有価証券報告書-第25期(令和3年7月1日-令和4年6月30日)

【提出】
2022/09/29 13:10
【資料】
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【項目】
133項目
(1)経営成績等の状況の概要
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度における当社グループの業績は、売上高196億6百万円(前連結会計年度比6.4%減)、営業利益22億22百万円(同4.3%減)、経常利益19億85百万円(同4.6%減)、親会社株主に帰属する当期純利益13億14百万円(同2.6%増)となり、売上高を除き、期初の業績予想数値を上回ることができました。
これは、当社グループの中核事業である東京都心の投資用ワンルームマンション市場において、用地仕入価格の高騰及び建築コスト上昇等により利益率が低下する傾向の中、東京23区、駅徒歩10分以内という厳しい開発立地にこだわり、投資用ワンルームマンションの開発・1棟販売という当社の基本ビジネスモデルが、コロナ禍や経済見通しが不透明な現状においても、将来不安を抱えた若年層の不動産投資意欲、相続税対策を目的とした富裕層による需要、企業による社宅需要、及びファンド・リートを含めた国内外投資家による収益物件への需要に応え続けていることによるものであります。
なお、当連結会計年度より、「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等を適用しております。詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(会計方針の変更)」に記載のとおりであります。
セグメントごとの経営成績は、以下のとおりであります。
(不動産事業)
不動産事業につきましては、売上高は195億38百万円(前連結会計年度比6.7%減)、セグメント利益は32億52百万円(前連結会計年度比4.6%減)となりました。
このうち、不動産開発販売につきましては、投資用ワンルームマンション等11棟658戸及び用地1件の売却により、売上高は187億89百万円(前連結会計年度比7.2%減)となりました。なお、期初では12棟727戸の売上計上を予定していましたが、当連結会計年度に売上計上を予定していた物件1棟69戸の引渡しがずれ込んだため、2023年6月期の売上計上予定となっております。また、不動産仕入販売につきましては、中古分譲マンションの買取再販(6戸)により、売上高は2億17百万円(同8.6%増)となりました。その他不動産事業につきましては、不動産仲介及び不動産賃貸業等により、売上高は5億32百万円(同12.4%増)となりました。
(ホテル事業)
ホテル事業につきましては、「ホテルアジール東京蒲田」の宿泊料等により、売上高は68百万円(前連結会計年度比177.5%増)、セグメント損失は60百万円(前連結会計年度はセグメント損失1億13百万円)となりました。
当該ホテルは新型コロナ感染症禍中の2020年10月に開業し、当連結会計年度におきましてもコロナ禍の長期化を前提に保守的な計画を立てましたが、客室単価と客室稼働率のバランスを取ることで、概ね達成することができました。
当連結会計年度末における財政状態については、総資産が前連結会計年度末に比べ29億15百万円増加した380億90百万円、総負債が前連結会計年度末に比べ21億13百万円増加した236億97百万円、純資産が前連結会計年度末に比べ8億1百万円増加した143億93百万円となりました。
(流動資産)
当連結会計年度末における流動資産は、前連結会計年度末に比べ27億17百万円増加し、314億72百万円となりました。これは主として、積極的な用地購入に努めた結果、棚卸資産が18億2百万円増加したことに加え、現金及び預金が12億92百万円増加したことによるものであります。
(固定資産)
当連結会計年度末における固定資産は、前連結会計年度末に比べ1億97百万円増加し、66億17百万円となりました。これは主として、収益物件を3億88百万円で購入したことによるものであります。
(流動負債)
当連結会計年度末における流動負債は、前連結会計年度末に比べ7億43百万円増加し、101億22百万円となりました。これは主として大型プロジェクトの竣工に伴い前受金が3億26百万円減少する一方で、1年内返済予定の長期借入金が5億28百万円、未払法人税等が4億21百万円それぞれ増加したことによるものであります。
(固定負債)
当連結会計年度末における固定負債は、前連結会計年度末に比べ13億69百万円増加し、135億75百万円となりました。これは主として、厳しい仕入環境の中でも好立地の土地購入を積極的に進めた結果、長期借入金が13億73百万円増加したことによるものであります。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産は、前連結会計年度末に比べ8億1百万円増加し、143億93百万円となりました。これは主として利益剰余金が7億58百万円増加したことによるものであります。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、営業活動及び財務活動における資金の増加が、投資活動における資金の減少を上回ったため、前連結会計年度末に比べ12億92百万円増加の84億85百万円となりました。
これは主に、厳しい仕入環境の中でも、当社の強みである情報収集力とプラン設計力を活かし、好立地物件や大型物件について積極的に購入できたため仕掛販売用不動産が増加する一方で、各プロジェクトにおいて着実に利益を計上し、営業活動によるキャッシュ・フローがプラスとなったこと、加えて強化した財務基盤と信用力を背景に、用地購入資金を金融機関から安定的に調達でき、財務活動によるキャッシュ・フローがプラスを維持できたことによるものであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において営業活動による資金の増加は、4億90百万円(前連結会計年度は14億34百万円の減少)となりました。これは主に棚卸資産が増加する一方で、税金等調整前当期純利益の計上があったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において投資活動による資金の減少は、3億98百万円(前連結会計年度は3億91百万円の減少)となりました。これは主に収益物件を3億88百万円で購入する等有形固定資産の取得によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において財務活動による資金の増加は、11億99百万円(前連結会計年度は1億21百万円の増加)となりました。これは主に長期借入金の返済及び配当金の支払により資金が減少する一方で、自社開発用地のための長期借入金を安定的に調達できたことによるものであります。
③ 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当社グループは不動産事業及びホテル事業を行っており、生産実績を定義することが困難であるため、生産実績の記載はしておりません。
b.受注実績
当社グループは、受注生産を行っておりませんので、受注実績の記載はしておりません。
c.販売実績
セグメント名称当連結会計年度
自 2021年7月1日
至 2022年6月30日
販売高(千円)割合(%)前年同期比(%)
不動産事業不動産開発販売18,789,22695.8△7.2
不動産仕入販売217,0621.18.6
その他532,3672.812.4
19,538,65699.7△6.7
ホテル事業68,0690.3177.5
合計19,606,726100.0△6.4

