有価証券報告書-第60期(平成30年4月1日-平成31年3月31日)

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2019/06/26 14:50
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(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、緩やかながら回復基調を継続しました。2019年1月の月例経済報告の政府の景気判断により、2012年12月から継続している景気回復基調は、2019年1月の時点で74ヶ月持続することとなり、戦後最長の景気回復局面となっている可能性が指摘されています。
今回の景気回復は、雇用所得環境の改善を背景とした個人消費の底堅さや、企業収益の改善等が牽引しましたが、一方では米中貿易摩擦の激化や英国のBrexitに対する不透明感、欧州の景気減速等が年度後半から徐々に影響を及ぼし始めており、これらの外需の失速がわが国経済の重石になりつつあります。
先行きについては、輸出がやや弱含みになっていることや企業収益の改善にもやや陰りが見え始めているものの、良好な雇用環境が消費の落ち込みを回避し、緩やかな回復が継続することが期待されています。
こうした環境の中で、外国為替市場のドル円相場は、期首に106円台で取引が始まった後、米中間のニュースや地政学的リスクから小幅反落する場面は見られたものの、上半期は総じて堅調な推移となり、その流れを継いで10月上旬には当期の最高値で約一年ぶりの水準である114円台中盤まで上値を伸ばす場面もありました。
しかしその後は、中東の地政学リスクの高まりや米中間の緊張激化、イタリアの財政懸念もあって一気にリスクオフ・ムードとなり、特に日本が正月休み中である2019年1月3日には所謂「フラッシュクラッシュ」が発生し、当該期間の最安値である104円台後半まで急落しました。
株式市場は、前年度の適温相場を背景とした好環境の下で、上半期は世界的な株高基調を維持し、NYダウが史上最高値を更新する中、日経平均株価も約17年ぶりの高値である24,000円台中盤まで上昇する場面がありました。
しかし下半期には楽観相場から一転、年末にかけて世界的に株価が大きく反落し、警戒感を強める状況となりましたが、欧米金融当局がハト派色を一層強めたことでドル円とともに世界の株価も持ち直しの動きとなり、ドル円は110円以上の水準に、米国株価も再度史上最高値をうかがう動きとなっております。
このような経済状況のもとで、当社は昨年7月にトライオートETF「自動売買セレクト」のバージョンアップを行い、ETFとFXを組み合わせた自動売買ポートフォリオ機能を搭載いたしました。
「自動売買セレクト」は、トライオートETFとトライオートFXの自動売買ロジックを組み合わせることにより、ETFとFXを組み合わせたポートフォリオを作成し、効果的なリスク感知とリターンを狙う当社のオリジナル自動売買ツールです。新たに自動売買セレクトを搭載した「トライオートFX」は、レンジ内で小刻みに売買を積み重ねるロジックのパフォーマンスが好調となり、取引量が急増し、収益を牽引いたしました。
その一方で、昨年10月以降の世界同時株安の影響を受けて、店頭CFD「トライオートETF」が苦戦した結果、国内金融事業の売上・利益は概ね前期並みとなりました。
また、海外金融事業においては、新規顧客開拓および営業力の強化等により、業績が好調に推移し、セグメントベースで3期連続となる増収増益を達成いたしました。
こうして、当社グループの当連結会計年度末時点の預り証拠金残高は、過去最高となる819億66百万円を記録いたしました。なお、当社は、2018年7月31日付で光陽ファイナンス株式会社(10月1日付でインヴァストキャピタルマネジメント株式会社に商号変更)の全株式を取得したことにより、第2四半期連結会計期間より、同社を連結の範囲に含めております。
これらの結果、当社グループの当連結会計年度の営業収益は45億95百万円(前年同期比110.3%)、純営業収益は44億39百万円(同108.0%)となりました。販売費・一般管理費は全体で37億32百万円(同106.4%)となり、純営業収益から販売費・一般管理費を差し引いた営業利益は7億6百万円(同117.5%)、経常利益は6億71百万円(同116.7%)となりましたが、海外子会社の繰越欠損金の解消により、法人税負担額が増加したこと等から、親会社株主に帰属する当期純利益は4億86百万円(同81.4%)となりました。
セグメントの業績概況は次のとおりであります。
(国内金融事業)
国内金融事業においては、当社が取引所FX「くりっく365」、取引所CFD「くりっく株365」、店頭FX「シストレ24」、「トライオートFX」及び「FX24」、店頭CFD「トライオートETF」のサービス提供を行っております。また、子会社インヴァストキャピタルマネジメント株式会社が貸金業等を行っております。
国内金融事業の純営業収益は30億42百万円(前年同期比98.6%)となり、セグメント利益は3億61百万円(同98.8%)となりました。
(海外金融事業)
海外金融事業においては、子会社Invast Financial Services Pty Ltd.(以下「IFS」といいます。)が店頭FX、店頭CFDおよび証券取引を行っております。IFSの決算日は12月31日となっているため、当連結会計年度においては、2018年1月から12月までの実績を反映しております。
海外金融事業による純営業収益は14億17百万円(前年同期比136.8%)となり、セグメント利益は3億43百万円(同145.6%)となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」といいます。)は、前連結会計年度末に比べて1億60百万円減少し、当連結会計年度末の残高は55億13百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは16億68百万円の資金増加となりました。
主な減少要因は、顧客区分管理信託の増加による37億95百万円、短期差入保証金の増加33億88百万円、外為取引未収入金の増加による31億15百万円です。主な増加要因は、受入保証金の増加95億21百万円、外為取引未払金の増加による24億60百万円であります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、15億24百万円の資金減少となりました。
資金の主な減少要因は、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出8億71百万円及び定期預金の預入による支出5億円であります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、2億17百万円の資金減少となりました。
これは、主として配当金の支払いによるものであります。
③業務の状況
a.受入手数料の内訳
(単位:百万円)

