有価証券報告書-第94期(平成26年4月1日-平成27年3月31日)
有報資料
(1) 中長期的な経営戦略
当社グループは、「都市生活を支える事業を通して、新しい価値を創造し、社会の発展に貢献する」ことをグループ理念として、鉄道、バスなどの交通事業を中心に、不動産、ホテル、レジャー、流通などの事業を展開し、安全・安心なサービス・商品の提供を行っております。これらの事業を通して、「地域密着・生活直結」型企業集団として当社線沿線を中心にグループ経営を発展・強化し、企業価値の最大化を目指してまいります。
当社グループを取り巻く事業環境は、沿線の人口減少や各事業での競争激化など、厳しくなることが予想されます。当社グループは、このような事業環境においても、経営資源の配分について一層の選択と集中を行い、利益の最大化と財務基盤の強化を図り、 持続的な発展・成長を目指してまいります。そのために当社グループが目指すべき将来像を、長期ビジョン「品川・羽田を玄関口として、国内外の多くの人々が集う、豊かな沿線を目指す」としており、この長期ビジョンの実現に向けた5つの柱となる取り組みを中心に、グループ総力をあげて邁進してまいります。また、コーポレート・ガバナンス体制の一層の強化を図るとともに、コンプライアンスの重視、地域社会への貢献、環境対策など、社会的課題につきましても積極的に取り組んでまいります。
個別の課題への取り組みは、以下のとおりであります。
イ.長期ビジョンの実現に向けた5つの柱となる取り組み
(イ)品川駅周辺の開発事業の推進
品川地区は、交通結節点として重要性が高まり、これからの日本の成長を牽引する国際交流拠点として新たな街づくりが期待されております。昨年、東京都が策定した「品川駅・田町駅周辺まちづくりガイドライン2014」には、当社品川駅の地平化・2面4線化による利便性の向上や品川第一踏切道を含む3か所の踏切解消等による安全性の向上、交通結節点としての利便性を活かした業務・商業・居住等の多様な都市機能の集積による街づくりなどが掲げられております。当社もこれらの早期実現に向け、関係各所とともに鋭意検討を進めております。また、街づくりの推進に伴う、品川駅周辺の当社の既存施設の再編による一時的な経営への影響についても、適切に対応してまいります。
(ロ)品川・羽田空港の持つ高いポテンシャルの活用
羽田空港は、航空機の発着枠の一層の拡大等によりビジネスチャンスが増大する一方、新たな羽田空港アクセスも検討されております。当社グループは、羽田空港を最重要戦略拠点と位置づけており、今後も、お客様の動向にあわせ、鉄道、バスのダイヤの見直しを随時検討し、羽田空港アクセスのさらなる向上を図ってまいります。また、台湾の鉄道事業者と関係を強化するなど海外における当社グループの認知度向上を図るほか、ビジネスホテルの新規出店、自治体等との連携強化などにより、訪日旅客の取り込みに努め、沿線の交流人口の増大を図ってまいります。さらに、東京オリンピック・パラリンピックの開催に向けサービスレベルの一段の向上に努め、「羽田空港といえば京急」と言われるようグループ一丸となり取り組んでまいります。
当社グループは、品川、羽田空港の持つ高いポテンシャルを活用した事業展開を推進することで、沿線に根差した各事業に広く相乗効果を波及させ、沿線全域のさらなる価値の向上に努めてまいります。
(ハ)安全・安心なサービス・商品の提供
当社グループは、引き続きすべての事業において安全・安心を最優先にしたサービス・商品の提供に全力を尽くしてまいります。また、当社グループで発生した災害や事故等の経験のみならず、他社事例の研究も進め、今後も発生しうるリスクを認識し、対策を講じてまいります。
鉄道事業では、社員の安全意識の徹底を図るとともに、地震対策、法面防護など安全対策工事を推進し、安全・安定輸送の確保に努めてまいります。
また、バス、タクシー、不動産、レジャー、流通などお客様の日々の生活に密着した事業においても、施設・設備の点検や食品等の商品管理を徹底するなど、鉄道事業と同様に安全・安心を最優先にしたサービス・商品の提供に努めてまいります。
