロジェクトの運営費用が減少しました。
これらの結果、営業利益は11百万円(前連結会計年度 営業損失237百万円)となりました。
(c)営業外損益及び経常損益
営業外収益は、前連結会計年度から減少して50百万円(前連結会計年度比 38.9%減)となりました。外貨建て資産の回収に伴う為替差益が減少しました。
営業外費用は、主に支払利息であり、借入金の残高減少に伴い前連結会計年度から減少して188百万円(同 26.7%減)となりました。当社単体では借入金を圧縮しています。また、プロジェクト投資における借入金も、前連結会計年度に一部のプロジェクトを売却したため減少しました。
これらの結果、経常損失は126百万円(前連結会計年度 経常損失412百万円)となりました。
(d)特別損益及び親会社株主に帰属する当期純損益
当連結会計年度は、多額な特別損益は発生しませんでした。
法人税等合計は、所得が発生したため前連結会計年度から増加して45百万円(同 902.1%増)となりました。なお、前連結会計年度及び当連結会計年度ともに、税効果会計について適切に見積もった結果、繰延税金資産を計上しておりません。
非支配株主に帰属する当期純損益は、当社グループが運営するファンドやプロジェクトの損益のうち、当社グループ以外の出資者に帰属する額です。当連結会計年度は、これらのファンドやプロジェクトで利益が発生したため、123百万円の利益(同 68.6%減)となりました。
以上の結果、親会社株主に帰属する当期純損失は295百万円(前連結会計年度 親会社株主に帰属する当期純利益19百万円)となりました。
Ⅱ キャッシュ・フローの状況の分析
(単位:百万円)
| 前連結会計年度 自 2021年4月 1日~ 至 2022年3月31日 | 当連結会計年度 自 2022年4月 1日~ 至 2023年3月31日 | |
| 営業活動によるキャッシュ・フロー | △145 | 157 |
| 投資活動によるキャッシュ・フロー | 212 | 0 |
| 財務活動によるキャッシュ・フロー | △1,007 | △806 |
| 現金及び現金同等物期末残高 | 2,397 | 1,762 |
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
前連結会計年度に比べて投資資産の回収が進捗したことから黒字に転換し、157百万円の収入(前連結会計年度 145百万円の支出)となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資有価証券の売却による収入が無かったため、0百万円の収入(同 212百万円の収入)となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
806百万円の支出(同 1,007百万円の支出)となりました。長期借入金の返済額の減少に伴い、前連結会計年度に比べて支出額が減少しました。
これに現金及び現金同等物に係る換算差額11百万円を加算した結果、当連結会計年度末において現金及び現金同等物の残高は635百万円減少して1,762百万円となりました。
Ⅲ 財政状態の分析
(資産)
| 期末残高 | 前連結会計年度末 (2022年3月31日現在) | 当連結会計年度末 (2023年3月31日現在) | ||
| 金額(百万円) | 引当率(%) (b)/(a) | 金額(百万円) | 引当率(%) (b)/(a) | |
| 資産合計 | 20,231 | 18,775 | ||
| うち 現金及び預金 | 5,666 | 3,130 | ||
| うち 有形固定資産 | 4,148 | 5,432 | ||
| うち 営業投資有価証券(a) | 9,538 | 9,375 | ||
| うち 投資損失引当金(b) | △1,492 | 15.6 | △1,588 | 16.9 |
資産合計は、前連結会計年度末から減少し18,775百万円(前連結会計年度末 20,231百万円)となりました。
このうち現金及び預金は、前連結会計年度末から減少し3,130百万円(同 5,666百万円)となりました。主な減少要因は、当社グループの運営するファンドに帰属する預金が、税金の納付や分配金の支払により減少したことです。