(注)主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の販売高合計に対する割合は次のとおりであります。
相手先前連結会計年度
自 2020年7月1日
至 2021年6月30日
当連結会計年度
自 2021年7月1日
至 2022年6月30日
販売高(千円)割合(%)販売高(千円)割合(%)
A社--4,355,49922.2
B社--3,090,00015.8
株式会社アセットリード2,249,53510.72,704,82413.8
株式会社PRESTIGE1,517,9417.21,963,52710.0
C社4,175,00019.91,768,8539.0
D社2,338,81011.2--

(注)A社、B社、C社及びD社と当社の間に守秘義務契約があるため、社名の公表は控えさせていただきます。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.売上高
当連結会計年度における売上高は、2022年6月16日に開示しました決算短信における業績予想の修正を若干超える196億6百万円(前連結会計年度比6.4%減)となりました。
これは主に、販売面では好調を維持したものの、過去数年にわたる都心の用地価格高騰の結果、1棟販売のプロジェクトが減少したことに加え、2022年6月期販売予定物件の1棟69戸の引渡しがずれ込んだため、2023年6月期の売上計上となったことによるものです。
b.営業利益
当連結会計年度における営業利益は、22億22百万円(前連結会計年度比4.3%減)となり、予想数値を上回りました。
これは、主に、当社グループが創業以来、都心の投資用ワンルームマンション開発を中核事業として、モノづくりに拘り差別化に取り組んできた結果、国内の販売先から商品性について高く評価されたことに加え、円安を背景として参入してきた海外の投資家のニーズにも応えることができたことによるものであり、当社グループが重要指標とする売上総利益率は、前連結会計年度と同様の18.1%となりました。
しかしながら、開発用地の高騰と建設資材の値上がりによる建築コストの上昇が続いており、売上総利益率を維持・向上すべく、一層の営業努力が必要であると認識しております。
なお、販売費及び一般管理費は、不動産仲介に係る支払手数料の減少、並びに経費全般の圧縮に努めた結果、前連結会計年度比1億58百万円減少しております。
c.経常利益
当連結会計年度における経常利益は、19億85百万円(前連結会計年度比4.6%減)となりました。
当社グループは、開発プロジェクトにおける開発用地資金を金融機関からの間接金融によって賄っているため、開発プロジェクトの増加及び大型化と建築工期を中心とした開発期間の長期化等により、営業外費用である支払利息が増加する傾向があります。当連結会計年度については借入金の増加により金融関連費用は増加しておりますが、取引金融機関とは引き続き良好な関係を維持しており、資金調達に問題はございません。
なお、長期にわたる低金利政策は当面は継続するものと認識しておりますが、今後の金利並びに金融機関の動向については、留意してまいります。
d.親会社株主に帰属する当期純利益
当連結会計年度における親会社株主に帰属する当期純利益は、13億14百万円(前連結会計年度比2.6%増)となりました。これは、経常利益に特別損益項目を加減し、法人税等合計及び非支配株主に帰属する当期純利益を差し引いたものであります。
前連結会計年度は、特別利益には新株予約権戻入益7百万円を計上、特別損失には減損損失1億16百万円等を計上いたしましたが、当連結会計年度におきましては特別利益は0百万円、特別損失はありませんでした。
法人税等合計については、前連結会計年度は6億46百万円、当連結会計年度は6億27百万円でした。また、法人税等調整額は、前連結会計年度は47百万円、当連結会計年度は△59百万円となり、利益を増加させております。なお、当社では基本的な配当方針として、親会社株主に帰属する当期純利益から法人税等調整額の影響を排除した数値の40%を配当することとしております。