(ニ)豊かで住みやすい沿線づくり
当社グループは、引き続き沿線価値のさらなる向上に努め、沿線の定住人口、交流人口の増大に向けた取り組みを推進してまいります。
鉄道事業では、利便性のさらなる向上に努めるとともに、自治体等と協力した営業施策に取り組み、国内外のお客様を取り込むことで、沿線地域の活性化に貢献してまいります。
乗合・貸切自動車事業では、需要にあわせたダイヤの見直しや路線の再編、自治体等と連携した定時運行を確保するための対策などを引き続き検討してまいります。
不動産販売業では、引き続き、鉄道会社の強みを活かした街づくりを推進するとともに、開発、販売、管理を一貫して行う体制を構築することで、沿線の活性化に努めてまいります。
不動産賃貸業では、京急蒲田駅付近などの高架下を有効活用するほか、川崎地区などで駅周辺開発を推進し、沿線地域の発展につなげてまいります。
レジャー・サービス事業では、三浦半島をはじめとした沿線の貴重な観光資源の活用を図るため、国や自治体等の観光施策と連携し、国内外のお客様に向けた認知度向上の取り組みを推進してまいります。
流通事業では、百貨店、スーパーマーケット、ショッピングセンター、駅ナカ店舗など、それぞれの特色を活かしながら連携して総合力を発揮することで、沿線地域の利便性を一層向上させてまいります。
その他の事業では、引き続き生活支援サービス等の充実を図ってまいります。
(ホ)新規事業の展開
当社グループは、時代の変化をとらえ、事業の選択と集中に取り組むとともに、新たな事業に挑戦してまいります。また、品川・羽田を玄関口として、国内外のお客様を取り込み、沿線全域の活性化にもつながるよう、現在、当社事業エリアで計画されている統合型リゾート施設についても、新規事業への参入等の機会として積極的に取り組んでまいります。
ロ.企業の社会的責任に対する取り組み
当社グループは、今後もコンプライアンスを重視した経営、地域社会への貢献、環境対策などに取り組んでまいります。
当社グループのコーポレート・ガバナンス体制の一層の強化に向けた取り組みとして、国内取引所に上場する企業に本年6月から適用された「コーポレートガバナンス・コード」に対し、次のとおり適切に実践してまいります。
(イ)株主の権利・平等性の確保
株主の皆様の権利が実質的に確保されるよう株主総会における招集ご通知の早期開示、英訳のほか議決権行使の電子化など、株主の皆様がその権利を適切に行使することができる環境整備を引き続き行ってまいります。
(ロ)株主以外のステークホルダーとの適切な協働
持続的な成長と中長期的な企業価値の創出は、様々なステークホルダーからのご支援の結果であることを十分に認識し、ステークホルダーとの適切な協働に努めてまいります。また、社会・環境問題などの持続可能性を巡る課題や女性の活躍促進、障がい者の雇用など社内における多様性の確保等について、適切な対応を行ってまいります。
(ハ)適切な情報開示と透明性の確保
財政状態・経営成績等の財務情報のほか、経営戦略・経営課題、リスクやガバナンスにかかる非財務情報についても適切に開示してまいります。また、取締役等の指名・報酬など特に重要な事項に関する検討についても、透明性の確保と説明責任の強化を図ってまいります。
(ニ)取締役会等の責務
取締役会は、株主の皆様に対する受託者責任・説明責任を踏まえ、会社の持続的な成長と中長期的な企業価値の向上に取り組み、収益力・資本効率等の改善を図ってまいります。また、当社の事業特性に適した機関設計の検討を継続してまいります。
(ホ)株主との対話
持続的な成長と中長期的な企業価値の向上に資するため、株主プレミアムイベントなど株主の皆様に向けた活動のほか、投資家の皆様に向けた活動を継続してまいります。また、IR(インベスター・リレーションズ)の機能強化を図り、これまで以上に株主や投資家の皆様との建設的な対話を行ってまいります。
これらの課題への取り組みを通して、当社グループは、沿線の生活者を支える企業集団として安全・安心を最優先に確保するとともに、短期のみならず中長期的に沿線価値の向上と企業価値の最大化に努めてまいります。