なお、当社グループの運営するファンドに帰属する預金は、各ファンドの組合契約に従い運用しなければならない資金であり、当社グループに帰属する資金と明確に分別して管理しています。現金及び預金のうち当社グループに帰属する資金は、連結キャッシュ・フロー計算書の現金及び現金同等物の期末残高の1,762百万円(同 2,397百万円)です。加えて、当社グループが展開するプライベートエクイティ投資はその事業特性上株式市場等の変動要因による影響が極めて大きく、加えて昨今の変動の激しい環境下においては合理的な業績予想が困難な事業です。そのため、プライベートエクイティ投資からの資金回収額が大きく下振れすることも想定されます。そのような状況の中、経費や利息の支払い及び借入金の返済だけでなく、将来の成長に向けた投資を確実に行うために、当社グループは常に一定の現預金残高を保有する必要があります。
有形固定資産は、主に、当社グループが運営するプロジェクトの再生可能エネルギー発電所設備、植物工場、障がい者グループホームが計上されています。障がい者グループホームやメガソーラー発電所への投資を行ったため、前連結会計年度末から増加して5,432百万円(同 4,148百万円)となりました。
営業投資有価証券には、プライベートエクイティ投資資産に加え、当社が運営するプロジェクトのうち開発が初期段階のものや、他社が運営するプロジェクト投資資産が計上されています。プライベートエクイティ投資資産とプロジェクト投資資産の売却が共に進捗したため、前連結会計年度末から減少して9,375百万円(同 9,538百万円)となりました。
また、投資損失引当金は、繰り入れに伴い前連結会計年度末から増加して1,588百万円(同 1,492百万円)となりました。
その結果、当連結会計年度末における引当率(営業投資有価証券の期末残高に対する投資損失引当金の期末残高の割合)は、前連結会計年度末から1.3ポイント上昇して16.9%となりました。
(負債)
負債合計は、前連結会計年度末から減少して9,673百万円(前連結会計年度末 10,787百万円)となりました。
このうち借入金と社債の残高は、合計で8,993百万円(同 9,521百万円)となり、前連結会計年度末から減少しました。このうち、当社単体の金融機関からの借入額は5,137百万円(同 5,943百万円)です。残額は、当社グループが運営するプロジェクトにおけるプロジェクトファイナンスと社債他の残高3,856百万円(同 3,578百万円)です。
(単位:百万円)
| 前連結会計年度末 (2022年3月31日現在) | 当連結会計年度末 (2023年3月31日現在) | |
| 借入金・社債残高合計 | 9,521 | 8,993 |
| うち 当社単体借入額 | 5,943 | 5,137 |
| うち プロジェクト投資におけるプロジェクトファイナンス・社債他 | 3,578 | 3,856 |
当社単体の借入金は、当連結会計年度中に806百万円を返済し、前連結会計年度末から減少しました。今後も、将来の成長に向けた投資資金を確保した上で、当社単体の借入額を返済して参ります。
また、当社グループが運営するプロジェクトにおけるプロジェクトファイナンス・社債他は、主に障がい者グループホームプロジェクトの新規借入により、前連結会計年度末から残高が増加しました。なお、当社グループの運営するプロジェクトにおけるプロジェクトファイナンス・社債は、プロジェクトの資産や収益のみを返済原資としているため、当社グループの財務健全性に与える影響は限定的です。そのため、当社は、今後も当社グループの運営する再生可能エネルギー等の多様なプロジェクトにおいて、プロジェクトファイナンス・社債による資金調達を組み合わせてレバレッジを効かせた投資を行い、高い財務健全性を維持しながら収益性を高めていく方針です。
(純資産)
純資産のうち自己資本は、親会社株主に帰属する当期純損失を計上したため、前連結会計年度末から減少して7,581百万円(同 7,766百万円)となりました。他方で、総資産も前連結会計年度末から減少したため、当連結会計年度末における自己資本比率は前連結会計年度末から2.0ポイント上昇し40.4%(同 38.4%)となりました。また、純資産全体も前連結会計年度末から減少し、9,101百万円(同 9,443百万円)となりました。
Ⅳ営業活動の状況
(a)投資及び融資の状況
