有価証券報告書-第24期(令和2年7月1日-令和3年6月30日)

【提出】
2021/09/27 12:01
【資料】
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【項目】
128項目
(1)経営成績等の状況の概要
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度における当社グループの業績は、売上高209億55百万円(前連結会計年度比4.8%減)、営業利益23億21百万円(同6.6%減)、経常利益20億80百万円(同5.4%減)、親会社株主に帰属する当期純利益12億81百万円(同14.9%減)となり、いずれの数値も期初の業績予想数値を上回ることができました。
これは、当社グループの中核事業である東京都心の投資用ワンルームマンション市場において、用地仕入価格の高騰及び建築コスト上昇等により利益率が低下する傾向の中、東京23区、駅徒歩10分以内という厳しい開発立地にこだわり、投資用ワンルームマンションの開発・1棟販売という当社基本ビジネスモデルが、コロナ禍の現状においても、将来不安を抱えた若年層の不動産投資意欲、相続税対策を目的とした富裕層による需要、企業による社宅需要、潤沢な資金を蓄えたファンド・リートによる収益物件への需要に応え続けていることによるものであります。
セグメントごとの経営成績は、以下のとおりであります。
なお、当社グループは従来、投資用・分譲用マンションの開発・仕入及び販売を主体とする「不動産事業」の単一セグメントとしておりましたが、ホテル事業の運営を2020年10月14日より開始したことに伴い、当連結会計年度より「不動産事業」及び「ホテル事業」の2区分に変更しております。そのため、不動産事業における事業内容別の売上高を除き、前連結会計年度との比較・分析を行っておりません。
(不動産事業)
不動産事業につきましては、売上高は209億30百万円、セグメント利益は34億9百万円となりました。
このうち、不動産開発販売につきましては、投資用ワンルームマンション等15棟683戸及び用地1件の売却により、売上高は202億57百万円(前連結会計年度比4.2%減)となりました。なお、期初では14棟674戸の売上計上を予定していましたが、2022年6月期竣工予定物件の一部9戸が当連結会計年度の売上計上となりました。また、不動産仕入販売につきましては、中古分譲マンションの買取再販(5戸)により、売上高は1億99百万円(同50.7%減)となりました。その他不動産事業につきましては、不動産仲介及び不動産賃貸業等により、売上高は4億73百万円(同2.7%増)となりました。
(ホテル事業)
ホテル事業につきましては、「ホテルアジール東京蒲田」の宿泊料等により、売上高は24百万円、セグメント損失は1億13百万円となりました。
当該ホテルの開業は新型コロナ感染症禍中の2020年10月で、開業当初からの厳しい経営環境を前提に保守的な計画を立てましたが、客室単価の見直しや客室稼働率向上のための様々な施策を打ち出し、概ね達成することができました。
当連結会計年度末における財政状態については、総資産が、前連結会計年度末に比べ11億75百万円増加した351億75百万円、総負債が、前連結会計年度末に比べ3億91百万円増加した215億83百万円、純資産が、前連結会計年度末に比べ7億84百万円増加した135億91百万円となりました。
(流動資産)
当連結会計年度末における流動資産は、前連結会計年度末に比べ10億75百万円増加し、287億55百万円となりました。これは主として現金及び預金が17億4百万円減少する一方で、用地購入を積極化した結果、たな卸資産が24億59百万円増加したことによるものであります。
(固定資産)
当連結会計年度末における固定資産は、前連結会計年度末に比べ99百万円増加し、64億19百万円となりました。これは主として賃貸用物件の一部で減損損失1億16百万円を計上した一方で、収益物件1件を3億56百万円で購入したことによるものであります。
(流動負債)
当連結会計年度末における流動負債は、前連結会計年度末に比べ31億1百万円減少し、93億78百万円となりました。これは主として工事の順調な竣工と堅調な売上により、1年内返済予定の長期借入金が25億56百万円減少したことによるものであります。
(固定負債)
当連結会計年度末における固定負債は、前連結会計年度末に比べ34億92百万円増加し、122億5百万円となりました。これは主として、2019年12月に調達した増資資金の一部を収益物件に係る長期借入金の返済に充当する一方、厳しい仕入環境の中でも好立地の土地購入を積極的に進めた結果、長期借入金が増加したことによるものであります。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産は、前連結会計年度末に比べ7億84百万円増加し、135億91百万円となりました。これは主として利益剰余金が7億48百万円増加したことによるものであります。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、営業活動及び投資活動における資金の減少が、財務活動における資金の増加を上回ったため、前連結会計年度末に比べ17億4百万円減少の71億93百万円となりました。
これは主に、コロナ禍においても高騰が続く都心の不動産市場と、投資用ワンルームマンション市場を取り巻く状況、低金利下の金融市場等を総合的に判断し、好立地に絞った用地に関しては大型物件についても積極的に購入してきたため、仕掛販売用不動産が増加し、営業活動によるキャッシュ・フローがマイナスとなったことによるものであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において営業活動による資金の減少は、14億34百万円(前連結会計年度は11億43百万円の増加)となりました。これは主に税金等調整前当期純利益を計上する一方で、たな卸資産及び法人税等の支払額が増加したことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において投資活動による資金の減少は、3億91百万円(前連結会計年度は8億36百万円の減少)となりました。これは主に収益物件1件を3億56百万円で購入するなど有形固定資産の取得によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において財務活動による資金の増加は、1億21百万円(前連結会計年度は32億96百万円の増加)となりました。これは主に長期借入金の返済及び配当金の支払により資金が減少する一方で、自社開発用地のための長期借入金がすべて調達できたことによるものであります。
③ 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当社グループは不動産事業及びホテル事業を行っており、生産実績を定義することが困難であるため、生産実績の記載はしておりません。
b.受注実績
当社グループは、受注生産を行っておりませんので、受注実績の記載はしておりません。
c.販売実績
セグメント名称当連結会計年度
自 2020年7月1日
至 2021年6月30日
販売高(千円)割合(%)前年同期比(%)
不動産事業不動産開発販売20,257,45996.7△4.2
不動産仕入販売199,8531.0△50.7
その他473,5612.22.7
20,930,87599.9-
ホテル事業24,5280.1-
合計20,955,404100.0△4.8