非支配株主に帰属する当期純利益につきましては、2020年3月に連結子会社による優先株式を発行したことから発生したもので、当連結会計年度は43百万円が計上されております。
セグメントごとの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は「(1) 経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。
③ 資本の財源及び資金の流動性
a.財務戦略の基本的な考え方
当社グループは、主に投資用又は分譲用のマンション開発販売事業を行うための事業計画に照らして、必要な資金を主に銀行からの長期借入により調達しております。長期借入金の返済期間は、事業計画における竣工・販売時期に対応して概ね2年~2年半であります。一時的な余資は主として安全性の高い金融資産(銀行預金)にて運用しております。
b.経営資源の配分に関する考え方
資金の流動性における最大の項目である現金及び預金については、当社は過去のリーマンショックの経験から、東京23区、駅徒歩10分以内という当社開発用地における土地価格の下落率を最大35%と想定し、毎月の用地購入から売買契約締結前の棚卸不動産総額の35%を確保するとともに、2年分の固定経費を保持することを目安としております。
c.資金需要の主な内容
当社グループの資金需要の主なものは、不動産開発販売事業における開発用地の取得及び建築工事代金等のプロジェクト資金であります。資金調達につきましては、各プロジェクトや物件ごとに取引金融機関より調達しており、調達コストの低減に留意しつつ、借入金並びに現金及び預金の残高を検討材料としております。
d.資金調達
当社グループは、事業活動の維持及び将来の成長のために必要な資金について、安定的かつ機動的に確保することに努めております。
当社グループは、資金調達に際して、特定の金融機関に依存することなく、多数の金融機関と良好な関係を構築する一方で、新たな金融機関との取引開始による間接金融の拡大、エクイティ等の直接金融での資金調達を実施し、資金調達の円滑化と多様化に努めております。また、主要な取引金融機関とは良好な取引関係を長期にわたり維持しており、必要な運転資金、投資資金の調達に関しては問題ないと認識しております。
④ 経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況
当社の経営方針・経営戦略及び経営上の目標の達成状況を判断する客観的な指標は売上総利益率であります。当連結会計年度の売上総利益率は、「② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容 b.営業利益」に記載のとおり、前連結会計年度と同様の18.1%となりました。
当連結会計年度の実績値は、売上高・営業利益・経常利益・親会社株主に帰属する当期純利益のいずれについても、2022年6月16日に開示いたしました通期連結業績予想の修正に関するお知らせにおける2022年6月期の連結業績予想数値を上回ることができました。
当連結会計年度における予想数値に対する実績の状況を示すと、次のとおりであります。
項目売上高
(百万円)
営業利益
(百万円)
経常利益
(百万円)
親会社株主に
帰属する
当期純利益
(百万円)
1株当たり
当期純利益
(円)
予想数値 (A)19,6002,2201,9501,30041.44
実績値 (B)19,6062,2221,9851,31441.89
差額 (B)-(A)6235140.45
予想比 (%)
(B)/(A)
100.0100.1101.8101.1101.1

2022年6月期につきましては、投資用ワンルームマンション販売について、当連結会計年度の販売予定であった1棟69戸の引渡しがずれ込んだこともあり、当初計画していた利益の確保は極めて厳しい状況でしたが、一層の販売先の多角化に取り組み、当社の投資用ワンルームマンションに対する国内外投資家の強い需要に応えることができたことによるものと考えております。

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