当社グループによる自己勘定並びに当社グループが運営の任にある、又は運営の為に必要な情報の提供を行っているファンド、並びに当社グループが運営に関わらない当社以外の第三者が運営するファンドのうち投資対象が特定されているもの等による投融資実行額及び投融資残高の内訳は以下のとおりです。
①投融資実行額内訳(自己勘定分及びファンド勘定分)
| 前連結会計年度 (自 2021年4月1日 至 2022年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) | |||
| 社数又は件数(社・件) | 金額(百万円) | 社数又は件数(社・件) | 金額(百万円) | |
| 1)地域別 | ||||
| プロジェクト投資 小計 | 19 | 1,938 | 18 | 2,152 |
| うち 日本 | 19 | 1,938 | 16 | 2,107 |
| うち 東南アジア他 | - | - | 2 | 45 |
| プライベートエクイティ投資 小計 | 8 | 1,482 | 10 | 1,408 |
| うち 日本 | 8 | 1,482 | 10 | 1,408 |
| うち 中華圏(中国、香港、台湾)他 | - | - | - | - |
| 2)種類別 | ||||
| プロジェクト投資 小計 | 19 | 1,938 | 18 | 2,152 |
| うち 再生可能エネルギー | 4 | 497 | 6 | 1,034 |
| うち ヘルスケア | 8 | 219 | 2 | 58 |
| うち スマートアグリ | 1 | 415 | 1 | 170 |
| うち ディストリビューションセンター | 4 | 632 | 2 | 620 |
| うち その他 | 2 | 174 | 7 | 269 |
| プライベートエクイティ投資 小計 | 8 | 1,482 | 10 | 1,408 |
| うち 戦略投資 | 3 | 359 | 3 | 200 |
| うち フィナンシャル投資 | 5 | 1,122 | 7 | 1,208 |
| 投資及び融資実行額 合計 | 27 | 3,420 | 28 | 3,561 |
(注) 戦略投資とは、当社グループが投融資を行うプロジェクトにおいてパートナーとなる企業に対する投資です。フィナンシャル投資とは戦略投資以外の企業に対する投資です。
②投融資残高内訳(自己勘定分及びファンド勘定分)
| 前連結会計年度末 (2022年3月31日現在) | 当連結会計年度末 (2023年3月31日現在) | |||
| 社数又は件数(社・件) | 金額(百万円) | 社数又は件数(社・件) | 金額(百万円) | |
| 1)地域別 | ||||
| プロジェクト投資 小計 | 43 | 6,344 | 50 | 7,123 |
| うち 日本 | 43 | 6,344 | 48 | 7,087 |
| うち 東南アジア他 | - | - | 2 | 36 |
| プライベートエクイティ投資 小計 | 86 | 7,440 | 81 | 7,010 |
| うち 日本 | 47 | 4,510 | 49 | 4,915 |
| うち 中華圏(中国、香港、台湾)他 | 39 | 2,929 | 32 | 2,094 |
| 2)種類別 | ||||
| プロジェクト投資 小計 | 43 | 6,344 | 50 | 7,123 |
| うち 再生可能エネルギー | 19 | 3,286 | 22 | 4,078 |
| うち ヘルスケア | 14 | 952 | 15 | 707 |
| うち スマートアグリ | 1 | 879 | 1 | 741 |
| うち ディストリビューションセンター | 6 | 801 | 5 | 1,237 |
| うち その他 | 3 | 424 | 7 | 358 |
| プライベートエクイティ投資 小計 | 86 | 7,440 | 81 | 7,010 |
| うち 戦略投資 | 7 | 1,432 | 7 | 962 |
| うち フィナンシャル投資 | 79 | 6,007 | 74 | 6,047 |
| 投資及び融資残高 合計 | 129 | 13,784 | 131 | 14,133 |
(注) 戦略投資とは、当社グループが投融資を行うプロジェクトにおいてパートナーとなる企業に対する投資です。フィナンシャル投資とは戦略投資以外の企業に対する投資です。