(2) 株式会社の支配に関する基本方針
イ 基本方針の内容
当社は、金融商品取引所に株式を上場している者として、市場における当社株式の自由な取引を尊重し、特定の者による当社株式の大量買付行為であっても、安全性を最優先するとともに、沿線地域の発展のため、グループが連携して事業を行い、相乗効果を図るという当社のグループ経営を十分に理解し、企業価値・株主の皆様の共同の利益の向上または確保に資するものであれば、これを一概に否定するものではありません。また、当社は、株式会社の経営権の移転を伴う買収提案についての判断は、最終的には株主全体の意思に基づき行われるべきものと考えております。
しかしながら、株式の大量買付行為のなかには、①企業価値・株主共同の利益に侵害をもたらすもの、②株主に株式の売却を事実上強要するおそれのあるもの、③対象会社の株主や取締役会が、買付の条件等について検討するための、十分な時間や情報を提供しないもの、④対象会社の取締役会が、代替案を提案するための、十分な時間や情報を提供しないもの、⑤対象会社が買付者の提示した条件よりも有利な条件を引き出すために、買付者との交渉を必要とするもの等、対象会社の企業価値・株主共同の利益に資さないものも少なくありません。
したがって、当社株式の大量買付を行う者は、株主の皆様の判断のために、必要かつ十分な情報を当社取締役会に事前に提供し、かつ、一定の検討期間が経過した後にのみ当該大量買付行為を開始すべきである、と当社は考えております。
ロ 取り組みの具体的な内容
(イ)会社の財産の有効な活用、適切な企業集団の形成その他の基本方針の実現に資する特別な取り組み
当社グループは、「都市生活を支える事業を通して、新しい価値を創造し、社会の発展に貢献する」ことをグループ理念として、鉄道、バスなどの交通事業を中心に、不動産、ホテル、レジャー、流通などの事業を展開し、安全・安心なサービス・商品の提供を行っております。これらの事業を通して、「地域密着・生活直結」型企業集団として当社線沿線を中心にグループ経営を発展・強化し、企業価値の最大化を目指してまいります。
当社グループを取り巻く事業環境は、沿線の人口減少や各事業での競争激化など、厳しくなることが予想されます。当社グループは、このような事業環境においても、経営資源の配分について一層の選択と集中を行い、利益の最大化と財務基盤の強化を図り、持続的な発展・成長を目指してまいります。そのために当社グループが目指すべき将来像を、長期ビジョン「品川・羽田を玄関口として、国内外の多くの人々が集う、豊かな沿線を目指す」としており、この長期ビジョンの実現に向けた5つの柱となる取り組みを中心に、グループ総力をあげて邁進してまいります。また、コーポレート・ガバナンス体制の一層の強化を図るとともに、コンプライアンスの重視、地域社会への貢献、環境対策など、社会的課題につきましても積極的に取り組んでまいります。
(ロ) 基本方針に照らして不適切な者によって会社の財務及び事業の方針の決定が支配されることを防止するための取り組み
当社は、平成24年6月28日開催の定時株主総会において、株主の皆様にご承認をいただきました「当社株式等の大量取得行為に関する対応策(買収防衛策)」(以下「本プラン」といいます。)を継続することについて、平成27年6月26日開催の定時株主総会にて、ご承認いただいております。
本プランは、①当社が発行者である株式等について、保有者の株式等保有割合が20%以上となる買付、②当社が発行者である株式等について、公開買付けを行う者の株式等所有割合およびその特別関係者の株式等所有割合の合計が20%以上となる公開買付け、またはこれらに類似する行為(以下「買付等」といいます。)を対象とします。
本プランは、当社株式等に対する買付等がなされた際に、当該買付等に応じるべきか否かを株主の皆様が判断し、あるいは当社取締役会が代替案を提示するために必要な情報や期間を確保し、買付等を行う者または提案する者(以下「買付者等」といいます。)との間で株主の皆様のために交渉を行うことなどを可能とするものであります。また、上記基本方針に反し、当社の企業価値・株主の皆様の共同の利益を毀損する買付等を阻止し、当社の企業価値・株主の皆様の共同の利益を向上または確保させることを目的としております。