前連結会計年度
(自 2017年4月1日
至 2018年3月31日)
当連結会計年度
(自 2018年4月1日
至 2019年3月31日)
前年同期比
(%)
取引所FX取引に係る受取手数料32131798.5
委託手数料271453.4
投資顧問料311859.0
その他の受入手数料224327145.8
合計604677112.0

(注)委託手数料は、取引所株価指数証拠金取引「くりっく株365」によるものであります。
b.トレーディング損益の内訳
(単位:百万円)

前連結会計年度
(自 2017年4月1日
至 2018年3月31日)
当連結会計年度
(自 2018年4月1日
至 2019年3月31日)
前年同期比
(%)
店頭FX取引及び店頭CFD取引によるもの3,2733,436105.0
合計3,2733,436105.0

c.受入保証金残高
前連結会計年度
(2018年3月31日)
当連結会計年度
(2019年3月31日)
残高
(百万円)
前期末比
(%)
残高
(百万円)
前期末比
(%)
受入保証金73,644106.681,966111.3

(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたり、有価証券の評価、減価償却資産の償却、貸付金等の貸倒れ及び当該引当金、賞与等の会計処理については会計関連諸法規に則り、過去の実績や状況に応じ合理的な基準により見積り、判断しておりますが、不確実性が存在するため、見積った数値と実際の結果は異なる場合があります。
②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a. 経営成績等
1) 財政状態
(資産)
当連結会計年度末における総資産は、前連結会計年度末と比較して110億68百万円増加し1,111億80百万円となりました。流動資産は、111億43百万円増加し1,101億93百万円となりました。流動資産の主な増加項目は、預託金の増加38億35百万円のほか、外為取引未収入金の増加30億29百万円、短期差入保証金の増加25億64百万円、短期貸付金の増加10億80百万円であります。また、固定資産は、前連結会計年度末と比較して74百万円減少し9億87百万円となりました。これは、ファンドへの出資金39百万円による増加があった一方で、減価償却費1億97百万円を計上したこと等によるものであります。
(負債)
当連結会計年度末における負債合計は1,003億96百万円となり、前連結会計年度末と比較して108億65百万円増加しました。流動負債は、108億73百万円増加し1,003億41百万円となりました。
流動負債の主な増加項目は、受入保証金の増加83億21百万円のほか、外為取引未払金の増加23億88百万円であります。固定負債は、前連結会計年度末に比べ1百万円減少し42百万円となりました。
特別法上の準備金は、12百万円となりました。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産は107億84百万円となり、前連結会計年度末と比較して2億3百万円増加しました。主な増加要因は、親会社株主に帰属する当期純利益4億86百万円の計上であります。
この結果、自己資本比率は9.7%(前連結会計年度末は10.5%)となりました。
2) 経営成績
当連結会計年度における営業収益は45億95百万円(前期比110.3%)、営業利益は7億6百万円(同117.5%)、経常利益は6億71百万円(同116.7%)、親会社株主に帰属する当期純利益は4億86百万円(同81.4%)となりました。
当連結会計年度の主要な収益・費用等の状況は次のとおりであります。
(受入手数料)
当連結会計年度の受入手数料の合計は6億77百万円(前年同期比112.0%)となりました。
内訳は以下のとおりであります。
・取引所為替証拠金取引に係る受取手数料 3億17百万円(前年同期比98.5%)
・委託手数料 14百万円(同53.4%)
・投資顧問料 18百万円(同59.0%)
・その他の受入手数料 3億27百万円(同145.8%)
(トレーディング損益)
当連結会計年度におけるトレーディング損益は、34億36百万円(前年同期比105.0%)の利益となりました。
これは店頭FX取引及び店頭CFD取引によるものであります。
(金融収支)
当連結会計年度における金融収益は、2億26百万円(前年同期比278.2%)となりました。
一方、金融費用は1億55百万円(前年同期比277.1%)となり、これを差し引いた金融収支は71百万円(同280.5%)となりました。
(販売費・一般管理費)
当連結会計年度における販売費・一般管理費は、37億32百万円(前年同期比106.4%)となりました。
主な内訳は以下のとおりであります。
・取引関係費 9億3百万円(前年同期比106.6%)
・人件費 11億69百万円(同114.7%)
・不動産関係費 12億64百万円(同107.2%)
・事務費 25百万円(同85.3%)
・減価償却費 1億97百万円(同69.9%)
・租税公課 1億7百万円(同110.8%)
・貸倒引当金繰入額 1百万円(同120.9%)
・その他 63百万円(同123.4%)