(注)1.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
2.当社グループは、前連結会計年度まで「不動産事業」の単一セグメントとしておりましたが、当連結会計年度より「不動産事業」及び「ホテル事業」の2区分に変更したため、不動産事業における事業内容別の売上高を除き、セグメント別の前年同期比は記載しておりません。
3.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の販売高合計に対する割合は次のとおりであります。
相手先前連結会計年度
自 2019年7月1日
至 2020年6月30日
当連結会計年度
自 2020年7月1日
至 2021年6月30日
販売高(千円)割合(%)販売高(千円)割合(%)
A社--4,175,00019.9
B社--2,338,81011.2
株式会社アセットリード1,169,8575.32,249,53510.7
C社9,026,25541.0--
株式会社明和4,828,82221.9--

(注)1.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
2.A社、B社及びC社と当社の間に守秘義務契約があるため、社名の公表は控えさせていただきます。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.売上高
当連結会計年度における売上高は、2020年8月6日に開示しました決算短信における業績予想を超える209億55百万円(前連結会計年度比4.8%減)となりました。
これは、主に、新型コロナウイルス感染症の蔓延により、仕入や営業活動が制約され、社員の出社制限も続く中、これまで進めてきた販売先の多角化により、契約済みの全物件を予定どおり売却できたことに加え、木目細かい工程管理により順調に工事竣工となった2022年6月期販売予定物件の一部9戸が、旺盛な投資用ワンルームマンション需要を背景に、当連結会計年度に計上されたことによるものと認識いたしております。
b.営業利益
当連結会計年度における営業利益は、23億21百万円(前連結会計年度比6.6%減)と、売上高と同じく予想数値を上回りました。
これは、主に、長年にわたる徹底したモノづくりにこだわる当社グループの姿勢が販売先から高く評価され、適時かつ最適な販売活動の結果、数物件について当初想定以上の価格で売却できたことによるものであり、当社グループが重要指標とする売上総利益率は、前連結会計年度を0.7ポイント上回り18.1%となりました。
しかしながら、開発用地の高騰と建築費の高止まりは数年来続いており、売上総利益率の低下傾向は今後も続くことから、一層の営業努力が必要であると認識いたしております。
なお、販売費及び一般管理費は、不動産仲介に係る支払手数料の増加を主因として、前連結会計年度比1億29百万円増加しております。
c.経常利益
当連結会計年度における経常利益は、20億80百万円(前連結会計年度比5.4%減)となりました。
当社グループは、開発プロジェクトにおける開発用地資金を金融機関からの間接金融によって賄っているため、開発プロジェクトの増加と建築工期を中心とした開発期間の長期化により、営業外費用である支払利息が増加する傾向がありますが、取引金融機関との良好な関係構築の結果、金融関連費用は減少しております。
なお、長期にわたる低金利政策は当面は継続するものと認識しておりますが、金融機関の動向については、今後も常に留意してまいります。
d.親会社株主に帰属する当期純利益
当連結会計年度における親会社株主に帰属する当期純利益は、12億81百万円(前連結会計年度比14.9%減)となりました。これは、経常利益に特別損益項目を加減し、法人税等合計及び非支配株主に帰属する当期純利益を差し引いたものであります。
前連結会計年度は特別損益が発生しませんでしたが、当連結会計年度においては、特別利益には新株予約権戻入益7百万円を計上、特別損失には減損損失1億16百万円等を計上いたしました。
法人税等合計については、前連結会計年度は6億81百万円、当連結会計年度は6億46百万円でした。また、法人税等調整額は、前連結会計年度は2百万円、当連結会計年度は47百万円となり、利益を減少させております。なお、当社では基本的な配当方針として、親会社株主に帰属する当期純利益から法人税等調整額の影響を排除した数値の40%を配当することとしております。