当社の株式等について買付等が行われる場合、当該買付者等には、本プランに定める手続きを順守する旨の誓約文言等を記載した書面の提出および買付内容等の評価・検討等のために必要かつ十分な情報の提供を求めます。その後、当社経営陣から独立した者のみから構成される独立委員会は、買付者等から提供された情報や、当社取締役会が必要に応じて提出する意見や根拠資料、当該買付等に対する代替案について検討します。独立委員会は、必要に応じて外部専門家等の助言を独自に得たうえ、買付等の内容の検討、買付者等との協議・交渉、代替案の検討、株主の皆様に対する情報開示等を行います。
独立委員会は、買付者等が本プランに規定する手続を順守しなかった場合、または当該買付等の内容の検討、買付者等との協議・交渉の結果、当該買付等が当社の企業価値・株主の皆様の共同の利益に対する明白な侵害をもたらすおそれのある買付等であるなど、本プランに定める要件のいずれかに該当し、新株予約権の無償割当てを実施することが相当であると判断した場合には、当社取締役会に対して、新株予約権の無償割当てを実施することを勧告します。本新株予約権は、金1円を下限とし、当社株式1株の時価の50%相当額を上限とする金額の範囲内で、当社取締役会が本新株予約権無償割当決議において別途定める価額を払い込むことにより、原則として、当社普通株式1株を取得することができるものですが、買付者等による権利行使が認められないという行使条件が付されています。また、当社が買付者等以外の者から当社株式と引き換えに新株予約権を取得することができる旨の取得条項が付されております。当社取締役会は、独立委員会の勧告を最大限尊重して新株予約権の無償割当ての実施または不実施等の決議を行います。当社取締役会は、上記決議を行った場合、当該決議の概要その他当社取締役会が適切と判断する事項について、すみやかに情報開示を行います。
本プランの有効期間は、平成30年6月開催予定の定時株主総会終結の時までですが、当該有効期間の満了前であっても、当社の株主総会において本プランを廃止する旨の決議が行われた場合、または、当社取締役会により本プランを廃止する旨の決議が行われた場合には、本プランはその時点で廃止されることになります。
本プラン導入後であっても、新株予約権の無償割当てが実施されていない場合、株主の皆様に直接具体的な影響が生じることはありません。他方、新株予約権の無償割当てが実施された場合、株主の皆様が新株予約権行使の手続を行わないと、その保有する当社株式の価値が希釈化することになります(ただし、当社が当社株式を対価として新株予約権の取得を行った場合、買付者等以外の株主の皆様は、その保有する当社株式の価値の希釈化は生じません。)。
ハ 具体的取り組みに対する当社取締役会の判断及びその理由
上記ロに記載した様々な取り組みは、当社のグループ経営を具現化し、企業価値・沿線価値の向上に資する具体的施策として策定されたものであり、当社の基本方針に沿うものです。
また、本プランは、①経済産業省および法務省が発表した買収防衛策に関する指針の要件をすべて充足していること、②株主の皆様の共同の利益の向上または確保を目的としていること、③株主意思を重視するものであること、④独立性の高い社外者によって構成される独立委員会の判断を重視し、同委員会の判断概要については必要に応じて株主の皆様に情報開示をすること、⑤あらかじめ定められた合理的かつ客観的な要件が充足されなければ発動されないように設定されていること、⑥独立委員会は、当社の費用で第三者専門家の助言を得ることができること、⑦当社株主総会または取締役会により、いつでも廃止することができることなどにより、その公正性・客観性が担保されており、高度の合理性を有しているため、株主の皆様の共同の利益を損なうものではなく、また、当社役員の地位の維持を目的とするものではありません。