当連結会計年度の投融資実行額は、前連結会計年度から増加して28社、3,561百万円(前連結会計年度比 4.1%増)となりました。また、当連結会計年度末の投融資残高は、前連結会計年度末から増加して131社、14,133百万円(前連結会計年度末 129社、13,784百万円)となりました。
このうちプロジェクト投資は、当連結会計年度の投融資実行額が増加し、新規プロジェクトへの投資と既存のプロジェクトへの追加投資の合計で18件、2,152百万円(前連結会計年度比 11.1%増)となりました。再生可能エネルギー分野で既存のメガソーラープロジェクトに追加投資を行った他、バイオマス発電や屋根置き型蓄電池付き太陽光発電システムの新規プロジェクトに投資を行いました。一方で、ヘルスケアプロジェクトやスマートアグリプロジェクトでは、投資金額が減少しました。
また、当連結会計年度の投資の回収は、メガソーラープロジェクト1件、ヘルスケアプロジェクト1件、ディストリビューションセンタープロジェクト1件、その他のプロジェクト1件を売却しました。また、既存プロジェクトからの分配金の受領による減少や、プロジェクトの持分損益に伴う投資残高の増減がありました。
それらの結果、投融資残高は前連結会計年度末から増加し、50件、7,123百万円(前連結会計年度末43件、6,344百万円)となりました。
なお、当連結会計年度末現在において投資を行っているメガソーラープロジェクト(JAICソーラー2号投資事業有限責任組合からの投資も含む)は、売却や回収した案件を除き合計で13件(15発電所)、30.7MWとなりました。このうち、当社が出資した持分に帰属する部分は13.1MWです。また、メガソーラー以外の再生可能エネルギープロジェクトに対する投資実績は、バイオマス発電プロジェクトが2件、4.0MW、バイオガス発電プロジェクトが2件、1.1MW、バイオガス発電所のオペレーターが1件、風力発電プロジェクトが1件、最大25.2MW、屋根置き型蓄電池付き太陽光発電システムが3件、合計1.2MWです。
プライベートエクイティ投資は、原則として、当社の自己資金を用いる場合は、経営理念に従った事業テーマに基づきプロジェクト投資のパートナー企業に対して選別的に戦略投資を行います。また、ファンドの資金を用いる場合は、ファンドの投資方針に基づいてフィナンシャル投資を行います。
当連結会計年度の投資実行額は、新規の企業への投資と既存の投資先企業への追加投資の合計で、10社、1,408百万円(前連結会計年度比 5.0%減)となり減少しました。戦略投資では1社当たりの投資金額が減少しました。フィナンシャル投資では、ベンチャー企業向けの投資が件数・金額ともに増加しました。当連結会計年度の投資回収は、戦略投資では3件を売却しました(一部売却を含む)。フィナンシャル投資では、国内の上場株式と中華圏の未上場株式を主に売却しました。それらの結果、投資残高は前連結会計年度末から減少し、81社、7,010百万円(前連結会計年度末86社、7,440百万円)となりました。
(b)IPO(新規上場)の状況
当社グループによる自己勘定並びに当社グループが運営の任にある、又は運営の為に必要な情報の提供を行っているファンドから投資を行った投資先企業の新規上場の状況は以下のとおりです。
① 新規上場(IPO)の状況(自己勘定分及びファンド勘定分)
| 前連結会計年度 (自 2021年4月1日 至 2022年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) | |
| IPO社数(国内・海外 合計) | 4社 | 1社 |
| 初値換算投資倍率(国内・海外 平均) | 3.7倍 | 30.0倍 |
(注)初値換算投資倍率=初値換算による保有株式の時価/保有株式への投資額(IPO時簿価残高)。なお、初値換算投資倍率の計算には株式交換等による上場株式取得分は含めておりません。
② 新規上場した投資先企業の一覧
前連結会計年度(自 2021年4月1日 至 2022年3月31日)
| 社数 | 投資先企業名 | 上場年月日 | 上場市場(注) | 事業内容 | 本社 所在地 |
| 国内:4社 海外:-社 | ワンダープラネット株式会社 | 2021年6月10日 | 東京証券取引所マザーズ | エンターテインメントサービス事業 | 愛知県 |