非支配株主に帰属する当期純利益につきましては、2020年3月に子会社による優先株式を発行したことから発生したもので、当連結会計年度は43百万円が計上されております。
セグメントごとの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は「(1) 経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。
③ 資本の財源及び資金の流動性
a.財務戦略の基本的な考え方
当社グループは、主に投資用又は分譲用のマンション開発販売事業を行うための事業計画に照らして、必要な資金を主に銀行からの長期借入により調達しております。長期借入金の返済期間は、事業計画における竣工・販売時期に対応して概ね2年~2年半であります。一時的な余資は主として安全性の高い金融資産(銀行預金)にて運用しております。
b.経営資源の配分に関する考え方
資金の流動性における最大の項目である現金及び預金については、当社は過去のリーマンショックの経験から、東京23区、駅徒歩10分以内という当社開発用地における土地価格の下落率を最大35%と想定し、毎月の用地購入から売買契約締結前のたな卸不動産総額の35%を確保するとともに、2年分の固定経費を保持することを目安としております。
c.資金需要の主な内容
当社グループの資金需要の主なものは、不動産開発事業における開発用地の取得及び建築工事代金等のプロジェクト資金であります。資金調達につきましては、各プロジェクトや物件ごとに取引金融機関より調達しており、調達コストの低減に留意しつつ、借入金並びに現金及び預金の残高を検討材料としております。
d.資金調達
当社グループは、事業活動の維持及び将来の成長のために必要な資金について、安定的かつ機動的に確保することに努めております。
設備投資は、内部資金及び外部資金を有効に活用して実施してまいります。当社グループは販売先の多様化を目的に、2020年6月竣工のホテルを自社保有しております。
当社グループは将来の大規模な経済変動を見据え、2019年12月の20億円強の増資及び2020年3月の子会社による15億円の優先株式の発行により、35億円強をグループとして調達しております。
当社グループは、資金調達に際して、特定の金融機関に依存することなく、多数の金融機関と良好な関係を構築する一方で、新たな金融機関との取引開始による間接金融の拡大、エクイティ等の直接金融での資金調達を実施し、資金調達の円滑化と多様化に努めております。また、主要な取引金融機関とは良好な取引関係を長期にわたり維持しており、必要な運転資金、投資資金の調達に関しては問題ないと認識しております。
④ 経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況
当社の経営方針・経営戦略及び経営上の目標の達成状況を判断する客観的な指標は売上総利益率であります。当連結会計年度の売上総利益率は、「② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容 b.営業利益」に記載のとおり、前連結会計年度を0.7ポイント上回り18.1%となりました。
当連結会計年度の実績値は、売上高・営業利益・経常利益・親会社株主に帰属する当期純利益のいずれについても、2020年8月6日に開示いたしました決算短信における2021年6月期の連結業績予想数値を上回ることができました。
当連結会計年度における予想数値に対する実績の状況を示すと、次のとおりであります。
項目売上高
(百万円)
営業利益
(百万円)
経常利益
(百万円)
親会社株主に
帰属する
当期純利益
(百万円)
1株当たり
当期純利益
(円)
予想数値 (A)20,0002,0501,7701,10035.06
実績値 (B)20,9552,3212,0801,28140.85
差額 (B)-(A)9552713101815.79
予想比 (%)
(B)/(A)
104.8113.3117.6116.5116.5

売上高が予想数値を上回った主因は、投資用ワンルームマンション販売について、当連結会計年度の販売予定物件が完売したこと、及び2022年6月期販売予定物件の一部9戸が当連結会計年度に計上されたことによるものであります。
営業利益、経常利益及び親会社株主に帰属する当期純利益が予想数値を上回った主因は、適時最適な販売活動の結果、当初想定以上の価格で売却できた物件があったことによるものであります。

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