当社グループは、「都市生活を支える事業を通して、新しい価値を創造し、社会の発展に貢献する」ことをグループ理念として、鉄道、バスなどの交通事業を中心に、不動産、ホテル、レジャー、流通などの事業を展開し、安全・安心なサービス・商品の提供を行っております。これらの事業を通して、「地域密着・生活直結」型企業集団として当社線沿線を中心にグループ経営を発展・強化し、企業価値の最大化を目指してまいります。
当社グループを取り巻く事業環境は、沿線の人口減少や各事業での競争激化など、厳しくなることが予想されます。当社グループは、このような事業環境においても、経営資源の配分について一層の選択と集中を行い、利益の最大化と財務基盤の強化を図り、 持続的な発展・成長を目指してまいります。そのために当社グループが目指すべき将来像を、長期ビジョン「品川・羽田を玄関口として、国内外の多くの人々が集う、豊かな沿線を目指す」としており、この長期ビジョンの実現に向けた5つの柱となる取り組みを中心に、グループ総力をあげて邁進してまいります。また、コーポレート・ガバナンス体制の一層の強化を図るとともに、コンプライアンスの重視、地域社会への貢献、環境対策など、社会的課題につきましても積極的に取り組んでまいります。
個別の課題への取り組みは、以下のとおりであります。
イ.長期ビジョンの実現に向けた5つの柱となる取り組み
(イ)品川駅周辺の開発事業の推進
品川地区は、交通結節点として重要性が高まり、これからの日本の成長を牽引する国際交流拠点として新たな街づくりが期待されております。昨年、東京都が策定した「品川駅・田町駅周辺まちづくりガイドライン2014」には、当社品川駅の地平化・2面4線化による利便性の向上や品川第一踏切道を含む3か所の踏切解消等による安全性の向上、交通結節点としての利便性を活かした業務・商業・居住等の多様な都市機能の集積による街づくりなどが掲げられております。当社もこれらの早期実現に向け、関係各所とともに鋭意検討を進めております。また、街づくりの推進に伴う、品川駅周辺の当社の既存施設の再編による一時的な経営への影響についても、適切に対応してまいります。
(ロ)品川・羽田空港の持つ高いポテンシャルの活用
羽田空港は、航空機の発着枠の一層の拡大等によりビジネスチャンスが増大する一方、新たな羽田空港アクセスも検討されております。当社グループは、羽田空港を最重要戦略拠点と位置づけており、今後も、お客様の動向にあわせ、鉄道、バスのダイヤの見直しを随時検討し、羽田空港アクセスのさらなる向上を図ってまいります。また、台湾の鉄道事業者と関係を強化するなど海外における当社グループの認知度向上を図るほか、ビジネスホテルの新規出店、自治体等との連携強化などにより、訪日旅客の取り込みに努め、沿線の交流人口の増大を図ってまいります。さらに、東京オリンピック・パラリンピックの開催に向けサービスレベルの一段の向上に努め、「羽田空港といえば京急」と言われるようグループ一丸となり取り組んでまいります。
当社グループは、品川、羽田空港の持つ高いポテンシャルを活用した事業展開を推進することで、沿線に根差した各事業に広く相乗効果を波及させ、沿線全域のさらなる価値の向上に努めてまいります。
(ハ)安全・安心なサービス・商品の提供
当社グループは、引き続きすべての事業において安全・安心を最優先にしたサービス・商品の提供に全力を尽くしてまいります。また、当社グループで発生した災害や事故等の経験のみならず、他社事例の研究も進め、今後も発生しうるリスクを認識し、対策を講じてまいります。
鉄道事業では、社員の安全意識の徹底を図るとともに、地震対策、法面防護など安全対策工事を推進し、安全・安定輸送の確保に努めてまいります。
また、バス、タクシー、不動産、レジャー、流通などお客様の日々の生活に密着した事業においても、施設・設備の点検や食品等の商品管理を徹底するなど、鉄道事業と同様に安全・安心を最優先にしたサービス・商品の提供に努めてまいります。
(ニ)豊かで住みやすい沿線づくり