| 株式会社ラストワンマイル | 2021年11月24日 | 東京証券取引所マザーズ | インサイドセールス等を活用した新電力、新ガス、インターネット回線等のインフラサービスの取次販売及び自社サービス「まるっとシリーズ」の提供 | 東京都 | |
| リニューアブル・ジャパン株式会社 | 2021年12月22日 | 東京証券取引所マザーズ | 再生可能エネルギー発電所開発・運営事業 | 東京都 | |
| 株式会社TORICO | 2022年3月23日 | 東京証券取引所マザーズ | コミックの全巻売り EC サイト「漫画全巻ドットコム」の運営及びマンガ・アニメ関連グッズの販売などを行う各種マンガ事業 | 東京都 |
(注)上場市場は、上場年月日時点の市場を記載しています。
当連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
| 社数 | 投資先企業名 | 上場年月日 | 上場市場 | 事業内容 | 本社 所在地 |
| 国内:1社 海外:-社 | 株式会社ティムス | 2022年11月22日 | 東京証券取引所グロース | 医薬品、医薬部外品、医薬品原材料、医療用機器及び医療用消耗品の研究及び開発 | 東京都 |
なお、当連結会計年度末後、当報告書提出日までに新規上場した投資先企業の一覧は、下記のとおりです。
| 社数 | 投資先企業名 | 上場年月日 | 上場市場 | 事業内容 | 本社 所在地 |
| 国内:1社 海外:-社 | 日本システムバンク株式会社 | 2023年4月14日 | 名古屋証券取引所メイン | コインパーキングの運営、駐車場機器の販売・保守 | 福井県 |
(c)ファンドの状況
当連結会計年度末における当社グループが管理、運用又は投資情報の提供を行っているファンドの運用残高は、9ファンド、15,850百万円(前連結会計年度末10ファンド、16,463百万円)となりました。
当連結会計年度は、日本国内の事業承継問題を抱える中小企業を投資対象とする「サクセッション2号投資事業有限責任組合」を新規設立した後増額しました(増額後ファンド総額3,701百万円)。一方で、満期延長中であった2ファンド(ファンド総額 合計4,328百万円)が減少しました。また、為替の変動により、外貨建てファンドのファンド総額が14百万円増加しました。
①運用残高
| 前連結会計年度末 (2022年3月31日現在) | 当連結会計年度末 (2023年3月31日現在) | |||||
| ファンド数 | ファンド総額 (百万円) | ファンドの 純資産額 (百万円) | ファンド数 | ファンド総額 (百万円) | ファンドの 純資産額 (百万円) | |
| 運用期間中 | 5 | 7,511 | 3,349 | 6 | 11,212 | 3,804 |
| 満期延長中 | 2 | 4,328 | 818 | - | - | - |
| 清算期間中 | 3 | 4,624 | 1,237 | 3 | 4,638 | 2,380 |
| 合計 (うち当社グループ出資額) | 10 | 16,463 (4,953) | 5,404 | 9 | 15,850 (3,389) | 6,185 |
②運用期間中のファンド(当連結会計年度末(2023年3月31日現在))
| ファンド名 | 設立時期 | ファンド満期 | ファンド総額 (百万円) | 特徴 |
| JAIC企業育成投資事業有限責任組合 | 2016年2月 | 2026年2月 | 2,000 | 主に国内のベンチャー企業を対象として、他社の運営するファンドが保有する投資証券の買い取り等、広範な投資機会を追求するファンド |
| サクセッション1号投資事業有限責任組合 | 2017年6月 | 2027年6月 | 3,000 | 当社と㈱あおぞら銀行で設立した合弁会社(持分法を適用していない関連会社)が運営するファンド 日本国内の事業承継問題を抱える中小企業を投資対象とする |
| JAICソーラー2号投資事業有限責任組合 | 2020年3月 | 2039年12月 | 1,359 | 稼働済みメガソーラープロジェクトを投資対象とするファンド |