(営業外収益)
当連結会計年度においては5百万円の営業外収益を計上しており、その内訳は以下のとおりであります。
・受取利息 1百万円
・還付加算金 0百万円
・未払配当金除斥益 1百万円
・受取和解金 2百万円
・その他 0百万円
(営業外費用)
当連結会計年度においては41百万円の営業外費用を計上しており、その内訳は以下のとおりであります。
・為替差損 22百万円
・匿名組合投資損失 18百万円
・その他 0百万円
(特別利益)
当連結会計年度においては8百万円の特別利益を計上しており、その内訳は以下のとおりであります。
・負ののれん発生益 1百万円
・金融商品取引責任準備金戻入 7百万円
3) キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
b. 経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの主力サービスである外国為替証拠金取引は、外国為替市場や株式市場等の市況、その他国内外の経済環境等に大きく左右される傾向にあることから、相場に左右されない収益源の多様化、拡大が重要であると認識しております。
当連結会計年度においては、当社の強みであるテクノロジーを駆使した最新の資産運用手法、自動売買という付加価値を更に磨き上げるべく、昨年7月にトライオートETF「自動売買セレクト」のバージョンアップを行い、ETFとFXを組み合わせた自動売買ポートフォリオ機能を搭載しました。
新たにバージョンアップした「自動売買セレクト」は、ナスダック株価指数ETFの自動売買と、米ドル/円のようなFXの自動売買を同時に稼動させる事が可能であり、株式市場と為替市場、ETFとFXを組み合わせたポートフォリオを作成することが可能になりました。
複数の資産クラス、株と為替というマルチアセットの自動売買を組み合わせ、効果的なリスク感知とリターンを狙う当社オリジナル自動売買ツールへのバージョンアップが奏功し、世界同時株安の影響を受けてETFの取引量が伸び悩む中、「トライオートFX」は、レンジ内で小刻みに売買を積み重ねるロジックのパフォーマンスが好調となり取引量が増加した結果、当連結会計年度末の店頭FXの預り証拠金は、前期末比+44%の203億37百万円となりました。また、海外金融事業においては、法人顧客の開拓が順調に進みセグメントベースで3期連続の増収増益を達成いたしました。
さらに、当連結会計年度において、当社は、不動産事業者向けプロジェクト・ファイナンス(不動産事業者が土地・建物を購入する際の、仕入資金の融資を行う)を中心に不動産担保ローン分野で長年の実績を有する光陽ファイナンス株式会社(現インヴァストキャピタルマネジメント株式会社)の全株式を取得し、連結子会社化いたしました。これにより、当社グループのFXやCFDのトレーディング損益(いわゆるフロー収益)に依拠してきた収益構造に対し、ストック型の収益を織り込むことが可能となった他、同社の持つノウハウを最大限に活用し、当社のオンラインサービスと結びつけること等により、多角化したビジネス展開を行うことで新たな事業を創出したいと考えております。
c. 資本の財源及び資金の流動性
当社グループの事業活動における資金需要の主なものは、店頭FX・CFD取引におけるカウンターパーティーとのカバー取引に係る差入保証金、顧客からの預り金、FX・CFD取引等に係る保証金及び証拠金の入出金と顧客分別金信託及び顧客区分管理信託への入出金との差によるもの等であり、自己資金により対応しております。また、これらの資金需要に備え、運転資金の効率的な調達を行うため、金融機関4社と当座貸越契約等(極度融資枠3,800百万円)を結んでおります。なお、当連結会計年度末における借入実行残高はありません。
当社グループは現状において十分な資金の流動性を有しており、当座貸越枠等により十分な借入枠を確保しており、資金需要への対応には問題がないものと判断しております。
d. 経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、株主資本利益率(ROE)を重要な指標として位置づけております。
当連結会計年度における株主資本利益率(ROE)は4.6%となりました。
また、収益の源泉であり、かつ「お客様の信頼の証」である顧客口座数・預り証拠金に加え、グループ全体の事業活動の成果を示す連結経常利益を重要な経営指標と認識しております。
当連結会計年度末における預り証拠金残高は、819億66百万円(前年同期比111.3%)、連結経常利益は、6億71百万円(同116.7%)となりました。
e. セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
(国内金融事業)
国内金融事業の純営業収益は30億42百万円(前年同期比98.6%)となり、セグメント利益は3億61百万円(同98.8%)となりました。
(海外金融事業)
海外金融事業による純営業収益は14億17百万円(前年同期比136.8%)となり、セグメント利益は3億43百万円(同145.6%)となりました。

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