当社グループは、引き続き沿線価値のさらなる向上に努め、沿線の定住人口、交流人口の増大に向けた取り組みを推進してまいります。
鉄道事業では、利便性のさらなる向上に努めるとともに、自治体等と協力した営業施策に取り組み、国内外のお客様を取り込むことで、沿線地域の活性化に貢献してまいります。
乗合・貸切自動車事業では、需要にあわせたダイヤの見直しや路線の再編、自治体等と連携した定時運行を確保するための対策などを引き続き検討してまいります。
不動産販売業では、引き続き、鉄道会社の強みを活かした街づくりを推進するとともに、開発、販売、管理を一貫して行う体制を構築することで、沿線の活性化に努めてまいります。
不動産賃貸業では、京急蒲田駅付近などの高架下を有効活用するほか、川崎地区などで駅周辺開発を推進し、沿線地域の発展につなげてまいります。
レジャー・サービス事業では、三浦半島をはじめとした沿線の貴重な観光資源の活用を図るため、国や自治体等の観光施策と連携し、国内外のお客様に向けた認知度向上の取り組みを推進してまいります。
流通事業では、百貨店、スーパーマーケット、ショッピングセンター、駅ナカ店舗など、それぞれの特色を活かしながら連携して総合力を発揮することで、沿線地域の利便性を一層向上させてまいります。
その他の事業では、引き続き生活支援サービス等の充実を図ってまいります。
(ホ)新規事業の展開
当社グループは、時代の変化をとらえ、事業の選択と集中に取り組むとともに、新たな事業に挑戦してまいります。また、品川・羽田を玄関口として、国内外のお客様を取り込み、沿線全域の活性化にもつながるよう、現在、当社事業エリアで計画されている統合型リゾート施設についても、新規事業への参入等の機会として積極的に取り組んでまいります。
ロ.企業の社会的責任に対する取り組み
当社グループは、今後もコンプライアンスを重視した経営、地域社会への貢献、環境対策などに取り組んでまいります。
当社グループのコーポレート・ガバナンス体制の一層の強化に向けた取り組みとして、国内取引所に上場する企業に本年6月から適用された「コーポレートガバナンス・コード」に対し、次のとおり適切に実践してまいります。
(イ)株主の権利・平等性の確保
株主の皆様の権利が実質的に確保されるよう株主総会における招集ご通知の早期開示、英訳のほか議決権行使の電子化など、株主の皆様がその権利を適切に行使することができる環境整備を引き続き行ってまいります。
(ロ)株主以外のステークホルダーとの適切な協働
持続的な成長と中長期的な企業価値の創出は、様々なステークホルダーからのご支援の結果であることを十分に認識し、ステークホルダーとの適切な協働に努めてまいります。また、社会・環境問題などの持続可能性を巡る課題や女性の活躍促進、障がい者の雇用など社内における多様性の確保等について、適切な対応を行ってまいります。
(ハ)適切な情報開示と透明性の確保
財政状態・経営成績等の財務情報のほか、経営戦略・経営課題、リスクやガバナンスにかかる非財務情報についても適切に開示してまいります。また、取締役等の指名・報酬など特に重要な事項に関する検討についても、透明性の確保と説明責任の強化を図ってまいります。
(ニ)取締役会等の責務
取締役会は、株主の皆様に対する受託者責任・説明責任を踏まえ、会社の持続的な成長と中長期的な企業価値の向上に取り組み、収益力・資本効率等の改善を図ってまいります。また、当社の事業特性に適した機関設計の検討を継続してまいります。
(ホ)株主との対話
持続的な成長と中長期的な企業価値の向上に資するため、株主プレミアムイベントなど株主の皆様に向けた活動のほか、投資家の皆様に向けた活動を継続してまいります。また、IR(インベスター・リレーションズ)の機能強化を図り、これまで以上に株主や投資家の皆様との建設的な対話を行ってまいります。
これらの課題への取り組みを通して、当社グループは、沿線の生活者を支える企業集団として安全・安心を最優先に確保するとともに、短期のみならず中長期的に沿線価値の向上と企業価値の最大化に努めてまいります。