| 北海道地域中小企業グローバル化支援投資事業有限責任組合 | 2020年4月 | 2026年12月 | 151 | 当社と㈱アジアンマーケット企画が共同で運営するファンド 北海道に所在もしくは展開している企業の海外展開支援や、インバウンド需要向け事業展開支援を行う |
| AJC企業育成投資事業有限責任組合 | 2021年6月 | 2031年6月 | 1,001 | 当社と㈱あおぞら銀行で設立した合弁会社(持分法を適用していない関連会社)が運営するファンド 主に国内のベンチャー企業を対象として、他社の運営するファンドが保有する投資証券の買い取り等、広範な投資機会を追求するファンド |
| ファンド名 | 設立時期 | ファンド満期 | ファンド総額 (百万円) | 特徴 |
| サクセッション2号投資事業有限責任組合 | 2022年8月 | 2032年8月 | 3,701 | 当社と㈱あおぞら銀行で設立した合弁会社(持分法を適用していない関連会社)が運営するファンド 日本国内の事業承継問題を抱える中小企業を投資対象とする |
(注) 1 外貨建によるファンドは、各連結会計年度末日現在の為替レートを乗じて計算した金額を記載しております。従って、運用資産の増減額には為替による影響額も含まれております。
2 ファンド総額につきましては、コミットメントベース(契約で定められた出資約束金額ベース)の金額を記載しております。
Ⅴ 資本の財源及び資金の流動性についての分析
(当社グループの資金状況)
「Ⅱ キャッシュ・フローの状況の分析」に記載のとおりです。
(借入金の状況)
「Ⅲ 財政状態の分析 (負債)」に記載のとおりです。
(手許資金の状況)
「Ⅲ 財政状態の分析 (資産)」に記載のとおりです。
(ファンドの状況)
「Ⅳ 営業活動の状況(c)ファンドの状況」に記載のとおりです。
(投資活動の状況)
「Ⅳ 営業活動の状況(a)投資及び融資の状況」に記載のとおりです。
(株主還元の状況)
「第4 提出会社の状況、3. 配当政策」に記載のとおりです。
Ⅵ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されています。この連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものは、投資損失引当金と固定資産の減損です。その詳細は「第5経理の状況、1 連結財務諸表等 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しています。
当該見積り及び当該仮定の不確実性の内容やその変動により経営成績に生じる影響など、その記載内容を補足する情報は、「第2事業の状況、3事業等のリスク Ⅱ営業活動に関するリスク (1)プライベートエクイティ投資に係るリスク、及び(2)プロジェクト投資に係るリスク」に記載しています。
Ⅶ 上記ⅠからⅥの分析等に基づく対応及び、経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等については、「第2 事業の状況、1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりであります。
Ⅷ 主要な販売先の状況
最近2連結会計年度の主な相手先別の売上高及び当該売上高の総売上高に対する割合は次のとおりであります。
1. 前連結会計年度
| 相手先 | 前連結会計年度 (自 2021年4月1日 至 2022年3月31日) | |
| 金額(百万円) | 割合(%) | |
| 北海道電力株式会社 | 745 | 23.3 |
(注)単一の外部顧客への売上高が連結損益計算書の売上高の10%以上に該当する外部顧客が、上記の他に1社ありますが、秘密保持契約を締結しているため、記載を省略しております。
2. 当連結会計年度
当連結会計年度において当社グループには、単一の外部顧客への売上高が、連結損益計算書の売上高の10%以上に該当する外部顧客がおります。
当該外部顧客との取引の内容は、当報告書提出日時点において、他の報告書や開示資料等により情報開示されておりません。また、当該取引は保有する1銘柄の株式を売却したものであり、本報告書においてその内容を開示する場合には個別の取引の相手先や金額という取引条件が特定されることとなり、当社グループの今後の営業活動の条件交渉にあたり支障をきたす恐れがあります。そのため、当該顧客の名称及び金額の記載を省略しております。