(2) 株式会社の支配に関する基本方針
イ 基本方針の内容
当社は、金融商品取引所に株式を上場している者として、市場における当社株式の自由な取引を尊重し、特定の者による当社株式の大量買付行為であっても、安全性を最優先するとともに、沿線地域の発展のため、グループが連携して事業を行い、相乗効果を図るという当社のグループ経営を十分に理解し、企業価値・株主の皆様の共同の利益の向上または確保に資するものであれば、これを一概に否定するものではありません。また、当社は、株式会社の経営権の移転を伴う買収提案についての判断は、最終的には株主全体の意思に基づき行われるべきものと考えております。
しかしながら、株式の大量買付行為のなかには、①企業価値・株主共同の利益に侵害をもたらすもの、②株主に株式の売却を事実上強要するおそれのあるもの、③対象会社の株主や取締役会が、買付の条件等について検討するための、十分な時間や情報を提供しないもの、④対象会社の取締役会が、代替案を提案するための、十分な時間や情報を提供しないもの、⑤対象会社が買付者の提示した条件よりも有利な条件を引き出すために、買付者との交渉を必要とするもの等、対象会社の企業価値・株主共同の利益に資さないものも少なくありません。
したがって、当社株式の大量買付を行う者は、株主の皆様の判断のために、必要かつ十分な情報を当社取締役会に事前に提供し、かつ、一定の検討期間が経過した後にのみ当該大量買付行為を開始すべきである、と当社は考えております。
ロ 取り組みの具体的な内容
(イ)会社の財産の有効な活用、適切な企業集団の形成その他の基本方針の実現に資する特別な取り組み
当社グループは、「都市生活を支える事業を通して、新しい価値を創造し、社会の発展に貢献する」ことをグループ理念として、鉄道、バスなどの交通事業を中心に、不動産、ホテル、レジャー、流通などの事業を展開し、安全・安心なサービス・商品の提供を行っております。これらの事業を通して、「地域密着・生活直結」型企業集団として当社線沿線を中心にグループ経営を発展・強化し、企業価値の最大化を目指してまいります。
当社グループを取り巻く事業環境は、沿線の人口減少や各事業での競争激化など、厳しくなることが予想されます。当社グループは、このような事業環境においても、経営資源の配分について一層の選択と集中を行い、利益の最大化と財務基盤の強化を図り、持続的な発展・成長を目指してまいります。そのために当社グループが目指すべき将来像を、長期ビジョン「品川・羽田を玄関口として、国内外の多くの人々が集う、豊かな沿線を目指す」としており、この長期ビジョンの実現に向けた5つの柱となる取り組みを中心に、グループ総力をあげて邁進してまいります。また、コーポレート・ガバナンス体制の一層の強化を図るとともに、コンプライアンスの重視、地域社会への貢献、環境対策など、社会的課題につきましても積極的に取り組んでまいります。
(ロ) 基本方針に照らして不適切な者によって会社の財務及び事業の方針の決定が支配されることを防止するための取り組み
当社は、平成24年6月28日開催の定時株主総会において、株主の皆様にご承認をいただきました「当社株式等の大量取得行為に関する対応策(買収防衛策)」(以下「本プラン」といいます。)を継続することについて、平成27年6月26日開催の定時株主総会にて、ご承認いただいております。
本プランは、①当社が発行者である株式等について、保有者の株式等保有割合が20%以上となる買付、②当社が発行者である株式等について、公開買付けを行う者の株式等所有割合およびその特別関係者の株式等所有割合の合計が20%以上となる公開買付け、またはこれらに類似する行為(以下「買付等」といいます。)を対象とします。
本プランは、当社株式等に対する買付等がなされた際に、当該買付等に応じるべきか否かを株主の皆様が判断し、あるいは当社取締役会が代替案を提示するために必要な情報や期間を確保し、買付等を行う者または提案する者(以下「買付者等」といいます。)との間で株主の皆様のために交渉を行うことなどを可能とするものであります。また、上記基本方針に反し、当社の企業価値・株主の皆様の共同の利益を毀損する買付等を阻止し、当社の企業価値・株主の皆様の共同の利益を向上または確保させることを目的としております。
当社の株式等について買付等が行われる場合、当該買付者等には、本プランに定める手続きを順守する旨の誓約文言等を記載した書面の提出および買付内容等の評価・検討等のために必要かつ十分な情報の提供を求めます。その後、当社経営陣から独立した者のみから構成される独立委員会は、買付者等から提供された情報や、当社取締役会が必要に応じて提出する意見や根拠資料、当該買付等に対する代替案について検討します。独立委員会は、必要に応じて外部専門家等の助言を独自に得たうえ、買付等の内容の検討、買付者等との協議・交渉、代替案の検討、株主の皆様に対する情報開示等を行います。
独立委員会は、買付者等が本プランに規定する手続を順守しなかった場合、または当該買付等の内容の検討、買付者等との協議・交渉の結果、当該買付等が当社の企業価値・株主の皆様の共同の利益に対する明白な侵害をもたらすおそれのある買付等であるなど、本プランに定める要件のいずれかに該当し、新株予約権の無償割当てを実施することが相当であると判断した場合には、当社取締役会に対して、新株予約権の無償割当てを実施することを勧告します。本新株予約権は、金1円を下限とし、当社株式1株の時価の50%相当額を上限とする金額の範囲内で、当社取締役会が本新株予約権無償割当決議において別途定める価額を払い込むことにより、原則として、当社普通株式1株を取得することができるものですが、買付者等による権利行使が認められないという行使条件が付されています。また、当社が買付者等以外の者から当社株式と引き換えに新株予約権を取得することができる旨の取得条項が付されております。当社取締役会は、独立委員会の勧告を最大限尊重して新株予約権の無償割当ての実施または不実施等の決議を行います。当社取締役会は、上記決議を行った場合、当該決議の概要その他当社取締役会が適切と判断する事項について、すみやかに情報開示を行います。
本プランの有効期間は、平成30年6月開催予定の定時株主総会終結の時までですが、当該有効期間の満了前であっても、当社の株主総会において本プランを廃止する旨の決議が行われた場合、または、当社取締役会により本プランを廃止する旨の決議が行われた場合には、本プランはその時点で廃止されることになります。
本プラン導入後であっても、新株予約権の無償割当てが実施されていない場合、株主の皆様に直接具体的な影響が生じることはありません。他方、新株予約権の無償割当てが実施された場合、株主の皆様が新株予約権行使の手続を行わないと、その保有する当社株式の価値が希釈化することになります(ただし、当社が当社株式を対価として新株予約権の取得を行った場合、買付者等以外の株主の皆様は、その保有する当社株式の価値の希釈化は生じません。)。
ハ 具体的取り組みに対する当社取締役会の判断及びその理由
上記ロに記載した様々な取り組みは、当社のグループ経営を具現化し、企業価値・沿線価値の向上に資する具体的施策として策定されたものであり、当社の基本方針に沿うものです。
また、本プランは、①経済産業省および法務省が発表した買収防衛策に関する指針の要件をすべて充足していること、②株主の皆様の共同の利益の向上または確保を目的としていること、③株主意思を重視するものであること、④独立性の高い社外者によって構成される独立委員会の判断を重視し、同委員会の判断概要については必要に応じて株主の皆様に情報開示をすること、⑤あらかじめ定められた合理的かつ客観的な要件が充足されなければ発動されないように設定されていること、⑥独立委員会は、当社の費用で第三者専門家の助言を得ることができること、⑦当社株主総会または取締役会により、いつでも廃止することができることなどにより、その公正性・客観性が担保されており、高度の合理性を有しているため、株主の皆様の共同の利益を損なうものではなく、また、当社役員の地位の維持を目的とするものではありません。